説明

除草剤としての置換されたベンゾイル誘導体

式(I)
【化1】


のベンゾイル誘導体および除草剤としてのその使用が開示されている。
前記一般式(I)中、R1、R2およびR3は異なる基を表す、Xは酸素および硫黄を含む群からの橋かけ原子を表し、そしてHetは酸素原子および炭素原子を含有する飽和複素環式基を表す。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除草剤の技術分野、特に有用植物の作物、特にイネ作物において広葉雑草およびイネ科植物の雑草を選択的に防除するためのベンゾイルシクロヘキサンジオンおよびベンゾイルピラゾールの群からの除草剤に関する。
【背景技術】
【0002】
種々の刊行物から、ある種のベンゾイル誘導体が除草性を有することはすでに知られている。例えば、WO 99/10327およびWO 99/10328は、フェニル環の3位において複数の原子の橋かけを経て結合されたヘテロシクリルまたはヘテロアリール基を有するベンゾイルシクロヘキサンジオンおよびベンゾイルピラゾロンを開示している。
【0003】
しかしながら、これらの刊行物から知られている化合物は、除草活性が不十分であることが多い。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明の目的は、先行技術から知られている化合物と比較して改善された除草性を有するさらなる除草活性化合物を提供することである。
【0005】
この度、フェニル環の3位において2原子の橋かけを経て結合されたある種のヘテロシクリル基を担持するベンゾイル誘導体は、除草剤として特に適切であることが見出された。
【課題を解決するための手段】
【0006】
従って、本発明は式(I)
【化1】

の化合物およびその塩を提供する。式中、基および添字は、下に定義された通りである:
【0007】
1、R2は、互いに独立して水素、メルカプト、ニトロ、ハロゲン、シアノ、チオシアナト、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−ハロアルケニル、C2−C6−アルキニル、C3−C6−ハロアルキニル、C3−C6−シクロアルキル、−OR4、OCOR4、OSO24、S(O)n4、SO2OR4、SO2N(R4)2、NR4SO24、NR4COR4、C1−C6−アルキル−S(O)n4、C1−C6−アルキル−OR4、C1−C6−アルキル−OCOR4、C1−C6−アルキル−OSO24、C1−C6−アルキル−SO2OR4、C1−C6−アルキル−SO2N(R4)2またはC1−C6−アルキル−NR4COR4であり;
3は、水素、C1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニルまたはC2−C6−アルキニルであり;
4は、水素、C1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−アルキニル、C3−C6−シクロアルキル、フェニルまたはフェニル−C1−C6−アルキルであり、ここで、最後に記載された6個の基は、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、ニトロ、チオシアナト、OR3、SR3、N(R3)2、=NOR3、OCOR3、SCOR3、NR3COR3、CO23、COSR3、CON(R3)2、C1−C4−アルキルイミノオキシ、C1−C4−アルコキシアミノ、C1−C4−アルキルカルボニル、C1−C4−アルコキシ−C2−C6−アルコキシカルボニルおよびC1−C4−アルキルスルホニルからなる群より選ばれるs個の基によって置換されており;
Hetは、環原子が炭素および酸素原子から構成され、その際、環原子の総数がpであり、酸素原子の数がrであり、炭素原子の数が(p−r)である完全飽和複素環式基であり、そしてHetは、n個の基R5によって置換されていてもよく;
nは、0、1または2であり;
pは、5、6または7であり;
rは、1または2であり;
sは、0、1、2または3であり;
Xは、OまたはS(O)nであり;
5は、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、ニトロ、ハロゲン、ホルミル、C1−C6−アルキルアミノ、C1−C6−ジアルキルアミノ、C1−C6−アルコキシカルボニル、C1−C6−アルキルカルボニル、C1−C4アルキルカルボニルオキシ、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−アルキルチオ、C1−C6−ハロアルキルチオ、C1−C6−アルコキシ、C1−C6−ハロアルコキシであるか、またはR5は、それが結合している炭素原子と一緒になってカルボニル基を形成し;
【0008】
Qは、基Q1またはQ2
【化2】

