説明

配線基板、発光ダイオードモジュール

【課題】発光ダイオード素子の実装効率を低下させることなく、電線同士が交差して短絡する虞がより少ない発光ダイオードモジュールを実現する。
【解決手段】配線基板10は、絶縁基板1と、絶縁基板1の一面側に設けられた第1電極配線パターン2及び第2電極配線パターン3と、第1電極配線パターン2と第2電極配線パターン3との間の領域に、第1電極配線パターン2又は第2電極配線パターン3に沿う配列方向へ複数並設され、第1電極配線パターン2に接続された第1ボンドパッド21〜28及び第2電極配線パターン3に接続された第2ボンドパッド31〜38からなり、第1ボンドパッドに対する第2ボンドパッドの位置が少なくともその配列方向へずれているボンドパッド対と、発光ダイオード素子4を実装可能な素子実装領域11、12と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、発光ダイオードモジュールに用いられる配線基板、該配線基板を備えた発光ダイオードモジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
複数の発光ダイオード(Light Emitting Diode:LED)素子を搭載した発光ダイオードモジュールが公知である。発光ダイオードモジュールは、一般的に配線基板等に設けられた電極端子と発光ダイオード素子とがワイヤボンディングによって電線(ワイヤ)で電気的に接続されている(例えば特許文献1〜3を参照)。
【0003】
例えば特許文献1又は2に開示されている発光ダイオードモジュールは、第1のリード端子に複数の発光ダイオード素子が実装されており、第1のリード端子に隣接して第2のリード端子が設けられている。複数の発光ダイオード素子は、ワイヤボンディングによって、第1のリード端子に各々接続されているとともに、その配線方向と逆向きの配線方向で第2のリード端子に各々接続されている。
【0004】
また例えば特許文献3に開示されている発光ダイオードモジュールは、配線基板の略中央に設けられた円形凹部に複数の発光ダイオード素子が実装されており、その配線基板の円形凹部の外側には、円形凹部を取り囲むように、各発光ダイオード素子に対応する多数の配線パターンが設けられている。複数の発光ダイオード素子は、ワイヤボンディングによって、対応する配線パターンの各々に接続されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2007−335765号公報
【特許文献2】特開2008−112966号公報
【特許文献3】特開2009−260395号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
例えば特許文献1又は2に開示されている発光ダイオードモジュールは、第1のリード端子と第2リード端子との間に発光ダイオード素子が実装されている。そのため発光ダイオード素子から第1のリード端子への配線と、発光ダイオード素子から第2のリード端子への配線とが逆向きとなり、多数の発光ダイオード素子を実装した場合に、電線同士が交差して短絡の虞が生ずる。
【0007】
また例えば特許文献3に開示されている発光ダイオードモジュールは、発光ダイオード素子が実装される円形凹部を取り囲むように多数の配線パターンが設けられており、その多数の配線パターンは、2本の同極の配線パターンが対になって交互に隣接するように設けられている。そのため特許文献3に開示されている発光ダイオードモジュールは、特許文献1、2に開示されている発光ダイオードモジュールより電線同士が交差して短絡する虞は少なくなるものの、実装する発光ダイオード素子の数や配置によっては、依然として電線同士が交差して短絡する虞が生ずる。
【0008】
さらに特許文献3に開示されている発光ダイオードモジュールは、発光ダイオード素子が実装される領域を取り囲む多数の配線パターンを配線基板の一面側に設ける必要がある。そのため特許文献3に開示されている発光ダイオードモジュールは、特許文献1、2に開示されている発光ダイオードモジュールと比較して、発光ダイオード素子の実装効率が低下してしまうという課題が生ずる。
【0009】
このような状況に鑑み本発明はされたものであり、その目的は、発光ダイオード素子の実装効率を低下させることなく、電線同士が交差して短絡する虞がより少ない発光ダイオードモジュールを実現することにある。
【課題を解決するための手段】
【0010】
<本発明の第1の態様>
本発明の第1の態様は、絶縁基板と、前記絶縁基板の一面側に設けられた第1電極配線パターンと、前記絶縁基板の一面側に設けられた第2電極配線パターンと、前記絶縁基板の一面側の前記第1電極配線パターンと前記第2電極配線パターンとの間の領域に、前記第1電極配線パターン又は前記第2電極配線パターンに沿う配列方向へ複数並設され、前記第1電極配線パターンに接続された第1ボンドパッド及び前記第2電極配線パターンに接続された第2ボンドパッドからなり、前記第1ボンドパッドに対する前記第2ボンドパッドの位置が少なくとも前記配列方向へずれているボンドパッド対と、前記絶縁基板の一面側の前記第1電極配線パターンと前記第2電極配線パターンとの間の領域以外の領域に設けられ、複数の発光ダイオード素子を実装可能な素子実装領域と、を備える配線基板である。
【0011】
第1ボンドパッド及び第2ボンドパッドは、第1電極配線パターンと第2電極配線パターンとの間の領域に設けられており、他方、発光ダイオード素子が実装される素子実装領域は、その第1電極配線パターンと第2電極配線パターンとの間の領域以外の領域に設けられている。このような構成とすることによって、配線基板の一面側に、第1ボンドパッド及び第2ボンドパッドを効率よく配置することができるとともに、発光ダイオード素子を効率よく実装することができる。
【0012】
また第1ボンドパッドと第2ボンドパッドは、ボンドパッド対を構成し、第1電極配線パターンと第2電極配線パターンとの間の領域には、そのボンドパッド対が第1電極配線パターン又は第2電極配線パターンに沿う配列方向へ複数並設されている。他方、発光ダイオード素子が実装される素子実装領域は、ボンドパッド対が複数並設されている第1電極配線パターンと第2電極配線パターンとの間の領域以外の領域に設けられている。このような構成とすることによって本発明に係る配線基板は、発光ダイオード素子から第1ボンドパッドへの配線方向と、その発光ダイオード素子から第2ボンドパッドへの配線方向とを同じ向きに(同じ方向に)することができる。そしてボンドパッド対は、第1ボンドパッドに対する第2ボンドパッドの位置が少なくともボンドパッド対の配列方向へずれている。それによって、その第1ボンドパッドと発光ダイオード素子とを接続する電線(ボンディングワイヤ等)と、第2ボンドパッドと発光ダイオード素子とを接続する電線とが交差して短絡してしまう虞を低減させることができる。
【0013】
これにより本発明の第1の態様によれば、発光ダイオード素子の実装効率を低下させることなく、電線同士が交差して短絡する虞がより少ない発光ダイオードモジュールを実現することができるという作用効果が得られる。
【0014】
また本発明の第1の態様においては、第1ボンドパッド及び第2ボンドパッドを効率よく配置することができるとともに、発光ダイオード素子を効率よく実装することができるので、ボンドパッドと発光ダイオード素子とを接続する電線の長さをより短くすることができる。したがって本発明の第1の態様によれば、それによって電線同士が交差して短絡する虞がさらに低減されるとともに、電線のコストを削減することができ、さらに発光ダイオード素子が発する光が電線に吸収されて発光ダイオードモジュールの光取り出し効率が低下する虞を低減させることができるという作用効果が得られる。
【0015】
<本発明の第2の態様>
本発明の第2の態様は、前述した本発明の第1の態様において、前記第1ボンドパッドと前記第2ボンドパッドとが前記配列方向へ交互に配置されている、ことを特徴とした配線基板である。
このような特徴によれば、第1ボンドパッドから発光ダイオード素子への配線と第2ボンドパッドから発光ダイオード素子への配線が規則正しく交互に並ぶことになるため、発光ダイオード素子を同じ向きで整然と配置することができる。したがって本発明の第2の態様によれば、発光ダイオード素子の実装効率を低下させることなく、電線同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。
【0016】
<本発明の第3の態様>
本発明の第3の態様は、前述した本発明の第1の態様又は第2の態様において、前記第1ボンドパッド又は前記第2ボンドパッドは、少なくとも表層が金で形成されている、ことを特徴とした配線基板である。
第1ボンドパッド又は第2ボンドパッドの表層(表面に露出している層)を形成する材料として、電気伝導性に優れるとともに化学的腐食に対して強い性質を有する金(Au)を用いることによって、配線基板の耐久性を向上させることができる。
【0017】
<本発明の第4の態様>
本発明の第4の態様は、前述した本発明の第1〜第3の態様のいずれかにおいて、前記第1電極配線パターン又は前記第2電極配線パターンは、少なくとも表層が銀で形成されている、ことを特徴とした配線基板である。
第1電極配線パターン又は第2電極配線パターンの表層(表面に露出している層)を形成する材料として、可視光線の反射率が優れる銀(Ag)を用いることによって、本発明に係る配線基板を用いた発光ダイオードモジュールの光取り出し効率をより向上させることができる。
【0018】
<本発明の第5の態様>
本発明の第5の態様は、前述した本発明の第4の態様において、前記第1電極配線パターン又は前記第2電極配線パターンは、ガスバリア性を有する絶縁材で覆われている、ことを特徴とした配線基板である。
可視光線の反射率が優れる銀(Ag)は、空気に触れた状態では、酸化・硫化によって徐々に黒ずんでしまい、それによって可視光の反射率が徐々に低下してしまうことになる。本発明の第5の態様によれば、少なくとも表層が銀で形成されている第1電極配線パターン又は第2電極配線パターンは、ガスバリア性を有する絶縁材で覆われているので、酸化・硫化によって第1電極配線パターン又は第2電極配線パターンの反射率が低下する虞を低減させることができる。
