金属製加工材のバリ取り装置
【課題】バリ面の反対面に凸部(ダボ)が発生する比較的小さな金属製加工材を、連続的かつ整一に研磨して、バリを除去し得る金属製加工材のバリ取り装置の提供を目的とする。
【解決手段】送材通路11の下部に、金属製加工材wの下面を研削するベルト研磨ヘッド17を設けると共に、送材通路11の上部に駆動ロール6と従動ロール7とに送材ベルト8を掛渡してなる送材装置9を配設し、さらにベルト研磨ヘッド17の研磨部位の直上位置で、送材ベルト8に内接して、踏圧部材12を配設するとともに、送材ベルト8を、上面から凸部tが突出する金属製加工材wの、該凸部を除く主面fに圧接可能な形態を備えるものとした金属製加工材のバリ取り装置である。この送材ベルト8としては、陥凹部52が形成された送材ベルト8a、不織布で構成された送材ベルト8bや、踏圧ピン61を備えた送材ベルト8cが提案される。
【解決手段】送材通路11の下部に、金属製加工材wの下面を研削するベルト研磨ヘッド17を設けると共に、送材通路11の上部に駆動ロール6と従動ロール7とに送材ベルト8を掛渡してなる送材装置9を配設し、さらにベルト研磨ヘッド17の研磨部位の直上位置で、送材ベルト8に内接して、踏圧部材12を配設するとともに、送材ベルト8を、上面から凸部tが突出する金属製加工材wの、該凸部を除く主面fに圧接可能な形態を備えるものとした金属製加工材のバリ取り装置である。この送材ベルト8としては、陥凹部52が形成された送材ベルト8a、不織布で構成された送材ベルト8bや、踏圧ピン61を備えた送材ベルト8cが提案される。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板材からプレス打抜きにより成形される金属製打抜き部品等の金属製加工材のバリ取り装置に関し、特に、バリ取り面と反対の面に凸部を有する比較的小さな金属製部品に適したバリ取り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
送材方向長さが3cm〜20cm(この範囲に限定されるものではない)程度の比較的小さな金属製部品(金属製加工材)の、プレス打抜きに伴う角縁に発生するバリを研磨除去する手段として、バレル研磨、砥石研磨などがある。または連続して研磨する手段として、下記特許文献で示すように、搬送ベルトの上に金属製加工材を供給して走行させながら、バリ取り工具で、順次バリを除去する手段も提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開2000−218485号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、バリ面の反対面に凸部(ダボ)が発生する比較的小さな金属製打抜き部品(金属製加工材)にあっては、搬送ベルトにより部品を連続供給する手段であると、凸部により搬送ベルト上に安定して移送できず、傾斜したり、偏荷重がかかったり、踏圧力が不足して、バリを整一に除くことができない。このため、バレル研磨のように、バッチ処理を行うか、一個づつ、手作業で行うという、非効率な手段を採用するほかは無かった。
本発明は、このような凸部を備えた金属製加工材を、連続的かつ整一に研磨して、バリを除去し得る金属製加工材のバリ取り装置の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、送材通路の下部に、金属製加工材の下面を研削するベルト研磨ヘッドを設けると共に、送材通路の上部に駆動回転体と従動回転体とに送材ベルトを掛渡してなる送材装置を配設し、さらにベルト研磨ヘッドの研磨部位の直上位置で、送材ベルトに内接して、踏圧部材を配設するとともに、送材ベルトを、上面から凸部が突出する金属製加工材の、該凸部を除く主面に圧接可能な形態を備えるものとしたことを特徴とする金属製加工材のバリ取り装置である。
【0006】
ここで、上述の送材ベルトとしては、金属製加工材に圧接する外表面に、金属製加工材の凸部が退避する陥凹部が無数形成されてなるものが提案される。この陥凹部としては、貫通孔又は凹溝が提案される。
かかる構成にあって、金属製加工材を送材通路に凸部を上方にして供給すると、その走行中にいずれかの、陥凹部に凸部が嵌入し、これにより送材ベルトが凸部のない表面に圧接することとなって、安定して送材されることとなる。
【0007】
この場合に、送材装置の入口側にクッションロールを配設して、送材ベルト内面に弾接するようにする。このクッションロールにより、金属製加工材は付勢力を受け、このため凸部が陥凹部に嵌入されていない場合には、凸部がクッションロールによる抵抗を受けて、走行中に移動し、研磨部位に至る前に、該凸部が陥凹部内に嵌入することとなる。このため、金属製加工材の供給は、陥凹部の位置を考慮することなく連続的に行われ得る。このクッションロールは、送材装置の送材ベルトの案内ロールに適用してもよい。
【0008】
