説明

金属−樹脂積層体

【課題】低温度及び低圧力で製造でき、密着性のバラツキが少なく、金属箔との接着強度、耐熱性に優れたフレキシブルプリント基板として使用できる金属−樹脂積層体を提供する。
【解決手段】2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物とジアミン成分とを重合させて得られる熱可塑性ポリイミド、熱非可塑性ポリイミド及び金属箔を必須とする金属−樹脂積層体。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、フレキシブル電子回路基板用の材料として有用な、生産性、接着性、寸法安定性、耐熱性及び電気特性に優れた、金属箔とポリイミドを必須成分とする金属−樹脂積層体に関するものである。
【背景技術】
【0002】
フレキシブル電子回路基板に使用される、片面及び両面に金属箔を有する金属−樹脂積層体は、ポリイミドフィルムの両面に接着剤で形成した接着層を介して、金属箔を張り合わせたものが主流である。しかし、この様な金属積層体は、ポリイミドフィルムと金属箔の間に接着剤を使用しているため、その金属積層体の特性は該接着剤の性質に左右される。接着剤は、アクリル樹脂系及びエポキシ樹脂系が主流であることから、耐熱性、耐薬品性、耐湿性、電気特性等の点で劣ると言う問題点があった。
一方、この様な問題点を解決するために、ポリイミド/銅箔からなる片面銅張積層体を相互に接着剤で張り合わせる方法(特許文献1及び特許文献2参照)も提案されているが、この方法においても接着剤を用いているため同様の問題を抱えている。
【0003】
これらの問題を解決するために、ポリイミドフィルムを金属箔に直接加熱加圧により接着させる改良方法(特許文献3及び特許文献4参照)が提案されている。この方法は、接着剤を使用しない事から、従来品よりも耐熱性、電気特性等はよくなるが、フィルムの製造工程を経るため従来品に比べて同じか、あるいはそれ以上の工程を必要とする。また熱非可塑性ポリイミドと銅箔をロールプレス機で加熱圧着する方法(特許文献5参照)が提案されているが、高温・高圧の製造工程を必要とし、生産性に問題を有する。また熱可塑性ポリイミドと銅箔をロールプレス機で加熱圧着する方法(特許文献6参照)が提案されているが、300℃以上の高温・高圧の製造工程を必要とし、生産性に問題を有する。
【0004】
接着剤を使用しないこれらの方法は、金属−樹脂積層体の特性の点では良好である。しかし通常のロ−ルプレスで製造する場合、加熱圧着温度が250℃以上と高く、かなりの圧力下で行われるため、金属箔がロール表面に密着し、ロール表面に金属箔の一部が取られ、ロール表面に凹凸傷が付きやすいという製造上の問題のみならず、製品の品質(外観)不良の問題があった。また金属箔の酸化・変色防止の為、製造時の環境を非酸化雰囲気、例えば窒素気流下で製造する必要がある等、製造設備上も様々な制約が発生し、環境面・経済面で課題を有していた。
この為、耐熱性と成形性のバランスの良い金属−樹脂積層体が要求されている。特に形成加工に有利な熱可塑性という性質(及び好適には溶媒可溶性という性質も併せて)を当初は有しているが熱処理した後には熱非可塑性ポリイミドに匹敵した耐熱性、機械特性、耐薬品性、難燃性、電気特性を有するような金属−樹脂積層体を提供することが必要である。
【特許文献1】特開昭55−153393号公報
【特許文献2】特開昭64−18294号公報
【特許文献3】特開昭57−181857号公報
【特許文献4】特開昭61−15825号公報
【特許文献5】特許第2652325号公報
【特許文献6】公開2001−310435号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、加工時には流動性、熱可塑性を有し、熱処理後には金属との接着強度、耐熱性に優れた金属−樹脂積層体を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明者は、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、特定の酸成分を用いることを特徴としたポリイミドからなる積層体と金属箔からなる金属−樹脂積層体が、その目的に適合しうることを見いだし、この知見に基づいて本発明をなすに至った。
すなわち、本発明は以下の通りである。
(1)熱非可塑性ポリイミド、酸成分とジアミン成分とを重合させて得られる熱可塑性ポリイミド及び金属箔を必須成分とする金属−樹脂積層体において、酸成分の少なくとも一部として2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物又はその誘導体を用いたことを特徴とする金属−樹脂積層体。
