説明

金超微粒子含有高機能水

【課題】金の超微粒子が水中に浮遊分散した高機能水を提供する。
【解決手段】高圧水収容タンク上部に、酸素と水素の混合ガス噴射ノズルと点火装置及び棒状又は線状金供給装置を具備した燃焼室を構成し、該燃焼室内で、点火装置により前記酸素と水素の混合ガス噴射ノズルに点火して、線状金供給装置より供給される棒状又は線状金又は予め金箔の水分散液を溶解・蒸発させて、生成した金蒸気を高圧水中と接触させ、生成する金超微粒子を水中に浮遊分散させることによって金の超微粒子が微分散し、若干の金が溶解する、健康飲料水、健康増進剤、化粧品、食品防腐剤、食品鮮度保持剤、害虫忌避剤又は消臭剤として有用な高機能水が得られる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、金超微粒子が水中に浮遊した高機能水の製造方法及びその製造装置並びにこれらにより製造された金超微粒子を含有した高機能水に関する。
また、本発明は、金超微粒子を含有した高機能水の各種用途に関する。
【背景技術】
【0002】
金は、古来から、最も貴重な貴金属として重用され、主として装飾品や財宝の形態で使用されてきたが、近年には人体の健康増進への効能も認識され、純金健康ブレスレットや金箔入り日本酒などとして利用されていた。しかし、これらの健康製品は、高価な純金を含んでいるという高級感は卓越していても、健康面への効能は十分には認知されなかった。最近においては、健康志向の社会的風潮に応じて、金の健康機能も再び注目され始め、金の金属単体や金箔よりも金イオンや金微粒子などの形態での使用が、健康増進機能が顕著であると知られるに至った。
金イオンや金微粒子の健康増進機能や病気治癒効果の可能性は注目度が高く、金の健康面への寄与の大きいことも知られており(高田富風著「『金の水』がサジを投げられた難病を治す」)、今後の技術開発が期待されるところであるが、特に応用面では金イオンや金の微粒子の水溶液や水分散液の利用であるが、これらの実用化においていくつかの解決されるべき問題点がある。
上述するように金の成分を含む水は公知である(同上本、第64頁)が、水に金箔か金粉を単に分散させるのがほとんどで、金自体を溶解させることも王水もしくは金の電解液による方法しかなく、まして、金イオンや金微粒子を水に溶け込ますのはきわめて困難であった。
これらの従来の問題点の解決を図り、金イオンや金微粒子の健康増進機能や病気治癒効果の可能性を実現すべく、この技術分野において技術開発が進められているものと考えられるが、技術開発の進展を反映するといわれる特許公開公報には、この分野に関する技術は僅かしか開示されておらず、依然としてこの分野の技術開発の必要性の高いことがわかる。
開示された公開技術では、実用新案登録第3046284号公報に、ポリエチレン製などの飲料用タンクの肉厚から浸透する雑菌に対応でき、飲料水の風味を損なわず溶解される薬品による悪影響を防止できる抗菌性飲料タンクを提供するために、抗菌性の金イオンなどをゼオライトのイオン交換基に固定した無機抗菌剤をポリオレフィン系成形樹脂に混入する技術、特開平9−220580号公報に、生体に有用な金イオンなどのミネラルを含有するミネラル水の供給のために、ミネラル保持体を水中に保持し、酸添加や電気分解などのミネラル放出刺激手段にて刺激を与えてミネラルを水中に放出させる技術、特開平9−10772号公報に、安価で殺菌効果の優れた殺菌防腐水の製造のために、電解浄水器で製出したpH2.6〜4.5の酸性イオン水若しくはpH2.7以下の酸化電位水に金などの重金属を溶解させる技術、特開平5−280841号公報に、金箔などの異物を氷塊中に均一に分布させた健康氷を製造するために、破砕した粒状氷に金箔を均一に撹拌混入し、異物を混入した粒状氷を製氷罐に詰め込み水を製氷罐の底部から徐々に注入して結氷させる技術などがある。
しかし、これらの従来技術のなかで、生体に有用な金イオンなどのミネラルを含有するミネラル水の供給のために、ミネラル保持体を水中に保持し、酸添加や電気分解などのミネラル放出刺激手段にて刺激を与えてミネラルを水中に放出させる技術(特開平9−10772号公報)は注目されるものの、いずれの開示技術も、上記の問題点の解決からは程遠く、基本的に解決できるものではない。
金イオンや金超微粒子の活性を応用した生理活性材料や健康食品材料あるいは医薬品などへの用途は、日常生活に直接関連する技術開発として重要で利用頻度も高くなると予想され、今後の発展が非常に期待されるところである。
