説明

酸素およびオゾンからなる微細気泡を溶解した病気および害虫の抑制剤、およびその製造方法、並びにその噴霧方法

【課題】酸素およびオゾンからなる微細気泡を溶解した病気および害虫の抑制剤、およびその製造方法、並びにその噴霧方法を提供する。
【解決手段】本発明の植物および作物の病気および害虫の抑制剤はオゾン(O)1.0〜10.0体積%と酸素(O)99.0〜90.0体積%からなる直径0.3〜40μmの酸素とオゾンの微細気泡を水中にコロイドとして溶解させたものであり、この溶液のオゾン濃度は1〜30mg/lである。本発明は高濃度の酸素およびオゾンを水中にコロイドとして溶解させた、環境に優しく殺虫・殺菌剤として効果の高い、病気および害虫の抑制剤を提供する。

【発明の詳細な説明】
【図面の簡単な説明】
【0001】
図1は、本発明の酸素およびオゾンからなる微細気泡を溶解した病気および害虫の抑制剤の製造工程を示す。
【0002】
図2は、本発明の酸素およびオゾンからなる微細気泡を溶解した病気および害虫の抑制剤の状態を示す図である。
【0003】
10:容器 20:病気および害虫の抑制剤
【0004】
21:水 22:微細気泡
【0005】
図3は、本発明の酸素およびオゾンからなる微細気泡を溶解した病気および害虫の抑制剤の写真を示す。
【0006】
図4は、本発明の酸素およびオゾンからなる微細気泡を溶解した病気および害虫の抑制剤を用いてバラのアブラムシを死滅させる写真を示す。
【0007】
A:病気および害虫の抑制剤による処理を行う前のバラの写真
【0008】
B:病気および害虫の抑制剤による処理を行ってから4日後のバラの写真
【0009】
図5は、本発明の酸素およびオゾンからなる微細気泡を溶解した病気および害虫の抑制剤で処理したスモモの写真を示す。
【0010】
A:未処理のスモモの写真
【0011】
B:病気および害虫の抑制剤で処理したスモモの写真
[発明の詳細な説明]
[発明の目的]
[本発明の技術分野およびこの分野の先行技術]
【0012】
本発明は、酸素およびオゾンからなる微細気泡を溶解した作物管理および病気および害虫の抑制剤に関する。
【0013】
近年、環境を汚染せず、人体にも有害ではない、環境に優しい殺虫剤や殺菌剤を開発するための多くの試みが行われてきた。
【0014】
ところで、オゾン(O3)は、室温で薄い青色を呈する酸素の同素体であり、特有の臭気があり、水に溶けにくいという特殊な性質を持つ。
【0015】
オゾンは、酸素を加熱したり、硫酸を電気分解したり、紫外線・エックス線・陰極線が空気中を通過したりすることで発生し、高山や海岸や森林などの紫外線が豊富な大気中に存在し、さわやかな感じを与えるものであるが、多量にありすぎると、むしろ不快な影響を与える。通常は、オゾンは空気を清浄化するのに用いられ、その殺菌効果は飲料水の消毒や漂白に利用されている。
【0016】
その特殊な殺菌力を利用して、化学的殺虫剤の代わりに水に溶解させたオゾンを作物に使用するという試みが行われている。
【0017】
作物に使用するためにオゾンを水に溶解させるには、まず多量のオゾンを製造しなければならない。従来のオゾンの製造方法には、酸素の放電、紫外線の放射、水の電気分解等がある。
【0018】
放電による方法は、放電管を用いて酸素をオゾンに変換するというものであるが、1つの放電管から製造されるオゾンの量はごくわずかである。多量のオゾンを製造するためには多数の放電管を使用しなければならず、オゾン発生器が大型化して持ち運びや使用に支障をきたし、コストがかさんでしまう。
【0019】
紫外線放射方法は、紫外線を発生させる電球の中に酸素を通すことでオゾンを製造するというものであるが、1つの電球で製造できるオゾンの量は非常に少なく、多量のオゾンを製造するためには多数の紫外線電球が必要である。したがって、高濃度のオゾン溶液を作ろうとすると、オゾン発生器が大型でかさばるものとなり、使用や持ち運びに支障をきたす上に、さらに高価なものになる。
【0020】
水の電気分解による方法は、水の電気分解によって発生する酸素をオゾンに変換することでオゾンを製造するものであるが、この方法でも少量のオゾンしか製造できず、上記に述べた方法と同様、非常に高価で使用しにくいという問題がある。
【0021】
水に溶解したオゾンを作物などに使用するために、従来の方法ではオゾンをオゾンガスの気泡として水に通してオゾン溶液を製造している。
【0022】
ここで、水に溶解するオゾンの量は、水とオゾンがどれだけの時間互いに接触するかによって決まるが、オゾンの気泡のサイズが大きい程気泡はより早く水面に浮かぶので、水との接触時間は短くなり、水に溶解するオゾンの量は少なくなる。
【0023】
水に多量のオゾンを溶解させるためには、オゾンの気泡のサイズを小さくし、オゾンを水中に長い時間とどまらせることが必要である。しかし、今のところ、オゾンの気泡のサイズを小さくするのに適した方法はない。
