説明

開閉蓋構造

【課題】収容部の開口を開閉蓋で覆ったときの係合箇所の係合力を確保しつつ、開閉蓋の操作性を向上させる。
【解決手段】開閉蓋本体部19bの上側端縁19dには、上側端縁19dに沿う底辺部27aを有する平面視略コ字状の切欠部27が内方に凹陥するように形成されている。底辺部27aには、板状の内壁部29が開閉蓋本体部19b裏側に向かって一体に突設されている。内壁部29の突出先端には、底辺部27aに沿う板状の可撓性外壁部33の基端33aが、外壁部33と内壁部29との間に空間部34を有し、かつ反基端33a側に空間部34を開放するように一体に連結されている。外壁部33における切欠部27の底辺部27aに沿う長さは、底辺部27aの長さよりも短く設定されているとともに、外壁部33の反基端33a側端縁には、外壁部33の長さよりも長く、かつ底辺部27aの長さよりも短く設定された操作部35が一体に形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、収容部の開口を開閉可能に覆う樹脂製の開閉蓋の構造に関するものである。
【背景技術】
【0002】
特許文献1では、底壁と該底壁外周縁に立設された周壁とで上記底壁と対向する側に開口が形成された収容部を構成するとともに、該開口を開閉する樹脂製の開閉蓋を開口端縁に肉薄部により連結し、開閉蓋がこの肉薄部を支点として収容部に対して回動自在となっている。また、開閉蓋の反肉薄部側端縁に鉤状部を突設し、該鉤状部に係止爪を突設する一方、上記収容部の反肉薄部側開口端縁近傍に係止突起を突設しており、上記開閉蓋の係止爪が上記収容部の係止突起を乗り越えて該係止突起に外側から係合することにより、上記収容部の開口が上記開閉蓋で閉じられるようになっている。
【0003】
一方、特許文献2では、収容部の開口をトランクサイドトリムのフラットな面に設け、該開口を開閉蓋によって開閉するようになっている。
【特許文献1】特許第3199695号公報
【特許文献2】特許第2897971号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記特許文献1の係合構造を上記特許文献2の開閉蓋構造に適用する場合、収容部の開口を開閉蓋で開閉する方法として、断面略U字状の係止片を開閉蓋本体部の端縁に一体に突設し、収容部の開口端縁に内側から係合・離脱させる構造が考えられる。このような構造において、開閉蓋の操作性を良くするために操作部の開口端縁に沿う長さを長く設定すると、係合力が強まるが、係止片の剛性が高くなって撓みにくくなり、上記収容部の開口端縁に係止片を係合させることが困難になる。そこで、係止片の剛性を適度に弱めるために係止片の板厚を薄くすることが考えられるが、この板厚を最適に設定することは困難である。
【0005】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、収容部の開口を開閉蓋で覆ったときの係合箇所の係合力を確保しつつ、開閉蓋の操作性を向上させることにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記の目的を達成するため、本発明は、上記係合箇所の係合及び離脱のための操作を行う操作部を開閉蓋に設け、該操作部の開口端縁に沿う方向の長さを、上記係合箇所よりも長くしたことを特徴とする。
【0007】
具体的には、本発明は、収容部の開口を開閉可能に覆う樹脂製の開閉蓋の構造を対象とし、次のような解決手段を講じた。
【0008】
すなわち、請求項1に記載の発明は、板状の開閉蓋本体部を備え、該開閉蓋本体部の端縁には、該端縁に沿う底辺部、該底辺部の両端から外方に延びる一対の側辺部及び該一対の側辺部の先端間に開放部を有する平面視略コ字状の切欠部が内方に凹陥するように形成され、上記切欠部の底辺部には、板状の内壁部が開閉蓋本体部裏側に向かって一体に突設されているとともに、該内壁部の突出先端には、上記底辺部に沿う板状の可撓性外壁部の基端が、該外壁部と上記内壁部との間に空間部を有し、かつ反基端側に該空間部を開放するように一体に連結され、上記外壁部における上記切欠部の底辺部に沿う長さは、該底辺部の長さよりも短く設定されているとともに、上記外壁部の反基端側端縁には、上記外壁部の長さよりも長く、かつ上記底辺部の長さよりも短く設定された操作部が一体に形成され、上記外壁部の外面には、上記収容部の開口端縁に係脱可能に係合する係合部が一体に形成されているとともに、該係合部の上記外壁部基端寄りには、上記収容部の開口を開閉蓋で閉じる際、上記係合部が収容部の開口を通過可能なように該開口端縁に摺接して上記外壁部を内壁部側に撓ませる摺接部が一体に形成されていることを特徴とする。
