説明

金属帯の塗装装置及び塗装方法

【課題】アプリケーターロールに疵が付きにくく、且つ、製品歩留まりが高く作業効率も良好な金属帯の塗装装置及び塗装方法を提供する。
【解決手段】鋼帯の塗装装置は、搬送される金属帯101,102,・・・を順次溶接で一体化して連続的に塗装を施す塗装装置であって、隣り合う鋼帯101,102のうち先行する鋼帯101の後端部分101aと後行する鋼帯102の先端部分102aとを重ね合わせて溶接する溶接手段10と、溶接手段10で溶接された鋼帯101,102の溶接継手部分1を加圧して溶接継手部分1の厚さを減少させる減厚手段20と、鋼帯101,102,・・・を厚さ方向両側から挟んで対向するように配置された一対のロールコーター30A,30Bを有し、減厚手段20で溶接継手部分1の厚さを減少させた鋼帯101,102の両板面に両ロールコーター30A,30Bを用いて同時に塗装を施す塗装手段30と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、搬送される金属帯を順次溶接で一体化して連続的に塗装を施す塗装装置及び塗装方法に関する。
【背景技術】
【0002】
亜鉛メッキ鋼帯をはじめとする各種鋼板の表面には、耐食性やプレス時の潤滑性を向上させるために、クロメート処理液や潤滑剤含有樹脂などが塗装されている。このような塗装は、連続亜鉛メッキラインや連続焼鈍ラインなどの連続ライン上を順次搬送される複数の鋼板に対してロールコーターを用いて連続的に行われるが、一般的には、隣り合う鋼板のうち先行する鋼板の後端部分と後行する鋼板の先端部分とを溶接して一体化したものに対して塗装が行われる。
【0003】
このとき、先行する鋼板の後端部分と後行する鋼板の先端部分とを重ね合わせて溶接した場合には、その溶接継手部分の厚さは元の鋼板の厚さのほぼ2倍となり、溶接継手部分とそれ以外の部分との間に段差が形成されることとなる。よって、一対のロールコーターで鋼板を厚さ方向両側から挟んで鋼板の両板面に同時に塗装を施す場合には、鋼板と接しているコーターロール(アプリケーターロール)間を溶接継手部分が通過する際に、前記段差によりアプリケーターロールに疵が付くおそれがあった。
【0004】
そのため、鋼板のうち溶接継手部分以外の部分が両ロールコーター間を通過している間は、両アプリケーターロールを板面に接触させて塗装を行うが、溶接継手部分が両ロールコーター間を通過する際には両アプリケーターロールを板面から離して(以降は、両アプリケーターロールを板面から離すことを「ロールコーターを開放する」と記すこともある)、アプリケーターロールに疵が付くことを防いでいた。
【0005】
また、溶接継手部分に保護テープを貼り付けて塗装を行うことにより、ロールコーターを開放することなくアプリケーターロールに疵が付くことを防ぐという技術が提案されている(特許文献1を参照)。この技術によれば、ロールコーターを開放する必要はなく、両アプリケーターロールを板面に常に接触させて塗装を行うことができるので、鋼板のうち保護テープを貼り付けた溶接継手部分以外の部分には、全て塗装を施すことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開昭63−264169号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、鋼板の搬送速度は非常に速いため、溶接継手部分が両ロールコーター間を通過する時に限りロールコーターを開放するという操作を行うことは困難であった。よって、溶接継手部分が両ロールコーター間に至る少し前から、両ロールコーター間を通過して少し経過した後までロールコーターを開放せざるを得ないので、溶接継手部分の前後の長い部分が未塗装となる。この未塗装部分は製品にはならず、切除して廃棄することとなるので、製品歩留まりが低いという問題があった。
【0008】
また、特許文献1の技術は、鋼板のうち溶接継手部分以外の部分に全て塗装を施すことができるので、製品歩留まりは高いものの、塗装前に保護テープを貼り付ける作業が必要である上、耐薬品性の高い保護テープが必要となるため、作業効率やコストの点で改善の余地があった。