【0024】
さらに、小さなオゾンの気泡を長時間水中に通すと、オゾンの濃度は一時的に高くなるが、時間が経過するにつれてオゾンは水中で破壊され、30分後にはオゾン濃度レベルは半分になり、従来の方法を使用して最初のオゾン濃度レベルを続けて維持することは不可能である。
【0025】
大韓民国特許第10−2003−0045419号(オゾンおよびTiO2光触媒を用いた作物の殺菌装置)には、オゾンとTiO2光触媒を用いて作物や植物のバクテリアや残留する殺虫剤を取り除く作物の殺菌装置が記載されている。
【0026】
大韓民国特許第10−1998−004694号(陽イオンとオゾン(O3)を用いた環境に優しい農耕方法および装置)には、大気中に発生した陽イオンとオゾンを水に溶解させ、これを用いてバクテリアを除去し、この酸素が豊富に含まれた陽イオン溶液およびオゾン溶液を作物と土壌に噴霧する、陽イオンとオゾン(O3)の製造装置を用いた環境に優しい農耕方法に関する発明が記載されている。
【0027】
しかしながら、上述した従来のオゾン発生器を用いてオゾンを水に溶解させる方法では、水に容易に溶解しないというオゾンの特殊な性質のために、ごくわずかな量のオゾンしか水に溶解させることができない。したがって、このオゾン溶液を従来の殺虫剤に代えて作物に使用しても、作物の害虫や病気を予防したりなくしたりするには不十分である。
【0028】
さらに、上述したように、従来の技術ではオゾンが水中で破壊されてオゾン濃度が低下するという問題を解決することはできないため、オゾン濃度レベルを維持するのは困難である。
【0029】
したがって、従来の技術を用いることでは、高濃度のオゾン溶液を製造して、その濃度を維持しながら継続的に供給することは不可能であるため、実用的には作物や植物に使用するのはむずかしい。
[本発明の技術的目的]
【0030】
本発明の目的は、水中にコロイドとして溶解させた酸素およびオゾンからなる微細気泡を高いレベルの濃度で含む、環境に優しくかつ殺虫剤および殺菌剤として非常に有効な病気および害虫の抑制剤を提供することにより、上述の問題を解決することにある。
【0031】
さらに、本発明は、酸素およびオゾンからなる微細気泡を水中にコロイド状態で溶解し、製造時の初期濃度のレベルが維持される溶液を用いて作物を処理する方法を提供するものである。
【0032】
[発明の説明]
【0033】
本発明は酸素およびオゾンからなる微細気泡を溶解した植物および作物の病気および害虫の抑制剤に関する。
【0034】
本発明にかかる酸素およびオゾンからなる微細気泡を溶解した植物および作物の病気および害虫の抑制剤は、コロイドとして水中に溶解させた、オゾン(O3)1.0〜10.0体積%と酸素(O2)99.0〜90.0体積%の孔径0.3〜40μmの微細気泡からなり、この溶液中のオゾン濃度は1〜30mg/lである。
【0035】
さらに詳細に説明すると、本発明の病気および害虫の抑制剤は、酸素分離装置を使用して大気中の純酸素(99.0〜99.99%O2)を分離し、分離した酸素をオゾン発生器に送り込んでオゾン(O3)1.0〜10.0体積%と酸素(O2)99.0〜90.0体積%からなる酸素オゾンガスを作り、4.5KWの混合ポンプを用いて、この酸素オゾンガスを0.5〜21l/minの速度で、
【0036】
水を300〜700l/minの速度で送り込んでこれらを混合し、混合溶液を混合ポンプから気泡溶解装置に移した後、混合溶液を10分間回転させると、コロイド状態で水に溶解した直径0.3〜40μmの気泡となり、溶液のオゾン濃度レベルは1〜30mg/lとなって、作物および植物の病気および害虫の抑制剤が製造される。
【0037】
さらに、本発明の病気および害虫の抑制剤の噴霧方法は、酸素およびオゾンからなる微細気泡を溶解させた本発明の病気および害虫の抑制剤を0.3〜3m3/hで1分以内に噴射し、同時に酸素オゾンガスと
【0038】
水とを混合ポンプへ送り込む流速を制御して使用する溶液と同じ濃度を維持し、また、混合ポンプを通して使用する溶液の量と同じ量の溶液を0.3〜3m3/hで気泡溶解装置に連続的に供給することによって、同じオゾン濃度のレベルに維持する。
【0039】
作物および植物に発生する病気には何百という種類があるが、特にこれらのうち、同じあるいは類似したバクテリアが多くの異なる植物や作物に病気を起こす可能性がある。
【0040】
このように、重要な病気は、褐色斑点病(botrytis blight),露菌病(downy mildew),白粉病(powdery mildew),炭疽病(anthrax),萎ちょう病(wilt),葉斑点病類(leafage disease),葉かび病(leaf mold disease),灰色かび病(gray mold),伝染病(plague),こぶ(wart),疫病(bacillus carotovorus),ウリ類青枯病(cucurbit wilt),細菌性斑点病(spot disease by bacteria),萎縮病(mosaic disease)などであるが、異なる種類の果物や野菜であっても病気の原因となるバクテリアは類似しているため、病気の識別は可能であり、その防御方法も類似している。