【0009】
請求項2に記載の発明は、請求項1の開閉蓋構造において、上記内壁部は、切欠部の上記底辺部の全長に亘って形成されるとともに、該内壁部の突出先端には、該内壁部を外側方から覆う一対の板状遮蔽壁部が上記外壁部の両側方に位置するように一体に形成され、上記両遮蔽壁部と上記外壁部との間には、該外壁部が上記操作部とともに外壁部基端を中心に揺動可能なようにスリットが形成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項3に記載の発明は、請求項2の開閉蓋構造において、上記両遮蔽壁部の反スリット側端縁と上記内壁部の両端縁とが、上記切欠部の側辺部に沿う側壁部によって一体に連結されていることを特徴とする。
【0011】
請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれか1項の開閉蓋構造において、上記開閉蓋本体部の上記切欠部より内方には、上記操作部を操作する際に指を挿入するための指挿入口が形成され、該指挿入口の周縁には、挿入壁部が開閉蓋本体部裏側に向かって一体に突設され、上記挿入壁部の突出端縁には、上記指挿入口を上記開閉蓋本体部裏側から覆う底壁部が一体に形成されていることを特徴とする。
【0012】
請求項5に記載の発明は、請求項4の開閉蓋構造において、上記挿入壁部には、上記指挿入口を上記切欠部側に開放する開放口が形成されていることを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
請求項1に係る発明によれば、上記操作部が上記外壁部よりも長く形成されているので、操作部が指で持ちやすくなり操作性が向上する。また、上記外壁部が上記操作部よりも該底辺部に沿う方向に短く形成されているので、その長さを外壁部の剛性が最適つまり、上記係合部の係合力と操作部の操作性とが最適となるように容易に設定することができる。
【0014】
請求項2に係る発明によれば、内壁部が遮蔽壁部によって外側方から覆い隠されているので、外壁部の両側方が開放して内壁部が外側に露出している場合よりも、外壁部周辺の見栄えが良くなる。
【0015】
また、内壁部が上記外壁部よりも上記底辺部に沿う方向に長く形成されているので、内壁部の剛性が高まる。したがって、外壁部に内壁部側への力が加わった際に内壁部が動きにくく安定するので、外壁部の係合部を上記収容部の開口端縁に十分な係合力で係合させることができるとともに、外壁部に内壁部側への力を加えることにより係合部を上記収容部の開口端縁から確実に離脱させることができる。
【0016】
請求項3に係る発明によれば、内壁部と両遮蔽壁部とを側壁部によって一体に連結しているので、内壁部と両遮蔽壁部の剛性、つまり上記切欠部周縁部の剛性が高まり、外壁部に内壁部側への力が加わった際に内壁部が動きにくく安定する。したがって、外壁部の係合部を上記収容部の開口端縁に対してより確実に係合・離脱させることができる。
【0017】
請求項4に係る発明によれば、開閉蓋を開く際に、指を指挿入口に挿入することによって固定した状態で、挿入していない他の指によって操作部を内壁部側に押さえることができるので容易に開閉蓋を開くことができる。
【0018】
また、底壁部が形成されているので、収容部内部が指挿入口から開閉蓋本体部表側に露出せず、開閉蓋の見栄えが良い。
【0019】
請求項5に係る発明によれば、開閉蓋を開く際に、指挿入口に挿入した指を開放口の端縁に掛けることによってより確実に指を固定できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施形態について図面に基づいて説明する。
【0021】
図1は、自動車1のバックドア3を上方に開け、車体5後部のトランクルーム7を開放した状態を示し、このトランクルーム7の車幅方向両側には、トランクサイドトリム(以下サイドトリムという)9がそれぞれ配置されている。このサイドトリム9は樹脂製の内装材であり、車体パネルとしてのリヤサイドパネル11(図3に示す)に、該リヤサイドパネル11を車内側から覆うように取り付けられている。
【0022】
上記車体5右側のサイドトリム9とリヤサイドパネル11との間の後方下部には、図3に示すように、ジャッキ等の工具13を収容するための収容部15が設けられている。つまり、サイドトリム9によって、収容部15が形成されている。この収容部15は、サイドトリム9に開口した開口17に連通し、図2に示すように、この開口17を、車体斜め上前方の一角が切り欠かれた切欠辺部19aを有する略長方形状の樹脂製開閉蓋19が開閉可能に覆っている。