【0019】
<本発明の第6の態様>
本発明の第6の態様は、前述した本発明の第5の態様において、前記ガスバリア性を有する絶縁材は反射性を有する、ことを特徴とした配線基板である。
このような特徴によれば、酸化・硫化によって第1電極配線パターン又は第2電極配線パターンの反射率が低下する虞を低減させつつ、本発明に係る配線基板を用いた発光ダイオードモジュールの光取り出し効率をさらに向上させることができる。
【0020】
<本発明の第7の態様>
本発明の第7の態様は、前述した本発明の第5の態様において、前記ガスバリア性を有する絶縁材は透光性を有する、ことを特徴とした配線基板である。
このような特徴によれば、酸化・硫化によって第1電極配線パターン又は第2電極配線パターンの反射率が低下する虞を低減させつつ、可視光線の反射率が優れる銀の特性を最大限に生かすことができる。
【0021】
<本発明の第8の態様>
本発明の第8の態様は、前述した本発明の第7の態様において、前記ガスバリア性を有する絶縁材はガラスである、ことを特徴とした配線基板である。
このような特徴によれば、ガスバリア性を有する絶縁材として安価で入手が容易なガラスを用いることによって、前述した本発明の第7の態様の配線基板を低コストで製造することが可能になる。
【0022】
<本発明の第9の態様>
本発明の第9の態様は、前述した本発明の第1〜第8の態様のいずれかにおいて、前記絶縁基板の他面側に設けられ、前記第1電極配線パターンに接続された第1電極パッドと、前記絶縁基板の他面側に設けられ、前記第2電極配線パターンに接続された第2電極パッドと、をさらに備える、ことを特徴とした配線基板である。
このような特徴によれば、表面実装タイプの発光ダイオードモジュールにおいて、前述した本発明の第1〜第8の態様のいずれかによる作用効果を得ることができる。
【0023】
<本発明の第10の態様>
本発明の第10の態様は、前述した本発明の第1〜第9の態様のいずれかにおいて、前記第1電極配線パターンは開環形状をなし、前記第2電極配線パターンは、前記第1電極配線パターンの内側に設けられているとともに、前記第1電極配線パターンの開環部を介して前記第1電極配線パターンの外側に一部が延設されている、ことを特徴とした配線基板である。
【0024】
第1電極配線パターンは開環形状をなし、第2電極配線パターンは第1電極配線パターンの内側に設けられているので、発光ダイオード素子の実装効率を低下させることなく、また発光ダイオード素子とボンドパッド対とを接続する電線が交差して短絡してしまう虞を低減させつつ、さらに必要最小限の長さの電線で発光ダイオード素子とボンドパッド対とを接続しつつ、素子実装領域に発光ダイオード素子をバランス良く配置することができる。したがって本発明の第10の態様によれば、前述した本発明の第1〜第9の態様のいずれかによる作用効果を得つつ、発光強度分布の良好な発光ダイオードモジュールを実現することができる。
【0025】
また第1電極配線パターンの内側に設けられている第2電極配線パターンは、第1電極配線パターンの開環部を介して第1電極配線パターンの外側に一部が延設されている。したがって本発明の第10の態様によれば、一面側にのみ配線パターンが形成された安価な単層基板とすることができるので、発光強度分布の良好な発光ダイオードモジュールをより低コストで製造することが可能になる。
【0026】
<本発明の第11の態様>
本発明の第11の態様は、前述した本発明の第1〜第10の態様のいずれかにおいて、前記絶縁基板の一面側には、前記素子実装領域を包含する領域に凹部が形成されている、ことを特徴とした配線基板である。
このような特徴によれば、配線基板の凹部に発光ダイオード素子を実装することによって、その分だけ発光ダイオードモジュールを薄型化することが可能になる。
【0027】
<本発明の第12の態様>
本発明の第12の態様は、前述した本発明の第1〜第9の態様のいずれかの配線基板と、前記素子実装領域に実装された発光ダイオード素子と、前記第1ボンドパッド及び前記第2ボンドパッドと前記発光ダイオード素子とを接続する電線と、を備える発光ダイオードモジュールである。
本発明の第12の態様によれば、発光ダイオードモジュールにおいて、前述した本発明の第1〜第9の態様のいずれかによる作用効果を得ることができる。
【0028】
<本発明の第13の態様>
本発明の第13の態様は、前述した本発明の第12の態様において、前記発光ダイオード素子を覆う透光性を有する封止材をさらに備える、ことを特徴とした発光ダイオードモジュールである。
このような特徴によれば、前述した本発明の第12の態様の発光ダイオードモジュールにおいて、発光ダイオード素子及び電線を封止材で保護することができる。また封止材によって電線の一部又は全部が固定されるので、電線同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。
【0029】
<本発明の第14の態様>
本発明の第14の態様は、前述した本発明の第12の態様において、前記発光ダイオード素子を覆い、前記発光ダイオード素子が発する光の波長を変換する波長変換部材をさらに備える、ことを特徴とした発光ダイオードモジュールである。
このような特徴によれば、前述した本発明の第12の態様の発光ダイオードモジュールにおいて、波長変換部材に含まれる波長変換材(蛍光体、燐発光体等)によって、所望の色度の光を発する発光ダイオードモジュールを実現することができる。また発光ダイオード素子及び電線を波長変換部材で保護することができる。さらに波長変換部材によって電線の一部又は全部が固定されるので、電線同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。
【0030】
<本発明の第15の態様>
本発明の第15の態様は、前述した本発明の第12の態様において、前記絶縁基板の一面側に設けられ、前記素子実装領域を包含する領域を囲繞する囲繞体と、前記囲繞体に充填された透光性を有する封止材とをさらに備える、ことを特徴とした発光ダイオードモジュールである。
このような特徴によれば、前述した本発明の第12の態様の発光ダイオードモジュールにおいて、発光ダイオード素子及び電線を封止材で保護することができる。また封止材によって電線の一部又は全部が固定されるので、電線同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。
【0031】
<本発明の第16の態様>
本発明の第16の態様は、前述した本発明の第12の態様において、前記絶縁基板の一面側に設けられ、前記素子実装領域を包含する領域を囲繞する囲繞体と、前記囲繞体に充填され、前記発光ダイオード素子が発する光の波長を変換する波長変換部材とをさらに備える、ことを特徴とした発光ダイオードモジュールである。
このような特徴によれば、前述した本発明の第12の態様の発光ダイオードモジュールにおいて、波長変換部材に含まれる波長変換材(蛍光体、燐発光体等)によって、所望の色度の光を発する発光ダイオードモジュールを実現することができる。また発光ダイオード素子及び電線を波長変換部材で保護することができる。さらに波長変換部材によって電線の一部又は全部が固定されるので、電線同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。
【0032】
<本発明の第17の態様>
本発明の第17の態様は、前述した本発明の第12の態様において、前記絶縁基板の一面側に設けられ、前記素子実装領域を包含する領域を囲繞する囲繞体と、前記囲繞体の開口を塞ぎ、前記発光ダイオード素子が発する光の波長を変換する波長変換部材とをさらに備える、ことを特徴とした発光ダイオードモジュールである。
このような特徴によれば、前述した本発明の第12の態様の発光ダイオードモジュールにおいて、波長変換部材に含まれる波長変換材(蛍光体、燐発光体等)によって、所望の色度の光を発する発光ダイオードモジュールを実現することができる。また発光ダイオード素子及び電線を波長変換部材で保護することができる。
【0033】
<本発明の第18の態様>
本発明の第18の態様は、前述した本発明の第17の態様において、前記囲繞体に充填された透光性を有する封止材をさらに備える、ことを特徴とした発光ダイオードモジュールである。
このような特徴によれば、前述した本発明の第17の態様の発光ダイオードモジュールにおいて、発光ダイオード素子及び電線を封止材で保護することができる。また封止材によって電線の一部又は全部が固定されるので、電線同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。
【0034】
<本発明の第19の態様>
本発明の第19の態様は、前述した本発明の第10の態様の配線基板と、前記素子実装領域に実装された発光ダイオード素子と、前記第1ボンドパッド及び前記第2ボンドパッドと前記発光ダイオード素子とを接続する電線と、を備え、前記発光ダイオード素子は、前記第2電極配線パターンの内側に実装されている、ことを特徴とした発光ダイオードモジュールである。
このような特徴によれば、発光ダイオードモジュールの中心に複数の発光ダイオード素子をバランス良く配置することができるので、より良好な発光強度分布が得られる発光ダイオードモジュールを実現することができる。また全ての発光ダイオード素子を第2電極配線パターンの内側に実装することによって、ボンドパッド対から発光ダイオード素子への配線方向は、全て外側から内側へ向かう方向となる。それによって発光ダイオード素子を跨ぐ配線が生じる虞を低減することができるので、電線同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。
【0035】
<本発明の第20の態様>
本発明の第20の態様は、前述した本発明の第10の態様の配線基板と、前記素子実装領域に実装された発光ダイオード素子と、前記第1ボンドパッド及び前記第2ボンドパッドと前記発光ダイオード素子とを接続する電線と、を備え、前記発光ダイオード素子は、前記第1電極配線パターンの外側に実装されている、ことを特徴とした発光ダイオードモジュールである。
