説明

配管曲がり部用クランプ

【課題】配管曲がり部を安価かつ容易に支持可能で、耐震性に優れた配管曲がり部用クランプを提供する。
【解決手段】板状のクランプ金具15を備えた2個のパイプクランプ9と、各パイプクランプ9に備えられたクランプ金具15どうしを連結する連結部材20とをもって、配管曲がり部用クランプを構成する。クランプ金具15と連結部材20とは、溶接等により固定することもできるし、連結ピンを介して回転可能に連結することもできる。また、パイプクランプ9としては、短冊状の金属板を半円形に形成してなる2枚のクランプ金具15を用いたものであっても良いし、両端にネジが形成されたU字棒22と、該U字棒22の両端を貫通可能な透孔が開設された1枚の短冊状のクランプ金具15とを用いたものであっても良い。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発電、化学、石油及びゴミ処理等の各種プラントに敷設される配管の曲がり部を支持する配管曲がり部用クランプに関する。
【背景技術】
【0002】
配管の支持装置には、ハンガ(吊り具)、防振器、レストレイント等の種類があり、主に配管系の自重を支持するための自重用と、地震発生時や配管流体振動発生時に配管系の振動を防止又は減衰させるための耐震用(防振用)に分類される。自重用としてはハンガ、耐震用としては防振器が、一般的に使用されている。レストレイントは、自重用と耐震用の両方を兼ね備えており、架構式とロッド式の両タイプがある。防振器、ロッド式レストレイントは棒状の支持装置である。これら棒状の支持装置は、支持装置本体と、山形鋼、H形鋼、角形鋼等の形鋼の組み合わせからなる支持架構と、配管及び躯体に連結させるためのパイプクランプ又は溶接式ラグ等によって構成される。防振器の場合は、ピン結合部の回転又は支持装置本体の機構により自重や熱等による緩やかな動きに追従し、地震のような比較的速い(短期的な)動きに対しては支持されている方向の動きを拘束する。これに対して、ロッド式レストレイントの場合は、ピン結合部の回転により支持方向以外の緩やかな動きに追従し、自重、熱、地震等の動きに対して支持されている方向の動きを拘束する。
【0003】
パイプクランプは、従来、主に配管の軸直角方向を拘束する場合に用いられ、配管の直管部のみに使用されている。パイプクランプには、短冊状の金属板を半円形に形成してなる2枚のクランプ金具と、これら2枚のクランプ金具を円形に組合わせた状態でその両端を締結するボルト及びナットとから構成されるものと、両端にネジが形成された1本乃至複数本のU字棒と、該U字棒の両端を貫通可能な透孔が開設された1枚のクランプ金具と、前記ネジに螺合されるナットとから構成されるものとがある(例えば、特許文献1、2参照。)。
【0004】
エルポ及び曲げ管等の配管曲がり部を支持する場合には、溶接式ラグが一般的に使用されており、配管曲がり部からを支持するためのクランプとしては、3個のクランプをアームで連結したものや、3枚の板状の半割り把持リングを支持板で連結させた特殊クランプを採用したものがある(例えば、特許文献3、4参照。)。
【0005】
図5に、上述の従来技術を応用した各種プラントにおける配管の支持構造を示す。本例の配管は、タンク1とポンプ2との間に敷設されており、直管3、エルボ4及び曲げ管5で構成されている。タンク1側の水平直管3は、パイプクランプ9と、棒状のロッド式レストレイント7と、建物の天井に設定されている金物12によって支持され、ポンプ2側の水平直管3は、山形鋼、H形鋼、角形鋼等の形鋼で構成される架構式レストレイント6によって支持されている。また、中央部の垂直直管3は、U字形タイプのパイプクランプ9と、防振器8と、建物の天井に設定されている金物12によって支持されている。さらに、タンク1側の水平直管3と中央部の垂直直管3とを繋ぐ曲げ管4は、曲げ管4に溶接された溶接式ラグ11と、防振器8と、構造物の梁13によって支持されている。
【特許文献1】実公平3−013021号公報
【特許文献2】実開平2−127878号公報
【特許文献3】実公平2−031666号公報
【特許文献4】実公平4−013484号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、原子力発電プラントなどにおいては、近年、ますます耐震性の向上が重要な技術的課題になっており、しかも既設のプラントについては、早期に補強工事を完了することが求められている。配管の補強には、曲がり部の支持を多くすることが有効であるが、従来技術のように溶接式ラグ11を用いる方法は、溶接式ラグ11の開先面が3次元的な形状になるために溶接がしにくいばかりでなく、設備の重要度が高く、高い信頼性を求められる原子力プラントの場合には、溶接作業及びその検査に多大な時間を要するので、短期間で作業を終えなければならない状況下にあっては、採用しがたい。