(2)熱可塑性ポリイミドが、少なくとも熱非可塑性ポリイミドと金属箔の間に存在する上記(1)記載の金属−樹脂積層体。
(3)熱可塑性ポリイミドが、少なくとも熱非可塑性ポリイミドと熱非可塑性ポリイミドの間に存在する上記(1)記載の金属−樹脂積層体。
(4)熱非可塑性ポリイミドの上に熱可塑性ポリイミドを形成させた後に、金属箔を熱可塑性ポリイミド面と加熱圧着させる上記(2)記載の金属−樹脂積層体の製造方法。
(5)金属箔の上に熱可塑性ポリイミドを形成させた後に、熱可塑性ポリイミドの上に熱非可塑性ポリイミドを形成させる(2)記載の金属−樹脂積層体の製造方法。
(6)片面に熱可塑性ポリイミド面を有する、熱可塑性ポリイミドと熱非可塑性ポリイミドとの積層体において、熱可塑性ポリイミド面の上に熱非可塑性ポリイミドを形成させる上記(3)記載の金属−樹脂積層体の製造方法。
【発明の効果】
【0007】
本発明の金属−樹脂積層体は、加工時に熱可塑性を有し、流動性に優れるため、比較的低温・低圧で製造可能であり、製造した金属−樹脂積層体は接着強度、耐熱性に優れるものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
以下、本発明について具体的に説明する。
本発明の金属−樹脂積層体は、熱非可塑性、熱可塑性ポリイミド及び金属箔より構成されるものである。
熱非可塑性ポリイミドとは、イミド化した後には熱可塑性を示さないポリイミドのことである。組成としては、特に限定されないが、ピロメリット酸二酸無水物と4,4’−オキシジアニリンとを主成分とした熱非可塑性ポリイミド、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二酸無水物と1,4−フェニレンジアミンとを主成分とした熱非可塑性ポリイミド等が挙げられる。
【0009】
本発明の金属−樹脂積層体の熱可塑性ポリイミドは、2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物又はその誘導体とジアミン成分とを主成分として重合させて得られるものである。具体的には、2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物とジアミン成分とを主成分とした原料を、ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチルラクトン等の有機溶媒中で重合させた前駆体のワニスを、塗布・乾燥等の加工に使用した後にイミド化させる方法、又は重合後にイミド化させたワニスを、塗布・乾燥等の加工に用いる方法により得ることができる。
【0010】
次に、本発明に用いられるジアミン成分につき説明する。本発明で用いられるジアミン成分としては、特に限定されないが、1,4−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、キシリレンジアミン、ジアミノナフタレン類、ジアミノアントラセン類、2,2−ビス(4−アミノフェニル)プロパン、2−(3−アミノフェニル)−2−(4−アミノフェニル)プロパン、2,2−ビス(3−アミノフェニル)プロパン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,3’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−オキシジアニリン、3,4’−オキシジアニリン、3,3’−オキシジアニリン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(3−アミノベンゾイル)ベンゼン、1,4−ビス(4−アミノベンゾイル)ベンゼン、α、α’−ビス(4−アミノフェニル)−1,4−ジイソプロピルベンゼン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゾフェノン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルスルホン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニル、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(3−(3−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル、4,4’−ビス(3−アミノフェノキシ)ジフェニルエーテル1,3−ビス(4−(3−アミノフェノキシ)ベンゾイル)ベンゼン4,4−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)ベンゾイル)ジフェニルエーテル、9,9−ビス(4−アミノフェニル)フルオレン、trans及びcis−1,4−ジアミノシクロヘキサン、trans及びcis−1,3−ジアミノシクロヘキサン、trans及びcis−1,2−ジアミノシクロヘキサン、3−メチルtrans及びcis−1,4−ジアミノシクロヘキサン、3−メチル−3−アミノメチル−5,5’−ジメチルシクロヘキシルアミン、1,3−ビスアミノメチルシクロヘキサン、ビス−(4,4’−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス(3,3’−メチル−4,4’−アミノシクロヘキシル)メタン、ビス−(アミノメチル)ノルボルナン、ビス−(アミノメチル)−トリシクロ〔5,2,1,02,6〕デカン、3,4−ジアミノ安息香酸、3,5−ジアミノ安息香酸、3,4−ジアミノ安息香酸メチル、3,5−ジアミノ安息香酸メチル等を挙げることができる。
【0011】
本発明に用いられる酸成分は、2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物又はその誘導体であるが、本発明の金属−樹脂積層体の熱可塑性ポリイミドの性能を損なわない程度で、他の酸成分を併用することができる。
他の酸成分の例として、ピロメリット酸二酸無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二酸無水物、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸二酸無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二酸無水物、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二酸無水物、3,3’,4,4’−オキシジフタル酸二酸無水物、3,3’,4,4’−ジフェニルスルホンテトラカルボン酸二酸無水物、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸二酸無水物、1,2,4,5−ナフタレンテトラカルボン酸二酸無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二酸無水物、1,3,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸二酸無水物、4,4’−(イソプロピリデン)ジフタル酸二酸無水物、4,4’−(ヘキサフルオロイソプロピリデン)ジフタル酸二酸無水物、4,4’−(4,4’−イソプロピリデンジフェノキシ)ビスフタル酸二酸無水物、4,4’−(4,4’−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェノキシ)ビスフタル酸二酸無水物や、これら化合物の芳香族環上の水素原子のすべてあるいは一部がアルキル基、ハロゲン化アルキル基、ハロゲン原子、アルコキシル基、ハロゲン化アルコキシル基等の他の置換基で置換されているものを挙げることができる。尚、これらは単独でも複数を組み合わせて用いてもよい。また、これら芳香族テトラカルボン酸二無水物は、既知化合物であり、市販もされている(例えば、PMDA(ダイセル化学工業株式会社)、BPDA(宇部興産株式会社))。
【0012】
酸成分としては、2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物又はその誘導体以外に、上記の化合物及びその誘導体を単独で又は二種以上を組み合わせて用いてもよい。尚、酸成分のうち、2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物又はその誘導体は、1モル%以上であることが好適であり、30モル%以上であることがより好適であり、50モル%以上であることが特に好適である。
本発明の熱可塑性ポリイミドは、2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物又はその誘導体とジアミン成分とを主成分として重合させて得られ、加工時には流動性、熱可塑性という性質を有する。
【0013】
本発明の金属−樹脂積層体の熱可塑性ポリイミドには、本発明の金属−樹脂積層体の熱可塑性ポリイミドの性能を損なわない程度で、ポリマー分子末端封止剤を使用できる。ポリマー分子末端封止剤は、特に限定されず、例えば、カルボン酸無水物やモノアミンを挙げることができる。また、このような封止剤は、既知であり容易に入手可能である。
具体的には、例えば、カルボン酸無水物としては、無水フタル酸、ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、ジフェニルエーテルジカルボン酸無水物、ジフェニルジカルボン酸無水物、ジフェニルスルホンジカルボン酸無水物、ナフタレンジカルボン酸無水物、アントラセンジカルボン酸無水物等を挙げることができる。
