説明

開閉ドア用シール材とそのシール材を用いたシール材組立体

【課題】ドアパネルに対する密着性の向上を図ることができ、シール性を良好に維持することができる開閉ドア用シール材を提供する。
【解決手段】シール材32は、基部40と、取付状態で車体パネル1の開口縁部2と接触可能に基部40と一体に形成された第1シール部50と、車体パネル1の開口縁部2と接触可能な第2シール部55と、ドアパネル20の側壁面23と接触する第3シール部60とを備える。第3シール部60の先端側部分は、高発泡スポンジゴムにより一体成形された容易変形部62となっている。開閉ドア11の閉時に第2シール部55が車体パネル1に圧接されて屈曲することにより、第3シール部60がドアパネル20の側壁面23の方向へ押圧されることで、容易変形部62の先端が第2シール部55の押圧力が加わった大きな力でドアパネル20の側壁面23に圧接されると共に、幅方向に押し広がる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、開閉ドア用シール材に関し、詳しくは、車体パネルのドア用開口縁部と、この開口縁部に開閉可能に取り付けられる開閉ドア(フロントドア、リアドア等)との間をシールするために、開閉ドアのドアパネル周縁部に取り付けられる開閉ドア用シール材(ドアウエザーストリップとも呼ばれることがある長尺なシール材、以下簡略的にシール材とも言う)とそのシール材を用いたシール材組立体に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、車体パネルのドア用開口縁部と、この開口縁部に開閉可能に取り付けられる開閉ドアとの間をシールするための開閉ドア用シール材において、ドアパネルのリテーナに取り付けられる基部と、この基部から車体パネルの開口縁部に向けて突出された中空状のシール部とを備えた構造のものが一般的である。
このような構造の開閉ドア用シール材においては、例えば、高圧洗車時等の車外側からの圧力がシール材に作用すると、シール材とドアパネルの側壁面やリテーナとの間に隙間が生じることがある。この場合、洗浄水が前記隙間を通って車室内側に浸入する、いわゆる潜り水が生じるという問題点がある。
このような不具合を防止するために、シール材(ウエザーストリップ)の基部(基底部)の車外側部分に形成されたシールリップの付け根に、水漏れ防止シール部を突設したものがある(例えば、特許文献1参照)。
また、基部(基底部)とシールリップ(背面リップ)との少なくとも一方に高発泡スポンジ層を設けることによって、ドア閉じ音をシール性を損なうことなく低減させるものもある(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−257180号公報
【特許文献2】特開2003−182374号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に開示されたものにおいては、ドアパネル(リテーナ部分も含む)の建て付けや、シール材の組付けの「ばらつき」等によって、ドアパネルに対する水漏れ防止シール部の接触状態が変化して部分的な密着不良が発生しやすい。
また、特許文献2に開示されたものにおいても、ドアパネルに対するシールリップの接触状態が変化しやすい。そして、前記変化を高発泡スポンジ層の弾性変形によって吸収することが困難で部分的な密着不良が発生しやすい。
【0005】
この発明の目的は、前記問題点に鑑み、ドアパネルに対する密着性の向上を図ることができ、その結果、シール性を良好に維持することができる開閉ドア用シール材とそのシール材を用いたシール材組立体を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
前記課題を解決するために、この発明の請求項1に係る開閉ドア用シール材は、車体パネルのドア用開口縁部と、この開口縁部に開閉可能に取り付けられる開閉ドアとの間をシールするために、前記開閉ドアのドアパネル周縁部に取り付けられる長尺な開閉ドア用シール材であって、
前記シール材は、前記ドアパネルに取り付けられる基部と、取付状態で前記基部の車内寄り部分から前記車体パネルの開口縁部に向けて突出し、かつ前記車体パネルの開口縁部と接触可能に前記基部と一体に形成された第1シール部と、前記基部の車外寄り部分から前記車体パネルの開口縁部に向けて突出し、かつ前記車体パネルの開口縁部と接触可能な第2シール部と、この第2シール部から前記ドアパネルの側壁面に向けて突出し、かつ前記ドアパネルの側壁面と接触する第3シール部とを備え、
前記第3シール部の先端側部分は、高発泡スポンジゴムにより一体成形された容易変形部となっており、
前記開閉ドアの閉時に前記第2シール部が前記車体パネルに圧接されて屈曲することにより、前記第3シール部が前記ドアパネルの側壁面の方向へ押圧されることで、前記容易変形部の先端が前記第2シール部の押圧力が加わった大きな力で前記ドアパネルの側壁面に圧接されると共に、幅方向に押し広がることを特徴とする。
【0007】
