説明

金型、金型の製造方法、プリズムシート、光学機能シート、光学フィルター及び映像表示装置

【課題】容易に作製できる、電磁波の遮蔽及びコントラストの向上を図れる光学機能シート、該光学機能シートに備えられるプリズムシート、該プリズムシートを容易に作製できる金型、該金型の製造方法、該光学機能シートを備えた光学フィルター、及び該光学フィルターを備えた映像表示装置を提供するを提供する。
【解決手段】円柱状であって、円周方向に沿って複数の溝が外周面に形成されており、溝は、凹部および凸部を底に有し、凹部および凸部は、溝の長手方向において交互に形成されている金型、該金型の製造方法、該金型を用いて作製されるプリズムシート、該プリズムシートを有する光学機能シート、該光学機能シートを有する光学フィルター、及び該光学フィルターを有する映像表示装置とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金型と、該金型の製造方法と、該金型を用いて作製できるプリズムシートと、該プリズムシートを有する光学機能シートと、該光学機能シートを有する光学フィルターと、該光学フィルターを備えた映像表示装置とに関する。
【背景技術】
【0002】
プラズマディスプレイのような、映像を観察者に出射する映像表示装置には、映像源と、該映像源からの映像光の質を高めて観察者に出射するための各種機能を有する層を具備する光学フィルターとが備えられている。
【0003】
プラズマディスプレイパネル(以下、「PDP」という場合がある。)は、その構造や動作原理上、強度の電磁波を発生する。そのため、PDPに貼合される光学フィルターには、電磁波を遮蔽する電磁波遮蔽層が設けられることがある。
【0004】
また、PDPは、観察者側が明るい場合はコントラストが不十分となり画像品質が低下する。そのため、PDPに貼合される光学フィルターには、コントラストを向上させるための層として、光を透過可能なプリズム部と光を吸収可能な光吸収部とを有し、外光を適切に遮蔽する外光遮蔽層が設けられることがある。
【0005】
上記電磁波遮蔽層及び外光遮蔽層を備える光学フィルターを作製する場合、コスト削減などの観点から、両層を一体とした光学機能シートからなる層を含む光学フィルターを作製することが好ましいと考えられる。例えば、特許文献1には、透明基材に、四角形又は三角形の断面形状を有する線状の光吸収部が一定の間隔で連続して配置された視野角制御フィルムにおいて、該光吸収部が視野角制御領域全体に配置され、該光吸収部が導電性を有し、視野角制御フィルムの光吸収部が配置される間隔が、直交する二方向で異なることを特徴とする光学機能シート(視野角制御フィルム)が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2008−242232号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
特許文献1に開示されている発明によれば、電磁波の遮蔽、及びコントラストの向上を図ることができる光学機能シートを得られるとしている。しかしながら、特許文献1に開示されている光学機能シートは、製造が困難であると考えられる。特許文献1にかかる発明では、光吸収部が導電性を有している。また、視野角を制御するためには、光吸収部をある程度深く(シートの厚さ方向に厚く)形成する必要がある。しかしながら、導電材料は通常、ペースト状であり、深い溝に充填することが困難である。さらに、特許文献1には、光学機能シート層を得るための金型について言及されていない。シート面に沿い、かつ方向が異なる溝(光吸収部)を有するシートを連続で製造するためには、円周方向と該方向に交わる方向(幅方向)に連続して形成された溝を有する円柱状の金型が必要になると考えられる。このよう金型を作製する場合、円周方向に沿った溝を形成することは容易であるが、幅方向に溝を形成することは困難である。
【0008】
そこで本発明は、幅方向に連続した溝がなくても格子状の層を形成することができる円柱状の金型、該金型の製造方法、該金型を用いて作製されるプリズムシート、該金型を用いることによって容易に作製できる、電磁波の遮蔽及びコントラストの向上を図ることができる光学機能シート、該光学機能シートを備えた光学フィルター、並びに該光学フィルターを備えた映像表示装置を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
【0010】
請求項1に記載の発明は、円柱状であって、円周方向に沿って並列した複数の溝(2、2、…)が外周面に形成されており、該溝は、凹部(4、4、…)および凸部(3、3、…)を底に有し、該凹部および該凸部は、溝の長手方向において交互に形成されている、金型(1)を提供することにより、前記課題を解決する。
【0011】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の金型(1)において、溝(2、2、…)の長手方向に垂直な方向の断面形状が略台形であることを特徴とする。