【0023】
上記サイドトリム9の開口17端縁には、図4に示すように、裏側(車外側)に一段下がったフランジ部21が、開口17の全周に亘って形成されている。また、上記フランジ部21における車体前後方向に延びる下側フランジ部21aの両端近傍には、挿入口23が互いに離間して設けられている。
【0024】
上記開閉蓋19は、板状の開閉蓋本体部(以下蓋本体という)19bを備えている。該蓋本体19bは、フランジ部21に車内側(トランクルーム7側)から当接するようにして開口17を覆っている。この状態で、蓋本体19bとサイドトリム9の開口17周縁とが段差なく連続している。また、該蓋本体19bの上記フランジ部21の挿入口23に対応する位置(蓋本体19bの車体前後方向に延びる下側端縁19c両端近傍)には、板状の差込部25が一体に突設されている。これらの差込部25は、下側フランジ部21aの挿入口23に車内側から差し込まれている。
【0025】
また、上記蓋本体19bの車体前後方向に延びる上側端縁19dの両端近傍には、図5に示すように、略コ字状の切欠部27が内方に凹陥するように形成されている。該切欠部27は、上記上側端縁19dに沿う底辺部27a、該底辺部27aの両端から該底辺部27aに対して略直交するように外方に延びる一対の側辺部27b及び該一対の側辺部27bの先端間に開放部27cを有している。上記各切欠部27の底辺部27aには、図3及び図6に示すように、板状の内壁部29が蓋本体19b裏側に向かって該底辺部27aの全長に亘って一体に突設されているとともに、該内壁部29の突出先端には、蓋本体19b外方に向かって延出部31が一体に延設されている。そして、上記内壁部29の突出先端には、上記底辺部27aに沿う板状の可撓性外壁部33の基端33aが上記延出部31を介して一体に連結されている。上記外壁部33は、内壁部29との間に空間部34を有し、かつ反基端33a側で該空間部34を開放している。上記外壁部33における上記切欠部27の底辺部27aに沿う長さは、該底辺部27aの長さよりも短く設定されている。
【0026】
また、上記外壁部33の反基端33a側端縁には、操作部35が一体に形成されている。操作部35の上記底辺部27aに沿う長さは、上記外壁部33における切欠部27の底辺部27aに沿う長さよりも長く、かつ該底辺部27aの長さよりも若干短く(同等に)設定されている。該操作部35は、切欠部27の開放部27cを塞ぐように配置され、上記蓋本体19b表側の面に滑り止め用の微細な凹凸部35aを有している。操作部35を切欠部27の底辺部27aの長さと同等に設定することにより、より短く設定した場合よりも操作部35が持ちやすくなり、つまり指との接触面積が増大して高い操作性を得ることができる。
【0027】
また、上記外壁部33の外面には、断面略三角形状に突出する突出部36が一体に形成されている。この突出部36は、図6において斜め右下方に傾斜する上側傾斜面と、該上側傾斜面の下側で斜め左下方に傾斜する下側傾斜面とを有している。上記上側傾斜面は、上記サイドトリム9の開口17端縁に係脱可能に係合する係合部36aを構成している。一方、係合部36aの上記外壁部33の基端33a寄りに形成された上記下側傾斜面は、上記サイドトリム9の開口17を開閉蓋19で閉じる際、上記係合部36aが上記サイドトリム9の開口17を通過可能なように該開口17端縁に摺接して上記外壁部33を内壁部29側に撓ませる摺接部36bを構成している。
【0028】
また、上記内壁部29の突出先端には、該内壁部29を外側方から覆う一対の板状遮蔽壁部37が上記延出部31を介して一体に形成されている。上記遮蔽壁部37は、上記外壁部33の上記底辺部27aに沿う両側方に位置するように該外壁部33と同一面上に形成されている。外壁部33の基端33a寄りは上記遮蔽壁部37と一体に連結されている一方、該外壁部33の反基端33a寄りでは、上記遮蔽壁部37との間に、上記操作部35とともに上記外壁部33が上記基端33aを中心として揺動可能なようにスリット39が形成されている。また、上記切欠部27の側辺部27bには、該側辺部27bに沿う側壁部41が、蓋本体19b裏側に向かって一体に突設されている。この側壁部41は、両遮蔽壁部37の反スリット39側端縁及び上記内壁部29の両端縁に一体に連結されている。
【0029】