前記構成によると、ドア閉時に第2シール部が車体パネルに圧接されて屈曲することにより、第3シール部がドアパネルの側壁面の方向へ押圧される。これによって、容易変形部の先端が第2シール部の押圧力が加わった大きな力でドアパネルの側壁面に圧接されると共に、幅方向に押し広がるため、ドアパネルに対する容易変形部の密着性が確保される。
前記したようにして、ドアパネルに対する容易変形部の密着性を確保することによって、ドアパネル(リテーナ部分も含む)の建て付けや、シール材の組付けの「ばらつき」等があったとしても、その「ばらつき」等を高発泡スポンジゴムによりなる容易変形部の弾性変形によって良好に吸収することができる。
この結果、シール材のドアパネルに対する密着性の向上を図ることができ、シール性を長期間にわたって良好に維持することができる。
【0008】
請求項2に係る開閉ドア用シール材は、請求項1に記載の開閉ドア用シール材であって、
第1シール部が車体パネルに弾接して弾性変形することにより、屈曲した第2シール部の方向へ変位して前記第2シール部を介して第3シール部をドアパネルの側壁面側へ押圧することで、容易変形部の先端が前記ドアパネルの側壁面に圧接されることを特徴とする。
【0009】
前記構成によると、ドア閉時に、第2シール部が車体パネルに圧接されて屈曲すると共に、第1シール部が車体パネルに弾接して屈曲した第2シール部の方向へ変位(弾性変形)する。
そして、第1シール部による押圧力が第2シール部に加わり、第3シール部を第1シール部による押圧力の分だけ大きい力でドアパネル20の側壁面側へ押圧する。
これによって、第3シール部の容易変形部の先端が第2シール部の押圧力が加わった大きな力でドアパネルの側壁面に圧接されると共に、幅方向に押し広がるように良好に弾性変形する。
この結果、ドアパネルの側壁面に対する容易変形部の接触面積が増大する。
したがって、請求項2の発明によれば、請求項1に発明の効果に加えて、シール材のドアパネルに対する密着性の向上を図ることができる。
【0010】
請求項3に係る開閉ドア用シール材は、請求項1又は2に記載の開閉ドア用シール材であって、
容易変形部を形成する高発泡スポンジゴムの密度は、0.15〜0.35g/cmであり、シール材の前記容易変形部以外の部分の密度は、0.45〜0.65g/cmであり、前記シール材は共押出成形により一体成形されていることを特徴とする。
【0011】
前記構成によると、容易変形部を形成する高発泡スポンジゴムの密度が、0.15〜0.35g/cmとされ、シール材の容易変形部以外の部分の密度が、0.45〜0.65g/cmとされることで、ドア閉時の第1、第2シール部の弾性変形に伴う反力を適切な大きさにすることができると共に、容易変形部を容易に変形させてドアパネルの側壁面に良好に密着させることができる。
すなわち、容易変形部を形成する高発泡スポンジゴムの密度が0.15g/cmよりも小さく設定されると、ドアパネルの側壁面に対する容易変形部の押圧力が不足して密着性が確保できない不具合が想定され、高発泡スポンジゴムの密度が0.35g/cmよりも大きく設定されると、容易変形部が弾性変形し難くなり、ドア閉時に第1シール部や第2シール部に押圧されて幅方向に押し広がるように弾性変形してドアパネルの側壁面に良好に密着させることが困難となる不具合が想定される。
さらに、シール材の容易変形部以外の部分の密度が0.45g/cmよりも小さく設定されると、車体パネルと第1、第2シール部とのシール性が低下する不具合が想定され、シール材の容易変形部以外の部分の密度が0.65g/cmよりも大きく設定されると、ドア閉めに要する力が過大となる不具合が想定される。
前記したように、シール材の容易変形部の密度及び容易変形部以外の部分の密度が設定されることによって前記各不具合の発生を防止することができる。
したがって、請求項3の発明によれば、請求項1又は2の発明の効果に加えて、ドア閉めに要する力を適切に確保しながらドアパネルに対する密着性の向上をより一層良好に図ることができる。
【0012】
請求項4に係る開閉ドア用シール材は、請求項1〜3のいずれか一項に記載の開閉ドア用シール材であって、
第1シール部は横断面中空形状に形成されていることを特徴とする。
【0013】
前記構成によると、ドア閉時に、横断面中空形状の第1シール部が車体パネルに面接触状態で弾接し、屈曲した第2シール部の方向へ良好に弾性変形する。このため、第1シール部が車体パネルと適正な力で弾接すると共に、第2シール部をドアパネルの側壁面の方向へ押圧することができる。
したがって、請求項4の発明によれば、請求項1〜3のいずれか一項の発明の効果に加えて、シール材のドアパネルに対する密着性の向上に効果が大きい。
【0014】
請求項5に係る開閉ドア用シール材は、請求項1〜4のいずれか一項に記載の開閉ドア用シール材であって、
第2シール部は取付状態で高さ方向の中央部が車内側へ突出する横断面L字状に形成され、突出した屈曲部の部分が屈曲可能となっていることを特徴とする。
【0015】