【0041】
したがって、通常は殺虫剤を使用する前に病気の種類を特定しなければならないが、たとえば一般的なバクテリアのための殺菌剤は真菌性の病気に対してはほとんど有効性がないが、一方で真菌のための殺菌剤は細菌性の病気に対してはほとんど有効性がない。よって、もし病気が誤って診断され、間違った殺菌剤が使用されれば、これは高価な殺菌剤を無駄にすることにしかならない。
【0042】
また、近年、環境と健康への関心が高まってきており、環境に優しい病気および害虫の抑制剤の開発のために、多くの努力と調査がなされている。
【0043】
一方、オゾン(O3)は水に容易に溶解しない気体であり、一般的には空気の清浄化に使用され、その殺菌力は水を殺菌するためや漂白剤として利用されている。
【0044】
最近、オゾンの殺菌力を使って作物や植物を処理することが試みられているが、オゾンは水に溶けないという性質を持つため、水中への気液分散器(water air disperser)や加圧ポンプなどの一般的に使用されている装置では、10分間の溶解でオゾン濃度が0.02μm/lという非常に少ない量のオゾンしか含まない希薄な溶液しか得ることができない。
【0045】
水に溶解させたオゾンを使って作物を処理する場合、通常はオゾンを気泡として水に通して、水にオゾンを溶解させる。
【0046】
ここで、水に溶解するオゾンの量は、水とオゾンがどれだけの時間互いに接触するかによって決まるが、オゾンの気泡のサイズが大きい程気泡はより早く水面に浮かぶので、オゾンと水との接触時間は短くなり、わずかな量のオゾンしか水に溶解しない。
【0047】
水に多量のオゾンを溶解させるためには、オゾンの濃度が同じレベルである場合、オゾンの気泡のサイズを小さくし、オゾンを水中に長い時間とどまらせることが必要であるが、今のところ、オゾンの気泡のサイズを小さくするのに適した方法はない。
【0048】
さらに、小さなオゾンの気泡を長時間水中に送り込むと、オゾンの濃度は一瞬高くなるが、時間が経過するにつれてオゾンは水中で分解し、30分後にはオゾン濃度レベルは半分になり、従来の方法を使用して最初のオゾン濃度レベルを連続して維持することは不可能である。
【0049】
したがって、本発明者は、高濃度のオゾンを含み病気に対して高い予防効果を有する病気および害虫の抑制剤を開発して上述の問題を解決しようと、研究と多くの試行錯誤を繰り返した結果、本発明を完成するに到った。
【0050】
オゾンの水への不溶性という問題を解決するため、本発明の出願人は、同一出願人によって先に登録された発明である、特許第10−0465756号(微細気泡溶解装置)を使用した。
【0051】
上記の気泡溶解装置は、直径の大きな大気泡を取り入れて、水とともに循環管(circulatory tube)内部の旋回流発生器によって旋回流を発生させ、この工程の間に気泡粉砕機によって気泡を破壊し、1時間に1メートルの速度でしか水面に上昇しないほど細かい微細気泡を製造することによって水との接触時間を長くし、接触酸化効果(contact oxidization effect)および溶解効果を急速に高めるというものである。
【0052】
本発明では上記の装置を用いて気泡の溶解を行い、直径0.3〜40μmの微細な気泡を作り出すことによって、コロイド状態のオゾンを高濃度で含有した溶液を製造する。
【0053】
本発明では酸素分離装置(PSA, Presser Swing Absorption)に用いて大気から純酸素(99.0〜99.99%O2)を分離し、分離した純酸素をオゾン発生器に送り込んでオゾン(O3)1.0〜10.0体積%と酸素(O2)99.0〜90.0体積%からなる酸素オゾンガスを製造し、4.5KW混合ポンプを用いてこの酸素オゾンガスを0.5〜21l/minの速度で注入するとともに
【0054】
水を300〜700l/minの速度で注入してそれらを混合し、この混合された溶液を混合ポンプから気泡溶解装置に移し、10分間循環させ、直径0.3〜40μmの微細気泡を水中にコロイドとして含み、溶液中のオゾン濃度が1〜30mg/lである作物の病気および害虫の抑制剤を製造する。
【0055】
ここで、本発明では吸着剤ZMSおよび平衡状態での吸着量の差(the differential absorption quantity in the equilibrium)を利用して、78.08%の窒素と20.95%の酸素とを含有する大気から窒素(N2)を吸着し酸素(O2)を分離する。
【0056】
