説明

除染剤可食製品、その製造方法および使用

本発明は、除染剤を含有する可食製品に関する。詳細には、本発明は、毒性物質の摂取に関連した少なくとも1つの有害作用を緩和する、実質的に軽減する、または前記有毒作用の停止を生じさせるために有効な量の活性炭を含有する可食製品、例えば食品様製品に関する。本発明は、そうした除染剤可食製品を製造するための方法およびそれらの使用にも関する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
1.関連出願の記載
本出願は、2004年5月27日出願の米国特許仮出願番号60/574,676の恩典を請求するものであり、前記仮出願は、その全文、本明細書に参照して組み込まれている。
【0002】
2.技術分野
本発明は、除染剤を含有する可食製品に関する。詳細には、本発明は、毒性物質の摂取に関連した有害作用を緩和する、実質的に軽減するまたは前記有害作用の停止を生じさせるために有効な量の活性炭を含有する可食製品、例えば食品様製品に関する。本発明は、そうした除染剤可食製品、例えば食品様製品を製造するための方法およびその使用にも関する。
【背景技術】
【0003】
3.発明の背景
毒性物質の摂取は、歴史的に、そして現在も有意な問題であり続けている。近年、目立つラベルの貼り付け、いたずら防止用の封止および子供用の薬の瓶の中の錠剤数の制限など、毒性物質の摂取を緩和するための努力が始まっているが、有意な数の中毒事件が引き発生している。さらに、これらの事件の圧倒的な割合が住宅内で発生し、その犠牲者の大多数が幼い子供であるという傾向がある。
【0004】
特別な解毒薬が存在しない限り(存在するのは希である)、中毒の救急治療における努力は、2つの主目的:(i)一般的な支援および安静化、ならびに(ii)除染に集中している。こうした中毒救急では患者に関する充分で詳細な臨床情報の恩恵がないまま直ちに除染および治療を始めねばならないので、患者に投与する薬物または治療物質に実質的に有害作用がないことが、特に重要である。患者の胃腸管に導入されたとき、分解を阻止し、その患者が最終的に排泄するまで摂取した毒素を吸着する吸着剤が、除染に利用されている。これらの吸着剤のうち、活性炭が、えり抜きの除染剤として浮上してきた。中毒犠牲者へのその投与は、ただ1つの最も重要で一般的な中毒治療方法としての吐根シロップの投与を、今や凌いでいる。
【0005】
活性炭は、無味無臭で非毒性である細かい黒色の粉末状物質である。活性炭は、木材、泥炭または他の有機物質を用いて行い、結果として典型的に約900m2/gと約2400m2/gの間の範囲の並外れて高い内部表面積を有する非常に多孔性の粒子から成る物質を生じさせる制御されたプロセスから誘導される、燃焼残留物の酸化(活性化)によって一般に作られる。活性炭は、大きな吸着力を示し、それ故、中毒犠牲者の胃腸管に充分な量、時宜を得て導入されると除染剤として相当有効であることが証明されている。活性炭の作用の主要メカニズムは、胃腸管内で毒素と直接結合することによるものである。腸内の活性炭が腸血管内の血液から毒素を除去できるとき、腸管透析と呼ばれる第二のメカニズムが発生する。胃腸管内の活性炭に結合した毒素は、大便で排泄される。
【0006】
毒を摂取してしまった個体に経口投与することができる幾つかの形態の活性炭が、現在、入手可能である。最も広く用いられている形態では、市販のACTIDOSE AQUAおよびCHARCOAID 2000のように、活性炭が懸濁液に含有されている。活性炭は、摂取前に飲用液に混合するための単なるその粉末または顆粒形態で、欧州においても、より限定的には米国においても、広範に入手することができる。さらにもう1つの形態では、胃のガスおよびムカつきを治療するための錠剤またはカプセルに活性炭が含まれている。しかし、中毒治療における除染のためのこれらの錠剤またはカプセルの使用は、必要となる数が多いため、容易には実行できない。
【0007】
いかなる形態の活性炭(例えば、液体に懸濁させたもの、錠剤またはカプセル内に圧縮されたもの)が胃腸管に送達される場合でも、必要量を犠牲者の胃腸管に迅速に送達することができるのであれば、活性炭が有益な効果を及ぼす可能性は高い。それには、中毒治療における除染剤としての活性炭の最適な利用にとって最大の障害が1つある。摂取に対して独自の障害物を提示する錠剤またはカプセル形態を除き、解毒物質は極めてまずい。例えば、活性炭の解毒懸濁液は、古いエンジンクランクケース油に著しく似ている黒色のジャリジャリした液体になり、これには子供も大人も同様に二の足を踏む。
【0008】
大人の中毒犠牲者にとって活性炭含有解毒薬の不快さは、それよりはるかに大きい中毒の結果を回避するために我慢しなければならない1つの不愉快な成り行きだと簡単に述べることができるが、幼い子供の犠牲者にとってはそういった小事では決してないであろう。子供は、自分たちの興味をそそらない形態の活性炭をあっさりと拒絶するであろう。
【0009】
吸入は、本質的には活性炭投与の非常に危険なものに過ぎないが、希に、命に係わることもある。これは、通常、嘔吐している患者、非協力的な患者または精神状態が変わってしまった患者において行われ、最も多くの場合、気道保護が存在しない状態での経鼻胃管または経口胃管の配置を伴う。
【0010】
非協力的な患者に活性炭を投与しなければならない場合、経鼻胃管または経口胃管によりそれを導入せざるを得ない。多くの場合、この処置は、患者の物理的な拘束を必要とする。口、咽頭、食道および胃を傷つける危険も有する。気管気管支樹への不注意な配置は、これらの領域に外傷を生じさせることがあるばかりでなく、命に係わる場合がある炭の大量吸入を生じさせることもある。
【0011】
現在入手できる形態の活性炭をより美味しくする努力がなされているが、どうひいき目に見ても、それらの努力は、多少不快さは少ないが、特に幼い子供には間違いなく美味しくない製品しか生んでいない。同時に、これらの努力は、活性炭の吸着力を実質的に減少させ、その結果、解毒剤の無二の中心機能を低下させ得る物質または成分の導入を導いた。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0012】
美味しく、且つ、活性炭の吸着力をいかなる実質的な程度にも減少させない、必要を満たすに十分な量の活性炭を含有する解毒製品が、引き続き必要とされている。加えて、その製品は、幼い子供によく知られている形態および味のものでなければならない。
【課題を解決するための手段】
【0013】
4.発明の要約
本発明は、毒性もしくは有毒物質を摂取したまたは病因物質を摂取した被験者における少なくとも1つの有害作用を緩和する、実質的に軽減する、または前記有害作用の停止を生じさせる際に有用である、治療または予防有効量の活性炭を含む毒素除染剤可食製品を包含する。
【0014】
1つの実施形態において、本発明は、活性炭を含む多数の材料を含む毒素除染剤可食製品を包含し、この場合、例えば熱により、実質的に水を除去するように前記材料を加工して、前記製品を製造する。
【0015】
もう1つの実施形態において、本発明は、活性炭を含み、且つ、1つまたはそれ以上の香味剤を含む毒素除染剤可食製品を包含し、この場合、例えば熱により、実質的に水を除去するように前記材料を加工して、前記製品を製造する。
【0016】
もう1つの実施形態において、本発明は、活性炭を含み、且つ、1つまたはそれ以上の錯生成剤または増粘剤を含む毒素除染剤可食製品を包含し、この場合、例えば熱により、実質的に水を除去するように前記材料を加工して、前記製品を製造する。
【0017】
もう1つの実施形態において、本発明は、活性炭を含み、且つ、1つまたはそれ以上の乳化剤を含む毒素除染剤可食製品を包含し、この場合、例えば熱により、実質的に水を除去するように前記材料を加工して、前記製品を製造する。
【0018】
もう1つの実施形態において、本発明は、活性炭を含み、且つ、気孔率および食感を向上させる1つまたはそれ以上の物質を含む毒素除染剤可食製品を包含し、この場合、例えば熱により、実質的に水を除去するように前記材料を加工して、前記製品を製造する。
【0019】
もう1つの実施形態において、本発明は、活性炭を含み、且つ、水を含む毒素除染剤可食製品を包含し、この場合、例えば熱により、実質的に水を除去するように前記材料を加工して、前記製品を製造する。
【0020】
もう1つの実施形態において、本発明は、活性炭および(場合によっては1つまたはそれ以上の香味剤を含み;場合によっては1つまたはそれ以上の錯生成剤または増粘剤を含み;場合によっては1つまたはそれ以上の乳化剤を含み;水;場合によってはアンモニアを含み;ならびに気孔率および食感を向上させる物質を場合によっては含む)多数の材料を含む毒素除染剤可食製品を包含し、この場合、例えば熱により、実質的に水を除去するように前記材料を加工して、前記製品を製造する。
【0021】
もう1つの実施形態において、本発明は、活性炭および(1つまたはそれ以上の香味剤;1つまたはそれ以上の錯生成剤または増粘剤;1つまたはそれ以上の乳化剤;水;場合によってはアンモニア;ならびに気孔率および食感を向上させる物質を含む)多数の材料を含む毒素除染剤可食製品を包含し、この場合、例えば熱により、実質的に水を除去するように前記材料を加工して、前記製品を製造する。
【0022】
もう1つの実施形態において、本発明は、活性炭および(1つまたはそれ以上の香味剤;1つまたはそれ以上の錯生成剤または増粘剤;1つまたはそれ以上の乳化剤;ならびに場合によってはアンモニアを含む)多数の材料を含み、水を添加して第一混合物、例えばドウ、を製造すること;気孔率および食感を向上させる物質を添加し、ブレンドして第二混合物を製造すること;ならびにその第二混合物を焼成して製品を製造することを含む、毒素除染剤可食製品を製造する方法を包含する。
【0023】
もう1つの実施形態において、本発明は、活性炭と(1つまたはそれ以上の香味剤;1つまたはそれ以上の錯生成剤または増粘剤;および1つまたはそれ以上の乳化剤を含む)多数の材料を併せる段階;水を添加して第一混合物、例えばドウ、を製造する段階;気孔率および食感を出す物質を添加する段階;実質的に水を除去するようにそれらの材料を加工して、第一製品を製造する段階;1つまたはそれ以上の香味剤、レシチン、塩、砂糖およびショートニングをブレンドして、具材(filling)混合組成物を製造する段階;ならびに2つの前記第一製品の間に前記具材混合組成物をサンドイッチする段階によって製造される、胃腸除染剤を包含する。
【0024】
さらにもう1つの実施形態において、本発明は、毒性もしくは有毒物質の摂取または病因物質の摂取に関連した被験者における少なくとも1つの有害作用を緩和する、実質的に軽減する、または前記有害作用の停止を生じさせる際に有用である、治療または予防有効量の活性炭および1つまたはそれ以上の活性薬剤を含有する毒素除染剤可食製品を包含する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
6.発明の詳細な説明
6.1定義
【0026】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「約」は、当業者には理解されるであろうし、その用語が用いられる文脈によってある程度変化するであろう。この用語が用いられており、それが用いられている文脈を与えられた当業者にとってその使用が明確でない場合、「約」は、その特定の用語または量のプラスまたはマイナス10%までを意味するであろう。
【0027】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「有害作用(複数を含む)」は、被験者の生理学的または身体的パラメータに対するなんらかの負の作用を指す。有害作用の例としては、口内乾燥、悪心、嘔吐、発汗、発熱、悪寒、震え、または例えば血圧上昇もしくは心拍数増加をはじめとする(しかし、これらに限定されない)異常な生命徴候が挙げられるが、これらに限定されない。
【0028】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「焼成される」または「焼成する」は、本可食製品を構成する併用材料を被定義温度のオーブンまたは他のチャンバーに入れ、それらの材料を被定義時間量にわたって放置して、製品、例えば食品を製造することを指す。材料が「焼成される」または「焼成する」ときの温度は、オーブン温度を指し、この温度で実際の材料を加熱するという意味でなない。