前記構成によると、ドア閉時に第2シール部が車体パネルに圧接される際、第2シール部は、高さ方向の中央部の屈曲部において容易に弾性変形して屈曲し、これによって、第3シール部をドアパネルの側壁面の方向へ良好に押圧する。
したがって、請求項5の発明によれば、請求項1〜4のいずれか一項の発明の効果に加えて、第3シール部をドアパネルの側壁面の方向へ良好に押圧して、容易変形部の先端をドアパネルの側壁面に適切な力で密着させることできる。これによって、ドアパネルに対して容易変形部を密着させシール材のシール性の向上を図ることができる。
【0016】
請求項6に係る開閉ドア用シール材は、請求項1〜5のいずれか一項に記載の開閉ドア用シール材であって、
容易変形部は横断面矩形に形成され、ドアパネルの側壁面に弾接する先端面が平坦面をなしていることを特徴とする。
【0017】
前記構成によると、横断面矩形に形成された容易変形部の先端面の平坦面がドアパネルの側壁面に面接触状態で安定よく密着する。
したがって、請求項6の発明によれば、請求項1〜5のいずれか一項の発明の効果に加えて、ドアパネルに対するシール材のシール性の向上に効果が大きい。
【0018】
請求項7に係る開閉ドア用シール材は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の開閉ドア用シール材であって、
開閉ドアはサッシュドアであり、このサッシュドアのドアパネルに設けられるリテーナーに対し、シール材の基部が嵌込み可能に構成されていることを特徴とする。
【0019】
前記構成によると、サッシュドアのドアパネルに設けられるリテーナーに対し、シール材の基部が嵌込まれることによって、サッシュドアにシール材を容易に装着することができる。
したがって、請求項7の発明によれば、請求項1〜6のいずれか一項の発明の効果に加えて、ドアパネルにリテーナーが設けられたサッシュドアに好適に採用することができると共に、サッシュドアのシール性の向上に効果が大きい。
【0020】
請求項8に係る開閉ドア用シール材は、請求項1〜6のいずれか一項に記載の開閉ドア用シール材であって、
開閉ドアはパネルドアであり、シール材の基部には、ドアパネルの取付孔に差し込まれて係合可能なクリップが装着されていることを特徴とする。
【0021】
前記構成によると、リテーナーが存在しないパネルドアのドアパネルの取付孔に、シール材の基部のクリップが差し込まれて係合されることによって、パネルドアにシール材を容易に装着することができる。
したがって、請求項8の発明によれば、請求項1〜6のいずれか一項の発明の効果に加えて、パネルドアに好適に採用することができると共に、パネルドアのシール性の向上に効果が大きい。
【0022】
請求項9に係る開閉ドア用シール材を用いたシー材組立体は、請求項1〜8のいずれか一項に記載の開閉ドア用シール材を用いたシール材組立体であって、
前記シール材組立体は、開閉ドアの上縁部から前側又は後側傾斜部にかけて配設される部位の第1成形体と、前記開閉ドアの後側又は前側縦縁部から下縁部及び前側又は後側縦縁部にかけて配設される部位の第2成形体とが射出成形によって形成される接合体によって接合されて構成され、
前記第1成形体及び前記第2成形体は押出成形によって形成され、
前記第1成形体に、第1シール部と、第2シール部と、先端に容易変形部を有する第3シール部とが形成される一方、前記第2成形体には、第1シール部が形成されるが、第2シール部及び第2シール部は形成されていないことを特徴とする。
【0023】
前記構成によると、開閉ドアのドアパネル周縁部において、水が浸入しやすい部分に、第1〜第3シール部を有する第1成形体を配置することによってシール性を効率よく確保することができると共に、水が浸入し難い部分に第2成形体を配置してドア閉めに要する力を過大にすることなく適切な範囲に保つことができる。
したがって、請求項9の発明によれば、請求項1〜8のいずれか一項の発明の効果に加えて、シール材組立体として開閉ドアのシール性の向上とドア閉めに要する力を適切にすることに効果が大きい。
【図面の簡単な説明】
【0024】
【図1】この発明の実施例1に係る開閉ドア用シール材が車両の開閉ドアに組み付けられた状態を簡略化して示す車両の側面図である。
【図2】同じく図1のII−II線に沿う横断面図である。
【図3】同じくシール材組立体を示す正面図である。
【図4】同じく図3のIV−IV線に沿う横断面図である。
【図5】この発明の実施例2に係る開閉ドア用シール材が開閉ドアとしてのプレスドアにクリップによって装着された状態を示す横断面図である。
【図6】同じく自由状態のシール材を示す横断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0025】
この発明を実施するための最良の形態について実施例にしたがって説明する。
【実施例1】
【0026】
この発明の実施例1を図1〜図4にしたがって説明する。
図1に示すように、この実施例1に係る開閉ドア用シール材は、開閉ドアとしてのフロント側のサッシュドア11に採用される場合を例示する。