【0007】
このため、配管曲がり部についても、直管部と同様に、作業性に優れたパイプクランプの適用が検討されている。しかしながら、従来の一般的なパイプクランプは、直管部用に製作されているので、これを配管曲がり部に適用すると、クランプ金具の内面が配管の表面にフィットせず、クランプ金具と配管との接触が点接触又は線接触となるので、必要な把持力を得ることが難しく、地震等による動的な支持点荷重発生時に、クランプが配管の周方向の回転又は軸方向にずれやすく、十分な支持機能を期待することができない。
【0008】
この点につき、図6〜図8を用いてより詳細に説明する。図6は直管部用クランプを配管曲がり部に単独で適用したときのクランプ金具と配管との接触状態を示す平面図、図7は支持装置本体18に対して引張荷重が作用したときのクランプ金具と配管との接触状態を示す図6のX−X断面図、図8は支持装置本体18に対して圧縮荷重が作用したときのクランプ金具と配管との接触状態を示す図6のY−Y断面図である。
【0009】
これらの図に示すように、本例のパイプクランプ9は、短冊状の金属板を半円形に形成してなる2枚のクランプ金具15と、配管の周囲に巻き付けられたこれら2枚のクランプ金具15その両端を締結するボルト16及びナット17とから構成されており、配管曲がり部14の曲げ半径の中心点Oに向けて取り付けられている。また、クランプ金具15の一端には、防振器等を含む支持装置本体18が、連結ピン19を介してピン結合されている。
【0010】
地震等により発生する配管の支持点荷重は、支持装置本体18により配管の動きが拘束されることによって生じる反力であり、支持装置本体18及びパイプクランプ9を介して配管に伝達される。このとき、支持装置本体18に対して引張方向の荷重(引張荷重T)が発生した場合、配管曲がり部14に取り付けられた直管部用クランプ15は、内面(A点とB点を結ぶ線)が直線であることから、配管曲がり部14の曲げ半径R1に対してA点、B点、C点及びD点の4点で点接触し、これらの点接触部で荷重が伝達される。同様に、支持装置本体18に対して圧縮方向の荷重(圧縮荷重C)が発生した場合は、配管曲がり部14の曲げ半径R2に対してE点及びF点で点接触し、接触部で荷重が伝達される。従って、配管曲がり部14に従来のパイプクランプ9を単独で適用した場合、直管部に適用したときと比べて、配管の外表面とクランプ金具内面の接触面積が小さくなり、パイプクランプ9による配管の把持力が低くなる。このため、パイプクランプ9が配管の周方向に回転したり、軸方向にずれるといった現象を生じやすくなり、支持装置全体の支持機能を十分に発揮することができない。
【0011】
なお、特許文献1,3,4等に記載されているように、配管曲がり部の形状に合わせてパイプクランプを製作すれば、かかる不都合を解消することが可能であるが、原子力発電プラントなどに敷設される配管の数は膨大であり、かつ配管曲がり部の曲率半径も個々に異なることから、個々の曲がり形状に合わせて特別仕様のパイプクランプを製作することは、コストが掛かり過ぎて現実的ではない。
【0012】
本発明は、このような従来技術の実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、配管曲がり部を安価かつ容易に支持可能で、耐震性に優れた配管曲がり部用クランプを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明は、上述の課題を解決するため、第1に、配管曲がり部用クランプを、板状のクランプ金具を備えた複数のパイプクランプと、これら複数のパイプクランプに備えられたクランプ金具どうしを連結する連結部材とを有し、前記複数のパイプクランプは、少なくとも配管への取付時に、前記連結部材に対する前記クランプ金具の取付方位が逆向きとなるように、前記連結部材に取り付けられているという構成にした。
【0014】