【0029】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「生体加水分解性アミド」、「生体加水分解性エステル」、「生体加水分解性カルバメート」、「生体加水分解性カルボネート」、「生体加水分解性ウレイド」、生体加水分解性ホスフェート」は、1)その化合物の生物活性に干渉しないが、その化合物にインビボで有利な特性、例えば吸収、作用持続もしくは作用開始、を付与することができる化合物、または2)生物不活性であるが、インビボで生物活性化合物に転化される化合物、いずれかの、アミド、エステル、カルバメート、カルボネート、ウレイドまたはホスフェートをそれぞれ意味する。生体加水分解性エステルの例としては、低級アルキルエステル、低級アシルオキシアルキルエステル(例えば、アセトキシルメチルエステル、アセトキシエチルエステル、アミノカルボニルオキシ−メチルエステル、ピバロイルオキシメチルエステルおよびピバロイルオキシエチルエステル)、ラクトニルエステル(例えば、フタリジルエステルおよびチオフタリジルエステル)、低級アルコキシアシルオキシアルキルエステル(例えば、メトキシカルボニルオキシ−メチルエステル、エトキシカルボニルオキシエチルエステルおよびイソプロポキシカルボニルオキシエチルエステル)、アルコキシアルキルエステル、コリンエステル、ならびにアシルアミノアルキルエステル(例えば、アセトアミドメチルエステル)が挙げられるが、これらに限定されない。生体加水分解性アミドの例としては、低級アルキルアミド、アミノ酸アミド、アルコキシアシルアミド、およびアルキルアミノアルキル−カルボニルアミドが挙げられるが、これらに限定されない。生体加水分解性カルバメートの例としては、低級アルキルアミン、置換エチレンジアミン、アミノ酸、ヒドロキシアルキルアミン、複素環式およびヘテロ芳香族アミン、ならびにポリエーテルアミンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0030】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「有害作用の停止を生じさせる」、毒物または毒素の摂取に関連した少なくとも1つの有害作用の有利な部分的または完全な停止または終息。実例となる実施形態において、用語「有害作用の停止を生じさせる」は、毒物または毒素の摂取に関連した1つより多くの有害作用の部分的または完全な停止または終息を指す。特定の実例となる実施形態において、用語「有害作用の停止を生じさせる」は、毒物または毒素の摂取に関連したすべての有害作用の部分的または完全な停止または終息を指す。
【0031】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、「着色剤」は、より人当たりのよい外観を本可食製品に与え、加えて、製造業者が製品をその作製中に管理するために役に立ち、ならびに使用者が製品を識別するために役立つ薬剤である。任意の承認認定水溶性FD&C色素、それらの混合物またはそれらの対応するレーキを使用することができる。染色レーキは、結果として不溶性形態の色素を生じさせる、重金属の含水酸化物への水溶性色素の吸着による化合物である。他の実施形態では、食品工業以外で使用される着色剤、例えば製薬用着色剤、が使用されることがある。
【0032】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「錯生成剤」および「増粘剤」は、同義で用いられており、製品の粘度を増加させる任意の物質を指す。本明細書において用いられる場合、これらの用語は、結合剤またはバインダーを包含した。「錯生成剤」および「増粘剤」の例としては、ステアロイル乳酸ナトリウム、変性食品デンプン、Inscosity、および高フルクトース・コーンシロップが挙げられるが、これらに限定されない。他の実施形態では、食品産業以外で使用される薬剤、例えば、PVPなどの製薬用添加剤が使用されることがある。
【0033】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「可食製品」は、治療または予防有効量の活性炭および場合によっては第二の活性薬剤またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、包接体、水和物もしくはプロドラッグを含有する、本発明の可食組成物を指す。可食製品の実例となる実施形態の例としては、治療または予防有効量の活性炭および場合によっては第二の活性薬剤またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、包接体、水和物もしくはプロドラッグを含有する、パン、ケーキ、マフィン、ペストリーまたはクッキーが挙げられるが、これらに限定されない。
【0034】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「有効量」は、任意の内科的治療に伴い妥当な損益比で所望の局所または全身作用および動作をもたらすために充分である、活性炭および場合によっては第二の活性薬剤またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、包接体、水和物もしくはプロドラッグの量を意味する。詳細には、用語「有効量」は、毒性物質、有毒物質または一定量の病因物質の摂取に関連した少なくとも1つの有害作用を緩和するため、実質的に軽減するためまたは前記有害作用の停止を生じさせるために充分である、活性炭および場合によっては第二の活性薬剤またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、包接体、水和物もしくはプロドラッグの量を意味する。
【0035】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「乳化剤」は、分散相のコーティング粒子により乳濁液を安定させるように機能する親水性と疎水性の両方の特徴を有し、且つ、コロイド粒子の凝集を防止する物質を指す。追加の実例としての実施形態では、食品産業以外で使用される薬剤、例えば製薬用添加剤、が使用されることがある。「乳化剤」の例としては、モノグリセリドおよびジグリセリドが挙げられるが、これらに限定されない。他の実施形態では、食品産業以外で使用される薬剤、例えば製薬用添加剤、が使用されることがある。
【0036】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「脂肪代用品」は、脂肪の特質の再現を試み、同時に脂肪およびカロリー含量の有意な低減も試みる物質を指す。他の実施形態では、食品産業以外で使用される薬剤、例えば製薬用添加剤、が使用されることがある。
【0037】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「胃腸除染剤」および「毒素除染剤」は、同義で用いられており、活性炭および場合によっては第二の活性薬剤またはその薬学的に許容される塩、溶媒和物、包接体、水和物もしくはプロドラッグを含有する本発明の可食製品を指す。
【0038】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「ハーブ材料(複数を含む)」は、クローバー、タンポポ、ノコギリパルメット、ヒメウイキョウ、ユーカリノキまたはイチョウをはじめとする(しかし、これらに限定されない)天然ハーブを指す。
【0039】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「ホメオパシー材料(複数を含む)」は、免疫系などの身体機能を刺激する少量の薬物、ハーブ、または両方を指す。
【0040】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「摂取」は、経口消費を指す。
【0041】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「緩和する」または「有害作用を緩和する」は、同義で用いられており、被験者における毒素、毒物または病因物質の摂取に関連した少なくとも1つの有害作用の重症度、強度、過酷さ、酷烈さ、痛さをより小さくすることを指す。
【0042】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「ネオテーム」は、(N−[N−(3,3−ジメチルブチル)−L−a−アスパルチル]−L−フェニルアラニン−1−メチルエステル)(すなわち、Neotame(登録商標))を指す。
【0043】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「美味しい」および「可食」は、同義で用いられており、被験者が本発明の可食製品を経口摂取できることを指す。
【0044】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「医薬」は、本明細書中のセクション5.3で示すような第二活性薬剤を指す。本発明の「医薬」の実例としては、制吐薬、抗生物質、下痢止め薬または制酸薬が挙げられるが、これらに限定されない。
【0045】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「薬学的に許容される」は、人間に投与されるとき、生理学的に許容可能であり、ならびに重度のアレルギーまたは類似有害反応、例えば胃のムカつきおよび眩暈などを一般に生じさせない物質および組成物を指す。一般に、本明細書において用いられる場合、用語「薬学的に許容される」は、動物での、より詳細には人間での使用について、連邦政府もしくは州政府の監督庁による承認を受けているまたは米国薬局方もしくは他の一般に認知されている薬局方に載っているという意味である。
【0046】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「薬学的に許容される包接体」は、ゲスト分子(例えば、溶媒または水)が中に捕捉されている空間(例えば、チャネル)を有する結晶格子を意味する。
【0047】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「薬学的に許容される水和物」は、理論量または非理論量の水が非共有性分子間力により結合されているものを意味する。
【0048】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「薬学的に許容されるプロドラッグ」は、生物学的条件下(インビトロまたはインビボ)で加水分解、酸化または別様に反応して化合物を生じさせることができる、その化合物の誘導体を意味する。プロドラッグの例としては、生体加水分解性部分、例えば生体加水分解性アミド、生体加水分解性エステル、生体加水分解性カルバメート、生体加水分解性カルボネート、生体加水分解性ウレイドおよび生体加水分解性ホスフェート類似体、を含む化合物が挙げられるが、これらに限定されない。プロドラッグの他の例としては、オリゴヌクレオチド、ペプチド、脂質、脂肪族および芳香族基またはNO、NO2、ONOおよびONO2部分を含む化合物が挙げられる。一般に、プロドラッグは、周知の方法、例えば、Burger's Medicinal Chemistry and Drug Discovery, 172 178, 949 982(Manfred E. Wolff ed., 5th ed. 1995), and Design of Prodrugs(H. Bundgaad ed., Elselvier, New York 1985)に記載されている方法を用いて調製することができる。
【0049】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、語句「薬学的に許容される塩(複数を含む)」は、酸性または塩基性の基の塩を含むが、これらに限定されない。本質的に塩基性である化合物は、様々な無機および有機酸と多種多様な塩を形成することができる。そうした塩基性化合物の薬学的に許容される酸付加塩を調製するために使用することができる酸は、硫酸の塩、クエン酸の塩、マレイン酸の塩、酢酸の塩、シュウ酸の塩、塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、硝酸塩、硫酸塩、重硫酸塩、リン酸塩、酸性リン酸塩、イソニコチン酸塩、酢酸塩、乳酸塩、サリチル酸塩、クエン酸塩、酸性クエン酸塩、酒石酸塩、オレイン酸塩、タンニン酸塩、パントテン酸塩、重酒石酸塩、アスコルビン酸塩、コハク酸塩、リンゴ酸塩、ゲンチシン酸塩、フマル酸塩、グルコン酸塩、グルカロン酸塩、サッカリン酸塩、ギ酸塩、安息香酸塩、グルタミン酸塩、メタンスルホン酸塩、エタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩およびパモ酸塩(すなわち、1,1’−メチレン−ビス−(2−ヒドロキシ−3−ナフトエート))をはじめとする(しかし、これらに限定されない)非毒性酸付加塩(すなわち、薬理学的に許容されるアニオンを含有する塩)を形成する酸である。アミノ部分を含む化合物は、上述の酸に加えて、様々なアミノ酸と薬学的に許容される塩を形成することができる。本質的に酸性である化合物は、様々な薬理学的に許容されるカチオンと塩基性塩を形成することができる。そうした塩の例としては、アルカリ金属またはアルカリ土類金属塩、特に、カルシウム、マグネシウム、ナトリウム、リチウム、亜鉛、カリウムおよび鉄塩が挙げられる。