また、上記蓋本体19bの上記両切欠部27より内方には、上記操作部35を操作する際に指を挿入するための指挿入口43が略矩形状に形成されている。上記指挿入口43の反切欠部27側の端縁は凹状に内方へ湾曲している。上記指挿入口43の周縁には、挿入壁部45が蓋本体19b裏側に向かって外方側を除いて一体に突設され、上記挿入壁部45の突出端縁には、上記指挿入口43を上記蓋本体19b裏側から覆う底壁部47が一体に形成されている。上記挿入壁部45には、上記指挿入口43を上記切欠部27側に開放する開放口49が形成されている。
【0030】
次に、上記サイドトリム9の開口17を開閉蓋19で閉じる要領について説明する。
【0031】
まず、蓋本体19bの裏側をサイドトリム9側に向け、上記下側フランジ部21aの各挿入口23に差込部25をそれぞれ挿入する。そして、蓋本体19bの上側端縁19dが開口17端縁(フランジ部21における車体前後方向に延びる上側フランジ部21b)に近付くように蓋本体19bの上側端縁19d側を押圧し、延出部31を開口17端縁(上側フランジ部21b)の内方に臨むようにする。これにより、上記差込部25の基部近傍を含む蓋本体19bの下側端縁19cが、下側フランジ部21aに当接する。
【0032】
さらに蓋本体19bの上側端縁19d側を押圧すると、摺接部36bが開口17端縁(上側フランジ部21b)に摺接して上記外壁部33を、該外壁部33の基端33aを中心として内壁部29側に撓ませる。これにより、上記突出部36先端が開口17端縁(上側フランジ部21b)を通過して該端縁から外方に離れると、上記外壁部33が摺接力から解放されて外方に復帰して上記係合部36aが内方から開口17端縁(上側フランジ部21b)と係合し、サイドトリム9の開口17が開閉蓋19で閉じられる。
【0033】
上記のように、サイドトリム9の開口17を開閉蓋19で閉じたとき、底壁部47が形成されているので、収容部15内部が指挿入口43から蓋本体19b表側に露出せず、開閉蓋19の見栄えが良い。
【0034】
また、内壁部29が遮蔽壁部37によって外方から覆い隠されているので、切欠部27から、遮蔽壁部37周辺の収容部15内が見えず見栄えが良い。
【0035】
一方、上記開閉蓋19をサイドトリム9から取り外すときには、まず、例えば親指を指挿入口43に挿入して開放口49の端縁に掛けた状態で、人指し指によって操作部35を内壁部29側に押さえる。このように操作部35を押さえると、外壁部33が内壁部29側に撓み、係合部36aと開口17端縁(上側フランジ部21b)との係合が外れる。そして、蓋本体19bの上側端縁19dをサイドトリム9から離れる方向に引っ張り、最後に差込部25を挿入口23から抜き出して開閉蓋19を取り外す。このように、指挿入口43に指を挿入することによって容易に開閉蓋19を開くことができる。なお、指挿入口43に挿入する指、及び操作部35を押さえる指は、上述の例に限らない。
【0036】
したがって、本実施形態によれば、上記操作部35が底辺部27aに沿う方向に上記外壁部33よりも長く形成されているので、操作部35が指で持ちやすくなり操作性が向上する。また、上記外壁部33が上記操作部35よりも短く形成されているので、その長さを外壁部33の剛性が最適つまり、上記係合部36aの係合力と操作部35の操作性とが最適となるように容易に設定することができる。
【0037】
また、内壁部29が上記外壁部33よりも上記底辺部27aに沿う方向に長く形成されているので、内壁部29の剛性が高まる。したがって、外壁部33に内壁部29側への力が加わった際に内壁部29が動きにくく安定するので、外壁部33の係合部36aを上記収容部15の開口17端縁に十分な係合力で係合させることができるとともに、外壁部33に内壁部29側への力を加えることにより係合部36aを上記収容部15の開口17端縁から確実に離脱させることができる。
【0038】
また、内壁部29と両遮蔽壁部37とを側壁部41によって一体に連結しているので、内壁部29と両遮蔽壁部37の剛性、つまり上記切欠部27周縁部の剛性が高まり、外壁部33に内壁部29側への力が加わった際に内壁部29が動きにくく安定する。したがって、外壁部33の係合部36aを上記収容部15の開口17端縁に対してより確実に係合・離脱させることができる。
【0039】
なお、本実施形態では、開閉蓋19とサイドトリム9とを別体に成形し、開閉蓋19をサイドトリム9の開口17に着脱自在に取り付けるようにしたが、蓋本体19bの下側端縁19cと開口17の端縁とを、ヒンジ部によって一体に連結、つまり開閉蓋19とサイドトリム9とを薄肉ヒンジ部を介して一体に成形するようにしてもよい。
【0040】