また、オゾンを製造するために使われるオゾン発生器は、酸素分子の環を破壊する電子の原理を利用して、2個の不安定な酸素原子を製造し、それを酸素分子と反応させてオゾンを作り出すものである。
【0057】
さらに、本発明では、4.5KWの混合ポンプを用いてオゾン発生器で製造した酸素オゾンガスと水を混合し、それを気泡溶解装置に移す。
【0058】
ここで、混合ポンプを使用して、0.5〜21l/minの速度で送り込まれる酸素オゾンガスと300〜700l/minの速度で送り込まれる水とを混合し、送り込まれる速度と同じ速度で混合物を気泡溶解装置に移してオゾン濃度を1〜30mg/lとする。
【0059】
詳細には、オゾン発生器で製造した酸素オゾンガスがオゾン(O3)1.0〜4.0体積%と酸素(O2)99.0〜96.0体積%からなる場合、水は300〜400l/minの速度で混合ポンプに送り込むのが望ましく、酸素オゾンガスがオゾン(O3)4.1〜10.0体積%と酸素(O2)90.0〜95.9体積%からなる場合、水は400〜700l/minの速度で混合ポンプに送り込むのが望ましい。
【0060】
上記のように製造された本発明の作物および植物の病気および害虫の抑制剤を使用して、多くの実験・研究を重ねた結果、コロイド溶液の最も効果的な濃度レベルを見いだすことができた。
【0061】
米,大麦,小麦,豆,ジャガイモ等の食糧作物、トマト,キュウリ,スイカ,メロン,ハネデューメロン,ナス,ズッキーニ,カボチャ等の青果物、チョウセンニンジン(ginsens),ツルニンジン(codonopsis),ボタン(Paeonia),レンゲ(milk vetch),オニノヤガラ(gastrodia)等の薬草、バラ,チューリップ,ユリ等の花卉、リンゴ,ナシ,ミカン,クリ,ナツメヤシ,モモ,ウメ,スモモ
【0062】
などの果物に用いる際には、オゾン濃度レベルが1mg/l未満の溶液を噴霧しても、病害または虫害に対する効果はほとんどないか、まったくなかった。オゾン濃度レベルが1〜30mg/lの溶液を噴霧すると、優れた病虫害抑制効果を発揮し、オゾン濃度レベルが30mg/lより高い溶液を噴霧すると、葉が枯れる結果となった。
【0063】
したがって本発明の病気および害虫の抑制剤を使用して食糧作物・野菜・薬草・果物の病気および害虫を防ぐために最も効果的な方法は、オゾン濃度レベルが1〜30mg/lの溶液を噴霧して、最大の予防効果を得ることである。
【0064】
また、トウガラシ(chilli),レタス(lettuce),アイスバーグレタス(iceberg lettuce),ホウレンソウ(spinach),エシャロット(shallots),朝鮮ネギ(Korean leek),ハクサイ(Chinese cabbage),ゴマ(sesame),野生ゴマ(wild sesame)等の野菜の病虫害を抑制するためには、オゾン濃度レベルが1mg/l未満の溶液を噴霧しても、病害または虫害に対する抑制効果はほとんどないか、まったくなかった。オゾン濃度レベルが1〜20mg/lの溶液を噴霧すると、優れた病虫害抑制効果を発揮し、オゾン濃度レベルが20mg/lより高い溶液を噴霧すると、葉が枯れる結果となった。
【0065】
したがって、本発明の病気および害虫の抑制剤を使用してこのような(上記、段落番号(0060)に記載した)野菜の病気や害虫を防ぐには、最も効果的な方法は、オゾン濃度レベルが1〜20mg/lの溶液を噴霧して、最大の予防効果を得ることであることがわかった。
【0066】
本発明の酸素およびオゾンからなる微細気泡を溶解した病気および害虫の抑制剤について、以下に詳細に説明する。
【0067】
<本発明の酸素およびオゾンからなる微細気泡を溶解した病気および害虫の抑制剤の製造方法>
【0068】
1.純酸素(100%O2)の分離
【0069】
酸素分離装置(Pressure Swing Adsorption, PSA)を用いて大気から純酸素(99.0〜99.99%O2)を分離する。
【0070】
2.酸素オゾンガスの製造
【0071】
オゾン製造装置を準備する。
【0072】
分離した上記純酸素(99.0〜99.99%O2)をオゾン製造装置に送り込み、オゾン(O3)1.0〜10.0体積%と酸素(O2)99.0〜90.0体積%からなる酸素オゾンガスを作る。
【0073】
3.混合溶液の製造
【0074】
4.5KWの混合ポンプを準備する。
【0075】
この混合ポンプの中に、上記酸素オゾンガスを0.5〜21l/minの速度で、また水を300〜700l/minの速度で送り込み、これらを混合する。
【0076】
このとき、オゾン発生器で製造した酸素オゾンガスがオゾン(O3)1.0〜4.0体積%と酸素(O2)99.0〜96.0体積%からなる場合は、水は300〜400l/minの速度で混合ポンプに送り込むのが望ましく、酸素オゾンガスがオゾン(O3)4.1〜10.0体積%と酸素(O2)90.0〜95.9体積%からなる場合は、水は混合ポンプに400〜700l/minの速度で送り込むのが望ましい。