このような特徴によれば、発光ダイオード素子の相互間の間隔を広くすることができるので、発光ダイオード素子の相互間での熱影響を低減でき、それによって発光ダイオードモジュールの放熱性を高めることができる。また発光ダイオード素子の相互間での励起光吸収を抑制することができるので、その励起光吸収に起因した発光ダイオードモジュールの光取り出し効率の低下を低減させることができる。さらに全ての発光ダイオード素子を第2電極配線パターンの外側に実装することによって、ボンドパッド対から発光ダイオード素子への配線方向は、全て内側から外側へ向かう方向となる。それによって発光ダイオード素子を跨ぐ配線が生じる虞を低減することができるので、電線同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。
【0036】
<本発明の第21の態様>
本発明の第21の態様は、前述した本発明の第11の態様の配線基板と、前記素子実装領域に実装された発光ダイオード素子と、前記第1ボンドパッド及び前記第2ボンドパッドと前記発光ダイオード素子とを接続する電線と、前記配線基板の凹部に充填された透光性を有する封止材と、を備える発光ダイオードモジュールである。
本発明の第21の態様によれば、発光ダイオードモジュールにおいて、前述した本発明の第11の態様による作用効果が得られるとともに、発光ダイオード素子及び電線を封止材で保護することができる。また封止材によって電線の一部又は全部が固定されるので、電線同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。
【0037】
<本発明の第22の態様>
本発明の第22の態様は、前述した本発明の第11の態様の配線基板と、前記素子実装領域に実装された発光ダイオード素子と、前記第1ボンドパッド及び前記第2ボンドパッドと前記発光ダイオード素子とを接続する電線と、前記配線基板の凹部に充填され、前記発光ダイオード素子が発する光の波長を変換する波長変換部材と、を備える発光ダイオードモジュールである。
本発明の第22の態様によれば、発光ダイオードモジュールにおいて、前述した本発明の第11の態様による作用効果が得られるとともに、波長変換部材に含まれる波長変換材(蛍光体、燐発光体等)によって、所望の色度の光を発する発光ダイオードモジュールを実現することができる。また発光ダイオード素子及び電線を波長変換部材で保護することができる。さらに波長変換部材によって電線の一部又は全部が固定されるので、電線同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。
【0038】
<本発明の第23の態様>
本発明の第23の態様は、前述した本発明の第11の態様の配線基板と、前記素子実装領域に実装された発光ダイオード素子と、前記第1ボンドパッド及び前記第2ボンドパッドと前記発光ダイオード素子とを接続する電線と、前記配線基板の凹部の開口を塞ぎ、前記発光ダイオード素子が発する光の波長を変換する波長変換部材と、を備える発光ダイオードモジュールである。
本発明の第23の態様によれば、発光ダイオードモジュールにおいて、前述した本発明の第11の態様による作用効果が得られるとともに、波長変換部材に含まれる波長変換材(蛍光体、燐発光体等)によって、所望の色度の光を発する発光ダイオードモジュールを実現することができる。また発光ダイオード素子及び電線を波長変換部材で保護することができる。
【0039】
<本発明の第24の態様>
本発明の第24の態様は、前述した本発明の第23の態様において、前記配線基板の凹部に充填された透光性を有する封止材をさらに備える、ことを特徴とした発光ダイオードモジュールである。
このような特徴によれば、前述した本発明の第23の態様の発光ダイオードモジュールにおいて、発光ダイオード素子及び電線を封止材で保護することができる。また封止材によって電線の一部又は全部が固定されるので、電線同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。
【0040】
<本発明の第25の態様>
本発明の第25の態様は、前述した本発明の第12〜第24の態様のいずれかにおいて、前記発光ダイオード素子は、前記第1電極配線パターン又は前記第2電極配線パターンが設けられた領域を含む領域に実装されている、ことを特徴とした発光ダイオードモジュールである。
このような特徴によれば、前述した本発明の第12〜第24の態様のいずれかの発光ダイオードモジュールにおいて、素子実装領域における発光ダイオード素子の実装効率をさらに向上させることができる。
【発明の効果】
【0041】
本発明によれば、発光ダイオード素子の実装効率を低下させることなく、電線同士が交差して短絡する虞がより少ない発光ダイオードモジュールを実現することができるという作用効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0042】
【図1】第1実施例の配線基板の平面図。
【図2】第1実施例の発光ダイオードモジュールの斜視図。
【図3】第1実施例の発光ダイオードモジュールの平面図。
【図4】第2実施例の発光ダイオードモジュールの平面図。
【図5】第3実施例の配線基板の平面図。
【図6】第4実施例の配線基板の平面図。
【図7】第5実施例の配線基板の平面図。
【図8】第6実施例の配線基板の平面図。
【図9】第7実施例の配線基板の平面図。
【図10】第8実施例の発光ダイオードモジュールの平面図。
【図11】第8実施例の発光ダイオードモジュールの斜視図。
【図12】第8実施例の発光ダイオードモジュールの側断面図。
【図13】第9実施例の発光ダイオードモジュールの側断面図。
【図14】第10実施例の発光ダイオードモジュールの側断面図。
【図15】第11実施例の発光ダイオードモジュールの側断面図。
【図16】第12実施例の発光ダイオードモジュールの側断面図。
【図17】第13実施例の発光ダイオードモジュールの側断面図。
【図18】第14実施例の発光ダイオードモジュールの側断面図。
【図19】第15実施例の発光ダイオードモジュールの側断面図。
【発明を実施するための形態】
【0043】
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
尚、本発明は以下に説明する内容に限定されるものではなく、その要旨を変更しない範囲において任意に変更して実施することが可能である。
【0044】
<第1実施例>
本発明の第1実施例について、図1〜図3を参照しながら説明する。
【0045】
図1は、第1実施例の配線基板10の平面図である。
第1実施例の配線基板10は、絶縁基板1と、絶縁基板1の一面側(表面側)に設けられた第1電極配線パターン2と、絶縁基板1の一面側に設けられた第2電極配線パターン3と、第1電極配線パターン2に接続された第1電極13と、第2電極配線パターン3に接続された第2電極14とを備えている。
【0046】
絶縁基板1は、例えば、セラミックス、樹脂、ガラスエポキシ、樹脂中にフィラーを含有した複合樹脂等から選択された材料を用いてもよい。例えば、光の反射率を良くして発光ダイオードモジュール100の光取り出し効率を向上させる上では、アルミナ粉末、シリカ粉末、酸化マグネシウム、酸化チタン等の白色顔料を含むシリコーン樹脂を用いるのが好ましい。また例えば、銅製基板やアルミ製基板等の金属製基板を用いて放熱性を向上させることも可能であるが、この場合は、電気的絶縁層を間に介して配線パターンを形成する必要がある。
【0047】
絶縁基板1は、好ましくはアルミナ系セラミックス基板、ジルコニア−アルミナ系セラミックス基板及びガラス−セラミックス基板からなる群から選ばれる1つを用いるのが好ましく、特に反射率85%以上、さらには90〜95%の反射率を有するものを用いるのがより好ましい。それによって、この絶縁基板1を用いた発光ダイオードモジュール100の光取り出し効率をより向上させることができる。また上記の基板はいずれも熱伝導率が高く、これらの基板で絶縁基板1を構成することによって、発光ダイオード素子4が発する熱を効率良く放熱することが可能になる。したがって発光ダイオードモジュール100の信頼性をより向上させることができる。さらに、これらの基板はいずれも成形性に優れていることから、これらの基板を用いることによって絶縁基板1の製造がより容易になる。それによって配線基板10の製造コスト及び発光ダイオードモジュール100の製造コストをより低減させることができる。
【0048】
また絶縁基板1は、表面にのみ配線パターン及び電極が形成された単層基板を採用する場合には、裏面全体に銅箔等を設けてもよい。それによってヒートシンク等に対する絶縁基板1の裏面からの放熱効率を向上させることができるので、発光ダイオードモジュール100の放熱性能をより向上させることができる。さらに絶縁基板1には、例えばネジ止め固定用の貫通孔や切り欠き部等を適宜設けてもよい。
【0049】
第1実施例の配線基板10において、第1電極配線パターン2は開環形状をなしている。より具体的には第1電極配線パターン2は、円環の一部を欠いた略C字形状の開環部29を有する開環形状をなしている。第2電極配線パターン3は、円環形状をなし、その第1電極配線パターン2の内側に設けられているとともに、第1電極配線パターン2の開環部29を介して第1電極配線パターン2の外側に一部が延設されて第2電極14に接続されている。
【0050】
第1電極配線パターン2及び第2電極配線パターン3の材料としては、銀(Ag)を用いるのが好ましい。あるいは銀ペーストを塗布する等して第1電極配線パターン2又は第2電極配線パターン3の表層(表面に露出している層)を銀で形成してもよい。このように少なくとも第1電極配線パターン2及び第2電極配線パターン3の表層に、可視光線の反射率が優れる銀を用いることによって、本発明に係る配線基板10を用いた発光ダイオードモジュール100の光取り出し効率をより向上させることができる。
【0051】