上述の送材ベルトとしては、少なくとも金属製加工材に圧接する外表面が不織布により形成されてなるものも提案される。この場合の駆動回転体と従動回転体としては、駆動ロールと従動ロールが適用される。
かかる構成にあって、送材ベルトは、不織布により形成されており、その送材中に、比較的小さな金属製打抜き部品(金属製加工材)の上面から突出する凸部が、不織布の内部に食い込んで埋入される。このため、送材面が金属製加工材の表面に倣って、踏圧部材のある研磨部位の上部で踏圧力を付与しながら、金属部品を安定的に送材することとなる。
【0009】
さらには、金属製加工材に圧接する外表面に、外方へ付勢された進退可能な踏圧ピンを無数形成されてなるものも提案される。
かかる構成にあって、凸部を上にした状態で金属製加工材を送材通路に供給すると、踏圧ピンがその表面に圧接し、踏圧力を付与することとなる。このため、金属製加工材に凸部がある場合は勿論、その主面が下面に対して傾斜していても、踏圧可能となる利点を生じ、種々の金属製加工材に適用可能となる。
ここで、踏圧ピンを担持するために幅方向に長い装架基板が用いられ、この無数の装架基板を相対傾動可能に連結して、無端状として送材ベルトを構成することができる。この場合に、各装架基板を、送材装置の前後端に配設した駆動スプロケットと従動スプロケットに掛け渡したチエーンに固定して、チエーンの連結軸を節として装架基板が相対傾動可能とするようにしてもよい。かかる構成にあっては、駆動スプロケットと従動スプロケットとが、駆動回転体と従動回転体とに相当することとなる。
【0010】
上述した送材ベルトの内側に配設された踏圧部材は、送材ベルトの幅方向に渡って、密に並設され、夫々が独立して下方へ付勢されて、送材ベルト内面に上方退避可能に弾接する複数の踏圧板片からなるものであってもよい。
かかる構成にあって、加工材の板厚違いなどにより送材ベルトに大きな負荷がかかった場合にも、踏圧板片の上方退避により、研磨部位に過剰な力がかかって、過研磨となることは無く、均一にバリが取られることとなる。
【発明の効果】
【0011】
上述のように、本発明によれば、凸部が形成されている金属製加工材にあっても、送材ベルトにより、その主面に踏圧力が付与され、安定的に送材することができ、その下面のバリを整一に除去することが可能となる。
【0012】
上述の送材ベルトとして、金属製加工材に圧接する外表面に、金属製加工材の凸部が退避する陥凹部が無数形成されてなる送材ベルトを適用し、かつ送材装置の入口側にクッションロールを配設した構成とした場合には、金属製加工材を送材通路に凸部を上方にして供給すると、その走行中にいずれかの、陥凹部に凸部が嵌入し、これにより送材ベルトが凸部のない表面に圧接することとなって、安定して送材されることとなる。
【0013】
送材ベルトとして、少なくとも金属製加工材に圧接する外表面が不織布により形成してなるものは、金属加工材の全表面に適正な踏圧力を付与しながらも、その送材中に、凸部が、不織布の内部に食い込んで埋入され、送材面が金属製加工材の表面に倣って、金属部品を安定的に送材することとなる。
【0014】
さらには、金属製加工材に圧接する外表面に、外方へ付勢された進退可能な踏圧ピンを無数形成されてなる送材ベルトを適用した場合には、凸部を上にした状態で金属製加工材を送材通路に供給すると、踏圧ピンがその表面に圧接し、踏圧力を付与することとなるとともに、その主面が下面に対して傾斜、湾曲など平行でなくとも、踏圧力を充分に付与することができ、種々の金属製加工材に適用可能となる。
【0015】
踏圧部材は、送材ベルトの幅方向に渡って、密に並設され、夫々が独立して下方へ付勢されて、送材ベルト内面に上方退避可能に弾接する複数の踏圧板片からなるものを用いた場合には、加工材の板厚違いなどにより送材ベルトに大きな負荷がかかった場合にも、踏圧板片の上方退避により、研磨部位に過剰な力がかかって、過研磨となることは無く、均一にバリが取られることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1〜図6に従って、本発明に係る金属製加工材wのバリ取り装置の基本構成を説明する。
下部フレーム1上には、送材通路11を介して、上部フレーム3が昇降可能に支持されている。該上部フレーム3は、その側面に設けられた昇降ハンドル5を回動操作することにより昇降制御される。
【0017】
前記上部フレーム3の下部には出口側の駆動ロール6と、入口側の外方付勢されてベルトを緊張状態とする従動ロール7とに送材ベルト8を掛渡してなる送材装置9が配設され、該上部フレーム3に取付けられた送材モータ10により駆動ロール6を駆動して、送材ベルト8を循環走行させている。また送材ベルト8の送材通路側内面には、少なくとも後述するベルト研磨ヘッド17の研磨部位xの直上で、その前後に渡って、踏圧部材12が設けられるとともに、踏圧部材12の前後には、クッションロール13a,13bが配設され、送材ベルト8の下部走行領域に内側から弾接し、送材ベルト8を下方へ付勢している。このクッションロール13a,13bは、後述するように金属製加工材wに対して倣い作用を生じる。
