説明

開閉カバー及びそれを備えた画像形成装置

【課題】簡単な構成で、装置本体からの開放に伴う衝撃音の発生を防止すると共に、耐久性が向上された開閉カバー及びそれを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】画像形成装置100に対し開閉可能な給紙トレイ11には、装置本体に回動可能に軸支され、第1レール部43aが形成されたガイド部41が設けられた給紙トレイ本体40と、第1レール部43aに摺動可能に係合する第1突起54aが形成され、装置本体の給紙トレイ本体40よりも上方において連結部材53を介して回動自在に支持される支持部材51が設けられた用紙積載トレイ50と、を備えている。給紙トレイ11の開放途中で一旦開放を停止させるために、第1レール部43aには、第1突起54aの移動を規制する規制壁部43acが形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、デジタル複写機、レーザプリンタ等の画像形成装置に関し、特に開閉カバーに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、画像形成装置において、例えば給紙カセットに収容された用紙の給紙方法として、給紙カセットに用紙を収容し、用紙を1枚ずつ分離して搬送する方法が用いられている。しかし、給紙カセットに収容できないサイズの用紙や、少数枚の用紙を用いた場合には、給紙カセットに用紙を収容することができない。そこで、装置本体に手差し用の給紙トレイを開閉可能に設ける方法が提案されている。
【0003】
例えば、特許文献1には、手差用給紙トレイを、用紙を支持する底板と、この底板を用紙の積載方向に常時押圧する弾性部材と、用紙をセットするときに底板を弾性部材の付勢力に抗して押し下げ、このセット位置を維持する回動可能なセットレバーと、給紙トレイの開放動作に伴って、セットレバーを底板に押し下げたセット位置に位置付ける抵抗部材と、を有することにより、手差用給紙トレイを開放するだけで、オペレータの操作を要することなく用紙をセットでき、使用性の向上を図る方法が開示されている。
【0004】
特許文献2には、機器本体によって開閉方向へ回動自在に保持され、給紙時には開放位置に移動して転写紙を機器本体内に給紙可能にする手差しトレイを、機器本体によって回動自在に保持された第1用紙積載部と、手差しトレイの搬送方向長を延長するための第2用紙積載部と、で構成し、手差しトレイを機器本体から開放する際には、第2用紙積載部に設けられた取手部を把持して手差しトレイを開放することにより、把持して開放操作する箇所がそのまま延長ガイドを引き出す操作につながり、且つ小型化する方法が開示されている。
【0005】
特許文献3には、画像形成装置の装置本体の側部に、支軸を介して開閉可能に設けられ、トレイ本体に対してヒンジを介して用紙積載トレイを揺動可能に支持してなる手差しトレイにおいて、用紙積載トレイをトレイ本体に対して折り畳んだ状態で、トレイ本体の開閉保持部に対応する位置で、用紙積載トレイの側部との間に指を挿入可能な空間を有するハンドル部を設けることにより、トレイ本体に用紙積載トレイを重ねた状態から用紙積載トレイを開くときに、使用者にとって使い勝手を向上させる方法が開示されている。
【特許文献1】特開2000−198551号公報
【特許文献2】特開2002−167083号公報
【特許文献3】特開2005−200112号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかし、特許文献1〜3の方法では、給紙トレイを開き易くし、用紙を積載し易くすることはできるが、給紙トレイが開放したとき衝撃音が発生し、またかかる衝撃により手差しトレイの耐久性が低下するおそれがある。
【0007】
本発明は、上記問題点に鑑み、簡単な構成で、装置本体からの開放に伴う衝撃音の発生を防止すると共に、耐久性が向上された開閉カバー及びそれを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明は、装置本体に開閉可能に軸支される開閉カバーであって、前記開閉カバーには、装置本体に回動自在に軸支され、回動軸方向少なくとも一端部に沿ってレール部が形成された開閉カバー本体と、装置本体における前記開閉カバー本体の回動軸よりも先端側において回動自在に軸支されるものであり、前記レール部と摺動可能に係合され前記開閉カバーが開放するとき前記レール部の長手方向前記先端側端部から前記回動軸側端部まで移動する支持部が形成された支持部材と、が設けられ、前記レール部の前記先端側端部と前記回動軸側端部との間の所定位置には、前記開閉カバーの開放途中で前記支持部と前記回動軸側から当接し前記開閉カバーの自重により前記支持部の移動を規制可能な規制部が形成されており、前記開閉カバーの開放動作は、前記規制部による前記支持部の移動の規制により前記開閉カバーの開放が停止した後、手動により前記開閉カバーを開放する方向に回動し前記支持部と前記規制部とを離間させることにより実行されることを特徴としている。
【0009】
また本発明は、前記支持部は、前記支持部材から突出する突起から形成され、前記レール部は、前記突起が摺動可能に嵌め込まれる切り抜き穴から形成されており、前記規制部は、前記切り抜き穴において前記長手方向と略垂直に形成された規制壁部であることを特徴としている。
【0010】
