説明

銅またはニッケルを洗浄するためのプラズマ処理

銅またはニッケルあるいはそれらの合金もしくは真鍮等その他の金属との合金によって形成あるいはメッキされた電子構成部品の処理方法であり:構成部品を処理室内に配置し;この処理室を減圧し;処理室内に酸素を導入し;反応室内の圧力を10−1ないし50mbarに保持するとともに約1MHz超の周波数を有する高周波発生器によって反応室内にプラズマを励起し;酸素イオン基を構成部品に作用させ、この際構成部品表面に対するイオン基の流れはm当たりおよび1秒当たり約1021超のイオン基とし;反応室の排出を行い;処理室内に水素を導入し;反応室内の圧力を10−1ないし50mbarに保持するとともに約1MHz超の周波数を有する高周波発生器によって反応室内にプラズマを励起し;水素イオン基を構成部品に作用させ、この際構成部品表面に対するイオン基の流れはm当たりおよび1秒当たり約1021超のイオン基とする、各ステップからなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、特に、銅またはニッケルあるいは真鍮等のそれらの合金によって形成あるいはメッキされた電子構成部品を、反応性プラズマを使用して洗浄するための処理方法に関する。
【発明の背景】
【0002】
銅またはニッケルあるいは真鍮等のそれらの合金によって形成またはメッキされた構成部品は、一般的に不純物層によって被覆されている。通常少なくとも酸化膜が表面を覆っている。しばしば、構成部品は有機質あるいは無機質の不純物によって汚染されている。有機質の不純物はしばしば加工中に付加された油または脂肪の残留物である。無機質の不純物は、酸化物、ならびに塩化物および硫化物等を含んでいる。無機質の不純物の厚みは、温度等の構成部品が保管されている環境に依存するものとなる。温度が高くなるほど無機質の不純物の厚みが増大する。
【0003】
構成部品上の不純物の層は、良好な加工品質を保持するために、特に印刷、塗装、接着、ハンダ付けまたは溶接等の後の加工工程の前に除去する必要がある。
【従来の技術】
【0004】
従来の金属性構成部品の表面洗浄方法は、機械的および化学的なものからなる。機械的洗浄はしばしばブラシあるいはサンドブラスターによって実施され、一方化学的洗浄は構成部品を化学物質の溶液内に浸漬した後蒸留水で洗浄しさらに乾燥して行う。
【0005】
しかしながら、これらの方法のいずれも構造部品の完全な純度を保証するものではない。常に表面上に薄い不純物層が残留している。後続する溶接あるいは硬質ハンダ付け等の熱処理のためには、これは好適あるいは少なくとも無害なものである。しかしながら、マイクロ電子工学の分野においては必要な純度が従来の方法で達成不可能な領域であり;これは、電子構成部品においてしばしば実施される、接着、塗装、および印刷等の低温処理において表面残留不純物が加工品質に影響を与えるためである。従って、全ての表面不純物を除去し事実上原子レベルで純粋な表面を保持するためのより改善された洗浄方法が必要とされている。
【0006】
特に銅に関しては、小さな固有抵抗と比較的高い耐電流を有しているため、現在は中間接続材料として見られている。しかしながら、銅は極めて酸化の影響を受けやすいものである。銅付着物においては酸化が一つの問題として見られており、それによって隣接する層間の接合に障害が生じ、銅製構成要素の導電性に影響がもたらされ、回路全体の信頼性が低下する。従って、内蔵回路を有する装置内の銅付着物を洗浄するための方法が必要とされている。
【0007】