また第1実施例の配線基板10は、絶縁基板1の一面側の第1電極配線パターン2と第2電極配線パターン3との間の領域に、第1電極配線パターン2に接続された8個の第1ボンドパッド21〜28と、第2電極配線パターン3に接続された8個の第2ボンドパッド31〜38とが設けられている。第1ボンドパッド21〜28及び第2ボンドパッド31〜38は、第1電極配線パターン2及び第2電極配線パターン3と発光ダイオード素子4とをワイヤボンディングで電気的に接続するためのパッドである。この第1ボンドパッド21〜28及び第2ボンドパッド31〜38は、第1電極配線パターン2又は第2電極配線パターン3に沿う配列方向へ複数並設された8組の「ボンドパッド対」を構成する。より具体的には、隣接する第1ボンドパッド21と第2ボンドパッド31とが一つの「ボンドパッド対」を構成する。この「ボンドパッド対」は、第1ボンドパッド21に対する第2ボンドパッド31の位置が少なくとも「ボンドパッド対」の配列方向へずれている。同様の構成で、第1ボンドパッド22と第2ボンドパッド32、第1ボンドパッド23と第2ボンドパッド33、第1ボンドパッド24と第2ボンドパッド34、第1ボンドパッド25と第2ボンドパッド35、第1ボンドパッド26と第2ボンドパッド36、第1ボンドパッド27と第2ボンドパッド37、第1ボンドパッド28と第2ボンドパッド38が各々「ボンドパッド対」を構成する。
【0052】
第1ボンドパッド21〜28及び第2ボンドパッド31〜38は、表面に金メッキが施されているのが好ましい。このように第1ボンドパッド21〜28又は第2ボンドパッド31〜38の表層(表面に露出している層)を形成する材料として、電気伝導性に優れるとともに化学的腐食に対して強い性質を有する金(Au)を用いることによって、配線基板10の耐久性を向上させることができる。
【0053】
さらに第1実施例の配線基板10は、絶縁基板1の一面側の第1電極配線パターン2と第2電極配線パターン3との間の領域以外の領域に設けられ、複数の発光ダイオード素子を実装可能な素子実装領域11、12を備えている。以下、第1実施例の配線基板10においては、絶縁基板1の一面側の第2電極配線パターン3が形成された領域及び第2電極配線パターン3より内側の領域を第1素子実装領域11とする。また絶縁基板1の一面側の第1電極配線パターン2が形成された領域及び第1電極配線パターン2より外側の領域を第2素子実装領域12とする。
【0054】
さらに第1実施例の配線基板10は、絶縁基板1の他面側(裏面側)に、1つの第1電極パッド15と1つの第2電極パッド16とを備える。第1電極パッド15は、スルーホール等によって、絶縁基板1の一面側に形成された第1電極13と接続されている。つまり第1電極パッド15は、第1電極13を介して第1電極配線パターン2に接続されている。同様に第2電極パッド16は、スルーホール等によって、絶縁基板1の一面側に形成された第2電極14と接続されている。つまり第2電極パッド16は、第2電極14を介して第2電極配線パターン3に接続されている。
【0055】
第1電極配線パターン2、第2電極配線パターン3、第1電極13、第2電極14、第1電極パッド15、第2電極パッド16、第1ボンドパッド21〜28、第2ボンドパッド31〜38の形成は、例えばスクリーン印刷による方法やフォトリソエッチングによる方法等、公知の方法を用いることができる。またインクジェットヘッドから導電性インクや金属粒子等を噴射して配線パターンを形成する方法を用いることもできる。さらに絶縁基板1は、凹凸のない平板状の基板であることが好ましい。それによって第1電極配線パターン2、第2電極配線パターン3、第1電極13、第2電極14、第1ボンドパッド21〜28、第2ボンドパッド31〜38を絶縁基板1の同一平面上に形成する簡易な構成とすることができるので、配線基板10の作成が容易になり、配線基板10の製造コストをより低減させることができる。
【0056】
図2は、第1実施例の発光ダイオードモジュール100の斜視図であり、図3は、その平面図である。
第1実施例の発光ダイオードモジュール100は、上記の配線基板10、6つの発光ダイオード素子4及び複数の電線5を備えている。
【0057】
6つの発光ダイオード素子4は、フェイスアップタイプの素子であり、第1素子実装領域11の第2電極配線パターン3の内側に、第2電極配線パターン3に沿って略等間隔に配設されている。電線5は、公知のワイヤボンディングによって設けられている。6つの発光ダイオード素子4は、アノード端子又はカソード端子のいずれか一方が6つの第1ボンドパッド21〜23、26〜28に電線5で各々接続され、他方が6つの第2ボンドパッド31〜33、35〜37に電線5で各々接続されている。
尚、当該実施例においては、複数の発光ダイオード素子4を並列接続する配線を例に説明したが、例えば実装する発光ダイオード素子4の数等によっては、直列接続と並列接続とを混在させた配線としてもよい。また1つのボンドパッドが複数の発光ダイオード素子4とワイヤボンディング接続されていてもよい。また発光ダイオードモジュール100に実装される発光ダイオード素子4は、通常は2〜20であり、発光ダイオード素子4の実装率を高めつつ電線5の交差を防止する観点から、特に3〜10であることが好ましい。
【0058】
以上説明したように本発明に係る配線基板10は、第1ボンドパッド21〜28及び第2ボンドパッド31〜38は、第1電極配線パターン2と第2電極配線パターン3との間の領域に設けられており、他方、発光ダイオード素子4が実装される第1素子実装領域11と第2素子実装領域12は、その第1電極配線パターン2と第2電極配線パターン3との間の領域以外の領域に設けられている。このような構成とすることによって、配線基板10の一面側に、第1ボンドパッド21〜28及び第2ボンドパッド31〜38を効率よく配置することができるとともに、発光ダイオード素子4を効率よく実装することができる。
【0059】
また第1ボンドパッド21〜28と第2ボンドパッド31〜38は、「ボンドパッド対」を構成し、第1電極配線パターン2と第2電極配線パターン3との間の領域には、その「ボンドパッド対」が第1電極配線パターン2又は第2電極配線パターン3に沿う配列方向へ複数並設されている。他方、発光ダイオード素子4が実装される第1素子実装領域11と第2素子実装領域12は、その第1電極配線パターン2と第2電極配線パターン3との間の領域以外の領域に設けられている。このような構成とすることによって本発明に係る配線基板10は、発光ダイオード素子4から第1ボンドパッド21〜28への配線方向と、発光ダイオード素子4から第2ボンドパッド31〜38への配線方向とを同じ向きに(同じ方向に)することができる。
【0060】
そして「ボンドパッド対」は、第1ボンドパッド21〜28に対する第2ボンドパッド31〜38の位置が少なくとも「ボンドパッド対」の配列方向へずれている。それによって、その第1ボンドパッド21〜28と発光ダイオード素子4とを接続する電線5(ボンディングワイヤ)と、第2ボンドパッド31〜38と発光ダイオード素子4とを接続する電線5とが交差して短絡してしまう虞を低減させることができる。
【0061】
このようにして本発明によれば、発光ダイオード素子4の実装効率を低下させることなく、電線5同士が交差して短絡する虞がより少ない発光ダイオードモジュール100を実現することができる。
【0062】
また本発明に係る発光ダイオードモジュール100は、配線基板10の一面側に、第1ボンドパッド21〜28及び第2ボンドパッド31〜38を効率よく配置することができるとともに、発光ダイオード素子4を効率よく実装することができるので、ボンドパッドと発光ダイオード素子4とを接続する電線5の長さをより短くすることができる。それによって電線5同士が交差して短絡する虞がさらに低減されるとともに、電線5のコストを削減することができ、さらに発光ダイオード素子4が発する光が電線5に吸収されて発光ダイオードモジュール100の光取り出し効率が低下する虞を低減させることができる。
【0063】
さらに本発明に係る配線基板10は、図示の如く、第1ボンドパッド21〜28と第2ボンドパッド31〜38とが「ボンドパッド対」の配列方向へ交互に配置されているのが好ましい。これは本発明に必須の構成要素ではないが、このような構成とすることによって、第1ボンドパッド21〜28から発光ダイオード素子4への配線と第2ボンドパッド31〜38から発光ダイオード素子4への配線が規則正しく交互に並ぶことになるため、発光ダイオード素子4を同じ向きで整然と配置することができる。それによって、発光ダイオード素子4の実装効率を低下させることなく、電線5同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。
【0064】
さらに第1実施例の発光ダイオードモジュール100においては、第1電極配線パターン2は開環形状をなし、第2電極配線パターン3は第1電極配線パターン2の内側に設けられている。これは本発明に必須の構成要素ではないが、このような構成とすることによって、発光ダイオード素子4の実装効率を低下させることなく、また発光ダイオード素子4と「ボンドパッド対」とを接続する電線5が交差して短絡してしまう虞を低減させつつ、さらに必要最小限の長さの電線5で発光ダイオード素子4と「ボンドパッド対」とを接続しつつ、第1素子実装領域11又は第2素子実装領域12に発光ダイオード素子4をバランス良く配置することができる。したがって発光強度分布の良好な発光ダイオードモジュール100を実現することができる。また第1実施例の配線基板10において、第1電極配線パターン2の内側に設けられている第2電極配線パターン3は、第1電極配線パターン2の開環部29を介して第1電極配線パターン2の外側に一部が延設されている。したがって一面側にのみ配線パターンが形成された安価な単層基板とすることができるので、発光強度分布の良好な発光ダイオードモジュール100をより低コストで製造することが可能になる。
【0065】
さらに第1実施例の発光ダイオードモジュール100は、上記のように、第2電極配線パターン3の内側に発光ダイオード素子4が実装されている。これは本発明に必須の構成要素ではないが、このような構成とすることによって、発光ダイオードモジュール100の中心に複数の発光ダイオード素子4をバランス良く配置することができるので、より良好な発光強度分布が得られる。また全ての発光ダイオード素子4を第2電極配線パターン3の内側に実装することによって、「ボンドパッド対」から発光ダイオード素子4への配線方向は、全て外側から内側へ向かう方向となる。それによって発光ダイオード素子4を跨ぐ配線が生じる虞を低減することができるので、電線5同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。また全ての発光ダイオード素子4を第2電極配線パターン3の内側に実装することによって、第2ボンドパッド31〜38と発光ダイオード素子4との間に第2電極配線パターン3が介在することになるため、第2ボンドパッド31〜38と発光ダイオード素子4との間に一定以上の距離を確保することができる。それによって第2ボンドパッド31〜38の表層が金で形成されている場合には、発光ダイオード素子4から発せられた光が第2ボンドパッド31〜38の表層の金で吸収されることを抑制することができる。