また本発明は、前記開閉カバー本体の前記少なくとも一端部に沿って前記レール部よりも前記回動軸側には、補助レール部が形成され、前記支持部材には、前記補助レール部と摺動可能に係合される補助支持部が形成されたことを特徴としている。
【0011】
また本発明は、前記支持部材は、該支持部材と回動自在に連結される連結部材を介して装置本体に回動自在に軸支されることを特徴としている。
【0012】
また本発明は、前記レール部及び支持部材が、前記開閉カバー本体の前記回動軸方向両端部に2つ設けられたことを特徴としている。
【0013】
また本発明は、前記開閉カバーは、用紙が積載される給紙トレイであることを特徴としている。
【0014】
また本発明は、前記開閉カバーを備えた画像形成装置である。
【発明の効果】
【0015】
本発明の第1の構成によれば、開閉カバーに、装置本体に回動自在に軸支され、回動軸方向少なくとも一端部に沿ってレール部が形成された開閉カバー本体と、装置本体における開閉カバー本体の回動軸よりも先端側において回動自在に軸支されるものであり、レール部と摺動可能に係合され開閉カバーが開放するときレール部の長手方向先端側端部から回動軸側端部まで移動する支持部が形成された支持部材と、を設け、レール部の先端側端部と回動軸側端部との間の所定位置に、開閉カバーの開放途中で支持部と回動軸側から当接し開閉カバーの自重により支持部の移動を規制可能な規制部を形成し、開閉カバーの開放動作を、規制部による支持部の移動の規制により開閉カバーの開放が停止した後、手動により開閉カバーを開放する方向に回動し支持部と規制部とを離間させることにより実行することとした。
【0016】
これにより、開閉カバーをその自重により一旦停止させてから開放する2段階の開放動作が可能となるため、開閉カバーが勢い良く開放して衝撃音が発生することを防止すると共に部材の損傷を防止することができる。また、開閉カバーの開放途中で自重により停止させるため、支持部を停止させるための部材が不要となり、簡単な構成とすることができる。従って、簡単な構成で、装置本体からの開放に伴う衝撃音の発生を防止すると共に、耐久性を向上させることができる。
【0017】
本発明の第2の構成によれば、上記第1の構成の開閉カバーにおいて、支持部を、支持部材から突出する突起から形成し、レール部を、突起が摺動可能に嵌め込まれる切り抜き穴から形成し、規制部を、切り抜き穴において長手方向と略垂直に形成された規制壁部とすることにより、より簡単な構成で、レール部、支持部及び規制部を形成しつつ、開閉カバーを開放する際の衝撃音及び部材の損傷を防止することができる。
【0018】
本発明の第3の構成によれば、上記第1または第2の構成の開閉カバーにおいて、開閉カバー本体の少なくとも一端部に沿ってレール部よりも回動軸側に、補助レール部を形成し、支持部材に、補助レール部と摺動可能に係合される補助支持部を形成することにより、開閉カバーの開閉をよりスムーズにすることができると共に、開閉カバーの開閉を安定させることができ、耐久性をより向上させることができる。
【0019】
本発明の第4の構成によれば、上記第1〜第3のいずれかの構成の開閉カバーにおいて、支持部材を、該支持部材と回動自在に連結される連結部材を介して装置本体に回動自在に軸支することにより、支持部材の回動に伴う突出部のレール部内の移動をよりスムーズにすることができるため、開閉カバーの開閉をよりスムーズにすると共に、開閉カバーの開閉を安定させることができる。
【0020】
本発明の第5の構成によれば、上記第1〜第4のいずれかの構成の開閉カバーにおいて、レール部及び支持部材を、開閉カバー本体の回動軸方向両端部に2つ設けることにより、より確実に支持部の移動を規制することができるため、より確実に衝撃音及び部材の損傷を防止することができる。
【0021】
本発明の第6の構成によれば、上記第1〜第5のいずれかの構成の開閉カバーにおいて、開閉カバーを、用紙が積載される給紙トレイとすることにより、使用頻度の高い部材の開閉時における衝撃音及び部材の損傷を防止することができる。
【0022】
本発明の第7の構成によれば、上記第1〜第6のいずれかの構成の開閉カバーを備えた画像形成装置とすることにより、衝撃音の発生及び部材の損傷を防止した画像形成を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下に本発明の実施形態を図面を参照して説明する。図1は、本発明の一実施形態に係る開閉カバーを備えた画像形成装置を示す斜視図であり、図2は、側面断面図である。
【0024】
図1に示すように、画像形成装置(例えばプリンタ)100の前面カバー1aには、給紙トレイ(開閉カバー)11が開閉可能に設けられている。また、図2に示すように、画像形成装置100では、画像形成動作を行う場合、帯電ユニット4により図中時計回りに回転する感光体ドラム5が一様に帯電され、原稿画像データに基づく露光ユニット(レーザ走査ユニット等)7からのレーザビームにより感光体ドラム5上に静電潜像が形成され、現像ユニット8により静電潜像に現像剤(以下、トナーという)が付着されてトナー像が形成される。
【0025】
この現像ユニット8へのトナーの供給はトナーコンテナ9から行われる。なお、画像データはパーソナルコンピュータ(図示せず)等から送信される。また、感光体ドラム5の表面の残留電荷を除去する除電装置(図示せず)がクリーニング装置6の下流側に設けられている。
【0026】
