雄型バヨネットコネクター
雄型バヨネットコネクターが管の部分を雌型ラッチコネクターに接続する。雄型バヨネットコネクターは、内腔と、遠位端部分と、近位端部分とを画定しているシャフトを含む。シャフトの遠位端部分は、雌型ラッチコネクター内でシール部材と係合して流体密シールを形成するように構成されているシール面を有する。シャフトは、遠位端部分の近位の隣接する環状凹部を画定している。環状凹部は、シール面よりも小さい直径のバンドによって分離されている、近位の面取りされた側壁と内腔の軸に対して垂直な遠位側壁とを有する。把持部が、雄型(male)バヨネットコネクターの近位端部分と環状凹部との間に形成されている。第1のシール面の長さ対把持部と遠位側壁との間の距離の比は、雄型バヨネットコネクターに加わる側面荷重力がシール面とシール部材との間の流体密シールを破断しないようなものである。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、包括的には、ガス状流体及び液体流体の両方を搬送するために用いられる医療用装置の分野に関し、より詳細には、管の1つ又は複数の部分(sections)と雌型ラッチコネクターとの間に解放可能な空気・流体シール接続部を形成する雄型バヨネットコネクターに関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本願は、「Male bayonet connector」と題する2009年12月23日に出願された米国仮特許出願第61/289,545号(この出願はPCT規則20.6条の目的で参照によりその全体が本明細書に援用される)に対する優先権を主張する。
【0003】
本願は、「Fluid connector latches profile lead-ins」と題する本願と同時に出願された特許協力条約出願第 [代理人整理番号P191622.WO.01]、「Button latch with integrally molded cantilever springs」と題する本願と同時に出願された特許協力条約出願第 [代理人整理番号P191627.WO.01]、「Female dual lumen connector」と題する2009年12月23日に出願された米国意匠特許出願第29/352,637号、及び「Male dual lumen bayonet connector」と題する2009年12月9日に出願された米国意匠特許出願第29/351,665号(これらの出願はそれぞれPCT規則20.6条の目的で参照によりその全体が本明細書に援用される)に関連する。
【背景技術】
【0004】
管の部分、例えば医療用管は、多くの場合、一方の構成要素から別の構成要素へのガス流体流及び/又は液体流体流を供給するために一緒に接合されなければならない。さらに、管の部分を互いに接続すること及び互いから分離することが多くの場合に望ましい。例えば、患者の血圧を自動血圧モニターによって計る場合、(一般的に患者の腕の周りに巻き付けられる)血圧計のカフからの管が、血圧モニターに接続されている管に接続される。カフを血圧モニターから分離するには、カフに接続されている管の部分を血圧モニターに接続されている管から単に取り外すことが望ましい。同様に、静脈内輸液を供給する場合に、静脈注射針又はステントを患者から抜去することなく空の流体バッグと満杯の流体バッグとを取り替えることが多くの場合に必要である。第1の流体バッグと第2の流体バッグとを切り替えるには、流体バッグに接続されている管の部分を、患者の静脈内に配置されている針又はステントと接続されている管の部分から単に取り外すことが望ましく、次いでこれを新たな流体バッグと接続されている管の部分と容易に接続することができる。
【0005】
既存の管コネクターは、接続されているチューブを介して患者がまだ処置を受けているときに、接続されているチューブと構成要素との重量によって生じる側面荷重(side loads)と、患者又は医療従事者がチューブを思いがけず引っ張ることとに起因して漏れ及び不所望な分離が生じやすい。
【0006】
さらに、特定の医療用装置は、患者と該装置との間で空気又は流体を供給する複数のチューブの使用を必要とする。例えば、General Electric社によって製造されているDinamap Procareシリーズのような血圧モニターの特定のモデルには、血圧計のカフをモニターに接続するためにデュアルチューブが採用されている。したがって、患者をモニターにつなぐか又は外すときに複数のコネクターを個々に接続及び分離する必要性を回避するために、チューブセグメント間で空気流を誘導する複数の空気通路を含むコネクターが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本明細書のこの背景の項に含まれる情報は、本明細書中で引用されるあらゆる引例及びそのあらゆる記載又は説明を含め、技術的な参照のみを目的として含まれており、本発明の範囲を定める主題とはみなされない。
【0008】
雄型バヨネットコネクターが、内部に内腔を画定しているシャフトと、ユーザーがシャフトを把持することを容易にする把持部とを含むことができる。シャフトの外面が、管の部分と接続するための管継手(tubing coupling)と、雄型バヨネットコネクターと雌型コネクターとを接続するために該雌型コネクターのラッチと結合(interfaces)する環状凹部又は環状チャネルと、雄型コネクターと雌型コネクターとの間に流体シールを形成するように、雌型ラッチコネクター内の受け入れ内腔の内径にあるシール部材又はシール面と係合するシール部分とを画定することができる。
【0009】
1つの実施の態様では、雄型バヨネットコネクターが、内腔を画定しているとともに遠位端部分と近位端部分とを有するシャフトを含む。シャフトの近位端部分は、管の部分と係合するように構成されており、シャフトの遠位端部分は、雌型ラッチコネクターの受け入れ内腔の内径にあるシール部材と係合して流体密シールを形成するように構成されているシール面を含む。雄型バヨネットコネクターは、シャフトの少なくとも一部の周りに延びる把持部を更に含む。シャフトは、遠位端部分の近位の隣接している環状凹部を画定している。環状凹部は、遠位端部分のシール面の外径よりも小さい直径を有する。環状凹部は、近位の面取りされた側壁と、シャフトの内腔の軸に対して垂直な遠位側壁とを有する。シール面の長さ対把持部と遠位側壁との間の距離の比は、雄型バヨネットコネクターに加わる、最大10ポンドの側面荷重力(side-load force)がシャフトの遠位端のシール面と雌型受け入れ構造体の内面との間の流体密シールを破断しないようなものである。
【0010】
別の実施の態様では、雄型バヨネットコネクターの環状チャネルの垂直側壁は、雌型コネクターからの雄型バヨネットコネクターの抜去に抵抗する、雌型受け入れ構造体内のラッチ構造部と結合する面を画定している。
【0011】
別の実施の形態では、把持部は、シャフトの周りにフランジを画定するようにシャフトから軸方向に離れて延びている。フランジは外側縁を画定することができ、把持部は、フランジの外側縁に沿って、把持部の把持を容易にする複数の窪みを含むことができる。
【0012】
他の実施の形態では、環状チャネルの斜角付き側壁が、シャフトの内腔の軸に対してほぼ45度である角度を更に画定している。別の実施の形態では、シール面の長さ対垂直側壁から把持部までの距離の比は、0.889〜1.105であるものとすることができる。
【0013】
別の実施の態様では、雄型バヨネットコネクターは、2つの平行なシャフトであって、それぞれが別個の内腔を画定しているとともに、両方のシャフトの周りかつ両方のシャフトの間に延びる把持部によって一緒に保持されている2つの平行なシャフトを含む。これらの平行なシャフトの内腔の中心軸間の距離は、垂直側壁から把持部までの距離の1.695倍〜2.035倍であるものとすることができる。
【0014】
本概要は、詳細な説明において以下で更に記載する概念の選集を簡略化された形で導入するために提供されている。本概要は、特許請求される主題の重要な特徴又は必須の特徴を特定することも意図せず、特許請求される主題の範囲を限定するために用いられることも意図しない。本発明の特徴、詳細、有用性及び利点のより広範な提示が、添付の図面に図示されるとともに添付の特許請求の範囲において規定される本発明の種々の実施形態の以下の記載においてなされる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】雄型デュアルバヨネットコネクター、雌型ラッチコネクター及びチューブ部分の正面等角図である。
【図2】図1に示される雄型デュアルバヨネットコネクターの後面等角図である。
【図3】図1に示される雄型デュアルバヨネットコネクターの正面図である。
【図4】図1に示される雄型デュアルバヨネットコネクターの上面図である。
【図5】図1に示される雄型デュアルバヨネットコネクターの後面図である。
【図6】図1に示される雄型デュアルバヨネットコネクターの側面図である。
【図7】図1に示される雌型ラッチコネクターに接続されている雄型デュアルバヨネットコネクターの側面図である。
【図8】雄型デュアルバヨネットコネクター及び雌型ラッチコネクターの後面等角図を図1の線8−8に沿った接続部材の断面で示す図である。
【図9】図1に示される雌型ラッチコネクターの分解後面等角図である。
【図10】雌型ラッチコネクターのラッチ構造部の正面等角図である。
【図11】雄型デュアルバヨネットコネクターの別の実施形態の側断面図である。
【図12】雄型デュアルバヨネットコネクターの別の実施形態の側断面図である。
【図13】雄型デュアルバヨネットコネクターの別の実施形態の側断面図である。
【図14】雄型バヨネットコネクター及び雌型ラッチコネクターの後面等角図である。
【図15】雄型バヨネットコネクターの後面等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
雌型ラッチコネクターと併せた雄型バヨネットコネクターを用いて管の部分同士を解放可能に接続することができる。一実施形態では、雄型バヨネットコネクターは、内部の単一の内腔と、雌型ラッチコネクターの内面と係合して雄型構成要素と雌型構成要素との間にガス及び/又は液体の流体シールを形成するように構成されている外側シール面とを画定している単一のシャフト部分を有することができる。雌型ラッチコネクターは、雄型バヨネットコネクターが該雌型コネクターと接続されているときに抜去を防止するように雄型バヨネットコネクターの一部と係合するラッチ機構を含むことができる。別の実施形態では、雄型バヨネットコネクターは、それぞれが内部に内腔を画定しているデュアルシャフトを有することができる。代替的な実施形態では、雄型バヨネットコネクターは、3つ以上の内腔を画定している3つ以上のシャフトを有してもよい。マルチルーメン雄型バヨネットコネクターの実施形態では、把持部分を用いて、シャフト部分同士、及び複数の管の部分と係合して保持するように構成されている管継手を接合することができる。
【0017】
雄型デュアルバヨネットコネクター102の例示的な状況が図1に示されている。この状況は、解放可能な接続アセンブリ100と管部分104(1)〜104(4)とを含むことができる。解放可能な接続アセンブリ100は、雄型デュアルバヨネットコネクター102と雌型ラッチコネクター206とを含むことができる。雄型デュアルバヨネットコネクター102は、図11〜図13に関して更に説明するように雌型ラッチコネクター206と接続することができる。
【0018】
図1を参照すると、第1の管部分104(1)及び第2の管部分104(2)は、雌型ラッチコネクター206の遠位端においてそれぞれの管継手144(1)及び144(2)と接続することができる。第3の管部分104(3)及び第4の管部分104(3)は、雄型デュアルバヨネットコネクター102の近位端においてそれぞれの管継手154(1)及び154(2)と接続することができる。以下で更に説明するように、雄型デュアルバヨネットコネクター102は、該雄型デュアルバヨネットコネクター102の遠位端を、雌型ラッチコネクター206の近位端に画定されている受け入れ開口205(1)及び205(2)に挿入することによって雌型ラッチコネクター206と接続することができる。本明細書において用いられるような「近位」及び「遠位」の向きは任意で選択されており、本開示を限定することは意味せず、雌型ラッチコネクター206及び雄型デュアルバヨネットコネクター102の端に関して直前に説明した取り決め(convention)に従う。
【0019】
雄型デュアルバヨネットコネクター102を、図2〜図6においてより詳細に示す。雄型デュアルバヨネットコネクター102は、把持部178によって接続されているデュアルシャフト122(1)及び122(2)を含むことができる。デュアルシャフト122(1)及び122(2)は、雄型バヨネットコネクター102の近位端から該コネクター102の遠位端まで延びることができる。図2、図3及び図5において最もよく分かるように、デュアルシャフト122(1)及び122(2)はそれぞれ、雄型デュアルバヨネットコネクター102と連結される第3の管部分104(3)及び第4の管部分104(4)から、雌型ラッチコネクター206と連結される第1の管部分104(1)及び第2の管部分104(2)へ、雌型ラッチコネクター206に画定されている対応する円筒形内腔227(1)及び227(2)を介して流体を搬送するために、円筒形内腔107(1)及び107(2)を画定することができる。シャフト122(1)及び122(2)のデュアル円筒形内腔107(1)及び107(2)は、デュアルシャフト122(1)及び122(2)の全長にわたって実質的に均一な直径を有することができるか、又は図3に断面で最も良く示されているように、より小さい直径断面及びより大きい直径断面を含むように、シャフト122(1)及び122(2)の長さに沿って直径を狭めるか又は広げることができる。他の実施形態では、デュアル円筒形内腔107(1)及び107(2)の直径は一定とすることができる。更なる実施形態では、管継手144(1)及び144(2)における内腔107(1)及び107(2)の部分を、異なる管構成に対応するように、シャフト122(1)及び122(2)の長さに沿って該内腔107(1)及び107(2)の部分に対して半径方向にオフセットすることができる。例えば、デュアル円筒形内腔107(1)及び107(2)の直径はより大きくすることができ、かつ/又は管継手144(1)及び144(2)は、管104(1)及び104(2)の壁の様々な厚さに対応するように、デュアルシャフト122(1)及び122(2)よりも遠くに又はより近くに離間させることができる。