本構成によると、板状のクランプ金具を備えた従来の直管部用のパイプクランプをそのまま適用できるので、配管曲がり部用クランプを安価に製造することができる。また、この種の直管部用のパイプクランプは、ボルトとナットを用いて配管に取り付けることができるので、配管への溶接が不要となり、配管に対する支持部材の取り付けを容易化することができる。さらに、複数のパイプクランプを、少なくとも配管への取付時に、連結部材に対するクランプ金具の取付方位が逆向きとなるように連結部材に取り付けるので、互いに連結された複数個のパイプクランプを配管曲がり部に取り付けることが可能であり、このような取付方法をとることにより、クランプ金具に引張荷重が作用した場合にも、あるいは圧縮荷重が作用した場合にも、その反力の配管中心軸に沿う方向の分力を、パイプクランプと配管の各接触点において逆向きに作用させることができる。したがって、この逆向きに作用する力によって、パイプクランプと配管との間にくさび効果を及ぼすことができ、パイプクランプの配管周方向への回転及び軸方向へのずれを確実に防止することができる。
【0015】
本発明は第2に、前記第1の配管曲がり部用クランプにおいて、前記クランプ金具が、前記連結部材に固定されているという構成にした。
【0016】
本構成によると、クランプ金具が連結部材に固定されているので、クランプ金具と連結部材との連結強度が高く、配管曲がり部の耐震性をより高めることができる。
【0017】
本発明は第3に、前記第1の配管曲がり部用クランプにおいて、前記クランプ金具が、前記連結部材に回転可能にピン結合されているという構成にした。
【0018】
本構成によると、クランプ金具が連結部材に回転可能にピン結合されているので、配管への取付時に連結部材に対する各パイプクランプの取付方位が配管曲がり部の曲げ半径に合わせて自動的に調整される。よって、曲げ半径が異なる各種の配管曲がり部への適用が可能になる。
【0019】
本発明は第4に、前記第1の配管曲がり部用クランプにおいて、前記連結部材は、一端が所要の固定部に固定される支持部材の他端を連結するための支持部材連結部を有するという構成にした。
【0020】
本構成によると、連結部材に予め支持部材連結部を形成しておくので、連結部材と支持部材との連結を容易化することができ、耐震工事に要する労力を軽減することができる。
【0021】
本発明は第5に、前記第1の配管曲がり部用クランプにおいて、前記パイプクランプは、短冊状の金属板を半円形に形成してなる2枚のクランプ金具と、これら2枚のクランプ金具を円形に組合わせた状態でその両端を締結するボルト及びナットとからなるという構成にした。
【0022】
本構成のパイプクランプは、従来より直管部用のパイプクランプとして多用されているものであるので、信頼性に優れ、かつ安価に実施することができる。
【0023】
本発明は第6に、前記第1の配管曲がり部用クランプにおいて、前記パイプクランプは、両端にネジが形成された1本乃至複数本のU字棒と、該U字棒の両端を貫通可能な透孔が開設された1枚の短冊状のクランプ金具と、前記ネジに螺合されるナットとからなるという構成にした。
【0024】
本構成のパイプクランプも、従来より直管部用のパイプクランプとして多用されているものであり、信頼性に優れ、かつ安価に実施することができる。
【発明の効果】
【0025】
本発明の配管曲がり部用クランプは、板状のクランプ金具を備えた複数のパイプクランプと、これら複数のパイプクランプに備えられたクランプ金具どうしを連結する連結部材とを有し、これら複数のパイプクランプは、少なくとも配管への取付時に、連結部材に対するクランプ金具の取付方位が逆向きとなるように、連結部材に取り付けられているという構成にしたので、従来の直管部用のパイプクランプをそのまま適用することができて、安価に実施可能であると共に、配管への取り付けが容易で、耐震工事に要する工期を短縮化することができる。また、複数個のパイプクランプを有することから、配管を強固に支持することが可能で、パイプクランプの配管周方向への回転及び軸方向へのずれを確実に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0026】
以下、本発明に係る配管曲がり部用クランプの実施形態を図1〜図4に基づいて説明する。図1は実施形態に係る配管曲がり部用クランプと配管との間に引張荷重が作用した場合における装置各部に作用する力の状態を示す要部平面図、図2は実施形態に係る配管曲がり部用クランプと配管との間に圧縮荷重が作用した場合における装置各部に作用する力の状態を示す要部平面図、図3はパイプクランプの第1例とその支持構造とを示す要部斜視図、図4はパイプクランプの第2例とその支持構造とを示す要部斜視図である。
【0027】