上記のようにトナー像が形成された感光体ドラム5に向けて、用紙26(図3参照)が給紙カセット10又は給紙トレイ11から用紙搬送路12及びレジストローラ対13を経由して搬送され、転写ローラ14(画像転写部)により感光体ドラム5の表面に形成されたトナー像が用紙に転写される。そして、トナー像が転写された用紙は感光体ドラム5から分離され、定着ローラ対15aを有する定着部15に搬送されてトナー像が定着される。定着部15を通過した用紙は、用紙搬送路16により装置上部に搬送され、排出ローラ対17より排出トレイ18に排出される。
【0027】
図3は、本実施形態の画像形成装置の用紙の給紙状態を示す側面断面図である。図1及び図2と共通する部分には共通の符号を付して説明を省略する。カセットフレーム25内には、支点28aを中心に回動可能に支持された用紙積載板28が配置されており、この用紙積載板28上に用紙26が載置される。31は、用紙26の後端を揃える後端カーソルであり、用紙26の搬送方向(左右方向)に移動可能に設けられている。
【0028】
用紙積載板28の下方には扇形ギヤ32と共に回動する押し上げ板33が配置されており、扇形ギヤ32にはギヤ(以下、カセット側ギヤという)34が連結されている。給紙カセット10が装置本体内に挿入され、カセット側ギヤ34がモータ(図示せず)に連結された装置本体側のギヤ(図示せず。以下、装置本体側ギヤという)36に噛み合うことにより、扇形ギヤ32及び押し上げ板33を介して用紙積載板28に駆動力が伝達され、用紙積載板28が持ち上げられる。
【0029】
また、装置本体側には給紙装置20が設けられている。給紙装置20には、ピックアップローラ29、給紙ローラ対30及び給紙搬送路37が設けられている。給紙ローラ対30は、フィードローラ30aとリタードローラ30bとから構成されている。フィードローラ30aは、図示しない駆動手段により回転駆動して用紙26を搬送する。
【0030】
リタードローラ30bは、図示しないトルクリミッタ等により給紙ローラ対30のニップを通過する速度がフィードローラ30aよりも抑制され、且つフィードローラ30aに従動して回転する。給紙搬送路37は、用紙26の搬送方向に給紙ローラ対30を挟んで設けられ、ピックアップローラ29により送り出された用紙26を給紙ローラ対の搬送方向下流側に案内する。給紙搬送路37の搬送方向下流側端部は、用紙搬送路12(図1参照)と連通している。
【0031】
装置本体には用紙26の上端を検知するセンサ(図示せず)が設けられており、センサの検知結果に応じてモータを所定量回転させ、押し上げ板33の先端を徐々に上昇させることにより、用紙積載板28上にセットされた用紙26は、所定の圧力で装置本体側に設けられたピックアップローラ29に押しつけられる。ここで装置本体のコピー開始ボタンがオンされると、ピックアップローラ29及び給紙ローラ対30のフィードローラ30aが図中矢印方向に回転駆動される。
【0032】
用紙26は、ピックアップローラ29によって通常上段の複数枚が給紙ローラ対30に送られる。給紙ローラ対30に送られた複数枚の用紙は、ニップ通過速度がフィードローラ30aよりも抑制されたリタードローラ30bの回転によって生じる摩擦により、最上の1枚のみが分離され、用紙搬送路12に向けて搬送される。そして搬送ローラ対21によってレジストローラ対13に送られる。35はカセットカバーであり、その表面側が外部に露出して装置本体の外装面の一部を構成する。
【0033】
また、給紙トレイ11に載置された用紙26は、ピックアップローラ22によって通常上段の1枚が搬送ローラ対21に送られた後、用紙搬送路12を通ってレジストローラ対13に送られるようになっている。
【0034】
図4は、本実施形態の給紙トレイが開いた状態を示す斜視図であり、図5は本実施形態の給紙トレイを示す図4のA方向から見た斜視図である。また、図6(a)は、本実施形態の給紙トレイ本体を示す平面図であり、図6(b)は、図6(a)の右側から見た側面図である。また、図7(a)は、本実施形態の給紙トレイに用いられる用紙積載トレイの斜視図であり、図7(b)は、図7(a)の右側から見た側面図である。
【0035】
図4及び図5に示すように、給紙トレイ11は、給紙トレイ本体(開閉カバー本体)40と、支持部材51を有する用紙積載トレイ50とから構成されている。図6(a)及び図6(b)に示すように、給紙トレイ本体40は、給紙トレイ11を閉じたとき装置本体側に開放する、用紙搬送方向(図5の矢印方向参照)に断面コの字状の板状部材からなり、コの字の両突出部(回動軸方向両端部)は、装置本体に開閉自在に軸支されると共に、用紙積載トレイ50の移動をガイドするガイド部41を形成している。
【0036】
ガイド部41の長手方向装置本体(図1参照)側(図6(a)、(b)の下側)は、給紙トレイ本体40よりも装置本体側に突出しており、該突出部には係合穴(回動軸)42が形成されている。係合穴42が、装置本体に設けられた突起部材(図示せず)に回動自在に嵌め込まれることにより、給紙トレイ11が装置本体に開閉自在に支持されるようになっている。
【0037】
また、図6(b)に示すように、ガイド部41の長手方向中央付近には、図の左側に突出するよう湾曲した略くの字状の切り抜き穴から成る第1レール部(レール部)43aが形成されている。第1レール部43aには、後述する用紙積載トレイ50の第1突起(支持部)54aが嵌め込まれ、第1突起54aは、第1レール部43aの第1外側端部(先端側端部)43aa(図6(b)の上側)から第1内側端部(回動軸側端部)43ab(図6(b)の下側)まで移動できるようになっている。