【0012】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の金型(1)において、凹部(4、4、…)と凸部(3、3、…)との深さの差が、2μm以上10μm以下であることを特徴とする。
【0013】
請求項4に記載の発明は、円柱状体の外周面に、円周方向に沿って並列した複数の溝(2a、2a、…)を形成する、1次切削工程、および、1次切削工程で形成された溝の底に、凹部(4、4、…)と、凹部より浅く形成された凸部(3、3、…)とを、溝の長手方向において交互になるように形成する、2次切削工程、を含む、金型(1)の作製方法を提供することにより、前記課題を解決する。
【0014】
請求項5に記載の発明は、光を透過可能に形成されたプリズム部(11、11、…)を基材層(30)上に備え、プリズム部は、シート面に沿って複数並列するとともに、凸部(14、14、…)および凹部(13、13、…)を頂部に有し、凸部および凹部は、プリズム部の長手方向において交互に形成されている、プリズムシート(10)を提供することにより、前記課題を解決する。
【0015】
請求項6に記載の発明は、請求項5に記載のプリズムシート(10)のプリズム部(11、11、…)間に、光を吸収可能な光吸収部(23、23、…)を備え、光吸収部上に形成された凹部(22、22、…)とプリズム部が有する凹部(13、13、…)とに、導電材料(26)が充填されている、光学機能シート(20)を提供することにより、前記課題を解決する。
【0016】
請求項7に記載の発明は、基材層(30)上に、光を透過可能に形成されたプリズム部(11、11、…)と、プリズム部間において光を吸収可能に形成された光吸収部(23、23、…)とを備え、プリズム部は、シート面に沿って複数並列するとともに、長手方向において交互に形成されている凸部(14、14、…)および凹部(13、13、…)を頂部に有し、光吸収部上に形成された凹部(22、22、…)およびプリズム部の頂部の凹部に導電材料(26)が充填されている、光学機能シート(30)の製造方法であって、請求項1〜3のいずれかに記載の金型(1)と基材層との間に、プリズム部を構成する樹脂を供給しつつ、基材層上で金型を回転させ、樹脂を硬化させることによって、基材層上に、凹部および凸部を頂部に有するプリズム部を形成する工程と、プリズム部間に、光吸収粒子(25、25、…)および光吸収粒子を分散させる樹脂からなるバインダを含む黒樹脂インキを充填し、余剰分の黒樹脂インキを掻き落として、バインダを硬化させ、光吸収部を形成する工程と、黒樹脂インキを掻き落とすときに形成される、光吸収部上の凹部と、プリズム部の頂部の凹部とに、導電材料を充填する工程と、を備える、光学機能シートの製造方法を提供することにより、前記課題を解決する。
【0017】
請求項8に記載の発明は、入射した光を制御して観察者側に透過する複数の層を有する光学フィルターであって、複数の層のうち少なくとも1層が、請求項7に記載の光学機能シート(20)からなる層である、光学フィルターを提供することにより、前記課題を解決する。
【0018】
請求項9に記載の発明は、請求項8に記載の光学フィルターと、プラズマディスプレイパネルとを備える映像表示装置を提供することにより、前記課題を解決する。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、幅方向に連続した溝がなくても格子状の層を形成することができる円柱状の金型、該金型の製造方法、該金型を用いて作製されるプリズムシート、該金型を用いることによって容易に作製できる、電磁波の遮蔽及びコントラストの向上を図ることができる光学機能シート、該光学機能シートを備えた光学フィルター、並びに該光学フィルターを備えた映像表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の金型を概略的に示した斜視図である。
【図2】(a)形成途中の金型の溝の一部を示す斜視図である。(b)完成した金型の溝の一部を示す斜視図である。(c)完成した金型の溝のうち1つの溝について、一部を示す断面図である。
【図3】本発明のプリズムシートの一部を概略的に示した斜視図である。
【図4】(a)図3に示したIVa−IVaにおけるプリズムシートの断面を概略的に示した図である。(b)図3に示したIVb−IVbにおけるプリズムシートの断面を概略的に示した図である。(c)図3に示したプリズムシートを概略的に示した平面図である。
【図5】本発明の光学機能シートの一部を概略的に示した斜視図である。
【図6】(a)図5に示したVIa−VIaにおける光学機能シートの断面を概略的に示した図である。(b)図5に示したVIb−VIbにおける光学機能シートの断面を概略的に示した図である。
【図7】図6(a)に示した断面図の一部を拡大した図である。