また、図2に示すように、車体パネル1のサッシュドア11に対応する開口縁部2は、周壁部3と側壁部4とを備えて段差状に形成されている。そして、サッシュドア11は、車体パネル1の開口縁部2の一側(前側)にヒンジ機構(図示しない)によって開閉可能に装着される。
また、サッシュドア11のドアサッシュ部(窓枠部)13の上縁部14と前側傾斜部15には、シール材に対応するリテーナ24が設けられている。
すなわち、ドアサッシュ部13を構成するドアパネル20のうち、アウタパネル22の端縁部にリテーナ24が一体連続状に折り曲げ形成されている。このリテーナ24は、嵌込み凹部25と、この嵌込み凹部25の開口部両端に開口部を狭めるようにして突出された車内側係止部26及び車外側係止部27とを備えて形成されている。
そして、嵌込み凹部25の底部がドアパネル20のインナパネル21にスポット溶接等によって固着されている。
【0027】
図2と図3に示すように、車体パネル1の開口縁部2と、サッシュドア11との間をシールするためのシール材を用いたシール材組立体30は、第1、第2の両成形体32、33と、これら第1、第2の両成形体32、33を接合する第1、第2の接合体34、35によって環状に構成されている。
【0028】
シール材組立体30の第1、第2の両成形体32、33は、ゴム(例えば、EPDM)、軟質樹脂(例えば、TPO)等の弾性材料の押出成形によって長尺をなす押出成形品によって形成されている。
また、第1成形体(この発明のシール材に相当する)32は、水が浸入しやすい部分であるドアサッシュ部13の上縁部14及び前側傾斜部15の部分に配置されている。
一方、第2成形体33は、水が浸入し難い部分であるサッシュドア11の後側上縦縁部17とこの後側上縦縁部17の下方に連続するサッシュドア11の本体部分の後側下縦縁部18と下側縁部19及び前側縦縁部16とにわたって配置されている。
そして、第1、第2の両成形体32、33の相対する端部同士が射出成形によって形成された第1接合体34(上縁部14に対応する第1成形体32の部分と、後側上縦縁部17に対応する第2成形体33の部分との接合部であるコーナー部)と、第2接合体35(前側傾斜部15に対応する第1成形体32の部分と、前側縦縁部16に対応する第2成形体35の部分との接合部)によって接合されることによって、環状に形成されたシール材組立体30が構成される。
なお、第1、第2の両接合体34、35は、第1、第2の両成形体32、33と類似の材料であるEPDMスポンジゴムを射出成形することが望ましい。
【0029】
さて、この発明のシール材に相当する第1成形体32は、図2と図4に示すように、基部(取付基部)40と、第1シール部(メインシール部)50と、第2シール部(サブシールリップ)55と、第3シール部(背面リップ)60とを備えている。
基部40は、リテーナ24に嵌込まれて取り付けられ、基部40の車内寄り部分41には、リテーナ24の嵌込み凹部25に嵌込まれたときに車内側係止部26に係合して抜け止めをなす車内側係合突部42が形成され、車内寄り部分43には、リテーナ24の車外側係止部27に係合して抜け止めをなす車外側係合突部44が形成され、基部40の中央部には中空部45が形成されている。
【0030】
また、第1シール部50は、取付状態で基部40の車内寄り部分41から車体パネル1の開口縁部2の側壁部4に向けて突出し、車体パネル1の開口縁部2と接触可能に基部40と一体に形成されている。さらに、第1シール部50は内部に中空部51を有して横断面中空形状に形成されている。
また、この実施例1において、第1シール部50の中空部51を構成する周壁部のうち、車内側周壁部52の肉厚が車外側周壁部54の肉厚よりも厚く形成されて剛性が高められている。
これによって、図2に示すように、サッシュドア11の閉時に、第1シール部50の車内側周壁部52が車体パネル1の開口縁部2の側壁部4に押圧される際に波打つことなく面接触状態を保って弾性変形して密着すると共に、車外側周壁部54を第2シール部55の方向へ不足のない量で変位させ第2シール部55を車外側方向へ押圧する。
【0031】
第2シール部55は、基部40の車外寄り部分43から車体パネル1の開口縁部2の周壁部3に向けて突出し、車体パネル1の開口縁部2の周壁部3と接触可能である。
また、この実施例1において、第2シール部55は、取付状態で幅方向(第2シール部55の根元部から先端部の間の方向又は基部40から第1シール部50の先端部の間の方向を幅方向とする。)の中央部が車内側へ突出する横断面L字状に形成され、突出した屈曲部57の部分で屈曲可能となっている。
【0032】
第3シール部60は、第2シール部55の根元部近傍からドアパネル20のリテーナ24近傍の側壁部(側壁面)23に向けて突出し、ドアパネル20の側壁部23と接触する。
図2と図4に示すように、第3シール部60の先端側部分は、高発泡スポンジゴムにより一体成形された容易変形部62となっている。
図4に示すように、容易変形部62は横断面矩形に形成され、ドアパネル20のリテーナ24の近傍の側壁部(側壁面)23に弾接する先端面が平坦面をなしている。