【0014】
モノアミンとしては、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、2,3−キシリジン、2,6−キシリジン、3,4−キシリジン、3,5−キシリジン、2−アミノフェニルエーテル、3−アミノフェニルエーテル、4−アミノフェニルエーテル、2−アミノベンゾフェノン、3−アミノベンゾフェノン、4−アミノベンゾフェノン、2−アミノフェニルスルホン、3−アミノフェニルスルホン、4−アミノフェニルスルホン、α−ナフチルアミン、β−ナフチルアミン、1−アミノアントラセン、2−アミノアントラセン等を挙げることができる。
更に、ポリマー分子末端封止剤として、分子内に三重結合を有するジカルボン酸二無水物又はモノアミンを用いることにより、高温度領域では熱硬化性を示すポリイミドを得ることができる。即ち、通常の封止剤を用いた場合には、本発明の熱可塑性ポリイミドは、加熱しても熱硬化性を必ずしも示さないが、上記の封止剤を用いた場合には、ある温度以上では熱硬化性を示すようになる。換言すれば、ある程度の温度までは熱可塑性(即ち、高い加工性)を示し、ある程度の温度以上にすると熱硬化する、熱可塑性と熱硬化性という両方の性質を有する、これまでに存在しないポリイミドとなる。
【0015】
この様なポリマー分子末端封止剤の例としては、4−フェニルエチニル無水フタル酸、3−フェニルエチニル無水フタル酸、フェニルエチニルナフタレンジカルボン酸無水物、フェニルエチニルジフェニルテトラカルボン酸無水物、フェニルエチニルジフェニルエーテルジカルボン酸無水物、フェニルエチニルベンゾフェノンジカルボン酸無水物、フェニルエチニルジフェニルスルホンジカルボン酸無水物、フェニルエチニルアントラセンジカルボン酸無水物やこれらの芳香族環が置換されているものを挙げることができる。尚、これらは単独でも2種以上を混合して用いてもよい。
また、これらのポリマー分子末端封止剤と、前記の炭素−炭素三重結合を含有しない封止剤、例えば、無水フタル酸、ベンゾフェノンジカルボン酸無水物、ジフェニルエーテルジカルボン酸無水物、ジフェニルジカルボン酸無水物、ジフェニルスルホンジカルボン酸無水物、ナフタレンジカルボン酸無水物、アントラセンジカルボン酸無水物の1種又は2種以上とを組み合わせて用いてもよい。尚、カルボン酸無水物又はモノアミン等の封止剤の使用量は、酸成分とジアミン成分の使用モル数の差の1〜数倍であることが好適である。
【0016】
本発明の金属−樹脂積層体の熱可塑性ポリイミドは、2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物とジアミン成分とを重合させて得られるコポリマーであるが、本発明の金属−樹脂積層体の熱可塑性ポリイミドの性能を損なわなければ、ランダムコポリマー、ブロックコポリマー、グラフトコポリマー等のいずれのコポリマーでも構わない。
本発明で用いられる金属箔としては、例えば、銅箔、アルミニウム箔等が挙げられる。その厚みは特に限定されないが、3〜200μm、より好ましくは3〜105μmの範囲である。また、ここで用いる金属箔については、接着性の向上を目的としてシランカップリング剤処理したものを用いても良い。
【0017】
次に、本発明の金属−樹脂積層体の熱可塑性ポリイミドの製造方法を説明する。
熱可塑性ポリイミドの製造に際しては、先ず対応するポリアミド酸の製造を行う。ここでポリアミド酸の合成反応は、特に制限はなく公知の方法でよく、通常は溶媒中で行われる。
この反応に用いられる溶媒としては、反応に不活性な溶媒であれば特に限定されず、例えば、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、クレゾール酸、ジメチルスルホキシド、γ−ブチルラクトン等を5〜80%の溶質濃度で単独又は混合形態で使用することができる。特に好適なのは、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、γ−ブチルラクトンである。またこれらの溶媒にベンゼン、キシレン、ヘキサン、クロロベンゼン、テトラヒドロフラン、1,4−ジオキサン、アセトニトリル、ベンゾニトリル等の溶媒を任意の割合で混合して用いてもよい。
【0018】
ここで、得られるポリアミド酸の重合度は、好適には、2〜600である。因みに、ポリイミドは、元のポリアミド酸と同じ重合度を有することになる。尚、この重合度は、GPCで測定される重量平均分子量に基づき算出可能である。重合度の調整は、通常の縮重合系ポリマーと同様に、モノマー成分のモル比を調整することにより制御可能である。例えば、酸成分1モルに対して、0.8〜1.2モルのジアミン成分を使用する。好ましくは酸成分1モルに対して、ジアミン0.9〜1.1モルを用いる。