【0018】
前記下部フレーム1には、上部の研磨ロール18と、その前後に配置された駆動ロール19,19と、下方に位置して、外方付勢されるテンションロール20に研磨ベルト21を掛け渡してなるベルト研磨ヘッド17が設けられている。そして研磨ロール18の頂端に位置する研磨部位xを送材通路11に臨ませている。また、研磨ロール18の直ぐ前後には、研磨案内板23,23が配設されている。研磨ロール18は、位置調整装置25によりバリの程度に応じて、その頂端が研磨案内板23,23の上面よりも0.2mm〜0.5mm程度上げた位置に設定している。この研磨ロール18は、エアーシリンダによるクッション機構を備え、バリに対して弾接して、最適な研磨を可能とし、かつ過負荷が発生した場合には、下方へ退避可能となっている。また、研磨案内板23,23により研磨ベルト21を研磨部位で平面化して、金属製加工材wの後端及び前端の過研磨を抑制して、端ダレを防止するようにしている。
研磨ベルト21の走行方向は加工材の送材方向に沿ったダウン研磨としている。またバリの研磨量は研磨ベルト21の走行速度を変更することによっても調整可能となる。
【0019】
下部フレーム1のベルト研磨ヘッド17の前後には、補助送材装置30a,30bが配設されている。この補助送材装置30a,30bは、ベルト研磨ヘッド17の側傍に配置された遊転ロール31、送材通路端に位置する駆動ロール32、及びベルトを緊張させるためのテンションロール33に補助送材ベルト34を掛け渡して構成されている。各駆動ロール32,32は、駆動モータ33により駆動制御される。
【0020】
次に、本発明に係る送材ベルト8について説明する。
このバリ取り装置は、金属製加工材wの、プレス打抜きに伴う角縁に発生するバリを研磨除去するものであり、図7,9で示すように特にバリ面の反対面に凸部tを有する金属製加工材wにあって、そのバリを除去するに最適な構成を備えるものである。この金属製加工材wは、バリが発生する面を下面として、送材通路11に供給される。
そして、本発明にあっては、送材ベルト8は、その凸部tがあっても、送材を安定的に行いうる構成を備えているものである。
【0021】
図7,8は、第一実施例の送材ベルト8aを示す。
図8イ、ロは、いずれも、ベルト表面に陥凹部52(52a、52b)が形成されてなる。この陥凹部52は送材ベルト8bを貫通して形成されるが、ベルト基材の表面に貫通孔が形成された表面帯材を接合してもよい。この貫通孔からなる陥凹部52に替えて、凹溝としても支障がない。
ここで、イは、長手方向に沿った長孔からなる陥凹部52bを、長手方向で半長分ずらしながら密に配列したものである。
ロは、正方形状の陥凹部52aを幅方向で半辺分ずらしながら密に配列したものである。
その他種々の陥凹部の態様又は配列形態がある。
【0022】
図8で示すように、かかる構成にあって、金属製加工材wを送材通路11に凸部tを上方にして供給すると、その走行中にいずれかの、陥凹部52に凸部tが嵌入し、これにより送材ベルト8aが凸部のない表面に圧接することとなって、安定して送材されることとなる。この場合に、図1で示す送材装置9のクッションロール13aにより、付勢力を受けながら送材され、このため供給時に凸部tが陥凹部52に嵌入されなくとも、凸部tがクッションロール13aから抵抗を受けて走行中に移動し、研磨部位に至る前に、凸部tが陥凹部内に嵌入することとなる。このため、金属製加工材wの供給は、陥凹部52の位置を考慮することなく行われ得る。
【0023】
図9は、第二実施例の送材ベルト8bを示す。
この送材ベルト8bは、厚さ6〜10mmのナイロン製不織布により形成されており、その表面は耐摩性がありながら、フェルト状となっている。このため、その送材面には、その送材中に凸部tが内部に食い込んで埋入され、送材面が金属製加工材wの表面に倣って、踏圧部材12のある研磨部位xの上部で踏圧作用を生じながら、送材することとなる。送材ベルト8bは、全体を不織布で構成してもよく、又は帯状基材に不織布を接合した構成であってもよい。
【0024】
図10〜14は、第三実施例の送材ベルト8c及び該送材ベルト8cを適用した送材装置9を示す。
この送材ベルト8cは、図12で示すように、無数の幅方向に長い装架基板60を相対傾動可能に連結して、無端状としたものである。詳しくは、各装架基板60を、送材装置9の前後端に配設した駆動スプロケット66aと従動スプロケット66bに掛け渡したチエーン67の連結片68aにボルト69によって夫々固定して、チエーン67の連結軸68bを節として相対傾動可能としているものである。チエーン67は、図11で示すように下部水平走行部位で、上下のガイド15により水平走行を維持されている。
【0025】
この、装架基板60には図12で示すように、幅方向に踏圧ピン61を二列状に配設してなるものである。この踏圧ピン61は、図13で拡大して示すように、装架基板60に螺合してナット63により増締めされた螺子筒62内に装着され、その内部で、バネ64により外方へ進退可能に付勢されている。この踏圧ピン61は、螺子筒62内で係止段65により突出位置が規定されている。