そこで、本発明は、上記のような従来技術が有する問題点を解決し、アプリケーターロールに疵が付きにくく、且つ、製品歩留まりが高く作業効率も良好な金属帯の塗装装置及び塗装方法を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本発明は次のような構成からなる。すなわち、本発明に係る金属帯の塗装装置は、搬送される金属帯を順次溶接で一体化して連続的に塗装を施す塗装装置において、隣り合う金属帯のうち先行する金属帯の後端部分と後行する金属帯の先端部分とを重ね合わせて溶接する溶接手段と、塗装を施す前に、前記溶接手段で溶接された金属帯の溶接継手部分を加圧して該溶接継手部分の厚さを減少させる減厚手段と、前記金属帯を厚さ方向両側から挟んで対向するように配置された一対のロールコーターを有し、前記金属帯の両板面に塗装を施す塗装手段と、を備えることを特徴とする。
【0010】
このような本発明に係る金属帯の塗装装置においては、前記減厚手段は、前記溶接継手部分の厚さと前記金属帯のうち前記溶接継手部分以外の部分の厚さとの差が0.32mm以下となるように、前記溶接継手部分の厚さを減少させるようになっていることが好ましい。また、前記減厚手段は、前記金属帯を厚さ方向両側から挟んで対向するように配置された一対のプラニッシュロールを有し、前記両プラニッシュロールで前記溶接継手部分を挟んで加圧することにより前記溶接継手部分の厚さを減少させるようになっていることが好ましい。
【0011】
また、本発明に係る金属帯の塗装方法は、搬送される金属帯を順次溶接で一体化して連続的に塗装を施す方法であって、隣り合う金属帯のうち先行する金属帯の後端部分と後行する金属帯の先端部分とを重ね合わせて溶接する溶接工程と、塗装を施す前に、前記溶接工程で溶接された金属帯の溶接継手部分を加圧して該溶接継手部分の厚さを減少させる減厚工程と、前記金属帯を厚さ方向両側から挟んで対向するように配置された一対のロールコーターを用いて、前記金属帯の両板面に塗装を施す塗装工程と、を備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0012】
本発明に係る金属帯の塗装装置及び塗装方法によれば、鋼板と接しているコーターロール(アプリケーターロール)に疵が付きにくく、且つ、製品歩留まりが高く作業効率も良好である。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の一実施形態である鋼帯の塗装装置が備える溶接手段の構成を説明する概略図である。
【図2】減厚手段に供給される前の溶接継手部分を示す断面図である。
【図3】本発明の一実施形態である鋼帯の塗装装置が備える減厚手段の構成を説明する概略図である。
【図4】本発明の一実施形態である鋼帯の塗装装置が備える塗装手段の構成を説明する概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明に係る金属帯の塗装装置及び塗装方法の実施の形態を、図面を参照しながら詳細に説明する。図1,3,4は、本発明の一実施形態である鋼帯の塗装装置の構成を説明する概略図である。
本実施形態の鋼帯の塗装装置は、冷延鋼板や表面処理鋼板等を製造する連続ライン(例えば連続亜鉛メッキライン,連続焼鈍ライン)に組み込まれ、耐食性やプレス時の潤滑性を向上させるために、鋼帯の表面にクロメート処理液や潤滑剤含有樹脂などを塗装する装置である。
【0015】
そして、この鋼帯の塗装装置は、搬送される金属帯101,102,・・・(各鋼帯の板厚は例えば0.5mmである)を順次溶接で一体化して連続的に塗装を施す塗装装置であって、溶接手段10と減厚手段20と塗装手段30とを備えている。この溶接手段10は、隣り合う鋼帯101,102のうち先行する鋼帯101の後端部分101aと後行する鋼帯102の先端部分102aとを重ね合わせて溶接する。
【0016】
また、減厚手段20は、溶接手段10で溶接された鋼帯101,102の溶接継手部分1を加圧して溶接継手部分1の厚さを減少させる。さらに、塗装手段30は、鋼帯101,102,・・・を厚さ方向両側から挟んで対向するように配置された一対のロールコーター30A,30Bを有し、減厚手段20で溶接継手部分1の厚さを減少させた鋼帯101,102の両板面に、両ロールコーター30A,30Bを用いて同時に塗装を施す。
【0017】
まず、塗装装置の溶接手段10について、図1を参照しながら説明する。溶接手段10は、鋼帯101,102,・・・を挟持するクランプ装置11,12と、鋼帯101,102,・・・を厚さ方向両側から挟んで対向するように配置された一対の電極14A,14Bと、を有している。