得られるポリアミド酸は、好適には、その溶液の粘度が0.2〜20万mPa・sの範囲にあるものである。粘度は、例えば、日本薬局方に基づく粘度測定法における回転粘度計(B型粘度計)やE型粘度計を利用する。
【0019】
イミド化反応は、上記の方法で得られたポリアミド酸を、公知の方法で脱水することにより行う。例えば、化学的イミド化法では、上記反応で得られたポリアミド酸に、特に限定される訳ではないが、無水酢酸、トリフルオロ無水酢酸、ポリリン酸、五酸化リン、五塩化リン、塩化チオニル等の脱水剤を単独又は2種類以上を混合して作用させて、化学的に脱水を行う。化学的イミド化法の反応条件は、特に制限はなく、公知の条件が適用できる。
また、熱的イミド化法としては、上記反応で得られたポリアミド酸を、ガラス板等に塗布した後、加熱を行い、溶媒の蒸発と同時に脱水閉環してフィルム状のポリイミドを得る方法や、反応容器内に溶媒を加え、加熱を行い、脱水よって生成する水を系外に除き、析出するポリイミドをろ過により得る方法がある。ここで用いられる溶媒としては、特に限定されず、ベンゼン、トルエン、オルソキシレン、メタキシレン、パラキシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、トリクロロベンゼン、ブロモベンゼン、ジブロモベンゼン、クロロトルエン、ブロモトルエン等の芳香族炭化水素、ハロゲン化芳香族炭化水素が使用可能である。これらの溶媒は、単独又は2種類以上を混合して用いることができる。またこれらの溶媒の使用量についても特に制限はない。
【0020】
熱的イミド化法の反応条件も特に制限はなく、公知の条件が適用できる。イミド化反応温度は、使用する溶媒の沸点により異なるが、通常、100℃から400℃である。反応圧力は常圧であり、反応時間は0.5時間から24時間が実用的である。また必要に応じて窒素、アルゴン、ヘリウム等の不活性ガスの雰囲気下で行うことができる。また、上記化学的イミド化法、熱的イミド化法を併用してもかまわない。
更に、熱硬化性の性質を奏し得るポリイミドに関しては、高温度領域に加熱することにより、熱硬化性ポリイミドを得ることができる。例えば、上記のようにして得られたフィルム状ポリイミド、ポリイミドの粉、ポリアミド酸の溶液、ポリイミドの懸濁液を熱処理することにより得られる。尚、これらのポリイミドの一部が、ポリアミド酸であってもよい。
【0021】
また、熱的イミド化を行うときに同時に、寸法安定性を改良する配向や耐熱性を向上させる架橋等を進行させる熱処理を行うこともできる。熱処理温度は、ポリイミド又はポリアミド酸の種類によっても異なるが、100℃から500℃であり、より好適には250〜400℃である。熱処理時間は、ポリイミド又はポリアミド酸の種類や熱処理温度によっても異なるが、一般に炭素−炭素三重結合の熱架橋反応が十分に完結する時間から、ポリイミド又はポリアミド酸が熱的に変性しない時間が望ましい。具体的には1分から1時間である。
本発明の金属−樹脂積層体は、樹脂積層体に金属箔を加熱圧着することにより得られる。樹脂積層体を形成する方法としては、2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物とジアミン成分とを重合させて得られる熱可塑性ポリイミドと熱非可塑性ポリイミドとを加熱圧着する方法、2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物とジアミン成分とを重合させて得られる熱可塑性ポリイミドに熱非可塑性ポリイミド前駆体のワニスを塗布し、乾燥・イミド化させる方法等が挙げられる。
【0022】
また、熱非可塑性ポリイミドに2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物とジアミン成分を重合させて得られる熱可塑性ポリイミドのワニスを塗布し、乾燥させる方法、熱非可塑性ポリイミドに2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物とジアミン成分を重合させて得られる熱可塑性ポリイミド前駆体のワニスを塗布し、乾燥・イミド化させる方法等を用いてもよい。塗布はドクタナイフ、コンマコーター、ダイコーター等を用いる公知の方法で行う。
片面に金属箔を有する金属−樹脂積層体は、金属箔上に2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物とジアミン成分とを重合させて得られる熱可塑性ポリイミドのワニスを塗布し、乾燥させた後に、熱非可塑性ポリイミド前駆体のワニスを塗布し、乾燥・イミド化させる方法、又は金属箔上に2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物とジアミン成分を重合させて得られる熱可塑性ポリイミド前駆体のワニスを塗布し、乾燥させた後に、熱非可塑性ポリイミド前駆体のワニスを塗布し、乾燥・イミド化する方法により得られる。