【0077】
4.病気および害虫の抑制剤のコロイド状態での製造
【0078】
本発明の出願人によって先に出願された特許第10−0465756号公報の微細気泡溶解装置を準備する。
【0079】
混合ポンプを用いて、準備した気泡溶解装置に混合溶液を入れ、10分間回転させてオゾン(O3)1.0〜10.0体積%と酸素(O2)99.0〜90.0体積%からなる微細気泡を水中に溶解させたコロイド状態の溶液を製造する。
【0080】
また、ここで、この溶液、すなわち病気および害虫の抑制剤のオゾン濃度レベルは1〜30mg/lであり、微細気泡はコロイド状態で溶解しているので、乳状の外観を呈する。
【0081】
上記の製造方法に記載したように製造した本発明の酸素とオゾンからなる微細気泡が水中に溶解したコロイド状態の溶液を用いて、病気や害虫による作物の被害を防ぐことが可能である。
【0082】
本発明の病気および害虫の抑制剤を作物に噴霧する場合は、0.3〜3m3/hの割合を1分以内に噴霧し、噴霧と同時にオゾン酸素ガスと水を同じ濃度レベルとなるような速度で送り込み、混合ポンプを通して微細気泡溶解装置に使用したのと同じ量の溶液を0.3〜3m3/hの割合で連続的に送り込み、同じオゾン濃度レベルを保つようにしなければならない。
【0083】
一方、本発明の病気および害虫の抑制剤を果物に噴霧する場合は、オゾン濃度レベルが1〜30mg/lの溶液を使用するのが最も効果的であり、野菜に噴霧する場合は、オゾン濃度レベルが1〜20mg/lの溶液を使用するのが最も効果的である。
【0084】
以下に本発明の実施例および実験例についてさらに詳しく説明するが、本発明の範囲はこれに限定されるものではない。
【0085】
<実施例1>
酸素とオゾンからなる微細気泡を溶解した本発明の作物と植物のための病気および害虫の抑制剤の製造1
【0086】
酸素分離装置(Pressure Swing Adsorption)を準備する。
【0087】
この酸素分離装置を用いて、大気から純酸素(100%O2)を分離する。
【0088】
オゾン発生器を準備する。
【0089】
分離した上記の純酸素(100%O2)を準備したオゾンに送り込み、オゾン(O3)2.3体積%と酸素(O2)97.7体積%からなる酸素オゾンガスを作る。
【0090】
4.5KWの混合ポンプを準備する。
【0091】
この混合ポンプの中に、上記酸素オゾンガスを0.5l/minの速度で、また水を300l/minの速度で送り込み、これらを混合する。
【0092】
本発明の出願人によって先に出願された特許第10−0465756号の気泡溶解装置を準備する。
【0093】
混合ポンプを用いて、準備した気泡溶解装置に混合溶液を送り込み、10分間回転させてオゾン(O3)2.3体積%と酸素(O2)97.7体積%からなる直径0.5μmの微細気泡を含有するコロイド状態の溶液を製造する。
【0094】
オゾンモニター型のシステム(Evala Co EG/EL−550型)を用いてオゾン濃度レベルを測定すると、酸素とオゾンからなる微細気泡を水中にコロイド状態で溶解した、オゾン濃度レベルが1mg/lの本発明の作物のための病気および害虫の抑制剤の溶液。
【0095】
<実施例2>
酸素とオゾンからなる微細気泡を溶解した本発明の作物と植物のための病気および害虫の抑制剤の製造2
【0096】
酸素分離装置(Pressure Swing Adsorption)を準備する。
【0097】
この酸素分離装置を用いて、大気から純酸素(100%O2)を分離する。
【0098】
オゾン発生器を準備する。
【0099】
分離した上記の純酸素(100%O2)を準備したオゾン発生器に送り込み、オゾン(O3)7.5体積%と酸素(O2)92.5体積%からなる酸素オゾンガスを作る。
【0100】
4.5KWの混合ポンプを準備する。
【0101】
この混合ポンプの中に、上記酸素オゾンガスを0.5l/minの速度で、また水を600l/minの速度で送り込み、これらを混合する。
【0102】
本発明の出願人によって先に出願された特許第10−0465756号の気泡溶解装置を準備する。
【0103】
混合ポンプを用いて、準備した気泡溶解装置に混合溶液を送り込み、10分間回転させてオゾン(O3)7.5体積%と酸素(O2)92.5体積%からなる直径10.0μmの微細気泡を含有するコロイド状態の溶液を製造する。
【0104】
オゾンモニター型のシステム(Evala Co EG/EL−550型)を用いてオゾン濃度レベルを測定すると、酸素とオゾンからなる微細気泡を水中にコロイド状態で溶解した、オゾン濃度レベルが10mg/lの本発明の作物のための病気および害虫の抑制剤の溶液。
【0105】
<実施例3>