の基であり;
6、R7は、互いに独立して、水素、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキルまたはC3−C6−シクロプロピルであり;
8は、水素、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−アルキルカルボニル、C1−C6−ハロアルキルカルボニル、C1−C6−アルコキシカルボニル、C1−C6−アルキルスルホニル、C1−C6−ハロアルキルスルホニル、フェニルカルボニル、フェニルカルボニルメチル、フェニルオキシカルボニルまたはフェニルスルホニルであり、ここで、最後に記載された4個の基のフェニル環は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−アルコキシおよびC1−C6−ハロアルコキシからなる群より選ばれるs個の基によって置換されている。
【0009】
溶媒およびpHのような外部条件に応じて、本発明の式(I)の化合物は、異なる互変異性体の構造で存在することができる。 置換基の性質に応じて、式(I)の化合物は酸性のプロトンを含有し、それは塩基との反応によって除去することができる。適切な塩基の例は、アルカリ金属およびアルカリ土類金属、例えばリチウム、ナトリウム、カリウム、マグネシウムおよびカルシウムの水素化物、水酸化物および炭酸塩、そしてまたアンモニアおよび有機アミン、例えばトリエチルアミンおよびピリジンである。このような塩は、同様に本発明によって提供される。
【0010】
式(I)および全ての後式において、2個を超える炭素原子を有するアルキル基は、直鎖または分枝であることができる。アルキル基は、例えば、メチル、エチル、n−またはイソプロピル、n−、イソ−、t−または2−ブチル、ペンチル、ヘキシル、例えばn−ヘキシル、イソヘキシルおよび1,3−ジメチルブチル、好ましくはメチルまたはエチルである。
【0011】
基が複数の基によって置換される場合、この基が記載された1つまたはそれ以上の同一または異なる基によって置換されることを意味するものとして理解される。
【0012】
シクロアルキルは、3〜9個の炭素原子を有する炭素環式飽和環系、例えばシクロプロピル、シクロペンチルまたはシクロヘキシルを表す。同様に、シクロアルケニルは、3〜9個の炭素環員を有する単環式アルケニル基、例えばシクロプロペニル、シクロブテニル、シクロペンテニルおよびシクロヘキセニルを表し、その際、二重結合は任意の位置にあることができる。シクロアルキルアルケニルのような複合的な基の場合、最初に記載された基が、2番目に記載される基の任意の位置にあることができる。
【0013】
「複素環式基」は、2−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロフラニル、2−テトラヒドロピラニル、3−テトラヒドロピラニル、4−テトラヒドロピラニル、2−ヘキサヒドロオキセパニル、3−ヘキサヒドロオキセパニル、4−ヘキサヒドロオキセパニル、1,3−ジオキソラン−4−イル、1,3−ジオキサン−4−イル、1,3−ジオキサン−5−イルおよび1,4−ジオキサン−2−イルといったような基を意味するものとして理解される。Hetは、好ましくは非置換または1、2、3もしくは4個のメチル基および/または1または2個のカルボニル基によって置換されている。
【0014】
ジアルキルアミノのような二置換されたアミノ基の場合、これらの2個の置換基は同一または異なることができる。
【0015】
ハロゲンは、フッ素、塩素、臭素またはヨウ素を表す。ハロアルキル、−アルケニルおよび−アルキニルは、それぞれ、ハロゲン、好ましくはフッ素、塩素および/または臭素、特にフッ素または塩素によって部分的にまたは完全に置換されたアルキル、アルケニルおよびアルキニル、例えばCF3、CHF2、CH2F、CF3CF2、CH2FCHCl、CCl3、CHCl2、CH2CH2Cl、CH=CHCl、CH=CCl2、C≡CCH2Clを表し;ハロアルコキシは、例えばOCF3、OCHF2、OCH2F、CF3CF2O、OCH2CF3またはOCH2CH2Clであり;これは、ハロアルケニルおよび他のハロゲン置換された基にも同様に適用される。
【0016】
基が多置換される場合、これは、種々の置換基を組み合わせる場合、化学物質の構造の一般原理を考慮しなければならない、すなわち、化学的に不安定または不可能であるとして当業者に知られている化合物の形成は、回避しなければならないことを意味するものとして理解される。
【0017】
置換基の性質および結合に応じて、式(I)の化合物は、立体異性体として存在することができる。例えば、1個またはそれ以上の不斉炭素原子が存在する場合、鏡像異性体およびジアステレオマーが生じうる。 立体異性体は、製造で得た混合物から、慣用の分離法、例えばクロマトグラフィの分離法によって得ることができる。また、光学活性な出発物質および/または補助剤を用いて立体選択反応を使用することによって立体異性体を選択的に製造することができる。本発明は、式(I)によって包含されるが、具体的には定義されない全ての立体異性体およびそれらの混合物に関する。
【0018】
式(I)において、R1、R2は、互いに独立して水素、ニトロ、ハロゲン、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−ハロアルケニル、C2−C6−アルキニル、C2−C6−ハロアルキニル、C3−C6−シクロアルキル、−OR4、S(O)n4、SO2OR4、SO2N(R4)2、NR4SO24またはC1−C6−アルキルS(O)n4であり;
4は、水素、C1−C4−アルキル、C2−C4−アルケニル、C2−C4−アルキニル、C3−C6−シクロアルキル、フェニルまたはフェニル−C1−C4−アルキルであり、ここで、最後に記載された6個の基はシアノ、ニトロ、R3、OR3、SR3およびN(R3)2からなる群より選ばれるs個の基によって置換されており、そして他の置換基および添字は、各場合に上記定義された通りである式(I)の化合物は、好都合であることが見出された。
【0019】
式(I)において、R3は、水素であり;
5は、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C1−C4−アルコキシカルボニル、C1−C4−アルキルカルボニル、C1−C4−アルキルカルボニルオキシ、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルキルチオ、C1−C4−ハロアルキルチオ、C1−C6−アルコキシ、C1−C6−ハロアルコキシであるか、またはR5は、それが結合した炭素
原子と一緒になってカルボニル基を形成し;R5は、特にメチルまたはメトキシであるか、またはR5は、それが結合した炭素原子と一緒になってカルボニル基を形成し、そして他の置換基および添字は、各場合に上記定義された通りである式(I)の化合物は好ましい。
【0020】
式(I)において、R6、R7は、互いに独立して水素またはC1−C4−アルキル、特にメチルまたはエチル、またはシクロプロピルであり;
8は、水素、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルキルカルボニル、C1−C4−ハロアルキルカルボニル、C1−C4−アルコキシカルボニル、C1−C4−アルキルスルホニル、C1−C4−ハロアルキルスルホニル、フェニルカルボニル、フェニルカルボニルメチル、フェニルオキシカルボニルまたはフェニルスルホニルであり、ここで、最後に記載された4個の基のフェニル環は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシおよびC1−C4−ハロアルコキシからなる群より選ばれるs個の基によって置換されており、そして他の置換基および添字は、各場合、上記定義された通りである式(I)の化合物は特に好ましい。
【0021】
式(I)において、R1は、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ、メチル、チオメチル、チオエチル、メチルスルホニル、エチルスルホニルまたはメトキシであり;
2は、臭素、塩素、メチルスルホニルまたはエチルスルホニルであり;
2は、フェニル環の4位にあり;
8は、水素であり;
Hetは、3−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロピラニル、4−テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキサン−5−イルまたはγ−ブチロラクトン−2−イルであり、そして他の置換基および添字は、各場合、上記定義された通りである式(I)の化合物は特に好ましい。
【0022】
下記の式において、特に明記しない限り置換基および記号は、式(I)の下で記載されたのと同じ意味を有する。
【0023】
QがQ1である本発明の化合物は、例えばスキーム1に記載された方法に従って、 シアニド供給源の存在下で式(IIIa)(式中、Tはハロゲン、ヒドロキシまたはアルコキシである)の化合物とシクロヘキサンジオン(II)との塩基触媒反応によって製造することができる。このような方法は、例えばEPA 0 369 803およびEP−B 0 283 261に記載されている。
【化3】

【0024】
QがQ2であり、そしてR8が水素である本発明の化合物は、例えばスキーム2に記載された方法によって製造することができる。このためには、式(IIIa)の化合物を、DCCのような脱水剤の存在下でまたはその酸塩化物へ転化した後、塩基触媒下で式(IV)のピラゾールと反応させて最終的にシアニド供給源で処理する。これらの方法は、例えばEPA 0 369 803に記載されている。
【化4】

【0025】
8が水素と異なる基である式(I)の本発明の化合物は、例えばスキーム3に従ってそれ自体で当業者に知られている置換反応によって製造することができる。このためには、式(Ib)の化合物を式(V)(式中、Eは求核置換可能な脱離基である)の化合物と反応させる。このような方法は、例えばWO 99/10328から知られている。
【化5】

【0026】
TがOHである式(IIIa)の化合物は、例えばスキーム4に従って式(Ib)(式中、Halはハロゲンであり、そしてR10はアルコキシまたはOHである)の化合物から製造することができる。
【化6】