【0020】
雄型デュアルバヨネットコネクター102のデュアル内腔構成は、各チューブに別個の接続アセンブリを必要とするのではなく単一の接続アセンブリを用いて2つ以上のチューブを同時に接続及び分離することを可能にする。したがって、雄型バヨネットコネクター102は、医療従事者が患者を医療機器につなぐ及び医療機器から外すのに必要な時間の量を短縮することによって、チューブのより効率的な接続及び分離を提供することができる。
【0021】
デュアルシャフト122(1)及び122(2)の近位端はそれぞれ、(図1に見られるような)第3のチューブ部分104(3)及び第4のチューブ部分104(4)と連結するために、近位端に向かってテーパ状になっている錐台として形作られた連結端156(1)及び156(2)を含むことができる。図4及び図6において最も良く分かるように、連結端156(1)及び156(2)は、該連結端156(1)及び156(2)の近位端に向かって、すなわち錐台の小さい方の直径において、平坦にされた領域159(1)及び159(2)を含むことができる。連結端156(1)及び156(2)の近位端は、面取りされた縁157(1)及び157(2)を更に画定することができる。面取りされた縁157(1)及び157(2)の正確な角度は変えることができる。例えば、面取りされた縁157(1)及び157(2)は30度〜55度とすることができる。他の実施形態では、連結端156(1)及び156(2)の近位端は、丸みを帯びることができるか、又は平坦にされた領域159(1)及び159(2)に対して垂直にすることができる。連結端156(1)及び156(2)の平坦にされた領域159(1)及び159(2)と面取りされた縁157(1)及び157(2)とを含め、連結端156(1)及び156(2)の全体的なテーパ構成は、デュアルシャフト122(1)及び122(2)の連結端156(1)及び156(2)上への第3の管の部分104(3)及び第4の管の部分104(4)の挿入を容易にすることができる。
【0022】
連結端156(1)及び156(2)の遠位端は、すなわち錐台の大きい方の直径において、連結端156(1)及び156(2)の遠位端の外径よりも狭い外径を有する第1の部分161(1)及び162(2)と、把持部178に向かって外径が徐々に広がる第2の部分162(1)及び162(2)とを有することができる連結シャフト部分160(1)及び160(2)に隣接することができる。したがって、連結シャフト部分160(1)及び160(2)は、幾つかの実施形態ではシャフト122(1)及び122(2)の長さに沿う外径が様々であることができるが、他の実施形態では、連結端156(1)及び156(2)の遠位端よりも狭い場合がある実質的に均一な外径を有することができる。連結端156(1)及び156(2)と、連結シャフト部分160(1)及び160(2)の第1の部分161(1)及び162(2)との間の外径が異なることによって、第3の管継手104(3)及び第4の管継手104(4)を保持する連結用の返し158(1)及び158(2)として機能する環状棚部が生じることができる。
【0023】
シャフト122(1)及び122(2)の遠位端は、平坦にされたシール面123(1)及び123(2)を含むシール部分121(1)及び121(2)を画定することができる。以下で更に詳細に説明するように、各シール面123(1)及び123(2)は、雌型ラッチコネクター206の(例えば図11〜図13に示されるような)それぞれのシール部材270と係合して、雄型デュアルバヨネットコネクター102と雌型ラッチコネクター206との間に流体密シールを形成することができる。シール部分121(1)及び121(2)の遠位端は、図4、図2及び図6に示されるように丸みを帯びることができるか、又は他の実施形態では、面取りすることができるか若しくはシール面123(1)及び123(2)に対して垂直にすることができる。
【0024】
シャフト122(1)及び122(2)は、把持部178に向かって延びる近位シャフト部分166(1)及び166(2)を画定している近位部分165(1)及び165(2)も含むことができる。近位シャフト部分166(1)及び166(2)は、シール部分121(1)及び121(2)と同じ外径を有することができる。一実施形態では、近位シャフト部分166(1)及び166(2)は均一の外径を有することができる。他の実施形態では、近位シャフト部分は、シール部分121(1)及び121(2)の外径よりも大きいか又は小さい外径を有することができる。
【0025】
シャフト122(1)及び122(2)はまた、近位部分165(1)及び165(2)とシール部分121(1)及び121(2)との間に、雄型デュアルバヨネットコネクター102を雌型ラッチコネクター206に係止する環状チャネル124(1)及び124(2)をそれぞれ含むことができる。図3に示されるように、環状チャネル124(1)及び124(2)は、シール部分121(1)及び121(2)の外径よりも小さい外径を有する底部領域135(1)及び135(2)を含む。各環状チャネル124(1)及び124(2)の遠位端は、円筒形内腔107(1)及び107(2)の軸に対して垂直な遠位側壁103(1)及び103(2)によって境界を定められている。環状チャネル124(1)及び124(2)の深さは、シール部分121(1)及び121(2)の半径と底部領域135(1)及び135(2)の半径との差によって画定されている。
【0026】
図4及び図6の雄型デュアルバヨネットコネクター102の上面図及び側面図に最も良く示されるように、各環状凹部124(1)及び124(2)の近位端は、面取りされた縁又は斜角付き縁101(1)及び101(2)によって画定することができる。斜角付き縁101(1)及び101(2)は、円筒形内腔107(1)及び107(2)の軸に対して或る角度を画定することができる。例えば、各斜角付き縁101(1)及び101(2)によって画定されている面は、円筒形内腔107(1)及び107(2)の軸に対して45度の角度を形成することができる。斜角付き縁101(1)及び101(2)は、ラッチプレート200の近位側と結合し、これによって雄型デュアルバヨネットコネクター102を近位に押しやり、垂直側壁を、環状チャネル124(1)及び124(2)内にある雌型ラッチコネクター206のラッチプレート200に対して保持する。この結合により、雌型ラッチコネクター206に対する雄型デュアルバヨネットコネクター102の移動が低減し、それによって雌型ラッチコネクター206のシール部材207の摩耗が低減する。他の実施形態では、斜角付き縁101(1)及び101(2)は、円筒形内腔107(1)及び107(2)の軸に対して垂直にすることができるか、湾曲させることができるか、又は代替的には0度〜90度の任意の他の角度を画定することができる。
【0027】
図3に示されるように、シャフト122(1)及び122(2)のシール面123(1)及び123(2)の長さD1は、環状チャネル124(1)及び124(2)の垂直側壁103(1)及び103(2)から把持部178までの距離D2に対して或る関係を有することができる。一実施形態では、シール面123(1)及び123(2)の長さD1対垂直側壁103(1)及び103(2)から把持部178までの距離D2の比は、雄型バヨネットコネクター102に加わる、最大10ポンドの側面荷重力がシール面123(1)及び123(2)と雌型コネクター206のシール部材270との間のシールを破断しないようなものとすることができる。例えば、幾つかの実施態様では、長さD1対距離D2の比は、0.889〜1.105とすることができる。
【0028】
環状棚部103(1)及び103(2)から把持部178までの距離D2に対して比例して実質的に同じであるか又はより長いシール面123(1)及び123(2)が、雄型デュアルバヨネットコネクター102を雌型ラッチコネクター206内へ挿入するときにシャフト122(1)及び122(2)に対して有意な横方向支持を与えることができる。シャフト122(1)及び122(2)の長さのこの比例性は、軸方向力が雄型デュアルバヨネットコネクター102又は雌型ラッチコネクター206に加わるとき等に側面荷重力に対する抵抗を高めるとともにシール機構270に沿った不均一な力分散を防止するように作用する。例えば、シール面123(1)及び123(2)の長さは、雄型デュアルバヨネットコネクター102と雌型ラッチコネクター206とのより良好な引込み時の位置合わせ(lead-in alignment)を可能にすることができる。加えて、シール面123(1)及び123(2)の長さは、雌型ラッチコネクター206内の比較的長い支持面と結合すると、雌型ラッチコネクター206と接続しているときの雄型デュアルバヨネットコネクター102の軸方向移動に更に抵抗することができる。雌型ラッチコネクター206内での雄型デュアルバヨネットコネクター102の軸方向移動の低減は、シール部材270がシャフト122(1)及び122(2)の遠位端を挟むか又は該遠位端から滑り出ることに抵抗するのを助け、かつシール部材270の内面とシール面123(1)及び123(2)との間の接触を保って流体密シールを維持することができる。
【0029】
シール面123(1)及び123(2)の長さは、雄型デュアル内腔コネクター102と雌型ラッチコネクター206との係合中にシール部材270がシャフト122(1)及び122(2)の遠位端から滑り出ることを防止するように、シール部材270をシャフト122(1)及び122(2)の遠位端から離して位置決めすることを更に可能にする。例えば、シール部材270を越えてシャフト122(1)及び122(2)の遠位端に向かって延びる雌型ラッチコネクター206内の支持領域と結合するときに、シール面123(1)及び123(2)と雌側(female)支持領域との係合によって、側面荷重下でのシャフト122(1)及び122(2)の軸方向の不整合に抵抗し、したがって漏れ経路を生じさせる可能性をかなり低減することができる。このことは、シャフトの軸方向支持の大部分が雄型コネクターの遠位端において与えられることで軸方向荷重及び側面荷重をより一層受けやすいものとなるバヨネット設計に勝る改良に役立つ。したがって、シャフト122(1)及び122(2)のシール部分121(1)及び121(2)の長さD1は、雌型ラッチコネクター206と接続しているときの雄型デュアルバヨネットコネクター102の安定性を最適化するように選択することができる。
【0030】
雄型デュアルバヨネットコネクター102は把持部178も含むことができ、該把持部178の一部が、デュアルシャフト122(1)及び122(2)間に延びてコネクター102のこれらのシャフト122(1)及び122(2)を接続することができる。一実施形態では、図7〜図11に最も良く示されるように、把持部178は、シャフト122(1)及び122(2)を囲むとともに円筒形内腔107(1)及び107(2)の軸と同心である2つの概ね円形のフランジ167(1)及び167(2)を含む。フランジ167(1)及び167(2)は、該フランジ167(1)及び167(2)間に形成されているウェブ部分(webbed portion)146を介して接続することができ、雄型デュアルバヨネットコネクター102のシャフト122(1)及び122(2)の他の部分よりも大きい外径を有することができる。したがって、把持部178は、雌型ラッチコネクター206内へのシャフト122(1)及び122(2)の過挿入を防止するストッパー(stop)として、さらにはシャフト122(1)及び122(2)が雌型ラッチコネクター206内へ完全に挿入されることを確実にするガイドとして機能することができる。
【0031】
図7、図8及び図10に図示されるように、ウェブ部分146は、ユーザーが操作するときに雄型デュアルバヨネットコネクター102の簡単な把持を可能にするように、フランジ167(1)及び167(2)間に凹状領域168を画定することができる。フランジ167(1)及び167(2)間のウェブ部分146の凹状領域168を設けることは、雄型デュアルバヨネットコネクター102の把持部を改善することに加えて、把持部178を製造するのに必要な材料の量を低減するのに更に役立つことができ、それによって雄型デュアルバヨネットコネクター102の製造に関連する全体的なコストを低減する。代替的な実施形態では、フランジ167(1)及び167(2)間には凹状領域がなくてもよく、把持部178の外周は平坦な側壁を有する楕円形のトラックの形態であってもよい。
【0032】
ウェブ部分146はまた、雄型デュアルバヨネットコネクター102の内腔107(1)及び107(2)の互いに対する最適な位置決めを可能にするという点で更なる利点を提供する。特に、ウェブ部分146は、内腔107(1)及び107(2)の中心軸間のスペースを最大限にして両方の個々のウェブ付きチューブ、すなわちそれらの長さに沿って中間のウェブによって接続されているチューブを、管を変更することなく簡便に接続及び抜去することを可能にすることができるように、内腔107(1)及び107(2)の位置決めを可能にする。一実施形態では、内腔107(1)及び107(2)の軸間の距離D3は、垂直側壁103(1)及び103(2)と把持部178との間の長さD2の約1.695倍〜2.035倍とすることができる。さらに、より広いウェブ部分146であれば内腔107(1)及び107(2)を更に離して位置決めすることができ、取り付けられている管の絡まりを防止するのを助けることができ、一方でより狭いウェブ部分146であれば内腔107(1)及び107(2)をより近づけて位置決めする。より広いウェブ部分146は代替的には、より厚いチューブ壁に十分な隙間を提供することによって、より肉厚の管を雄型デュアルバヨネットコネクター102に取り付けることを可能にすることができる。したがって、ウェブ部分146の幅は、雄型デュアルバヨネットコネクター102に取り付けられている管の仕様に従って変えることができる。