【0038】
また、第1外側端部43aaの内側(図6(b)の下側)は、略直角三角形状に切り抜かれており、第1突起54aと第1内側端部43ab側から当接し、第1突起54aの第1外側端部43aaから内側への移動を規制する規制壁部43acが形成されている。規制壁部43acのガイド部41の長手方向に対する角度θは、ここでは略直角とし、規制壁43acの長さLは、第1突起54aの直径よりもやや長く設定されている。
【0039】
規制壁部43acは、ガイド部41の長手方向と略垂直に形成されているため、用紙積載トレイ50の第1突起54aが第1外側端部43aaから第1内側端部43abへと移動する際、規制壁部43acと当接して一旦移動が規制された後、第1内側端部43abへと移動することができるようになっている。
【0040】
一方、第1突起54aが第1内側端部43abから第1外側端部43aaへと移動する際には、規制壁部43acに規制されることなく第1外側端部43aaへ移動することができるようになっている。かかる用紙積載トレイ50及び給紙トレイ本体40の動作の詳細は後述する。
【0041】
また、ガイド部41における係合穴42と第1レール部43aとの間には、図6(b)の右側に突出するよう湾曲した略円弧状の切り抜き穴から成る第2レール部(補助レール部)43bが形成されている。第2レール部43bには、後述する用紙積載トレイ50の第2突起(補助支持部)54bが嵌め込まれ、第2突起54bは、第2レール部43bの第2外側端部43ba(図6(b)の上側)から第2内側端部43bb(図6(b)の下側)まで移動できるようになっている。
【0042】
図5に示すように、用紙積載トレイ50は、用紙搬送方向(図5の矢印方向)に給紙トレイ本体40よりも短く、且つ幅方向(図5の矢印と垂直方向)に給紙トレイ本体40よりも短く形成され、給紙トレイ本体40の内側に収納できる大きさの矩形板状部材から形成されている。また、幅方向両端部に沿って、板状部材から成る支持部材51が突設されている。
【0043】
支持部材51は、連結部材53を介して装置本体に回動可能に支持されるようになっている。また、後述するように給紙トレイ11が開放したとき用紙積載トレイ50に用紙26(図3参照)を積載できるようになっている。また、用紙積載トレイ50には、用紙サイズに応じて用紙の幅方向の位置決めを行うためのカーソルを設けることもできる。
【0044】
図7に示すように、支持部材51の装置本体側(図7(a)、図7(b)の下側)において用紙積載トレイ50と反対側(図7(a)、図7(b)の左側)の端部には、回動用突起52が設けられており、回動用突起52は、連結部材53の一端に設けられた連結用穴53aに回動自在に嵌め込まれている。
【0045】
また、連結部材53の他端には、連結用突起53bが設けられており、支持用突起53bは、装置本体において給紙トレイ本体40のガイド部41の係合穴42と先端41aとの間に設けられた図示しない係合用穴に嵌め込まれるようになっている(図8参照)。これにより、用紙積載トレイ50は、給紙トレイ本体40よりも上方において装置本体に回動自在に、且つ連結部材53に対して回動自在に支持されるようになっている。
【0046】
支持部材51の長手方向において連結部材53とは反対側の端部(図7(a)、図7(b)の上側)には、給紙トレイ本体40の第1レール部43aに摺動可能に嵌め込まれる第1突起54aが形成されている。第1突起54aは、給紙トレイ11を閉じたとき第1レール部43aの第1外側端部43aaと当接しており、給紙トレイ11を開けるとき、第1レール部43aの第1外側端部43aaから第1内側端部43abまで移動し、開ける途中で規制壁43acと当接できるような位置関係で形成されている。
【0047】
また、支持部材51の長手方向に連結部材53と略同じ位置であって、幅方向に用紙積載トレイ50側の端部(図7(a)、図7(b)の右下側)には、第2レール部43bに摺動可能に嵌め込まれる第2突起54bが形成されている。第2突起54bは、給紙トレイ11を開けるとき、第2レール部43bの第2外側端部43baから第2内側端部43bbまで移動できるような位置関係で形成されている。
【0048】
かかる構成により、手動により給紙トレイ11を下方に回動して開ける際、給紙トレイ本体40が前面カバー1a(図4参照)から外側に向かって回動すると共に用紙積載トレイ50が回動し、給紙トレイ本体40の第1レール部43aに嵌め込まれた用紙積載トレイ50の第1突起54aが第1外側端部43aaから内側へと移動するようになっている。そして、給紙トレイ11の回動途中で第1突起54aが規制壁43acに当接する。
【0049】
このとき、給紙トレイ本体40及び用紙積載トレイ50の回動支点の位置の相違、及び回動半径の相違により、第1レール部43aの内側へ移動しようとする第1突起54aが、規制壁部43acに当接するため、後述するようにその内側への移動が規制されるようになっている。これにより、給紙トレイ11の回動は一旦停止する。
【0050】