【0026】
そして、図14で示すように、送材通路11に金属製加工材wを凸部tを上にして供給すると、踏圧ピン61が退避して、バネ64の付勢力によりその主面fに弾接し、踏圧力を付与することとなる。この構成にあっては、送材通路11に対して直交方向に進退する踏圧ピン63の点接触により、金属製加工材wを保持するものであるから、金属製加工材wの主面fが図14で示すように下面に対して傾斜したり、湾曲していても、踏圧可能となる。また例え凸部t上に踏圧ピンが圧接しても支障はない。このため、適用可能な部品の制限を除いて、多種多様な金属製加工材wに適用することが可能となる。
【0027】
上述した第三実施例を除いて、送材ベルト8の内側に配設された踏圧部材12を次の構成とすることができる。かかる構成を図4、図15、図16に従って説明する。
この踏圧部材12は、送材ベルト8の内面に上方退避可能に弾接する複数の踏圧板片70を幅方向に密に並設してなる。この踏圧板片70上には連結ピン71が進行方向に沿って二箇所突出しており、上部送材フレーム3に形成された幅方向の桟72に形成された、バネ74を内蔵する孔部73に挿入されている。また、その前後端は送材フレームに対して支軸76,76により浮上可能に支持されている(図4参照)。このため、バネ74により下方付勢されると共に、上方への微移動を可能としている。またこの踏圧板片70はその下面にあって、中央部が送材通路と平行となっており、前後部位が外端方向へ上方に微傾斜している。この傾斜により補助送材装置30aからベルト研磨ヘッド17へ加工材が乗り移るとき、またはベルト研磨ヘッド17から補助送材装置30bへ加工材が乗り移る時の衝撃が緩和され、加工材の前後端の過研磨が防止されることとなる。
【0028】
かかる構成にあって、送材ベルト8に圧接されて金属製加工材wが走行した場合に、金属製加工材wの板厚違いなどにより送材ベルトに大きな負荷がかかった場合にも、踏圧板片70の上方退避により、研磨部位に過剰な力がかかって、過研磨となることは無く、均一にバリが取られることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係るバリ取り装置の概要側面図である。
【図2】ベルト研磨ヘッド17の上部と補助送材装置30aを示す側面図である。
【図3】同上の平面図である。
【図4】送材装置9を示す一部切欠側面図である。
【図5】送材装置9の右側面図である。
【図6】送材装置9の左側面図である。
【図7】第一実施例の送材ベルト8aを用いた研磨工程を示す概要側面図である。
【図8】送材ベルト8aの陥凹部52a,52bの態様例を示す平面図である。
【図9】第二実施例の送材ベルト8bを用いた研磨工程を示す概要側面図である。
【図10】第三実施例の送材ベルト8cを用いた送材装置9の側面図である。
【図11】第三実施例の送材ベルト8cを用いた送材装置9の縦断正面図である。
【図12】第三実施例の送材ベルト8cを示す概要平面図である。
【図13】第三実施例の送材ベルト8cに適用された踏圧ピン61の構成を示す縦断側面図である。
【図14】第三実施例の送材ベルト8cを用いた研磨工程を示す概要側面図である。
【図15】踏圧部材12の一実施例を示す平面図である。
【図16】踏圧部材12の一実施例を示す縦断正面図である。
【符号の説明】
【0030】
6 駆動ロール
7 従動ロール
8、8a〜8c 送材ベルト
9 送材装置
11 送材通路
12 踏圧部材
13a,13b クッションロール
17 ベルト研磨ヘッド
18 研磨ロール
30a,30b 補助送材装置
52,52a,52b 陥凹部
61 踏圧ピン
66a 駆動スプロケット
66b 従動スプロケット
70 踏圧板片
【技術分野】
【0001】
本発明は、板材からプレス打抜きにより成形される金属製打抜き部品等の金属製加工材のバリ取り装置に関し、特に、バリ取り面と反対の面に凸部を有する比較的小さな金属製部品に適したバリ取り装置に関する。
【背景技術】
【0002】
送材方向長さが3cm〜20cm(この範囲に限定されるものではない)程度の比較的小さな金属製部品(金属製加工材)の、プレス打抜きに伴う角縁に発生するバリを研磨除去する手段として、バレル研磨、砥石研磨などがある。または連続して研磨する手段として、下記特許文献で示すように、搬送ベルトの上に金属製加工材を供給して走行させながら、バリ取り工具で、順次バリを除去する手段も提案されている。
【0003】
【特許文献1】特開2000−218485号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、バリ面の反対面に凸部(ダボ)が発生する比較的小さな金属製打抜き部品(金属製加工材)にあっては、搬送ベルトにより部品を連続供給する手段であると、凸部により搬送ベルト上に安定して移送できず、傾斜したり、偏荷重がかかったり、踏圧力が不足して、バリを整一に除くことができない。このため、バレル研磨のように、バッチ処理を行うか、一個づつ、手作業で行うという、非効率な手段を採用するほかは無かった。