【0027】
また、式(IIIa)の化合物は、スキーム5による反応によっても入手可能である。
【化7】

【0028】
式(VIa)および(VIb)の化合物は、文献から知られているか、または例えばWO 96/26200および本発明の優先権の期日で未発表であったドイツ特許出願第10144412.5号に記載された、知られている方法によって製造することができる。
【0029】
本発明の式(I)の化合物は、経済的に重要な単子葉および双子葉植物の有害な植物の広域スペクトルに対して顕著な除草活性を有する。また、活性物質は、根茎、根株または他の多年生器官から苗条を生じ防除が困難である多年生雑草を良好に防除する。これに関して、物質を播種前、発生前または発生後に施用するかどうかは一般に重要でない。具体的には、本発明の化合物によって防除することができる単子葉および双子葉植物の雑草フローラのいくつかの代表的なものを例として記載することができるが、記載した結果、特定の種に対して制限されるということはない。単子葉雑草種の中では、活性物質が有効に作用するものは、例えば一年生植物の群からはAvena、Lolium、Alopecurus、Phalaris、Echinochloa、Digitaria、SetariaおよびCyperus species、そして多年生種の中ではAgropyron、Cynodon、ImperataおよびSorghumそしてまたperennial Cyperus speciesである。双子葉植物の雑草種の場合、作用スペクトルは、例えば一年生植物の中では、Galium、Viola、Veronica、Lamium、Stellaria、Amaranthus、Sinapis、Ipomoea、Sida、Matricaria およびAbutilon、そして多年生雑草の場合、Convolvulus、Cirsium、Rumex および Artemisiaといったような種にまで及ぶ。また、例えばEchinochloa、Sagittaria、Alisma、Eleocharis、ScirpusおよびCyperusといったようなイネの特定の栽培条件下で発生する有害植物は、本発明の活性物質によってかなり良好に防除される。本発明の化合物を発芽前に土壌表面に施用する場合、雑草の実生は、発生が完全に阻止されるか、または雑草は子葉期に達するまで成長するが、成長が止まり、3〜4週が経過した後、最終的に完全に枯死する。活性物質を植物の緑色部分に発生後施用する場合も、処置後、非常に短時間で成長が急激に停止し、雑草植物は施用時の成長段階に留まるか、または一定時間後、完全に枯死し、その結果、この方法で、作物にとって有害な雑草による競合が、非常に初期の段階で、しかも持続的な方法で排除される。特に、本発明の化合物は、Amaranthus retroflexus、Avena sp.、Echinochloa sp.、Cyperus serotinus、Lolium multiforum、Setaria viridis、Sagittaria pygmaea、Scirpus juncoides、Sinapis sp.および Stellaria media に対して非常に活性である。
【0030】
本発明の化合物は、単子葉および双子葉植物の雑草に対して優れた除草活性を有するが、コムギ、オオムギ、ライムギ、イネ、トウモロコシ、テンサイ、ワタおよびダイズといったような経済的に重要な作物は、わずかの程度しかまたは全く損傷を受けない。特に、コムギ、トウモロコシおよびイネにおいては耐性が良好である。これらの理由で、本化合物は、農業上有用な植物または観賞植物の植分(stands)における望ましくない植生を選択的に防除するのに非常に適している。
【0031】
また、活性物質は、その除草性のため、知られている遺伝子操作植物またはまだ開発中の遺伝子操作植物の作物における有害植物を防除するのに使用することができる。一般に、トランスジェニック植物は、特に好都合な性質、例えばある種の農薬、特にある種の除草剤に対する耐性、植物病害または植物病原体、例えばある種の昆虫または微生物、例えば真菌、細菌またはウイルスに対する耐性を特徴としている。他の特定の性質は、例えば収穫された物質の量、質、貯蔵性、組成物および特定の成分に関するものである。例えば、デンプン含量が高められたまたはデンプンの質が変化したトランスジェニック植物、または収穫物質が異なる脂肪酸組成を有するものが知られている。
【0032】
本発明の式(I)の化合物またはその塩は、有用植物および観賞植物の経済的に重要なトランスジェニック作物、例えば、穀物、例えばコムギ、オオムギ、ライムギ、カラスムギ、モロコシおよびキビ、イネ、カッサバおよびトウモロコシ、または他にテンサイ、ワタ、ダイズ、アブラナ、ジャガイモ、トマト、エンドウおよび他のタイプの野菜の作物に使用するのが好ましい。式(I)の化合物は、耐性のあるまたは組換え方法によって除草剤の植物毒性効果に対して耐性にされた有用植物の作物における除草剤として使用するのが好ましい。
【0033】
既存の植物と比較して改良された特性を有する新規な植物を生成する従来の方法は、例えば従来の育種方法および突然変異体の生成からなる。別法として、改良された特性を有する新規な植物は、組換え操作を用いて生成することができる(例えばEP−A−0221044、EP−A−0131624参照)。例えば、以下について、多くのケースが記載されている。
・植物中で合成されたデンプンを改良するための作物の組換え型改変(例えばWO 92/11376、WO 92/14827、WO 91/19806)、
・グルホシネートタイプ(例えば、EP−A−0242236、EP−A−242246参照)またはグリホセートタイプ(WO 92/00377)またはスルホニル尿素タイプ(EP−A−0257993、US A−5013659)のある種の除草剤に対して耐性のあるトランスジェニック作物、
・ある種の害虫に対して植物を耐性にするBacillus thuringiensis毒(Bt毒)を産生する能力のあるトランスジェニック作物、例えばワタ(EP−A−0142924、EP−A−0193259)、
・改良された脂肪酸組成を有するトランスジェニック作物(WO 91/13972)。
【0034】
改良された性質を有する新規なトランスジェニック植物を生成することができる多くの分子生物学的技術は、原則として知られており、例えば、Sambrook et al., 1989, Molecular Cloning, A Laboratory Manual, 2nd Ed., Cold Spring Harbor Laboratory Press, Cold Spring Harbor, NY;またはWinnacker “Gene und Klone" [Genes and Clones], VCH Weinheim 2nd Edition 1996 またはChristou, “Trends in Plant Science" 1 (1996)
423−431)参照。
【0035】
このような組換え操作を実施するには、DNA配列の組換えによって突然変異誘発または配列改変が可能な核酸分子をプラスミドに導入することができる。例えば、前記の標準的な方法を用いて塩基交換を行い、部分配列を除去するかまたは天然もしくは合成連鎖を加えることができる。DNAフラグメントを互いに結合するためにアダプターまたはリンカーを加えることができる。
【0036】
例えば、遺伝子産物の活性低下を伴う植物細胞は、少なくとも1つの適切なアンチセンスRNA、センスRNAを発現して共抑圧効果を得ることによってまたは前記の遺伝子産物の転写物を特異的に切断する少なくとも1つの適切に構成されたリボザイムを発現することによって良好に生成することができる。
【0037】
このためには、第1に、存在しうるすべての隣接配列を含む遺伝子産物の全てのコード配列を包含するDNA分子を最初に使用し、そして第2に、コード配列の部分のみを包含するDNA分子を使用することができ、これらの部分は細胞においてアンチセンス効果が生じるのに十分な長さである必要がある。また、遺伝子産物のコード配列と高度な相同性を有するが、それと完全に同一ではないDNA配列を使用することもできる。
【0038】