図示しない連続ライン上を順次搬送されている鋼帯101,102,・・・は、塗装を施すために塗装装置に送られるが、最初に溶接手段10に供給される。溶接手段10は、隣り合う鋼帯101,102のうち先行する鋼帯101と後行する鋼帯102とを、それぞれクランプ装置11,12で挟持し、両クランプ装置11,12を相対的に接近させることにより、先行する鋼帯101の後端部分101aと後行する鋼帯102の先端部分102aとを所定の重ね代幅だけ上下に重ね合わせる。重ね代幅の大きさについては特に限定されるものではなく、溶接された鋼帯101,102に対して前記連続ライン上で負荷される張力等に応じて適宜設定すればよい。
【0018】
次に、溶接手段10は、電極14A,14Bで前述の重ね合わせ部分を挟んで加圧すると同時に通電して溶接を行う。すると、先行する鋼帯101の後端部分101aと後行する鋼帯102の先端部分102aとが溶接されて(ナローラップ溶接)、一体化される。これら溶接され一体化された鋼帯101,102の溶接継手部分1の断面図を、図2に示す。溶接継手部分1の厚さは元の鋼帯101,102の厚さのほぼ2倍となり、溶接継手部分1とそれ以外の部分との間に段差が形成される。なお、溶接の種類は特に限定されるものではなく、アーク溶接でもよいし、レーザー溶接,ガス溶接でもよい。
【0019】
次に、塗装装置の減厚手段20について、図3を参照しながら説明する。溶接され一体化された鋼帯101,102は、所定のライン速度(例えば300m/min)で溶接手段10から減厚手段20に送られる。この減厚手段20は、鋼帯101,102,・・・を厚さ方向両側から挟んで対向するように配置された一対のプラニッシュロール21A,21Bを有している。
【0020】
減厚手段20は、これら両プラニッシュロール21A,21Bで鋼帯101,102の溶接継手部分1を挟み、溶接継手部分1全体にわたって移動させながら加圧することによりスエージングして、溶接継手部分1の厚さを減少させる。このような減厚により、溶接継手部分1は滑らかな盛り上がり程度となり、溶接継手部分1とそれ以外の部分との間に形成されていた前記段差は小さくなる。
【0021】
次に、塗装装置の塗装手段30について、図4を参照しながら説明する。溶接継手部分1が減厚され前記段差が小さくなった鋼帯101,102は、前記ライン速度(例えば300m/min)で減厚手段20から塗装手段30に送られる。この塗装手段30は、鋼帯101,102,・・・を厚さ方向両側から挟んで対向するように配置された一対のロールコーター30A,30Bを有している。このロールコーター30A,30Bは、鋼帯101,102に隣接するアプリケーターロール31A,31Bと、アプリケーターロール31A,31Bにそれぞれ隣接するピックアップロール32A,32Bと、塗装液の膜厚を制御するためのミタリングロール33A,33Bと、を有している。また、上側のロールコーター30Aは、上側のピックアップロール32Aに塗装液を供給する塗装液ノズル35を有し、下側のロールコーター30Bは、塗装液が貯留されている塗装液貯槽37を有している。
【0022】
塗装液ノズル35から上側のピックアップロール32Aに塗装液が供給され、ピックアップロール32Aの表面に塗装液が付着する。ピックアップロール32Aが矢印方向に回転すると、塗装液が上側のアプリケーターロール31Aの表面に移る。その際には、ミタリングロール33Aとピックアップロール32Aとの間のギャップによって塗装液の膜厚が調整されるので、アプリケーターロール31Aの表面に移った塗装液の膜厚は調整されている。そして、表面に塗装液が付着したアプリケーターロール31Aが矢印方向に回転して、その下方を搬送される鋼帯101,102の上面に塗装液が塗装される。
【0023】
一方、塗装液貯槽37内の塗装液に下部が浸漬するように設置されている下側のピックアップロール32Bが矢印方向に回転すると、塗装液貯槽37から塗装液がピックアップされ、ピックアップロール32Bの表面に付着する。塗装液はピックアップロール32Bから下側のアプリケーターロール31Bの表面に移るが、その際には、ミタリングロール33Bとピックアップロール32Bとの間のギャップによって塗装液の膜厚が調整されるので、アプリケーターロール31Bの表面に移った塗装液の膜厚は調整されている。そして、表面に塗装液が付着したアプリケーターロール31Bが矢印方向に回転して、その上方を搬送される鋼帯101,102の下面に塗装液が塗装される。このようにして、塗装手段30によって、鋼帯101,102の表裏両面に同時に塗装が行われる。