本発明は、このような凸部を備えた金属製加工材を、連続的かつ整一に研磨して、バリを除去し得る金属製加工材のバリ取り装置の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明は、送材通路の下部に、金属製加工材の下面を研削するベルト研磨ヘッドを設けると共に、送材通路の上部に駆動回転体と従動回転体とに送材ベルトを掛渡してなる送材装置を配設し、さらにベルト研磨ヘッドの研磨部位の直上位置で、送材ベルトに内接して、踏圧部材を配設するとともに、送材ベルトを、上面から凸部が突出する金属製加工材の、該凸部を除く主面に圧接可能な形態を備えるものとしたことを特徴とする金属製加工材のバリ取り装置である。
【0006】
ここで、上述の送材ベルトとしては、金属製加工材に圧接する外表面に、金属製加工材の凸部が退避する陥凹部が無数形成されてなるものが提案される。この陥凹部としては、貫通孔又は凹溝が提案される。
かかる構成にあって、金属製加工材を送材通路に凸部を上方にして供給すると、その走行中にいずれかの、陥凹部に凸部が嵌入し、これにより送材ベルトが凸部のない表面に圧接することとなって、安定して送材されることとなる。
【0007】
この場合に、送材装置の入口側にクッションロールを配設して、送材ベルト内面に弾接するようにする。このクッションロールにより、金属製加工材は付勢力を受け、このため凸部が陥凹部に嵌入されていない場合には、凸部がクッションロールによる抵抗を受けて、走行中に移動し、研磨部位に至る前に、該凸部が陥凹部内に嵌入することとなる。このため、金属製加工材の供給は、陥凹部の位置を考慮することなく連続的に行われ得る。このクッションロールは、送材装置の送材ベルトの案内ロールに適用してもよい。
【0008】
上述の送材ベルトとしては、少なくとも金属製加工材に圧接する外表面が不織布により形成されてなるものも提案される。この場合の駆動回転体と従動回転体としては、駆動ロールと従動ロールが適用される。
かかる構成にあって、送材ベルトは、不織布により形成されており、その送材中に、比較的小さな金属製打抜き部品(金属製加工材)の上面から突出する凸部が、不織布の内部に食い込んで埋入される。このため、送材面が金属製加工材の表面に倣って、踏圧部材のある研磨部位の上部で踏圧力を付与しながら、金属部品を安定的に送材することとなる。
【0009】
さらには、金属製加工材に圧接する外表面に、外方へ付勢された進退可能な踏圧ピンを無数形成されてなるものも提案される。
かかる構成にあって、凸部を上にした状態で金属製加工材を送材通路に供給すると、踏圧ピンがその表面に圧接し、踏圧力を付与することとなる。このため、金属製加工材に凸部がある場合は勿論、その主面が下面に対して傾斜していても、踏圧可能となる利点を生じ、種々の金属製加工材に適用可能となる。
ここで、踏圧ピンを担持するために幅方向に長い装架基板が用いられ、この無数の装架基板を相対傾動可能に連結して、無端状として送材ベルトを構成することができる。この場合に、各装架基板を、送材装置の前後端に配設した駆動スプロケットと従動スプロケットに掛け渡したチエーンに固定して、チエーンの連結軸を節として装架基板が相対傾動可能とするようにしてもよい。かかる構成にあっては、駆動スプロケットと従動スプロケットとが、駆動回転体と従動回転体とに相当することとなる。
【0010】
上述した送材ベルトの内側に配設された踏圧部材は、送材ベルトの幅方向に渡って、密に並設され、夫々が独立して下方へ付勢されて、送材ベルト内面に上方退避可能に弾接する複数の踏圧板片からなるものであってもよい。
かかる構成にあって、加工材の板厚違いなどにより送材ベルトに大きな負荷がかかった場合にも、踏圧板片の上方退避により、研磨部位に過剰な力がかかって、過研磨となることは無く、均一にバリが取られることとなる。
【発明の効果】
【0011】
上述のように、本発明によれば、凸部が形成されている金属製加工材にあっても、送材ベルトにより、その主面に踏圧力が付与され、安定的に送材することができ、その下面のバリを整一に除去することが可能となる。
【0012】
上述の送材ベルトとして、金属製加工材に圧接する外表面に、金属製加工材の凸部が退避する陥凹部が無数形成されてなる送材ベルトを適用し、かつ送材装置の入口側にクッションロールを配設した構成とした場合には、金属製加工材を送材通路に凸部を上方にして供給すると、その走行中にいずれかの、陥凹部に凸部が嵌入し、これにより送材ベルトが凸部のない表面に圧接することとなって、安定して送材されることとなる。
【0013】
送材ベルトとして、少なくとも金属製加工材に圧接する外表面が不織布により形成してなるものは、金属加工材の全表面に適正な踏圧力を付与しながらも、その送材中に、凸部が、不織布の内部に食い込んで埋入され、送材面が金属製加工材の表面に倣って、金属部品を安定的に送材することとなる。