【0066】
<第2実施例>
本発明の第2実施例について、図4を参照しながら説明する。
図4は、第2実施例の発光ダイオードモジュール100を図示した平面図である。
第2実施例の発光ダイオードモジュール100は、配線基板10に対する発光ダイオード素子4の実装位置が異なる以外は第1実施例と同じ構成であり、共通する構成要素は同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0067】
第2実施例の発光ダイオードモジュール100は、第2素子実装領域12、つまり第1電極配線パターン2の外側に発光ダイオード素子4が実装されている。
【0068】
このような構成とすることによって、発光ダイオード素子4の相互間の間隔を広くすることができるので、発光ダイオード素子4の相互間での熱影響を低減でき、それによって発光ダイオードモジュール100の放熱性を高めることができる。また発光ダイオード素子4の相互間での励起光吸収を抑制することができるので、その励起光吸収に起因した発光ダイオードモジュール100の光取り出し効率の低下を低減させることができる。さらに全ての発光ダイオード素子4を第1電極配線パターン2の外側に実装することによって、「ボンドパッド対」から発光ダイオード素子4への配線方向は、全て内側から外側へ向かう方向となる。それによって発光ダイオード素子4を跨ぐ配線が生じる虞を低減することができるので、電線5同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。また全ての発光ダイオード素子4を第1電極配線パターン2の外側に実装することによって、第1ボンドパッド21〜28と発光ダイオード素子4との間に第1電極配線パターン2が介在することになるため、第1ボンドパッド21〜28と発光ダイオード素子4との間に一定以上の距離を確保することができる。それによって第1ボンドパッド21〜28の表層が金で形成されている場合には、発光ダイオード素子4から発せられた光が第1ボンドパッド21〜28の表層の金で吸収されることを抑制することができる。
【0069】
<第3実施例>
本発明の第3実施例について、図5を参照しながら説明する。
図5は、第3実施例の配線基板10を図示した平面図である。
第3実施例の配線基板10は、第2電極配線パターン3の形状が異なる以外は第1実施例と同じ構成であり、共通する構成要素は同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0070】
第3実施例の配線基板10は、第2電極配線パターン3が銀(Ag)で形成されているとともに円形形状をなしている。つまり第3実施例の配線基板10は、8つの第2ボンドパッド31〜38の内側の領域の略全面が銀(Ag)で形成された第2電極配線パターン3となっている。反射率の低い絶縁基板を用いた場合には、このように可視光線の反射率が優れる銀で、より広い領域に第2電極配線パターン3を形成することによって、発光ダイオードモジュール100の光取り出し効率をさらに向上させることができる
【0071】
<第4実施例>
本発明の第4実施例について、図6を参照しながら説明する。
図6は、第4実施例の配線基板10を図示した平面図である。
第4実施例の配線基板10は、第2電極配線パターン3の形状及び第2ボンドパッドの数が異なる以外は第1実施例と同じ構成であり、共通する構成要素は同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0072】
第4実施例の配線基板10は、第2電極配線パターン3が円環の一部を欠いた略C字形状の開環形状をなしている。また第4実施例の配線基板10は、8つの第1ボンドパッド21〜28に対して7つの第2ボンドパッド31〜37が形成されている。このような構成とすることによって第4実施例の配線基板10は、第1実施例の配線基板10との対比において、第1ボンドパッド24と第1ボンドパッド25との間には第2ボンドパッドが存在しない。そのため第4実施例の配線基板10においては、例えば第1ボンドパッド21と第2ボンドパッド31、第1ボンドパッド22と第2ボンドパッド32、第1ボンドパッド23と第2ボンドパッド33、第1ボンドパッド25と第2ボンドパッド34、第1ボンドパッド26と第2ボンドパッド35、第1ボンドパッド27と第2ボンドパッド36、第1ボンドパッド28と第2ボンドパッド37が各々「ボンドパッド対」を構成すると観た場合、第1ボンドパッド24だけは「ボンドパッド対」を構成しないことになる。このように「ボンドパッド対」を構成しないボンドパッドが一部に存在する態様であっても本発明は実施可能であり、本発明による作用効果を得ることができる。
【0073】
<第5実施例>
本発明の第5実施例について、図7を参照しながら説明する。
図7は、第5実施例の配線基板10を図示した平面図である。
第5実施例の配線基板10は、第2電極配線パターン3の形状が異なる以外は第1実施例と同じ構成であり、共通する構成要素は同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
第5実施例の配線基板10は、第2電極配線パターン3が矩形の環形状をなしている。このような態様でも本発明は実施可能であり、本発明による作用効果を得ることができる。
【0074】
<第6実施例>
本発明の第6実施例について、図8を参照しながら説明する。
図8は、第6実施例の配線基板10を図示した平面図である。
第6実施例の配線基板10は、第1電極配線パターン2の形状及び第2電極配線パターン3の形状が異なる以外は第1実施例と同じ構成であり、共通する構成要素は同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0075】
第6実施例の配線基板10は、第1電極配線パターン2が略コ字形状をなしており、第2電極配線パターン3が矩形の環形状をなしている。このような態様でも本発明は実施可能であり、本発明による作用効果を得ることができる。特に矩形形状をなす絶縁基板1を用いた配線基板10においては、第1電極配線パターン2及び第2電極配線パターン3を同じ矩形形状とすることによって、配線基板10の一面側に第1ボンドパッド21〜28及び第2ボンドパッド31〜38を効率的に配置することが可能になる。それによって第6実施例の配線基板10は、一面側に無駄なスペースが生じる虞を低減させることができるので、発光ダイオード素子4の実装効率をさらに向上させることができる。
【0076】
また第6実施例の配線基板10は、第1実施例の配線基板10と同様に、第1ボンドパッド21と第2ボンドパッド31、第1ボンドパッド22と第2ボンドパッド32、第1ボンドパッド23と第2ボンドパッド33、第1ボンドパッド24と第2ボンドパッド34、第1ボンドパッド25と第2ボンドパッド35、第1ボンドパッド26と第2ボンドパッド36、第1ボンドパッド27と第2ボンドパッド37、第1ボンドパッド28と第2ボンドパッド38が各々「ボンドパッド対」を構成すると観ることができる。他方、第6実施例の配線基板10は、第1ボンドパッド24と第1ボンドパッド25との間に2つの第2ボンドパッド34、35が形成されている点で第1実施例の配線基板10と異なる。つまり第6実施例の配線基板10は、第1ボンドパッドと第2ボンドパッドが規則的に交互に配置されていない部分が一部存在しているが、この態様であっても本発明は実施可能であり、本発明による作用効果を得ることができる。
【0077】
<第7実施例>
本発明の第7実施例について、図9を参照しながら説明する。
図9は、第7実施例の配線基板10を図示した平面図である。
第7実施例の配線基板10は、第1電極配線パターン2の形状及び第2電極配線パターン3の形状が異なる以外は第1実施例と同じ構成であり、共通する構成要素は同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
第7実施例の配線基板10は、第1電極配線パターン2及び第2電極配線パターン3が略T字形状をなしている。このような態様でも本発明は実施可能であり、本発明による作用効果を得ることができる。
【0078】
<第8実施例>
本発明の第8実施例について、図10〜図12を参照しながら説明する。
図10は、第8実施例の発光ダイオードモジュール100を図示した平面図である。図11は、その斜視図であり、図12は、その側断面図である。
第8実施例の発光ダイオードモジュール100は、第1実施例の発光ダイオードモジュール100に加えて、「囲繞体」としてのリフレクタ6と、リフレクタ6に充填された透光性を有する封止材7とをさらに備えている。それ以外は第1実施例と同じ構成であり、共通する構成要素は同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0079】
リフレクタ6は、絶縁基板1の一面側にシリコーン材やガラス等で接着して設けられ、第1素子実装領域11を包含する領域を囲繞する部材である。リフレクタ6は、略矩形形状をなす部材であり、第1素子実装領域11を包含可能な大きさの円形孔61が中央に形成されている。リフレクタ6の高さは、例えば電線5を少なくとも保護可能な範囲で設定するのが好ましく、例えば0.5mm前後とするのが好ましい。またリフレクタ6の材料としては、どのような材料を用いてもよいが、例えば、一般に耐熱性、耐光性に優れるシリコーン系材料やセラミックス等、絶縁基板1として例示した材料で形成するのが好ましい。封止材7は、リフレクタ6に充填された透光性を有する部材であり、例えば透明樹脂材やガラス材等を用いることができる。また後述する充填材として例示されるものを用いてもよい。また封止材7は、例えば散乱材等を含む乳白色等の半透明の材料を用いてもよい。