【0003】
【特許文献1】実用新案登録第3046284号公報
【特許文献2】特開平09−220580号公報
【特許文献3】特開平09−010772号公報
【特許文献4】特開平05−280841号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述するように金イオンや金超微粒子の健康増進機能や病気治癒効果の可能性は高く、今後の技術開発が期待されており、その応用態様の基本としては、金イオンや金超微粒子の水溶液か水分散液が考えられるが、これらの実用化において幾つかの解決されるべき問題点がある。例えば、金イオンや金微粒子を水に溶け込ませるのが困難で、今までは、水に金箔か金粉を混入させるか金の電解液による方法が考えらたが、これらの方法では、生産コストが経済性を満たさず、得られた生成物による健康増進機能も十分な効果が奏されず、化学電解液の使用による生体への安全性が確認されていないなどの、技術的な問題が残っている。
このように、金イオンや金超微粒子の生理活性材料や健康食品材料又は医薬品などの分野への応用は非常に発展が期待されているものの、具体的な技術開発は未だ満足できるものではない。
【課題を解決するための手段】
【0005】
そこで、本発明では上述するように金イオンや金超微粒子の健康増進機能を活用して、金イオンや金超微粒子を含む水を飲用に供することによりきわめて簡単に健康の向上を図ることによって様々な症状の改善が可能になるとの予測の下に、金超微粒子を含む生理活性の高い高機能水の製造を鋭意検討し、後述の方法及び装置によって製造した金イオンや金の超微粒子を含む水が健康の向上について顕著な効果を有することを見出し、本発明に至った。
すなわち、本発明は、高圧水収容タンク上部に、酸素と水素の混合ガス噴射ノズルと点火装置を具備した燃焼室を構成し、該燃焼室内で、点火装置により前記酸素と水素の混合ガス噴射ノズルに点火して、原料の金を溶解蒸発させて、生成した金蒸気を高圧水中と接触させ、生成する金超微粒子を水中に浮遊懸濁させることを特徴とする金超微粒子含有の高機能水製造方法する方法を要件とするものである。
この方法で得られた金超微粒子含有の高機能水には、図3〜図4の分析証明書に見られるように若干量の金が水に溶解するとともに、金の超微粒子体が水中に超微分散した状態となっている。
また、本発明は、高圧水収容タンクの内部に、酸素と水素の混合ガス噴射ノズル、点火装置及び棒又は線状金供給装置を備えた燃焼室を設けた耐圧容器より構成されたことを特徴とする金超微粒子含有の高機能水の製造装置を要件とするものである。
さらに、本発明は、前記の他に酸素と水素の混合ガスを製造するための水電気分解装置を付設した金超微粒子含有高機能水製造装置を要件とするものであり、これら方法又は装置により得られた金超微粒子含有の高機能水の利用を要件としている。
すなわち、本発明で得られた高機能水は、健康飲料水、化粧品、食品防腐剤、食品鮮度保持剤、害虫忌避剤又は消臭剤などとしての利用性はきわめて高い。
本発明の方法及び装置において使用する原料の金としては、棒状もしくは線状金供給装置を高圧水収容タンク内に付設してこの供給装置から棒状又は線状金を順次供給するようにしてもよいし、予め高圧水収容タンクに貯留する水の中に金箔を分散させておいてもよい。
なお、本発明では、原料の金として棒もしくは線状又は金箔の両者のいずれをも使用するものであるが、前者の金供給装置から送りだされた棒もしくは線状の金を使用した場合の方が、金箔を予め水中に分散させた場合に比して水の生成効率が良好である。これは後者の場合、高圧水中に浮遊する金箔に対して酸素水素混合ガスの噴射ノズルの火炎を水中で作用させるために、水中に浮遊する金箔に与える熱エネルギー供給の上で、十分でないことが影響していると考えられる。
【発明の効果】
【0006】
本発明は、金の超微粒子の分散水の新規な製造方法とその装置及び新規な金の超微粒子懸濁水を利用した高機能水を提供するもので、金の超微粒子の懸濁水を簡易に安価に得ることを可能とし、また、金の超微粒子の分散水を飲料水とすることにより、金の超微粒子の生理活性作用を活用して、体調向上や食欲増進などの健康機能の改善に寄与できるという顕著な効果を奏するものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