【0050】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「薬学的に許容される溶媒和物」は、理論量または非理論量の溶媒が非共有性分子間力により結合されているもの意味する。好ましい溶媒は、揮発性であり、非毒性であり、および/または微量で人間への投与に許容される。
【0051】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「有毒物質」、「毒物」、「毒素」および「毒性物質」は、同義で用いられており、損傷、病気または死の原因となることにより健康に有害な影響を及ぼす化学物質を指す。これらの用語は、経口摂取されると生体組織に有害であるあらゆる物質(しかし、これらに限定されない)をさらに包含する。判定要因としては、濃度、暴露時間、粒径、組織に対するその物質の親和性、およびその物質に対する暴露された組織の感受性が挙げられる。有毒物質、毒物、毒素または毒性物質の例としては、クリーニング製品(例えば、漂白剤、洗剤、床用クリーナー、家具用艶出剤);化粧用品(例えば、マニキュア、マニキュアのリムーバー、化粧品)、香水、植物、農薬(例えば、殺虫剤、除草剤、芝生用製品)、処方箋調剤薬または一般用医薬品が挙げられるが、これらに限定されない。
【0052】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「実質的に水を除去するように加工する」は、水の少なくとも一部を除去する、例えば、混合物中の水の約10%から約90%、約20%から約80%、約30%から約70%、約40%から約60%を除去するための、食品工業において許容される任意の方法を指す。一部の実例となる実施形態において、加工製品は、約20%から約35%の水、約8%から約30%の水、約13%から約25%の水、または約18%から約22%の水を保持するまたは含むであろう。そうした方法としては、焼成(本明細書において定義されているとおり)、油揚げ、または利用可能な他の任意の手段が挙げられるが、これらに限定されない。
【0053】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「予防的に有効な」は、毒素または毒物の摂取に関連した有害作用を緩和するまたは実質的に軽減することができる活性炭の量を指す。1つの実施形態において、本発明の可食製品は、毒素または毒物を摂取した可能性がある被験者、好ましくは人間、に対する予防処置として投与される。従って、本発明の組成物は、少なくとも1つの有害作用の予防および同時に別の件の治療(例えば、嘔吐または心拍数増加を治療しながら毒物摂取の有害作用の予防)のために使用することができる。
【0054】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、語句「病因物質」は、有害な作用の原因となったあらゆる物質を指し、ならびに微小レベルでは治療的または予防的に作用し得るが、量がそれより多いと毒性になり得る物質を誘導する。病因物質の例としては、栄養素、治療薬、ビタミン類、ミネラル、ハーブ、予防薬が挙げられるが、これらに限定されない。病因物質(複数を含む)の具体例としては、セイヨウオトギリソウ、ノコギリパルメット、アセトアミノフェン、アスピリン、アドリアマイシン、アルコール、アミオダロン、クロラムフェニコール、シスプラチン、ダプソン、ジランチン、ジスルフィラム、グルテチミド、ヒドラジン、イソニアジド、ビタミンA、ビタミンD、ビタミンB6、メトロニダゾール、ニトロフィラントイン、フラダンチン、マクロダンチン、ペニシリン、ペルヘキシリン、タキソール、ビンクリスチン、ゾロフト、ミソミダゾール(misomidazole)、またはリチウムが挙げられるが、これらに限定されない。
【0055】
本明細書において用いられる場合、用語「実質的に軽減する」は、毒素または毒物の摂取に関連した少なくとも1つの有害作用を測定可能に軽減する本発明の可食製品の能力を指す。好ましい実施形態において、実質的に軽減するは、毒素または毒物の摂取に関連した測定可能なすべての有害作用を軽減する本発明の可食製品の能力を指す。
【0056】
本明細書において用いられる場合、用語「被験者」は、人間、哺乳動物または動物であり得る。治療を受ける被験者は、治療の必要がある患者、好ましくは人間である。多くの例において、被験者は子供である。
【0057】
本明細書において用いられる場合、別の指示がなければ、用語「治療的に有効な」は、毒素もしくは毒物の摂取に関連した少なくとも1つの有害作用またはその少なくとも1つの識別できる症状の改善または実質的な軽減を生じさせることができる活性炭の量を指す。「治療に有効な」は、患者により必ずしも識別され得るとは限らない、少なくとも1つの測定可能な身体的パラメータの改善を生じさせる活性炭の量も指す。さらにもう1つの実施形態において、用語「治療的に有効な」は、少なくとも1つの有害作用の進行を身体的に抑制する(識別できる症状の安定化)、生理的に抑制する(身体的パラメータの安定化)、または両方の活性炭の量を指す。さらにもう1つの実施形態において、用語「治療的に有効な」は、疾病または疾患の発現を遅らせる活性炭の量を指す。「治療有効量」を構成する活性炭の量は、摂取された毒素または毒物、その状態の重症度、ならびに治療すべき被験者の年齢および体重に依存して変化するであろうが、当業者は、彼/彼女自身の知識および本開示を顧慮して極普通にそれを決定することができる。
【0058】
6.2 説明
本発明は、治療または予防有効量の活性炭を含有する可食製品、例えば食品、を包含する。実例となる実施形態において、本可食製品は、例えば子供により美味しいと知覚される、スナック(例えば、クッキーサンドイッチまたはペストリー製品)である。本発明の可食製品は、スナック製品の典型的な特徴となる外観、食感、脆砕性および甘い香味を一般に示す。特定の実施形態において、本可食製品は、クリームをサンドイッチしている2枚のウエハースの形態である。しかし、本発明の可食製品が、キャンディー製品、キャンディーバー、カップケーキ、クッキー、ウエハース、パイ、ペストリーまたはドーナツをはじめとする(しかし、これらに限定されない)任意のデザート製品に似ていることがあることは、当業者には容易に認識されるであろう。
【0059】
1つの実施形態において、本発明は、活性炭を含む多数の材料を含む毒素除染剤可食製品を包含し、この場合、前記材料を熱により加工して、前記製品を製造する。
【0060】
もう1つの実施形態において、本発明は、(i)1つまたはそれ以上の香味剤;(ii)1つまたはそれ以上の錯生成剤または増粘剤;(iii)活性炭;(iv)1つまたはそれ以上の乳化剤;(v)水;および(vi)大豆蛋白クリスプをはじめとする多数の材料を含む毒素除染剤可食製品を包含し、この場合、材料を、例えば焼成または油揚げにより、実質的に水を除去するように前記材料を加工して、前記製品を製造する。表1は、所定のオーブン温度で前記材料を焼いた後の各材料の近似重量パーセントおよび好ましい重量パーセントを開示するものである。
【表1】

1重量百分率は、材料を焼成した後の可食製品で決定している。
【0061】
実例となる実施形態において、活性炭は、約800m2/gから約3,00m2/gの内部表面積を特徴とし、もう1つの実例となる実施形態において、活性炭は、約1500m2/gから約2,500m2/gの内部表面積を特徴とし、さらにもう1つの実例となる実施形態において、活性炭は、約2,000m2/gの内部表面積を特徴とする。しかし、摂取可能な任意の活性炭を使用することができる。
【0062】
もう1つの実例となる実施形態において、本製品は、その約20%から約80%の近似重量範囲で活性炭を含む。もう1つの実例となる実施形態において、本製品は、その約30%から約70%の近似重量範囲で活性炭を含む。もう1つの実例となる実施形態において、本製品は、その約45%から約65%の近似重量範囲で活性炭を含む。もう1つの実例となる実施形態において、本製品は、その約60%の近似重量で活性炭を含む。
【0063】
もう1つの実施形態において、香味剤は、バニラフレーバー、チョコレートフレーバー、ココア、塩、砂糖もしくは甘味料またはそれらの組み合わせであるが、任意の香味剤を使用することができる。実例となる実施形態において、香味剤は、約0.001%から約15%の範囲で存在する。特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約0.01%から約1%の近似重量範囲でバニラフレーバーを含む。さらにもう1つの実例となる実施形態において、本製品は、約0.05%の近似重量でバニラフレーバーを含む。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約0.5%から約3%の近似重量範囲でチョコレートフレーバーを含む。さらにもう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約2%の近似重量でチョコレートフレーバーを含む。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約0.1%から約1%の近似重量範囲で塩を含む。実例となる実施形態において、本製品は、その約0.4%の近似重量で塩を含む。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約0.001%から約10%の近似重量範囲で甘味料を含む。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約0.001%から約5%の近似重量範囲で甘味料を含む。実例となる実施形態において、本製品は、その約2%の近似重量で甘味料を含む。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品中に存在する甘味料は、その約0.001%から約1.5%の近似重量範囲でのネオテームである。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約2%から約6%の近似重量範囲で砂糖を含む。さらにもう1つの実例となる実施形態において、本製品は、その約4.5%の近似重量で砂糖を含む。使用される甘味料の量がその具体的な甘味料に依存することは、当業者には容易に理解されるであろう。本発明の実施形態において使用することができる甘味料の実例としては、アスパルテーム、スクラロースもしくはネオテームまたはこれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。
【0064】
もう1つの実施形態において、錯生成剤または増粘剤は、ステアロイル乳酸ナトリウムもしくは変性食品デンプンまたはこれらの組み合わせであるが、任意の錯生成剤または増粘剤を使用することができる。実例となる実施形態において、本製品は、その約0.5%から約4%の近似重量範囲で錯生成剤または増粘剤を含む。特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約0.1%から約2%の近似重量範囲でステアロイル乳酸ナトリウムを含む。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約0.9%の近似重量でステアロイル乳酸ナトリウムを含む。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約0.1%から約2%の近似重量範囲で変性食品デンプンを含む。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約0.9%の近似重量で変性食品デンプンを含む。
【0065】
もう1つの実施形態において、乳化剤は、モノもしくはジグリセリドであるが、またはそれらの組み合わせ、任意の乳化剤を使用することができる。実例となる実施形態において、本製品は、その約0.5%から約4%の近似重量範囲で乳化剤を含む。特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約1%から約3%の近似重量範囲で乳化剤を含む。さらにもう1つの実例となる実施形態において、本製品は、その約2%の近似重量で乳化剤を含む。
【0066】
もう1つの実例となる実施形態において、本製品は、その約15%から約60%の近似重量範囲で水を含む。特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約25%の近似重量で水を含む。
【0067】