【0024】
減厚手段20により溶接継手部分1が減厚され前記段差が小さくなっているので、両ロールコーター30A,30B間を溶接継手部分1が通過する際にロールコーター30A,30Bを開放せず、両アプリケーターロール31A,31Bを鋼帯101,102の板面に常に接触させて塗装を行っても、アプリケーターロール31A,31Bにほとんど疵を付けることなく塗装を行うことができる。よって、溶接継手部分1を含む鋼帯101,102の板面の全体に塗装を施すことができる。また、アプリケーターロール31A,31Bへの疵付きを防ぐ耐薬品性に優れた保護シールを溶接継手部分1に貼り付ける必要がないので、作業効率も良好である。
【0025】
塗装液が塗装された鋼帯101,102は、所望により加熱装置40や乾燥装置50に搬送して、塗装液を乾燥させてもよい。そして、塗装された鋼帯101,102から溶接継手部分1を切除するとともに、その他の部分を所望の長さに切断して、製品である塗装鋼板を得る。溶接継手部分1以外の部分のほとんどを製品とすることが可能であるため、切除して廃棄する部分の量が少なく、製品歩留まりが高い。また、溶接や減厚の条件変更に伴うタクトタイムの変化はないので、作業効率は良好である。
【0026】
なお、溶接継手部分1は、溶接継手部分1の厚さと鋼帯101,102のうち溶接継手部分1以外の部分の厚さとの差が0.32mm以下となるように、その厚さを減少させることが好ましい。前記厚さの差が0.32mmより大きいと、両ロールコーター30A,30B間を溶接継手部分1が通過する際に、アプリケーターロール31A,31Bに疵が付くおそれがある。このような問題がより生じにくくするためには、前記厚さの差が0.28mm以下となるように、溶接継手部分1の厚さを減少させることがより好ましい。
【0027】
ただし、溶接継手部分1の厚さを減少させすぎると、減厚工程において溶接継手部分1が座屈するおそれがあるので、好ましくない。溶接継手部分1の厚さの減少量が、元の鋼帯101,102の板厚の50%以下であれば、溶接継手部分1が座屈するおそれはほとんどない。例えば、鋼帯101,102の板厚が0.5mmの場合は、厚さが約1mmとなった溶接継手部分1を減厚手段20により減厚するが、減厚した溶接継手部分1の厚さが0.75mm以上であれば、溶接継手部分1が座屈するおそれはほとんどない。
【0028】
なお、本実施形態においては、図4に示すように、アプリケーターロールの疵付きに最も不利な(すなわち、アプリケーターロールが最も疵が付きやすい)両面同時塗装(両ロールコーター30A,30Bを同時に使用する塗装)を行う塗装手段30を例示したが、これに限定されるものではなく、鋼帯の表裏両面の塗装を異なるタイミングで行うものでも同様の効果が奏されることは勿論である。
【0029】
また、本実施形態においては、ロールコーター30A,30Bとして、3つのロールから構成されている3ロールコータ(図4を参照)を例示したが、これに限定されるものではなく、1つのロールから構成されるスクイズコータでもよいし、2つのロールから構成される2ロールコータでもよいし、3つ以上のロールから構成されるものでもよく、鋼帯と接しているアプリケーターロール31A,31B(コーターロール)に疵が付きにくいという効果が同様に得られる。なお、スクイズコータを使用した場合には、アプリケーターロールとピックアップロールの機能を有するロールが疵付きにくいという効果が得られる。さらに、各ロール31A,31B,32A,32B,33A,33B等の回転方向についても、ナチュラル回転、リバース回転ともに同様の効果が得られる。
【0030】
〔実施例〕
以下に実施例を示して、本発明をさらに具体的に説明する。図1,3,4に示す鋼帯の塗装装置を用い、上記とほぼ同様にして塗装鋼板の製造を行った。各鋼帯の板厚は0.5mmであり、溶接し一体化した鋼帯が搬送されるライン速度は300m/minである。そして、減厚工程において溶接継手部分に付与する圧力(プラニッシュロール圧)を種々変更して、溶接継手部分の厚さとそれ以外の部分の厚さとの差(厚さの差)、溶接継手部分の厚さの減少量、溶接継手部分の座屈の有無、溶接継手部分の引張強度、及びアプリケーターロールの疵付きの有無を調査した。結果を表1に示す。