植物において核酸分子を発現する場合、合成されたタンパク質を植物細胞の任意の区画に局在化させることができる。しかしながら、局在化を特定の区画に実施するには、例えば、特定の区画に局在化を保証するDNA配列とコード領域を結合させることが可能である。このタイプの配列は、当業者に知られている(例えば、Braun et al., EMBO J. 11 (1992), 3219−3227; Wolter et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA 85 (1988), 846−850; Sonnewald et al., Plant J. 1 (1991), 95−106参照)。
【0039】
トランスジェニック植物細胞は、知られている技術によって再生させて完全な植物を得ることができる。原則として、トランスジェニック植物は、すべての所望の植物種の植物、すなわち単子葉および双子葉の両植物であることができる。
【0040】
従って、相同性の(=天然)遺伝子または遺伝子配列の過剰発現、抑制もしくは阻害、または非相同性の(=外来)遺伝子もしくは遺伝子配列の発現の結果、改良された性質を有するトランスジェニック植物を入手することができる。
【0041】
本発明の活性物質をトランスジェニック作物に使用する場合、他の作物において観察することができる有害植物に対する効果に加えて、特定のトランスジェニック作物に施用する際の特異的な効果、例えば防除することができる雑草のスペクトルが改良されるまたは特に拡張される、施用に使用することができる施用量が変わる、好ましくはトランスジェニック作物が耐性である除草剤との良好な組み合わせ能力そしてトランスジェニック作物の成長および収穫量における効果が、しばしば生じる。従って、また、本発明の主題は、トランスジェニック作物において有害植物を防除するための除草剤としての本発明の化合物の使用である。
【0042】
また、本発明の物質は、さらに作物における顕著な成長調節性を有する。それは、植物の代謝に調節的に関与し、このため、植物成分の標的設定された防除、および収穫促進、例えば乾燥および阻害成長の誘発に使用することができる。さらに、それは、過程において植物を破壊することなく望ましくない植物成長を全般的に防除し、阻害するのに適している。植物成長の阻害は、多くの単子葉および双子葉の作物において重要な役割を果たし、これによって倒伏を減少、または完全に阻止することができる。
【0043】
本発明の化合物は、慣用の製剤において水和剤、乳剤、噴霧液、粉剤または粒剤の形態で使用することができる。従って、また、本発明は、式(I)の化合物を含んでなる除草剤を提供する。式(I)の化合物は、一般の生物学的および/または物理化学的パラメータに応じて種々の方法で処方することができる。使用可能な適切な製剤の例は、水和剤(WP)、水溶剤(SP)、液剤、乳剤(EC)、エマルション(EW)、例えば水中油および油中水型エマルション、噴霧液、懸濁製剤(SC)、油−または水をベースとする分散製剤、油剤、カプセル懸濁液(CS)、粉剤(DP)、種子粉衣産物、散布および土壌施用のための粒剤、微粒剤の形態の粒剤(GR)、噴霧粒剤、コーティング粒剤および吸着粒剤、顆粒水和剤(WG)、顆粒水溶剤(SG)、微量散布剤、マイクロカプセルおよびロウである。これらの個々の製剤タイプは原則として知られており、例えば、Winnacker−Kuechler, “Chemische Technologie" [Chemical Engineering], Volume 7, C. Hauser Verlag Munich, 4th Ed. 1986, Wade van Valkenburg, “Pesticide Formulations", Marcel Dekker, N.Y., 1973; K. Martens, “Spray Drying" Handbook, 3rd Ed. 1979, G. Goodwin Ltd. Londonに記載されている。
【0044】
必要な処方補助剤、例えば不活性物質、界面活性剤、溶媒およびさらなる添加剤は、同様に知られており、そして例えば、 Watkins, “Handbook of Insecticide Dust Diluents and Carriers", 2nd Ed., Darland Books, Caldwell N.J., H.v. Olphen, “Introduction to Clay Colloid Chemistry";2nd Ed., J. Wiley & Sons, N.Y.; C. Marsden, “Solvents Guide"; 2nd Ed., Interscience, N.Y. 1963; McCutcheon's “Detergents and Emulsifiers Annual", MC Publ. Corp., Ridgewood N.J.; Sisley and Wood, “Encyclopedia of Surface Active Agents", Chem. Publ. Co. Inc., N.Y. 1964; Schoenfeldt, “Grenzflaechenaktive Aethylenoxidaddukte" [Surface−active ethylene oxide adducts], Wiss. Verlagsgesell., Stuttgart 1976; Winnacker−Kuechler, “Chemische Technologie", Volume 7, C. Hauser Verlag Munich, 4th Ed. 1986に記載されている。
【0045】
水和剤は、水中に均一に分散することができ、活性物質に加えて希釈剤または不活性物質の他にイオン性および/または非イオン性界面活性剤(湿潤剤、分散剤)、例えばポリオキシエチル化アルキルフェノール、ポリオキシエチル化脂肪族アルコール、ポリオキシエチル化脂肪族アミン、脂肪族アルコールポリグリコールエーテルスルフェート、アルカンスルホネート、アルキルベンゼンスルホナート、ナトリウム2,2'−ジナフチルメタン−6,6'−ジスルホネート、ナトリウムリグニンスルホン酸、ナトリウムジブチルナフタレンスルホネート、または他にナトリウムオレオイルメチルタウレートを含有する製剤である。水和剤を製造するには、除草活性物質を慣用の装置、例えばハンマーミル、ブローミルおよびエアジェットミル中で微粉砕し、そして同時にまたは続いて処方補助剤と混合する。
【0046】
乳剤は、活性物質を有機溶媒、例えばブタノール、シクロヘキサノン、ジメチルホルムアミド、キシレン、もしくは他のより高沸点の芳香族化合物もしくは炭化水素または有機溶媒の混合物中に溶解し、1つまたはそれ以上のイオン性および/または非イオン性界面活性剤(乳化剤)を添加して製造する。使用できる乳化剤の例は、カルシウムアルキルアリールスルホネート、例えばカルシウムドデシルベンゼンスルホネートまたは非イオン性乳化剤、例えば脂肪酸ポリグリコールエステル、アルキルアリールポリグリコールエーテル、脂肪族アルコールポリグリコールエーテル、プロピレンオキシド/エチレンオキシド縮合物、アルキルポリエーテル、ソルビタンエステル、例えばソルビタン脂肪酸エステルまたはポリオキシエチレンソルビタンエステル、例えばポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステルである。
【0047】
粉剤は、活性物質を、微粉砕された固形物質、例えばタルク、天然クレー、例えばカオリン、ベントナイトおよびピロフィライトまたは珪藻土と共に粉砕することによって得られる。
【0048】
懸濁製剤は、水ベースまたは油ベースであることができる。それは、例えば、必要に応じて、他の製剤タイプの場合に例としてすでに上記したような界面活性剤を添加して慣用のビーズミルによる湿式粉砕によって製造することができる。
【0049】
エマルション、例えば水中油型エマルション(EW)は、例えば水性有機溶媒、および必要に応じて例えば他の製剤タイプの場合に例として上記された界面活性剤を用いて撹拌機、コロイドミルおよび/またはスタティックミキサによって製造することができる。
【0050】
粒剤は、活性物質を吸着性の造粒された不活性物質上へ噴霧することによってまたは展着剤、例えばポリビニルアルコール、ナトリウムポリアクリレートまたは他に鉱油を用いて濃厚活性物質を担体、例えば砂、カオリナイトまたは造粒された不活性物質の表面に施用することによって製造することができる。 また、適切な活性物質は、肥料粒剤の製造について慣用なやり方で、所望により肥料との混合物として造粒することができる。
