説明

配信処理システム、画像処理装置、配信処理方法、プログラム、及び記録媒体

【課題】配信処理を実行してエラーが発生した場合に、エラー内容に応じてエラーが発生した処理を保留することにより、機器のリソースを無駄に消費することを防止する。
【解決手段】画像データを取得し、入力、画像変換、出力に関する各処理を組み合わせた処理フローに従って画像データを配信する配信処理システムであって、画像データの配信中にエラーが発生した場合、エラーの内容に基づいて処理フローを保留すると判断されたとき、画像データの配信を保留する保留手段312と、画像データの配信が保留された場合、エラーを解消するための適切な処理を示すメッセージをユーザーに通知する通知手段304とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、配信処理システム、画像処理装置、配信処理方法、プログラム、及び記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、多くの企業において、多機能複合機などの画像入出力機器のネットワーク上への配置・接続が進んでいる。画像入出力機器は、業務の効率化を図る手段として大きな役割を担っている。特に、紙文書の電子化と配布を効率的に行う配信処理システムが重要になっている。このシステムを構成する大きな要素は、画像入出力機器(例えばスキャナなど)と配信管理サーバである。配信管理サーバには、あらかじめさまざまな業務・用途にあわせた複数の配信設定(処理フロー)メニューが登録されている。利用者は、画像入出力機器のオペレーションパネル(操作部)から、業務に適した処理フローを選択してスキャンを行う。
【0003】
例えば、特開2004−280665号公報(特許文献1)には、文書データに関して所定の処理を1つのジョブとして複合的に行うサービスにおいて、それぞれのショブ単位、かつジョブ内の各処理単位で、エラー処理の処置内容を設定することで、処理内容、処理目的に適合した処理を実現する技術が開示されている。
【0004】
また、特開2006−211557号公報(特許文献2)には、複合機は、エラーが発生してサービスの提供が中断された場合、ユーザーに指定させた再開方法を機能サーバへ通知することで、この再開方法に応じた変換画像データの返信が受けられることにより、中断した処理を正常に再開する技術が開示されている。
【0005】
また、特開2008−270890(特許文献3)には、指定された宛先に電子データを配信する配信ジョブを実行する配信手段を有する情報処理装置において、配信手段は、実行に失敗した第一の配信ジョブに係る宛先を記憶装置に記録し、記憶装置に記録されている宛先と同一の宛先を有する第二の配信ジョブの使用を停止する技術が開示されている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、配信サーバを用いて文書データの配信を行うシステムでは、以下に示すような問題点があった。
(1)配信先サーバが停止中で接続できないというエラーの場合、配信先サーバを起動しなければリトライをしても成功する可能性はない。
(2)送信先に誤りがある場合(例えばFAX番号の打ち間違え)には、あて先を修正する(正しいFAX番号を入れなおす)必要がある。
(3)画像の読み取り方向が違っているためにOCR認識に失敗する場合には、画像を内部的に回転する必要がある。前述した(1)〜(3)の例は、ジョブを投入後にエラーになった場合に、リトライが成功するためには外部システムやジョブのデータ変更が必要となるケースである。このケースでは、ジョブの再投入は必要とされない。
(4)画像の解像度が低いことが理由で、バーコード識別の処理に失敗するような場合も、リトライを繰り返しても成功する可能性は低いので、このケースではジョブの再投入が必要となる。(4)の例では、「最大リトライ回数」までリトライが行われると、システムリソースを無駄に消費することになる。また、エラーによるリトライが終わってエラーが確定した後にユーザーにエラーが通知されるため、エラー後の対処が遅くなるという不便もある。
【0007】
(1)〜(4)のエラーに対して、特許文献1乃至3の技術では、システム内でエラーを解消しようとしても解消できず、無駄なリトライを繰り返すか、ジョブの再投入が必要となり、効率的にエラー対処することできなかった。
【0008】
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、配信処理を実行してエラーが発生した場合に、エラー内容に応じて保留を含むエラー対応処理を判定することにより、機器のリソースを無駄に消費することを防止する配信処理システム、画像処理装置、配信処理方法、プログラム、及び記録媒体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明における一局面の配信処理システムは、画像データを取得し、入力、画像変換、出力に関する各処理を組み合わせた処理フローに従って前記画像データを配信する配信処理システムであって、前記画像データの配信中にエラーが発生した場合、前記エラーの内容に基づいて前記処理フローを保留すると判断されたとき、前記画像データの配信を保留する保留手段と、前記画像データの配信が保留された場合、前記エラーを解消するための適切な処理を示すメッセージをユーザーに通知する通知手段とを備える。
【0010】
また、本発明における他の局面の画像処理装置は、画像データを取得する取得手段と、入力、画像変換、出力に関する各処理を組み合わせた処理フローに従って前記画像データを配信する配信処理手段と、前記画像データの配信中にエラーが発生した場合、前記エラーの内容に基づいて前記処理フローを保留すると判断されたとき、前記画像データの配信を保留する保留手段と、前記画像データの配信が保留された場合、前記エラーを解消するための適切な処理を示すメッセージをユーザーに通知する通知手段とを備える。
【0011】