もう1つの実施形態において、気孔率および食感を向上させる物質は、大豆蛋白クリスプもしくは別の蛋白質製品、例えば米蛋白クリスプであるか、グリセリンであるか、それらの組み合わせである。実例となる実施形態において、本製品は、その約5%から約15%の近似重量範囲で、気孔率および食感を向上させる物質を含む。特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約5%から約15%の近似重量範囲で大豆蛋白クリスプライスを含む。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約11%の近似重量で大豆蛋白クリスプライスを含む。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約6%から約8%の近似重量範囲でグリセリンを含む。
【0068】
1つの実施形態において、焼成は、約250℃から約450℃のオーブン温度で行われ、この場合、併せた材料を約5から約35分の時間にわたってそのオーブンに入れておく。もう1つの実施形態では、併せた材料を約5から約15分の時間にわたって約350℃のオーブン温度のオーブンに入れておく。もう1つの実施形態において、焼成は、約10分の時間にわたって約350℃のオーブン温度で行われる。
【0069】
もう1つの実施形態において、本発明は、毒素除染剤可食製品を製造する方法を包含し、この方法は、
(a)(i)場合によっては1つまたはそれ以上の香味剤;
(ii)場合によっては1つまたはそれ以上の錯生成剤または増粘剤;
(iii)活性炭;および
(iv)場合によっては1つまたはそれ以上の乳化剤
を含む多数の材料を併せること;
(b)前記成分をブレンドして、第一混合物を製造すること;
(c)場合によっては水を添加して、混合物、例えばドウ、を製造すること;
(d)場合によっては大豆蛋白クリスプライスを添加し、ブレンドして、第二混合物を製造すること;および
(e)前記第二混合物を焼いて、製品を製造すること
を含む。
【0070】
多くの実施形態において、本明細書に記載するような例は、ドウとして製造することができる。
【0071】
表2は、本発明の実例となる実施形態を、焼成前の各材料の近似重量パーセントおよび好ましい重量パーセントをもって説明するものである。
【表2】

1 重量百分率は、材料を焼成する前に決定している。
【0072】
表3は、本発明のもう1つの実例となる実施形態を、焼成前の各材料の近似重量パーセントおよび好ましい重量パーセントをもって説明するものである。
【表3】

1重量百分率は、材料を焼成する前に決定している。
【0073】
実例となる実施形態において、活性炭は、約800m2/gから約3,00m2/gの内部表面積を特徴とし、もう1つの実例となる実施形態において、活性炭は、約1500m2/gから約2,500m2/gの内部表面積を特徴とし、さらにもう1つの実例となる実施形態において、活性炭は、約2,000m2/gの内部表面積を特徴とする。
【0074】
もう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約20%から約80%の近似重量範囲で活性炭を含む。もう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約25%から約75%の近似重量範囲で活性炭を含む。もう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約30%から約70%の近似重量範囲で活性炭を含む。
【0075】
もう1つの実施形態において、香味剤は、バニラフレーバー、チョコレートフレーバー、塩、砂糖もしくは甘味料またはそれらの組み合わせであるが、任意の香味剤を使用することができる。実例となる実施形態において、本方法は、その約0.002%から約15%の近似重量範囲でバニラフレーバーを含む。もう1つの実例となる実施形態において、本方法は、約0.01%から約1%の近似重量でバニラフレーバーを含む。さらにもう1つの実例となる実施形態において、本方法は、約0.05%の近似重量でバニラフレーバーを含む。もう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約0.5%から約3%の近似重量範囲でチョコレートフレーバーを含む。さらにもう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約2%の近似重量でチョコレートフレーバーを含む。実例となる実施形態において、本方法は、その約0.1%から約1%の近似重量範囲で塩を含む。実例となる実施形態において、本方法は、その約0.4%の近似重量で塩を含む。実例となる実施形態において、本方法は、その約2から約6%の近似重量範囲で砂糖を含む。さらにもう1つの実例となる実施形態において、本方法は、約4.5%の近似重量で砂糖を含む。実例となる実施形態において、本方法は、その約0.001から約10%の近似重量範囲で甘味料を含む。実例となる実施形態において、本方法は、その約2%の近似重量で甘味料を含む。使用される甘味料の量がその具体的な甘味料に依存することは、当業者には容易に理解されるであろう。本発明の実施形態において使用することができる甘味料の実例としては、アスパルテーム、スクラロースもしくはネオテームまたはこれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。
【0076】
もう1つの実施形態において、錯生成剤または増粘剤は、ステアロイル乳酸ナトリウムもしくは変性食品デンプンまたはそれらの組み合わせであるが、任意の錯生成剤または増粘剤を使用することができる。実例となる実施形態において、本方法は、約0.5から約4%の量で錯生成剤または増粘剤を含む。実例となる実施形態において、本方法は、その約0.1から約2%の近似重量範囲でステアロイル乳酸ナトリウムを含む。さらにもう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約0.9%の近似重量でステアロイル乳酸ナトリウムを含む。もう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約0.1から約2%の近似重量範囲で変性食品デンプンを含む。もう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約0.9%の近似重量で変性食品デンプンを含む。
【0077】
もう1つの実施形態において、乳化剤は、モノもしくはジグリセリドまたはそれらの組み合わせであるが、任意の乳化剤を使用することができる。実例となる実施形態において、本方法は、その約0.5から約4%の近似重量範囲で乳化剤を含む。特定の実例となる実施形態において、本方法は、その約1から約3%の近似重量範囲で乳化剤を含む。さらにもう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約2%の近似重量で乳化剤を含む。
【0078】
もう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約15%から約60%の近似重量範囲で水を含む。もう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約25%の近似重量で水を含む。
【0079】
もう1つの実施形態において、気孔率および食感を向上させる物質は、大豆蛋白クリスプまたは別の蛋白質製品、例えばライスクリスプであるか、グリセリンであるか、それらの組み合わせである。実例となる実施形態において、本方法は、その約5%から約15%の近似重量範囲で、気孔率および食感を向上させる物質を含む。特定の実例となる実施形態において、本方法は、その約5%から約15%の近似重量範囲で、大豆蛋白クリスプライスを含む。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本方法は、その約11%の近似重量で、大豆蛋白クリスプライスを含む。もう1つの特定の実施形態において、本方法は、その約6%から約8%の近似重量範囲で、グリセリンを含む。
【0080】
1つの実施形態において、焼成は、約250℃から約450℃のオーブン温度で行われ、この場合、併せた材料を約5から約15分の時間にわたってそのオーブンに入れておく。もう1つの実施形態において、焼成は、約10分の時間にわたって約350℃のオーブン温度で行われる。
【0081】
もう1つの実施形態において、本発明は、
(a)(i)場合によっては1つまたはそれ以上の香味剤;
(ii)場合によっては1つまたはそれ以上の錯生成剤または増粘剤;
(iii)活性炭;および
(iv)場合によっては1つまたはそれ以上の乳化剤
を含む多数の材料を併せる段階;
(b)前記成分をブレンドして、混合物を製造する段階;
(c)場合によっては水を添加して、混合物、例えばドウ、を製造する段階;
(d)気孔率および食感を増す物質をその混合物に場合によっては添加し、ブレンドする段階;
(e)前記材料を焼成して、第一製品を製造する段階;
(f)1つまたはそれ以上の香味剤、レシチン、塩、砂糖およびショートニングを場合によっては共にブレンドして、具材混合組成物を製造する段階;ならびに
(g)前記具材混合組成物を2枚の前記第一製品の間にサンドイッチする段階
によって製造される、胃腸除染剤製品を包含する。
【0082】
実例となる実施形態において、活性炭は、約800m2/gから約3,00m2/gの内部表面積を特徴とし、もう1つの実例となる実施形態において、活性炭は、約1500m2/gから約2,500m2/gの内部表面積を特徴とし、さらにもう1つの実例となる実施形態において、活性炭は、約2,000m2/gの内部表面積を特徴とする。
【0083】
もう1つの実例となる実施形態において、本製品は、その約10%から約80%の近似重量範囲で活性炭を含む。もう1つの実例となる実施形態において、本製品は、その約20%から約60%の近似重量範囲で活性炭を含む。もう1つの実例となる実施形態において、本製品は、その約25%から約45%の近似重量範囲で活性炭を含む。特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約25%の近似重量で活性炭を含む。
【0084】
もう1つの実施形態において、香味剤は、バニラフレーバー、チョコレートフレーバー、塩、砂糖もしくは甘味料(スクロース、グルコース、フルクトース、ラクトース、アセスルファーム−K、デキストロース、スクラロース、サッカリンおよびアスパルテームまたはネオテームを含むが、これらに限定されない)またはそれらの組み合わせである。実例となる実施形態において、香味剤は、約0.0001%から約15%の範囲で存在する。特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約0.01%から約5%の近似重量範囲でバニラフレーバーを含む。さらにもう1つの実例となる実施形態において、本製品は、その約0.05%の近似重量でバニラフレーバーを含む。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約0.5%から約3%の近似重量範囲でチョコレートフレーバーを含む。さらにもう1つの実例となる実施形態において、本製品は、その約2%の近似重量でチョコレートフレーバーを含む。もう1つの実例となる実施形態において、本製品は、約0.001から約1%の量でネオテームを含む。もう1つの実例となる実施形態において、本製品は、約0.002から約0.1%の量でネオテームを含む。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約0.1から約1%の近似重量範囲で塩を含む。実例となる実施形態において、本製品は、その約0.4%の近似重量で塩を含む。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約2から約6%の近似重量範囲で砂糖を含む。さらにもう1つの実例となる実施形態において、本製品は、約4.5%の近似重量で砂糖を含む。
【0085】
もう1つの実施形態において、錯生成剤または増粘剤は、ステアロイル乳酸ナトリウム、変性食品デンプン、Inscosityもしくは高フルクトース・コーンシロップまたはそれらの組み合わせである。実例となる実施形態において、本製品は、約0.5から約40%の近似重量範囲で錯生成剤または増粘剤を含む。特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約5から約30%の近似重量範囲でステアロイル乳酸ナトリウムを含む。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約25%の近似重量でステアロイル乳酸ナトリウムを含む。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約0.1から約2%の近似重量範囲で変性食品デンプンを含む。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約0.9%の近似重量範囲で変性食品デンプンを含む。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約5から約40%の近似重量範囲で高フルクトース・コーンシロップを含む。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約27%の近似重量範囲で高フルクトース・コーンシロップを含む。