【0051】
顆粒水和剤は、一般に慣用の方法、例えば噴霧乾燥、流動床造粒、ディスク造粒、高速撹拌機を用いた混合および固体不活性物質なしの押出によって製造する。
【0052】
ディスク粒剤、流動床粒剤、押出機粒剤および散布粒剤を製造するには、例えば、“Spray−Drying Handbook" 3rd ed. 1979, G. Goodwin Ltd., London; J.E. Browning, “Agglomeration", Chemical and Engineering 1967, pages 147 et seq.; “Perry's Chemical Engineer's Handbook", 5th Ed., McGraw−Hill, New York 1973, pp. 8−57を参照のこと。
【0053】
作物保護生成物の製剤のさらなる詳細については、例えばG.C. Klingman, “Weed Control as a Science", John Wiley and Sons, Inc., New York, 1961, pages 81−96 および J.D. Freyer, S.A. Evans, “Weed Control Handbook", 5th Ed., Blackwell Scientific Publications, Oxford, 1968, pages 101−103を参照のこと。
【0054】
一般に、農薬製剤は、式(I)の活性物質0.1〜99重量%、特に0.1〜95重量%を含む。水和剤において、活性物質の濃度は、例えば、約10〜90重量%であり、100重量%までの残りは慣用の製剤成分から構成される。乳剤の場合、活性物質濃度は、約1〜90重量%、好ましくは5〜80重量%である。 粉剤の形態の製剤は、活性物質1〜30重量%、ほとんどの場合において好ましくは活性物質5〜20重量%を含み、そして噴霧液は、活性物質約0.05〜80重量%、好ましくは2〜50重量%を含む。顆粒水和剤の場合、活性物質は、活性化合物が液体または固体形態であるかどうか、および使用する造粒補助剤、充填剤等に応じて部分的に左右される。顆粒水和剤の場合、例えば、活性物質含量は、1〜95重量%、好ましくは10〜80重量%である。
【0055】
さらに、記載された活性物質の製剤は、必要に応じて、各場合に慣用の補助剤、例えば展着剤、湿潤剤、分散剤、乳化剤、浸透剤、保存剤、不凍剤、溶媒、充填剤、担体、着色剤、消泡剤、蒸発抑制剤ならびにpHおよび粘度調整剤を含む。
【0056】
また、これらの製剤に基づいて、他の農薬活性物質、例えば殺虫剤、殺ダニ剤、除草剤、殺真菌剤、および薬害軽減剤、肥料および/または成長調整剤との組み合わせを、例えばレディミックスまたはタンクミックスの形態で製造することができる。
【0057】
混合製剤中またはタンクミックス中で本発明の活性物質と組み合わせて使用することができる活性物質は、例えばWeed Research 26, 441−445 (1986) または “The Pesticide Manual", 11th edition, The British Crop Protection Council and the Royal Soc. of Chemistry, 1997およびその中に引用された文献に記載された、知られている活性物質である。 記載する必要のある、式(I)の化合物と組み合わせることができる除草剤は、例えば、以下の活性物質である(注:化合物は、国際標準化機構(ISO)による一般名称によってまたは必要に応じて慣用のコード番号と共に化学名を使用して示した):アセトクロル;アシフルオルフェン;アクロニフェン;AKH 7088(すなわち[[[1−[5−[2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)−フェノキシ]−2−ニトロフェニル]−2−メトキシエチリデン]アミノ]オキシ]酢酸およびそのメチルエステル);アラクロール;アロキシジム;アメトリン;アミドスルフロン;アミトロール;AMS、すなわちスルファミン酸アンモニウム;アニロホス;アスラム;アトラジン;アジムスルフロン(DPX−A8947);アジプロトリン;バルバン;BAS 516H、すなわち5−フルオロ−2−フェニル−4H−3,1−ベンゾオキサジン−4−オン;ベナゾリン; ベンフルラリン;ベンフレセート;ベンスルフロンメチル;ベンスリド;ベンタゾン;ベンゾフェナップ;ベンゾフルオル;ベンゾイルプロップ−エチル;ベンズチアズロン;ビアラホス;ビフェノックス;ブロマシル;ブロモブチド;ブロモフェノキシム;ブロモキシニル;ブロムロン;ブミナホス;ブソキシノン;ブタクロール;ブタミホス;ブテナクロル;ブチダゾール;ブトラリン;ブチレート;カフェンストロール(CH−900);カルベタミド;カフェントラゾン(ICI−A0051);CDAA、すなわち2−クロロ−N,N−ジ−2−プロペニルアセトアミド;CDEC、すなわち2−クロロアリルジエチルジチオカルバメート;クロメトキシフェン;クロランベン;クロラジホップ−ブチル、クロルメスロン(ICI−A0051);クロルブロムロン;クロルブファム;クロルフェナク;クロルフルレコール−メチル;クロリダゾン;クロリムロンエチル;クロルニトルフェン;クロロトルロン;クロロクスロン;クロルプロファム;クロルスルフロン;クロルタールジメチル;クロルチアミド;シンメチリン;シノスルフロン;クレトジム;クロジナホップおよびそのエステル誘導体(例えばクロジナホップ−プロパルギル);クロマゾン;クロメプロップ;クロプロキシジム;クロピラリド;クミルロン(JC 940);シアナジン;シクロエート;シクロスルファムロン(AC 104);シクロキシジム;シクルロン;シハロホップおよびそのエステル誘導体(例えばブチルエステル、DEH−112);シペルコート;シプラジン;シプラゾール;ダイムロン;2,4−DB;ダラポン;デスメジファム;デスメトリン;ジアレート;ジカンバ;ジクロベニル; ジクロルプロップ;ジクロホップおよびそのエステル、例えばジクロホップメチル;ジエタチル;ジフェノクスロン;ジフェンゾコート;ジフルフェニカン;ジメフロン;ジメタクロール;ジメタメトリン;ジメテナミド(SAN−582 H);ジメタゾン、クロマゾン;ジメチピン;ジメトラスルフロン、ジニトラミン;ジノセブ;ジノテルブ;ジフェナミド;ジプロペトリン;ジコート;ジチオピル;ジウロン;DNOC;エグリナジン−エチル;EL77、すなわち5−シアノ−1−(1,1−ジメチルエチル)−N−メチル−1H−ピラゾール−4−カルボキサミド;エンドタール;EPTC;エスプロカルブ;エタルフルラリン;エタメツルフロン−メチル;エチジムロン;エチオジン;エトフメセート;F5231、すなわちn−[2−クロロ−4−フルオロ−5−[4−(3−フルオロプロピル)−4,5−ジヒドロ−5−オキソ−1H−テトラゾール−1−イル]フェニル]エタンスルホンアミド;エトキシフェンおよびそのエステル(例えばエチルエステル、HN−252);エトベンザニド(HW 52);フェノプロップ;フェノキサン、フェノキサプロップおよびフェノキサプロップ−Pおよびそれらのエステル、例えばフェノキサプロップ−P−エチルおよびフェノキサプロップ−エチル;フェノキシジム;フェヌロン;フラムプロップ−メチル;フラザスルフロン;フルアジホップおよびフルアジホップ−Pおよびそれらのエステル、例えばフルアジホップ−ブチルおよびフルアジホップ−P−ブチル;フルクロラリン;フルメツラム;フルメチュロン;フルミクロラックおよびそのエステル(例えばペンチルエステル、S−23031);フルミオキサジン(S−482);フルミプロピン;フルポキサム(KNW−739);フルオロジフェン;フルオログリコフェン−エチル;フルプロパシル(UBIC−4243);フルリドン;フルロクロリドン;フルロキシピル;フルルタモン;ホメサフェン;ホサミン;フリルオキシフェン;グルホシネート;グリホセート;ハロサフェン;ハロスルフロンおよびそのエステル(例えばメチルエステル、NC−319);ハロキシホップおよびそのエステル;ハロキシホップ−P(=R−ハロキシホップ)およびそのエステル;ヘキサジノン;イマザピル;イマザメタベンズ−メチル;イマザキンおよび塩、例えばアンモニウム塩;イオキシニル;イマゼタメタピル;イマゼタピル;イマゾスルフロン、イソカルバミド;イソプロパリン;イソプロチュロン;イソウロン;イソキサベン;イソキサピリホップ;カルブチラート;ラクトフェン;レナシル;リニュロン;MCPA;MCPB;メコプロップ;メフェナセト;メフルイジド;メソトリオン;メタミトロン;メタザクロール;メタム;メタベンズチアズロン;メタゾール;メトキシフェノン;メチルダイムロン;メタベンズロン、メトベンズロン;メトブロムロン;メトラクロール;メトスラム(XRD 