また、本発明における他の局面の画像形成装置は、原稿を読み込み画像データを取得する画像読込手段と、入力、画像変換、出力に関する各処理を組み合わせた処理フローに従って前記画像データを配信する配信処理手段と、前記画像データの配信中にエラーが発生した場合、前記エラーの内容に基づいて前記処理フローを保留すると判断されたとき、前記画像データの配信を保留する保留手段と、前記画像データの配信が保留された場合、前記エラーを解消するための適切な処理を示すメッセージをユーザーに通知する通知手段とを備える。
【0012】
また、本発明における他の局面の配信処理方法は、画像データを取得する取得ステップと、入力、画像変換、出力に関する各処理を組み合わせた処理フローに従って前記画像データを配信する配信処理ステップと、前記画像データの配信中にエラーが発生した場合、前記エラーの内容に基づいて前記処理フローを保留すると判断されたとき、前記画像データの配信を保留する保留ステップと、前記画像データの配信が保留された場合、前記エラーを解消するための適切な処理を示すメッセージをユーザーに通知する通知ステップとを有する。
【0013】
また、本発明の配信処理システム、画像処理装置、画像形成装置、及び配信処理方法は、コンピュータにより実行可能なプログラムにより実現することができ、また、プログラムを記録した記録媒体をコンピュータに読み取らせて実現することも可能である。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、配信処理を実行してエラーが発生した場合に、エラー内容に応じて保留を含むエラー対応処理を判定することにより、機器のリソースを無駄に消費することを防止するができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】実施例1に係る配信処理システムの一例を示す図。
【図2】実施例1に係るMFPのハードウェア構成の一例を示す図。
【図3】実施例1に係る画像処理サーバのハードウェア構成の一例を示す図。
【図4】実施例1におけるMFPと画像処理サーバとPCとの主要機能構成の一例を示すブロック図。
【図5】エラーとメッセージと対応処理との関係の一例を示す図。
【図6】MFPの操作画面上での表示画面の遷移の一例を示す図。
【図7】保留の詳細画面の一例を示す図。
【図8】編集画面の一例を示す図。
【図9】管理ツール上での処理中一覧を表示する表示画面の一例を示す図。
【図10】エラー対応処理を設定する設定画面の一例を示す図。
【図11】実施例1における保留処理の一例を示すフローチャート。
【図12】実施例1におけるエラー設定処理の一例を示すフローチャート。
【図13】実施例2に係るMFPと画像処理サーバとPCとの主要機能構成の一例を示すブロック図。
【図14】エラー対応処理を変更する場合の表示画面の遷移の一例を示す図。
【図15】エラー対応処理の変更画面の一例を示す図。
【図16】実施例2におけるエラー設定変更処理の一例を示すフローチャート。
【図17】実施例3に係るMFPと画像処理サーバとPCとの主要機能構成の一例を示す図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下に添付図面を参照して、本発明に係る配信処理システム、画像処理装置(画像処理サーバ)、画像形成装置、配信処理方法、プログラム及び記録媒体の実施例を詳細に説明する。
【0017】
また、以下に示す実施例では、画像データを入力する画像形成装置として、プリンタ機能、スキャナ機能、コピー機能、ファクシミリ機能を一つの筐体に搭載した複合機を例にあげて説明しているが、これに限定されるものではなく、画像データを入力可能であれば、スキャナ装置、ファクシミリ装置、コピー装置などいずれにも適用することができる。
【0018】
[実施例1]
<システム構成とハードウェア構成>
図1は、実施例1に係る配信処理システムの一例を示す図である。図1に示すように、配信処理システムは、ネットワークを介してMFP(Multifunction Peripheral)10、MFP20、画像処理サーバ30、情報処理端末(例えば、PC(Personal Computer)、PDA(Personal Data Assistance)など)40が接続されている。以下、画像形成装置はMFPを例にして説明する。
【0019】
MFP10、20は、スキャン機能、コピー機能、プリンタ機能、ファクシミリ機能などを一つの筐体に搭載したものである。MFP10、20は、スキャナ機能により紙媒体等をスキャン処理して画像データを生成し、生成された画像データを画像処理サーバ30に送信する。MFPの詳細については後述する。また、画像データは、文書画像データを含む。
【0020】
画像処理サーバ30は、各MFPでスキャンされた画像データを受信して、指定された処理フロー(プロジェクトともいう)に従って種々の処理や配信処理を実行するワークステーション等のコンピュータである。配信設定には、メール送信、FAX送信、フォルダ配信などがある。また、画像処理サーバ30は、配信処理を行ってエラーが発生した場合にエラー処理を行う。
【0021】
また、画像処理サーバ30は、入力された画像データに基づいて処理フローを実行するサーバであり、ユーザーによって構築された処理フローに従って文書の蓄積又は配信処理を実行する。即ち、画像を処理するという観点において、画像処理サーバ30も画像処理装置として機能する。画像処理サーバ30の詳細については後述する。なお、画像処理サーバ30は、MFP10、20に組み込まれてもよい。
【0022】
情報処理端末40は、管理者によりデータ配信に関する管理ツールが起動され、入力、画像変換、出力の各プラグインが順に選択されることで処理フローを作成する。
【0023】
実施例1に係るMFP10と画像処理サーバ30とのハードウェア構成について説明する。図2は、実施例1に係るMFP10のハードウェア構成の一例を示す図である。
【0024】
図2に示すように、MFP10は、制御部11、主記憶部12、補助記憶部13、外部記憶装置I/F部14、ネットワークI/F部16、操作部17、表示部18を含む。
【0025】
制御部11は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うCPUである。また、制御部11は、主記憶部12に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、出力装置や記憶装置に出力する。