また、容易変形部62は、その横断面において根元部が幅広で、先端部に向かって逐次幅狭となった横断面台形状に形成されているが、根元部と先端部の幅が同等又は根元部が幅狭で先端部が幅広であってもよい。
そして、図2に示すように、サッシュドア11の閉時に第2シール部55が車体パネル1の開口縁部2の周壁部3に圧接されて屈曲すると共に、第1シール部50が車体パネル1の開口縁部2の側壁部4に弾接して弾性変形することにより、屈曲した第2シール部55の方向へ変位して第2シール部55を車外側方向へ押圧し、その結果、第3シール部60をドアパネル20のリテーナ24近傍の側壁部23側へ押圧することで、容易変形部62の先端が第1シール部50の押圧力が加わると共に、第2シール部55の押圧力が加わった大きな力でドアパネル20の側壁部23に圧接されて幅方向に押し広がる。
【0033】
また、容易変形部62を形成する高発泡スポンジゴム(例えば、EPDMスポンジゴム)の密度は、0.10〜0.40g/cmに設定されことが好ましく、0.25±0.10g/cmに設定されることがより好ましい。
また、シール材をなす第1成形体32の容易変形部62以外の発泡スポンジゴムの部分(例えば、EPDMスポンジゴム)の密度は、0.40〜0.70g/cmに設定されることが好ましく、0.55±0.10g/cmに設定されることがより好ましい。
そして、シール材組立体30を構成する第1成形体32は共押出成形により一体成形されている。
【0034】
また、シール材組立体30の第2成形体33は、基部と、横断面中空状の第1シール部とがそれぞれ形成されているが、第2シール部55及び第3シール部60は形成されていない。
また、サッシュドア11の本体部分を構成するドアパネル20の下側縁部19及び前側縦縁部16にはリテーナが設けられていないため、複数の取付孔(図示しない)が配設され、それらの箇所に対応する第2成形体33の基部(図示しない)には、複数のクリップ(図示しない)が長手方向に所定間隔をたもって配設される。
そして、第2成形体33は、その複数のクリップがドアパネル20の複数の取付孔に差し込まれて係合されることによって、ドアパネル20の下側縁部19及び前側縦縁部16に沿って装着される。
【0035】
この実施例1に係る開閉ドア用シール材は上述したように構成される。
したがって、サッシュドア11のドア閉時に、シール材としての第1成形体32の第2シール部55が車体パネル1の開口縁部2の周壁部3に圧接されて屈曲することにより、第3シール部60がドアパネル20のリテーナ24近傍の側壁部(側壁面)23の方向へ押圧される。これによって、容易変形部62の先端が、第2シール部55の押圧力が加わった大きな力でドアパネル20の側壁部23に圧接されると共に、幅方向に押し広がる。このため、ドアパネル20の側壁部23に対する容易変形部62の密着性が良好に確保される。
前記したようにして、ドアパネル20の側壁部23に対する容易変形部62の密着性を良好に確保することによって、ドアパネル20の建て付けや、シール材としての第1成形体32の組付けの「ばらつき」等があったとしても、前記「ばらつき」を高発泡スポンジゴムによりなる容易変形部62の弾性変形によって良好に吸収することができる。
この結果、シール材としての第1成形体32のドアパネル20の側壁部23に対する密着性の向上を図ることができ、その結果、シール性を長期間にわたって良好に維持することができる。
【0036】
この実施例1において、サッシュドア11のドア閉時に、第2シール部55が車体パネル1の開口縁部2の周壁部3に圧接されて屈曲部57において容易に弾性変形して屈曲すると共に、第1シール部50が車体パネル1の開口縁部2の側壁部4に弾接し、これによって前記屈曲した第2シール部55の方向へ変位(弾性変形)する。
そして、第1シール部50による押圧力が第2シール部55に加わり、第3シール部60を第1シール部50による押圧力の分だけ大きい力でドアパネル20の側壁部23側へ押圧する。
これによって、第3シール部60の容易変形部62の先端がドアパネル20の側壁部23に圧接して幅方向へ大きく押し広がる。
この結果、ドアパネル20の側壁部23に対する容易変形部62の接触面積が増大するため、ドアパネル20の側壁部23に対する容易変形部62の密着性の向上を良好に図ることができる。
【0037】
また、この実施例1において、容易変形部62を形成する高発泡スポンジゴムの密度が、0.10〜0.40(より好ましくは0.15〜0.35)g/cmとされ、シール材を構成する第1成形体32の容易変形部62以外の部分の密度が、0.40〜0.70(より好ましくは0.45〜0.65)g/cmとされることで、ドア閉時の第1、第2シール部50、55の弾性変形に伴う反力を適切な大きさにすることができると共に、容易変形部62を容易に変形させて先端を幅方向に押し広がらせてドアパネル20の側壁部23に良好に密着させることができる。