酸素とオゾンからなる微細気泡を溶解した本発明の作物と植物のための病気および害虫の抑制剤の製造3
【0106】
上記実施例1に述べた本発明の病気および害虫の抑制剤と同じ方法を用いて溶液を準備するが、酸素オゾンガスは13l/minの速度、水は300l/minの速度で混合ポンプに送り込み、気泡溶解装置に移し、10分間回転させてオゾン(O3)2.3体積%と酸素(O2)97.7体積%からなる直径25.0μmの微細気泡を含有するコロイド状態の溶液を製造する。
【0107】
オゾンモニター型のシステム(Evala Co EG/EL−550型)を用いてオゾン濃度レベルを測定すると、酸素とオゾンからなる微細気泡を水中にコロイド状態で溶解した、オゾン濃度レベルが20mg/lの本発明の作物のための病気および害虫の抑制剤の溶液。
【0108】
<実施例4>
酸素とオゾンからなる微細気泡を溶解した本発明の作物と植物のための病気および害虫の抑制剤の製造4
【0109】
上記実施例2に述べた本発明の病気および害虫の抑制剤と同じ方法を用いて溶液を準備するが、酸素オゾンガスは21l/minの速度、水は700l/minの速度で混合ポンプに送り込み、気泡溶解装置に移し、10分間回転させてオゾン(O3)7.5体積%と酸素(O2)92.7体積%からなる直径25.0μmの微細気泡を含有するコロイド状態の溶液を製造する。
【0110】
オゾンモニター型のシステム(Evala Co EG/EL−550型)を用いてオゾン濃度レベルを測定すると、酸素とオゾンからなる微細気泡を水中にコロイド状態で溶解した、オゾン濃度レベルが30mg/lの本発明の作物のための病気および害虫の抑制剤の溶液。
【0111】
<比較例1>
オゾンを溶解したオゾン水の製造
【0112】
水中気体分散器と加圧ポンプを使用する通常行われている方法で、オゾンを10分間水に溶解させてオゾン水を製造する。
【0113】
オゾンモニター型のシステム(Evala Co EG/EL−550型)を用いてオゾン濃度レベルを測定すると、オゾン濃度レベルが0.02mg/lのオゾン水が製造されていることがわかった。
【0114】
<比較例2>
酸素とオゾンからなる微細気泡をコロイド状態で溶解した溶液の比較製造1
【0115】
上記実施例1に述べた本発明の病気および害虫の抑制剤と同じ方法を用いて溶液を準備するが、酸素オゾンガスは0.1l/minの速度、水は300l/minの速度で混合ポンプに送り込み、気泡溶解装置中で10分間回転させてオゾン(O3)2.3体積%と酸素(O2)97.7体積%からなる直径0.3μmの微細気泡を含有するコロイド状態の溶液を製造する。
【0116】
この結果、オゾン濃度レベルが0.5mg/lのコロイド状態の溶液が比較例として製造される。
【0117】
<比較例3>
酸素とオゾンからなる微細気泡をコロイド状態で含有する溶液の比較製造3
【0118】
上記実施例2に述べた本発明の病気および害虫の抑制剤と同じ方法を用いて溶液を準備するが、酸素オゾンガスは25l/minの速度、水は300l/minの速度で混合ポンプに送り込み、気泡溶解装置中で10分間回転させてオゾン(O3)7.5体積%と酸素(O2)92.5体積%からなる直径20.0μmの微細気泡を含有するコロイド状態の溶液を製造する。
【0119】
この結果、オゾン濃度レベルが35mg/lのコロイド状態の溶液が比較例として製造される。
【0120】
<実験例1>
オゾン濃度レベル測定実験
【0121】
本発明の実施例2に記載された方法にしたがって病気および害虫の抑制剤を準備するが、酸素オゾンガスと水とを同時に10分間送り込み、オゾン濃度レベルを2分毎に測定する。
【0122】
比較例1に記載された方法にしたがってオゾン水を準備し、オゾンを水に10分間送り込み、オゾン濃度レベルを2分毎に測定する。
【0123】
結果を下記表1に示す。
【0124】
[表1]
オゾン濃度レベル測定結果
【0125】

【0126】
上記表1の結果に示すように、実施例2に記載された本発明の病気および害虫の抑制剤は、通常のオゾン水に比べはるかに高い濃度レベルでオゾンを含有している。
【0127】
<実験例2>
オゾン濃度レベルによる病気および害虫の抑制剤の処理効果の比較。
【0128】
本発明の実施例1〜4にしたがって病気および害虫の抑制剤を製造する。
【0129】
比較例2および比較例3に記載した酸素とオゾンの微細気泡をコロイド状態で水中に溶解した溶液を準備する。
【0130】
上記のように準備したそれぞれの溶液について、噴射時間を変えることによる効果を下記表2および3に示すように青果物について実験した。
【0131】
野菜として、ハクサイ(Chinese cabbage),ダイコン(radish),トウガラシ(chilli),ニンニク(garlic),レタス(lettuce),アイスバーグレタス(iceberg lettuce),ホウレンソウ(spinach),エシャロット(shallots),朝鮮ネギ(Korean leek),ゴマ(sesame),野生ゴマ(wild sesame)をこの実験に使用した。野菜の種を蒔いた後、圧力20kgfで0.3m3/hの割合で10分間全体に噴霧した。