【0026】
主記憶部12は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、制御部11が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
【0027】
補助記憶部13は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
【0028】
外部記憶装置I/F部14は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記憶媒体15(例えば、フラッシュメモリなど)と当該画像処理サーバとのインタフェースである。
【0029】
また、記憶媒体15に、所定のプログラムを格納し、この記憶媒媒体15に格納されたプログラムは外部記憶装置I/F部14を介してMFP10にインストールされ、インストールされた所定のプログラムはMFP10により実行可能となる。
【0030】
ネットワークI/F部16は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークを介して接続された通信機能を有する周辺機器と当該MFP10とのインタフェースである。
【0031】
操作部17や表示部18は、キースイッチ(ハードキー)とタッチパネル機能(GUIのソフトウェアキーを含む:Graphical User Interface)を備えたLCD(Liquid Crystal Display)とから構成され、MFP10が有する機能を利用する際のUI(User Interface)として機能する表示及び/又は入力装置である。
【0032】
図3は、実施例1に係る画像処理サーバ30のハードウェア構成の一例を示す図である。図3に示すように、画像処理サーバ30は、制御部31、主記憶部32、補助記憶部33、外部記憶装置I/F部34、ネットワークI/F部36を含む。
【0033】
制御部31は、コンピュータの中で、各装置の制御やデータの演算、加工を行うCPUである。また、制御部31は、主記憶部32に記憶されたプログラムを実行する演算装置であり、入力装置や記憶装置からデータを受け取り、演算、加工した上で、出力装置や記憶装置に出力する。
【0034】
主記憶部32は、ROM(Read Only Memory)やRAM(Random Access Memory)などであり、制御部31が実行する基本ソフトウェアであるOSやアプリケーションソフトウェアなどのプログラムやデータを記憶又は一時保存する記憶装置である。
【0035】
補助記憶部33は、HDD(Hard Disk Drive)などであり、アプリケーションソフトウェアなどに関連するデータを記憶する記憶装置である。
【0036】
外部記憶装置I/F部34は、USB(Universal Serial Bus)などのデータ伝送路を介して接続された記憶媒体35(例えば、フラッシュメモリなど)と当該画像処理サーバとのインタフェースである。
【0037】
また、記憶媒体15に、所定のプログラムを格納し、記憶媒媒体15に格納されたプログラムは外部記憶装置I/F部34を介して画像処理サーバ30にインストールされ、インストールされた所定のプログラムは画像処理サーバ30により実行可能となる。
【0038】
ネットワークI/F部36は、有線及び/又は無線回線などのデータ伝送路により構築されたLAN(Local Area Network)、WAN(Wide Area Network)などのネットワークを介して接続された通信機能を有する周辺機器と当該画像処理サーバとのインタフェースである。
【0039】
<機能構成>
図4は、実施例1におけるMFP10と画像処理サーバ30とPC40との主要機能構成の一例を示すブロック図である。なお、図4に示す例では、MFP10と画像処理サーバ30を別構成にしたが、画像処理サーバ30がMFP10に組み込まれてもよい。
【0040】
まず、MFP10の主要機能構成について説明する。MFP10は、オペパネ(オペレーションパネル)表示部101、画像読込部102を含む。その他一般的なMFPが有するプリンタ機能やコピー機能やFAX機能等については図示していない。
【0041】
オペパネ表示部101は、画像処理サーバ30からの表示データを表示したり、ユーザーがオペレーションパネルを操作することにより発生したイベントを画像処理サーバ30に出力したりする。
【0042】
画像読込部102は、スキャン機能により原稿を読み込んで画像データを取得する。なお、画像データの取得については、FAXで受信したり、クライアントPC40からネットワークを介して取得したりしてもよい。
【0043】
次に、画像処理サーバ30は、オペパネ表示用データ作成部301、オペパネ操作受信部302、エラー処理部303、ジョブ管理部305、フィルター・サービス管理部310、OCRフィルター313、PDF変換フィルター314、E−mail送信サービス315、FAX送信サービス316、管理ツール表示用データ作成部317を含む。
【0044】
オペパネ表示用データ作成部301は、MFPのオペレーションパネルに表示するための表示用データを作成し、作成した表示用データをオペパネ表示部101に出力する。また、オペパネ表示用データ作成部301は、エラー処理部303からエラーデータを受け取った場合は、エラー表示用データを作成し、作成したエラー表示用データをオペパネ表示部101に出力する。さらに、オペパネ表示用データ作成部301は、ジョブ管理部305からジョブログデータを受け取った場合は、ジョブログ表示用データを作成し、作成したジョブログ表示用データをオペパネ表示部101に出力する。
【0045】
オペパネ操作受信部302は、オペパネ表示部101を介してユーザーが操作したイベントを取得し、取得したイベントに応じた指示をジョブ管理部305に行う。また、MFPによりスキャンされた画像データは、オペパネ操作受信部302に送信される。例えば、オペパネ操作受信部302は、処理フローの実行をジョブ管理部305に指示する場合、取得した画像データや処理フローにおける各処理の書誌情報もジョブ管理部305に出力する。