511);メトクスロン;メトリブジン;メツルフロン−メチル;MH;モリネート;モナリド;モノリニュロン;モニュロン;硫酸二水素モノカルバミド;MT 128、すなわち6−クロロ−N−(3−クロロ−2−プロペニル)−5−メチル−N−フェニル−3−ピリダジナミン;MT 5950、すなわちn−[3−クロロ−4(1−メチルエチル)フェニル]−2−メチルペンタンアミド;ナプロアニリド;ナプロパミド;ナプタラム;NC 310、すなわち4−(2,4−ジクロロベンゾイル)−1−メチル−5−ベンジルオキシピラゾール;ネブロン;ニコスルフロン;ニピラクロフェン;ニトラリン;ニトロフェン;ニトロフルオルフェン;ノルフルラゾン;オーベンカルブ;オリザリン;オキサジアルギル(RP 020630);オキサジアゾン;オキシフルオルフェン;パラコート;ペブレート;ペンジメタリン;パーフルイドン;フェニソファム;フェンメジファム;ピクロラム;ピペロホス;ピリブチカルブ;ピリフェノップ−ブチル;プレチラクロール、プリミスルフロン−メチル;プロシアジン;プロジアミン;プロフルラリン;プログリナジン−エチル;プロメトン;プロメトリン;プロパクロル;プロパニル;プロパキザホップおよびそのエステル;プロパジン;プロファム;プロピソクロール;プロピザミド;プロスルファリン;プロスルホカルブ;プレスルフロン(CGA−152005);プリナクロル;ピラゾリネート;ピラゾン;ピラゾスルフロン−エチル;ピラゾキシフェン;ピリデート;ピリチオバック(KIH−2031);ピロキソホップおよびそのエステル(例えばプロパルギルエステル);キンクロラック;キンメラック;キノホップおよびそのエステル誘導体、キザロホップおよびキザロホップ−Pおよびそれらのエステル誘導体、例えばキザロホップ−エチル;キザロホップ−P−テフリルおよび−エチル;レンリジュロン;リムスルフロン(DPX−E 9636);S 275、すなわち2−[4−クロロ−2−フルオロ−5−(2−プロピニルオキシ)フェニル]−4,5,6,7−テトラヒドロ−2H−インダゾール;セクブメトン;セトキシジム;シズロン;シマジン;シメトリン;SN 106279、すなわち2−[[7−[2−クロロ−4−(トリフルオロメチル)フェノキシ]−2−ナフタレニル]オキシ]プロパン酸およびそのメチルエステル;スクロトリオン;スルフェントラゾン(FMC−97285、F−6285);スルファズロン;スルホメツロン−メチル;スルホセート(ICI−A0224);TCA;テブタム(GCP−5544);テブチウロン;テルバシル;テルブカルブ;テルブクロル;テルブメトン;テルブチラジン;テルブトリン;TFH 450、すなわちN,N−ジエチル−3−[(2−エチル−6−メチルフェニル)スルホニル]−1H−1,2,4−トリアゾール−1−カルボキサミド;テニルクロール(NSK−850);チアザフルロン;チアゾピル(Mon−13200);チアジアジミン(SN−24085);チオベンカルブ;チフェンスルフロン−メチル;チオカルバジル;トラルコキシジム;トリアレート;トリアスルフロン;トリアゾフェナミド;トリベヌロン−メチル;トリクロピル;トリジファン;トリエタジン;トリフルラリン;トリフルスルフロンおよびエステル(例えばメチルエステル、DPX−66037);トリメツロン;トシトデフ;ベルノレート;WL 110547、すなわち5−フェノキシ−1−[3−(トリフルオロメチル)フェニル]−1H−テトラゾール;UBH−509;D−489;LS 82−556;KPP−300;NC−324;NC−330;KH−218;DPX−N8189;SC−0774;DOWCO−535;DK−8910;V−53482;PP−600;MBH−001;KIH−9201;ET−751;KIH−6127およびKIH−2023。
【0058】
使用する際、商業的に入手可能な形態で存在する製剤は、例えば水和剤、乳剤、分散製剤および顆粒水和剤の場合、水を用いて慣用の方法で希釈する。 粉剤、土壌粒剤、散布用粒剤および噴霧液の形態の製剤は、通常、使用前にさらに他の不活性物質で希釈しない。式(I)の化合物の必要な施用量は、外部条件、例えば、とりわけ温度、湿度および使用する除草剤の性質で変化する。それは、広い限度内、例えば活性物質0.001〜1.0kg/haの間またはそれ以上で変化することができるが、好ましくは0.005〜750g/haの間である。
【0059】
本発明を、下記の実施例によって説明する。
A.化学実施例
2−(2−クロロ−3−(3−テトラヒドロフラニル)オキシメチル−4−メチルスルホニル−ベンゾイル)シクロヘキサン−1,3−ジオン(表の実施例番号1.1)の製造
工程1:2−クロロ−3−(3−テトラヒドロフラニル)オキシメチル−4−メチルスルホニル安息香酸
0℃でDMF25mlおよびカリウムtert−ブトキシド3.25g(28mmol)を最初に投入し、そして3−ヒドロキシテトラヒドロフラン2.5g(27.5mmol)と混合した。溶液を−15℃に冷却し、そして3−ブロモメチル−2−クロロ−4メチルスルホニル安息香酸4.7g(140mmol)を添加した。次いで、混合物を15〜20℃で1時間撹拌した。反応物を45gの氷/水中へ注ぎ、2N HClで酸性化し、そしてEAで抽出した。有機相をMgSO4で乾燥させて濾過し、そして濃縮した。これにより、HPLCによる純度約66%の粘性油5.41gを得た。収率約60%。
【0060】
工程2:3−オキソ−1−シクロヘキセニル−2−クロロ−3−(3−テトラヒドロフラニル)オキシメチル−4−メチルスルホニルベンゾエート
粗2−クロロ−3−(3−テトラヒドロフラニル)オキシメチル−4−メチルスルホニル安息香酸5.41gをCH2Cl230ml中に溶解し、そして塩化オキサリル2.5ml(28mmol)をゆっくりと加えた。ガスの発生が終わるまで、混合物を約30分間撹拌した。15℃より下の温度に冷却しながら、溶液をCH2Cl220ml中の1,3−シクロヘキサンジオン2g(17.3mmol)およびNEt35gの混合物に滴加した。次いで、混合物を室温で1時間撹拌した。混合物を濾過し、ロータリーエバポレーターを使用して溶媒を除去し、それからEA30mlを残留物に添加した。混合物を、最初に5%濃度のHCl、次いで2%濃度の炭酸水素ナトリウム溶液および水で2回洗浄した。MgSO4を用いて有機相を乾燥させ、濾過し、そしてロータリーエバポレーターを用いて濃縮した。これにより高粘性の油5gを得、これをクロマトグラフィにより精製した(SiO2/n−ヘプタン:EA,1:3)。これにより、HPLCによる純度約99%の無色の固形物2.95gを得た。
【0061】
工程3:2−(2−クロロ−3−(3−テトラヒドロフラニル)オキシメチル−4−メチルスルホニルベンゾイル)−シクロヘキサン−1,3−ジオン
3−オキソ−1−シクロヘキセニル−2−クロロ−3−(3−テトラヒドロフラニル)オキシメチル−4−メチルスルホニルベンゾエート8g(18.5mmol)をCH3CN50ml中に懸濁し、そして撹拌しながらNEt32.25g(21.8mmol)およびアセトンシアノヒドリン0.13g(1.5mmol)を添加した。混合物を室温で3時間撹拌してから、ロータリーエバポレーターを用いて濃縮した。油性残留物に水を添加し、飽和炭酸水素ナトリウム溶液を用いてpHを>8に調整した。塩基性溶液をEA20mlで洗浄した。次いで水性溶液を2N HClで酸性化し、EA 2×50mlで抽出した。溶液を炭酸水素ナトリウム溶液で洗浄した。有機溶液をMgSO4で乾燥させて濾過し、そしてロータリーエバポレーターを用いて濃縮した。濃縮溶液から生成物がゆっくりと結晶化した。固形物を吸引濾過し、冷EAで洗浄した。これにより、HPLCによる純度99.8%、融点126℃の生成物6.81g(15.9mmol)を得た。収率は85%であった。
【0062】
本明細書で使用する略語は、下記の通りである:
cPr=シクロプロピル nPr=n−プロピル nBu=n−ブチル
Et=エチル Me=メチル Ph=フェニル
EA=酢酸エチル m.p.=融点 RT=室温
【0063】
【表1】