【0031】
【表1】

【0032】
表1から、プラニッシュロール圧が高いほど、減厚工程による溶接継手部分の厚さの減少量が大きいことが分かる。また、厚さの差が0.32mm以下であれば、塗装工程において両ロールコータ間を溶接継手部分が通過しても、アプリケーターロールに疵が付かないことが分かる。さらに、溶接継手部分の厚さの減少量が0.25mm以内(鋼帯の板厚の50%以下)であれば、減厚工程において溶接継手部分が座屈しないことが分かる。さらに、溶接継手部分の引張強度は、溶接された鋼帯に対して連続ライン上で負荷される張力よりも高かった。
【0033】
さらに、塗装された鋼帯から溶接継手部分を切除して製品である塗装鋼板を得たが、切除して廃棄する必要がある部分の長さ、すなわち、塗装液の乾燥膜厚が目標値からはずれた部分又は形状不良の部分の長さは、9m(溶接点より前の部分が3m、後ろの部分が6m)であった。溶接継手部分が両ロールコータ間を通過している間はロールコータを開放する従来の方法で同様に塗装を行った場合は、未塗装部分は19m(溶接点より前の部分が4m、後ろの部分が15m)であったので、切除して廃棄する部分を1コイル当たり10m削減することができた。その結果、製品歩留まりを0.2%向上させることができた。
【符号の説明】
【0034】
1 溶接継手部分
10 溶接手段
20 減厚手段
21A,21B プラニッシュロール
30 塗装手段
30A,30B ロールコーター
31A,31B アプリケーターロール
32A,32B ピックアップロール
33A,33B ミタリングロール
101,102 鋼帯
101a 後端部分
102a 先端部分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
搬送される金属帯を順次溶接で一体化して連続的に塗装を施す塗装装置において、
隣り合う金属帯のうち先行する金属帯の後端部分と後行する金属帯の先端部分とを重ね合わせて溶接する溶接手段と、
塗装を施す前に、前記溶接手段で溶接された金属帯の溶接継手部分を加圧して該溶接継手部分の厚さを減少させる減厚手段と、
前記金属帯を厚さ方向両側から挟んで対向するように配置された一対のロールコーターを有し、前記金属帯の両板面に塗装を施す塗装手段と、
を備えることを特徴とする金属帯の塗装装置。
【請求項2】
前記減厚手段は、前記溶接継手部分の厚さと前記金属帯のうち前記溶接継手部分以外の部分の厚さとの差が0.32mm以下となるように、前記溶接継手部分の厚さを減少させるようになっていることを特徴とする請求項1に記載の金属帯の塗装装置。
【請求項3】
前記減厚手段は、前記金属帯を厚さ方向両側から挟んで対向するように配置された一対のプラニッシュロールを有し、前記両プラニッシュロールで前記溶接継手部分を挟んで加圧することにより前記溶接継手部分の厚さを減少させるようになっていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の金属帯の塗装装置。
【請求項4】
搬送される金属帯を順次溶接で一体化して連続的に塗装を施す方法であって、
隣り合う金属帯のうち先行する金属帯の後端部分と後行する金属帯の先端部分とを重ね合わせて溶接する溶接工程と、
塗装を施す前に、前記溶接工程で溶接された金属帯の溶接継手部分を加圧して該溶接継手部分の厚さを減少させる減厚工程と、
前記金属帯を厚さ方向両側から挟んで対向するように配置された一対のロールコーターを用いて、前記金属帯の両板面に塗装を施す塗装工程と、
を備えることを特徴とする金属帯の塗装方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2011−92834(P2011−92834A)
【公開日】平成23年5月12日(2011.5.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−247790(P2009−247790)
【出願日】平成21年10月28日(2009.10.28)
【出願人】(000001258)JFEスチール株式会社 (8,589)
【Fターム(参考)】