回路を内蔵した装置の製造の一工程あるいは複数工程中において新式の洗浄方法が使用されている。この新式の方法は、例えばエムオー第55刊(2001年)の第8巻第33ないし36頁のJ.メッセルホイザ氏の論文“電子加工におけるプラズマ工法”は不安定な状態のガス、しばしば低圧プラズマの使用に基づくか、あるいは反応性の粒子を充分に有する残燼に基づくものである。これは製造工程中に表面に生じる有機質および無機質の不純物ならびに製造質の双方を除去するために使用される。ドイツ国特許出願公開第19702124A1号明細書にも加工部材の表面洗浄方法が開示されている。それによれば、異なったガスが単独あるいは2種類以上の成分からなる混合ガスとしてプラズマを生成するために使用される。ドイツ国特許第4034842C2号明細書には、連続して添加される反応ガスとしての酸素および水素とそれに続く金属基板のPVD−またはPECVD積層化が記載されている。それによってマイクロ波領域の周波数のプラズマ励起が行われ、これによって高い成分比のイオン基ならびにイオンを得ることができる。その他の表面前処理の方式が特開昭62−158859号公報に記載されており、それによれば表面にまず希ガスのイオンが続いて水素ガスイオンが吹き付けられる。
【0008】
プラズマ洗浄を伴った銅洗浄方法は、多様な関連で開示されるとともに特許登録されており、例えば、内蔵回路を有する装置の製造中に側壁上、接続部および貫通孔上(台湾特許第471126号明細書、米国特許出願公開第2001−049181号明細書、米国特許第6323121号明細書、米国特許第6309957号明細書、米国特許第6204192号明細書、欧州特許第1041614号明細書、国際公開第00/29642号パンフレット)上の酸化膜を除去するための洗浄(米国特許第6107192号明細書、台湾特許第411497号明細書、フランス国特許第2801905号明細書)するためのまたは銅配線プロセスインテグレーションを改善する(国際公開第02/073687号パンフレット、米国特許出願公開第2002−127825号明細書)ための方法として使用される処理、あるいは埋め込まれた中間接続を備えこの中間接続が半導体層間に銅を有している半導体集積回路を備えた装置の洗浄(米国特許出願公開第2002−042193号明細書)処理が挙げられる。この銅洗浄に適しているものとして推奨されるガスは水素および窒素、またはアンモニアからなる混合ガスである。台湾特許第471126号明細書においては、アルゴンと水素の混合ガスが推奨されている。この混合物はさらにフッ素を含有するエッチング残留物の除去にも適している(台湾特許第472319号明細書)。
【0009】
プラズマ洗浄はさらに銅エッチング作業の後に半導体製造室表面上に堆積されたエッチング副生成物を除去するための方法としても特許登録されている(米国特許第6352081号明細書、台湾特許第466629号明細書、国際公開第01/04936号パンフレット)。この方法は、酸化プラズマおよび反応性のフッ素化合物を有するプラズマの付加を含んでいる。
【発明の概要】
【0010】
従って、本発明の目的は、銅またはニッケルあるいはそれらの合金もしくは真鍮等その他の金属との合金によって形成あるいはメッキされた電子構成部品の処理方法であり、それによってそれらの構成部品の表面が洗浄されるとともに後続する低温処理が高い品質をもって可能となるように前処理することができる方法を提供することである。
【0011】
前記の課題は、請求項1に記載の方法によって解決される。すなわち、本発明において、まず有機質の不純物続いて酸化性の不純物を除去するために酸素プラズマならびに水素プラズマに前後して曝露され、ここで両方のプラズマ処理工程の間に処理室内の圧力(10−1ないし50mbar)、処理室内のプラズマ励起の種類(約1MHz以上の周波数を有する高周波発生器による)、構成要素への酸素イオン基の作用の強度等の固有条件が維持される。これによって、後処理が容易になり、特に後続する接着剤またはハンダ金属の塗布が改善され接続部分の抵抗が低下する。この方法は、現在湿式の化学洗浄が使用されている産業上の洗浄工程に対して環境に負荷のかからない選択肢を提供するものである。
【0012】