【0064】
【表2】

【0065】
【表3】

【0066】
【表4】

【0067】
【表5】

【0068】
【表6】

【0069】
【表7】

【0070】
【表8】

【0071】
【表9】

【0072】
【表10】

【0073】
【表11】

【0074】
【表12】

【0075】
【表13】

【0076】
【表14】

【0077】
【表15】

【0078】
【表16】

【0079】
【表17】

【0080】
【表18】

【0081】
【表19】

【0082】
【表20】

【0083】
【表21】

【0084】
【表22】

【0085】
【表23】

【0086】
【表24】

【0087】
【表25】

【0088】
【表26】

【0089】
【表27】

【0090】
【表28】

【0091】
【表29】

【0092】
【表30】

【0093】
【表31】

【0094】
【表32】

【0095】
【表33】

【0096】
【表34】

【0097】
【表35】

【0098】
【表36】

【0099】
【表37】

【0100】
【表38】

【0101】
【表39】

【0102】
【表40】

【0103】
【表41】

【0104】
【表42】

【0105】
【表43】

【0106】
【表44】

【0107】
【表45】

【0108】
【表46】

【0109】
【表47】

【0110】
【表48】

【0111】
【表49】

【0112】
【表50】

【0113】
B.製剤実施例
1. 粉剤
粉剤は、式(I)の化合物10重量部および 不活性物質としてタルク90重量部を混合し、そしてハンマーミル中で混合物を粉砕することによって得られる。
2. 分散性粉末
水中に容易に分散しうる水和剤は、式(I)の化合物25重量部、不活性物質としてカオリン含有石英64重量、カリウムリグニンスルホン酸10重量部および湿潤剤および分散剤としてナトリウムオレオイルメチルタウレートの1重量を混合し、そして混合物をピンディスクミル中で粉砕することによって得られる。
3. 濃厚分散製剤
水中に容易に分散しうる濃厚分散製剤は、式(I)の化合物20重量部、アルキルフェノールポリグリコールエーテル((R)Triton X 207)6重量部、イソトリデカノールポリグリコールエーテル(8EO)3重量部およびパラフィン系鉱油(沸点範囲、例えば約255〜277℃)71重量部を混合し、混合物をフリクションボールミル中で5ミクロン未満の粒度に粉砕することによって得られる。
4. 乳剤
乳剤は、式(I)の化合物15重量部、溶媒としてシクロヘキサノン75重量部、および乳化剤としてオキシエチル化ノニルフェノール10重量部から得られる。
【0114】
5. 顆粒水和剤
顆粒水和剤は、
式(I)の化合物 75重量部、
リグノスルホン酸カルシウム 10重量部、
ラウリル硫酸ナトリウム 5重量部、
ポリビニルアルコール 3重量部および
カオリン 7重量部
を混合し、混合物をピンディスクミル中で粉砕し、そして粉末を造粒液として水を噴霧した流動床中で造粒して、得られる。
【0115】
また、顆粒水和剤は、
式(I)の化合物 25重量部、
ナトリウム2,2'−ジナフチルメタン−6,6'−ジスルホネート 5重量部、
ナトリウムオレオイルメチルタウレート 2重量部、
ポリビニルアルコール 1重量部、
炭酸カルシウム 17重量部および
水 50重量部
をコロイドミル中で均質化および予備粉砕し、続いてビーズミル中で混合物を粉砕し、そしてスプレー塔で得た懸濁液を一体型ノズルによって噴霧および乾燥することによって得られる。
【0116】
C. 生物学的実施例
1. 発生前の除草作用
単子葉および双子葉の有害植物の種子を厚紙ポット中の砂壌土に置き、土をかぶせた。次いで、水和剤または濃厚エマルションの形態で処方された本発明の化合物を、土で覆った表面に水性懸濁剤またはエマルションとして種々の用量で600〜800I/ha(換算値)の施用量で施用した。処置後、ポットを温室中に置き、そして雑草にとって良好な成長条件下で保持した。3〜4週の試験期間の後、試験植物が発生した後、非処置対照と比較して植物被害または発生被害の視覚評価を実施した。試験植物を温室中に最適成長条件下で3〜4週放置した後、化合物の効果を評価した。ここで、本発明の化合物は、経済的に重要な単子葉および双子葉の有害植物の広域スペクトルに対して優れた活性を有した。
従って、例えば、番号1.1の本発明の化合物は、320g/haの用量で、有害植物Galium aparine、Matricaria inodora、Stellaria media、Chenopodium album、Veronica persicaおよびAbutilon theophrastiに対して少なくとも90%の作用を示した。
【0117】
2. 発生後の除草作用
単環式および双子葉の雑草の種子を厚紙ポット中の砂壌土に置き、土をかぶせ、そして温室中の良好な成長条件下で成長させた。播種後2〜3週に、試験植物を3葉段階で処置した。水和剤または濃厚エマルションとして処方した本発明の化合物を種々の用量で600〜800I/ha(換算値)の水施用量で植物の緑色部分の表面上へ噴霧した。試験植物を温室中に最適成長条件下で3〜4週間放置した後、化合物の作用を評価した。ここで、本発明の組成物は、経済的に重要な単子葉および双子葉の有害植物の広域スペクトルに対して優れた活性を示した。
従って、例えば、番号3.1の本発明の化合物は、有害植物Sinapis arvensis、Avena fatua、Amaranthus retroflexusおよびSetaria viridisに対して320g/haの用量で少なくとも80%の作用を示した。
【0118】
3. 作物の耐性
温室中のさらなる実験において、オオムギおよび単子葉および双子葉の雑草種子を砂壌土中に置き、土をかぶせ、植物が2〜3枚の本葉を生じるまで温室中に置いた。次いで、本発明の式(I)の化合物を用いた処置を項目2の下で記載したように実施した。施用後4〜5週間、植物を温室中に残し、視覚評価により、本発明の化合物は重要な作物、特にコムギ、トウモロコシおよびイネによって極めて良好に許容されることがわかった。
従って、例えば、番号1.1の本発明の化合物は、50g/haの用量で、有害な植物Echinochloa crus galli、Sagittaria pygmaea、Cyperus serotinusおよびScirpus juncoidesに対して少なくとも95%の作用を示したが、同時にイネ作物は損傷を受けなかった。320g/haの用量で、番号1.85の本発明の化合物は、有害植物Stellaria media、Veronica persica、Chenopodium albumおよびAbutilon theophrastiに対して少なくとも90%の作用を示したが、同時にイネ、コムギおよびトウモロコシの作物に被害は生じなかった。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)
【化1】