【0033】
さらに、把持部178の外側縁198が、ユーザーが雄型デュアルバヨネットコネクター102を把持することを更に容易にするように、1つ又は複数の等間隔に離間した窪み188を含むことができる。図2〜図6に示されている実施形態では、把持部178の外側縁198は、リング167(1)及び167(2)がそれぞれ6個の窪み188を含む12個の等間隔に離間した窪み188と、リング167(1)及び167(2)間に延びる凹状ウェブ部分146とを含む。しかし、窪み188の正確な数、形状及びサイズは、把持部178の、ユーザーのための把持面が改善される限りは重要ではない。したがって、他の実施形態では、把持部178に沿った窪み188の数、形状及びサイズは変えることができる。
【0034】
把持部178の別の機能は、雄型デュアルバヨネットコネクター102と雌型ラッチコネクター206との適切な引込み時の位置合わせを提供し、それによって雌型ラッチコネクター206内への雄型デュアルバヨネットコネクター102の適切な挿入を可能にすることである。さらに、把持部178は、シール面123(1)及び123(2)がシール部材270に対して加える圧力の均一な分散を可能にすることでシール面123(1)及び123(2)の周りの漏れ、並びに時間とともにシール部材270が変形すること及び/又は不均一に摩耗することを防止するように、係合中の、シャフト122(1)及び122(2)と、雌型ラッチコネクター206の受け入れ開口205(1)及び205(2)との軸方向の位置合わせを確実にする。
【0035】
更なる実施形態では、平坦なリブ(図示せず)が、シャフト122(1)及び122(2)の近位部分165(1)及び165(2)間に延びて、雄型デュアル内腔コネクター102により大きな構造的剛性を与えることができる。リブの長さ及び厚さは、設計上の要件若しくは制約に応じて、又はコネクター102を形成するのに用いられる材料の相対的なデュロメーターを用いて変えることができる。リブは、把持部178のウェブ部分146に接続しても接続しなくてもよい。
【0036】
雄型デュアルバヨネットコネクター102に接続することができる雌型ラッチコネクター206の一実施形態が図8〜図10に示されている。雌型ラッチコネクター206は、雄型デュアルバヨネットコネクター102のデュアルシャフト122(1)及び122(2)を受け入れる2つの開口205(1)及び205(2)を画定している外側エンクロージャー209を含むことができる。図7に示されるように、雌型ラッチコネクター206は、シャフト122(1)及び122(2)を受け入れるように、組み付けられた雌型ラッチコネクター206の外側開口205(1)及び205(1)と軸方向に位置合わせされる2つの受け入れ孔203(1)及び203(2)を画定しているラッチプレート構造部200を更に含むことができる。
【0037】
雌型ラッチコネクター206は、該雌型ラッチコネクター206を貫通する2つの円筒形内腔227(1)及び227(2)を更に画定することができる。一実施形態では、雌型ラッチコネクター206の円筒形内腔227(1)及び227(2)は、雌型ラッチコネクター206と雄型デュアル内腔コネクター102とが接続されたときに、雌側の内腔227(1)及び227(2)が雄側の円筒形内腔107(1)及び107(2)の少なくとも一部と軸方向に位置合わせされることで、接続された雄型コネクター102と雌型コネクター206との間の流体の流れを容易にするように位置決めされる。他の実施形態では、雄型コネクター102の内腔107(1)及び107(2)のセクションと、雌型コネクター206の内腔227(1)及び227(2)のセクションとを、互いに対してオフセットしてもよい。さらに、雌型ラッチコネクター206は、図1に示されるように管部分104(1)及び104(2)と係合するようにそれぞれ構成されている2つの管継手254(1)及び254(2)を含むことができる。雌型ラッチコネクター206の管継手254(1)及び254(2)は、雄型管継手156(1)及び156(2)と同様の構成とすることができる。
【0038】
雌型ラッチコネクター206のラッチプレート構造部200が図9及び図10に示されている。図10において最も良く分かるように、ラッチプレート構造部200の受け入れ孔203(1)及び203(2)の底壁に沿ってラッチ面201(1)及び201(2)を形成することができる。一実施形態では、ラッチプレート200は、雄型デュアルバヨネットコネクター102内の環状チャネル124(1)及び124(2)と結合するように、弾性的に上方へ付勢されてラッチ面201(1)及び201(2)を上昇させることができる。例えば、シャフト122(1)及び122(2)を孔203(1)及び203(2)内へ挿入するにつれて、ラッチプレート200が下方へ付勢されて受け入れ孔203(1)及び203(2)を下げることで、シャフト122(1)及び122(2)の外径を収容することができる。一実施形態では、受け入れ孔203(1)及び203(2)はそれぞれ、シャフト122(1)及び122(2)をラッチ構造部200の受け入れ孔203(1)及び203(2)へ挿入することを容易にするために角度が付けられている面取りされた縁207(1)及び207(2)によって画定することができる。ラッチプレート200の遠位面は、シャフト122(1)及び122(2)の環状棚部103(1)及び103(2)と結合して該シャフト122(1)及び122(2)が雌型ラッチコネクター206から抜去されることを防止することができる遠位ラッチ縁211(1)及び211(2)を画定することができる。
【0039】
ラッチ面201(1)及び201(2)は、該ラッチ面201(1)及び201(2)を雄型デュアルバヨネットコネクター102から係脱させるために解放機構215に操作可能に連結することができる。例えば、図1、図9及び図10に示されるように、解放機構215はボタンとすることができ、このボタンは、押下されると、ラッチ面201(1)及び201(2)が環状チャネル124(1)及び124(2)から離れて雌型ラッチコネクター206の受け入れ孔205(1)及び205(2)からのシャフト122(1)及び122(2)の抜去を可能にすることができるようにラッチプレート200を下げることができる。
【0040】
雌型ラッチコネクター206は、デュアルシャフト122(1)及び122(2)のシール面123(1)及び123(2)と係合して雌型受け入れ部分206と雄型デュアルバヨネットコネクター102との間に流体密シールを形成するシール部材270を更に含むことができる。シール部材270は、雌側のシール部材270と雄型デュアルバヨネットコネクター102のシール面123(1)及び123(2)との間のシール結合を高めることができる弾性材料から作ることができる。
【0041】
雄型デュアルバヨネットコネクター102に接続されている雌型ラッチコネクター206を示す図11〜図13に最も良く示されるように、雌型受け入れ部分206内のシール部材270の構造は、該雌型受け入れ部分206の異なる実施形態に従って変えることができる。図9に示されるように、一実施形態では、シール部材270は、シール面123(1)及び123(2)全体を覆うとともに雄型デュアルバヨネットコネクター102の遠位端との端部シールを形成するように、シール部分121(1)及び121(2)の長さD1全体に沿って延びるオーバーモールドシール272とすることができる。別の実施形態では、図10に図示されるように、シール部材270は、シール面123(1)及び123(2)の長さD1の一部のみを覆うことができるオーバーモールドシール274とすることができる。また別の実施形態では、図11に示されるように、シール部材270は、シール面123(1)及び123(2)と点接触するOリング276を含むことができる。Oリング276は、雌型ラッチコネクター206によって画定されている凹状領域275内に着座することができる。
【0042】
雄型デュアルバヨネットコネクター102と雌型ラッチコネクター206とを接続するために、デュアルシャフト122(1)及び122(2)を、雌型ラッチコネクター206の外側エンクロージャー209に画定されている開口205(1)及び205(2)(図1に示されている)と、ラッチプレート構造部200によって画定されている孔203(1)及び203(2)とに挿入することができる。シャフト122(1)及び122(2)をラッチプレート構造部200の孔203(1)及び203(2)に挿入することによって、シャフト122(1)及び122(2)の丸みを帯びた遠位端177(1)及び177(2)とラッチ面201(1)及び201(2)の面取りされた縁207(1)及び207(2)との間の相互作用によりラッチプレート200が下がる。
【0043】
ラッチ面201(1)及び201(2)が環状チャネル124(1)及び124(2)の下に位置決めされるようにシャフト122(1)及び122(2)が十分に深く挿入されると、ラッチプレート構造部200は、ラッチ面201(1)及び201(2)の少なくとも一部が環状チャネル124(1)及び124(2)内に少なくとも部分的に着座するように上昇することができる。図9〜図11に断面で最も良く示されるように、環状チャネル124(1)及び124(2)によって画定されている斜角付き縁101(1)及び101(2)には、ラッチ面201(1)及び201(2)の面取りされた縁207(1)及び207(2)によって画定されている角度と対向するように角度を付けることができ、それによって、接続された雌型ラッチコネクター206に対する雄型デュアルバヨネットコネクター102の横方向移動を防止する。
【0044】
ラッチプレート200の遠位ラッチ縁211(1)及び211(2)は、雌型受け入れ部分206からのシャフト122(1)及び122(2)の抜去を防止するように環状チャネル124(1)及び124(2)の垂直遠位側壁103(1)及び103(2)と結合することができる。垂直遠位側壁103(1)及び103(2)は、長手方向及び軸方向の荷重下でのラッチプレート200からの係脱に抵抗する。一実施形態では、ラッチ面200の遠位ラッチ縁211(1)及び211(2)を、シャフト122(1)及び122(2)に画定されている垂直遠位側壁103(1)及び103(2)と向かい合わせにすることで、より大きな軸方向保持力と、シャフト122(1)及び122(2)の側部とは対照的にシャフト122(1)及び122(2)の底部から雄型デュアルバヨネットコネクター102と雌型受け入れ部分206とを係止させる能力とを提供することができる。この底部の係止機能部は、ラッチプレート200を下げて雄型デュアルバヨネットコネクター102を解放するのに必要な距離を更に小さくし、それによって雌型ラッチコネクター206の全体的な人間工学的設計を改良するとともに、雄型デュアルバヨネットコネクター102を雌型ラッチコネクター206内へ挿入するのに必要な挿入力を最小限に抑える。
【0045】
シャフト122(1)及び122(2)の細長いシール面123(1)及び123(2)は、シール機構270をシール面123(1)及び123(2)の遠位端から離して位置決めすることを可能にすることができる。上記で説明したように、このことは、シール機構270がシャフト122(1)及び122(2)の遠位端を挟むか又は該遠位端から滑り出ることを防止するのを助け、かつ接続された雄型デュアルバヨネットコネクター102又は雌型ラッチコネクター206のいずれかに軸方向力が加わるときに、シール機構270の内面とシール面123(1)及び123(2)との間の接触を保って流体密シールを維持することができる。幾つかの実施形態では、雌型ラッチコネクター206がOリング276又は部分モールドシール274を含む場合等に、雌型ラッチコネクター206は、シャフト122(1)及び122(2)に更なる軸方向支持を与えるとともにシール機構270の変形を更に防止する、シャフト122(1)及び122(2)の遠位端の周りに位置決めされる更なる支持面216を含むことができる。
【0046】
ユーザーは、雄型デュアルバヨネットコネクター102を雌型受け入れ部分206から抜去するには、ラッチ面201(1)及び201(2)が環状チャネル124(1)及び124(2)から離れるまで解放機構215を押下してラッチプレート200を下げることができる。環状チャネル124(1)及び124(2)が離れると、雄型デュアルバヨネットコネクター102は雌型ラッチコネクター206から容易に係脱することができる。
【0047】
図14及び図15は、雄型バヨネットコネクター301のシングル内腔の実施形態を示す。この実施形態では、雄型バヨネットコネクター301は、単一のシャフト303と、該シャフト303の長さを延びる単一の内腔305とを含むことができる。雄型デュアルバヨネットコネクター102と同様に、雄型バヨネットコネクター301の近位端は、管部分と接続する連結端306を含むことができる。管継手306は、図2〜図6に示される雄型デュアルバヨネットコネクター102の連結端156(1)及び156(2)と同様の構成を有することができる。シャフト303は、雄型バヨネットコネクター102の連結シャフト部分160(1)及び160(2)と同様の連結シャフト部分331と、コネクター102の近位シャフト部分166(1)及び166(2)と同様の構成の近位シャフト部分366とを更に含むことができる。雄型バヨネットコネクター301の遠位端は、図2〜図6に示される雄型デュアルバヨネットコネクター102の平坦にされたシール面123(1)及び123(2)と同様のシール面と、雄型デュアルバヨネットコネクター102の環状チャネル124(1)及び124(2)と同様の構成の環状チャネル324とを含むことができる。加えて、雄型バヨネットコネクター301は、その外側縁に沿って複数の窪み313を含むリング形の把持部311を含むことができる。一実施形態では、雄型バヨネットコネクター301の把持部311は10個の窪みを含むことができる。