本発明の特徴は、金の通常の微粒子の粒径からさらに細分化したコンマミクロンオーダーの微細な金の超微粒子が水中に分散した水の製造とその利用を実現したもので、健康増進などの高機能面で、格段と優れるものであり、物性的には通常の水と同様に生体への安全性も確保し得る。
また、本発明で得られた高機能水は、健康飲料水としてそのまま飲用できるし、これらの高機能水を健康増進剤、化粧品、食品防腐剤、食品鮮度保持剤、害虫忌避剤又は消臭剤などの主成分又は副成分として利用することができる。
【0008】
本発明の構成を、図面に基づいて説明する。
本発明は、高圧水収容タンク内部に、酸素と水素の混合ガス噴射ノズルと点火装置及び棒状又は線状金供給装置を備えた燃焼室を設け、該燃焼室内で、点火装置により前記酸素と水素の混合ガス噴射ノズルに点火して、棒状又は線状金供給装置より供給される棒状又は線状金を溶解・蒸発させて、生成した金蒸気又は溶滴を高圧水と接触させ、生成する金超微粒子を水中に浮遊分散する金超微粒子を含有する高機能水の製造方法で、その工程の概要は図1に示される。
【0009】
また、本発明は、金超微粒子含有の高機能水の製造方法を実施する装置も開発し、図2に製造装置として図示されている。
本発明の基本的製造法は、加圧タンク内に水を注入した後に高圧下に加圧し、加圧タンク内部に設けた燃焼室で、酸素と水素の混合ガス噴射ノズルから水素と酸素の混合ガスを噴射して、該混合ガスを完全に燃焼し、完全な超高温の燃焼状態水蒸気ガスとし、その燃焼ガス中で棒状もしくは線状で供給される金が瞬間的に溶解・蒸発し、高圧水と接触して水中に分散する。このときにミクロンスケールの非常に細かい金の超微粒子が生成されて、水中に微分散状態になる。燃焼室内での燃焼は水素と酸素の混合ガスが最も効率的で安定燃焼でき、その安定燃焼のために高圧が必要となる。
【0010】
本発明では、上述するように原料の金として棒状又は線状で供給される金に代えて金箔を予め水に分散させた金分散液を使用することもできる。
上記製造方法又は装置における酸素と水素の混合ガス(混合比1:2)は、高温度の燃焼ガスを生成し、この燃焼ガス中で棒状又は線状の金(融点:1064℃、沸点:2800℃)が瞬間的に溶解・蒸発すると推測され、これらが水中に入って、金の超微粒子となるものと考えられる。
【0011】
製造された金の超微粒子の懸濁水は、ろ過することなくそのまま利用することができるし、またその用途によりフィルターなどでろ過することにより、ミクロンスケールの超微粒子より大きい微量の金微粒子が除去され、金の超微粒子のみが懸濁した水が得られる。また、水の中には、上述するように図3〜4の分析結果に示されるように若干量の金自体が溶解した状態で含まれている。
フィルターで残渣となる金片や金微粒子は、適宜、逆洗により回収し、素材の状態に再生使用することにより経済性が改善される。
【0012】
本発明の高機能水の製造における水素と酸素ガスの供給は、水素と酸素の比が2対1になるように厳密な制御が必要である。反応させる時間と燃焼させる燃料の量の制御も必要で、反応時間が短い場合は製造した分散水が健康の目的に対して所望の効果をもたらさず、反応時間が長すぎると、飲用した場合に風味が損なわれる。
図2の本発明の金超微粒子を含む健康水の製造装置は、高圧タンク2、酸素と水素の混合ガス6の噴射ノズル5、及び、燃焼室7を備えた、水中に金の超微粒子が懸濁する懸濁水を製造する装置1である。付設するものとして、原料の水素と酸素の混合ガスを供給するための水の電気分解装置16及び得られた分散水のろ過装置14が設置される。
【0013】
本発明における製造容器は、金属製、好ましくはスチール製の耐圧タンク(高圧タンク)2であり、加圧水3用の水が供給口8より供給され、同時に素材の棒状又は線状金21供給装置22を備え、電動モーターにより所定量がノズル火炎内6に送給される。水素供給路9と酸素供給路10から供給された水素と酸素の混合ガス6の噴射ノズル5の周囲に燃焼室6が設けられ、混合ガスは点火装置12により点火され、完全に燃焼し、完全な超高温の燃焼状態水蒸気ガスとなり、その燃焼ガスにて瞬時に素材金が溶解・蒸発して、水中に入りこみ、金の超微粒子の分散水が製造される。
【0014】