【0080】
このような構成とすることによって第8実施例の発光ダイオードモジュール100は、発光ダイオード素子4及び電線5を封止材7で保護することができる。また封止材7によって電線5の一部又は全部が固定されるので、電線5同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。
【0081】
<第9実施例>
本発明の第9実施例について、図13を参照しながら説明する。
図13は、第9実施例の発光ダイオードモジュール100を図示した側断面図である。
【0082】
1.発光ダイオードモジュール
第9実施例の発光ダイオードモジュール100は、第8実施例の発光ダイオードモジュール100において、封止材7に代えて「波長変換部材」としての蛍光部材8がリフレクタ6の円形孔61内に充填されている。それ以外は第8実施例と同じ構成であり、共通する構成要素は同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0083】
第9実施例の発光ダイオード素子4は、近紫外光又は紫色光を発する発光ダイオード素子である。蛍光部材8は、発光ダイオード素子4が発する光の波長を変換する部材であり、赤色蛍光体、緑色蛍光体、青色蛍光体等の蛍光体及びこれらを分散保持する充填材からなる。発光ダイオード素子4から発せられる近紫外光又は紫色光は、この赤色蛍光体、緑色蛍光体及び青色蛍光体によって、それぞれ赤色光、緑色光及び青色光に波長変換される。そして、これら赤色光、緑色光及び青色光が合成されることによって、発光ダイオードモジュール100からは白色光が発せられることとなる。発光ダイオードモジュール100から発せられる白色光は、蛍光部材8に含まれる赤色蛍光体、緑色蛍光体及び青色蛍光体の混合比率を変えることによって、その色温度を調整することができる。
【0084】
また蛍光部材8は、例えば青色蛍光体と黄色蛍光体とを充填材に混合して形成してもよい。この場合、発光ダイオード素子4から発せられる近紫外光は、青色蛍光体及び黄色蛍光体によって青色光及び黄色光に波長変換される。そして、これら青色光及び黄色光が合成されることによって、発光ダイオードモジュール100からは白色光が発せられることとなる。また青色蛍光体と黄色蛍光体との組み合わせに代えて、赤色蛍光体と青緑色(シアン色)蛍光体との組み合わせを同様の方法で用いることも可能である。
【0085】
2.発光ダイオード素子
第9実施例の発光ダイオード素子4は、いずれも405nmのピーク波長を有した近紫外光を発する発光ダイオード素子であり、より具体的には、InGaN半導体が発光層に用いられて近紫外領域の光を発するGaN系発光ダイオード素子が好ましい。また、ピーク波長は、通常360nm〜420nm、好ましくは390nm〜410nmの範囲内である。しかし発光ダイオード素子4の種類や発光波長特性は、特に近紫外光を発するLED素子に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない限りにおいて様々なLED素子を用いることができる。
【0086】
具体的には、例えば青色光を発する発光ダイオード素子を用いてもよい。この青色発光ダイオード素子を用いる場合は、光のピーク波長は420nm〜470nm、好ましくは440nm〜460nmの波長範囲内にあるものが好適である。この場合の蛍光部材8は、例えば黄色蛍光体を充填材に分散保持させたもの、又は赤色蛍光体及び緑色蛍光体を充填材に分散保持させたものを用いればよい。
【0087】
3.蛍光部材
第9実施例の発光ダイオードモジュール100に用いる蛍光部材8は、様々な種類の蛍光体及び充填材を用いることが可能であり、その具体例は以下の通りである。
【0088】
(1)赤色蛍光体
赤色蛍光体の発光ピーク波長は、通常は570nm以上、好ましくは580nm以上、より好ましくは585nm以上で、通常は780nm以下、好ましくは700nm以下、より好ましくは680nm以下の波長範囲にあるものが好適である。中でも、赤色蛍光体として例えば、(Ca,Sr,Ba)Si(N,O):Eu、(Ca,Sr,Ba)Si(N,O):Eu、(Ca,Sr,Ba)AlSi(N,O):Eu、(Sr,Ba)SiO:Eu、(Ca,Sr)S:Eu、SrAlSi:Eu、(La,Y)S:Eu、Eu(ジベンゾイルメタン)・1,10−フェナントロリン錯体等のβ−ジケトン系Eu錯体、カルボン酸系Eu錯体、KSiF:Mnが好ましく、(Ca,Sr,Ba)Si(N,O):Eu、(Sr,Ca)AlSi(N,O):Eu、SrAlSi:Eu、(La,Y)S:Eu、KSiF:Mnがより好ましい。
【0089】
(2)橙色蛍光体
発光ピーク波長が580nm以上、好ましくは590nm以上で、620nm以下、好ましくは610nm以下の範囲にある橙色蛍光体は、赤色蛍光体に代えて好適に用いることができる。このような橙色蛍光体としては、(Sr,Ba)SiO:Eu、(Sr,Ba)SiO:Eu、(Ca,Sr,Ba)Si(N,O):Eu、(Ca,Sr,Ba)AlSi(N,O):Ce等がある。
【0090】
(3)緑色蛍光体
緑色蛍光体の発光ピーク波長は、通常は500nm以上、好ましくは510nm以上、より好ましくは515nm以上で、通常は550nm未満、好ましくは542nm以下、より好ましくは535nm以下の波長範囲にあるものが好適である。中でも、緑色蛍光体として例えば、Y(Al,Ga)12:Ce、CaSc:Ce、Ca(Sc,Mg)Si12:Ce、(Sr,Ba)SiO:Eu、(Si,Al)(O,N):Eu(β−サイアロン)、(Ba,Sr)Si12:N:Eu、SrGa:Eu、BaMgAl1017:Eu,Mnが好ましい。
【0091】
(4)青色蛍光体
青色蛍光体の発光ピーク波長は、通常は420nm以上、好ましくは430nm以上、より好ましくは440nm以上で、通常は500nm未満、好ましくは490nm以下、より好ましくは480nm以下、更に好ましくは470nm以下、特に好ましくは460nm以下の波長範囲にあるものが好適である。中でも、青色蛍光体として例えば、(Ca,Sr,Ba)MgAl1017:Eu、(Sr,Ca,Ba,Mg)10(PO(Cl,F):Eu、(Ba,Ca,Mg,Sr)SiO:Eu、(Ba,Ca,Sr)MgSi:Euが好ましく、(Ba,Sr)MgAl1017:Eu、(Ca,Sr,Ba)10(PO(Cl,F):Eu、BaMgSi:Euがより好ましく、Sr10(POCl:Eu、BaMgAl1017:Euが特に好ましい。
【0092】
(5)黄色蛍光体
黄色蛍光体の発光ピーク波長は、通常は530nm以上、好ましくは540nm以上、より好ましくは550nm以上で、通常は620nm以下、好ましくは600nm以下、より好ましくは580nm以下の波長範囲にあるものが好適である。中でも、黄色蛍光体として例えば、YAl12:Ce、(Y,Gd)Al12:Ce、(Sr,Ca,Ba,Mg)SiO:Eu、(Ca,Sr)Si:Eu、α−サイアロン、LaSi11:Ce(但し、その一部がCaやOで置換されていてもよい)が好ましい。
【0093】
(6)青緑色蛍光体
青緑色蛍光体としては、(Ba,Ca,Mg)10(POCl:Eu2+(ピーク波長483nm)等のハロ燐酸塩系蛍光体、2SrO・0.84P・0.16B:Eu2+(ピーク波長480nm)等の燐酸塩系蛍光体、SrSi・2SrCl:Eu2+(ピーク波長490nm)等のケイ酸塩系蛍光体、BaAl13:Eu2+(ピーク波長480nm)、BaMgAl1627:Eu2+,Mn2+(ピーク波長450nm,515nm)、SrMgAl1017:Eu2+(ピーク波長480nm程度)、SrAl1425:Eu2+(ピーク波長480nm程度)等のアルミン酸塩系蛍光体、BaSi:Eu2+(ピーク波長480nm程度)等の酸窒化物系蛍光体がある。なお、単一種類の青緑色蛍光体に代えて、複数種類の青緑色蛍光体を混合して用いてもよいし、青色蛍光体と緑色蛍光体とを適宜混合して放射光が青緑色となるようにしてもよい。
【0094】
(7)充填材
蛍光部材8において蛍光体を分散保持する充填材には、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、光硬化性樹脂等が用いられるが、発光ダイオード素子4から発せられる近紫外光に対して十分な透明性と耐久性とを有した材料を用いるのが好ましい。具体的には、例えばポリ(メタ)アクリル酸メチル等の(メタ)アクリル樹脂、ポリスチレンやスチレン−アクリロニトリル共重合体等のスチレン樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、フェノキシ樹脂、ブチラール樹脂、ポリビニルアルコール、エチルセルロースやセルロースアセテートやセルロースアセテートブチレート等のセルロース系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、シリコーン樹脂等があげられる。また無機系材料としては、例えば金属アルコキシド、セラミックス前駆体ポリマー若しくは金属アルコキシドを含有する溶液をゾル−ゲル法により加水分解重合してなる溶液、又はこれらの組み合わせを固化した無機系材料、例えばシロキサン結合を有する無機系材料やガラスを用いることができる。
【0095】
4.作用効果
上記構成とすることによって第9実施例の発光ダイオードモジュール100は、蛍光部材8に含まれる蛍光体により、所望の色度の光を発することができる。また第1ボンドパッド21〜28又は第2ボンドパッド31〜38の表層が金で形成されている場合には、発光ダイオード素子4から発せられた光が第1ボンドパッド21〜28又は第2ボンドパッド31〜38の表層の金で吸収されることを抑制することができる。金による光の吸収率は、発光ダイオード素子4が発する近紫外〜青色の光よりも蛍光部材8に含まれる蛍光体で波長変換された緑色、黄色、赤色の光の方が低いからである。さらに発光ダイオード素子4及び電線5を蛍光部材8で保護することができる。さらに蛍光部材8によって電線5の一部又は全部が固定されるので、電線5同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。
【0096】