【0023】
また、金属箔上に熱非可塑性ポリイミド前駆体のワニスを塗布し、乾燥させた後に、2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物とジアミン成分を重合させて得られる熱可塑性ポリイミド前駆体のワニスを塗布し、乾燥させた後に、イミド化する方法、金属箔上に熱非可塑性ポリイミド前駆体のワニスを塗布し、乾燥させた後に、2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物とジアミン成分を重合させて得られる熱可塑性ポリイミドのワニスを塗布し、乾燥させた後に、イミド化する方法を用いてもよい。更に、金属箔上に熱非可塑性ポリイミド前駆体のワニスを塗布し、乾燥・イミド化させた後に、2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物とジアミン成分を重合させて得られる熱可塑性ポリイミド前駆体のワニスを塗布し、乾燥させた後に、イミド化する方法、又は金属箔上に熱非可塑性ポリイミド前駆体のワニスを塗布し、乾燥・イミド化させた後に、2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物とジアミン成分を重合させて得られる熱可塑性ポリイミドのワニスを塗布し、乾燥する方法等を用いてもよい。塗布はドクタナイフ、コンマコーター、ダイコーター等を用いる公知の方法で行う。
乾燥・イミド化は、発泡及びカールを防止するために段階的に行うことが好ましい。尚、塗工は2種類以上のイミドのワニス及び/又は前駆体のワニスの多層塗工を行っても良い。
【0024】
上述のようにして得られた樹脂積層体及び片面に金属箔を有する金属−樹脂積層体の、2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物とジアミン成分とを重合させて得られる熱可塑性ポリイミド樹脂面と、別の金属導体箔または別の金属−樹脂積層体の熱可塑性ポリイミド樹脂面または別の金属−樹脂積層体の熱非可塑性ポリイミド樹脂面を圧着する。圧着する方法としては、プレス法が好ましい。プレス法としては、真空プレス法、非真空プレス法、ロールプレス法、ダブルベルトプレス法等が挙げられる。
長尺の本発明の金属−樹脂積層体を製造する方法としては、ダブルベルトプレス法、ロールプレス法が好ましい。より好ましくはロールプレス法である。一般に用いられる平板プレスは、積層体及び金属導体箔を前もって裁断する必要があり、また、シート状の積層体と金属導体箔とを何層にも重ね合わせて同時に平板プレスで加熱圧着する場合に、加熱圧着温度が低い場合はそれほど問題とならないが、加熱圧着温度が高温になると層間の温度が均一にならず、接着性にバラツキが生じ、生産性及び品質の点から問題となることがある。一方、ロールプレス法は上記のような問題もなく、フレキシブルプリント基板に使用できる金属−樹脂積層体の製造に優れている。
【0025】
次に、実施例及び比較例によって本発明を説明する。
【実施例】
【0026】
[実施例1]
ステンレススチール製の碇型撹拌器を取り付けた容量300mlのガラス製のセパラブル3つ口フラスコに、水分吸収用シリカゲル乾燥管を取り付けた。このフラスコに和光純薬工業株式会社製N−メチル−2−ピロリドン(脱水)(以下NMPと略す)208.8g、和歌山精化工業株式会社製2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(以下BAPPと略す)33.8gを室温にて加え、撹拌・溶解した後に、氷水にてフラスコを冷却した。フラスコ内の液体の温度が5℃になった際に、和光純薬工業株式会社製無水フタル酸(以下PAと略す)0.3gを加え、5分間撹拌後にマナック株式会社製2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物(以下2−ODPAと略す)25.2gをフラスコに除々に加え、氷水で冷却しながら8時間撹拌して、ワニスAを得た。
ワニスAを80℃に保温された平滑なプレートに保持された東レ・デュポン株式会社製ポリイミドフィルム(カプトンEN,25μm)上に塗布して30分放置後、空気循環式の乾燥炉で100℃30分乾燥し、更に窒素循環式の乾燥炉で140℃30分、180℃30分、220℃30分の順序で乾燥・イミド化し、積層体Aを得た。この積層体Aのイミド化後のワニスA由来ポリイミド層厚さは4μmであった。
250mm幅の積層体AのワニスA由来ポリイミド面と、同じ幅の古河サーキットフォイル株式会社製銅箔(F2−WS,12μm)の粗化面とが互いに接するように重ね合わせ、真空プレス機で、220℃、10分、面圧10kgf/cmで加熱圧着して、金属−樹脂積層体Bを得た。