【図8】導電材料が充填される前の本発明の光学機能シートの断面を概略的に示した図である。
【図9】実施例にかかる金型の断面および寸法を示した図である。
【図10】実施例にかかるプリズムシートの一部の顕微鏡写真である。
【図11】実施例にかかる光学機能シートの一部の顕微鏡写真である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
本発明の上記した作用及び利得は、次に説明する発明を実施するための形態から明らかにされる。以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。ただし、本発明はこれら実施形態に限定されるものではない。
【0022】
1.金型
図面を参照しつつ、本発明の金型および金型の製造方法について説明する。図1は、本発明の金型1を概略的に示した斜視図である。図2は、図1に示した金型1の外周面に形成された溝2、2、…の形成方法を説明するための図である。図2(a)は、形成途中の溝2、2、…の一部を示す斜視図である。図2(b)は、完成した溝2、2、…の一部を示す斜視図である。図2(a)および図2(b)において、破線はかくれ線を意味している。図2(c)は、完成した溝2、2、…のうち1つの溝について、一部を示す断面図である。図2(c)の左右方向は、金型1の円周方向(溝2の長手方向)であり、紙面上側が金型1の外周面側である。また、図1及び図2では、見易さのため繰り返しとなる符号は一部省略している(以降に示す各図において同じ。)。
【0023】
図1に示すように、本発明の金型1は円柱状であり、その円周方向に沿って並列した複数の溝2、2、…が外周面に形成されている。また、溝2、2、…は、図2(b)および図2(c)に示すように、深く形成された凹部4、4、…と、凹部4、4、…より浅く形成された凸部3、3、…とを有している。凹部4、4、…および凸部3、3、…は、溝2、2、…の長手方向において、所定の間隔で交互に形成されている。
【0024】
このような金型1は、例えば、以下に説明する1次切削工程と2次切削工程とを経ることによって得られる。なお、1次切削工程および2次切削工程は、それぞれ複数回に分けて行われてもよい。
【0025】
1次切削工程は、図2(a)に示すように、円柱状体の外周面に、円周方向に沿って並列した複数の溝2a、2a、…を形成する工程である。1次切削工程で形成される溝2a、2a、…は、円柱状体の円周方向一周に亘って深さを一定とする。なお、図2(c)に示した破線は、溝2aの底2bがあった位置を示している。
【0026】
溝2aの深さは特に限定されず、例えば、50μm以上150μm以下とすることができる。また、溝2a、2a、…のピッチは特に限定されず、例えば、30μm以上100μm以下とすることができる。
【0027】
溝2a、2a、…を形成する方法は特に限定されず、公知の方法によって形成できる。例えば、ダイヤモンドバイトを用いて切削することによって形成できる。
【0028】
2次切削工程は、図2(b)および図2(c)に示すように、一次切削工程で形成された溝2a、2a、…の底2b、2b、…に、凹部4、4、…と、凹部4、4、…より浅く切削された凸部3、3、…とを形成する工程である。凹部4、4、…および凸部3、3、…は、溝2a、2a、…の長手方向において、所定の間隔で交互に形成する。
【0029】
凹部4、4、…のピッチは特に限定されず、例えば、30μm以上500μm以下とすることができる。また、凹部4の長さ(溝2の長手方向に平行な方向の長さ)は特に限定されず、20μm以上470μm以下とすることができる。さらに、凹部4と凸部3との深さの差x(図2(c)参照)は特に限定されないが、2μm以上10μm以下であることが好ましい。凹部4と凸部3との深さの差が大きすぎると、後に詳述するプリズムシート10から光学機能シート20を得る際に、プリズムシート10の凹部13、13、…にも光吸収部が形成される虞がある。また、凹部4と凸部3との深さの差が小さすぎると、光学機能シート20を得る際に、プリズムシート10の凹部13、13、…に充填する導電材料の量が不十分になる虞がある。
【0030】
凹部4、4、…および凸部3、3、…を形成する方法は特に限定されず、公知の方法によって切削することができる。例えば、振動切削によって切削することができる。すなわち、バイトによって溝2aの底2bを切削しつつ、バイトを振動(図2(c)の上下方向に振動)させることによって、底2bとバイトとの距離を周期的に変えることにより、底2bを切削する深さをミクロンオーダーで変えることができるため、凹部4、4、…および凸部3、3、…を形成することができる。
【0031】
なお、図2に示した形態では、凹部4、4、…および凸部3、3、…が、溝2a、2a、…の底2b、2b、…よりも深く形成される形態を例示したが、底2b、2b、…と凸部3、3、…とを同一面とし、凹部4、4、…のみ底2b、2b、…よりも深く切削して形成することもできる。すなわち、2次切削工程では、凹部4、4、…に相当する部分のみ切削し、2次切削工程で切削されなかった部分を凸部3、3、…とすることもできる。ただし、2次切削工程において底2b全体に亘って切削する方が、外観がよくなるため好ましい。