図1及び図2に示すように、実施形態に係る配管曲がり部用クランプは、板状のクランプ金具15を備えた2個のパイプクランプ9と、各パイプクランプ9に備えられたクランプ金具15どうしを連結する連結部材20とを有している。連結部材20に連結された2つのパイプクランプ9は、これらの図に示すように、連結部材20に対してハの字形に取り付けられている。なお、クランプ金具15と連結部材20とは、溶接等により固定することもできるし、図示しない連結ピンを介して回転可能に連結することもできる。クランプ金具15を連結部材20に固定すると、クランプ金具15と連結部材20との強固に連結できるので、配管曲がり部の耐震性をより高めることができる。一方、連結ピンを介してクランプ金具15と連結部材20とを回転可能にピン結合すると、配管への取付時に連結部材20に対する各パイプクランプ9の取付方位が配管曲がり部14の曲げ半径に合わせて自動的に調整されるので、曲げ半径が異なる各種の配管曲がり部への適用が可能になり、その汎用性を高めることができる。
【0028】
パイプクランプ9としては、図3に示すように、短冊状の金属板を半円形に形成してなる2枚のクランプ金具15と、これら2枚のクランプ金具15の両端を締結するボルト16及びこれに螺合されるナット17とからなるものを用いることもできるし、図4に示すように、両端にネジが形成された1本乃至複数本(図4の例では、1本)のU字棒22と、該U字棒22の両端を貫通可能な透孔が開設された1枚の短冊状のクランプ金具15と、U字棒22の両端に形成されたネジに螺合されるナット17とからなるものを用いることもできる。これらのパイプクランプ9は、いずれも従来より直管部用のパイプクランプとして多用されているものであるので、これを配管曲がり部用に用いることにより、信頼性に優れた耐震工事を安価に実施することができる。
【0029】
図1〜図4に示すように、連結部材20の中央部には、支持装置本体18の一端を連結するためのクレビス21が設けられており、このクレビス21には、連結ピン19を介して支持装置本体18の一端が連結されている。なお、支持装置本体18を介して配管曲がり部用クランプを固定する建物の床、壁、梁、基礎等の躯体には、クレビス21を有する金物12が設けられており、この躯体側のクレビス21には、連結ピン23を介して支持装置本体18の他端が連結される。このように、本例の連結部材20には、支持装置本体18の一端を連結するためのクレビス21が設けられているので、支持装置本体18の連結作業を容易に行うことができる。
【0030】
図1及び図2に示すように、連結部材20を介して連結された2個のパイプクランプ9を配管曲がり部14に取り付けると、各パイプクランプ9に備えられた2個のクランプ金具15は、その中心線の延長が配管の曲げ半径の中心Oで交わるように配置され、支持装置本体18の取付位置Gと配管曲がり部14の曲げ半径の中心点Oを結ぶ直線OGを中心として、その両側の対称位置に配置される。また、支持装置本体18の他端Hは、直線OGの延長線上に配置される。これにより、地震等により発生する配管の支持点荷重(引張荷重T又は圧縮荷重C)は、配管の動きが拘束されることによって支持装置本体18、連結部品20及びパイプクランプ9を介して配管に伝達される。
【0031】
そして、支持装置本体18に対して引張方向の荷重(引張荷重T)が発生した場合は、図1に示すように、引張荷重Tの半分の荷重がそれぞれのパイプクランプ9を介して、配管の外表面と接触するI点とJ点とに伝達される。このパイプクランプ9は、配管の曲げ半径Rの中心点Oに向かって取り付けられているので、荷重T/2は、配管の曲げ半径Rの中心点方向の成分I,Jと、その直角方向、即ち、配管曲がり部14の接線方向の成分I,Jとに分解される。この接線方向の成分I,Jは、各パイプクランプ9を、連結部材20との結合部の中心点A,Aを中心として、直線OGの方向と平行となる方向に回転しようとする力であるため、配管と各パイプクランプ9との間にくさび効果が生じ、パイプクランプ9の内面と配管の外面とが点接触で接触している場合にも、パイプクランプ9が配管の周方向に回転したり、軸方向にずれることを防止できる。
【0032】
同様に、支持装置本体18に対して圧縮方向の荷重(圧縮荷重C)が発生した場合は、図2に示すように、圧縮荷重Cの半分の荷重がそれぞれのパイプクランプ9を介して、配管の外表面と接触するK点とM点とに伝達される。このパイプクランプ9は、上述のように、配管の曲げ半径Rの中心点Oに向かって取り付けられているので、荷重C/2は、配管の曲げ半径Rの中心方向の成分K,Mとその直角方向、配管曲がり部14の接線方向の成分K,Mとに分解される。この接線方向の成分K,Mは、各パイプクランプ9を、連結部材20との結合部の中心点A,Aを中心として、直線OGの方向と平行となる方向に回転しようとする力であるため、配管と各パイプクランプ9との間にくさび効果が生じ、パイプクランプ9の内面と配管の外面とが点接触で接触している場合にも、パイプクランプ9が配管の周方向に回転したり、軸方向にずれることを防止できる。