この金属−樹脂積層体Bの銅箔に対する90度方向の銅箔剥離接着強度をIPC−TM−650法2,4,9に従って測定したところ、1.4kgf/cmであった。また260℃1分間のハンダ耐熱試験後に異常は見られなかった。金属−樹脂積層体Bの銅箔をエッチングで除去して表面を観察した結果、樹脂の流動性不足からなるカスレは見られなかった。
【0027】
[実施例2]
実施例1のワニスA重合法中で、「和歌山精化工業株式会社製2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(以下BAPPと略す)33.8g」の部分を、「和歌山精化工業株式会社製1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン(以下TPE−Rと略す)24.1g」に変更する以外は実施例1と同じ条件で、ワニスCを得た。
このワニスCを実施例1のワニスAの代わりに使用し、実施例1と同じ条件で金属−樹脂積層体Cを得た。
この金属−樹脂積層体Cの銅箔に対する90度方向の銅箔剥離接着強度をIPC−TM−650法2,4,9に従って測定したところ、1.5kgf/cmであった。また260℃1分間のハンダ耐熱試験後に異常は見られなかった。金属−樹脂積層体Cの銅箔をエッチングで除去して表面を観察した結果、樹脂の流動性不足からなるカスレは見られなかった。
【0028】
[実施例3]
実施例1のワニスA重合法中で、「和歌山精化工業株式会社製2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(以下BAPPと略す)33.8g」の部分を、「和歌山精化工業株式会社製4,4’−ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル(以下BAPBと略す)30.3g」に変更する以外は実施例1と同じ条件で、ワニスDを得た。
このワニスDを実施例1のワニスAの代わりに使用し、真空プレス温度を260℃とする以外は実施例1と同じ条件で金属−樹脂積層体Dを得た。
この金属−樹脂積層体Dの銅箔に対する90度方向の銅箔剥離接着強度をIPC−TM−650法2,4,9に従って測定したところ、1.4kgf/cmであった。また260℃1分間のハンダ耐熱試験後に異常は見られなかった。金属−樹脂積層体Dの銅箔をエッチングで除去して表面を観察した結果、樹脂の流動性不足からなるカスレは見られなかった。
【0029】
[実施例4]
実施例1のワニスA重合法中で、「和歌山精化工業株式会社製2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパン(以下BAPPと略す)33.8g」の部分を、「和歌山精化工業株式会社製ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]スルホン(以下BAPSと略す)35.6g」に変更する以外は実施例1と同じ条件で、ワニスEを得た。
このワニスEを実施例1のワニスAの代わりに使用し、真空プレス温度を280℃とする以外は実施例1と同じ条件で金属−樹脂積層体Eを得た。
この金属−樹脂積層体Eの銅箔に対する90度方向の銅箔剥離接着強度をIPC−TM−650法2,4,9に従って測定したところ、1.5kgf/cmであった。また300℃1分間のハンダ耐熱試験後に異常は見られなかった。金属−樹脂積層体Eの銅箔をエッチングで除去して表面を観察した結果、樹脂の流動性不足からなるカスレは見られなかった。
【0030】
[実施例5]
実施例1のワニスAを80℃に保温された平滑なプレートに保持された実施例1の金属−樹脂積層体Bのポリイミド面上に塗布して30分放置後、空気循環式の乾燥炉で100℃30分乾燥し、更に窒素循環式の乾燥炉で140℃30分、180℃30分、220℃30分の順序で乾燥・イミド化し金属−樹脂積層体Hを得た。この積層体Aのイミド化後のワニスA塗布面由来ポリイミド層厚さは4μmであった。
250mm幅の金属−樹脂積層体Hのポリイミド面と同じ幅の金属−樹脂積層体Hのポリイミド面とが互いに接するように重ね合わせ、真空プレス機で、220℃、10分、面圧10kgf/cmで加熱圧着して、金属−樹脂積層体Iを得た。
この金属−樹脂積層体Iは、260℃1分間のハンダ耐熱試験後に異常は見られなかった。
【0031】
[実施例6]
実施例5の250mm幅の金属−樹脂積層体Hのポリイミド面と、同じ幅の実施例1の金属−樹脂積層体Bのポリイミド面とが互いに接するように重ね合わせ、真空プレス機で、220℃、10分、面圧10kgf/cmで加熱圧着して、金属−樹脂積層体Jを得た。
この金属−樹脂積層体Jは、260℃1分間のハンダ耐熱試験後に異常は見られなかった。
【0032】