本発明は、銅またはニッケルあるいはそれらの合金もしくは真鍮等その他の金属との合金によって形成あるいはメッキされた電子構成要素の表面上の有機質あるいは無機質の不純物を除去する方法を提供するものである。構成要素は、好適には10Paあるいはそれ未満減圧される減圧室内に配置される。この減圧室は、酸性化ガスが充填されている。好適な構成形態において、酸性化ガスは純粋な酸素あるいはアルゴンまたはその他の希ガスと酸素の混合ガスであり、総圧力は10ないし5000Paである。別の構成形態によれば、水蒸気あるいはアルゴンまたはその他の希ガスと水蒸気の混合ガスの付加も可能である。アルゴンは任意の希ガスによって代替することができる。高周波放電によってプラズマが励起される。放電において形成される酸素イオン基が有機質表面不純物との交換作用を開始してそれを水と炭酸に酸化し、これが表面から分離され吸い出される。酸性化プラズマ処理の後表面に有機質不純物が存在しなくなる。
【0013】
水素あるいはアルゴンと水素の混合物を減圧室内に充填することによって、(主に銅またはニッケル酸化物からなる)無機質不純物が除去される。しかしながら、アルゴンは任意の希ガスで代替することができる。高周波放電によってプラズマが励起される。放電において形成される水素イオン基が有機質表面不純物との交換作用を開始して水またはHCl、HS、HF等のその他の単純な分子に還元し、これが表面から分離され吸い出される。水素プラズマ処理の後、実質的に表面から不純物が無くなる。
【0014】
本発明の典型的な特徴の1つは、特殊な条件のため処理中に表面に対する高エネルギーのイオンの衝撃が全く生じないか極僅かにしか生じないことであり、これは極めて好適なことである。
【0015】
本発明に係る銅またはニッケルあるいはそれらの合金もしくは真鍮等その他の金属との合金によって形成あるいはメッキされた電子構成要素の処理方法を適用することによって多数の利点が得られる。接着剤、塗料、低温ハンダ材を含む表面上に付加される材料の良好な付着を可能にし、構成要素ならびに被覆材の接触面による良好な導電性を可能にし、環境負担の低減を可能にし、稼動コストならびに保守コストを最小限にすることが可能になる。本発明は、プラズマ処理によって構成要素の表面上の不純物の量を低減することによって隣接する層間の接着性を向上し、接続面間の電気抵抗を低減させるという観点を考慮するものである。
【0016】
本発明に従ってプラズマ処理された表面は不動態化され、それによって空気および水腐食に対して長期の耐久性を達成する。加えて、この種の表面は、接着剤、塗料、ハンダ材等の表面に付加される材料の良好な接着を可能にする。
【実施例の詳細な説明】
【0017】
銅またはニッケルをプラズマ処理するためのシステム構成の一例が図1に概略的に示されている。このシステムは放電室7と、バルブ2を有する減圧ポンプ1と、フィルタを有する受容器8と、酸素、水素およびその他のガス(特に希ガス)用の3つのガスボンベとからなり、それによって効果的かつ経済的な処理を可能にする。放電室中のイオン基の量等のエッチング工程中のプラズマパラメータは、減圧室4および触媒プローブ5およびラングミュアプローブ6等の2本またはそれ以上のプローブによって監視される。イオン基の流れは、1mおよび1秒当たりイオン基が1021超、好適には1022超、さらに好適には1024超に設定される。
【0018】
酸性化ガス(好適には酸素または水蒸気)を含んでいるガス状のプラズマ内でイオン基が形成される速度は、放電源の出力に依存する。この出力は、10ないし5000Paの圧力領域で均一なプラズマを形成するために、1lの放電容積に対して30ないし1000Wとすることが好適である。ガスはアルゴンと酸性化ガスの混合とし、プラズマ内の酸素イオン基濃度が最大となるような混合比とすることができる。プラズマは、好適には導電性に結合されている高周波発生器によって形成される。ここで周波数は、イオンの加熱を防止するために約1MHz超、好適には3MHz超となる。この周波数は高周波発生器で形成されるためマイクロ波の領域にはならない。高周波発生器を導電性に接続することによって、さらにイオンが50eV超のエネルギーで構成部品に衝突することを防止することができる。プラズマ発生器の周波数が3MHz未満であると、高エネルギーイオンは構成要素表面からの材料のスパッタリングを起因すると理解される。酸素イオン基による有機質不純物の除去は、純粋にこの酸素イオン基の有機質表面不純物との電位交換作用によって達成されると理解される。その除去速度は室温において10ないし100nm/分となる。典型的な構成要素の表面不純物の厚みが10nmの領域となるため、酸性化ガスを含んだガス状プラズマ内での洗浄時間は約1分となる。反応生成物の迅速な除去を確立するための減圧システム内のガス流速は、処理される表面1m当たり約100ないし10000sccm程度となるが、好適には標準計算に換算して処理される表面1m当たり1l(1000sccm)/分超である。酸素プラズマ処理の間、構成要素の表面上に酸化膜が形成される(図2c)。