【0032】
金型1のもととなる円柱状体は、金型1の使用時の環境に耐え得るものであれば特に限定されず、例えば、表面を銅でメッキされた鋼材などを用いることができる。また、金型1の使用時に、金型1が腐食することを防止するなどの観点から、2次切削工程の後に、表面をクロムなどでメッキすることが好ましい。
【0033】
上記のような本発明の金型によれば、円柱状の金型の幅方向に連続した溝を形成しなくとも、後に説明するように、格子状に溝(凹部)が形成されたプリズムシートを得ることができる。該プリズムシートを用いれば、複数並列した光吸収部と、格子状に導電材料が充填された電磁波遮蔽部とを有する光学機能シートを得ることができる。すなわち、簡易な構造の本発明の金型によって、電磁波遮蔽層としての機能と外光遮蔽層としての機能とを兼ね備えさせることができる光学機能シートを作製することができる。また、該プリズムシートを用いれば、導電材料からなる格子状の電磁波遮蔽部を有する電磁波遮蔽シートも得ることができる。すなわち、簡易な構造の本発明の金型によって、電磁波遮蔽層として機能させることができる電磁波遮蔽シートを作製することもできる。
【0034】
2.プリズムシート
図面を参照しつつ、本発明のプリズムシートについて説明する。図3は、本発明のプリズムシート10の一部を概略的に示した斜視図である。図4(a)は、図3に示したIVa−IVaにおけるプリズムシート10の断面を概略的に示した図である。図4(b)は、図3に示したIVb−IVbにおけるプリズムシート10の断面を概略的に示した図である。図4(c)は、図3に示したプリズムシートを概略的に示した平面図である。図4(a)および図4(b)において、上下方向がプリズムシート10の厚さ方向である。また、図4(c)において、紙面奥/手前方向がプリズムシート10の厚さ方向である。
【0035】
図3に示すように、本発明のプリズムシート10は、基材層30上に、光を透過可能に形成されたプリズム部11、11、…を備えている。プリズム部11、11、…は、シート面に沿って複数並列している。プリズム部11は、図3および図4(b)に示すように、長手方向に垂直な方向の断面形状が略台形となっている。プリズム部11、11、…の略台形断面における短い上底(以下、「頂部」ということがある。)及び長い下底がプリズムシート10のシート面に沿う方向に配置されている。そして、略台形断面における長い下底が基材層30側に面する向きである。また、プリズム部11の頂部には、凸部14、14、…と凹部13、13、…とが形成されている。凸部14、14、…および凹部13、13、…は、プリズム部11の長手方向において、所定の間隔で交互に形成されている。すなわち、プリズムシート10は、プリズム部11、11、…の間の溝12、12、…と、プリズム部11、11、…の頂部の凹部13、13、…とで、格子状となった溝を有する。
【0036】
プリズム部11、11、…は、光を透過可能に形成するため、屈折率Npを有する光透過性樹脂で構成されている。当該樹脂として例えば、電離放射線、紫外線等により硬化する特徴を有する例えばウレタンアクリレートを挙げることができる。
【0037】
基材層30は、後で詳しく説明するプリズム部11、11、…を形成するための基材層としての層であり、ポリエチレンテレフタレート(PET)を主成分とすることができる。ただし、基材層30は、PETを主成分とする場合、他の樹脂が含まれてもよい。また、各種添加剤を適宜添加してもよい。一般的な添加剤としては、フェノール系等の酸化防止剤、ラクトン系等の安定剤等を挙げることができる。ここで「主成分」とは、基材層を形成する材料全体に対して50質量%以上含有されているものを意味する(以下、同様とする。)。
【0038】
なお、基材層30の主成分は、必ずしもPETであることは必要なく、その他の材料でもよい。これには例えば、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、テレフタル酸−イソフタル酸−エチレングリコール共重合体、テレフタル酸−シクロヘキサンジメタノール−エチレングリコール共重合体等のポリエステル系樹脂、ナイロン6等のポリアミド系樹脂、ポリプロピレン、ポリメチルペンテン等のポリオレフィン系樹脂、ポリメチルメタクリレート等のアクリル系樹脂、ポリスチレン、スチレン−アクリロニトリル共重合体等のスチレン系樹脂、トリアセチルセルロース等のセルロース系樹脂、イミド系樹脂、ポリカーボネート樹脂等を挙げることができる。また、これら樹脂中には、必要に応じて適宜、紫外線吸収剤、充填剤、可塑剤、帯電防止剤等の添加剤を加えても良い。
本実施形態では、性能に加え、量産性、価格、入手可能性等の観点からPETを主成分とする樹脂を好ましい材料であるとして説明した。