得られた金超微粒子を含む若干の金の溶解した水は、そのまま利用してもよいし、ポンプ13にてフィルターハウジング(ろ過装置)14を通過し、製品15として送出される。フィルターとしては超微粒子のみをろ過させるために、イオン交換膜や逆浸透膜よりも、中空糸膜のミクロンオーダーのものが好適に使用される。
なお、本発明における製造スケールとしては、1トンの分散水を製造する生産スケールでは、毎秒5L(リットル)程度の混合ガスの噴射量で2時間程度がよく、またガス圧力もかけ過ぎると、装置の構造が破壊される危険があり、圧力が少ないと、発生熱量が不十分であり、加熱された素材金が十分微細化されず、そのまま水中に落下して金の超微粒子を含む水の生成効率が悪くなる。このときの好ましい混合ガス圧は、3.5気圧程度である。加圧タンク内の高圧に加圧した水の圧力は2気圧程度とする。
【0015】
本発明の装置においては、水電気分解装置16に換えて原料ガス供給ボンベを併設し、水素と酸素を燃料とすることも可能である。しかし水の電気分解により供給される水素と酸素は純粋な原料であり、原料の水素と酸素の供給が容易となる。
水電気分解装置16は、通常の装置を使用し、水18と電極板19を収納する容器17からなり、電極は電源20に接続される。
酸性又はアルカリ性原料水を電気分解して、陽極に酸素ガスを陰極に水素ガスを発生させ、燃焼用原料ガスとして供給する。
【0016】
さらに、本装置においては、生成した水中の分散した金超微粒子及び分散しない金超微粒子を除去するときは、フィルターハウジング14を付設することが好適である。本装置で製造された水は、その用途別に応じてフィルターなどでろ過すると、超微粒子より大きい金微粒子が除去され、フィルターを通過した超微粒子のみが懸濁した懸濁水が得られる。フィルターでろ過された金微粒子は、逆洗により回収し、素材として再使用して経済性に寄与させる。
さらにまた、上述の方法及び装置にて製造される、水中に若干の金が含まれ、さらに、金の超微粒子が分散する水はそのまま飲用してもよい。
【0017】
回収した水の精製は、上述のように中空糸膜のミクロンオーダーのものを配設したフィルターハウジング14により行なわれ、高機能水に不要な金の微粒子をろ過して除去すればよい。中空糸膜フィルターによるろ過は、一例として、先ず生成液が反応タンクより排出された場所に50ミクロン、次に25ミクロン、3ミクロン、0.5ミクロン、0.1ミクロンの中空糸膜で順次にろ過を行なう。ろ過することにより、食品衛生規格にも合致した飲料水を得ることができる。
本発明において得られた高機能水は、上述するように健康飲料水、健康増進剤、化粧品、食品防腐剤、食品鮮度保持剤、害虫忌避剤又は消臭剤などの使用成分として用いることができる。
【0018】
本発明において得られた高機能水を、第三者機関(財団法人・日本食品分析センター)に分析(IPC発光分析法)依頼した結果(Au含有量)を示す。
すなわち、図3は、加圧水として金箔片を分散せしめた蒸留水を使用したときの水に含まれる金含有の水の分析結果を、図4は蒸留水に代えて水道水(京都市)を使用した場合の水の分析結果を示す。
また、図5は加圧蒸留水中で金の棒を燃焼させたときの水の分析結果を示す。
上記分析結果は、以下のとおりである。
蒸留水を用いたときの金の含有量(金箔原料) 2.9mg/L
水道水を用いたときの金の含有量( 同 ) 1.5mg/L
蒸留水を用いたときの金の含有量(金の棒原料) 22.0mg/L
【0019】
本発明で得られた金の溶解した、金超微粒子が微分散の高機能水は、最近の社会の健康志向に応じて、その要望に十分に応えられる画期的な飲料になると確信されるが、水中に金の超微粒子が懸濁する懸濁水が、何故に健康への効能を有し、また、いかなる生理活性作用を呈するのかは、現在では不明であるけれども、後記のように、サンプルをモニターに試飲させたところ体調改善や疲労回復などに顕著な改善がみられ、実際の効能が確認された。金の超微粒子のイオン放射効果や超微粒子の有する非常に大きな活性表面積によって、又は金の単体が固有する貴金属としての特性、さらには金の化学的物理的安定性によって、生体内での安定性や腸吸収性などの生理活性効果が発揮されるものと推測される。
【0020】
実施例に基づき、図面に沿って、本発明の実施の態様を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
「実施例」