すなわち、容易変形部62を形成する高発泡スポンジゴムの密度が0.10(より好ましくは0.15)g/cmよりも小さく設定されると、ドアパネル20の側壁部23に対する容易変形部62の押圧力が不足して密着性が確保できない不具合が想定され、高発泡スポンジゴムの密度が0.40(より好ましくは0.35)g/cmよりも大きく設定されると、容易変形部62が弾性変形し難くなり、ドア閉時に第1シール部50や第2シール部55に押圧されて容易に弾性変形して車体パネル1の側壁部4に良好に密着させることが困難となる不具合が想定される。
さらに、第1成形体32の容易変形部62以外の部分の密度が0.40(より好ましくは0.45)g/cmよりも小さく設定されると、車体パネル1に開口縁部2に対する第1、第2シール部50、55の押圧力が不足して、車体パネル1の開口縁部2の周壁部3及び側壁部4と、第1、第2シール部50、55とのシール性が低下する不具合が想定され、第1成形体32の容易変形部62以外の部分の密度が0.70(より好ましくは0.65)g/cmよりも大きく設定されると、車体パネル1の開口縁部2に対する第1、第2シール部50、55の弾発力が大きくなり、サッシュドア11のドア閉めに要する力が過大となる不具合が想定される。
前記したように、第1成形体32の容易変形部62の密度及び容易変形部62以外の部分の密度が設定されることによって前記各不具合の発生を防止することができる。
この結果、サッシュドア11のドア閉めに要する力を適切に確保しながらドアパネル20に対する密着性の向上をより一層良好に図ることができる。
【0038】
また、この実施例1において、ドア閉時に、横断面中空形状の第1シール部50が車体パネル1の開口縁部2の側壁部4に面接触状態で弾接して弾性変形し、屈曲した第2シール部55の方向へ良好に変位する。このため、第1シール部50が車体パネル1の開口縁部2の側壁部4に適正な力で弾接すると共に、第2シール部55を車外側方向へ押圧するので密着性の向上に効果が大きい。
さらに、ドア閉時に第2シール部55が車体パネル1の開口縁部2の周壁部3に圧接される際、第2シール部55は、幅方向の中央部の屈曲部57において容易に弾性変形して屈曲し、これによって、第3シール部60をドアパネル20の側壁部23の方向へ良好に押圧する。
このようにして、第3シール部60をドアパネル20の側壁部23の方向へ良好に押圧して、容易変形部62の先端をドアパネル20の側壁部23に大きな力で圧接させて幅方向に押し広げることができるため、ドアパネル20の側壁部23に対する容易変形部62の密着性の向上を図ることができる。
【0039】
また、この実施例1において、横断面矩形(台形状)に形成された容易変形部62先端の平坦面がドアパネル20の側壁部23に面接触状態で安定よく弾接するため、ドアパネル20の側壁部23に対する容易変形部62の密着性の向上に効果が大きい。
【0040】
また、サッシュドア11のドアパネル20のアウタパネル22に設けられたリテーナ24に対し、シール材を構成する第1成形体32の基部40が嵌込まれることによって、サッシュドア11に第1成形体32を容易に装着することができる。
【0041】
また、この実施例1においては、第1、第2の両成形体32、33と、これら第1、第2の両成形体32、33を接合する第1、第2の接合体34、35によって環状をなすシール材組立体30が構成される。
そして、水が浸入しやすい部分(フロント側のサッシュドア11のドアサッシュ部13の上縁部14及び前側傾斜部15の部分)に、第1シール部50と、第2シール部55と、容易変形部62を先端側に有する第3シール部60とがそれぞれ形成された第1成形体32を配置することによって、シール性を効率よく確保することができる。
さらに、水が浸入し難い部分(サッシュドア11の後側上縦縁部17と後側下縦縁部18と下側縁部19及び前側縦縁部16とにわたる部分)に、第2シール部55及び第3シール部60が形成されない第2成形体33を配置してドア閉めに要する力を過大にすることなく適切な範囲に保つことができる。この結果、サッシュドア11のシール性の向上とドア閉めに要する力を適切にすることに効果が大きい。なお、第2成形体33にも、潜り水を防止するためのリップ(図示しない)が設けられている。
【0042】
なお、前記実施例1においては、開閉ドアとしてのフロント側のサッシュドア11にシール材組立体30を採用した場合を例示したが、図1に示すように、リア側のサッシュドア111にシール材組立体130を採用することもできる。
この場合、シール材組立体130は、リア側のサッシュドア111の上縁部114から後側傾斜部115にかけて配設される部位の第1成形体132と、サッシュドア111の前側上縦縁部117と、この前側上縦縁部117の下方に連続するサッシュドア111の本体部分の前側下縦縁部118と、下側縁部119及び後側縦縁部116とにわたって配設される部位の第2成形体133とが射出成形によって形成される第1接合体134と第2接合体135によって接合されて環状に形成されたシール材組立体130となっている。
すなわち、リア側のサッシュドア111においては、ドアサッシュ部131の上縁部114及び後側傾斜部115の部分において水が浸入しやすい。この水が浸入しやすい部分に、実施例1と同様にして第1シール部と、第2シール部と、容易変形部を先端側に有する第3シール部が形成された第1成形体132を配置することによって、シール性を効率よく確保することができる。