【0048】
図14に示されるように、雌型コネクター409は、雌型ラッチコネクター206のラッチプレート構造部200と同様のラッチプレート構造部を含むことができる。雌型コネクター209のラッチプレートは、雄型バヨネットコネクター301のシャフト303を受け入れる単一の孔を含むことができる。さらに、雌型コネクター209は、図9〜図11に示されるシール機構270と同様のシール機構を含むことができる。ラッチプレートは、接続されると、シャフト303の環状チャネルと結合することができ、シール機構は、図11〜図13に関して前述した方法と同様の方法で雄側シール面と結合することができる。雄型バヨネットコネクターと雌型ラッチコネクターとの他の実施形態は、行う医療処置に適切な任意の数の内腔と、返しと、関連するシャフト部分とを含むことができる。
【0049】
前述の記載を前提に変形及び代替的な実施形態をなすことができることが当業者には明らかであろう。そのような変形及び代替的な実施形態はしたがって本発明の範囲内にあるとみなされる。
【0050】
本明細書において用いる場合、内腔は、その定義の意味を指すだけではなく、開口、孔又は他の通路も指す。本明細書において言及される流体は、ガス状、液体、又はチューブを通って流動可能な材料の他の状態(すなわち粒状)とすることができる。さらに、コネクター構造は、一緒に接続されるときは上記ではシールされるものとして概して記載したが、シールされてもシールされなくてもよい。雄型デュアルバヨネットコネクターと雌型ラッチコネクターと、それらのそれぞれのチューブ部分との間の接続は、返し付きの継手以外によるものとすることができ、例えば、ねじ山、返しを用いない圧入、John Guest社製の継手、フェルール及びパネルマウントによるものとすることができるが、これらに限定されない。
【0051】
方向に関する全ての言及(例えば上側、下側、上方、下方、左、右、左側、右側、上部、底部、上、下、内側、外側、垂直、水平、時計回り及び反時計回り)は、本発明の例を読み手が理解することを補助するために識別する目的で使用されるに過ぎず、特許請求の範囲において具体的に記載されない限り、特に本発明の位置、向き又は使用に関して限定するものではない。接合に関する言及(例えば取り付けられる、連結される、接続される、接合される等)は、広範に解釈されるべきであり、要素の接続部間の中間の部材、及び要素間の相対的な移動を含むことができる。したがって、接合に関する言及は、必ずしも2つの要素が直接的に接続されて互いに固定された関係にあることを示唆するものではない。
【0052】
幾つかの場合、構成要素は、特定の特徴を有し、かつ/又は別の部品と接続される「端」に関連して説明される。しかし、当業者であれば、本発明が他の部品との接続点を越えてすぐに終端する構成要素に限定されないことを認識するであろう。したがって、「端」という用語は、特定の要素、連結部、構成要素、部品、部材等の終点に隣接する領域、終点の後方、前方、又は終点付近の領域を含むように広範に解釈されるべきである。本明細書に直接的又は間接的に記載される方法論において、種々のステップ及び動作は1つの可能性のある動作順で記載されるが、当業者は、ステップ及び動作を、本発明の精神及び範囲から必ずしも逸脱することなく再構成するか、入れ替えるか、又は排除することができることを認識するであろう。
【0053】
上記明細書、例及びデータは、本発明の例示的な実施形態の構造及び使用の完全な説明を提供する。本発明の種々の実施形態を或る程度詳細に、すなわち1つ又は複数の個々の実施形態を参照して上述したが、当業者は、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、開示されている実施形態に対して多くの変更を行うことができる。したがって他の実施形態が意図される。上記の記載に含まれており、かつ添付の図面に示されている全ての事項は特定の実施形態の例示に過ぎないものとして解釈されるべきであり限定するものとは解釈されないことが意図される。添付の特許請求の範囲に規定されるような本発明の基礎となる要素から逸脱することなく細部又は構造の変更を行うことができる。
【技術分野】
【0001】
本開示は、包括的には、ガス状流体及び液体流体の両方を搬送するために用いられる医療用装置の分野に関し、より詳細には、管の1つ又は複数の部分(sections)と雌型ラッチコネクターとの間に解放可能な空気・流体シール接続部を形成する雄型バヨネットコネクターに関する。
【0002】
[関連出願の相互参照]
本願は、「Male bayonet connector」と題する2009年12月23日に出願された米国仮特許出願第61/289,545号(この出願はPCT規則20.6条の目的で参照によりその全体が本明細書に援用される)に対する優先権を主張する。
【0003】
本願は、「Fluid connector latches profile lead-ins」と題する本願と同時に出願された特許協力条約出願第 [代理人整理番号P191622.WO.01]、「Button latch with integrally molded cantilever springs」と題する本願と同時に出願された特許協力条約出願第 [代理人整理番号P191627.WO.01]、「Female dual lumen connector」と題する2009年12月23日に出願された米国意匠特許出願第29/352,637号、及び「Male dual lumen bayonet connector」と題する2009年12月9日に出願された米国意匠特許出願第29/351,665号(これらの出願はそれぞれPCT規則20.6条の目的で参照によりその全体が本明細書に援用される)に関連する。
【背景技術】
【0004】
管の部分、例えば医療用管は、多くの場合、一方の構成要素から別の構成要素へのガス流体流及び/又は液体流体流を供給するために一緒に接合されなければならない。さらに、管の部分を互いに接続すること及び互いから分離することが多くの場合に望ましい。例えば、患者の血圧を自動血圧モニターによって計る場合、(一般的に患者の腕の周りに巻き付けられる)血圧計のカフからの管が、血圧モニターに接続されている管に接続される。カフを血圧モニターから分離するには、カフに接続されている管の部分を血圧モニターに接続されている管から単に取り外すことが望ましい。同様に、静脈内輸液を供給する場合に、静脈注射針又はステントを患者から抜去することなく空の流体バッグと満杯の流体バッグとを取り替えることが多くの場合に必要である。第1の流体バッグと第2の流体バッグとを切り替えるには、流体バッグに接続されている管の部分を、患者の静脈内に配置されている針又はステントと接続されている管の部分から単に取り外すことが望ましく、次いでこれを新たな流体バッグと接続されている管の部分と容易に接続することができる。
【0005】
既存の管コネクターは、接続されているチューブを介して患者がまだ処置を受けているときに、接続されているチューブと構成要素との重量によって生じる側面荷重(side loads)と、患者又は医療従事者がチューブを思いがけず引っ張ることとに起因して漏れ及び不所望な分離が生じやすい。
【0006】
さらに、特定の医療用装置は、患者と該装置との間で空気又は流体を供給する複数のチューブの使用を必要とする。例えば、General Electric社によって製造されているDinamap Procareシリーズのような血圧モニターの特定のモデルには、血圧計のカフをモニターに接続するためにデュアルチューブが採用されている。したがって、患者をモニターにつなぐか又は外すときに複数のコネクターを個々に接続及び分離する必要性を回避するために、チューブセグメント間で空気流を誘導する複数の空気通路を含むコネクターが望ましい。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本明細書のこの背景の項に含まれる情報は、本明細書中で引用されるあらゆる引例及びそのあらゆる記載又は説明を含め、技術的な参照のみを目的として含まれており、本発明の範囲を定める主題とはみなされない。
【0008】
雄型バヨネットコネクターが、内部に内腔を画定しているシャフトと、ユーザーがシャフトを把持することを容易にする把持部とを含むことができる。シャフトの外面が、管の部分と接続するための管継手(tubing coupling)と、雄型バヨネットコネクターと雌型コネクターとを接続するために該雌型コネクターのラッチと結合(interfaces)する環状凹部又は環状チャネルと、雄型コネクターと雌型コネクターとの間に流体シールを形成するように、雌型ラッチコネクター内の受け入れ内腔の内径にあるシール部材又はシール面と係合するシール部分とを画定することができる。
【0009】
1つの実施の態様では、雄型バヨネットコネクターが、内腔を画定しているとともに遠位端部分と近位端部分とを有するシャフトを含む。シャフトの近位端部分は、管の部分と係合するように構成されており、シャフトの遠位端部分は、雌型ラッチコネクターの受け入れ内腔の内径にあるシール部材と係合して流体密シールを形成するように構成されているシール面を含む。雄型バヨネットコネクターは、シャフトの少なくとも一部の周りに延びる把持部を更に含む。シャフトは、遠位端部分の近位の隣接している環状凹部を画定している。環状凹部は、遠位端部分のシール面の外径よりも小さい直径を有する。環状凹部は、近位の面取りされた側壁と、シャフトの内腔の軸に対して垂直な遠位側壁とを有する。シール面の長さ対把持部と遠位側壁との間の距離の比は、雄型バヨネットコネクターに加わる、最大10ポンドの側面荷重力(side-load force)がシャフトの遠位端のシール面と雌型受け入れ構造体の内面との間の流体密シールを破断しないようなものである。
【0010】
別の実施の態様では、雄型バヨネットコネクターの環状チャネルの垂直側壁は、雌型コネクターからの雄型バヨネットコネクターの抜去に抵抗する、雌型受け入れ構造体内のラッチ構造部と結合する面を画定している。
【0011】
別の実施の形態では、把持部は、シャフトの周りにフランジを画定するようにシャフトから軸方向に離れて延びている。フランジは外側縁を画定することができ、把持部は、フランジの外側縁に沿って、把持部の把持を容易にする複数の窪みを含むことができる。
【0012】
他の実施の形態では、環状チャネルの斜角付き側壁が、シャフトの内腔の軸に対してほぼ45度である角度を更に画定している。別の実施の形態では、シール面の長さ対垂直側壁から把持部までの距離の比は、0.889〜1.105であるものとすることができる。
【0013】
別の実施の態様では、雄型バヨネットコネクターは、2つの平行なシャフトであって、それぞれが別個の内腔を画定しているとともに、両方のシャフトの周りかつ両方のシャフトの間に延びる把持部によって一緒に保持されている2つの平行なシャフトを含む。これらの平行なシャフトの内腔の中心軸間の距離は、垂直側壁から把持部までの距離の1.695倍〜2.035倍であるものとすることができる。
【0014】
本概要は、詳細な説明において以下で更に記載する概念の選集を簡略化された形で導入するために提供されている。本概要は、特許請求される主題の重要な特徴又は必須の特徴を特定することも意図せず、特許請求される主題の範囲を限定するために用いられることも意図しない。本発明の特徴、詳細、有用性及び利点のより広範な提示が、添付の図面に図示されるとともに添付の特許請求の範囲において規定される本発明の種々の実施形態の以下の記載においてなされる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】雄型デュアルバヨネットコネクター、雌型ラッチコネクター及びチューブ部分の正面等角図である。
【図2】図1に示される雄型デュアルバヨネットコネクターの後面等角図である。
【図3】図1に示される雄型デュアルバヨネットコネクターの正面図である。
【図4】図1に示される雄型デュアルバヨネットコネクターの上面図である。
【図5】図1に示される雄型デュアルバヨネットコネクターの後面図である。
【図6】図1に示される雄型デュアルバヨネットコネクターの側面図である。
【図7】図1に示される雌型ラッチコネクターに接続されている雄型デュアルバヨネットコネクターの側面図である。
【図8】雄型デュアルバヨネットコネクター及び雌型ラッチコネクターの後面等角図を図1の線8−8に沿った接続部材の断面で示す図である。
【図9】図1に示される雌型ラッチコネクターの分解後面等角図である。
【図10】雌型ラッチコネクターのラッチ構造部の正面等角図である。
【図11】雄型デュアルバヨネットコネクターの別の実施形態の側断面図である。
【図12】雄型デュアルバヨネットコネクターの別の実施形態の側断面図である。
【図13】雄型デュアルバヨネットコネクターの別の実施形態の側断面図である。
【図14】雄型バヨネットコネクター及び雌型ラッチコネクターの後面等角図である。
【図15】雄型バヨネットコネクターの後面等角図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
雌型ラッチコネクターと併せた雄型バヨネットコネクターを用いて管の部分同士を解放可能に接続することができる。一実施形態では、雄型バヨネットコネクターは、内部の単一の内腔と、雌型ラッチコネクターの内面と係合して雄型構成要素と雌型構成要素との間にガス及び/又は液体の流体シールを形成するように構成されている外側シール面とを画定している単一のシャフト部分を有することができる。雌型ラッチコネクターは、雄型バヨネットコネクターが該雌型コネクターと接続されているときに抜去を防止するように雄型バヨネットコネクターの一部と係合するラッチ機構を含むことができる。別の実施形態では、雄型バヨネットコネクターは、それぞれが内部に内腔を画定しているデュアルシャフトを有することができる。代替的な実施形態では、雄型バヨネットコネクターは、3つ以上の内腔を画定している3つ以上のシャフトを有してもよい。マルチルーメン雄型バヨネットコネクターの実施形態では、把持部分を用いて、シャフト部分同士、及び複数の管の部分と係合して保持するように構成されている管継手を接合することができる。