この状態から、手動により給紙トレイ11を下方に回動させると、第1突起54aが規制壁部43acから上方に離間し、第1レール部43aを第1内側端部43abへと移動するようになっている。そして、第1突起54aが第1内側端部43abと当接することにより、給紙トレイ11の開放は停止し、用紙積載トレイ50及び給紙トレイ本体40が完全に開き、用紙の積載が可能になる。なお、かかる給紙トレイ11の開放する動作の際、用紙積載トレイ50の第2突起54bは第2レール部43bを第2外側端部43baから第2内側端部43bbまで移動するようになっている。
【0051】
一方、給紙トレイ11を装置本体に対して閉じる際には、給紙トレイ本体40及び用紙積載トレイ50を上方に、前面カバー1a(図4参照)に向かって回動すると、用紙積載トレイ50の第1突起54aは、給紙トレイ本体40の第1レール部43aの第1内側端部43aaから第1外側端部43abまで移動するようになっている。
【0052】
この際、第1突起54aの移動は、規制壁部43acによって規制されないようになっている。また、かかる給紙トレイ11を閉じる動作の際、第2突起54bは、第2レール部43bを第2内側端部41bbから第2外側端部41baへと移動するようになっている。
【0053】
次に、給紙トレイ11の開放動作の詳細について説明する。図8は、本実施形態の給紙トレイ本体及び用紙積載トレイの構成を示す図であって、給紙トレイを閉じたときの側面図である。また、図9、図10、図11、図12、図13は、本実施形態の給紙トレイを開け、第1突起の移動が規制部により規制されたときの状態を示す図であり、図9は、給紙トレイ本体及び用紙積載トレイの構成を示す側面図である。
【0054】
また、図10(a)は、図9における用紙積載トレイの側面図であり、図10(b)は、図9における給紙トレイ本体の側面図であり、図11は、給紙トレイ本体及び用紙積載トレイを示す斜視図であり、図12は、装置本体の斜視図であり、図13は、装置本体の側面図である。図1〜図7と共通する部分には共通する符号を付して説明を省略する。
【0055】
図8に示すように、給紙トレイ11が閉じているときには、用紙積載トレイ50の第1突起54a及び第2突起54bは、それぞれ給紙トレイ本体40の第1レール部43aの第1外側端部43aa、第2レール部43bの第1外側端部43baに配置されている。
【0056】
この状態から、図9〜図11に示すように、手動により給紙トレイ11を前面カバー1aから外側に、下方に向かって回動すると、給紙トレイ本体40及び用紙積載トレイ50の回動支点の相違及び回動半径の相違により、用紙積載トレイ50の第1突起54aは、第1レール部43を第1外側端部43aaから内側に移動する。しかし、第1突起50が規制壁部43acと当接するため、その移動が規制される。
【0057】
このとき、第1突起54aには、用紙積載トレイ50の自重により内側に移動しようとする力が作用する。同時に、給紙トレイ本体40の自重により規制壁部43acが回動方向に移動しようとするため、規制壁部43acにより第1突起54aを、回動接線方向(図9の略右側且つやや下側)に押圧する力が作用する。
【0058】
かかる2つの力により、図11に示すように、第1突起54aが規制壁部43acに引っ掛かるようにして第1突起54aと規制壁部43acとが係合し、他に力が作用しなければ、かかる姿勢を保持する。すなわち、給紙トレイ11の自重により、第1突起54aの移動は規制壁部43acにより規制される。これにより、図12及び図13に示すように、給紙トレイ11は、開放途中で一旦停止する。この状態では、用紙積載トレイ50に用紙26(図3参照)を積載することはできない。
【0059】
図14、図15、図16は、本実施形態の給紙トレイが開放したときの状態を示す図であり、図14は、給紙トレイ本体及び用紙積載トレイの構成を示す側面図であり、図15(a)は、図14における用紙積載トレイの側面図であり、図15(b)は、図14における給紙トレイ本体の側面図であり、図16は、装置本体の側面図である。図1〜図13と共通する部分には共通する符号を付して説明を省略する。
【0060】
そして、手動により、給紙トレイ11を、上記一旦停止した状態から下方に回動すると、図14及び図15に示すように、給紙トレイ本体40の第1レール部43aの規制壁部43acは下方(図14、破線矢印)に移動するため、用紙積載トレイ50の第1突起54aは規制壁部43acから上方に離間する(図14、実線矢印)。規制壁部43acによる規制を解除された第1突起54aは、第1レール部43aを第1内側端部43abへと移動する(図14、実線矢印)。そして、第1内側端部43abと当接してその移動が停止する。
【0061】
これにより、図16に示すように、給紙トレイ本体40及び用紙積載トレイ50の回動は停止し、給紙トレイ11は完全に開き、用紙積載トレイ50に用紙26(図3参照)の積載が可能になる。また、かかる回動の際、用紙積載トレイ50の第2突起54bは、給紙トレイ本体40の第2レール部43bを第2外側端部43baから第2内側端部43bbまで、第1突起54aの移動に伴って移動した後、停止する(図9、図14参照)。
【0062】
一方、給紙トレイ11を閉じるときは、手動により給紙トレイ11を上方に、前面カバー1aに向かって回動すると、用紙積載トレイ50の第1突起54aは、給紙トレイ本体40の第1レール部43aを第1内側端部43abから第1外側端部43aaまで、規制壁部43acにより移動を規制されることなく移動し、第1外側端部43aaと当接して停止する(図8参照)。
【0063】