【0039】
このようなプリズムシート10は、本発明の金型1を用いて作製することができる。具体的には、金型1と基材30との間に、プリズム部11、11、…を構成する樹脂を供給しつつ、基材30上で金型1を回転させ、金型1と基材30とで該樹脂を押圧し、該樹脂を硬化させる。そうすることによって、基材30上に、金型1の溝2、2、…の形状に対応した形のプリズム部11、11、…、及び金型1の溝2、2、…の間に形成されている凸部5、5、…(図2参照)の形状に対応した形の溝12、12、…を有する帯状のプリズムシート10を得ることができる。
【0040】
このように、幅方向には連続した溝が形成されていない本発明の金型を用いて、格子状に溝(プリズム部間の溝およびプリズム部の頂部の凹部)が形成された、本発明のプリズムシートを得ることができる。また、本発明のプリズムシートを用いて、以下に説明する、複数並列した光吸収部と、格子状に導電材料が充填された電磁波遮蔽部とを有する光学機能シートを得ることができる。さらに、本発明のプリズムシートを用いれば、以下に説明する、導電材料からなる格子状の電磁波遮蔽部を有する電磁波遮蔽シートも得ることができる。
【0041】
3.光学機能シート
図面を参照しつつ、本発明の光学機能シートについて説明する。図5は、本発明の光学機能シート20の一部を概略的に示した斜視図である。図6(a)は、図5に示したVIa−VIaにおける光学機能シート20の断面を概略的に示した図である。図6(b)は、図5に示したVIb−VIbにおける光学機能シート20の断面を概略的に示した図である。図6において、上下方向が光学機能シート20の厚さ方向である。図7は、図6(a)に示した断面図の一部を拡大した図である。図8は、導電材料が充填される前の本発明の光学機能シート20の断面を概略的に示した図である。
【0042】
図5〜図7に示すように、本発明の光学機能シート20は、プリズムシート10のプリズム部11、11、…の間の溝12、12、…(図3および図4参照)に、光を吸収可能な光吸収部23、23、…を備え、光吸収部23、23、…上に形成される凹部22、22、…(図8参照)とプリズム部11、11、…が有する凹部13、13、…に導電材料26が充填されている。
【0043】
光吸収部23、23、…は、プリズム部11、11、…の間に配置され、図6〜図8に表れる断面において略三角形断面を有する要素である。当該三角形断面の底辺に相当する面がプリズム部11、11、…の頂部側に並列されている。ここで、光吸収部23、23、…の形状は外光を適切に吸収することが可能であれば適宜変更することが可能である。光吸収部23、23、…の三角形断面における斜辺は、光学機能シート20のシート面の法線方向に対して0度以上10度以下の角度をなしていることが好ましい。さらに好ましい角度は0度より大きく6度以下である。なお、当該角度が0度の場合、光吸収部23、23、…の断面は矩形となる。また、光吸収部23、23、…の上記斜辺の傾きは必ずしも一定である必要はなく折れ線状であってもよいし、曲線状であってもよい。
【0044】
光吸収部23、23、…は、プリズム部11、11、…の屈折率Npと同じ、又は小さい屈折率Nbを有する所定の材料により構成されている。このようにプリズム部11、11…の屈折率Npと光吸収部23、23、…の屈折率NbとをNp≧Nbとすることにより、所定の条件でプリズム部11、11、…に入射した光源からの映像光を光吸収部23、23、…とプリズム部11、11、…との界面で適切に反射させ、観察者に明るい映像を提供することができる。NpとNbとの屈折率の差は特に限定されるものではないが、0以上0.06以下であることが好ましい。
また、本実施形態では上記のようにNp≧Nbの関係が好ましいが、必ずしもこれに限定されるものではなく、プリズム部の屈折率を光吸収部の屈折率よりも小さく形成することも可能である。
【0045】
加えて、本実施形態における光吸収部23、23、…は、光吸収粒子25、25、…と、光吸収粒子25、25、…を分散したバインダと(以下、光吸収粒子と光吸収粒子を分散したバインダとを合わせて、「黒樹脂インキ」ということがある。)がプリズムシート10の溝12、12、…に充填されることにより構成されている。すなわち、光吸収部23、23、…には、当該バインダによって構成されるバインダ部24の中に光吸収粒子25、25、…が分散されている。かかる形態とすることにより、プリズム部11、11、…と光吸収部23、23、…との界面で反射せずに光吸収部23、23、…の内側に入射した映像光を、光吸収粒子25、25、…で吸収することができる。さらには所定の角度で入射した観察者側からの外光を適切に吸収することができ、コントラストを向上させることも可能となる。