【0017】
雄型デュアルバヨネットコネクター102の例示的な状況が図1に示されている。この状況は、解放可能な接続アセンブリ100と管部分104(1)〜104(4)とを含むことができる。解放可能な接続アセンブリ100は、雄型デュアルバヨネットコネクター102と雌型ラッチコネクター206とを含むことができる。雄型デュアルバヨネットコネクター102は、図11〜図13に関して更に説明するように雌型ラッチコネクター206と接続することができる。
【0018】
図1を参照すると、第1の管部分104(1)及び第2の管部分104(2)は、雌型ラッチコネクター206の遠位端においてそれぞれの管継手144(1)及び144(2)と接続することができる。第3の管部分104(3)及び第4の管部分104(3)は、雄型デュアルバヨネットコネクター102の近位端においてそれぞれの管継手154(1)及び154(2)と接続することができる。以下で更に説明するように、雄型デュアルバヨネットコネクター102は、該雄型デュアルバヨネットコネクター102の遠位端を、雌型ラッチコネクター206の近位端に画定されている受け入れ開口205(1)及び205(2)に挿入することによって雌型ラッチコネクター206と接続することができる。本明細書において用いられるような「近位」及び「遠位」の向きは任意で選択されており、本開示を限定することは意味せず、雌型ラッチコネクター206及び雄型デュアルバヨネットコネクター102の端に関して直前に説明した取り決め(convention)に従う。
【0019】
雄型デュアルバヨネットコネクター102を、図2〜図6においてより詳細に示す。雄型デュアルバヨネットコネクター102は、把持部178によって接続されているデュアルシャフト122(1)及び122(2)を含むことができる。デュアルシャフト122(1)及び122(2)は、雄型バヨネットコネクター102の近位端から該コネクター102の遠位端まで延びることができる。図2、図3及び図5において最もよく分かるように、デュアルシャフト122(1)及び122(2)はそれぞれ、雄型デュアルバヨネットコネクター102と連結される第3の管部分104(3)及び第4の管部分104(4)から、雌型ラッチコネクター206と連結される第1の管部分104(1)及び第2の管部分104(2)へ、雌型ラッチコネクター206に画定されている対応する円筒形内腔227(1)及び227(2)を介して流体を搬送するために、円筒形内腔107(1)及び107(2)を画定することができる。シャフト122(1)及び122(2)のデュアル円筒形内腔107(1)及び107(2)は、デュアルシャフト122(1)及び122(2)の全長にわたって実質的に均一な直径を有することができるか、又は図3に断面で最も良く示されているように、より小さい直径断面及びより大きい直径断面を含むように、シャフト122(1)及び122(2)の長さに沿って直径を狭めるか又は広げることができる。他の実施形態では、デュアル円筒形内腔107(1)及び107(2)の直径は一定とすることができる。更なる実施形態では、管継手144(1)及び144(2)における内腔107(1)及び107(2)の部分を、異なる管構成に対応するように、シャフト122(1)及び122(2)の長さに沿って該内腔107(1)及び107(2)の部分に対して半径方向にオフセットすることができる。例えば、デュアル円筒形内腔107(1)及び107(2)の直径はより大きくすることができ、かつ/又は管継手144(1)及び144(2)は、管104(1)及び104(2)の壁の様々な厚さに対応するように、デュアルシャフト122(1)及び122(2)よりも遠くに又はより近くに離間させることができる。
【0020】
雄型デュアルバヨネットコネクター102のデュアル内腔構成は、各チューブに別個の接続アセンブリを必要とするのではなく単一の接続アセンブリを用いて2つ以上のチューブを同時に接続及び分離することを可能にする。したがって、雄型バヨネットコネクター102は、医療従事者が患者を医療機器につなぐ及び医療機器から外すのに必要な時間の量を短縮することによって、チューブのより効率的な接続及び分離を提供することができる。
【0021】
デュアルシャフト122(1)及び122(2)の近位端はそれぞれ、(図1に見られるような)第3のチューブ部分104(3)及び第4のチューブ部分104(4)と連結するために、近位端に向かってテーパ状になっている錐台として形作られた連結端156(1)及び156(2)を含むことができる。図4及び図6において最も良く分かるように、連結端156(1)及び156(2)は、該連結端156(1)及び156(2)の近位端に向かって、すなわち錐台の小さい方の直径において、平坦にされた領域159(1)及び159(2)を含むことができる。連結端156(1)及び156(2)の近位端は、面取りされた縁157(1)及び157(2)を更に画定することができる。面取りされた縁157(1)及び157(2)の正確な角度は変えることができる。例えば、面取りされた縁157(1)及び157(2)は30度〜55度とすることができる。他の実施形態では、連結端156(1)及び156(2)の近位端は、丸みを帯びることができるか、又は平坦にされた領域159(1)及び159(2)に対して垂直にすることができる。連結端156(1)及び156(2)の平坦にされた領域159(1)及び159(2)と面取りされた縁157(1)及び157(2)とを含め、連結端156(1)及び156(2)の全体的なテーパ構成は、デュアルシャフト122(1)及び122(2)の連結端156(1)及び156(2)上への第3の管の部分104(3)及び第4の管の部分104(4)の挿入を容易にすることができる。
【0022】
連結端156(1)及び156(2)の遠位端は、すなわち錐台の大きい方の直径において、連結端156(1)及び156(2)の遠位端の外径よりも狭い外径を有する第1の部分161(1)及び162(2)と、把持部178に向かって外径が徐々に広がる第2の部分162(1)及び162(2)とを有することができる連結シャフト部分160(1)及び160(2)に隣接することができる。したがって、連結シャフト部分160(1)及び160(2)は、幾つかの実施形態ではシャフト122(1)及び122(2)の長さに沿う外径が様々であることができるが、他の実施形態では、連結端156(1)及び156(2)の遠位端よりも狭い場合がある実質的に均一な外径を有することができる。連結端156(1)及び156(2)と、連結シャフト部分160(1)及び160(2)の第1の部分161(1)及び162(2)との間の外径が異なることによって、第3の管継手104(3)及び第4の管継手104(4)を保持する連結用の返し158(1)及び158(2)として機能する環状棚部が生じることができる。
【0023】
シャフト122(1)及び122(2)の遠位端は、平坦にされたシール面123(1)及び123(2)を含むシール部分121(1)及び121(2)を画定することができる。以下で更に詳細に説明するように、各シール面123(1)及び123(2)は、雌型ラッチコネクター206の(例えば図11〜図13に示されるような)それぞれのシール部材270と係合して、雄型デュアルバヨネットコネクター102と雌型ラッチコネクター206との間に流体密シールを形成することができる。シール部分121(1)及び121(2)の遠位端は、図4、図2及び図6に示されるように丸みを帯びることができるか、又は他の実施形態では、面取りすることができるか若しくはシール面123(1)及び123(2)に対して垂直にすることができる。
【0024】
シャフト122(1)及び122(2)は、把持部178に向かって延びる近位シャフト部分166(1)及び166(2)を画定している近位部分165(1)及び165(2)も含むことができる。近位シャフト部分166(1)及び166(2)は、シール部分121(1)及び121(2)と同じ外径を有することができる。一実施形態では、近位シャフト部分166(1)及び166(2)は均一の外径を有することができる。他の実施形態では、近位シャフト部分は、シール部分121(1)及び121(2)の外径よりも大きいか又は小さい外径を有することができる。
【0025】
シャフト122(1)及び122(2)はまた、近位部分165(1)及び165(2)とシール部分121(1)及び121(2)との間に、雄型デュアルバヨネットコネクター102を雌型ラッチコネクター206に係止する環状チャネル124(1)及び124(2)をそれぞれ含むことができる。図3に示されるように、環状チャネル124(1)及び124(2)は、シール部分121(1)及び121(2)の外径よりも小さい外径を有する底部領域135(1)及び135(2)を含む。各環状チャネル124(1)及び124(2)の遠位端は、円筒形内腔107(1)及び107(2)の軸に対して垂直な遠位側壁103(1)及び103(2)によって境界を定められている。環状チャネル124(1)及び124(2)の深さは、シール部分121(1)及び121(2)の半径と底部領域135(1)及び135(2)の半径との差によって画定されている。
【0026】
図4及び図6の雄型デュアルバヨネットコネクター102の上面図及び側面図に最も良く示されるように、各環状凹部124(1)及び124(2)の近位端は、面取りされた縁又は斜角付き縁101(1)及び101(2)によって画定することができる。斜角付き縁101(1)及び101(2)は、円筒形内腔107(1)及び107(2)の軸に対して或る角度を画定することができる。例えば、各斜角付き縁101(1)及び101(2)によって画定されている面は、円筒形内腔107(1)及び107(2)の軸に対して45度の角度を形成することができる。斜角付き縁101(1)及び101(2)は、ラッチプレート200の近位側と結合し、これによって雄型デュアルバヨネットコネクター102を近位に押しやり、垂直側壁を、環状チャネル124(1)及び124(2)内にある雌型ラッチコネクター206のラッチプレート200に対して保持する。この結合により、雌型ラッチコネクター206に対する雄型デュアルバヨネットコネクター102の移動が低減し、それによって雌型ラッチコネクター206のシール部材207の摩耗が低減する。他の実施形態では、斜角付き縁101(1)及び101(2)は、円筒形内腔107(1)及び107(2)の軸に対して垂直にすることができるか、湾曲させることができるか、又は代替的には0度〜90度の任意の他の角度を画定することができる。
【0027】
図3に示されるように、シャフト122(1)及び122(2)のシール面123(1)及び123(2)の長さD1は、環状チャネル124(1)及び124(2)の垂直側壁103(1)及び103(2)から把持部178までの距離D2に対して或る関係を有することができる。一実施形態では、シール面123(1)及び123(2)の長さD1対垂直側壁103(1)及び103(2)から把持部178までの距離D2の比は、雄型バヨネットコネクター102に加わる、最大10ポンドの側面荷重力がシール面123(1)及び123(2)と雌型コネクター206のシール部材270との間のシールを破断しないようなものとすることができる。例えば、幾つかの実施態様では、長さD1対距離D2の比は、0.889〜1.105とすることができる。
【0028】
環状棚部103(1)及び103(2)から把持部178までの距離D2に対して比例して実質的に同じであるか又はより長いシール面123(1)及び123(2)が、雄型デュアルバヨネットコネクター102を雌型ラッチコネクター206内へ挿入するときにシャフト122(1)及び122(2)に対して有意な横方向支持を与えることができる。シャフト122(1)及び122(2)の長さのこの比例性は、軸方向力が雄型デュアルバヨネットコネクター102又は雌型ラッチコネクター206に加わるとき等に側面荷重力に対する抵抗を高めるとともにシール機構270に沿った不均一な力分散を防止するように作用する。例えば、シール面123(1)及び123(2)の長さは、雄型デュアルバヨネットコネクター102と雌型ラッチコネクター206とのより良好な引込み時の位置合わせ(lead-in alignment)を可能にすることができる。加えて、シール面123(1)及び123(2)の長さは、雌型ラッチコネクター206内の比較的長い支持面と結合すると、雌型ラッチコネクター206と接続しているときの雄型デュアルバヨネットコネクター102の軸方向移動に更に抵抗することができる。雌型ラッチコネクター206内での雄型デュアルバヨネットコネクター102の軸方向移動の低減は、シール部材270がシャフト122(1)及び122(2)の遠位端を挟むか又は該遠位端から滑り出ることに抵抗するのを助け、かつシール部材270の内面とシール面123(1)及び123(2)との間の接触を保って流体密シールを維持することができる。
【0029】
シール面123(1)及び123(2)の長さは、雄型デュアル内腔コネクター102と雌型ラッチコネクター206との係合中にシール部材270がシャフト122(1)及び122(2)の遠位端から滑り出ることを防止するように、シール部材270をシャフト122(1)及び122(2)の遠位端から離して位置決めすることを更に可能にする。例えば、シール部材270を越えてシャフト122(1)及び122(2)の遠位端に向かって延びる雌型ラッチコネクター206内の支持領域と結合するときに、シール面123(1)及び123(2)と雌側(female)支持領域との係合によって、側面荷重下でのシャフト122(1)及び122(2)の軸方向の不整合に抵抗し、したがって漏れ経路を生じさせる可能性をかなり低減することができる。このことは、シャフトの軸方向支持の大部分が雄型コネクターの遠位端において与えられることで軸方向荷重及び側面荷重をより一層受けやすいものとなるバヨネット設計に勝る改良に役立つ。したがって、シャフト122(1)及び122(2)のシール部分121(1)及び121(2)の長さD1は、雌型ラッチコネクター206と接続しているときの雄型デュアルバヨネットコネクター102の安定性を最適化するように選択することができる。