【0046】
エラー処理部303は、処理フローの実行中に発生したエラーに対して、エラー処理を行う。エラー処理とは、例えばエラーの内容や、後述するアクションメッセージをオペパネ表示用データ作成部301に出力することである。また、エラー処理部303は、エラー処理した内容をログに記録するためジョブ管理部305にエラー内容を出力する。
【0047】
ジョブ管理部305は、処理フローに含まれる各処理を管理する。具体的には、ジョブ管理部305は、ジョブログデータDB306、プロジェクト設定データDB307、編集部308、設定部309を含む。なお、ジョブとは、処理フローを実行した際の配信処理のことを言う。
【0048】
ジョブログデータDB306は、処理フローにおけるログを格納する。プロジェクト設定データDB307は、入力、画像変換、出力の各プラグインを格納し、また、各プラグインが組み合わされた処理フロー(プロジェクト)を1又は複数格納する。
【0049】
編集部308は、処理フローを実行してエラーが発生したときに、エラーが発生した処理フローに設定されたデータを編集する。
【0050】
設定部309は、処理フローに含まれる各処理において、発生可能性があるエラー毎に、エラーに対する処理(エラー対応処理という)をユーザーにより選択させることでエラー対応処理を設定する。なお、エラー対応処理とは、リトライ、キャンセル、又は保留を行うことである。また、エラー対応処理は初期設定されていてもよい。
【0051】
フィルター・サービス管理部310は、ジョブ管理部305から処理フローの実行を指示された場合、処理フローの始めに設定されている処理から順に処理を実行するよう各処理部(OCRフィルター313やPDF変換フィルター314など)に指示する。例えば、始めの処理がPDF変換である場合、フィルター・サービス管理部310は、PDF変換フィルター314に画像データをPDF変換するよう指示する。
【0052】
また、フィルター・サービス管理部310は、各処理部からエラー通知を受けた場合、エラーの内容に応じてエラー対応処理を判定し、アクションメッセージと共にエラー内容をエラー処理部303に出力する。
【0053】
ここで、フィルター・サービス管理部310は、判定部311、保留部312を含む。判定部311は、各処理部からのエラー通知に応じて、エラー内容に対応するエラー対応処理を判定する。エラー内容とエラー対応処理とアクションメッセージとの関係については、図5を用いて説明する。
【0054】
図5は、エラー内容とアクションメッセージとエラー対応処理との関係の一例を示す図である。図5に示すように、例えば、パーコード認識処理において、エラー内容が「バーコード抽出に失敗した」であれば、エラー対応処理は「キャンセル」である。このとき、アクションメッセージとしては「解像度を上げて再度スキャンをしてください」である。アクションメッセージとは、エラーを解消するためのユーザーのアクションを示すメッセージである。
【0055】
また、E−mail送信処理において、エラー内容が「Emailサーバに接続できない」であれば、エラー対応処理は「保留」である。このとき、アクションメッセージとしては「Emailサーバとの接続を確認して下さい」又は「Emailサーバの起動を確認して下さい」である。
【0056】
ここで、図5に示すアクションメッセージは一例を示すものでありこれに限定されない。また、エラー対応処理は設定部309により適宜設定可能であるため、図5に示すエラー対応処理は一例に過ぎない。
【0057】
図4に戻り、保留部312は、判定部311によりエラー対応処理が保留と判定された場合、処理フローを保留する。保留処理は、処理フローにおいて処理が行われたところまで保存し、保存した処理から再度処理フローを実行できるようにすることである。このとき、エラーが発生した処理から処理を再開することができるため、最初から処理フローを実行する(ジョブの再投入)必要がない。
【0058】
OCRフィルター313は、OCR(Optical Character Reader)処理を行うプラグインである。PDF変換フィルター314は、PDF変換処理を行うプラグインである。E−mail送信サービス315は、E−mailを送信する処理を行うプラグインである。FAX送信サービス316は、FAX送信処理を行うプラグインである。また、E−mail送信サービス315、FAX送信サービス316は、外部連携サーバと接続され、各処理を外部連携サーバに指示する。
【0059】
管理ツール表示用データ作成部317は、クライアントPC40で処理される管理ツールの表示用データを作成し、作成した表示用データをWebブラウザ401に出力する。
【0060】
次に、クライアントPC40について説明する。クライアントPC40は、Webブラウザ401を含み、その他の標準的なPCの機能については図示していない。
【0061】
Webブラウザ401は、管理ツール表示用データ作成部317から表示データを受信すると、表示画面に管理ツールを表示する。これより、管理者は、クライアントPC40から画像処理サーバ30にアクセスして、Webブラウザ401上で管理ツールを表示し、処理フローの設定や、エラー対応処理の設定などを行うことができる。
【0062】
<表示画面>
次に、MFPのオペレーションパネルに表示されるジョブログ、又はPCの表示画面に表示されるジョブログの例について説明する。まず、MFPのオペレーションパネルに表示されるジョブログについて説明する。
【0063】
図6は、MFPの操作画面上での表示画面の遷移の一例を示す図である。図6(A)は、プロジェクト/グループの選択画面の一例を示す図である。図6(A)に示すように、画面の右上に「ジョブログ」ボタンがある。「ジョブログ」ボタンを押下すると、処理中のジョブ一覧が表示される。このとき、ユーザー認証機能を設けて、認証されたユーザーが行なったジョブの一覧のみを表示するようにすると良い。
【0064】