【0086】
もう1つの実施形態において、乳化剤は、モノもしくはジグリセリドまたはそれらの組み合わせである。乳化剤の特定の例としては、アトムル(atmul)、エンプレックス(emplex)およびレシチンが挙げられるが、これらに限定されない。実例となる実施形態において、本製品は、その約0.5から約12%の近似重量範囲で乳化剤を含む。特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約2から約9%の近似重量範囲で乳化剤を含む。さらにもう1つの実例となる実施形態において、本製品は、その約7%の近似重量で乳化剤を含む。
【0087】
もう1つの実例となる実施形態において、本製品は、その約15%から約60%の近似重量範囲で水を含む。特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約25%の近似重量で水を含む。
【0088】
もう1つの実施形態において、気孔率および食感を向上させる物質は、大豆蛋白クリスプライスクリスプもしくはグリセリンまたはそれらの組み合わせである。実例となる実施形態において、本製品は、その約4%から約30%の近似重量範囲で、気孔率および食感を向上させる物質を含む。特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約7%から約13%の近似重量範囲で、大豆蛋白クリスプを含む。もう1つの特定の実例となる実施形態において、本製品は、その約11%の近似重量で、大豆蛋白クリスプライスを含む。
【0089】
もう1つの実施形態において、本製品は、約0.5%から約0.15%の量で、場合によってはアンモニアを含有する。本製品での使用に適するアンモニアの例としては、パン屋のアンモニア(baker's ammonia)、アンモニアの重炭酸塩、もしくは重炭酸アンモニウム、またはこれらの組み合わせが挙げられるが、それらに限定されない。
【0090】
1つの実施形態において、焼成は、約250℃から約450℃のオーブン温度で行われ、この場合、併せた材料を約5から約15分の時間にわたってそのオーブンに入れておく。もう1つの実施形態において、焼成は、約10分の時間にわたって約350℃のオーブン温度で行われる。
【0091】
もう1つの実施形態において、本発明は、患者の胃腸管に摂取させるための毒素除染剤製品の製造方法を包含し、この方法は、
(a)甘味料、砂糖、塩、バニラ香味料、チョコレート香味料、活性炭、変性食品デンプン、モノグリセリドおよびステアロイル乳酸ナトリウムをはじめとする多数の物質を混合すること;
(b)水を添加して混合物、例えばドウ、を製造し、その混合物を混合して成分物質の混合物を製造すること;
(c)気孔率および食感を向上させる物質を添加し、その組成物をブレンドすること;
(e)例えばその混合物を所定の温度で所定の時間にわたって焼成することにより、水を除去するように加工すること
を含む。
【0092】
実例となる実施形態において、活性炭は、約800m2/gから約3,00m2/gの内部表面積を特徴とし、もう1つの実例となる実施形態において、活性炭は、約1500m2/gから約2,500m2/gの内部表面積を特徴とし、さらにもう1つの実例となる実施形態において、活性炭は、約2,000m2/gの内部表面積を特徴とする。
【0093】
もう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約20%から約80%の近似重量範囲で活性炭を含む。もう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約25%から約75%の近似重量範囲で活性炭を含む。もう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約30%から約70%の近似重量範囲で活性炭を含む。
【0094】
もう1つの実施形態において、香味剤は、バニラフレーバー、チョコレートフレーバー、塩、砂糖または甘味料である。実例となる実施形態において、本方法は、その約0.01%から約1%の近似重量範囲でバニラフレーバーを含む。さらにもう1つの実例となる実施形態において、本製品は、約0.03%の近似重量でバニラフレーバーを含む。もう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約0.5%から約2%の近似重量範囲でチョコレートフレーバーを含む。さらにもう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約1%の近似重量でチョコレートフレーバーを含む。実例となる実施形態において、本製品は、その約0.1から約1%の近似重量範囲で塩を含む。実例となる実施形態において、本方法は、その約0.1%の近似重量で塩を含む。実例となる実施形態において、本方法は、その約1.5から約4%の近似重量で砂糖を含む。さらにもう1つの実例となる実施形態において、本製品は、その約2.5%の近似重量で砂糖を含む。実例となる実施形態において、本方法は、その約0.5%から約2%の近似重量範囲で甘味料を含む。もう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約0.001%から約10%の近似重量範囲で甘味料を含む。実例となる実施形態において、本方法は、その約2%の近似重量で甘味料を含む。しかし、使用される甘味料の量がその具体的な甘味料に依存することは、当業者には容易に理解されるであろう。本発明の実施形態において使用することができる甘味料の実例としては、スクロース、グルコース、フルクトース、ラクトース、アセスルファーム−K、デキストロース、スクラロース、サッカリンおよびアスパルテームもしくはネオテームまたはこれらの混合物が挙げられるが、それらに限定されない。
【0095】
もう1つの実施形態において、錯生成剤または増粘剤は、ステアロイル乳酸ナトリウムまたは変性食品デンプンである。実例となる実施形態において、本方法は、その約0.1から約2%の近似重量範囲でステアロイル乳酸ナトリウムを含む。さらにもう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約0.5%の近似重量でステアロイル乳酸ナトリウムを含む。もう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約0.1から約2%の近似重量範囲で変性食品デンプンを含む。もう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約0.5%の近似重量で変性食品デンプンを含む。
【0096】
もう1つの実施形態において、乳化剤は、モノまたはジグリセリドである。実例となる実施形態において、本方法は、その約0.1から約2%の近似重量範囲で乳化剤を含む。さらにもう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約0.5%の近似重量で乳化剤を含む。
【0097】
もう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約45%から約60%の近似重量範囲で水を含む。もう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約53%の近似重量で水を含む。
【0098】
もう1つの実施形態において、気孔率および食感を向上させる物質は、大豆蛋白クリスプである。実例となる実施形態において、本方法は、その約4%から約8%の近似重量範囲で、大豆蛋白クリスプを含む。もう1つの実例となる実施形態において、本方法は、その約6.6%の近似重量で、大豆蛋白クリスプライスを含む。
【0099】
1つの実施形態において、焼成は、約250℃から約450℃のオーブン温度で行われ、この場合、併せた材料を約5から約15分の時間にわたってそのオーブンに入れておく。もう1つの実施形態において、焼成は、約10分の時間にわたって約350℃のオーブン温度で行われる。
【0100】
もう1つの実施形態において、本発明は、患者の胃腸管に摂取させるための毒素除染剤製品の製造方法を包含し、この方法は、甘味料、砂糖、塩、バニラ香味料、チョコレート香味料、活性炭、変性食品デンプン、モノグリセリドおよびステアロイル乳酸ナトリウムをはじめとする多数の物質を混合すること;水を添加して混合物、例えばドウ、を製造し、前記混合物を混合して成分物質の混合物を製造すること;大豆蛋白ライスクリスプを添加し、その組成物をブレンドすること;ならびにその混合物を所定の温度で所定の時間にわたって焼成することを含む。
【0101】
もう1つの実施形態において、本発明は、当該技術分野において公知の方法を用いて材料を成形または押出して、特定の形状またはサイズの製品を製造することを包含する。
【0102】
6.2.1 実例となる実施形態
6.2.1.1 クリームがサンドイッチされたウエハース
1つの実施形態において、本発明は、一対のビスケットのようなウエハースとその間にサンドイッチされたクリーム状の具材を含む可食製品を包含する。本発明の可食製品を食べる気になるようにするために、これらのウエハースは、その可食製品を魅力的にし、且つ、幼い子供が容易に識別できるようにする着色を含むことができる。
【0103】
実例となる実施形態において、一対の円板形ウエハースを製造する。前記ウエハースは、クッキーのものに似た、圧縮されたザラザラした食感および脆砕度を示す。この脆砕度は、それらのウエハースが、非常に幼い子供でさえ生じる平均的な噛む力によって容易に砕けるような脆砕度である。この脆砕度は、砕かれたウエハースが、その後、前述の幼い子供が生じるその後の咀しゃく行動によって有効に崩壊され得るような脆砕度でもある。
【0104】
それらの成分組成重量百分率の許容範囲を条件として、前記ウエハースは、クッキーのような砕けやすい食感に加えて豊かで甘い香味度を示し、実例となる実施形態において、この場合のウエハースの甘い香味は、使用者の胃腸管に摂取される前の実質的な咀しゃくの促進に充分なものである。
【0105】
各ウエハースは、表2に示した近時重量範囲の比率で、1つまたはそれ以上の香味剤、1つまたはそれ以上の錯生成剤または増粘剤、1つまたはそれ以上の乳化剤、水ならびに気孔率および食感を向上させる物質に加えて、活性炭を含む。
【0106】
近似重量範囲の比率での活性炭と1つまたはそれ以上の香味剤と1つまたはそれ以上の錯生成剤または増粘剤と1つまたはそれ以上の乳化剤と水と気孔率および食感を向上させる物質との前記組み合わせは、前記材料の焼成後、焼成クッキーにほぼ匹敵する堅さを有する、例えばクッキーのようなウエハースの外観を有する製品をもたらす。
【0107】
もう1つの実施形態において、本可食製品の魅力および甘い香味にさらに加えるために、クリームを有するクッキーを作製する。こうした形態では、治療または予防有効量の活性炭が、毒素または毒物を摂取してしまった被験者により、その毒素または毒物の摂取に関連した少なくとも1つの有害作用を緩和する、実質的に軽減する、または前記有害作用の停止を生じさせるために充分な量で、摂取される。
【0108】
もう1つの実例となる実施形態において、ウエハースの甘い香味を強化するためおよびおやつクッキー(cookie treat)への模倣を増すために、クリーム状の白い具材が、一対のウエハースの間にサンドイッチされる。その具材の正確な硬さ、色および味は、本発明にとって肝要ではないが、具材が、子供たちにとって魅力的な硬さおよび色のものであること、ならびにその香味が、ウエハースの甘い香味を補うまたは増すために充分な甘い成分を示すことが好ましい。さらに、その快い味が、必要な薬理学的活性炭投薬量を構成する「本発明の可食製品」の子供による追加摂取も促進する。
【0109】
中毒治療における活性炭または他の任意の除染剤の適切な使用に関する重要な要因は、犠牲者による有意な用量でのその摂取に加えて、摂取を行う迅速さである。本発明の可食製品は、治療または予防有効量の活性炭が、その可食製品の中にあり、また通常のやり方(すなわち、被験者が他の任意の食物を咀しゃくし、飲み込む方法)で咀しゃくすることで摂取されるような製品である。
【0110】