【0030】
雄型デュアルバヨネットコネクター102は把持部178も含むことができ、該把持部178の一部が、デュアルシャフト122(1)及び122(2)間に延びてコネクター102のこれらのシャフト122(1)及び122(2)を接続することができる。一実施形態では、図7〜図11に最も良く示されるように、把持部178は、シャフト122(1)及び122(2)を囲むとともに円筒形内腔107(1)及び107(2)の軸と同心である2つの概ね円形のフランジ167(1)及び167(2)を含む。フランジ167(1)及び167(2)は、該フランジ167(1)及び167(2)間に形成されているウェブ部分(webbed portion)146を介して接続することができ、雄型デュアルバヨネットコネクター102のシャフト122(1)及び122(2)の他の部分よりも大きい外径を有することができる。したがって、把持部178は、雌型ラッチコネクター206内へのシャフト122(1)及び122(2)の過挿入を防止するストッパー(stop)として、さらにはシャフト122(1)及び122(2)が雌型ラッチコネクター206内へ完全に挿入されることを確実にするガイドとして機能することができる。
【0031】
図7、図8及び図10に図示されるように、ウェブ部分146は、ユーザーが操作するときに雄型デュアルバヨネットコネクター102の簡単な把持を可能にするように、フランジ167(1)及び167(2)間に凹状領域168を画定することができる。フランジ167(1)及び167(2)間のウェブ部分146の凹状領域168を設けることは、雄型デュアルバヨネットコネクター102の把持部を改善することに加えて、把持部178を製造するのに必要な材料の量を低減するのに更に役立つことができ、それによって雄型デュアルバヨネットコネクター102の製造に関連する全体的なコストを低減する。代替的な実施形態では、フランジ167(1)及び167(2)間には凹状領域がなくてもよく、把持部178の外周は平坦な側壁を有する楕円形のトラックの形態であってもよい。
【0032】
ウェブ部分146はまた、雄型デュアルバヨネットコネクター102の内腔107(1)及び107(2)の互いに対する最適な位置決めを可能にするという点で更なる利点を提供する。特に、ウェブ部分146は、内腔107(1)及び107(2)の中心軸間のスペースを最大限にして両方の個々のウェブ付きチューブ、すなわちそれらの長さに沿って中間のウェブによって接続されているチューブを、管を変更することなく簡便に接続及び抜去することを可能にすることができるように、内腔107(1)及び107(2)の位置決めを可能にする。一実施形態では、内腔107(1)及び107(2)の軸間の距離D3は、垂直側壁103(1)及び103(2)と把持部178との間の長さD2の約1.695倍〜2.035倍とすることができる。さらに、より広いウェブ部分146であれば内腔107(1)及び107(2)を更に離して位置決めすることができ、取り付けられている管の絡まりを防止するのを助けることができ、一方でより狭いウェブ部分146であれば内腔107(1)及び107(2)をより近づけて位置決めする。より広いウェブ部分146は代替的には、より厚いチューブ壁に十分な隙間を提供することによって、より肉厚の管を雄型デュアルバヨネットコネクター102に取り付けることを可能にすることができる。したがって、ウェブ部分146の幅は、雄型デュアルバヨネットコネクター102に取り付けられている管の仕様に従って変えることができる。
【0033】
さらに、把持部178の外側縁198が、ユーザーが雄型デュアルバヨネットコネクター102を把持することを更に容易にするように、1つ又は複数の等間隔に離間した窪み188を含むことができる。図2〜図6に示されている実施形態では、把持部178の外側縁198は、リング167(1)及び167(2)がそれぞれ6個の窪み188を含む12個の等間隔に離間した窪み188と、リング167(1)及び167(2)間に延びる凹状ウェブ部分146とを含む。しかし、窪み188の正確な数、形状及びサイズは、把持部178の、ユーザーのための把持面が改善される限りは重要ではない。したがって、他の実施形態では、把持部178に沿った窪み188の数、形状及びサイズは変えることができる。
【0034】
把持部178の別の機能は、雄型デュアルバヨネットコネクター102と雌型ラッチコネクター206との適切な引込み時の位置合わせを提供し、それによって雌型ラッチコネクター206内への雄型デュアルバヨネットコネクター102の適切な挿入を可能にすることである。さらに、把持部178は、シール面123(1)及び123(2)がシール部材270に対して加える圧力の均一な分散を可能にすることでシール面123(1)及び123(2)の周りの漏れ、並びに時間とともにシール部材270が変形すること及び/又は不均一に摩耗することを防止するように、係合中の、シャフト122(1)及び122(2)と、雌型ラッチコネクター206の受け入れ開口205(1)及び205(2)との軸方向の位置合わせを確実にする。
【0035】
更なる実施形態では、平坦なリブ(図示せず)が、シャフト122(1)及び122(2)の近位部分165(1)及び165(2)間に延びて、雄型デュアル内腔コネクター102により大きな構造的剛性を与えることができる。リブの長さ及び厚さは、設計上の要件若しくは制約に応じて、又はコネクター102を形成するのに用いられる材料の相対的なデュロメーターを用いて変えることができる。リブは、把持部178のウェブ部分146に接続しても接続しなくてもよい。
【0036】
雄型デュアルバヨネットコネクター102に接続することができる雌型ラッチコネクター206の一実施形態が図8〜図10に示されている。雌型ラッチコネクター206は、雄型デュアルバヨネットコネクター102のデュアルシャフト122(1)及び122(2)を受け入れる2つの開口205(1)及び205(2)を画定している外側エンクロージャー209を含むことができる。図7に示されるように、雌型ラッチコネクター206は、シャフト122(1)及び122(2)を受け入れるように、組み付けられた雌型ラッチコネクター206の外側開口205(1)及び205(1)と軸方向に位置合わせされる2つの受け入れ孔203(1)及び203(2)を画定しているラッチプレート構造部200を更に含むことができる。
【0037】
雌型ラッチコネクター206は、該雌型ラッチコネクター206を貫通する2つの円筒形内腔227(1)及び227(2)を更に画定することができる。一実施形態では、雌型ラッチコネクター206の円筒形内腔227(1)及び227(2)は、雌型ラッチコネクター206と雄型デュアル内腔コネクター102とが接続されたときに、雌側の内腔227(1)及び227(2)が雄側の円筒形内腔107(1)及び107(2)の少なくとも一部と軸方向に位置合わせされることで、接続された雄型コネクター102と雌型コネクター206との間の流体の流れを容易にするように位置決めされる。他の実施形態では、雄型コネクター102の内腔107(1)及び107(2)のセクションと、雌型コネクター206の内腔227(1)及び227(2)のセクションとを、互いに対してオフセットしてもよい。さらに、雌型ラッチコネクター206は、図1に示されるように管部分104(1)及び104(2)と係合するようにそれぞれ構成されている2つの管継手254(1)及び254(2)を含むことができる。雌型ラッチコネクター206の管継手254(1)及び254(2)は、雄型管継手156(1)及び156(2)と同様の構成とすることができる。
【0038】
雌型ラッチコネクター206のラッチプレート構造部200が図9及び図10に示されている。図10において最も良く分かるように、ラッチプレート構造部200の受け入れ孔203(1)及び203(2)の底壁に沿ってラッチ面201(1)及び201(2)を形成することができる。一実施形態では、ラッチプレート200は、雄型デュアルバヨネットコネクター102内の環状チャネル124(1)及び124(2)と結合するように、弾性的に上方へ付勢されてラッチ面201(1)及び201(2)を上昇させることができる。例えば、シャフト122(1)及び122(2)を孔203(1)及び203(2)内へ挿入するにつれて、ラッチプレート200が下方へ付勢されて受け入れ孔203(1)及び203(2)を下げることで、シャフト122(1)及び122(2)の外径を収容することができる。一実施形態では、受け入れ孔203(1)及び203(2)はそれぞれ、シャフト122(1)及び122(2)をラッチ構造部200の受け入れ孔203(1)及び203(2)へ挿入することを容易にするために角度が付けられている面取りされた縁207(1)及び207(2)によって画定することができる。ラッチプレート200の遠位面は、シャフト122(1)及び122(2)の環状棚部103(1)及び103(2)と結合して該シャフト122(1)及び122(2)が雌型ラッチコネクター206から抜去されることを防止することができる遠位ラッチ縁211(1)及び211(2)を画定することができる。
【0039】
ラッチ面201(1)及び201(2)は、該ラッチ面201(1)及び201(2)を雄型デュアルバヨネットコネクター102から係脱させるために解放機構215に操作可能に連結することができる。例えば、図1、図9及び図10に示されるように、解放機構215はボタンとすることができ、このボタンは、押下されると、ラッチ面201(1)及び201(2)が環状チャネル124(1)及び124(2)から離れて雌型ラッチコネクター206の受け入れ孔205(1)及び205(2)からのシャフト122(1)及び122(2)の抜去を可能にすることができるようにラッチプレート200を下げることができる。
【0040】
雌型ラッチコネクター206は、デュアルシャフト122(1)及び122(2)のシール面123(1)及び123(2)と係合して雌型受け入れ部分206と雄型デュアルバヨネットコネクター102との間に流体密シールを形成するシール部材270を更に含むことができる。シール部材270は、雌側のシール部材270と雄型デュアルバヨネットコネクター102のシール面123(1)及び123(2)との間のシール結合を高めることができる弾性材料から作ることができる。
【0041】
雄型デュアルバヨネットコネクター102に接続されている雌型ラッチコネクター206を示す図11〜図13に最も良く示されるように、雌型受け入れ部分206内のシール部材270の構造は、該雌型受け入れ部分206の異なる実施形態に従って変えることができる。図9に示されるように、一実施形態では、シール部材270は、シール面123(1)及び123(2)全体を覆うとともに雄型デュアルバヨネットコネクター102の遠位端との端部シールを形成するように、シール部分121(1)及び121(2)の長さD1全体に沿って延びるオーバーモールドシール272とすることができる。別の実施形態では、図10に図示されるように、シール部材270は、シール面123(1)及び123(2)の長さD1の一部のみを覆うことができるオーバーモールドシール274とすることができる。また別の実施形態では、図11に示されるように、シール部材270は、シール面123(1)及び123(2)と点接触するOリング276を含むことができる。Oリング276は、雌型ラッチコネクター206によって画定されている凹状領域275内に着座することができる。
【0042】
雄型デュアルバヨネットコネクター102と雌型ラッチコネクター206とを接続するために、デュアルシャフト122(1)及び122(2)を、雌型ラッチコネクター206の外側エンクロージャー209に画定されている開口205(1)及び205(2)(図1に示されている)と、ラッチプレート構造部200によって画定されている孔203(1)及び203(2)とに挿入することができる。シャフト122(1)及び122(2)をラッチプレート構造部200の孔203(1)及び203(2)に挿入することによって、シャフト122(1)及び122(2)の丸みを帯びた遠位端177(1)及び177(2)とラッチ面201(1)及び201(2)の面取りされた縁207(1)及び207(2)との間の相互作用によりラッチプレート200が下がる。
【0043】
ラッチ面201(1)及び201(2)が環状チャネル124(1)及び124(2)の下に位置決めされるようにシャフト122(1)及び122(2)が十分に深く挿入されると、ラッチプレート構造部200は、ラッチ面201(1)及び201(2)の少なくとも一部が環状チャネル124(1)及び124(2)内に少なくとも部分的に着座するように上昇することができる。図9〜図11に断面で最も良く示されるように、環状チャネル124(1)及び124(2)によって画定されている斜角付き縁101(1)及び101(2)には、ラッチ面201(1)及び201(2)の面取りされた縁207(1)及び207(2)によって画定されている角度と対向するように角度を付けることができ、それによって、接続された雌型ラッチコネクター206に対する雄型デュアルバヨネットコネクター102の横方向移動を防止する。
【0044】
ラッチプレート200の遠位ラッチ縁211(1)及び211(2)は、雌型受け入れ部分206からのシャフト122(1)及び122(2)の抜去を防止するように環状チャネル124(1)及び124(2)の垂直遠位側壁103(1)及び103(2)と結合することができる。垂直遠位側壁103(1)及び103(2)は、長手方向及び軸方向の荷重下でのラッチプレート200からの係脱に抵抗する。一実施形態では、ラッチ面200の遠位ラッチ縁211(1)及び211(2)を、シャフト122(1)及び122(2)に画定されている垂直遠位側壁103(1)及び103(2)と向かい合わせにすることで、より大きな軸方向保持力と、シャフト122(1)及び122(2)の側部とは対照的にシャフト122(1)及び122(2)の底部から雄型デュアルバヨネットコネクター102と雌型受け入れ部分206とを係止させる能力とを提供することができる。この底部の係止機能部は、ラッチプレート200を下げて雄型デュアルバヨネットコネクター102を解放するのに必要な距離を更に小さくし、それによって雌型ラッチコネクター206の全体的な人間工学的設計を改良するとともに、雄型デュアルバヨネットコネクター102を雌型ラッチコネクター206内へ挿入するのに必要な挿入力を最小限に抑える。