図6(B)は、処理中のジョブログ一覧画面の一例を示す図である。図6(B)に示すように、プロジェクト名「toFolder」の状態は「保留」になっている。「保留」中のプロジェクト「toFolder」を選択すること(プロジェクト上で押下する等)で、保留の詳細画面が表示される。
【0065】
図7は、保留の詳細画面の一例を示す図である。図7に示すように、アクションメッセージが表示されている。ユーザーはこのアクションメッセージを見るとこで、次にどのような行動を起こせばよいかが分かる。図7に示す例では、「送信先フォルダを確認して下さい」のアクションメッセージにより、ユーザーは送信先フォルダが正しいか否かを確認し、送信先フォルダ名を修正することができる。
【0066】
また、図7に示す保留の詳細画面は「保留解除」ボタン、「キャンセル」ボタン、「編集」ボタンを含む。「保留解除」ボタンが押下されると、処理フロー(プロジェクト)が再開される。このとき、前回エラーとなった処理から行われる。
【0067】
「キャンセル」ボタンが押下されると、処理フローがキャンセルされる。また、キャンセルされた処理フローがエラーとしてジョブログに記憶される。
【0068】
「編集」ボタンが押下されると、エラーが発生した処理の設定値を表示し、編集可能にする(編集部308)。図8は、編集画面の一例を示す図である。図8に示すように、フォルダ名を確認し、フォルダ名を誤って設定していた場合には、この画面から正しいフォルダ名に修正することができる。フォルダ名の編集が終了し、ユーザーが「保留解除」ボタンを押下すると、処理フローが再開され、修正された正しい送信フォルダ名あてに画像データが送信される。
【0069】
次に、図9は、管理ツール上での処理中一覧を表示する表示画面の一例を示す図である。図9に示すように、PCの表示画面に表示された管理ツールの「ジョブ管理」を押下(クリック)することで、画像処理サーバ30の処理中のジョブ一覧が表示される。図9に示す例でも、保留部312により保留されている処理フローがある場合には、状態に「保留」が表示される。なお、チェックボックスAのいずれかにチェックが入ったときに、領域Bに含まれる「中止」、「最優先」、「保留解除」、「編集」ボタンが押下できるようになる。
【0070】
なお、「保留解除」と「編集」は、保留の処理フローにチェックが入ったときにのみ、押下できるようにすると良い。また、「保留解除」、「編集」ボタンを押下した場合の処理については、図7及び図8で説明した処理と同様にすればよいため説明を省略する。
【0071】
<エラー対応処理の設定>
図10は、エラー対応処理を設定する設定画面の一例を示す図である。図10に示す例では、FAX送信サービスの設定画面の例である。まず、管理者が、クライアントPC40から画像処理サーバ30にアクセスして、ブラウザ上で管理ツールを表示する。処理フローを新規作成する際、FAX送信サービス316を処理フローに追加する。FAX送信サービス316の設定画面を開くと、図10に示すような設定画面が表示される。
【0072】
管理者は、FAX送信サービス316で発生可能なエラー毎に、エラー対応処理を設定することができる。図10に示す例では管理者は下記のようにエラー対応処理を設定したとする。
エラー対応処理の設定:
・FAXサーバに接続できないエラーの場合:"リトライせずに保留する"
・FAX番号が話中であるエラーの場合:"リトライする"
・FAX番号が使われていないエラーの場合:"キャンセルする"
このとき「OK」ボタンが押下されると上記設定内容でプロジェクト設定データDB307に保存される。また、「キャンセル」ボタンが押下されると、エラー対応処理は初期設定に戻る。
【0073】
<動作>
次に、実施例1における配信処理システムの動作について説明する。図1は、実施例1における保留処理の一例を示すフローチャートである。図1に示すように、ステップS11において、ユーザーはオペパネ表示部101に表示されたプロジェクト(処理フロー)を選択する。
【0074】
ステップS12において、ユーザーは、プロジェクトを選択した後、実行ボタンを押下する。このとき、選択されたプロジェクトの情報と、各処理の書誌情報と、取得された画像データは、オペパネ操作受信部302を介してジョブ管理部305に送信される。ジョブ管理部305は、取得したデータをフィルター・サービス管理部310に出力する。次に、フィルター・サービス管理部310は、プロジェクトに含まれる処理順に各処理部を実行する。
【0075】
ステップS13において、各処理部は、処理実行中にエラーが発生した場合(S13のYES)、エラーの内容をフィルター・サービス管理部310に通知する。エラーが発生しなかった場合(S13のNO)、フィルター・サービス管理部310により各処理が順に行われ、処理完了通知をジョブ管理部305に通知する。
【0076】
ステップS14において、フィルター・サービス管理部310(判定部311)は、処理部から通知されたエラーの内容に基づいて、リトライ可か否かを判定する。ステップS14の判定結果がYES(リトライ可)である場合ステップS15に進み、判定結果がNO(リトライ不可)である場合ステップS16に進む。
【0077】
ステップS15において、フィルター・サービス管理部310は、システム内で設定されたリトライ設定(例えば3分おきに3回リトライする)に基づいてリトライを行う。
【0078】
ステップS16において、フィルター・サービス管理部310(判定部311)は、エラーの内容に基づいて保留するか否かを判定する。ステップS16の判定結果がYES(保留)である場合ステップS18に進み、判定結果がNO(保留ではない)である場合、ステップS17に進む。なお、ステップS14とS16の判定は、判定部311により一括して行われても良い。
【0079】
ステップS17において、フィルター・サービス管理部310は、エラーが発生した処理を含むプロジェクトをキャンセルし、エラー通知をエラー処理部303とジョブ管理部305に行う。
【0080】
ステップS18において、フィルター・サービス管理部310(保留部312)は、ジョブの処理状態を「保留」とするようジョブ管理部305に通知する。このとき、ジョブ管理部305は、「保留」されたプロジェクトにおいて、処理されたところまでのデータを保存する。
【0081】