[実施例7]
実施例1のワニスAを80℃に保温された平滑なプレートに保持された古河サーキットフォイル株式会社製銅箔(F2−WS,12μm)の粗化面上に塗布して30分放置後、空気循環式の乾燥炉で100℃30分乾燥し、更に窒素循環式の乾燥炉で140℃30分、180℃30分、220℃30分の順序で乾燥・イミド化し金属−樹脂積層体Kを得た。この金属−樹脂積層体Kのイミド化後のワニスA塗布面由来ポリイミド層厚さは4μmであった。
250mm幅の金属−樹脂積層体Kのポリイミド面と同じ幅の東レ・デュポン株式会社製ポリイミドフィルム(カプトンEN,25μm)とが互いに接するように重ね合わせ、真空プレス機で、220℃、10分、面圧10kgf/cmで加熱圧着して、金属−樹脂積層体Lを得た。
この金属−樹脂積層体Lは、260℃1分間のハンダ耐熱試験後に異常は見られなかった。
【0033】
[比較例1]
実施例1のワニスA重合法中で、「マナック株式会社製2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物(以下2−ODPAと略す)25.2g」の部分を、「ダイセル化学工業株式会社製3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸ニ酸無水物(以下BTDAと略す)26.2g」に変更する以外は実施例1と同じ条件で、ワニスBを得た。
このワニスBを実施例1のワニスAの代わりに使用し、実施例1と同じ条件で金属−樹脂積層体B−1を得た。
この金属−樹脂積層体B−1の銅箔に対する90度方向の銅箔剥離接着強度をIPC−TM−650法2,4,9に従って測定したところ、0.6kgf/cmであった。また260℃1分間のハンダ耐熱試験後に異常が見られた。金属−樹脂積層体B−1の銅箔をエッチングで除去して表面を観察した結果、樹脂の流動性不足からなるカスレが見られた。
【0034】
[比較例2]
実施例1のワニスA重合法中で、「マナック株式会社製2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物(以下2−ODPAと略す)25.2g」の部分を、「ダイセル化学工業株式会社製ピロメリット酸ニ酸無水物(以下PMDAと略す)17.7g」に変更する以外は実施例1と同じ条件で、ワニスFを得た。
このワニスFを実施例1のワニスAの代わりに使用し、実施例1と同じ条件で金属−樹脂積層体Fを得た。
この金属−樹脂積層体Fの銅箔に対する90度方向の銅箔剥離接着強度をIPC−TM−650法2,4,9に従って測定したところ、0.4kgf/cmであった。また260℃1分間のハンダ耐熱試験後に異常が見られた。金属−樹脂積層体Fの銅箔をエッチングで除去して表面を観察した結果、樹脂の流動性不足からなるカスレが見られた。
【産業上の利用可能性】
【0035】
本発明の金属−樹脂積層体は、加工時には流動性、熱可塑性を有し、熱処理後には接着強度、耐熱性に優れたるため、電子回路基板の基板材料の分野で好適に使用することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
熱非可塑性ポリイミド、酸成分とジアミン成分とを重合させて得られる熱可塑性ポリイミド及び金属箔を必須成分とする金属−樹脂積層体において、酸成分の少なくとも一部として2,2’,3,3’−オキシジフタル酸二酸無水物又はその誘導体を用いたことを特徴とする金属−樹脂積層体。
【請求項2】
熱可塑性ポリイミドが、少なくとも熱非可塑性ポリイミドと金属箔の間に存在する請求項1記載の金属−樹脂積層体。
【請求項3】
熱可塑性ポリイミドが、少なくとも熱非可塑性ポリイミドと熱非可塑性ポリイミドの間に存在する請求項1記載の金属−樹脂積層体。
【請求項4】
熱非可塑性ポリイミドの上に熱可塑性ポリイミドを形成させた後に、金属箔を熱可塑性ポリイミド面と加熱圧着させる請求項2記載の金属−樹脂積層体の製造方法。
【請求項5】
金属箔の上に熱可塑性ポリイミドを形成させた後に、熱可塑性ポリイミドの上に熱非可塑性ポリイミドを形成させる請求項2記載の金属−樹脂積層体の製造方法。
【請求項6】
片面に熱可塑性ポリイミド面を有する、熱可塑性ポリイミドと熱非可塑性ポリイミドとの積層体において、熱可塑性ポリイミド面の上に熱非可塑性ポリイミドを形成させる請求項3記載の金属−樹脂積層体の製造方法。

【公開番号】特開2006−247957(P2006−247957A)
【公開日】平成18年9月21日(2006.9.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−65965(P2005−65965)
【出願日】平成17年3月9日(2005.3.9)
【出願人】(000000033)旭化成株式会社 (901)
【Fターム(参考)】