このときバインダ部24を構成するバインダが上記の屈折率Nbである材料により構成される。当該バインダとして用いられるものは特に限定されないが、例えば、電離放射線、紫外線等により硬化する特徴を有するエポキシアクリレート等を挙げることができる。また、光吸収粒子25、25、…は、平均粒径が1μm以上であることが好ましい。当該光吸収粒子25、25、…は光吸収性を有していれば特に限定されるものではないが、黒色であることが好ましく、これには市販の粒子を用いることもできる。
【0046】
光を吸収させるための手段は本実施形態のように光吸収粒子25、25、…による方法に限定されるものではない。他には例えば、顔料や染料により光吸収部全体を着色することを挙げることができる。
【0047】
光吸収部23、23、…は、以下に説明するようにして形成することができる。すなわち、プリズムシート10の溝12、12、…に上記した黒樹脂インキを充填し、余分な黒樹脂インキを掻き落とした後、溝12、12、…内の黒樹脂インキに含まれるバインダを硬化させることによって、光吸収部23、23、…を形成することができる。
【0048】
上記のようにして光吸収部23、23、…を形成する際、余分な黒樹脂インキを掻き落とすときに、光吸収部23、23、…上に凹部22、22、…(図8参照)が形成される。また、プリズムシート10の溝12、12、…に黒樹脂インキを充填する際に、プリズム部11、11、…の凹部13、13、…にも黒樹脂インキが充填されるが、余分な黒樹脂インキを掻き落とすときに、凹部13、13、…に充填された黒樹脂インキの多くは取り除かれる。
【0049】
光学機能シート層20を製造するには、上記のようにして光吸収部23、23、…を形成した後、光吸収部23、23、…上に形成された凹部22、22、…とプリズム部11、11、…が有する凹部13、13、…に導電材料26を充填する。本発明の光学機能シート層に用いることができる導電材料としては、例えば、アクリル系、エポキシ系、ポリエステル系、フェノール系などの透明樹脂に、ナノ〜数ミクロンの粒径を有する銀粒子を分散した銀ペーストが挙げられる。このような導電材料は、充填後に熱硬化や熱乾燥により硬化させることが好ましい。
【0050】
このようにして製造された光学機能シート20は、1層で、入射した電磁波を遮蔽する機能と、入射した映像光のコントラストを向上させる機能とを併せ持つ。すなわち、プリズム部11、11、…と光吸収部23、23、…とで入射した映像光のコントラストを向上させ、格子状に導電材料26が充填された電磁波遮蔽部で入射した電磁波を遮蔽することができる。かかる形態とすることによって、2つの層を別々に製造して積層する場合に比べ、コストの低減を図ることができる。
【0051】
また、本発明の光学機能シートによれば、可視光の透過率の低下を抑制することもできる。すなわち、可視光が透過しない部分(光吸収部および導電材料が充填された部分の一部)を重ねることで、可視光の透過率の低下を抑制することもできる。
【0052】
さらに、本発明の光学機能シートは、構成が簡易な本発明の金型を用いて簡単に連続して製造することができる。すなわち、幅方向には連続した溝が形成されず、円周方向にのみ溝が形成された円柱状の金型を用いて、並列した光吸収部および格子状に形成された電磁波遮蔽部を有する光学機能シートを得ることができる。
【0053】
5.電磁波遮蔽シート
電磁波遮蔽シートは、プリズムシート10のプリズム部11、11、…の間の溝12、12、…(図3および図4参照)とプリズム部11、11、…が有する凹部13、13、…とに導電材料を充填されることによって得られる。すなわち、電磁波遮蔽シートは、本発明の光学機能シートの光吸収部に相当する部分及び電磁波遮蔽部に相当する部分を、電磁波遮蔽部とする。電磁波遮蔽シートに用いることができる導電性材料としては、導電性を有するものであれば限定されず、本発明の光学機能シートに用いることができるものと同様のものを用いることができる。
【0054】
上記電磁波遮蔽シートは、格子状に溝が形成されていない本発明の金型を用いて作製することができる。かかる形態とすることによって、格子状に溝を形成した金型を事前に製造する必要がないので、容易に作製することができる。
【0055】
6.光学フィルター
本発明の光学フィルターは、ここに入射した光を観察者にとって適切な光として透過させ、出射させるシート状の部材である。本発明の光学フィルターは、複数の層を有しており、該複数の層のうち少なくとも1層は、本発明の光学機能シートからなる層である。また、用途に応じてその他の様々な機能を有する層が備えられる。
【0056】
本発明の光学シートに備えられ得るその他の層としては、従来の光学フィルターに用いられていたものを特に限定することなく用いることができる。具体的には、波長フィルタ層、防眩層、反射防止層、粘着剤層、ハードコート層等を挙げることができる。これらの層の積層順、及び積層数は、光学フィルターの用途に応じて適宜決定される。以下、これらの層の機能などについて説明する。
【0057】