また、内壁部29の突出先端に延出部31を設けず、外壁部33の基端33a及び遮蔽壁部37を内壁部29の突出先端に直接一体に連結するようにしてもよい。
【0041】
また、本発明の開閉蓋構造は、サイドトリム9に限らず、シートバック(座席シート)、ドアトリム、及びインストルメントパネル等にも適用できる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本発明は、収容部の開口を開閉可能に覆う樹脂製の開閉蓋の構造として有用である。
【図面の簡単な説明】
【0043】
【図1】本発明の実施形態に係る開閉蓋構造を適用した自動車の後部荷室を示す斜視図である。
【図2】トランクサイドトリムの開口に開閉蓋が取り付けられた状態を示す図1の拡大図である。
【図3】図2のA−A線断面図である。
【図4】図2を収容部内側から見た斜視図である。
【図5】開閉蓋の操作部及び指挿入口周りを拡大して示す斜視図である。
【図6】図3のB部拡大図である。
【符号の説明】
【0044】
15 収容部
17 開口
19 開閉蓋
19b 開閉蓋本体部
19d 端縁(上側端縁)
27 切欠部
27a 底辺部
27b 側辺部
27c 開放部
29 内壁部
33 外壁部
33a 基端
34 空間部
35 操作部
36a 係合部
36b 摺接部
37 遮蔽壁部
39 スリット
41 側壁部
43 指挿入口
45 挿入壁部
47 底壁部
49 開放口

【特許請求の範囲】
【請求項1】
収容部の開口を開閉可能に覆う樹脂製の開閉蓋の構造であって、
板状の開閉蓋本体部を備え、
該開閉蓋本体部の端縁には、該端縁に沿う底辺部、該底辺部の両端から外方に延びる一対の側辺部及び該一対の側辺部の先端間に開放部を有する平面視略コ字状の切欠部が内方に凹陥するように形成され、
上記切欠部の底辺部には、板状の内壁部が開閉蓋本体部裏側に向かって一体に突設されているとともに、該内壁部の突出先端には、上記底辺部に沿う板状の可撓性外壁部の基端が、該外壁部と上記内壁部との間に空間部を有し、かつ反基端側に該空間部を開放するように一体に連結され、
上記外壁部における上記切欠部の底辺部に沿う長さは、該底辺部の長さよりも短く設定されているとともに、上記外壁部の反基端側端縁には、上記外壁部の長さよりも長く、かつ上記底辺部の長さよりも短く設定された操作部が一体に形成され、
上記外壁部の外面には、上記収容部の開口端縁に係脱可能に係合する係合部が一体に形成されているとともに、該係合部の上記外壁部基端寄りには、上記収容部の開口を開閉蓋で閉じる際、上記係合部が収容部の開口を通過可能なように該開口端縁に摺接して上記外壁部を内壁部側に撓ませる摺接部が一体に形成されていることを特徴とする開閉蓋構造。
【請求項2】
請求項1の開閉蓋構造において、
上記内壁部は、切欠部の上記底辺部の全長に亘って形成されるとともに、該内壁部の突出先端には、該内壁部を外側方から覆う一対の板状遮蔽壁部が上記外壁部の両側方に位置するように一体に形成され、
上記両遮蔽壁部と上記外壁部との間には、該外壁部が上記操作部とともに外壁部基端を中心に揺動可能なようにスリットが形成されていることを特徴とする開閉蓋構造。
【請求項3】
請求項2の開閉蓋構造において、
上記両遮蔽壁部の反スリット側端縁と上記内壁部の両端縁とが、上記切欠部の側辺部に沿う側壁部によって一体に連結されていることを特徴とする開閉蓋構造。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか1項の開閉蓋構造において、
上記開閉蓋本体部の上記切欠部より内方には、上記操作部を操作する際に指を挿入するための指挿入口が形成され、
該指挿入口の周縁には、挿入壁部が開閉蓋本体部裏側に向かって一体に突設され、
上記挿入壁部の突出端縁には、上記指挿入口を上記開閉蓋本体部裏側から覆う底壁部が一体に形成されていることを特徴とする開閉蓋構造。
【請求項5】
請求項4の開閉蓋構造において、
上記挿入壁部には、上記指挿入口を上記切欠部側に開放する開放口が形成されていることを特徴とする開閉蓋構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−234357(P2009−234357A)
【公開日】平成21年10月15日(2009.10.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−81252(P2008−81252)
【出願日】平成20年3月26日(2008.3.26)
【出願人】(390026538)ダイキョーニシカワ株式会社 (492)
【Fターム(参考)】