【0019】
銅またはニッケルあるいはそれらの合金の表面上の薄い酸化膜は、純粋に水素のみあるいは水素と好適にはアルゴン等の希ガスとの混合物からなるガス状プラズマを誘導することによって純金属に還元することが最も好適である。水素を含んだガス状プラズマ内の水素イオン基が形成される速度は、放電源の出力に依存したものとなる。この出力は、10ないし5000Paの圧力領域で均一なプラズマを形成するために、1lの放電容積に対して30ないし1000Wとすることが好適である。ガスはアルゴンと水素との混合とし、プラズマ内の水素イオン基濃度が最大となるような混合比とすることができる。水素を含有するプラズマは、酸素イオン基を含有するプラズマと同じ発生器によって同じ減圧室内で形成することが好適である。他方、水素イオン基は直流グロー放電によって形成することもできる。試料は追加的な直流電圧によって放電室の壁に対して負にバイアスすることができる。水素イオン基による酸化不純物の還元は、純粋にこの水素イオン基の表面不純物との電位交換作用によって達成されると理解される。その除去速度は室温において1ないし10nm/分となる。典型的な構成要素の表面不純物の厚みが10nmの領域となるため、酸性化ガスを含んだガス状プラズマ内での洗浄時間は数分となる。反応生成物の迅速な除去を確立するための減圧システム内のガス流速は、処理される表面1m当たり約100ないし10000sccm程度となるが、好適には標準計算に換算して処理される表面1m当たり1l/分超である。水素プラズマ処理の間に酸化膜が完全に還元される。塩化物および硫化物を含むその他の多数の酸化不純物も同様に還元される。従って、水素プラズマ処理によって実質的に原子レベルで純粋な表面が保証される(図2d)。
【0020】
従って、洗浄工程は酸素イオン基による処理とそれに続く水素イオン基による処理を含んでいる。有機質不純物の量が少ない場合、水素イオン基のみによる処理を使用することもできる。水素イオン基は有機質不純物とも反応することができるが、その反応速度は酸素イオン基よりも遅くなる。
【0021】
図2aには、未処理の銅表面の例が示されている。この表面は、機械的処理の間に表面上に残留した種々の不純物によって汚染されている。薄い試料表面層内の不純物の種類および濃度は、減圧室内の基礎圧力が1.3×10−7PaにおいてPHI545走査オージェ電子プローブ内でオージェ電子分光装置(AES)深査分析によって判定された。3keVのエネルギーと、3.5μAの電流と、約40μmの照射直径とを有する静電一次電子照射線が使用された。表面への垂線に対する電子照射線の入射角は47°である。試料には、1keVの運動エネルギーを有する互いに対称に傾斜した2本のAr−イオン放射線がスパッタリングされ、これによって試料のエッチングが保証される。スパッタリング時間は深さに相関し、従って1分当たり4nmとなる。原子濃度は、オージェのピークツーピークの高さから感度係数SCu=0.22、S=0.18、S=0.50、S=0.80およびSCl=1.05を使用してスパッタリング時間の関数として定量化することができる。
【0022】
湿式化学処理された後の試料の深査曲線が図2bに示されている。試料はテトラクロルエチレンによって洗浄された後慎重に蒸留水で水洗いされる。炭素膜の厚みが低減したことが確認されたが、いくらかの炭素が依然として薄い表面層内に残留している。不純物層の厚みは未処理の試料に比べて平均で1/3に減少した。
【0023】