1つの実施形態において、活性炭は、中毒事件が発生する現場(最も多くの場合、犠牲者の自宅である)で、その偶発的または意図された摂取の直後、その摂取毒素が血流に大量に吸収される機会を有する前に、投与される。
【0111】
本発明の方法によって製造される可食製品は、その固有の美味しさからして、自宅または医療機関以外の他の任意の環境において任意の個人によって簡単に投与することができる。それ故、本発明の可食製品は、除染剤としての活性炭の用法を拡大するばかりでなく、実際、その用法の有効性を有意に向上させるであろう。
【0112】
6.2.1.2 膨張剤
上に記載した実例となる実施形態では、材料をブレンドし、膨張剤が不在の状態で、例えば焼成により、水を除去するように加工した。
【0113】
もう1つの実例となる実施形態において、本可食製品は、その可食製品をふくれあがらせ、嵩を増すことができる膨張剤を含有する。ウエハース、クラッカーまたはパイの皮の形態での本発明の実施形態は、膨張を利用して、それらの食感を薄片を重ねたようにしたり、より軽くしたりすることができる。パイの皮などの膨張は、焼いている間に主として発生し得る。他の場合、例えば多数のイーストパンでのように焼成前に膨張の大部分が発生し、またはより多くの場合、膨張は、一部は製品を加熱する前におよび一部は製品を加熱しているときに発生し得る。使用される膨張剤のタイプはその製品、例えば未焼成の製品がバッターであるかドウであるか、に依存し得る。
【0114】
幾つかのタイプの膨張剤を組み合わせて、製品に最大量のふくらみを持たせることができる。例えば、あるレシピは、1つのタイプの膨張剤(すなわち、空気)の代表である、かきまぜてクリーム状にすることができる砂糖とバターを必要とし、且つ、別のタイプの膨張剤(すなわち、二酸化炭素)であるベーキングパウダーも必要とする。
【0115】
加えて、バッターおよびドウは、焼く前、焼いている間および焼いた後にふくらんだ形を維持するために適するものでなければならない。例えば、小麦粉を含有するケーキは、オーブンの中でふくれあがり、そのケーキが冷め、膨張ガスが収縮した後でもその嵩を維持している。このケーキの構造は、焼いた後、気室が残るために充分な強さがある。一方、ほとんど小麦粉を有さない多くのチーズクラッカーおよびスフレは、オーブンの中では高い嵩に達するであろうが、製品を冷却するとつぶれてしまうであろう。気室がほとんどない、卵蛋白質に基づく壁には、熱せられた空気が冷却し、収縮したとき、そのケーキの重量を維持できる十分な強さがない。
【0116】
6.2.1.3 クリーム具材
本発明の可食製品の実施形態に含まれる任意のクリームは、ウエハースの美味しさおよび香味を向上させるために使用することができ、例えば、このクリームは、製品の食感または口あたりを向上させることができる。実例となる実施形態では、クリーム状の白い具材が、一対のウエハースの間にサンドイッチされる。その具材の正確な硬さ、色および味は、本発明にとって重要ではない。従って、色、食感およびその香味は、ウエハースそれら自体の甘い食感を補うまたは増すものでなければならない。
【0117】
1つの実施形態において、前記任意のクリーム具材は、1つまたはそれ以上の香味剤、ショートニング、レシチン、塩および砂糖を含む。もう1つの実施形態において、前記任意のクリーム具材は、砂糖、グリセリン、ショートニングおよび脂肪代用品を含む、脂肪低減クリーム具材である。さらにもう1つの実施形態において、前記任意のクリーム具材は、1つまたはそれ以上の香味剤、レシチン、塩、グリセリン、脂肪代用品および1つまたはそれ以上の乳化剤を含む、無脂肪クリーム具材である。
【0118】
特定の実施形態において、前記香味剤は、バニラまたはチョコレート香味剤である。もう1つの特定の実施形態において、前記香味剤は、バニラ香味剤である。特定の実例となる実施形態において、前記任意のクリーム中の香味剤は、約0.05%から約1%の近似重量パーセントで存在する。もう1つの特定の実例となる実施形態において、前記任意のクリーム中の香味剤は、約0.2%の近似重量パーセントで存在する。
【0119】
もう1つの特定の実施形態において、前記ショートニングは、植物性キューブ型ショートニングである。もう1つの特定の実施形態において、前記任意のクリーム中のショートニングは、約25%から約35%の近似重量パーセントで存在する。もう1つの特定の実施形態において、前記任意のクリーム中のショートニングは、約31%の近似重量パーセントで存在する。
【0120】
もう1つの特定の実施形態において、前記任意のクリーム中のレシチンは、約0.01%から約0.5%の近似重量パーセントで存在する。もう1つの特定の実例となる実施形態において、前記任意のクリーム中のレシチンは、約0.05%の近似重量パーセントで存在する。
【0121】
もう1つの特定の実施形態において、前記任意のクリーム中の塩は、約0.1%から約1%の近似重量パーセントで存在する。もう1つの特定の実例となる実施形態において、前記任意のクリーム中の塩は、約0.25%の近似重量パーセントで存在する。
【0122】
もう1つの特定の実施形態において、前記砂糖は、粉末砂糖である。もう1つの特定の実施形態において、前記任意のクリーム中の砂糖は、約65%から約75%の近似重量パーセントで存在する。もう1つの特定の実例となる実施形態において、前記任意のクリーム中の砂糖は、約69%の近似重量パーセントで存在する。
【0123】
もう1つの実施形態において、前記脂肪代用品は、炭水化物系、蛋白質系、または非消化性もしくは非吸収性脂肪系脂肪代用品である。脂肪代用品の実例としては、セルロース、マルトデキストリン、ゴム、デンプン、繊維、ポリデキストロースおよびオレストラが挙げられるが、これらに限定されない。もう1つの特定の実施形態において、前記任意のクリーム中の脂肪代用品は、約5%から約15%の近似重量パーセントで存在する。もう1つの特定の実例となる実施形態において、前記任意のクリーム中の脂肪代用品は、約11%の近似重量パーセントで存在する。
【0124】
6.3 併用療法
本発明の一定の実施形態において、本発明の可食製品は、1つまたはそれ以上の第二活性薬剤との併用療法で使用することができる。本発明の可食製品および第二活性薬剤は、相加的に作用することができ、またはより好ましくは相乗的に作用することができる。1つの実施形態において、活性炭を含む本可食製品は、第二活性薬剤の投与と同時に投与され、前記第二活性薬剤は、その可食製品の一部であってもよい。
【0125】
もう1つの実施形態において、本発明の可食製品は、第二活性薬剤の投与前または投与後に投与される。各薬物または第二薬剤の投与期間は、例えば、数分であってもよいし、数時間であってもよい。
【0126】
一定の実施形態において、本発明の可食製品が、毒性をはじめとする(しかし、これに限定されない)有害副作用を生じさせる可能性がある第二薬剤と同時に投与されるとき、有害副作用が惹起される閾値より下の用量でその治療薬が投与されると有利であり得る。
【0127】
1つの実例となる実施形態において、本発明の可食製品は、制吐薬と一緒に投与することができる。本発明の可食製品と併用するための制吐薬としては、シンナリジン、コンパジン、ジフェンヒドラミン、キトリル、マリノール、メクリジンHCl、メトクロパミド、プロメタジン、スコポラミンおよびゾフランが挙げられるが、これらに限定されない。
【0128】
もう1つの実施形態において、本発明の可食製品は、抗生剤と一緒に投与することができる。本発明の可食製品と併用するための抗生剤としては、アミノグリコシド、ストレプトマイシン、ネオマイシン、アナマイシン、アミカシン、ゲンタマイシン、トブラマイシン、ストレプトマイシンB、ジヒドロストレプトマイシン、スペシチノマイシン、ペニシリン、アンピシリン、ヘタシリン、アモキシシリン、カルベニシリン、セファロスポリン、セファロリジン、セファロチンナトリウム、セファログリシンジヒドラテム、セファレキシン・一水和物、テトラサイクリン、塩酸テトラサイクリン、塩酸オキシテトラサイクリン、塩酸クロロテトラサイクリン、ドキソサイクリン・一水和物、塩酸メタクリジン、7−クロロ−6−ジメチルテトラサイクリン、エリサマイシン(erythamycin)、スルホンアミド、カルボマイシン、オレアンドマイシン、トロレアンドマイシン、ポリミキシンBコレスチンおよびクロラムフェニコールが挙げられるが、これらに限定されない。
【0129】
さらにもう1つの実施形態において、本発明の可食製品は、下痢止め剤と一緒に投与することができる。本発明の可食製品と併用するための下痢止め剤としては、ロペラミド、ジフェノキシレート、アトロピン、アヘンチンキ、アヘン安息香チンキ、硫酸モルヒネ、コデインおよびメタドンが挙げられるが、これらに限定されない。
【0130】
もう1つの実施形態において、前記第二薬剤は、下剤または便通を誘導する薬剤であってもよい。一例として、前記第二薬剤は、ソルビトールであってもよい。
【0131】
1つの実施形態において、前記第二活性薬剤は、本可食製品との併用薬として投与される。特定の実施形態において、前記第二活性薬剤は、本明細書に記載する実例としての可食製品のウエハース部分と共に焼成される。もう1つの特定の実施形態において、前記第二活性薬剤は、本明細書に記載する実例としての可食製品のウエハース部分と共に焼成されない。もう1つの実施形態において、前記第二活性薬剤は、クリームと混合され、その後、本発明の2枚のウエハースの間にサンドイッチされる。
【0132】
さらなる説明がなくても、当業者は、前の説明および以下の実例となる実施例を用いて、本発明の化合物を製造および利用することができ、特許請求の範囲に記載する方法を実施することができると考えられる。従って、以下の実例となる実施形態は、本発明の実施形態を具体的に指摘するものであり、いかなる点においても本開示の他の部分を制限するものと解釈すべきではない。
【0133】
6.4 治療的/予防的投与および組成物
本発明の可食製品は、毒素または毒物の摂取に関連した有害作用を緩和する、前記有害作用の停止を生じさせる、または前記有害作用を実質的に軽減するために、その必要がある被験者に意図した効能を生じさせる活性炭レベルを達成するように投与される。従って、本発明の可食製品を経口投与し、咀しゃくして、活性炭が治療または予防的表面積を獲得できるようにすることができる。一般に、治療または予防的表面積は、通常に咀しゃくし、飲み込むことによって獲得される。
【0134】
本発明の可食製品の活性のため、本製品は獣医学および人間医学において有用である。上に記載したように、本発明の可食製品は、毒素または毒物に関連した有害作用の緩和、前記有害作用の停止を生じさせること、または前記有害作用の軽減に有用である。
【0135】
本発明は、本発明の可食製品中に含まれる治療有効量の活性炭を患者に投与することによる治療および予防方法を提供する。この被験者は、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ニワトリ、シチメンチョウ、ウズラ、ネコ、イヌ、マウス、ラット、ウサギ、モルモットなどの動物をはじめとする(しかし、これらに限定されない)動物であり得、さらに好ましくは哺乳動物、最も好ましくは人間である。場合によっては、患者は子供である。
【0136】
本発明の組成物は、経口投与するためのものであり、別の生物活性薬剤と一緒に投与することができる。(例えば、下のセクション5.4.1参照)。投与は、毒素または毒物の摂取後、任意の時点、好ましくは約1から3時間以内、さらに好ましくは約1時間以内、最も好ましくは毒素または毒物の摂取直後であり得る。
【0137】
実例となる実施形態では、本発明の可食製品を被験者の胃腸管に投与することが望ましい。これは、例えば、限定としてではないが、経口投与によって達成することができる。
【0138】
本組成物は、治療有効量の活性炭を場合によっては追加の治療薬、好ましくは精製された形態での追加の治療薬、と共に含有するであろう。この場合、前記追加の治療薬は、患者に適切に投与するための形態を生じさせるために、適量の薬学的に許容されるビヒクル中のものである。
【0139】
用語「ビヒクル」は、本発明の組成物と共に投与される希釈剤、アジュバント、賦形剤または担体を指す。
【0140】
実例となる実施形態において、本発明の第二活性薬剤は、人間への静脈内投与に合うようにした薬学的組成物として常用の手順に従って調合される。一般に、処方成分は、別々に、または共に混合して、例えば、活性薬剤の量が示されているアンプルまたはサッシェなどの気密封止容器の中の凍結乾燥ドライパウダーまたは無水濃縮物のような単位剤形で、供給される。本発明の組成物を静脈内注入によって投与すべき場合、それは、例えば、製薬用滅菌水または食塩液を収容した輸液瓶を用いて投薬することができる。本発明の化合物を注射によって投与する場合、注射用滅菌水または食塩液のアンプルを提供して、処方成分を投与前に混合してもよい。
【0141】