【0014】
さらには、金属製加工材に圧接する外表面に、外方へ付勢された進退可能な踏圧ピンを無数形成されてなる送材ベルトを適用した場合には、凸部を上にした状態で金属製加工材を送材通路に供給すると、踏圧ピンがその表面に圧接し、踏圧力を付与することとなるとともに、その主面が下面に対して傾斜、湾曲など平行でなくとも、踏圧力を充分に付与することができ、種々の金属製加工材に適用可能となる。
【0015】
踏圧部材は、送材ベルトの幅方向に渡って、密に並設され、夫々が独立して下方へ付勢されて、送材ベルト内面に上方退避可能に弾接する複数の踏圧板片からなるものを用いた場合には、加工材の板厚違いなどにより送材ベルトに大きな負荷がかかった場合にも、踏圧板片の上方退避により、研磨部位に過剰な力がかかって、過研磨となることは無く、均一にバリが取られることとなる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1〜図6に従って、本発明に係る金属製加工材wのバリ取り装置の基本構成を説明する。
下部フレーム1上には、送材通路11を介して、上部フレーム3が昇降可能に支持されている。該上部フレーム3は、その側面に設けられた昇降ハンドル5を回動操作することにより昇降制御される。
【0017】
前記上部フレーム3の下部には出口側の駆動ロール6と、入口側の外方付勢されてベルトを緊張状態とする従動ロール7とに送材ベルト8を掛渡してなる送材装置9が配設され、該上部フレーム3に取付けられた送材モータ10により駆動ロール6を駆動して、送材ベルト8を循環走行させている。また送材ベルト8の送材通路側内面には、少なくとも後述するベルト研磨ヘッド17の研磨部位xの直上で、その前後に渡って、踏圧部材12が設けられるとともに、踏圧部材12の前後には、クッションロール13a,13bが配設され、送材ベルト8の下部走行領域に内側から弾接し、送材ベルト8を下方へ付勢している。このクッションロール13a,13bは、後述するように金属製加工材wに対して倣い作用を生じる。
【0018】
前記下部フレーム1には、上部の研磨ロール18と、その前後に配置された駆動ロール19,19と、下方に位置して、外方付勢されるテンションロール20に研磨ベルト21を掛け渡してなるベルト研磨ヘッド17が設けられている。そして研磨ロール18の頂端に位置する研磨部位xを送材通路11に臨ませている。また、研磨ロール18の直ぐ前後には、研磨案内板23,23が配設されている。研磨ロール18は、位置調整装置25によりバリの程度に応じて、その頂端が研磨案内板23,23の上面よりも0.2mm〜0.5mm程度上げた位置に設定している。この研磨ロール18は、エアーシリンダによるクッション機構を備え、バリに対して弾接して、最適な研磨を可能とし、かつ過負荷が発生した場合には、下方へ退避可能となっている。また、研磨案内板23,23により研磨ベルト21を研磨部位で平面化して、金属製加工材wの後端及び前端の過研磨を抑制して、端ダレを防止するようにしている。
研磨ベルト21の走行方向は加工材の送材方向に沿ったダウン研磨としている。またバリの研磨量は研磨ベルト21の走行速度を変更することによっても調整可能となる。
【0019】
下部フレーム1のベルト研磨ヘッド17の前後には、補助送材装置30a,30bが配設されている。この補助送材装置30a,30bは、ベルト研磨ヘッド17の側傍に配置された遊転ロール31、送材通路端に位置する駆動ロール32、及びベルトを緊張させるためのテンションロール33に補助送材ベルト34を掛け渡して構成されている。各駆動ロール32,32は、駆動モータ33により駆動制御される。
【0020】
次に、本発明に係る送材ベルト8について説明する。
このバリ取り装置は、金属製加工材wの、プレス打抜きに伴う角縁に発生するバリを研磨除去するものであり、図7,9で示すように特にバリ面の反対面に凸部tを有する金属製加工材wにあって、そのバリを除去するに最適な構成を備えるものである。この金属製加工材wは、バリが発生する面を下面として、送材通路11に供給される。
そして、本発明にあっては、送材ベルト8は、その凸部tがあっても、送材を安定的に行いうる構成を備えているものである。
【0021】
図7,8は、第一実施例の送材ベルト8aを示す。
図8イ、ロは、いずれも、ベルト表面に陥凹部52(52a、52b)が形成されてなる。この陥凹部52は送材ベルト8bを貫通して形成されるが、ベルト基材の表面に貫通孔が形成された表面帯材を接合してもよい。この貫通孔からなる陥凹部52に替えて、凹溝としても支障がない。
ここで、イは、長手方向に沿った長孔からなる陥凹部52bを、長手方向で半長分ずらしながら密に配列したものである。
ロは、正方形状の陥凹部52aを幅方向で半辺分ずらしながら密に配列したものである。
その他種々の陥凹部の態様又は配列形態がある。
【0022】