また、水が浸入し難い部分に、第2シール部及び第3シール部が形成されない第2成形体133を配置してドア閉めに要する力を過大にすることなく適切な範囲に保つことができる。この結果、リア側のサッシュドア111のシール性の向上とドア閉めに要する力を適切にすることに効果が大きい。
【実施例2】
【0043】
この発明の実施例2を図5と図6にしたがって説明する。
図5と図6に示すように、この実施例2に係る開閉ドア用シール材は、開閉ドアとしてのパネルドア221に採用される場合を例示する。
また、車体パネル201のパネルドア221に対応する開口縁部202は、実施例1と同様にして周壁部203と側壁部204とを備えて段差状に形成されている。そして、パネルドア221は、車体パネル201の開口縁部202の一側(前側)にヒンジ機構によって開閉可能に装着される。
周知のように、パネルドア221の窓枠部にはリテーナーが存在しないため、窓枠部を構成するドアパネル220の周壁部224には、複数の取付孔225が長手方向に所定間隔を保って形成されている。
【0044】
一方、シール材231は、ドアパネル220の取付孔225に差し込まれて固定されるクリップ270が取り付けられた基部240と、取付状態で基部240の車内寄り部分241から車体パネル1の開口縁部202の側壁部204に向けて突出するように基部240と一体に形成された第1シール部250と、基部240の車外寄り部分243から車体パネル201の開口縁部202の周壁部203に向けて突出する第2シール部255と、この第2シール部255の根元部近傍からドアパネル220の側壁部(側壁面)223に向けて突出する第3シール部260とを備えている。
この実施例2において、ドアパネル220の側壁部(側壁面)223は、上側壁部223aと、下側壁部223bとを有して段差状に形成されている。
そして、基部240の車外寄り部分243には、ドアパネル220の下側壁部223bに弾接するシールリップ244が形成され、仮に、第3シール部260とドアパネル220の側壁部223との隙間から雨水等が浸入した場合でも、それ以上車内側へ浸入するのを防止している。
【0045】
また、第1シール部250は内部に、実施例1で述べたシール材の第1シール部50と同様にして中空部251を有して横断面中空形状に形成されている。
さらに、第1シール部250の中空部251を構成する周壁部のうち、車内側周壁部252の肉厚が車外側周壁部254の肉厚よりも厚く形成されて剛性が高められている。
これによって、パネルドア221の閉時に、第1シール部250の車内側周壁部252が車体パネル201の開口縁部202の側壁部204に押圧される際に面接触状態を保って弾性変形して密着すると共に、車外側周壁部254を第2シール部255の方向へ不足のない量で変位させ第2シール部255を車外側方向へ押圧する。
また、第2シール部255においても、実施例1で述べた第1成形体32の第2シール部55と同様にして取付状態で幅方向の中央部に車内側へ突出する屈曲部257を有して横断面L字状に形成されている。
【0046】
また、第3シール部260においても実施例1で述べた第1成形体32の第3シール部60と同様にして、先端側部分が高発泡スポンジゴムにより一体成形された容易変形部262となっている。
そして、容易変形部262は横断面矩形(台形状)に形成され、ドアパネル220の側壁部223の上側壁部223aに弾接する先端面が平坦面をなしている。
また、容易変形部262を形成する高発泡スポンジゴム(例えば、EPDMスポンジゴム)の密度は、実施例1と同様にして、0.10〜0.40(より好ましくは、0.15〜0.35)g/cmであり、シール材231の容易変形部262以外の低発泡スポンジゴムの部分(例えば、EPDMスポンジゴム)の密度は、0.40〜0.70(より好ましくは、0.45〜0.65)g/cmである。そして、シール材231は共押出成形により一体成形されている。
【0047】
この実施例2に係る開閉ドア用シール材は上述したように構成される。
したがって、この実施例2においては、パネルドア221のドアパネル220の取付孔225に、シール材231の基部240のクリップ270が差し込まれて係合されることによって、パネルドア221にシール材231を容易に装着することができる。
その他の構成は実施例1とほぼ同様にして構成されるため、実施例1と同様の作用効果を奏する。
【0048】
また、実施例2においても、実施例1と同様にして、押出成形品である第1成形体と、第2成形体とが射出成形によって形成される第1、第2の両接合体によって接合されて環状に形成されたシール材組立体とすることも可能である。この場合、シール材231によって第1成形体が形成される。
【0049】
なお、この発明は前記実施例1及び2に限定するものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施することもできる。
【符号の説明】