経口送達用の本発明の可食製品は、本可食製品の調製に干渉しない薬剤的に美味しい調合物を提供するために、1つまたはそれ以上の任意の薬剤、例えば、製薬用添加剤(例えばPVP)、甘味料(例えば、フルクトース、アスパルテームまたはサッカリン)、香味剤(例えば、ペパーミント、ウインターグリーン油、サッカリン、アスパルテーム、ネオテームまたはチェリー)、着色剤および保存薬も含有する場合がある。もう1つの実施形態において、本発明の製品は、追加のコーティングまたはフロスティングを含むことがある。例えば、本発明の製品は、一枚のウエハースまたは具入りクッキーまたはサンドイッチクッキーとして、チョコレートコーティングで包み込むことができる。このコーティングにより、製品の脆砕性を低下させることもでき、且つ、製品の安定性または保存寿命を増すこともできる。
【0142】
特定の毒素または毒物の摂取の治療または予防に有効であろう本発明の除染可食製品の量は、その毒素または毒物の性質に依存し、臨床医はそれを容易に決定することができる。1つの実施形態において、本発明の可食製品は、親または非臨床医により、子供または動物が毒物または毒素を摂取したことにそうした親または非臨床医が気づいた場合、投与され得るような製品である。
【0143】
本組成物に利用され得る正確な用量も、その毒性または中毒の重症度に依存するであろうし、その現場の人の判断および各患者の状況に従って決められるはずである。しかし、本発明の可食製品は、毒物または毒素摂取の疑いがある被験者に、1つまたはそれ以上の個別単位として、およびその可食製品の投与に関連した有害作用を一切心配せずに投与することができるような製品である。
【0144】
6.4.1 経口投与
本発明の経口調合物は、胃の環境から保護することができ、腸内で生物活性物質を放出することができる、不活性処方成分を含有することがある。こうした調合物、すなわち腸溶コーティングは、当該技術分野では周知である。例えば、錠剤の製造に適する非毒性で薬学的に許容される賦形剤との混合物で融合蛋白質を含有する錠剤を使用してもよい。これらの賦形剤は、不活性希釈剤(例えば、炭酸カルシウム、炭酸ナトリウム、ラクトース、リン酸カルシウムまたはリン酸ナトリウム)、造粒剤および崩壊剤(例えば、トウモロコシデンプン、ゼラチンまたはアラビアゴム)ならびに滑沢剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、ステアリン酸またはタルク)であり得る。
【0145】
可食製品の治療または予防有効量は、被験者における特定の毒素または毒物に関連した症状、例えば毒物または毒素摂取の症状、を緩和するように計算されることを含む、多数の方法で測定することができる。
【0146】
6.5 可食製品を収容したパッケージ
さらなる実施形態において、本発明は、本発明の製品を収容したパッケージを提供する。本パッケージは、典型的にはラベルを具備する。適するパッケージとしては、例えば、箱、セロファン容器またはラップなどが挙げられる。本パッケージは、様々な物質、例えばセロファンまたはプラスチックから作ることができる。本パッケージには、毒物または毒素の摂取に関連した少なくとも1つの有害作用を緩和する、前記有害作用の停止を生じさせるまたは前記有害作用を実質的に軽減するために治療的にまたは予防的に有効な量の活性炭を含む可食製品を入れることができる。加えて、本パッケージ内の可食製品は、第二活性薬剤を含有することがある。この容器上のラベルは、典型的に、その可食製品が特定の治療法に使用されることを示し、ならびに上に記載したものなどのインビボ使用についての用法を示すこともある。
【0147】
さらなる説明がなくても、当業者は、前の説明および以下の作業実施例を用いて、本発明を製造および利用することができ、特許請求の範囲に記載する方法を実施することができると考えられる。例えば、当業者は、本発明の可食製品の投与を容易に決定することができるであろう。従って、以下の作業実施例は、本発明の実例となる実施形態を具体的に指摘するものであり、いかなる点においても本開示の他の部分を制限するものと解釈すべきではない。
【実施例】
【0148】
7.実施例
7.1 インビボ試験
所定量の試験物質を保存溶液に混入することにより、インビトロでの試験を行った。各試験で使用したインビトロ保存溶液は、2.0g/LのNaCl、7.0mL/Lの12N濃度 濃HClおよび蒸留水を含有する人工胃液溶液に溶解した1g/Lのサリチル酸ナトリウムから成るものであった。この人工胃液は、この形態では1.2のpHレベルを特徴とし、このpHレベルのサリチル酸塩は、99.99%より多くが未解離のサリチル酸の形態であった。この未解離のサリチル酸は、その特性がアスピリン、すなわちアセチルサリチル酸に非常に類似している。
【0149】
平衡状態に達することができる場合、所定の試験物質が吸着する可能性があるサリチル酸塩の全量を判定するための平衡吸着試験を以下の手順で行った。先ず、試験すべき物質の所定量をガラスバイアルに入れ、20mLの保存溶液をそのバイアルに添加した。その後、そのバイアルを振動テーブル上に置くことにより約15時間、継続的に振盪した。これにより試験物質が充分に崩壊して、その中に含まれている活性炭が保存溶液中のサリチル酸塩と実質的に完全な吸着平衡に達した。
【0150】
一般に以下の段階を行うことにより、動態試験を行った。約500mLの保存溶液を1リットルガラス容器に注入した。次に、所定量の所定の試験物質をそのガラス容器内の溶液に導入した。次に、その容器を振動テーブル上に置き、それによって1分当たり60サイクルの振動周波数で振盪した。様々な時点でサンプルを取った。各サンプルからの活性炭を濾過し、その溶液を熱量分析して、所定のサンプル時間に対応するサリチル酸濃度を決定した。
【0151】
図3は、2.1gの活性炭の吸着力に対する様々な量の具材の比較動態効果を図示するものである。この試験のために、約6.80グラムのクッキー(5.15g ウエハースおよび1.65g 具材)を粉砕して咀しゃくをシミュレートし、その後、所定容積の保存溶液に導入した。この試験は、様々な量のクリーム具材の除染剤に対する吸着作用を図示し、活性炭吸着力に対する効果を例証するものである。
【0152】
10.06mLのACTIDOSE AQUA(ミネソタ州、ミネアポリスのPADDOCK LABS,INC.により市販されている懸濁液)をその中に導入したときのサリチル酸塩濃度の低下をプロットしている曲線2と曲線1を比較したとき、図2から、本発明の方法に従って製造した被検除染剤可食製品の優れた吸着機能は明白である。ACTIDOSE AQUAのその量は、曲線1を導出したクッキーサンプル中に含有されているのとほぼ同量の活性炭を含有するように決定した。これら二曲線の比較は、本発明の方法によって製造したクッキーが、有意に速い速度で人工胃液溶液中のサリチル酸塩濃度を低下させたことばかりでなく、その濃度に関して、匹敵する量のACTIDOSE AQUA懸濁液より有意に大きい総合的低下を生じさせたことも示す。例えば、被検クッキーの導入から5分後のサリチル酸塩濃度は、実質的に0.2g/Lより下であった。これに対して、ACTIDOSE AQUAの導入から5分後のサリチル酸塩濃度は、約0.5g/Lであることが認められた。30分後、サリチル酸塩濃度は、被検クッキーでは約0.03g/Lに減少し、これに対してACTIDOSE AQUAでは約0.15g/Lで平らになり始めた。
【0153】
図5〜8は、本発明の実例となる除染剤可食製品に関する動態試験を図示するものである。図5および7に図示する1つの実例となる実施形態では、2.1gの活性炭(本質的に、サリチル酸ナトリウムとの比率1:1)を添加して、他の材料が活性炭に干渉する絶対度を図示した。図6および8に図示するもう1つの実例となる実施形態では、20gの活性炭(本質的に、サリチル酸ナトリウムとの比率10:1)を添加して、その製品が臨床状況でどのように動作するかを図示した。図7および8は、それぞれ2.1gおよび8.2gの活性炭を使用して、ACTIDOSE AQUAとの比較で、本発明の実例となる実施形態をさらに図示するものである。
【0154】
7.2 本発明の実例となる実施形態
表4は、焼成前の本発明の可食製品の材料の混合物の実例と成る実施形態を記載するものである。
【表4】

1重量百分率は、材料を焼成する前に決定している。

表4のもう1つの実例となる実施形態では、サンネット甘味料を減少もしくはすべて削除することができ、および/または1つもしくはそれ以上の香味剤、例えばチョコレート香味剤もしくはネオテームを、より多い量で添加してもよい。
下の表5は、0.80 クッキー(2.1g当量の活性炭)および7.7 クッキー(20g当量の活性炭)を使用する、2g/LのNaSalの吸着力を図示するものである。
【表5】

【0155】
上の実施例を参照して本発明を詳細に説明したが、本発明の精神から逸脱することなく様々な変更を行うことができることは理解される。従って、本発明は、以下の特許請求の範囲によってしか限定されない。本出願において言及したすべての引用特許、特許出願および出版物は、それら全文、本明細書に参照して組み込まれている。
【図面の簡単な説明】
【0156】
【図1】2.1gの活性炭を含有する活性炭可食製品による人工胃酸溶液中の濃サリチル酸ナトリウムの吸着を、同量の活性炭を含有するACTIDOSE AQUAと比較して図示する図である。
【図2】10gの活性炭を含有する活性炭可食製品による人工胃酸溶液中の濃サリチル酸ナトリウムの吸着を、同量の活性炭を含有するACTIDOSE AQUAと比較して図示する図である。
【図3】様々な量のクリーム具材を有する本発明の実例となる活性炭可食製品による人工胃酸溶液中の濃サリチル酸ナトリウムの吸着を図示する図である。
【図4】様々な調合の本発明の実例となる2.1活性炭可食製品による人工胃酸溶液中の濃サリチル酸ナトリウムの吸着を図示する図である。
【図5】2.1gの活性炭を含有する本発明の実例となる活性炭可食製品による人工胃酸溶液中の濃サリチル酸ナトリウムの吸着を図示する図である。
【図6】20gの活性炭を含有する本発明の実例となる活性炭可食製品による人工胃酸溶液中の濃サリチル酸ナトリウムの吸着を図示する図である。
【図7】2.1gの活性炭を含有する実例となる活性炭可食製品による人工胃酸溶液中の濃サリチル酸ナトリウムの吸着を、同量の活性炭を含有するACTIDOSE AQUAと比較して図示する図である。
【図8】20gの活性炭を含有する実例となる活性炭可食製品による人工胃酸溶液中の濃サリチル酸ナトリウムの吸着を、同量の活性炭を含有するACTIDOSE AQUAと比較して図示する図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性炭を含む多数の材料を含む製品であって、前記材料は前記製品を製造するために実質的に水を除去するように処理加工されている毒素除染剤可食製品。
【請求項2】
前記多数の材料が、ドウを含む、請求項1に記載の製品。
【請求項3】
前記ドウが、1つまたはそれ以上の香味剤を含む、請求項2に記載の製品。
【請求項4】
前記ドウが、1つまたはそれ以上の錯生成剤もしくは増粘剤またはそれらの混合物を含む、請求項2に記載の製品。
【請求項5】
前記ドウが、1つまたはそれ以上の乳化剤またはそれらの混合物を含む、請求項2に記載の製品。
【請求項6】
前記ドウが、気孔率および食感を向上させる物質を含む、請求項2に記載の製品。
【請求項7】
前記水を実質的に除去するように加工することが、加熱することを含む、請求項1に記載の製品。
【請求項8】
前記加熱が、焼成を含む、請求項7に記載の製品。
【請求項9】
前記焼成が、約350℃のオーブン温度のオーブンに約10分の時間にわたって前記材料を入れておくことを含む、請求項8に記載の製品。
【請求項10】
医薬、ホメオパシー剤またはハーブ材料をさらに含む、請求項1に記載の製品。
【請求項11】
(a)(i)1つまたはそれ以上の香味剤;
(ii)1つまたはそれ以上の錯生成剤または増粘剤;
(iii)活性炭;および
(iv)1つまたはそれ以上の乳化剤
を含む多数の材料を併せる工程;
(b)前記成分をブレンドして、混合物を製造する工程;
(c)水を添加して、混合物を製造する工程;
(d)気孔率および食感を向上させる物質を添加し、ブレンドする工程;
(e)熱により加工して、第一製品を製造する工程;
(f)所定の重量の1つまたはそれ以上の香味剤、レシチン、塩、砂糖およびショートニングを共にブレンドして、具材混合組成物を製造する工程;ならびに
(g)前記具材混合組成物を2枚の前記第一製品の間にサンドイッチする工程
によって製造される、胃腸除染剤製品。
【請求項12】
前記活性炭が、約800m2/gから約3,000m2/gの内部表面積を有することを特徴とする、請求項1または11に記載の製品。
【請求項13】
前記活性炭が、約2,000m2/gの内部表面積を有することを特徴とする、請求項1または11に記載の製品。