<第10実施例>
本発明の第10実施例について、図14を参照しながら説明する。
図14は、第10実施例の発光ダイオードモジュール100を図示した側断面図である。
【0097】
第10実施例の発光ダイオードモジュール100は、第9実施例の発光ダイオードモジュール100において、蛍光部材8に代えて、「波長変換部材」としての蛍光板9がリフレクタ6の開口を塞ぐように配設されている。それ以外は第9実施例と同じ構成であり、共通する構成要素は同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0098】
蛍光板9は、発光ダイオード素子4が発する光の波長を変換する部材であり、例えば透光性を有する樹脂材に前記の蛍光体を練り込んで混入させたものを板状に成形したものを用いることができる。あるいは透光性を有する樹脂材で形成した板状の部材の表面に前記の蛍光体を塗布したものを用いることもできる。蛍光板9は、例えばシリコーン材等あるいは紫外線硬化型接着剤等でリフレクタ6に接着されている。また蛍光板9は、板状の他、例えばフィルム状又はシート状とすることもできる。
尚、発光ダイオード素子4及び蛍光体については、第9実施例と同様であるため詳細な説明を省略する。
【0099】
このような構成とすることによって第10実施例の発光ダイオードモジュール100は、蛍光板9に含まれる蛍光体により、所望の色度の光を発することができる。また発光ダイオード素子4及び電線5を蛍光板9で保護することができる。
【0100】
また当該実施例においては、さらに封止材7をリフレクタ6に充填してもよい。封止材7は、第8実施例の封止材7と同じである。さらに封止材7をリフレクタ6に充填することによって、発光ダイオード素子4及び電線5を封止材7で保護することができる。また封止材7によって電線5の一部又は全部が固定されるので、電線5同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。
【0101】
また当該実施例においては、蛍光板9で塞がれたリフレクタ6の内部に不活性気体を充填してもよい。それによって、電線5による第1ボンドパッド21〜28及び第2ボンドパッド31〜38と発光ダイオード素子4との電気的接続部分が大気中の水分等に起因して劣化する虞をさらに低減させることができる。不活性気体は、例えば窒素ガスを用いることができる。また不活性気体に代えて乾燥気体を充填してもよい。またリフレクタ6の内部を減圧して真空にしてもよい。
【0102】
<第11実施例>
本発明の第11実施例について、図15を参照しながら説明する。
図15は、第11実施例の発光ダイオードモジュール100を図示した側断面図である。
【0103】
第11実施例の配線基板10は、第1実施例の配線基板10に加えて、絶縁基板1の一面側の第1素子実装領域11を包含する領域にさらに凹部17が形成されている。それ以外は第1実施例の配線基板10と同じ構成であり、共通する構成要素は同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
【0104】
凹部17を形成した絶縁基板1は、例えばセラミックスを材料とした基板を用いる場合には、焼結前のセラミックス基板に押し型で凹部17を形成し、その後にセラミックス基板を焼結すれば容易に製造することができる。また例えばフェノール樹脂やエポキシ樹脂等の熱硬化性樹脂を材料とした基板を用いる場合には、加熱前に押し型で凹部17を形成し、その後に加熱硬化させれば容易に製造することができる。
【0105】
第11実施例の発光ダイオードモジュール100は、第1実施例の発光ダイオードモジュール100に加えて、配線基板10の凹部17に充填された封止材7をさらに備える。それ以外は第1実施例の発光ダイオードモジュール100と同じ構成であり、共通する構成要素は同じ符号を付して詳細な説明を省略する。また封止材7は、第9実施例の封止材7と同じである。
【0106】
このような構成とすることによって第11実施例の発光ダイオードモジュール100は、配線基板10の凹部17に発光ダイオード素子4を実装することによって、その分だけ薄型化することが可能になる。また発光ダイオード素子4及び電線5を封止材7で保護することができる。さらに封止材7によって電線5の一部又は全部が固定されるので、電線5同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。
【0107】
<第12実施例>
本発明の第12実施例について、図16を参照しながら説明する。
図16は、第12実施例の発光ダイオードモジュール100を図示した側断面図である。
【0108】
第12実施例の発光ダイオードモジュール100は、第11実施例の発光ダイオードモジュール100において、封止材7に代えて、配線基板10の凹部17に蛍光部材8が充填されている。それ以外は第11実施例の発光ダイオードモジュール100と同じ構成であり、共通する構成要素は同じ符号を付して詳細な説明を省略する。また蛍光部材8は、第9実施例の蛍光部材8と同じである。
【0109】
このような構成とすることによって第12実施例の発光ダイオードモジュール100は、蛍光部材8に含まれる蛍光体により、所望の色度の光を発することができる。また発光ダイオード素子4及び電線5を蛍光部材8で保護することができる。さらに蛍光部材8によって電線5の一部又は全部が固定されるので、電線5同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。
【0110】
<第13実施例>
本発明の第13実施例について、図17を参照しながら説明する。
図17は、第13実施例の発光ダイオードモジュール100を図示した側断面図である。
【0111】
第13実施例の発光ダイオードモジュール100は、第12実施例の発光ダイオードモジュール100において、蛍光部材8に代えて、「波長変換部材」としての蛍光板9が配線基板10の凹部17の開口を塞ぐように配設されている。蛍光板9は、例えばシリコーン材等あるいは紫外線硬化型接着剤等で配線基板10に接着されている。それ以外は第12実施例と同じ構成であり、共通する構成要素は同じ符号を付して詳細な説明を省略する。
尚、発光ダイオード素子4及び蛍光体については、第9実施例と同様であるため詳細な説明を省略する。また蛍光板9は、第10実施例の蛍光板9と同じである。
【0112】
このような構成とすることによって第13実施例の発光ダイオードモジュール100は、蛍光板9に含まれる蛍光体により、所望の色度の光を発することができる。また発光ダイオード素子4及び電線5を蛍光板9で保護することができる。
【0113】
また当該実施例においては、さらに配線基板10の凹部17に封止材7を充填してもよい。封止材7は、第9実施例の封止材7と同じである。さらに配線基板10の凹部17に封止材7を充填することによって、発光ダイオード素子4及び電線5を封止材7で保護することができる。また封止材7によって電線5の一部又は全部が固定されるので、電線5同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。
【0114】
また当該実施例においては、さらに蛍光板9で塞がれた凹部17の内部に不活性気体を充填してもよい。それによって、電線5による第1ボンドパッド21〜28及び第2ボンドパッド31〜38と発光ダイオード素子4との電気的接続部分が大気中の水分等に起因して劣化する虞をさらに低減させることができる。不活性気体は、例えば窒素ガスを用いることができる。また不活性気体に代えて乾燥気体を充填してもよい。
【0115】
<第14実施例>
本発明の第14実施例について、図18を参照しながら説明する。
図18は、第14実施例の発光ダイオードモジュール100を図示した側断面図である。
【0116】
第14実施例の発光ダイオードモジュール100は、第1実施例の発光ダイオードモジュール100に加えて、発光ダイオード素子4を覆う透光性を有する封止材7をさらに備えている。それ以外は第1実施例と同じ構成であり、共通する構成要素は同じ符号を付して詳細な説明を省略する。また封止材7は、第9実施例の封止材7と同じである。
【0117】
このような構成とすることによって第14実施例の発光ダイオードモジュール100は、発光ダイオード素子4及び電線5を封止材7で保護することができる。また封止材7によって電線5の一部又は全部が固定されるので、電線5同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。
【0118】
<第15実施例>
本発明の第15実施例について、図19を参照しながら説明する。
図19は、第15実施例の発光ダイオードモジュール100を図示した側断面図である。
【0119】
第15実施例の発光ダイオードモジュール100は、第1実施例の発光ダイオードモジュール100に加えて、発光ダイオード素子4を覆う「波長変換部材」としての蛍光部材8をさらに備えている。それ以外は第1実施例と同じ構成であり、共通する構成要素は同じ符号を付して詳細な説明を省略する。また蛍光部材8は、第9実施例の蛍光部材8と同じである。
【0120】
このような構成とすることによって第15実施例の発光ダイオードモジュール100は、蛍光部材8に含まれる蛍光体により、所望の色度の光を発することができる。また発光ダイオード素子4及び電線5を蛍光部材8で保護することができる。さらに蛍光部材8によって電線5の一部又は全部が固定されるので、電線5同士が交差して短絡する虞をさらに低減させることができる。
【0121】
<他の実施例、変形例>
前述した第1〜第15実施例において、第1電極配線パターン2又は第2電極配線パターン3は、少なくとも表層が可視光線の反射率が優れる銀(Ag)で形成されているのが好ましいのは前述した通りである。しかし銀(Ag)は、空気に触れた状態では酸化・硫化によって徐々に黒ずんでしまい、それによって可視光の反射率が徐々に低下してしまうことになる。そのため第1電極配線パターン2又は第2電極配線パターン3の少なくとも表層が銀で形成されている場合には、ガスバリア性を有する絶縁材で、その第1電極配線パターン2又は第2電極配線パターン3を覆うのが好ましい。それによって、少なくとも表層が銀で形成されている第1電極配線パターン2又は第2電極配線パターン3の反射率が酸化・硫化によって低下する虞を低減させることができる。