これにより、給紙トレイ11を閉めることができる。かかる回動の際、用紙積載トレイ50の第2突起54bは、給紙トレイ本体40の第2レール部43bを第2内側端部43bbから第2外側端部43baまで、第1突起51bの移動と共に移動した後、停止する。
【0064】
上記の様に、給紙トレイ11を、給紙トレイ本体40及び用紙積載トレイ50から構成したため、給紙トレイ11を開放する際、開放途中の所定位置で一旦停止し、自重により開放姿勢を保持させた後、手動により給紙トレイ11を開放する、という二段階の開放動作が可能になる。
【0065】
これにより、給紙トレイ11が自重により一気に開放し、用紙積載トレイ50の第1突起54a及び第2突起54bが、勢い良く給紙トレイ本体40の第1及び第2レール部43a、43bの第1及び第2内側端部43ab、43bbに衝突して衝撃音が発生することを防止することができる。また、部材の損傷も防止することができる。
【0066】
ここで、例えば、図17に示すように第1レール部43aに規制壁部43acを形成しない構成では(参考のため規制壁部43acを破線で示した)、第1外側端部43aa及び第1内側端部43abの間で第1突起54aの移動が十分に規制されず、給紙トレイ11を開けると、第1突起54aは第1外側端部43aaから第1内側端部43abへと一気に移動する場合がある。
【0067】
このため、第1突起54a及び第2突起54bが、第1及び第2レール部43a、43bの第1及び第2内側端部43ab、43bbに対して勢い良く衝突し、衝撃音の発生や部材の損傷が生じるおそれがある。これらを防止するためには、第1レール部43aの途中に他の部材等を追加して外部から給紙トレイ11の移動を規制することも考えられが、かかる場合、構成が煩雑になったり、部材の配置によって第1突起54の移動が不安定になったり、部材の損傷等が生じるおそれがある。
【0068】
しかし、上記の本実施形態に示すように、第1レール部43aに規制壁部43acを設けることにより、給紙トレイ11の自重により、給紙トレイ11を開放途中で停止させると共にかかる姿勢を保持することができるため、部材等を追加することなく、簡単な構成で上記衝撃音及び部材の損傷を防止するこができる。従って、簡単な構成で、装置本体からの開放に伴う衝撃音の発生を防止すると共に、耐久性を向上させることができる。
【0069】
また、第1レール部43aの形状は、給紙トレイ11が開閉するとき第1突起54aが移動可能であり、且つ第1レール部43aに規制壁部43acを形成可能であれば特に限定されるものではない。また、第2レール部43bの形状は、給紙カバー11が開閉するとき、第2突起54bが移動可能であれば特に限定されるものではない。なお、ここでは、第1及び第2レール部43a、43bをガイド部41に形成したが、給紙トレイ本体40に直接形成することもできる。
【0070】
また、本実施形態では、第1及び第2レール部43a、43bを切り抜き穴から形成し、該レール部に第1及び第2突起54a、54bを摺動可能に嵌め込むこととしたため、より簡単な構成とすることができるが、かかる構成に特に限定されるものではない。その他、例えば第1及び第2レール部43a、43bを溝状とすることもできる。また、第1及び第2突起54a、54bの形状も特に限定されるものではない。
【0071】
本実施形態では、規制壁部43acにおけるガイド部41の長手方向に対する角度θを略直角、長さLを第1突起54aの直径よりもやや大きくすることにより、より確実に第1突起54aの移動を規制することができる。しかし、角度θ及び長さLは、第1突起54aの内側への移動を規制することが可能であれば特に限定されるものではない。
【0072】
角度θ及び長さLが小さくなれば第1突起54aの規制を解除し易くなる一方、第1突起54aの移動を十分に規制できないおそれがあり、角度θ及び長さLが大きくなれば第1突起54aの移動を十分に規制することができる一方、第1突起54aの規制解除が困難となる。
【0073】
また、かかる規制及び規制解除に適切な角度θは、給紙トレイ本体40の回動軸と垂直方向長さ、第1レール43aの長さや形状、用紙積載トレイ50の回動軸と垂直方向長さや支持部材51における第1突起54bの配置等によっても影響を受ける。従って、角度θや長さLは、例えばこれらを考慮して適宜設定することができる。
【0074】
また、本実施形態では、給紙トレイ本体40の両端部に2つのガイド部41を設け、これに対応して用紙積載トレイ50の支持部材51も2つ設けたため、より確実に用紙積載トレイ50の第1突起54aの移動を、ガイド部41の第1レール部43aの規制壁部43acにより規制することができる。しかし、ガイド部41及び支持部材51は、一方の端部に1つ設けることもでき、特に限定されるものではない。
【0075】
また、本実施形態では、用紙積載トレイ50に支持部材51を設けたため、部材を有効活用でき部材点数の増加を防止することができるが、支持部材51及び連結部材53のみを独立して配置し、装置本体に連結部材53を回動自在に支持すると共に、支持部材51の第1及び第2突起54a、54bをガイド部41の第1及び第2レール部43a、43bに嵌め込む構成とすることもできる。
【0076】
また、本実施形態では、ガイド部41に第2レール部43bを形成し、支持部材51に第2突起54bを形成したため、給紙トレイ11の開閉をよりスムーズにすることができると共に、かかる開閉動作を安定させ、耐久性をより向上させることができる。しかし、第2レール部43b及び第2突起54bは必ずしも必要ではなく、これらを有さない構成とすることもできる。