当たり約7×1024のイオン基に曝露して酸素プラズマによって処理された試料のAES深査曲線が図2cに示されている。試料は、おそらく二次的な汚染による外側表面を除いて、炭素膜が殆ど無くなっている(有機不純物)。表面上に酸化膜が形成されている。酸素プラズマの反応粒子が有機質不純物層と反応しこれを完全に除去したことが明らかである。しかしながら、酸素プラズマによる短い作用中に不要な酸化膜が形成された。
【0024】
最初に酸素プラズマに曝露された試料は、その後m当たり約2×1025イオン基を有する水素プラズマに曝露される。処理後のAES深査曲線が図2dに示されている。おそらくAES分析前の空気の作用による二次的な汚染による極めて少ない酸素、炭素、硫黄濃度を除いて、表面上に全く汚染が存在しない。
【0025】
10個の試料の連続で電気抵抗の測定が行われ、異なった方法で洗浄された銅の平均抵抗値が算定された。湿式化学処理によって洗浄された銅構成要素試料の抵抗は約16%低下した。酸素および水素プラズマの組み合わせによって洗浄された銅構成要素試料の抵抗は、さらに良好であり、約28%低下した。銅表面を洗浄するための最も効果的な方法は酸素および水素プラズマ処理の組み合わせであり、これは表面不純物膜の存在しない実質的に純粋な表面をもたらすとともに、導電性も倍増させる。このことは、AES深査曲線(図2a、図2b、図2c、図2d)ならびに電気抵抗の測定によって証明される。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】銅またはニッケルをプラズマ洗浄するためのシステムの一例を示す概略図である。
【図2a】未処理の銅試料表面上の化学成分濃度をスパッタリング時間の関数で示したAES(オージェ電子分光装置)深査分析図である。
【図2b】湿式化学処理済みの銅試料表面上の化学成分濃度をスパッタリング時間の関数で示したAES(オージェ電子分光装置)分析図である。
【図2c】酸素プラズマ処理済の銅試料表面上の化学成分濃度をスパッタリング時間の関数で示したAES(オージェ電子分光装置)深査分析図である。
【図2d】酸素および水素プラズマ処理済の銅試料表面上の化学成分濃度をスパッタリング時間の関数で示したAES(オージェ電子分光装置)深査分析図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
銅またはニッケルあるいはそれらの合金もしくは真鍮等その他の金属との合金によって形成あるいはメッキされた電子構成部品の処理方法であり:
構成部品を処理室内に配置し;
この処理室を減圧し;
処理室内に酸素を導入し;
反応室内の圧力を10−1ないし50mbarに保持するとともに約1MHz超の周波数を有する高周波発生器によって反応室内にプラズマを励起し;
酸素イオン基を構成部品に作用させ、この際構成部品表面に対するイオン基の流れはm当たりおよび1秒当たり約1021超のイオン基とし;
反応室の排出を行い;
処理室内に水素を導入し;
反応室内の圧力を10−1ないし50mbarに保持するとともに約1MHz超の周波数を有する高周波発生器によって反応室内にプラズマを励起し;
水素イオン基を構成部品に作用させ、この際構成部品表面に対するイオン基の流れはm当たりおよび1秒当たり約1021超のイオン基とする、
各ステップからなる方法。
【請求項2】
酸素を希ガスと酸素から成る混合物によって代替してなる請求項1記載の方法。
【請求項3】
酸素を希ガスと水蒸気から成る混合物によって代替してなる請求項1記載の方法。
【請求項4】
水素を希ガスと水素から成る混合物によって代替してなる請求項1記載の方法。
【請求項5】
プラズマは1lの放電容積当たり約30ないし約1000Wの導電密度を形成することによって励起してなる請求項1記載の方法。
【請求項6】
ガスはプラズマ処理工程中に処理される表面1m当たり約100ないし約10000sccmの速度で処理室内を通流する請求項1記載の方法。
【請求項7】
高周波発生器は導電性に接続される請求項1記載の方法。
【請求項8】
構成部品は追加的な直流電流付加によって負にバイアスされる請求項1記載の方法。