図2において、高圧タンク2、水素と酸素の混合ガス6の噴射ノズル5、及び、混合ガスの燃焼室7を備えた、水中に金の超微粒子が懸濁する懸濁水を製造する方法を実施する装置の全体を1で示す。
付設する設備として、燃料の水素と酸素の混合ガスを供給するための水の電気分解装置16及び得られた懸濁水のろ過装置14が設置される。
本発明の具体的な作用は以下のとおりで、製造容器は金属製、好ましくはスチール製の耐圧タンク(高圧タンク)2であり、加圧水3用の水が供給口8より供給される。素材の線状もしくは棒状金21は送り出し装置22により供給される。水素供給路9と酸素供給路10とから供給された水素と酸素との混合ガス6の噴射ノズル5の周囲に燃焼室7が設けられ、混合ガス6は点火装置12により点火されて完全に燃焼し、完全な超高温の燃焼状態水蒸気ガスとなり、その燃焼ガスによって瞬時に素材の線状金21が溶解・蒸発して、加圧水中3に入り、金の超微粒子4が懸濁する懸濁水が作製される。金超微粒子分散水は、適宜、ポンプ13にてフィルターハウジング14を経て、製品15として送出される。
原料として金箔を使用するときには、上記線状又は棒状の金の送り出し装置22を省略することもできる。
【0021】
操作条件は次の通りである。
加圧水;水1トン 圧力;2kg/m
酸素・水素(混合比1:2)混合ガス;5L/sec 3.5気圧
噴射時間;2時間
線状金供給量;50g
生成懸濁水;約1トン
生成した懸濁水を、50ミクロン、次に25ミクロン、3ミクロン、0.5ミクロン、0.1ミクロンの中空糸膜で順次にろ過を行ない、金の超微粒子を懸濁した高機能水を得た。
【0022】
高機能水の試飲
成人男女10人のモニターにより、金の超微粒子を懸濁した高機能水を試飲し、健康増進及び疾病治癒への効能と効果を確認した。
【0023】
試飲量とその状況

【0024】
効能の確認

【0025】
本発明水及び比較例の水のモニターした結果を表1に示す。

表1のモニター結果によれば、本発明の飲料が、味と臭いにおいて大部分のモニターが飲み易いと回答されている。また、体調向上や食欲増進などの健康機能の改善において顕著な効果のあることがわかった。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の工程の概略を示すフローチャート
【図2】本発明の金の超微粒子を含む水の製造装置を示す概要図
【図3】金箔を原料として蒸留水を使用したときに得られた水の分析結果
【図4】金箔を原料として水道水を使用したときに得られた水の分析結果
【図5】金の棒を原料として蒸留水を使用したときに得られた水の分析結果
【符号の説明】
【0027】
1;金の超微粒子懸濁水の製造装置
2;高圧タンク
3;加圧水
4;金の懸濁超微粒子
5;噴射ノズル
6;燃焼ガス
7;燃焼室
8;水供給口
9;水素供給路
10;酸素供給路
11;撹拌機
12;点火装置
13;ポンプ
14;ろ過装置
15;製品
16;水電気分解装置
17;電解容器
18;水
19;電極板
20;電源
21;棒状又は線状金
22;送り出し装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
高圧水収容タンク内部に、酸素と水素の混合ガス噴射ノズルと点火装置及び棒状又は線状金供給装置を備えた燃焼室を設け、該燃焼室内で、点火装置により前記酸素と水素の混合ガス噴射ノズルに点火して、原料の金を溶解蒸発させて、生成した金蒸気を高圧水と接触させ、生成する金超微粒子を水中に浮遊分散させてなることを特徴とする金超微粒子含有高機能水。
【請求項2】
健康飲料水、健康増進剤、化粧品、食品防腐剤、食品鮮度保持剤、害虫忌避剤又は消臭剤であることを特徴とする請求項1に記載の金超微粒子含有高機能水。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2008−214755(P2008−214755A)
【公開日】平成20年9月18日(2008.9.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−29855(P2008−29855)
【出願日】平成20年2月12日(2008.2.12)
【分割の表示】特願2002−567865(P2002−567865)の分割
【原出願日】平成14年2月26日(2002.2.26)
【出願人】(593022906)ファイルド株式会社 (10)
【Fターム(参考)】