【0077】
また、本実施形態では、支持部材51を連結部材53を介して装置本体に回動自在に支持したため、支持部材51の回動に伴う第1レール43aにおける第1突起54aの移動動作、特に規制壁部43acによる規制を解除する際の第1突起54aの動作をスムーズにすることができるため、給紙トレイ11の開閉動作をスムーズにすると共に、開閉カバーの開閉を安定させることができる。
【0078】
しかし、連結部材53は必ずしも必要ではなく、支持部材51が装置本体に直接支持される構成とすることもできる。また、本実施形態では、ガイド部41の幅方向内側に支持部材51を設けたが、ガイド部41の外側に支持部材51部材を配置し、第1及び第2レール部43a、43bに第1及び第2突起54a、54bを嵌め込む構成とすることもできる。
【0079】
その他本発明は、上記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。例えば、ここでは本発明に係る開閉カバーとして給紙トレイに適用することにより、使用頻度の高い部材の開閉時における衝撃音及び部材の損傷を防止することができる。しかし、開閉カバーであれば特に限定されるものではなく、その他、側面カバー等にも適用することができる。また、上下方向に開閉する開閉カバーに限られず、その他、例えば水平方向に開閉する開閉カバーにも適用することもできる。
【0080】
また、ここでは画像形成装置としてプリンタを例に挙げて説明したが、複写機やファクシミリ等の他の画像形成装置にも本発明が適用できるのはもちろんである。
【産業上の利用可能性】
【0081】
本発明は、装置本体に開閉可能に軸支される開閉カバーであって、前記開閉カバーには、装置本体に回動自在に軸支され、回動軸方向少なくとも一端部に沿ってレール部が形成された開閉カバー本体と、装置本体における前記開閉カバー本体の回動軸よりも先端側において回動自在に軸支されるものであり、前記レール部と摺動可能に係合され前記開閉カバーが開放するとき前記レール部の長手方向前記先端側端部から前記回動軸側端部まで移動する支持部が形成された支持部材と、が設けられ、前記レール部の前記先端側端部と前記回動軸側端部との間の所定位置には、前記開閉カバーの開放途中で前記支持部と前記回動軸側から当接し前記開閉カバーの自重により前記支持部の移動を規制可能な規制部が形成されており、前記開閉カバーの開放動作は、前記規制部による前記支持部の移動の規制により前記開閉カバーの開放が停止した後、手動により前記開閉カバーを開放する方向に回動し前記支持部と前記規制部とを離間させることにより実行されるものである。
【0082】
これにより、開閉カバーをその自重により一旦停止させてから開放する2段階の開放動作が可能となるため、簡単な構成で、装置本体からの開放に伴う衝撃音の発生を防止すると共に、耐久性を向上させることができる。
【0083】
また、支持部を、支持部材から突出する突起から形成し、レール部を、突起が摺動可能に嵌め込まれる切り抜き穴から形成し、規制部を、切り抜き穴において長手方向と略垂直に形成された規制壁部とすることにより、より簡単な構成で、レール部、支持部及び規制部を形成しつつ、開閉カバーを開放する際の衝撃音及び部材の損傷を防止することができる。
【0084】
また、開閉カバー本体の少なくとも一端部に沿ってレール部よりも回動軸側に、補助レール部を形成し、支持部材に、補助レール部と摺動可能に係合される補助支持部を形成することにより、開閉カバーの開閉をよりスムーズにすることができると共に、開閉カバーの開閉を安定させることができ、耐久性を向上させることができる。
【0085】
また、支持部材を、該支持部材と回動自在に連結される連結部材を介して装置本体に回動自在に軸支することにより、支持部材の回動に伴う突出部のレール部内の移動をよりスムーズにすることができるため、開閉カバーの開閉をよりスムーズにすると共に、開閉カバーの開閉を安定させることができる。
【0086】
また、レール部及び支持部材を、開閉カバー本体の回動軸方向両端部に2つ設けることにより、より確実に支持部の移動を規制することができるため、より確実に衝撃音及び部材の損傷を防止することができる。また、開閉カバーを、用紙が積載される給紙トレイとすることにより、使用頻度の高い部材の開閉時における衝撃音及び部材の損傷を防止することができる。また、上記開閉カバーを備えた画像形成装置とすることにより、衝撃音の発生及び部材の損傷を防止した画像形成を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0087】
【図1】は、本発明の一実施形態に係る開閉カバーを備えた画像形成装置を示す斜視図である。
【図2】は、本実施形態の画像形成装置の側面断面図である。
【図3】は、本実施形態の画像形成装置の用紙の給紙状態を示す側面断面図である。
【図4】は、本実施形態の給紙トレイが開いた状態を示す斜視図である。
【図5】は、本実施形態の給紙トレイを示す図4のA方向から見た斜視図である。
【図6】は、本実施形態の給紙トレイ本体を示す図であり、図6(a)は平面図であり、図6(b)は、図6(a)の右側から見た側面図である。
【図7】は、本実施形態の給紙トレイに用いられる用紙積載トレイを示す図であり、図7(a)は斜視図であり、図7(b)は、図7(a)を右側から見た側面図である。