【0122】
このガスバリア性を有する絶縁材は、例えば反射性を有する絶縁材を用いることができる。それによって第1電極配線パターン2又は第2電極配線パターン3の反射率が酸化・硫化によって低下する虞を低減させつつ、発光ダイオードモジュール100の光取り出し効率をさらに向上させることができる。あるいはガスバリア性を有する絶縁材は、例えば透光性を有する絶縁材を用いることができる。それによって第1電極配線パターン2又は第2電極配線パターン3の反射率が酸化・硫化によって低下する虞を低減させつつ、可視光線の反射率が優れる銀の特性を最大限に生かすことができる。
【0123】
また前述した第1〜第15実施例において、発光ダイオード素子4は、第1電極配線パターン2又は第2電極配線パターン3が設けられた領域を含む領域に実装してもよい。より具体的には、例えば第1実施例の配線基板10において、第1素子実装領域11は第1電極配線パターン2が形成された領域を含んでおり、その第1電極配線パターン2の上に発光ダイオード素子4を実装してもよい。また例えば第2実施例の配線基板10において、第2素子実装領域12は第2電極配線パターン3が形成された領域を含んでおり、その第2電極配線パターン3の上に発光ダイオード素子4を実装してもよい。このような構成とすることによって、発光ダイオードモジュール100における発光ダイオード素子4の実装効率をさらに向上させることができる。また絶縁基板1のガラスの上に発光ダイオード素子4を実装すると熱伝導が悪くなり、発光ダイオード素子4の放熱性が低下する虞があるが、より熱伝導性が高い絶縁基板1に直接発光ダイオード素子4を実装することによって、その放熱性の低下を抑制することができる。
【符号の説明】
【0124】
1 絶縁基板
2 第1電極配線パターン
3 第2電極配線パターン
4 発光ダイオード素子
5 電線
6 リフレクタ
7 封止材
8 蛍光部材
9 蛍光板
10 配線基板
11 第1素子実装領域
12 第2素子実装領域
13 第1電極
14 第2電極
15 第1電極パッド
16 第2電極パッド
17 配線基板の凹部
21〜28 第1ボンドパッド
29 第1電極配線パターンの開環部
31〜38 第2ボンドパッド
100 発光ダイオードモジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
絶縁基板と、
前記絶縁基板の一面側に設けられた第1電極配線パターンと、
前記絶縁基板の一面側に設けられた第2電極配線パターンと、
前記絶縁基板の一面側の前記第1電極配線パターンと前記第2電極配線パターンとの間の領域に、前記第1電極配線パターン又は前記第2電極配線パターンに沿う配列方向へ複数並設され、前記第1電極配線パターンに接続された第1ボンドパッド及び前記第2電極配線パターンに接続された第2ボンドパッドからなり、前記第1ボンドパッドに対する前記第2ボンドパッドの位置が少なくとも前記配列方向へずれているボンドパッド対と、
前記絶縁基板の一面側の前記第1電極配線パターンと前記第2電極配線パターンとの間の領域以外の領域に設けられ、複数の発光ダイオード素子を実装可能な素子実装領域と、を備える配線基板。
【請求項2】
請求項1に記載の配線基板において、前記第1ボンドパッドと前記第2ボンドパッドとが前記配列方向へ交互に配置されている、ことを特徴とした配線基板。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の配線基板において、前記第1ボンドパッド又は前記第2ボンドパッドは、少なくとも表層が金で形成されている、ことを特徴とした配線基板。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれかに記載の配線基板において、前記第1電極配線パターン又は前記第2電極配線パターンは、少なくとも表層が銀で形成されている、ことを特徴とした配線基板。
【請求項5】
請求項4に記載の配線基板において、前記第1電極配線パターン又は前記第2電極配線パターンは、ガスバリア性を有する絶縁材で覆われている、ことを特徴とした配線基板。
【請求項6】
請求項5に記載の配線基板において、前記ガスバリア性を有する絶縁材は反射性を有する、ことを特徴とした配線基板。
【請求項7】
請求項5に記載の配線基板において、前記ガスバリア性を有する絶縁材は透光性を有する、ことを特徴とした配線基板。
【請求項8】
請求項7に記載の配線基板において、前記ガスバリア性を有する絶縁材はガラスである、ことを特徴とした配線基板。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれかに記載の配線基板において、前記絶縁基板の他面側に設けられ、前記第1電極配線パターンに接続された第1電極パッドと、前記絶縁基板の他面側に設けられ、前記第2電極配線パターンに接続された第2電極パッドと、をさらに備える、ことを特徴とした配線基板。
【請求項10】
請求項1〜9のいずれかに記載の配線基板において、前記第1電極配線パターンは開環形状をなし、前記第2電極配線パターンは、前記第1電極配線パターンの内側に設けられているとともに、前記第1電極配線パターンの開環部を介して前記第1電極配線パターンの外側に一部が延設されている、ことを特徴とした配線基板。
【請求項11】
請求項1〜10のいずれかに記載の配線基板において、前記絶縁基板の一面側には、前記素子実装領域を包含する領域に凹部が形成されている、ことを特徴とした配線基板。
【請求項12】
請求項1〜9のいずれかに記載の配線基板と、
前記素子実装領域に実装された発光ダイオード素子と、
前記第1ボンドパッド及び前記第2ボンドパッドと前記発光ダイオード素子とを接続する電線と、を備える発光ダイオードモジュール。
【請求項13】
請求項12に記載の発光ダイオードモジュールにおいて、前記発光ダイオード素子を覆う透光性を有する封止材をさらに備える、ことを特徴とした発光ダイオードモジュール。
【請求項14】
請求項12に記載の発光ダイオードモジュールにおいて、前記発光ダイオード素子を覆い、前記発光ダイオード素子が発する光の波長を変換する波長変換部材をさらに備える、ことを特徴とした発光ダイオードモジュール。
【請求項15】
請求項12に記載の発光ダイオードモジュールにおいて、前記絶縁基板の一面側に設けられ、前記素子実装領域を包含する領域を囲繞する囲繞体と、前記囲繞体に充填された透光性を有する封止材とをさらに備える、ことを特徴とした発光ダイオードモジュール。
【請求項16】
請求項12に記載の発光ダイオードモジュールにおいて、前記絶縁基板の一面側に設けられ、前記素子実装領域を包含する領域を囲繞する囲繞体と、前記囲繞体に充填され、前記発光ダイオード素子が発する光の波長を変換する波長変換部材とをさらに備える、ことを特徴とした発光ダイオードモジュール。
【請求項17】
請求項12に記載の発光ダイオードモジュールにおいて、前記絶縁基板の一面側に設けられ、前記素子実装領域を包含する領域を囲繞する囲繞体と、前記囲繞体の開口を塞ぎ、前記発光ダイオード素子が発する光の波長を変換する波長変換部材とをさらに備える、ことを特徴とした発光ダイオードモジュール。
【請求項18】
請求項17に記載の発光ダイオードモジュールにおいて、前記囲繞体に充填された透光性を有する封止材をさらに備える、ことを特徴とした発光ダイオードモジュール。
【請求項19】
請求項10に記載の配線基板と、
前記素子実装領域に実装された発光ダイオード素子と、
前記第1ボンドパッド及び前記第2ボンドパッドと前記発光ダイオード素子とを接続する電線と、を備え、
前記発光ダイオード素子は、前記第2電極配線パターンの内側に実装されている、ことを特徴とした発光ダイオードモジュール。
【請求項20】
請求項10に記載の配線基板と、
前記素子実装領域に実装された発光ダイオード素子と、
前記第1ボンドパッド及び前記第2ボンドパッドと前記発光ダイオード素子とを接続する電線と、を備え、
前記発光ダイオード素子は、前記第1電極配線パターンの外側に実装されている、ことを特徴とした発光ダイオードモジュール。
【請求項21】
請求項11に記載の配線基板と、
前記素子実装領域に実装された発光ダイオード素子と、
前記第1ボンドパッド及び前記第2ボンドパッドと前記発光ダイオード素子とを接続する電線と、
前記配線基板の凹部に充填された透光性を有する封止材と、を備える発光ダイオードモジュール。
【請求項22】
請求項11に記載の配線基板と、
前記素子実装領域に実装された発光ダイオード素子と、
前記第1ボンドパッド及び前記第2ボンドパッドと前記発光ダイオード素子とを接続する電線と、
前記配線基板の凹部に充填され、前記発光ダイオード素子が発する光の波長を変換する波長変換部材と、を備える発光ダイオードモジュール。
【請求項23】
請求項11に記載の配線基板と、
前記素子実装領域に実装された発光ダイオード素子と、
前記第1ボンドパッド及び前記第2ボンドパッドと前記発光ダイオード素子とを接続する電線と、
前記配線基板の凹部の開口を塞ぎ、前記発光ダイオード素子が発する光の波長を変換する波長変換部材と、を備える発光ダイオードモジュール。
【請求項24】
請求項23に記載の発光ダイオードモジュールにおいて、前記配線基板の凹部に充填された透光性を有する封止材をさらに備える、ことを特徴とした発光ダイオードモジュール。
【請求項25】
請求項12〜24のいずれかに記載の発光ダイオードモジュールにおいて、前記発光ダイオード素子は、前記第1電極配線パターン又は前記第2電極配線パターンが設けられた領域を含む領域に実装されている、ことを特徴とした発光ダイオードモジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【公開番号】特開2012−230967(P2012−230967A)
【公開日】平成24年11月22日(2012.11.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−97190(P2011−97190)
【出願日】平成23年4月25日(2011.4.25)
【出願人】(000005968)三菱化学株式会社 (4,356)
【Fターム(参考)】