波長フィルタ層は、所定の波長の光をフィルタリングする機能を有する層である。フィルタリングされるべき波長は必要に応じて適宜選択することができるが、PDPから出射されるネオン線をカットしたり、赤外線、近赤外線や紫外線をカットしたりする層を挙げることができる。
【0058】
防眩層は、いわゆるぎらつきを抑制する機能を有する層であり、アンチグレア層、AG層と呼ばれることもある。このような防眩層としては市販のものを用いることができる。
【0059】
反射防止層は最も観察者側に配置されて外光の反射を防止する機能を有する層である。これによれば、外光が光学フィルターの観察者側面で反射して観察者側へ戻って、いわゆる映り込みが生じて映像が見え難くなることを抑制することができる。このような反射防止層は、市販の反射防止フィルムを用いる等して構成することが可能である。
【0060】
粘着剤層は、粘着剤が配置される層である。該粘着剤としてアクリル系粘着剤を挙げることができる。ただし、必要な光透過性、粘着性、耐候性を得ることができれば粘着剤はこれに限定されるものではない。また、層構成によっては、色素の劣化を防止するために、紫外線を吸収する効果のあるUV吸収剤(ベンゾトリアゾールなど)を粘着剤に含めることが望ましい。
【0061】
ハードコート層は、HC層とも呼ばれることもある。これは、画像表示面に傷がつくことを抑えるために耐擦傷性を付与することができる機能を有するフィルムが配置された層である。
【0062】
7.映像表示装置
本発明の映像表示装置は、本発明の光学フィルターと、プラズマディスプレイパネルとを備える。映像光源であるPDPの映像光出射側に、粘着剤層などを介して本発明の光学フィルターを貼合することによって、本発明の映像表示装置を構成することができる。
【実施例】
【0063】
以下、実施例により本発明をさらに詳しく説明する。ただし本発明は実施例に限定されるものではない。
【0064】
(実施例1)
図9は、実施例1にかかる金型の断面および寸法を示した図である。図9(a)および図9(b)は、円柱状の金型の中心軸に平行な断面の一部を示している。図9(c)は、円柱状の金型の中心軸に垂直な断面の一部を示している。図9において、図2と同様の構成のものには同符号を付している。また、図9において、紙面上側が、金型の外周面側である。
【0065】
図9に示すように、溝2、2、…の底の幅が0.052mm、溝2、2、…のピッチが0.073mm、溝2、2、…の間の凸部5、5、…の頂部の幅が0.007mm、溝2、2、…の凹部4、4、…における深さが0.110mm、溝2、2、…の凸部3、3、…における深さが0.105mm、凹部4、4、…のそれぞれの長さ(溝2の長手方向における長さ)が0.025mm、凹部4、4、…のピッチが0.250mmである金型を作製した。
【0066】
上記金型とPETフィルム(東洋紡株式会社製、商品名「コスモシャイン A4300」、厚さ100μm)との間に紫外線硬化樹脂を供給し、紫外線を照射して該樹脂を硬化させた後、金型から離型し、実施例1にかかるプリズムシートを作製した。図10に、得られたプリズムシートの一部の顕微鏡写真を示す。図10(b)は図10(a)より高倍率で撮影したものである。
【0067】
得られた上記プリズムシートの溝に、カーボンブラック25質量%を含有したアクリルスチレンビーズ(光吸収粒子)を紫外線硬化樹脂(バインダ)に15質量%分散させた黒樹脂インキを充填し、ドクターブレードで余剰分の黒樹脂インキを掻き落として、紫外線を照射して溝に残った黒樹脂インキに含まれるバインダを空気中で硬化させ、光吸収部を形成した。なお、ドクターブレードで余剰分の黒樹脂インキを掻き落とすと、光吸収部上には凹部(図8に示した凹部22参照)が形成され、プリズム部が有する凹部(図3および図4に示した凹部13参照)に充填された黒樹脂インキは多くが掻き落とされるため、プリズムシートの表面には、光吸収部上の凹部とプリズム部が有する凹部とによって、格子状の溝が形成されている。この格子状の溝に、導電材料(藤倉化成株式会社製、商品名「ドータイトFA333」)を充填して、実施例1にかかる光学機能シートを作製した。図11に、得られた光学機能シートの一部の顕微鏡写真を示す。図11(a)および図11(b)は光学機能シートの断面および上面を示し、図11(c)は光学機能シートの上面を示している。
【0068】
(実施例2)
実施例1と同様にして作製したプリズムシートに、実施例1で用いたのと同様の導電材料を充填した。すなわち、プリズム部間の溝とプリズム部が有する凹部とに導電材料を充填した電磁波遮蔽シートを作製した。
【0069】
<4端子抵抗測定>
上記のようにして作製した実施例1および実施例2にかかるシートについて、4端子抵抗測定を行った。その結果を表1に示す。
【0070】
【表1】

【0071】