【0045】
シャフト122(1)及び122(2)の細長いシール面123(1)及び123(2)は、シール機構270をシール面123(1)及び123(2)の遠位端から離して位置決めすることを可能にすることができる。上記で説明したように、このことは、シール機構270がシャフト122(1)及び122(2)の遠位端を挟むか又は該遠位端から滑り出ることを防止するのを助け、かつ接続された雄型デュアルバヨネットコネクター102又は雌型ラッチコネクター206のいずれかに軸方向力が加わるときに、シール機構270の内面とシール面123(1)及び123(2)との間の接触を保って流体密シールを維持することができる。幾つかの実施形態では、雌型ラッチコネクター206がOリング276又は部分モールドシール274を含む場合等に、雌型ラッチコネクター206は、シャフト122(1)及び122(2)に更なる軸方向支持を与えるとともにシール機構270の変形を更に防止する、シャフト122(1)及び122(2)の遠位端の周りに位置決めされる更なる支持面216を含むことができる。
【0046】
ユーザーは、雄型デュアルバヨネットコネクター102を雌型受け入れ部分206から抜去するには、ラッチ面201(1)及び201(2)が環状チャネル124(1)及び124(2)から離れるまで解放機構215を押下してラッチプレート200を下げることができる。環状チャネル124(1)及び124(2)が離れると、雄型デュアルバヨネットコネクター102は雌型ラッチコネクター206から容易に係脱することができる。
【0047】
図14及び図15は、雄型バヨネットコネクター301のシングル内腔の実施形態を示す。この実施形態では、雄型バヨネットコネクター301は、単一のシャフト303と、該シャフト303の長さを延びる単一の内腔305とを含むことができる。雄型デュアルバヨネットコネクター102と同様に、雄型バヨネットコネクター301の近位端は、管部分と接続する連結端306を含むことができる。管継手306は、図2〜図6に示される雄型デュアルバヨネットコネクター102の連結端156(1)及び156(2)と同様の構成を有することができる。シャフト303は、雄型バヨネットコネクター102の連結シャフト部分160(1)及び160(2)と同様の連結シャフト部分331と、コネクター102の近位シャフト部分166(1)及び166(2)と同様の構成の近位シャフト部分366とを更に含むことができる。雄型バヨネットコネクター301の遠位端は、図2〜図6に示される雄型デュアルバヨネットコネクター102の平坦にされたシール面123(1)及び123(2)と同様のシール面と、雄型デュアルバヨネットコネクター102の環状チャネル124(1)及び124(2)と同様の構成の環状チャネル324とを含むことができる。加えて、雄型バヨネットコネクター301は、その外側縁に沿って複数の窪み313を含むリング形の把持部311を含むことができる。一実施形態では、雄型バヨネットコネクター301の把持部311は10個の窪みを含むことができる。
【0048】
図14に示されるように、雌型コネクター409は、雌型ラッチコネクター206のラッチプレート構造部200と同様のラッチプレート構造部を含むことができる。雌型コネクター209のラッチプレートは、雄型バヨネットコネクター301のシャフト303を受け入れる単一の孔を含むことができる。さらに、雌型コネクター209は、図9〜図11に示されるシール機構270と同様のシール機構を含むことができる。ラッチプレートは、接続されると、シャフト303の環状チャネルと結合することができ、シール機構は、図11〜図13に関して前述した方法と同様の方法で雄側シール面と結合することができる。雄型バヨネットコネクターと雌型ラッチコネクターとの他の実施形態は、行う医療処置に適切な任意の数の内腔と、返しと、関連するシャフト部分とを含むことができる。
【0049】
前述の記載を前提に変形及び代替的な実施形態をなすことができることが当業者には明らかであろう。そのような変形及び代替的な実施形態はしたがって本発明の範囲内にあるとみなされる。
【0050】
本明細書において用いる場合、内腔は、その定義の意味を指すだけではなく、開口、孔又は他の通路も指す。本明細書において言及される流体は、ガス状、液体、又はチューブを通って流動可能な材料の他の状態(すなわち粒状)とすることができる。さらに、コネクター構造は、一緒に接続されるときは上記ではシールされるものとして概して記載したが、シールされてもシールされなくてもよい。雄型デュアルバヨネットコネクターと雌型ラッチコネクターと、それらのそれぞれのチューブ部分との間の接続は、返し付きの継手以外によるものとすることができ、例えば、ねじ山、返しを用いない圧入、John Guest社製の継手、フェルール及びパネルマウントによるものとすることができるが、これらに限定されない。
【0051】
方向に関する全ての言及(例えば上側、下側、上方、下方、左、右、左側、右側、上部、底部、上、下、内側、外側、垂直、水平、時計回り及び反時計回り)は、本発明の例を読み手が理解することを補助するために識別する目的で使用されるに過ぎず、特許請求の範囲において具体的に記載されない限り、特に本発明の位置、向き又は使用に関して限定するものではない。接合に関する言及(例えば取り付けられる、連結される、接続される、接合される等)は、広範に解釈されるべきであり、要素の接続部間の中間の部材、及び要素間の相対的な移動を含むことができる。したがって、接合に関する言及は、必ずしも2つの要素が直接的に接続されて互いに固定された関係にあることを示唆するものではない。
【0052】
幾つかの場合、構成要素は、特定の特徴を有し、かつ/又は別の部品と接続される「端」に関連して説明される。しかし、当業者であれば、本発明が他の部品との接続点を越えてすぐに終端する構成要素に限定されないことを認識するであろう。したがって、「端」という用語は、特定の要素、連結部、構成要素、部品、部材等の終点に隣接する領域、終点の後方、前方、又は終点付近の領域を含むように広範に解釈されるべきである。本明細書に直接的又は間接的に記載される方法論において、種々のステップ及び動作は1つの可能性のある動作順で記載されるが、当業者は、ステップ及び動作を、本発明の精神及び範囲から必ずしも逸脱することなく再構成するか、入れ替えるか、又は排除することができることを認識するであろう。
【0053】
上記明細書、例及びデータは、本発明の例示的な実施形態の構造及び使用の完全な説明を提供する。本発明の種々の実施形態を或る程度詳細に、すなわち1つ又は複数の個々の実施形態を参照して上述したが、当業者は、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく、開示されている実施形態に対して多くの変更を行うことができる。したがって他の実施形態が意図される。上記の記載に含まれており、かつ添付の図面に示されている全ての事項は特定の実施形態の例示に過ぎないものとして解釈されるべきであり限定するものとは解釈されないことが意図される。添付の特許請求の範囲に規定されるような本発明の基礎となる要素から逸脱することなく細部又は構造の変更を行うことができる。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
管の部分同士を接続する雄型バヨネットコネクターであって、
第1の遠位端部分と第1の近位端部分とを有するとともに、第1の内腔と、前記第1の遠位端部分の近位の隣接する第1の環状チャネルとを画定している第1のシャフトと、
前記第1のシャフトの少なくとも一部の周りに延びる把持部と、
を備え、
前記第1のシャフトの前記第1の近位端部分は、第1の管の部分と係合するように構成されており、前記第1のシャフトの前記第1の遠位端部分は、雌型受け入れ構造体の第1の内面と係合して流体密シールを形成するように構成されている第1のシール面を有し、
前記第1の環状チャネルは遠位側壁によって画定されており、
前記第1のシール面の長さ対前記遠位側壁と前記把持部との間の距離の比は、該雄型バヨネットコネクターに加わる最大10ポンドの側面荷重力が前記第1のシール面と前記雌型受け入れ構造体の前記第1の内面との間の前記流体密シールを破断しないようなものである、雄型バヨネットコネクター。
【請求項2】
前記第1の遠位側壁は、前記第1の内腔の軸に対して実質的に垂直な向きである面を画定している、請求項1に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項3】
前記第1の遠位側壁は、前記雌型受け入れ構造体内の前記第1のラッチ構造部が前記第1の環状チャネルと係合しているときに前記雌型受け入れ構造体からの前記雄型バヨネットコネクターの抜去を防止するように、前記第1のラッチ構造部と結合する面を画定している、請求項1に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項4】
前記把持部は、前記第1のシャフトの周りにフランジを画定するように前記第1のシャフトから軸方向に離れて延びている、請求項1に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項5】
前記フランジは外側縁を画定しており、前記把持部は、前記フランジの前記外側縁に沿って、該把持部の把持を容易にする複数の窪みを含む、請求項4に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項6】
前記第1のシール面の長さ対前記第1の遠位側壁と前記把持部との間の距離の比は0.889〜1.105である、請求項1に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項7】
前記第1の環状チャネルは、前記第1の遠位側壁と対向する第1の斜角付き縁を更に画定している、請求項1に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項8】
前記第1の斜角付き縁の面が、前記第1の内腔の軸に対してほぼ45度である角度を画定している、請求項7に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項9】
前記把持部は、前記雌型受け入れ構造体内への前記第1のシャフトの更なる挿入を防止するように位置決めされている、請求項1に記載の雄型バヨネット。
【請求項10】
前記雄型バヨネットコネクターは、第2の遠位端部分と第2の近位端部分とを有するとともに、第2の内腔と、前記第2の遠位端部分の近位の隣接する第2の環状チャネルとを更に画定している第2のシャフトと、
を更に備え、
前記第2のシャフトの前記第2の近位端部分は、第2の管の部分と係合するように構成されており、前記第2のシャフトの前記第2の遠位端部分は、対応する雌型受け入れ構造体の第2の内面と係合して流体密シールを形成するように構成されている第2のシール面を有し、
前記第2の環状チャネルは第2の遠位側壁によって画定されており、
前記第2のシール面の長さ対前記第2の遠位側壁と前記把持部との間の距離の比は、前記雄型バヨネットコネクターに加わる最大10ポンドの側面荷重力が前記第2のシール面と前記雌型受け入れ構造体の前記第2の内面との間の前記流体密シールを破断しないようなものである、請求項1に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項11】
前記把持部は前記第1のシャフトと第2のシャフトとを接続する、請求項10に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項12】
前記把持部は、前記第1のシャフトの周りに第1のフランジを画定するように前記第1のシャフトから軸方向に離れて、かつ前記第2のシャフトの周りに第2のフランジを画定するように前記第2のシャフトから軸方向に離れて延びており、前記第1のフランジと前記第2のフランジとは該第1のフランジと該第2のフランジとの間のウェブ部分によって接続されている、請求項11に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項13】
前記ウェブ部分は前記第1のフランジと前記第2のフランジとの間に凹状領域を画定している、請求項12に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項14】
前記第1の内腔の第1の中心軸と前記第2の内腔の第2の中心軸との間の距離は、前記第1の遠位側壁と前記把持部との間の距離の1.695倍〜2.035倍である、請求項10に記載の雄型バヨネット。
【請求項15】
管の部分同士を接続する雄型バヨネットコネクターであって、
第1の遠位端部分と第1の近位端部分とを有するとともに、第1の内腔と、前記第1の遠位端部分の近位の隣接する第1の環状チャネルとを更に画定している第1のシャフトであって、該第1のシャフトの前記第1の近位端部分は、第1の管の部分と係合するように構成されており、該第1のシャフトの前記第1の遠位端部分は、雌型受け入れ構造体の第1の内面と係合して流体密シールを形成するように構成されている第1のシール面を有する、第1のシャフトと、
第2の遠位端部分と第2の近位端部分とを有するとともに、第2の内腔を更に画定している第2のシャフトであって、該第2のシャフトの前記第2の近位端部分は、第2の管の部分と係合するように構成されており、該第2のシャフトの前記第2の遠位端部分は、雌型受け入れ構造体の第2の内面と係合して流体密シールを形成するように構成されている第2のシール面を有する、第2のシャフトと、