【0132】
この場合、溶液のオゾン濃度レベルは、作物に噴霧しながら、気泡溶解装置中に同じ濃度レベルの溶液を噴霧する量と同じ量だけ連続的に供給することで維持する。
【0133】
本発明の病気および害虫の抑制剤を野菜に噴霧した効果を噴霧の3日後に観察し、下記表2に記載する。
【0134】
[表2]
オゾン濃度レベル1による野菜の処理効果の比較
【0135】

【0136】
上記表2に示すように、本発明の実施例1〜実施例3までの病気および害虫の抑制剤を野菜に噴霧した場合、結果は非常に良好であったことがわかる。
【0137】
しかし、本発明の実施例4のオゾン濃度レベルが0.30mg/lである微生物抑制剤の病気および害虫の抑制剤を野菜に噴霧した場合は、葉が乾燥してしまうということがわかった。
【0138】
また、オゾン濃度レベルが0.5mg/lである比較例2のコロイド溶液を噴霧するとまったく効果がなく、オゾン濃度レベルが35mg/lである比較例3のコロイド溶液を噴霧した場合は葉が乾燥してしまうということがわかった。
【0139】
したがって、本発明の病気および害虫の抑制剤を野菜に噴霧する場合は、オゾン濃度レベルが1〜20mg/lの溶液を使用するのが最も望ましいということが確認できた。
【0140】
また、果物に関しては、リンゴ,ナシ,ミカン,クリ,ナツメヤシ,モモ,ウメ,スモモに対して、まったく葉や花が出ないうちから収穫されるまでの間に、週に1回、葉の両面,枝,茎に0.3m3/hの割合で10秒間噴霧するという実験を行った。
【0141】
このとき、溶液のオゾン濃度レベルは、同じ濃度レベルの溶液を噴霧する量と同じ量だけ気泡溶解装置に連続的に供給することによって維持される。
【0142】
本発明の病気および害虫の抑制剤を果物に噴霧した結果を観察し、表3に記録した。
【0143】
[表3]
オゾン濃度レベルによる果物の処理効果の比較

【0144】
上記表3に示すように、本発明の実施例1から実施例4までの病気および害虫の抑制剤を果物に噴霧した場合、結果が非常に良好であったことがわかる。
【0145】
しかし、本発明の比較例2のオゾン濃度レベルが0.5mg/lの病気および害虫の抑制剤を果物に噴霧した場合には効果がなかったことがわかり、比較例3のオゾン濃度レベルが35mg/lの溶液を噴霧すると葉が乾燥してしまうことが認められた。
【0146】
したがって、本発明の病気および害虫の抑制剤を果物に噴霧する場合は、オゾン濃度レベルが1〜30mg/lの溶液を使用することが最も望ましい。
【0147】
<実験例3>
本発明の病気および害虫の抑制剤の殺菌活性についての実験1
【0148】
本発明の実施例1〜4の病気および害虫の抑制剤を準備する。
【0149】
比較例2の通常のオゾン水を準備する。
【0150】
下水の汚水を準備し、上記5種類の溶液を汚水に4分間噴霧し、5時間後に大腸菌の有無を検査するとともに一般的なバクテリアの数を調査して下記表4に記載した。
【0151】
[表4]
殺菌効果の実験結果
【0152】

【0153】
上記表4の結果に示すように、通常のオゾン水で処理した汚水中には大腸菌とともに一般的バクテリアが98/ml存在したが、本発明の実施例1から実施例4までの病気および害虫の抑制剤を噴霧した汚水には大腸菌は検出されず、一般的バクテリアの数も非常に少ないということが確認された。
【0154】
(使用されず)
【0155】
<実験例4>
本発明の病気および害虫の抑制剤の殺菌活性についての実験2
【0156】
本発明の実施例1〜4の病気および害虫の抑制剤を準備する。
【0157】
比較例1の通常のオゾン水を準備する。
【0158】
作物に各バクテリア/ウイルスを注入し、準備した5種類の溶液で処理する。結果を3日後に測定して分析し、下記表5に示す。
【0159】
[表5]
本実験の病気および害虫の抑制剤の殺菌活性についての実験結果
【0160】

【0161】
上記表5に示すように、本発明の実施例1から実施例4までの病気および害虫の抑制剤は、各バクテリア/ウイルスに対して優れた殺菌効果を有することがわかる。
【0162】
しかし、比較例1の通常のオゾン水による処理では、有意な結果は認められないことが確認できた。
【0163】
<実験例5>
本発明の病気および害虫の抑制剤の殺虫活性についての分析実験
【0164】
本発明の実施例1〜4の病気および害虫の抑制剤を準備する。
【0165】
比較例1の通常のオゾン水を準備する。
【0166】
各害虫の幼虫を準備し5種類の溶液で処理することで殺菌活性を分析し、殺虫率を3日後に測定する。
【0167】
分析結果を下記表6に示す。