【図8】は、本実施形態の給紙トレイを閉じたときの給紙トレイ本体及び用紙積載トレイの構成を示す側面図である。
【図9】は、本実施形態の給紙トレイを開け、第1突起の移動が規制部により規制されたときの給紙トレイ本体及び用紙積載トレイの構成を示す側面図である。
【図10】は、本実施形態の給紙トレイを開け、第1突起の移動が規制部により規制されたときの給紙トレイ本体及び用紙積載トレイを示す図であり、図10(a)は、図9における用紙積載トレイの側面図であり、図10(b)は、図9における給紙トレイ本体の側面図である。
【図11】は、本実施形態の給紙トレイを開け、第1突起の移動が規制部により規制されたときの給紙トレイ本体及び用紙積載トレイを示す斜視図である。
【図12】は、本実施形態の給紙トレイを開け、第1突起の移動が規制部により規制されたときの装置本体の斜視図である。
【図13】は、本実施形態の給紙トレイを開け、第1突起の移動が規制部により規制されたときの装置本体の側面図である。
【図14】は、本実施形態の給紙トレイが開放したときの給紙トレイ本体及び用紙積載トレイの構成を示す側面図である。
【図15】は、本実施形態の給紙トレイが開放したときの給紙トレイ本体及び用紙積載トレイの構成を示す図であり、図15(a)は、図14における用紙積載トレイの側面図であり、図15(b)は、図14における給紙トレイ本体の側面図である。
【図16】は、本実施形態の給紙トレイが開放したときの装置本体の側面図である。
【図17】は、本実施形態の規制壁部が設けられていない給紙トレイ本体の構成を示す側面図である。
【符号の説明】
【0088】
11 給紙トレイ(開閉カバー)
40 給紙トレイ本体(開閉カバー本体)
41 ガイド部
41a 先端
42 係合穴(回動軸)
43a 第1レール部(レール部)
43aa 第1外側端部(先端側端部)
43ab 第1内側端部(回動軸側端部)
43ac 規制壁部(規制部)
43b 第2レール部(補助レール部)
43ba 第2外側端部
43bb 第2内側端部
50 用紙積載トレイ
51 支持部材
52 回動用突起
53 連結部材
53a 連結用穴
53b 連結用突起
54a 第1突起(支持部)
54b 第2突起(補助支持部)
100 画像形成装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体に開閉可能に軸支される開閉カバーであって、
前記開閉カバーには、
装置本体に回動自在に軸支され、回動軸方向少なくとも一端部に沿ってレール部が形成された開閉カバー本体と、
装置本体における前記開閉カバー本体の回動軸よりも先端側において回動自在に軸支されるものであり、前記レール部と摺動可能に係合され前記開閉カバーが開放するとき前記レール部の長手方向前記先端側端部から前記回動軸側端部まで移動する支持部が形成された支持部材と、が設けられ、
前記レール部の前記先端側端部と前記回動軸側端部との間の所定位置には、前記開閉カバーの開放途中で前記支持部と前記回動軸側から当接し前記開閉カバーの自重により前記支持部の移動を規制可能な規制部が形成されており、
前記開閉カバーの開放動作は、前記規制部による前記支持部の移動の規制により前記開閉カバーの開放が停止した後、手動により前記開閉カバーを開放する方向に回動し前記支持部と前記規制部とを離間させることにより実行されることを特徴とする開閉カバー。
【請求項2】
前記支持部は、前記支持部材から突出する突起から形成され、
前記レール部は、前記突起が摺動可能に嵌め込まれる切り抜き穴から形成されており、
前記規制部は、前記切り抜き穴において前記長手方向と略垂直に形成された規制壁部であることを特徴とする請求項1に記載の開閉カバー。
【請求項3】
前記開閉カバー本体の前記少なくとも一端部に沿って前記レール部よりも前記回動軸側には、補助レール部が形成され、
前記支持部材には、前記補助レール部と摺動可能に係合される補助支持部が形成されたことを特徴とする請求項1または2に記載の開閉カバー。
【請求項4】
前記支持部材は、該支持部材と回動自在に連結される連結部材を介して装置本体に回動自在に軸支されることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の開閉カバー。
【請求項5】
前記レール部及び支持部材が、前記開閉カバー本体の前記回動軸方向両端部に2つ設けられたことを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の開閉カバー。
【請求項6】
前記開閉カバーは、用紙が積載される給紙トレイであることを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の開閉カバー。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれかに記載の開閉カバーを備えた画像形成装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【公開番号】特開2010−30750(P2010−30750A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−195758(P2008−195758)
【出願日】平成20年7月30日(2008.7.30)
【出願人】(000006150)京セラミタ株式会社 (13,173)
【Fターム(参考)】