前記第1のシャフトと前記第2のシャフトとを接続する把持部と、
を備え、
前記第1の環状チャネルは、前記第1の内腔の軸に対して垂直である第1の遠位側壁と、斜角付き縁を有する第1の近位側壁とによって画定されており、前記第1のシール面の長さ対前記第1の遠位側壁と前記把持部との間の距離の比は、該雄型バヨネットコネクターに加わる最大10ポンドの側面荷重力が前記第1のシール面と前記雌型受け入れ構造体の前記第1の内面との間の前記流体密シールを破断しないようなものである、雄型バヨネットコネクター。
【請求項16】
前記第2のシャフトは、前記第2の遠位端部分の近位の隣接する第2の環状チャネルを画定しており、
前記第2の環状チャネルの遠位壁を画定している第2の環状棚部と前記第2の環状チャネルの近位壁を画定している第2の斜角付き縁とを更に画定しており、
前記第2の環状棚部は、前記第2の内腔の軸に対して垂直である面を画定しており、
前記第2のシール面の長さ対前記第2の環状棚部から前記把持部までの距離の比は、前記雄型バヨネットコネクターに加わる最大10ポンドの側面荷重力が前記第2のシール面と前記雌型受け入れ構造体の前記第2の内面との間の前記流体密シールを破断しないようなものである、請求項15に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項17】
前記把持部は、前記第1のシャフトの周りに第1のフランジを画定し、かつ前記第2のシャフトの周りに第2のフランジを画定するように前記第1のシャフトと前記第2のシャフトとから軸方向に離れて延びている、請求項15に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項18】
前記第1のシャフトと前記第2のシャフトとは、前記第1のフランジと前記第2のフランジとの間に延びるウェブ部分によって接続されている、請求項16に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項19】
前記把持部は外側縁を画定しており、該把持部の該外側縁に沿って、該把持部の把持を容易にする複数の窪みを含む、請求項16に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項20】
前記第1の内腔の第1の中心軸と前記第2の内腔の第2の中心軸との間の距離は、前記第1の遠位側壁から前記把持部までの距離の1.695倍〜2.035倍である、請求項15に記載の雄型バヨネット。
【請求項21】
管の部分同士を接続する雄型バヨネットコネクターであって、
シャフトであって、
雌型受け入れ構造体の受け入れ部分と係合するように構成されているシール面を画定している遠位端部分と、
管の部分と係合するように構成されている近位端部分と、
を有し、該シャフトは、
軸方向内腔と、
前記第1の遠位端部分の近位の隣接する環状チャネルと、
を更に画定しており、環状チャネルは、
前記内腔の軸に対して垂直である遠位側壁と、
斜角付き縁を有する近位側壁と、
を更に備えるシャフトを備える、雄型バヨネットコネクター。
【請求項1】
管の部分同士を接続する雄型バヨネットコネクターであって、
第1の遠位端部分と第1の近位端部分とを有するとともに、第1の内腔と、前記第1の遠位端部分の近位の隣接する第1の環状チャネルとを画定している第1のシャフトと、
前記第1のシャフトの少なくとも一部の周りに延びる把持部と、
を備え、
前記第1のシャフトの前記第1の近位端部分は、第1の管の部分と係合するように構成されており、前記第1のシャフトの前記第1の遠位端部分は、雌型受け入れ構造体の第1の内面と係合して流体密シールを形成するように構成されている第1のシール面を有し、
前記第1の環状チャネルは遠位側壁によって画定されており、
前記第1のシール面の長さ対前記遠位側壁と前記把持部との間の距離の比は、該雄型バヨネットコネクターに加わる最大10ポンドの側面荷重力が前記第1のシール面と前記雌型受け入れ構造体の前記第1の内面との間の前記流体密シールを破断しないようなものである、雄型バヨネットコネクター。
【請求項2】
前記第1の遠位側壁は、前記第1の内腔の軸に対して実質的に垂直な向きである面を画定している、請求項1に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項3】
前記第1の遠位側壁は、前記雌型受け入れ構造体内の前記第1のラッチ構造部が前記第1の環状チャネルと係合しているときに前記雌型受け入れ構造体からの前記雄型バヨネットコネクターの抜去を防止するように、前記第1のラッチ構造部と結合する面を画定している、請求項1に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項4】
前記把持部は、前記第1のシャフトの周りにフランジを画定するように前記第1のシャフトから軸方向に離れて延びている、請求項1に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項5】
前記フランジは外側縁を画定しており、前記把持部は、前記フランジの前記外側縁に沿って、該把持部の把持を容易にする複数の窪みを含む、請求項4に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項6】
前記第1のシール面の長さ対前記第1の遠位側壁と前記把持部との間の距離の比は0.889〜1.105である、請求項1に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項7】
前記第1の環状チャネルは、前記第1の遠位側壁と対向する第1の斜角付き縁を更に画定している、請求項1に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項8】
前記第1の斜角付き縁の面が、前記第1の内腔の軸に対してほぼ45度である角度を画定している、請求項7に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項9】
前記把持部は、前記雌型受け入れ構造体内への前記第1のシャフトの更なる挿入を防止するように位置決めされている、請求項1に記載の雄型バヨネット。
【請求項10】
前記雄型バヨネットコネクターは、第2の遠位端部分と第2の近位端部分とを有するとともに、第2の内腔と、前記第2の遠位端部分の近位の隣接する第2の環状チャネルとを更に画定している第2のシャフトと、
を更に備え、
前記第2のシャフトの前記第2の近位端部分は、第2の管の部分と係合するように構成されており、前記第2のシャフトの前記第2の遠位端部分は、対応する雌型受け入れ構造体の第2の内面と係合して流体密シールを形成するように構成されている第2のシール面を有し、
前記第2の環状チャネルは第2の遠位側壁によって画定されており、
前記第2のシール面の長さ対前記第2の遠位側壁と前記把持部との間の距離の比は、前記雄型バヨネットコネクターに加わる最大10ポンドの側面荷重力が前記第2のシール面と前記雌型受け入れ構造体の前記第2の内面との間の前記流体密シールを破断しないようなものである、請求項1に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項11】
前記把持部は前記第1のシャフトと第2のシャフトとを接続する、請求項10に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項12】
前記把持部は、前記第1のシャフトの周りに第1のフランジを画定するように前記第1のシャフトから軸方向に離れて、かつ前記第2のシャフトの周りに第2のフランジを画定するように前記第2のシャフトから軸方向に離れて延びており、前記第1のフランジと前記第2のフランジとは該第1のフランジと該第2のフランジとの間のウェブ部分によって接続されている、請求項11に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項13】
前記ウェブ部分は前記第1のフランジと前記第2のフランジとの間に凹状領域を画定している、請求項12に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項14】
前記第1の内腔の第1の中心軸と前記第2の内腔の第2の中心軸との間の距離は、前記第1の遠位側壁と前記把持部との間の距離の1.695倍〜2.035倍である、請求項10に記載の雄型バヨネット。
【請求項15】
管の部分同士を接続する雄型バヨネットコネクターであって、
第1の遠位端部分と第1の近位端部分とを有するとともに、第1の内腔と、前記第1の遠位端部分の近位の隣接する第1の環状チャネルとを更に画定している第1のシャフトであって、該第1のシャフトの前記第1の近位端部分は、第1の管の部分と係合するように構成されており、該第1のシャフトの前記第1の遠位端部分は、雌型受け入れ構造体の第1の内面と係合して流体密シールを形成するように構成されている第1のシール面を有する、第1のシャフトと、
第2の遠位端部分と第2の近位端部分とを有するとともに、第2の内腔を更に画定している第2のシャフトであって、該第2のシャフトの前記第2の近位端部分は、第2の管の部分と係合するように構成されており、該第2のシャフトの前記第2の遠位端部分は、雌型受け入れ構造体の第2の内面と係合して流体密シールを形成するように構成されている第2のシール面を有する、第2のシャフトと、
前記第1のシャフトと前記第2のシャフトとを接続する把持部と、
を備え、
前記第1の環状チャネルは、前記第1の内腔の軸に対して垂直である第1の遠位側壁と、斜角付き縁を有する第1の近位側壁とによって画定されており、前記第1のシール面の長さ対前記第1の遠位側壁と前記把持部との間の距離の比は、該雄型バヨネットコネクターに加わる最大10ポンドの側面荷重力が前記第1のシール面と前記雌型受け入れ構造体の前記第1の内面との間の前記流体密シールを破断しないようなものである、雄型バヨネットコネクター。
【請求項16】
前記第2のシャフトは、前記第2の遠位端部分の近位の隣接する第2の環状チャネルを画定しており、
前記第2の環状チャネルの遠位壁を画定している第2の環状棚部と前記第2の環状チャネルの近位壁を画定している第2の斜角付き縁とを更に画定しており、
前記第2の環状棚部は、前記第2の内腔の軸に対して垂直である面を画定しており、
前記第2のシール面の長さ対前記第2の環状棚部から前記把持部までの距離の比は、前記雄型バヨネットコネクターに加わる最大10ポンドの側面荷重力が前記第2のシール面と前記雌型受け入れ構造体の前記第2の内面との間の前記流体密シールを破断しないようなものである、請求項15に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項17】
前記把持部は、前記第1のシャフトの周りに第1のフランジを画定し、かつ前記第2のシャフトの周りに第2のフランジを画定するように前記第1のシャフトと前記第2のシャフトとから軸方向に離れて延びている、請求項15に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項18】
前記第1のシャフトと前記第2のシャフトとは、前記第1のフランジと前記第2のフランジとの間に延びるウェブ部分によって接続されている、請求項16に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項19】
前記把持部は外側縁を画定しており、該把持部の該外側縁に沿って、該把持部の把持を容易にする複数の窪みを含む、請求項16に記載の雄型バヨネットコネクター。
【請求項20】
前記第1の内腔の第1の中心軸と前記第2の内腔の第2の中心軸との間の距離は、前記第1の遠位側壁から前記把持部までの距離の1.695倍〜2.035倍である、請求項15に記載の雄型バヨネット。
【請求項21】
管の部分同士を接続する雄型バヨネットコネクターであって、
シャフトであって、
雌型受け入れ構造体の受け入れ部分と係合するように構成されているシール面を画定している遠位端部分と、
管の部分と係合するように構成されている近位端部分と、
を有し、該シャフトは、
軸方向内腔と、
前記第1の遠位端部分の近位の隣接する環状チャネルと、
を更に画定しており、環状チャネルは、
前記内腔の軸に対して垂直である遠位側壁と、
斜角付き縁を有する近位側壁と、
を更に備えるシャフトを備える、雄型バヨネットコネクター。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【公表番号】特表2013−515926(P2013−515926A)
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−546210(P2012−546210)
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2010/061896
【国際公開番号】WO2011/079226
【国際公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(391019120)ノードソン コーポレーション (150)
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
【Fターム(参考)】
【公表日】平成25年5月9日(2013.5.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成22年12月22日(2010.12.22)
【国際出願番号】PCT/US2010/061896
【国際公開番号】WO2011/079226
【国際公開日】平成23年6月30日(2011.6.30)
【出願人】(391019120)ノードソン コーポレーション (150)
【氏名又は名称原語表記】NORDSON CORPORATION
【Fターム(参考)】
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