ステップS19において、フィルター・サービス管理部310(保留部312)は、エラーの内容やアクションメッセージをエラー処理部305に通知する。これより、エラー処理部303は、エラーの内容とアクションメッセージとをオペパネ表示用データ作成部に出力したり、E−mailでジョブを投入したユーザー宛に送信したりすることもできる。オペパネでアクションメッセージを見たユーザーやE−mailを受信したユーザーは、エラーを解消するためにどんなアクションを起こせばよいかが理解でき、エラーを解消した後には、プロジェクトについてエラーが発生した処理から再開することができる。
【0082】
次に、実施例1におけるエラー対応処理の設定について説明する。図12は、実施例1におけるエラー設定処理の一例を示すフローチャートである。図12に示すように、ステップS21において、ジョブ管理部305の設定部309は、クライアントPC40上の管理ツールを用いてプロジェクトの新規作成を受け付ける。
【0083】
ステップS22において、設定部309は、管理者がプロジェクトを設定した後、各処理上でダブルクリックするなどして各処理の設定画面を開く指示があるか否かを判定する。ステップS22の判定結果がYES(指示あり)である場合ステップS23に進み、判定結果がNO(指示なし)である場合ステップS25に進む。
【0084】
ステップS23において、設定部309は、管理ツール上で設定画面を表示するよう管理ツール表示用データ作成部317に通知し、Webブラウザ401上で設定画面が表示される。
【0085】
ステップS24において、管理者が、発生可能性のあるエラー毎にエラー対応処理を設定(プルダウンメニューなどで選択)する。このとき、設定部309は、エラー毎にエラー対応処理の設定を受け付ける。
【0086】
ステップS25において、設定部309は、プロジェクトの設定指示を受けた場合、設定された内容のプロジェクトをプロジェクト設定データDB307に保存する。なお、ステップS23、S24によりエラー対応処理が選択されていない場合は、初期設定値を用いる。
【0087】
以上、実施例1によれば、配信処理を実行してエラーが発生した場合に、エラー内容に応じて保留を含むエラー対応処理を判定することにより、機器のリソースを無駄に消費することを防止することができる。
【0088】
また、処理フローの保留中に、各処理の設定値を編集することができる編集部308を設けることで、編集後のデータに基づいて保留中の処理フローを再開することができる。
【0089】
また、各処理の設定時に、各処理で発生可能性のあるエラー毎にエラー対応処理を設定することができる設定部309を設けることで、予めユーザー(管理者含む)にエラー時の対応について設定させることができる。
【0090】
[実施例2]
次に、実施例2に係る配信処理システムについて説明する。実施例2では、処理フロー(プロジェクト)の設定時に、予め設定されている(初期設定も含む)エラー対応処理を、処理フローにおけるフローに基づいて、適切なエラー対応処理に変更可能とする。ここで、処理フローにおけるフローとは、前後の処理との関係や追加された処理との関係を示すものである。
【0091】
<機能構成>
図13は、実施例2に係るMFPと画像処理サーバとPCとの主要機能構成の一例を示すブロック図である。図13に示す機能において、図4と同様の機能のものは同じ符号を付し、その説明を省略する。なお、図13に示す例では、MFP10と画像処理サーバ30を別構成にしたが、画像処理サーバ30がMFP10に組み込まれてもよい。
【0092】
図13に示すように、ジョブ管理部305に変更部501が追加されている。変更部501は、エラー毎に設定されているエラー対応処理について、フローにおいて適切に設定されているか否かを判定して適切なエラー対応処理に変更する。また、変更部501は、適切なエラー対応処理に変更する場合、管理者に一度確認をとってから変更するようにしても良い。
【0093】
<変更例>
次に、エラー対応処理の変更について図14と図15とを用いて説明する。図14は、
エラー対応処理を変更する場合の表示画面の遷移の一例を示す図である。図14上段に示すように、「処理フロー1」は、「バーコード読取」を行って「E−mail送信」する処理フローである。次に、図13下段に示すように、「処理フロー1」の先頭に「画像処理」を追加したとする。このとき、「バーコード読取」のエラー対応処理に変更が生じる場合、注意マークAが表示される。
【0094】
図15は、図14の場合におけるエラー対応処理の変更画面の一例を示す図である。図15に示す例では、図14上段の段階で、バーコート読取の「バーコードの位置ずれ」のエラーに対応する処理として「リトライせずに保留する」が設定されていたとする。
【0095】
次に、図14下段のように、「画像処理」が追加されると、この「バーコートの位置ずれ」のエラーに対応する処理として「キャンセルする」に変更する確認画面Aが表示される(図15参照)。これは、バーコードの読取前に画像処理を行ってもバーコードの位置ずれが生じるということは、ジョブを保留したとしても画像データ自体に不具合があるため再度エラーとなる可能性が高く、ジョブをキャンセルして再度ジョブを投入した方が良いからである。
【0096】
例えば、バーコードの向きが違うことによりエラーが生じていた場合は、画像データを回転させれば(画像処理を施せば)エラーを解消できる。このような場合はエラー対応処理として保留を設定しておくと良い。しかし、画像データを回転させたりしてもエラーが解消できなければ、ジョブを保留にしてもエラーを解消できる可能性が低いため、ジョブをキャンセルした方が良い。
【0097】
つまり、変更部501は、各処理部のエラー対応処理について、前後の処理や追加予定の各処理と適切なエラー対応処理との対応関係を保持しておき、プロジェクトの設定時には、この対応関係に基づいて、最適なエラー対応処理に変更することができる。なお、図15に示す例では、エラー対応処理を変更する前に管理者に確認をとる例を示したが、エラー対応処理の変更を行った後に管理者報告をするようにしても良い。
【0098】
<動作>