【0050】
1 車体パネル
2 開口縁部
11 サッシュドア(開閉ドア)
20 ドアパネル
24 リテーナ
30 シール材組立体
32 第1成形体(シール材)
33 第2成形体
34 第1接合体
35 第2接合体
40 基部
50 第1シール部
55 第2シール部
60 第3シール部
62 容易変形部
201 車体パネル
202 開口縁部
221 パネルドア(開閉ドア)
231 シール材
240 基部
250 第1シール部
255 第2シール部
260 第3シール部
262 容易変形部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
車体パネルのドア用開口縁部と、この開口縁部に開閉可能に取り付けられる開閉ドアとの間をシールするために、前記開閉ドアのドアパネル周縁部に取り付けられる長尺な開閉ドア用シール材であって、
前記シール材は、前記ドアパネルに取り付けられる基部と、取付状態で前記基部の車内寄り部分から前記車体パネルの開口縁部に向けて突出し、かつ前記車体パネルの開口縁部と接触可能に前記基部と一体に形成された第1シール部と、前記基部の車外寄り部分から前記車体パネルの開口縁部に向けて突出し、かつ前記車体パネルの開口縁部と接触可能な第2シール部と、この第2シール部から前記ドアパネルの側壁面に向けて突出し、かつ前記ドアパネルの側壁面と接触する第3シール部とを備え、
前記第3シール部の先端側部分は、高発泡スポンジゴムにより一体成形された容易変形部となっており、
前記開閉ドアの閉時に前記第2シール部が前記車体パネルに圧接されて屈曲することにより、前記第3シール部が前記ドアパネルの側壁面の方向へ押圧されることで、前記容易変形部の先端が前記第2シール部の押圧力が加わった大きな力で前記ドアパネルの側壁面に圧接されると共に、幅方向に押し広がることを特徴とする開閉ドア用シール材。
【請求項2】
請求項1に記載の開閉ドア用シール材であって、
第1シール部が車体パネルに弾接して弾性変形することにより、屈曲した第2シール部の方向へ変位して前記第2シール部を介して第3シール部をドアパネルの側壁面側へ押圧することで、容易変形部の先端が前記ドアパネルの側壁面に圧接されることを特徴とする開閉ドア用シール材。
【請求項3】
請求項1又は2に記載の開閉ドア用シール材であって、
容易変形部を形成する高発泡スポンジゴムの密度は、0.15〜0.35g/cmであり、シール材の前記容易変形部以外の部分の密度は、0.45〜0.65g/cmであり、前記シール材は共押出成形により一体成形されていることを特徴とする開閉ドア用シール材。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載の開閉ドア用シール材であって、
第1シール部は横断面中空形状に形成されていることを特徴とする開閉ドア用シール材。
【請求項5】
請求項1〜4のいずれか一項に記載の開閉ドア用シール材であって、
第2シール部は取付状態で高さ方向の中央部が車内側へ突出する横断面L字状に形成され、突出した屈曲部の部分が屈曲可能となっていることを特徴とする開閉ドア用シール材。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか一項に記載の開閉ドア用シール材であって、
容易変形部は横断面矩形に形成され、ドアパネルの側壁面に弾接する先端面が平坦面をなしていることを特徴とする開閉ドア用シール材。
【請求項7】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の開閉ドア用シール材であって、
開閉ドアはサッシュドアであり、このサッシュドアのドアパネルに設けられるリテーナーに対し、シール材の基部が嵌込み可能に構成されていることを特徴とする開閉ドア用シール材。
【請求項8】
請求項1〜6のいずれか一項に記載の開閉ドア用シール材であって、
開閉ドアはパネルドアであり、シール材の基部には、ドアパネルの取付孔に差し込まれて係合可能なクリップが装着されていることを特徴とする開閉ドア用シール材。
【請求項9】
請求項1〜8のいずれか一項に記載の開閉ドア用シール材を用いたシール材組立体であって、
前記シール材組立体は、開閉ドアの上縁部から前側又は後側傾斜部にかけて配設される部位の第1成形体と、前記開閉ドアの後側又は前側縦縁部から下縁部及び前側又は後側縦縁部にかけて配設される部位の第2成形体とが射出成形によって形成される接合体によって接合されて構成され、
前記第1成形体及び前記第2成形体は押出成形によって形成され、
前記第1成形体に、第1シール部と、第2シール部と、先端に容易変形部を有する第3シール部とが形成される一方、前記第2成形体には、第1シール部が形成されるが、第2シール部及び第2シール部は形成されていないことを特徴とする開閉ドア用シール材を用いたシール材組立体。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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