の化合物およびその塩。
式中、
1、R2は、互いに独立して水素、メルカプト、ニトロ、ハロゲン、シアノ、チオシアナト、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−ハロアルケニル、C2−C6−アルキニル、C3−C6−ハロアルキニル、C3−C6−シクロアルキル、−OR4、OCOR4、OSO24、S(O)n4、SO2OR4、SO2N(R4)2、NR4SO24、NR4COR4、C1−C6−アルキル−S(O)n4、C1−C6−アルキル−OR4、C1−C6−アルキル−OCOR4、C1−C6−アルキル−OSO24、C1−C6−アルキル−SO2OR4、C1−C6−アルキル−SO2N(R4)2またはC1−C6−アルキル−NR4COR4であり;
3は、水素、C1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニルまたはC2−C6−アルキニルであり;
4は、水素、C1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−アルキニル、C3−C6−シクロアルキル、フェニルまたはフェニル−C1−C6−アルキルであり、ここで、最後に記載された6個の基は、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、ニトロ、チオシアナト、OR3、SR3、N(R3)2、=NOR3、OCOR3、SCOR3、NR3COR3、CO23、COSR3、CON(R3)2、C1−C4−アルキルイミノオキシ、C1−C4−アルコキシアミノ、C1−C4−アルキルカルボニル、C1−C4−アルコキシ−C2−C6−アルコキシカルボニルおよびC1−C4−アルキルスルホニルからなる群より選ばれるs個の基によって置換されており;
Hetは、環原子が炭素および酸素原子から構成され、その際、環原子の総数がpであり、酸素原子の数がrであり、炭素原子の数が(p−r)である完全飽和複素環式基であり、そしてHetは、n個の基R5によって置換されていてもよく;
nは、0、1または2であり;
pは、5、6または7であり;
rは、1または2であり;
sは、0、1、2または3であり;
Xは、0またはS(O)nであり;
5は、ヒドロキシ、メルカプト、アミノ、シアノ、ニトロ、ハロゲン、ホルミル、C1−C6−アルキルアミノ、C1−C6−ジアルキルアミノ、C1−C6−アルコキシカルボニル、C1−C6−アルキルカルボニル、C1−C4アルキルカルボニルオキシ、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−アルキルチオ、C1−C6−ハロアルキルチオ、C1−C6−アルコキシ、C1−C6−ハロアルコキシであるか、またはR5は、それが結合している炭素原子と一緒になってカルボニル基を形成し;
Qは、基Q1またはQ2
【化2】

の基であり;
6、R7は、互いに独立して、水素、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキルまたはC3−C6−シクロプロピルであり;
8は、水素、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−アルキルカルボニル、C1−C6−ハロアルキルカルボニル、C1−C6−アルコキシカルボニル、C1−C6−アルキルスルホニル、C1−C6−ハロアルキルスルホニル、フェニルカルボニル、フェニルカルボニルメチル、フェニルオキシカルボニルまたはフェニルスルホニルであり、ここで、最後に記載された4個の基のフェニル環は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1−C6−アルキル、C1−C6−ハロアルキル、C1−C6−アルコキシおよびC1−C6−ハロアルコキシからなる群より選ばれるs個の基によって置換されている。
【請求項2】
1、R2は、互いに独立して水素、ニトロ、ハロゲン、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C2−C6−アルケニル、C2−C6−ハロアルケニル、C2−C6−アルキニル、C2−C6−ハロアルキニル、C3−C6−シクロアルキル、−OR4、S(O)n4、SO2OR4、SO2N(R4)2、NR4SO24またはC1−C6−アルキルS(O)n4であり;
4は、水素、C1−C4−アルキル、C2−C4−アルケニル、C2−C4−アルキニル、C3−C6−シクロアルキル、フェニルまたはフェニル−C1−C4−アルキルであり、ここで、最後に記載された6個の基はシアノ、ニトロ、R3、OR3、SR3およびN(R3)2からなる群より選ばれるs個の基によって置換されている、
請求項1に記載の化合物。
【請求項3】
3は、水素であり;
5は、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C1−C4−アルコキシカルボニル、C1−C4−アルキルカルボニル、C1−C4−アルキルカルボニルオキシ、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルキルチオ、C1−C4−ハロアルキルチオ、C1−C6−アルコキシ、C1−C6−ハロアルコキシであるか、またはR5は、それが結合した炭素原子と一緒になってカルボニル基を形成する、
請求項1または2に記載の化合物。
【請求項4】
6、R7は、互いに独立して水素またはC1−C4−アルキルであり;
8は、水素、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルキルカルボニル、C1−C4−ハロアルキルカルボニル、C1−C4−アルコキシカルボニル、C1−C4−アルキルスルホニル、C1−C4−ハロアルキルスルホニル、フェニルカルボニル、フェニルカルボニルメチル、フェニルオキシカルボニルまたはフェニルスルホニルであり、ここで、最後に記載された4個の基のフェニル環は、ハロゲン、ニトロ、シアノ、C1−C4−アルキル、C1−C4−ハロアルキル、C1−C4−アルコキシおよびC1−C4−ハロアルコキシからなる群より選ばれるs個の基によって置換されている、
請求項1〜3のいずれか一項に記載の化合物。
【請求項5】
1は、塩素、臭素、ヨウ素、ニトロ、メチル、チオメチル、チオエチル、メチルスルホニル、エチルスルホニルまたはメトキシであり;
2は、臭素、塩素、メチルスルホニルまたはエチルスルホニルであり;
2は、フェニル環の4位にあり;
8は、水素であり;
Hetは、3−テトラヒドロフラニル、3−テトラヒドロピラニル、4−テトラヒドロピラニル、1,3−ジオキサン−5−イルまたはγ−ブチロラクトン−2−イルである、
請求項1〜4のいずれか1項に記載の化合物。
【請求項6】
請求項1〜5のいずれか1項に記載された少なくとも1つの式(I)の化合物の除草有効量を含む除草組成物。
【請求項7】
処方補助剤との混合物である請求項6に記載の除草組成物。
【請求項8】
請求項1〜5のいずれか1項に記載の少なくとも1つの式(I)の化合物または請求項6または7に記載された除草組成物の有効量を望ましくない植物又は望ましくない植生地域に施用することを含む、望ましくない植物の防除方法。
【請求項9】
望ましくない植物を防除するための請求項1〜5のいずれか1項に記載の式(I)の化合物または請求項6または7に記載の除草組成物の使用。
【請求項10】
式(I)の化合物を有用植物の作物中における望ましくない植物を防除するために使用する、請求項9に記載の使用。
【請求項11】
有用植物がトランスジェニック有用植物である、請求項10に記載の使用。

【公表番号】特表2006−514958(P2006−514958A)
【公表日】平成18年5月18日(2006.5.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−565967(P2004−565967)
【出願日】平成15年12月12日(2003.12.12)
【国際出願番号】PCT/EP2003/014129
【国際公開番号】WO2004/063187
【国際公開日】平成16年7月29日(2004.7.29)
【出願人】(500137954)バイエル クロップサイエンス ゲーエムベーハー (31)
【Fターム(参考)】