図8で示すように、かかる構成にあって、金属製加工材wを送材通路11に凸部tを上方にして供給すると、その走行中にいずれかの、陥凹部52に凸部tが嵌入し、これにより送材ベルト8aが凸部のない表面に圧接することとなって、安定して送材されることとなる。この場合に、図1で示す送材装置9のクッションロール13aにより、付勢力を受けながら送材され、このため供給時に凸部tが陥凹部52に嵌入されなくとも、凸部tがクッションロール13aから抵抗を受けて走行中に移動し、研磨部位に至る前に、凸部tが陥凹部内に嵌入することとなる。このため、金属製加工材wの供給は、陥凹部52の位置を考慮することなく行われ得る。
【0023】
図9は、第二実施例の送材ベルト8bを示す。
この送材ベルト8bは、厚さ6〜10mmのナイロン製不織布により形成されており、その表面は耐摩性がありながら、フェルト状となっている。このため、その送材面には、その送材中に凸部tが内部に食い込んで埋入され、送材面が金属製加工材wの表面に倣って、踏圧部材12のある研磨部位xの上部で踏圧作用を生じながら、送材することとなる。送材ベルト8bは、全体を不織布で構成してもよく、又は帯状基材に不織布を接合した構成であってもよい。
【0024】
図10〜14は、第三実施例の送材ベルト8c及び該送材ベルト8cを適用した送材装置9を示す。
この送材ベルト8cは、図12で示すように、無数の幅方向に長い装架基板60を相対傾動可能に連結して、無端状としたものである。詳しくは、各装架基板60を、送材装置9の前後端に配設した駆動スプロケット66aと従動スプロケット66bに掛け渡したチエーン67の連結片68aにボルト69によって夫々固定して、チエーン67の連結軸68bを節として相対傾動可能としているものである。チエーン67は、図11で示すように下部水平走行部位で、上下のガイド15により水平走行を維持されている。
【0025】
この、装架基板60には図12で示すように、幅方向に踏圧ピン61を二列状に配設してなるものである。この踏圧ピン61は、図13で拡大して示すように、装架基板60に螺合してナット63により増締めされた螺子筒62内に装着され、その内部で、バネ64により外方へ進退可能に付勢されている。この踏圧ピン61は、螺子筒62内で係止段65により突出位置が規定されている。
【0026】
そして、図14で示すように、送材通路11に金属製加工材wを凸部tを上にして供給すると、踏圧ピン61が退避して、バネ64の付勢力によりその主面fに弾接し、踏圧力を付与することとなる。この構成にあっては、送材通路11に対して直交方向に進退する踏圧ピン63の点接触により、金属製加工材wを保持するものであるから、金属製加工材wの主面fが図14で示すように下面に対して傾斜したり、湾曲していても、踏圧可能となる。また例え凸部t上に踏圧ピンが圧接しても支障はない。このため、適用可能な部品の制限を除いて、多種多様な金属製加工材wに適用することが可能となる。
【0027】
上述した第三実施例を除いて、送材ベルト8の内側に配設された踏圧部材12を次の構成とすることができる。かかる構成を図4、図15、図16に従って説明する。
この踏圧部材12は、送材ベルト8の内面に上方退避可能に弾接する複数の踏圧板片70を幅方向に密に並設してなる。この踏圧板片70上には連結ピン71が進行方向に沿って二箇所突出しており、上部送材フレーム3に形成された幅方向の桟72に形成された、バネ74を内蔵する孔部73に挿入されている。また、その前後端は送材フレームに対して支軸76,76により浮上可能に支持されている(図4参照)。このため、バネ74により下方付勢されると共に、上方への微移動を可能としている。またこの踏圧板片70はその下面にあって、中央部が送材通路と平行となっており、前後部位が外端方向へ上方に微傾斜している。この傾斜により補助送材装置30aからベルト研磨ヘッド17へ加工材が乗り移るとき、またはベルト研磨ヘッド17から補助送材装置30bへ加工材が乗り移る時の衝撃が緩和され、加工材の前後端の過研磨が防止されることとなる。
【0028】
かかる構成にあって、送材ベルト8に圧接されて金属製加工材wが走行した場合に、金属製加工材wの板厚違いなどにより送材ベルトに大きな負荷がかかった場合にも、踏圧板片70の上方退避により、研磨部位に過剰な力がかかって、過研磨となることは無く、均一にバリが取られることとなる。
【図面の簡単な説明】
【0029】
【図1】本発明に係るバリ取り装置の概要側面図である。
【図2】ベルト研磨ヘッド17の上部と補助送材装置30aを示す側面図である。
【図3】同上の平面図である。
【図4】送材装置9を示す一部切欠側面図である。
【図5】送材装置9の右側面図である。
【図6】送材装置9の左側面図である。
【図7】第一実施例の送材ベルト8aを用いた研磨工程を示す概要側面図である。
【図8】送材ベルト8aの陥凹部52a,52bの態様例を示す平面図である。
【図9】第二実施例の送材ベルト8bを用いた研磨工程を示す概要側面図である。
【図10】第三実施例の送材ベルト8cを用いた送材装置9の側面図である。
