説明

開閉扉のハンドル固定装置

【課題】
パネル型トラック、輸送用コンテナの扉開閉装置において、観音開き型の扉の開閉を、ハンドルの上下によって容易にしかも簡単な構造で確実に行うハンドル固定装置を提供する。
【解決手段】
ハンドル挿入用の溝を設けた受金具の内部側面にハンドル嵌合用の切欠き凹部を設け、この切欠き凹部の反対側に作用物を設けることによって、ハンドルを挿入した際、作用物によって、ハンドルが切欠き凹部に押し込まれて固定することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパネル型トラック、輸送コンテナ等の荷台側の開閉扉のハンドル固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にパネル型トラックの荷台後部の開閉扉は、観音開き型で開閉の際にロックブラケットを手で回転させた後ハンドルを上方に上げてロックを解除する方法と、ハンドル操作の前に解除ハンドルを操作する方法等が知られている。
【特許文献1】実開昭60−108656号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記従来のように、ハンドル操作の前にブラケットを回すこと、または解除ハンドルを操作することは、2段の操作手段が組合されていて構造自体が複雑となり、部位に磨耗が生じ易く、部材が劣化して動作に狂いが生じるばかりか砂塵等が侵入したり、寒冷地などでは氷結して不作動の原因となっている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
発明者は、この点に鑑み鋭意研究を続けた結果本発明を完成したものであって、本発明は、ハンドル挿入用の受金具の内部側面にハンドルが嵌合する切欠き凹部を設けると共に、この切欠き凹部の反射側に作用物を設けて、ハンドルを切欠き凹部に押し込む構造とした受金具を設けることによってハンドルはワンタッチで固定される。
【発明の効果】
【0005】
上述のように本発明は扉を固定する際にはハンドルを受金具に入れるだけでハンドルは作用物により切欠き凹部に押し込まれて固定され、また解除の際にもこの逆操作によって簡単に解除される。そしてこの作用物として傾斜面をもつ板バネを用いることによってハンドルの進入および脱出が円滑にワンタッチで操作でき、構造が簡単なためコストの削減となり、故障が少く、従来の扉固定装置に較べて卓越した作用効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
添付図面により本発明の実施の形態を説明すると、図1はトラック後部の開閉扉に対してのハンドル固定装置Aの形態を示す実施例図であり、図2は固定装置Aの全体を示す詳細図を示している。図3はハンドル(2)の受金具(1)の作用を示す説明図、図4は受金具(1)に対してハンドル(2)の作動を表わす実施例図であり、(イ)図、(ロ)図、(ハ)図、(ニ)図はそれぞれ作用を示している。
【実施例】
【0007】
図1に示すように本発明の開閉扉のハンドル固定装置Aは、トラック荷台後部の観音扉の固定装置であって、図2の拡大詳細図に示すように、操作ハンドル(2)とハンドルの受金具(1)によって構成されている。
【0008】
この受金具(1)は、図示されるようにハンドル(2)を挿入する溝を設けた断面コ字状の金具ブロックであって、この溝の内部側面にハンドル嵌合用の切欠き凹部(8)を設け、この反対側に作用物(3)を設ける。この作用物(3)は図示にあっては板バネを用いていて、ハンドル(2)との当接面を傾斜面(31)に形成する。したがってハンドル
(2)が挿入された際に抵抗なく進入が可能となり、板バネの作用によってハンドル(2)は押し込まれて切欠き凹部(8)に嵌合される。
【0009】
この作用を図4のイ、ロ、ハ、ニ図により説明すると、イ図はハンドル(2)が受金具(1)の上部にあって、扉は開放されている。ロ図はハンドル(2)を受金具(1)に挿入する途中の状態図であって、ハンドル(2)は板バネ(3)の傾斜している当接面(31)に接して、特に力を入れることなくハ図のように滑り落る。これによってハンドル
(2)はニ図のように板バネ(3)の作用によって切欠き凹部(8)に押し込まれてハンドル(2)は固定され扉は閉ざされる。
【0010】
そしてこの動作は板バネ(3)と板バネの傾斜した当接面(31)によって抵抗なくスムーズに行われる。また、本発明の作用物は、板バネに限ることなく、同様の作用を奏するものであれば、油圧や空気圧で作用する物でも同様である。さらにハンドル(2)の解除に際してもこれと逆の操作により簡単に解除されて扉の開放が可能となる。なお図においてKはカギを示していて、本発明の構成において特に必要はないが、長時間トラックの扉の開閉を行わない場合の盗難防止用のカギである。
【産業上の利用可能性】
【0011】
本発明の開閉扉のハンドル固定装置Aは、図示しているようなトラックの扉に限ることなくコンテナや冷蔵庫などの開閉扉に利用されるため、この利用度合は広く、構造が簡単で、しかも確実性があるため利用可能性は大きい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の説明図
【図2】全体を示す拡大詳細図
【図3】扉の開閉を示す作用図
【図4】ハンドルの操作説明図
【符号の説明】
【0013】
1 受金具
2 ハンドル
3 作用物(板バネ)
31 傾斜した当接面
6 回転軸
8 嵌合切欠き凹部
K カギ
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はパネル型トラック、輸送コンテナ等の荷台側の開閉扉のハンドル固定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般にパネル型トラックの荷台後部の開閉扉は、観音開き型で開閉の際にロックブラケットを手で回転させた後ハンドルを上方に上げてロックを解除する方法と、ハンドル操作の前に解除ハンドルを操作する方法等が知られている。