実施例1にかかるシートは、抵抗値が低く、電磁波遮蔽層として機能し得るものであった。また、実施例1にかかるシートは、外光遮蔽層としての機能も兼ね備えているため、別に外光遮蔽層を設ける必要がなく、コストの点で優れている。実施例2にかかるシートは、抵抗値が低く、電磁波遮蔽層として優れた機能を有している。また、実施例2にかかるシートは本発明の金型を用いて作製されており、容易に作製することができた。すなわち、円柱状の金型の円周方向にのみ連続した溝が形成された金型によって、容易に作製することができた。したがって、本発明の金型によれば、電磁波遮蔽層としての機能と外光遮蔽層としての機能とを兼ね備えさせることができ、コストの点で優れたシートも、電磁波遮蔽層として優れた機能を発揮させることができるシートも、容易に作製することができる。
【0072】
以上、現時点において実践的であり、かつ好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲及び明細書全体から読み取れる発明の要旨或いは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う金型、金型の製造方法、プリズムシート、光学機能シート、光学機能シートの製造方法、光学フィルター、及び映像表示装置も本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
【符号の説明】
【0073】
1 金型
2 溝
2a 溝
2b 底
3 凸部
4 凹部
5 凸部
10 プリズムシート
11 プリズム部
12 溝
13 凹部
14 凸部
20 光学機能シート
22 凹部
23 光吸収部
24 バインダ部
25 光吸収粒子
26 導電材料
30 基材層

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円柱状であって、
円周方向に沿って並列した複数の溝が外周面に形成されており、
前記溝は、凹部および凸部を底に有し、
前記凹部および前記凸部は、前記溝の長手方向において交互に形成されている、金型。
【請求項2】
前記溝の長手方向に垂直な方向の断面形状が略台形である、請求項1に記載の金型。
【請求項3】
前記凹部と前記凸部との深さの差が、2μm以上10μm以下である、請求項1または2に記載の金型。
【請求項4】
円柱状体の外周面に、円周方向に沿って並列した複数の溝を形成する、1次切削工程、および、
前記1次切削工程で形成された前記溝の底に、凹部と、前記凹部より浅く形成された凸部とを、前記溝の長手方向において交互になるように形成する、2次切削工程、
を含む、金型の作製方法。
【請求項5】
光を透過可能に形成されたプリズム部を基材層上に備え、
前記プリズム部は、シート面に沿って複数並列するとともに、凸部および凹部を頂部に有し、
前記凸部および前記凹部は、前記プリズム部の長手方向において交互に形成されている、プリズムシート。
【請求項6】
請求項5に記載のプリズムシートの前記プリズム部間に、光を吸収可能な光吸収部を備え、
前記光吸収部上に形成された凹部と前記プリズム部が有する前記凹部とに、導電材料が充填されている、光学機能シート。
【請求項7】
基材層上に、光を透過可能に形成されたプリズム部と、前記プリズム部間において光を吸収可能に形成された光吸収部とを備え、
前記プリズム部は、シート面に沿って複数並列するとともに、長手方向において交互に形成されている凸部および凹部を頂部に有し、
前記光吸収部上に形成された凹部および前記プリズム部の頂部の凹部に導電材料が充填されている、光学機能シートの製造方法であって、
請求項1〜3のいずれかに記載の金型と前記基材層との間に、前記プリズム部を構成する樹脂を供給しつつ、前記基材層上で前記金型を回転させ、前記樹脂を硬化させることによって、前記基材層上に、前記凹部および前記凸部を頂部に有する前記プリズム部を形成する工程と、
前記プリズム部間に、光吸収粒子および前記光吸収粒子を分散させる樹脂からなるバインダを含む黒樹脂インキを充填し、余剰分の前記黒樹脂インキを掻き落として、前記バインダを硬化させ、光吸収部を形成する工程と、
前記黒樹脂インキを掻き落とすときに形成される、前記光吸収部上の前記凹部と、前記プリズム部の頂部の前記凹部とに、導電材料を充填する工程と、
を備える、光学機能シートの製造方法。
【請求項8】
入射した光を制御して観察者側に透過する複数の層を有する光学フィルターであって、
前記複数の層のうち少なくとも1層が、請求項6に記載の光学機能シートからなる層である、光学フィルター。
【請求項9】
請求項8に記載の光学フィルターと、プラズマディスプレイパネルとを備える映像表示装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−189548(P2011−189548A)
【公開日】平成23年9月29日(2011.9.29)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−55686(P2010−55686)
【出願日】平成22年3月12日(2010.3.12)
【出願人】(000002897)大日本印刷株式会社 (14,506)
【Fターム(参考)】