図16は、実施例2におけるエラー設定変更処理の一例を示すフローチャートである。ステップS31において、ジョブ管理部305の設定部309は、クライアントPC40上の管理ツールを用いてプロジェクトの新規作成を受け付ける。
【0099】
ステップS32において、管理者は、プロジェクトに新規処理を追加する。このとき、変更部501に設定内容が通知されるようにする。
【0100】
ステップS33において、変更部501は、前述した対応関係に基づいて、現在の設定よりも最適なエラー対応処理があるか否かを判定する。ステップS33の判定結果がYES(最適なエラー対応処理あり)である場合ステップS34に進み、判定結果がNO(最適なエラー対応処理なし)である場合、新規プロジェクトの保存が指示されるのを待って新規プロジェクトをプロジェクト設定データDB307に保存する。
【0101】
ステップS34において、変更部501は、設定されていたエラー対応処理から最適なエラー対応処理に変更する。ステップS35において、変更部501は、管理ツール表示用データ作成部317に、変更した処理を他の処理とは区別して表示するよう指示する。例えば、図14に示す例では、注意マークAが表示される。
【0102】
ステップS36において、変更部501は、管理者により「YES」ボタンが押下されるなどして変更が承諾されたか否かを判定する。ステップS36の判定結果がYES(承諾)である場合ステップS38に進み、判定結果がNO(否認)である場合ステップS37に進む。
【0103】
ステップS37において、変更部501は、エラー対応処理を元の状態に戻し、処理を終了する。ステップS38において、変更部501は、変更されたエラー対応処理をプロジェクト設定データDB307に保存する。
【0104】
以上、実施例2によれば、処理フローの設定時に、予め設定されている(初期設定も含む)エラー対応処理を、処理フローにおけるフロー(例えば、前後の処理)に基づいて、適切なエラー対応処理に変更可能とする。
【0105】
[実施例3]
次に、実施例3に係る配信処理システムについて説明する。実施例3では、ジョブログにおいて、処理中のジョブがキャンセル又は保留を示す処理フロー(プロジェクト)については、エラーが解消するまで一時使用不可とする。
【0106】
<機能構成>
図17は、実施例3に係るMFPと画像処理サーバとPCとの主要機能構成の一例を示すブロック図である。図17に示す機能において、図4と同様の機能のものは同じ符号を付し、その説明を省略する。なお、図17に示す例では、MFP10と画像処理サーバ30を別構成にしたが、画像処理サーバ30がMFP10に組み込まれてもよい。
【0107】
図17に示すように、ジョブ管理部305に一時停止部601が追加されている。一時停止部601は、ジョブログに記憶されているジョブの状態がキャンセルや保留を示す場合、つまりエラーが発生している場合、その処理フローを一時使用不可とする。再度処理フローを実行してもエラーとなる可能性が高いからである。一時停止部601は、ジョブログの状態を監視することで、一時使用不可の処理フローを把握することができる。
【0108】
なお、図17に示す例では実施例1に一時停止部601を追加した構成としたが、実施例2に一時停止部601を追加した構成としても良い。
【0109】
以上、実施例3によれば、ジョブログにおいて、処理中のジョブがキャンセル又は保留を示す処理フローについては、エラーが解消するまで一時使用不可とすることができる。
【0110】
[変形例]
次に前述した各実施例の変形例について説明する。変形例では、前述したサーバ30が組み込まれたMFPについて説明する。なお、変形例ではMFPも画像処理装置と呼ぶことにする。画像処理装置の各機能は、基本的には図4に示す機能と同様である。これより、変形例に係る画像処理装置によれば、MFP単体で、各実施例に示した処理を行なうことができる。
【0111】
なお、各実施例の画像処理サーバは、CPUなどの制御装置と、ROM(Read Only Memory)やRAMなどの記憶装置と、HDD、CDドライブ装置などの外部記憶装置と、ディスプレイ装置などの表示装置と、キーボードやマウスなどの入力装置を備えており、ワークステーションや通常のコンピュータを利用したハードウェア構成となっている。
【0112】
各実施例の画像処理サーバで実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
【0113】
また、各実施例の画像処理サーバで実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、各実施例の画像処理サーバで実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0114】
また、各実施例の画像処理サーバで実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。
【0115】
各実施例の画像処理サーバで実行されるプログラムは、前述した各手段を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記記憶媒体からプログラムを読み出して実行することにより上記各手段が主記憶装置上にロードされ、主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0116】
また、変形例のMFPで実行されるプログラムは、ROM等に予め組み込まれて提供される。
【0117】
変形例のMFPで実行されるプログラムは、インストール可能な形式又は実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録して提供するように構成してもよい。
【0118】
さらに、変形例のMFPで実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成しても良い。また、変形例のMFPで実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成しても良い。
【0119】