【特許文献1】実開昭60−108656号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記従来のように、ハンドル操作の前にブラケットを回すこと、または解除ハンドルを操作することは、2段の操作手段が組合されていて構造自体が複雑となり、部位に磨耗が生じ易く、部材が劣化して動作に狂いが生じるばかりか砂塵等が侵入したり、寒冷地などでは氷結して不作動の原因となっている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
発明者は、この点に鑑み鋭意研究を続けた結果本発明を完成したものであって、本発明は、ハンドル挿入用の受金具の内部側面にハンドルが嵌合する切欠き凹部を設けると共に、この切欠き凹部の反射側に作用物を設けて、ハンドルを切欠き凹部に押し込む構造とした受金具を設けることによってハンドルはワンタッチで固定される。
【発明の効果】
【0005】
上述のように本発明は扉を固定する際にはハンドルを受金具に入れるだけでハンドルは作用物により切欠き凹部に押し込まれて固定され、また解除の際にもこの逆操作によって簡単に解除される。そしてこの作用物として傾斜面をもつ板バネを用いることによってハンドルの進入および脱出が円滑にワンタッチで操作でき、構造が簡単なためコストの削減となり、故障が少く、従来の扉固定装置に較べて卓越した作用効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0006】
添付図面により本発明の実施の形態を説明すると、図1はトラック後部の開閉扉に対してのハンドル固定装置Aの形態を示す実施例図であり、図2は固定装置Aの全体を示す詳細図を示している。図3はハンドル(2)の受金具(1)の作用を示す説明図、図4は受金具(1)に対してハンドル(2)の作動を表わす実施例図であり、(イ)図、(ロ)図、(ハ)図、(ニ)図はそれぞれ作用を示している。
図5は受金具(1)に対してハンドルの作動を表わす別の実施例図であって、図4に対して切欠き凹部の位置を反対側に設けた逆の作動図を示している。
【実施例】
【0007】
図1に示すように本発明の開閉扉のハンドル固定装置Aは、トラック荷台後部の観音扉の固定装置であって、図2の拡大詳細図に示すように、操作ハンドル(2)とハンドルの受金具(1)によって構成されている。
【0008】
この受金具(1)は、図示されるようにハンドル(2)を挿入する溝を設けた断面コ字状の金具ブロックであって、この溝の内部側面にハンドル嵌合用の切欠き凹部(8)を設け、この反対側に作用物(3)を設ける。この作用物(3)は図示にあっては板バネを用いていて、ハンドル(2)との当接面を傾斜面(31)に形成する。したがってハンドル
(2)が挿入された際に抵抗なく進入が可能となり、板バネの作用によってハンドル(2)は押し込まれて切欠き凹部(8)に嵌合される。
【0009】
この作用を図4のイ、ロ、ハ、ニ図により説明すると、イ図はハンドル(2)が受金具(1)の上部にあって、扉は開放されている。ロ図はハンドル(2)を受金具(1)に挿入する途中の状態図であって、ハンドル(2)は板バネ(3)の傾斜している当接面(31)に接して、特に力を入れることなくハ図のように滑り落る。これによってハンドル
(2)はニ図のように板バネ(3)の作用によって切欠き凹部(8)に押し込まれてハンドル(2)は固定され扉は閉ざされる。
さらに図5は、切欠き凹部(8)及び板バネ(3)の位置を図4とは反対側に設けた別の実施例図であって、このような形状であっても、図5のイ,ロ,ハ,ニ図のようにハンドル(2)の固定は図4と同様に抵抗なくスムーズに行える。
【0010】
そしてこの動作は板バネ(3)と板バネの傾斜した当接面(31)によって抵抗なくスムーズに行われる。また、本発明の作用物は、板バネに限ることなく、同様の作用を奏するものであれば、油圧や空気圧で作用する物でも同様である。さらにハンドル(2)の解除に際してもこれと逆の操作により簡単に解除されて扉の開放が可能となる。なお図においてKはカギを示していて、本発明の構成において特に必要はないが、長時間トラックの扉の開閉を行わない場合の盗難防止用のカギである。
【産業上の利用可能性】
【0011】
本発明の開閉扉のハンドル固定装置Aは、図示しているようなトラックの扉に限ることなくコンテナや冷蔵庫などの開閉扉に利用されるため、この利用度合は広く、構造が簡単で、しかも確実性があるため利用可能性は大きい。
【図面の簡単な説明】
【0012】
【図1】本発明の説明図
【図2】全体を示す拡大詳細図
【図3】扉の開閉を示す作用図
【図4】ハンドルの操作説明図
【図5】ハンドルの操作の別の実施例図
【符号の説明】
【0013】
1 受金具
2 ハンドル
3 作用物(板バネ)
31 傾斜した当接面
6 回転軸
8 嵌合切欠き凹部
K カギ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
パネル型トラック、輸送用コンテナ等の荷台側の扉開閉装置において、ハンドル挿入用の溝を設けた受金具の内部側面にハンドル嵌合用の切欠き凹部を設けると共に、該切欠き凹部の反対側に作用物を設けたことを特徴とした開閉扉のハンドル固定装置。
【請求項2】
作用物としてハンドルとの当接面を傾斜状に形成した板バネ等を用いる請求項1に記載の開閉扉のハンドル固定装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【公開番号】特開2006−52586(P2006−52586A)
【公開日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−235178(P2004−235178)
【出願日】平成16年8月12日(2004.8.12)
【出願人】(504309195)
【Fターム(参考)】