【図11】第三実施例の送材ベルト8cを用いた送材装置9の縦断正面図である。
【図12】第三実施例の送材ベルト8cを示す概要平面図である。
【図13】第三実施例の送材ベルト8cに適用された踏圧ピン61の構成を示す縦断側面図である。
【図14】第三実施例の送材ベルト8cを用いた研磨工程を示す概要側面図である。
【図15】踏圧部材12の一実施例を示す平面図である。
【図16】踏圧部材12の一実施例を示す縦断正面図である。
【符号の説明】
【0030】
6 駆動ロール
7 従動ロール
8、8a〜8c 送材ベルト
9 送材装置
11 送材通路
12 踏圧部材
13a,13b クッションロール
17 ベルト研磨ヘッド
18 研磨ロール
30a,30b 補助送材装置
52,52a,52b 陥凹部
61 踏圧ピン
66a 駆動スプロケット
66b 従動スプロケット
70 踏圧板片
【特許請求の範囲】
【請求項1】
送材通路の下部に、金属製加工材の下面を研削するベルト研磨ヘッドを設けると共に、送材通路の上部に駆動回転体と従動回転体とに送材ベルトを掛渡してなる送材装置を配設し、さらにベルト研磨ヘッドの研磨部位の直上位置で、送材ベルトに内接して、踏圧部材を配設するとともに、
送材ベルトを、上面から凸部が突出する金属製加工材の、該凸部を除く主面に圧接可能な形態を備えるものとしたことを特徴とする金属製加工材のバリ取り装置。
【請求項2】
送材ベルトが、金属製加工材に圧接する外表面に、金属製加工材の凸部が嵌入する陥凹部が無数形成されてなるものであり、さらに送材装置の入口側にクッションロールを配設して、送材ベルト内面に弾接するようにした請求項1記載の金属製加工材のバリ取り装置。
【請求項3】
送材ベルトが、少なくとも金属製加工材に圧接する外表面が不織布により形成されてなるものである請求項1記載の金属製加工材のバリ取り装置。
【請求項4】
送材ベルトが、金属製加工材に圧接する外表面に、外方へ付勢された進退可能な踏圧ピンを無数設けたものである請求項1記載の金属製加工材のバリ取り装置。
【請求項5】
送材ベルトの内側に配設された踏圧部材が、送材ベルトの幅方向に渡って、密に並設され、夫々が独立して下方へ付勢されて、送材ベルト内面に上方退避可能に弾接する複数の踏圧板片からなるものである請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の金属製加工材のバリ取り装置。
【請求項1】
送材通路の下部に、金属製加工材の下面を研削するベルト研磨ヘッドを設けると共に、送材通路の上部に駆動回転体と従動回転体とに送材ベルトを掛渡してなる送材装置を配設し、さらにベルト研磨ヘッドの研磨部位の直上位置で、送材ベルトに内接して、踏圧部材を配設するとともに、
送材ベルトを、上面から凸部が突出する金属製加工材の、該凸部を除く主面に圧接可能な形態を備えるものとしたことを特徴とする金属製加工材のバリ取り装置。
【請求項2】
送材ベルトが、金属製加工材に圧接する外表面に、金属製加工材の凸部が嵌入する陥凹部が無数形成されてなるものであり、さらに送材装置の入口側にクッションロールを配設して、送材ベルト内面に弾接するようにした請求項1記載の金属製加工材のバリ取り装置。
【請求項3】
送材ベルトが、少なくとも金属製加工材に圧接する外表面が不織布により形成されてなるものである請求項1記載の金属製加工材のバリ取り装置。
【請求項4】
送材ベルトが、金属製加工材に圧接する外表面に、外方へ付勢された進退可能な踏圧ピンを無数設けたものである請求項1記載の金属製加工材のバリ取り装置。
【請求項5】
送材ベルトの内側に配設された踏圧部材が、送材ベルトの幅方向に渡って、密に並設され、夫々が独立して下方へ付勢されて、送材ベルト内面に上方退避可能に弾接する複数の踏圧板片からなるものである請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の金属製加工材のバリ取り装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【公開番号】特開2009−166171(P2009−166171A)
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−6440(P2008−6440)
【出願日】平成20年1月16日(2008.1.16)
【出願人】(000210377)アミテック株式会社 (7)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年7月30日(2009.7.30)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年1月16日(2008.1.16)
【出願人】(000210377)アミテック株式会社 (7)
【Fターム(参考)】
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