【0033】
なお、前記実施形態においては、配管の曲げ半径の中心Oと、支持装置本体18の両端G,Hを一直線上に配置したが、これらを必ずしも一直線上に配置する必要はなく、各パイプクランプ9を回転させようとする反力の成分が生じる限り、前記実施形態と同様の効果を得ることができる。
【0034】
また、前記実施形態においては、連結部材20にパイプクランプ9を2個のみ連結したが、本発明の要旨はこれに限定されるものではなく、3個以上の任意の数のパイプクランプ9を連結することもできる。連結部材20に連結するパイプクランプ9の数は、それが適用される配管曲がり部14の曲率とコストとを考慮して決定される。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明は、発電、化学、石油及びゴミ処理等のプラントに敷設される配管の支持装置として利用される。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】実施形態に係る配管曲がり部用クランプと配管との間に引張荷重が作用した場合における装置各部に作用する力の状態を示す要部平面図である。
【図2】実施形態に係る配管曲がり部用クランプと配管との間に圧縮荷重が作用した場合における装置各部に作用する力の状態を示す要部平面図である。
【図3】パイプクランプの第1例とその支持構造とを示す要部斜視図である。
【図4】パイプクランプの第2例とその支持構造とを示す要部斜視図である。
【図5】従来技術を応用した各種プラントにおける配管の支持構造を示す図である。
【図6】直管部用クランプを配管曲がり部に単独で適用したときのクランプ金具と配管との接触状態を示す平面図である。
【図7】支持装置本体18に対して引張荷重が作用したときのクランプ金具と配管との接触状態を示す図6のX−X断面図である。
【図8】支持装置本体18に対して圧縮荷重が作用したときのクランプ金具と配管との接触状態を示す図6のY−Y断面図である。
【符号の説明】
【0037】
1 タンク
2 ポンプ
3 直管
4 エルボ
5 曲げ管
6 架構式レストレイント
7 ロッド式レストレイント
8 防振器
9 パイプクランプ
11 溶接式ラグ
12 金物
13 他構造物の梁
14 配管曲がり部
15 クランプ金物
16 ボルト
17 ナット
18 支持装置本体
19 連結ピン
20 連結部材
21 クレビス
22 U字棒
23 連結ピン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
板状のクランプ金具を備えた複数のパイプクランプと、これら複数のパイプクランプに備えられたクランプ金具どうしを連結する連結部材とを有し、前記複数のパイプクランプは、少なくとも配管への取付時に、前記連結部材に対する前記クランプ金具の取付方位が逆向きとなるように、前記連結部材に取り付けられていることを特徴とする配管曲がり部用クランプ。
【請求項2】
前記クランプ金具が、前記連結部材に固定されていることを特徴とする請求項1に記載の配管曲がり部用クランプ。
【請求項3】
前記クランプ金具が、前記連結部材に回転可能にピン結合されていることを特徴とする請求項1に記載の配管曲がり部用クランプ。
【請求項4】
前記連結部材は、一端が所要の固定部に固定される支持部材の他端を連結するための支持部材連結部を有することを特徴とする請求項1に記載の配管曲がり部用クランプ。
【請求項5】
前記パイプクランプは、短冊状の金属板を半円形に形成してなる2枚のクランプ金具と、これら2枚のクランプ金具を円形に組合わせた状態でその両端を締結するボルト及びナットとからなることを特徴とする請求項1に記載の配管曲がり部用クランプ。
【請求項6】
前記パイプクランプは、両端にネジが形成された1本乃至複数本のU字棒と、該U字棒の両端を貫通可能な透孔が開設された1枚の短冊状のクランプ金具と、前記ネジに螺合されるナットとからなることを特徴とする請求項1に記載の配管曲がり部用クランプ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−43715(P2010−43715A)
【公開日】平成22年2月25日(2010.2.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−209784(P2008−209784)
【出願日】平成20年8月18日(2008.8.18)
【出願人】(507250427)日立GEニュークリア・エナジー株式会社 (858)
【Fターム(参考)】