【請求項14】
約20%から約70%の近似重量範囲で活性炭を含む、請求項1または11に記載の製品。
【請求項15】
約25%の近似重量範囲で活性炭を含む、請求項1または11に記載の製品。
【請求項16】
前記香味剤が、バニラフレーバー、チョコレートフレーバー、塩、砂糖もしくは甘味料またはそれらの混合物である、請求項3または11に記載の製品。
【請求項17】
前記錯生成剤または増粘剤が、ステアロイル乳酸ナトリウム、高フルクトース・コーンシロップもしくは変性食品デンプンまたはそれらの混合物である、請求項4または11に記載の製品。
【請求項18】
前記乳化剤が、モノグリセリドもしくはジグリセリドまたはそれらの混合物である、請求項5または11に記載の製品。
【請求項19】
約0.001%から約9%の近似重量範囲で香味剤を含む、請求項16に記載の製品。
【請求項20】
前記香味剤が、その約0.01から約1%の近似重量範囲でのバニラフレーバーである、請求項16に記載の製品。
【請求項21】
前記バニラフレーバーが、製品中にその約0.05%の近似範囲で存在する、請求項20に記載の製品。
【請求項22】
前記香味剤が、その約0.5%から約3%の近似重量範囲でのチョコレートフレーバーである、請求項16に記載の方法。
【請求項23】
前記チョコレートフレーバーが、製品中にその約2%の近似重量範囲で存在する、請求項22に記載の製品。
【請求項24】
前記香味剤が、その約0.1%から約1%の近似重量範囲での塩である、請求項16に記載の製品。
【請求項25】
前記塩が、製品中にその約0.4%の近似重量範囲で存在する、請求項24に記載の製品。
【請求項26】
前記香味剤が、その約2%から約6%の近似重量範囲での砂糖である、請求項16に記載の製品。
【請求項27】
前記砂糖が、製品中にその約4.5%の近似重量範囲で存在する、請求項26に記載の製品。
【請求項28】
前記香味剤が、その約0.001%から約1.5%の近似重量範囲での(N−[N−(3,3−ジメチルブチル)−L−a−アスパルチル]−L−フェニルアラニン−1−メチルエステル)である、請求項16に記載の製品。
【請求項29】
前記(N−[N−(3,3−ジメチルブチル)−L−a−アスパルチル]−L−フェニルアラニン−1−メチルエステル)が、製品中にその約0.01%の近似重量範囲で存在する、請求項28に記載の製品。
【請求項30】
約0.5%から約40%の近似重量範囲で錯生成剤または増粘剤を含む、請求項17に記載の製品。
【請求項31】
前記高フルクトース・コーンシロップが、製品中にその約30%の近似重量範囲で存在する、請求項17に記載の製品。
【請求項32】
約0.5%から約4%の近似重量範囲で変性食品デンプンを含む、請求項17に記載の製品。
【請求項33】
前記変性食品デンプンが、製品中にその約0.9%の近似重量範囲で存在する、請求項32に記載の製品。
【請求項34】
約0.5%から約12%の近似重量範囲で乳化剤を含む、請求項18に記載の製品。
【請求項35】
前記乳化剤が、製品中にその約7%の近似重量範囲で存在する、請求項34に記載の製品。
【請求項36】
約15%から約60%の近似重量範囲で水を含む、請求項11に記載の製品。
【請求項37】
前記水が、製品中にその約23%の近似重量範囲で存在する、請求項36に記載の製品。
【請求項38】
食感または気孔率を増す物質が、大豆蛋白クリスプもしくはグリセリンまたはそれらの混合物である、請求項6または11に記載の製品。
【請求項39】
約4%から約30%の近似重量範囲で大豆蛋白クリスプライスを含む、請求項38に記載の製品。
【請求項40】
前記大豆蛋白クリスプライスが、製品中にその約17%の近似重量範囲で存在する、請求項39に記載の製品。
【請求項41】
動物への投与に適する、請求項1または11に記載の製品。
【請求項42】
人間への投与に適する、請求項1または11に記載の製品。
【請求項43】
前記人間が子供である、請求項42に記載の製品。
【請求項44】
前記熱による加工が、約350℃のオーブン温度で約10分の時間にわたって行われる、請求項1に記載の製品。
【請求項45】
医薬をさらに含む請求項11に記載の製品。
【請求項46】
ホメオパシー材料またはハーブ材料をさらに含む、請求項11に記載の製品。
【請求項47】
(a)(i)1つまたはそれ以上の香味剤、
(ii)1つまたはそれ以上の錯生成剤または増粘剤、
(iii)1つまたはそれ以上の乳化剤、および
(iv)製品の気孔率または食感を向上させる1つまたはそれ以上の物質
から成る群より選択される多数の材料を活性炭と併せて、混合物を製造する工程;ならびに
(b)前記混合物を熱で加工して、製品を製造する工程
を含む、毒素除染剤可食製品の製造方法。
【請求項48】
(a)(i)1つまたはそれ以上の香味剤、
(ii)1つまたはそれ以上の錯生成剤または増粘剤、
(iii)1つまたはそれ以上の乳化剤、
(iv)製品の気孔率または食感を向上させる1つまたはそれ以上の物質、および
(v)1つまたはそれ以上の液体
から成る群より選択される多数の材料を活性炭と混合する工程;ならびに
(b)前記混合物を所定のオーブン温度で所定の時間にわたって焼成する工程
を含む、患者の胃腸管に摂取させるための毒素除染剤製品の製造方法。
【請求項49】
前記活性炭が、約800m2/gから約3,000m2/gの内部表面積を有することを特徴とする、請求項47または48に記載の方法。
【請求項50】
前記活性炭が、約2,000m2/gの内部表面積を有することを特徴とする、請求項47または48に記載の方法。
【請求項51】
約20%から約70%の近似重量範囲で活性炭を含む、請求項47または48に記載の方法。
【請求項52】
約25%の近似重量範囲で活性炭を含む、請求項47または48に記載の方法。
【請求項53】
前記香味剤が、バニラフレーバー、チョコレートフレーバー、塩、砂糖もしくは甘味料またはそれらの混合物である、請求項47または48に記載の方法。
【請求項54】
前記錯生成剤または増粘剤が、ステアロイル乳酸ナトリウム、高フルクトース・コーンシロップもしくは変性食品デンプンまたはそれらの混合物である、請求項47または48に記載の方法。
【請求項55】
前記乳化剤が、モノもしくはジグリセリドまたはそれらの混合物である、請求項47または48に記載の方法。
【請求項56】
前記香味剤が、その約0.001%から約9%の近似重量範囲で存在する、請求項53に記載の方法。
【請求項57】
前記香味剤が、その約0.01から約1%の近似重量範囲でのバニラフレーバーである、請求項56に記載の方法。
【請求項58】
前記バニラフレーバーが、その約0.05%の近似重量で存在する、請求項57に記載の方法。
【請求項59】
前記香味剤が、その約0.5%から約3%の近似重量範囲でのチョコレートフレーバーである、請求項53に記載の方法。
【請求項60】
前記チョコレートフレーバーが、その約2%の近似重量で存在する、請求項59に記載の方法。
【請求項61】
前記香味剤が、その約0.1%から約1%の近似重量範囲での塩である、請求項53に記載の方法。
【請求項62】
前記塩が、その約0.4%の近似重量で存在する、請求項61に記載の方法。
【請求項63】
前記香味剤が、その約2%から約6%の近似重量範囲での砂糖である、請求項53に記載の方法。
【請求項64】
前記砂糖が、その約4.5%の近似重量で存在する、請求項63に記載の方法。
【請求項65】
前記香味剤が、その約0.001%から約1.5%の近似重量範囲での(N−[N−(3,3−ジメチルブチル)−L−a−アスパルチル]−L−フェニルアラニン−1−メチルエステル)である、請求項53に記載の方法。
【請求項66】
前記製品中で使用される(N−[N−(3,3−ジメチルブチル)−L−a−アスパルチル]−L−フェニルアラニン−1−メチルエステル)が、その約0.01%の近似重量で存在する、請求項65に記載の方法。
【請求項67】
前記錯生成剤または増粘剤が、その約0.5%から約40%の近似重量範囲で存在する、請求項54に記載の方法。
【請求項68】
前記高フルクトース・コーンシロップが、その約30%の近似重量で存在する、請求項54に記載の方法。
【請求項69】
前記錯生成剤または増粘剤が、その約0.5%から約4%の近似重量範囲での変性食品デンプンである、請求項54に記載の方法。
【請求項70】
前記変性食品デンプンが、その約0.9%の近似重量で存在する、請求項69に記載の方法。
【請求項71】
前記乳化剤が、その約0.5%から約12%の近似重量範囲で存在する、請求項55に記載の方法。
【請求項72】
前記乳化剤が、その約7%の近似重量で存在する、請求項71に記載の方法。
【請求項73】
前記液体が、その約15%から約60%の近似重量範囲での水である、請求項47または48に記載の方法。
【請求項74】
前記水が、その約23%の近似重量で存在する、請求項73に記載の方法。
【請求項75】
食感または気孔率を増す物質が、大豆蛋白クリスプまたはグリセリンである、請求項47または48に記載の方法。
【請求項76】
前記大豆蛋白クリスプが、その約4%から約30%の近似重量範囲で存在する、請求項75に記載の方法。
【請求項77】
前記大豆蛋白クリスプが、その約17%の近似重量で存在する、請求項76に記載の方法。
【請求項78】
前記焼成が、約250℃から約450℃のオーブン温度で約5分から約15分の時間にわたって行われる、請求項47または48に記載の方法。
【請求項79】
前記焼成が、約350℃のオーブン温度で約10分の時間にわたって行われる、47または48に記載の方法。
【請求項80】
医薬の添加をさらに含む、請求項47または48に記載の方法。
【請求項81】
ホメオパシー剤またはハーブ剤の添加をさらに含む、請求項47または48に記載の方法。
【請求項82】
香味剤を含む組成物でエンローブされている、請求項1または11に記載の製品。
【請求項83】
前記香味剤が、チョコレートまたはバニラである、請求項82に記載の製品。
【請求項84】
前記製品を香味剤でエンローブすることをさらに含む、請求項47または48に記載の方法。
【請求項85】
請求項1〜46のいずれか一項に記載の製品の少なくとも一部を被験者に投与することを含む、毒性または有毒物質を摂取してしまった被験者における少なくとも1つの有害作用を実質的に軽減するまたは前記有害作用の停止を生じさせる方法。
【請求項86】
請求項1〜46のいずれか一項に記載の製品の少なくとも一部を被験者に投与することを含む、少なくとも1つの毒性または有毒物質に暴露されてしまった可能性がある患者を治療する方法。
【請求項87】
前記被験者が、子供である、請求項86に記載の方法。
【請求項88】
製品の含水率が、約2%から約35%である、請求項1に記載の製品。
【請求項89】
製品の含水率が、約5%から約30%である、請求項1に記載の製品。
【請求項90】
製品の含水率が、約13%から約25%である、請求項1に記載の製品。
【請求項91】
製品の含水率が、約18%から約22%である、請求項1に記載の製品。
【請求項92】
前記ドウを特定の形状に成形する、請求項2に記載の製品。
【請求項93】
前記ドウを押出して、特定の形状を形成する、請求項2に記載の製品。
【請求項94】
(N−[N−(3,3−ジメチルブチル)−L−a−アスパルチル]−L−フェニルアラニン−1−メチルエステル)、活性炭、ココア、塩、ライスクリスプ、レシチン、アトムル(atmul)、エンプレックス(emplex)、水、高フルクトース・コーンシロップを含み、ならびに場合によってはさらにアンモニア、グリセリンおよびサンネット(sunnet)甘味料を含む、毒素除染剤可食製品。
【請求項95】
毒素除染剤可食製品を製造する方法であって、
(i)(N−[N−(3,3−ジメチルブチル)−L−a−アスパルチル]−L−フェニルアラニン−1−メチルエステル)、活性炭、ココア、塩、ライスクリスプ、レシチン、アトムルおよびエンプレックスを混合する工程;
(ii)水、高フルクトース・コーンシロップ、ならびに場合によってはアンモニア、グリセリンおよびサンネット甘味料を添加する工程;および
(iii)その混合物を熱で加工して、前記製品を製造する工程
を含む方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2008−500371(P2008−500371A)
【公表日】平成20年1月10日(2008.1.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−515403(P2007−515403)
【出願日】平成17年5月27日(2005.5.27)
【国際出願番号】PCT/US2005/018802
【国際公開番号】WO2005/117842
【国際公開日】平成17年12月15日(2005.12.15)
【出願人】(506393787)デノボ インコーポレーテッド (1)
【Fターム(参考)】