【請求項9】
水素イオン基は直流グロー放電によって生成される請求項1記載の方法。
【請求項10】
銅またはニッケルあるいはそれらの合金もしくは真鍮等その他の金属との合金によって形成あるいはメッキされた電子構成部品の処理方法であり、まず請求項1に記載された処理を含み、その後そのように処理された電子構成部品の表面に別の材料を接着、ハンダ付けあるいは溶接することからなる方法。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
銅またはニッケルあるいはそれらの合金もしくは真鍮等その他の金属との合金によって形成あるいはメッキされた電子構成部品の処理方法であり:
構成部品を処理室内に配置し;
この処理室を減圧し;
処理室内に酸素または水蒸気を導入し;
反応室内の圧力を10−1ないし50mbarに保持するとともに約1MHz超の周波数を有する高周波発生器によって反応室内にプラズマを励起し;
酸素イオン基を構成部品に作用させ、この際構成部品表面に対するイオン基の流れはm当たりおよび1秒当たり約1021超のイオン基とし;
反応室の排出を行い;
処理室内に水素を導入し;
反応室内の圧力を10−1ないし50mbarに保持するとともに約1MHz超の周波数を有する高周波発生器によって反応室内にプラズマを励起するか、あるいは直流グロー放電内において水素イオン基を生成し;
水素イオン基を構成部品に作用させ、この際構成部品表面に対するイオン基の流れはm当たりおよび1秒当たり約1021超のイオン基とする、
各ステップからなる方法。
【請求項2】
酸素を希ガスと酸素から成る混合物によって代替してなる請求項1記載の方法。
【請求項3】
水蒸気を希ガスと水蒸気から成る混合物によって代替してなる請求項1記載の方法。
【請求項4】
水素を希ガスと水素から成る混合物によって代替してなる請求項1記載の方法。
【請求項5】
プラズマは1lの放電容積当たり約30ないし約1000Wの導電密度を形成することによって励起してなる請求項1記載の方法。
【請求項6】
ガスはプラズマ処理工程中に処理される表面1m当たり約100ないし約10000sccmの速度で処理室内を通流する請求項1記載の方法。
【請求項7】
高周波発生器は導電性に接続される請求項1記載の方法。
【請求項8】
構成部品は追加的な直流電流付加によって負にバイアスされる請求項1記載の方法。
【請求項9】
銅またはニッケルあるいはそれらの合金もしくは真鍮等その他の金属との合金によって形成あるいはメッキされた電子構成部品の処理方法であり、まず請求項1に記載された処理を含み、その後そのように処理された電子構成部品の表面に別の材料を接着、ハンダ付けあるいは溶接することからなる方法。

【図1】
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【図2a】
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【図2b】
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【図2c】
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【図2d】
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【公表番号】特表2006−525426(P2006−525426A)
【公表日】平成18年11月9日(2006.11.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−505401(P2006−505401)
【出願日】平成16年5月7日(2004.5.7)
【国際出願番号】PCT/EP2004/004904
【国際公開番号】WO2004/098259
【国際公開日】平成16年11月18日(2004.11.18)
【出願人】(505039424)コレクトール グループ デー.オー.オー. (8)
【Fターム(参考)】