【0168】
[表6]
本実験の病気および害虫の抑制剤の殺虫活性の実験結果
【0169】

【0170】
数字は予防効果を予防率によって示す。
【0171】
(100:100%予防率、0:効果なし)
【0172】
上記表6に示すように、比較例1の通常のオゾン水で処理した場合は有意な効果はなかったが、本発明の実施例1から実施例4までの病気および害虫の抑制剤は優れた殺虫効果を有することがわかった。
【0173】
<実験例6>
本発明の病気および害虫の抑制剤でバラのアブラムシを死滅させる実験
【0174】
本発明の実施例2の病気および害虫の抑制剤を準備する。
【0175】
本発明の病気および害虫の抑制剤を0.3m3/hの割合で10秒間、4日後に観察する。
【0176】
結果は、図4からわかるように、本発明の病気および害虫の抑制剤によってアブラムシは完全に死滅することが確認できた。
【0177】
<実験例7>
本発明の病気および害虫の抑制剤によるスモモへの噴霧効果の実験
【0178】
実施例3の本発明の病気および害虫の抑制剤を準備する。
【0179】
葉が出る前から実が成り始めるまで1週間おきに、本発明の病気および害虫の抑制剤を0.3m3/hの割合で10秒間スモモ全体に噴霧する。
【0180】
結果は、図5からわかるように、未処理のスモモは葉が枯れたり縮んだりし、ほとんど実を付けなかったが、本発明の病気および害虫の抑制剤で処理したスモモは多くの葉をつけたくさんの実が成った。
[発明の効果]
【0181】
本発明は、環境に優しく殺虫・殺菌剤として効果の高い、高濃度の酸素とオゾンからなる微細気泡を水中にコロイドとして溶解した植物および作物の病気および害虫の抑制剤を提供する。
【0182】
また、本発明は、酸素とオゾンからなる微細気泡を水中にコロイド状態で溶解し、製造時の最初の濃度レベルを維持する溶液によって作物を処理する方法を提供する。
【図1】

【図2】

【図3】

【図4】

【図5】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
植物および作物の病気および害虫の抑制剤において、酸素およびオゾンからなる孔径0.3〜40μmの微細気泡を水中にコロイドとして溶解し、微細気泡はオゾン(O3)1.0〜10.0体積%と酸素(O2)99.0〜90.0体積%からなり、この溶液のオゾン濃度は1〜30mg/lである、作物および植物の病気および害虫の抑制剤。
【請求項2】
請求項1に記載の酸素およびオゾンからなる微細気泡を溶解させた作物および植物の病気および害虫の抑制剤。食糧作物、花卉、果物、薬草、果樹のいずれかに噴霧する場合の仕様は、オゾン濃度が1〜30mg/lの溶液である。野菜にはオゾン濃度が1〜20mg/lの溶液を噴霧することを仕様とする。
【請求項3】
作物および植物の病気および害虫の抑制剤の製造方法において、酸素分離装置を用いて大気中の純酸素(99.0〜99.99%O2)を分離し、分離した酸素をオゾン発生器に送り込んで、オゾン(O3)1.0〜10.0体積%と酸素(O2)99.0〜90.0体積%からなる酸素オゾンガスを製造し、4.5KWの混合ポンプを使って前記酸素オゾンガスを0.5〜21l/minの速度で、水を300〜700l/minの速度で送り込んでこれらを混合し、この混合溶液を混合ポンプから気泡溶解装置に移し、混合溶液を10分間回転させて水にコロイド状態で溶解した直径0.3〜40μmの微細気泡を得、オゾン濃度が1〜30mg/lの溶液を製造することからなる、酸素およびオゾンを含有する微細気泡を溶解した作物および植物の病気および害虫の抑制剤の製造方法。
【請求項4】
噴霧方法において、請求項1の、酸素とオゾンからなる微細気泡を溶解させた病気および害虫の抑制剤を0.3〜3m3/h、1分以内に噴霧する、噴霧すると同時に、酸素オゾンガスと水を混合ポンプへ送り込む流速を制御する、混合ポンプを通して使用される溶液の量と同じ量の溶液を0.3〜3m3/hで気泡溶解装置に連続的に供給することによって同じオゾン濃度のレベルを維持することからなる、酸素およびオゾンを含む微細気泡を溶解させた作物および植物の病気および害虫の抑制剤の噴霧方法。

【公表番号】特表2008−510802(P2008−510802A)
【公表日】平成20年4月10日(2008.4.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−529737(P2007−529737)
【出願日】平成18年7月4日(2006.7.4)
【国際出願番号】PCT/KR2006/002604
【国際公開番号】WO2007/007969
【国際公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【出願人】(507063470)
【出願人】(507063975)
【Fターム(参考)】