変形例のMFPで実行されるプログラムは、前述した各手段を含むモジュール構成となっており、実際のハードウェアとしてはCPU(プロセッサ)が上記ROMからプログラムを読み出して実行することにより上記各手段が主記憶装置上にロードされ、主記憶装置上に生成されるようになっている。
【0120】
なお、本発明は、上記実施例そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化することができる。また、上記実施例に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成することができる。例えば、実施例に示される全構成要素からいくつかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施例にわたる構成要素を適宜組み合わせても良い。
【符号の説明】
【0121】
10、20 MFP
30 画像処理サーバ
40 情報処理端末
101 オペパネ表示部
102 画像読込部
301 オペパネ表示用データ作成部
302 オペパネ操作受信部
303 エラー処理部
304 通知部
305 ジョブ管理部
306 ジョブログデータDB
307 プロジェクト設定データDB
308 編集部
309 設定部
310 フィルター・サービス管理部
311 判定部
312 保留部
401 Webブラウザ
501 変更部
601 一時停止部
【先行技術文献】
【特許文献】
【0122】
【特許文献1】特開2004−280665号公報
【特許文献2】特開2006−211557号公報
【特許文献3】特開2008−270890号公報

【特許請求の範囲】
【請求項1】
画像データを取得し、入力、画像変換、出力に関する各処理を組み合わせた処理フローに従って前記画像データを配信する配信処理システムであって、
前記画像データの配信中にエラーが発生した場合、前記エラーの内容に基づいて前記処理フローを保留すると判断されたとき、前記画像データの配信を保留する保留手段と、
前記画像データの配信が保留された場合、前記エラーを解消するための適切な処理を示すメッセージをユーザーに通知する通知手段と
を備える配信処理システム。
【請求項2】
前記保留手段による保留中に、前記処理フローに含まれる各処理の設定値を編集可能とする編集手段を備える請求項1記載の配信処理システム。
【請求項3】
前記各処理の設定値を設定するときに、前記各処理で発生可能なエラー毎に該エラーに対応する処理として、リトライ、保留、又はキャンセルを設定可能とする設定手段を備える請求項1又は2記載の配信処理システム。
【請求項4】
前記処理フローの設定時に該処理フローに新規な処理を追加する場合、前記設定手段により設定されたリトライ、保留、又はキャンセルを、前記処理フローにおけるフローに応じて変更する変更手段を備える請求項3記載の配信処理システム。
【請求項5】
前記処理フローに基づいて配信を実行した結果が保留、又はキャンセルである場合、該処理フローに対して、キャンセル、又は保留が解消されるまで使用不可とする請求項1乃至4いずれか一項に記載の配信処理システム。
【請求項6】
画像データを取得する取得手段と、
入力、画像変換、出力に関する各処理を組み合わせた処理フローに従って前記画像データを配信する配信処理手段と、
前記画像データの配信中にエラーが発生した場合、前記エラーの内容に基づいて前記処理フローを保留すると判断されたとき、前記画像データの配信を保留する保留手段と、
前記画像データの配信が保留された場合、前記エラーを解消するための適切な処理を示すメッセージをユーザーに通知する通知手段と
を備える画像処理装置。
【請求項7】
原稿を読み込み画像データを取得する画像読込手段と、
入力、画像変換、出力に関する各処理を組み合わせた処理フローに従って前記画像データを配信する配信処理手段と、
前記画像データの配信中にエラーが発生した場合、前記エラーの内容に基づいて前記処理フローを保留すると判断されたとき、前記画像データの配信を保留する保留手段と、
前記画像データの配信が保留された場合、前記エラーを解消するための適切な処理を示すメッセージをユーザーに通知する通知手段と
を備える画像形成装置。
【請求項8】
画像データを取得する取得ステップと、
入力、画像変換、出力に関する各処理を組み合わせた処理フローに従って前記画像データを配信する配信処理ステップと、
前記画像データの配信中にエラーが発生した場合、前記エラーの内容に基づいて前記処理フローを保留すると判断されたとき、前記画像データの配信を保留する保留ステップと、
前記画像データの配信が保留された場合、前記エラーを解消するための適切な処理を示すメッセージをユーザーに通知する通知ステップと
を有する配信処理方法。
【請求項9】
コンピュータを、
画像データを取得する取得手段と、
入力、画像変換、出力に関する各処理を組み合わせた処理フローに従って前記画像データを配信する配信処理手段と、
前記画像データの配信中にエラーが発生した場合、前記エラーの内容に基づいて前記処理フローを保留すると判断されたとき、前記画像データの配信を保留する保留手段と、
前記画像データの配信が保留された場合、前記エラーを解消するための適切な処理を示すメッセージをユーザーに通知する通知手段として機能させるためのプログラム。
【請求項10】
請求項9記載のプログラムを記録したコンピュータに読取可能な記録媒体。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate

【図12】
image rotate

【図13】
image rotate

【図14】
image rotate

【図15】
image rotate

【図16】
image rotate

【図17】
image rotate


【公開番号】特開2010−200007(P2010−200007A)
【公開日】平成22年9月9日(2010.9.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−42880(P2009−42880)
【出願日】平成21年2月25日(2009.2.25)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】