説明

難燃剤および光安定剤としてのポリトリアジニル化合物

【課題】難燃剤または光安定剤と機能するハロゲン不含有自己消化性水溶性オリゴマーまたはポリマーの製造方法及び組成物を提供。
【解決手段】下記式で示される1,3,5−トリアジン誘導体のオリゴマーまたはポリマーからなる。(式中、Xは基−NH−R又は環中に1個以上の窒素原子を含む複素環式基であり、Rはアルキル基またはシクロアルキル基であり、Rはピペラジン等の2価の基であり、n=2〜30、X=OH、NHまたはXであり、X=H又はC〜Cアルキル基である。)を有する、ハロゲンフリー窒素含有水不溶性化合物。

【発明の詳細な説明】
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0001】
本発明は、式I
【化1】

または環中に少なくとも1個の窒素原子を含む複素環式ラジカルであり、前記ラジカルは、かかる窒素原子の1個を介してトリアジン環に結合しており、Rは、アルキルまたはシクロアルキルであり、Rは、式
【化2】

で表されるピペラジンの2価のラジカルまたは
【0002】
【化3】

のタイプの2価のラジカルであり、
nは、両端を含む2〜30の整数であり、mは、両端を含む2〜6の整数であり、pは、両端を含む2〜12の整数であり、Xは、水素またはC〜Cアルキル基であり、
=OH、NHまたはXであり、これによりXとXとは同一であっても異なっていてもよい、
で表されるハロゲンフリー化合物に関する。
【0003】
本発明はまた、好ましくはいかなる有機溶媒をも用いずに、好ましくは界面活性剤の存在下で、式Iで表される化合物を製造する方法に関する。
【0004】
本発明の方法の第1段階は、従来技術に従って、シアヌル酸ハロゲン化物を、−10℃〜+10℃の範囲内の温度にて、5〜7のpHで、極性溶媒、例えばアセトン、水などの中で、ただし好ましくはいかなる有機溶媒をも用いずに、式R−NHで表されるアミンと、または環中に窒素原子を含む複素環式化合物と、1:1のモル比で反応させて、2,6−ジクロロ−1,3,5−トリアジンの4−アミノ誘導体を得ることである。
【0005】
次に、分離せずに、中間体懸濁液を、高温条件において、常に水または極性溶媒中で、ただし好ましくはいかなる有機溶媒をも用いずに、式HN−(CH−NHで表されるアミンと、ピペラジンまたはこのアルキル置換誘導体と、4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンまたはN,N’−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−1,6−ヘキサンジアミンと、またはこのような化合物の混合物と、1:1に等しいトリアジン誘導体とアミンおよび/またはピペラジンとのモル比を用いて、反応させる。
【0006】
次に、式Iで表される化合物を、中間化合物を式HXで表される化合物と、90℃〜150℃の範囲内の温度にて、一層好ましくは100℃〜130℃にて、塩基、例えば過剰のHXおよび/またはアルカリ金属水酸化物の存在下で反応させることにより、得る。
【0007】
したがって、本発明の他の目的は、一般式:
【化4】

または環中に少なくとも1個の窒素原子を含む複素環式ラジカルであり、前記ラジカルは、かかる窒素原子の1個を介してトリアジン環に結合しており、Rは、アルキルまたはシクロアルキルであり、Rは、式
【化5】

で表されるピペラジンの2価のラジカルまたは
【0008】
【化6】

のタイプの2価のラジカルであり、
nは、両端を含む2〜30の整数であり、mは、両端を含む2〜6の整数であり、pは、両端を含む2〜12の整数であり、Xは、水素またはC〜Cアルキル基であり、
=OH、NHまたはXであり、これによりXとXとは同一であっても異なっていてもよい、
を有する1,3,5−トリアジン誘導体の不水溶性オリゴマーまたはポリマーの、シアヌル酸ハロゲン化物の適切なアミン類および/または複素環式化合物との2段階または3段階での縮合による製造方法である。
【0009】
反応混合物を滑らかな懸濁液として保持するために、界面活性剤、例えばドデシルベンゼンスルホン酸を加えるのが、好ましい。式Iで表される化合物は、極めて高い融点を有し、最小含量のハロゲンを有する白色粉末として得られる。これらを、次に他の難燃剤化合物、例えばリン酸アンモニウムまたはリン酸アミンと共に熱可塑性ポリマー中に包含される状態となる小さい粒子に粉砕することができる。
【0010】
本発明の自己消火性組成物を、既知の方法によって製造することができる:例えば、リン酸アンモニウムまたはアミンのリン酸塩を先ず、微細に粉砕されたトリアジン窒素化合物(好ましくは75ミクロンより小さい粒子を有する)と完全に混合し、このようにして得られた混合物をターボミキサー中で熱可塑性ポリマーに加えて、均一な混合物を生成し、これを押出し、粒状にする。このようにして得られた粒状生成物を、既知の成形手法のいずれかによって、種々の物品に変形することができる。本発明の難燃剤添加物は、耐火性塗料の分野において用いるのにも適する。
【0011】
防炎添加剤を含むポリマー組成物の自己消火特性を決定するために、これを、以下のように操作することができる:粒状生成物を用いて、40kg/cmの圧力にて、および好適な温度にて7分間操作することにより、MOOREプレートプレス(plate press)において厚さ3mm(1/8インチ)のプレートを成形する。次に、このようなプレートを、UL−94法に従って試験する。
【0012】
=Yである式(I)で表されるポリトリアジン化合物は、合成ポリマー、例えば高密度および低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレンコポリマー類、エチレン−酢酸ビニルコポリマー類、ポリブタジエン、ポリイソプレン、ポリスチレン、スチレン−ブタジエンコポリマー類、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー類、塩化ビニルおよび塩化ビニリデンポリマー類およびコポリマー類、ポリオキシメチレン、ポリエチレン−テレフタレート、ナイロン66、ナイロン6、ナイロン12、ポリウレタン類、不飽和ポリエステル類の光、熱および酸化に対する安定性を改善するための、有用であり、価値ある剤である。
【0013】
=Yである式(I)で表される化合物は、特に、ポリオレフィン類用の、さらに特に減少した厚さを有するポリオレフィン製品、例えば繊維およびフィルム用の光安定剤として、有用である。驚異的な方法で、前記化合物は、水または水性界面活性剤溶液と接触した際に、前記薄い製品から抽出される傾向はほとんどない。
【0014】
=Yである式(I)で表される化合物を、ポリマーの性質、最終的な使用および追加の添加物の存在に依存して、合成ポリマーとの混合物中で種々の比率で用いることができる。
一般的に、ポリマー重量で表して0.01〜5重量%、一層好ましくは0.1〜1%の、R=Yである式(I)で表される化合物を用いることが、好ましい。
【0015】
=Yである式(I)で表される化合物を、種々の手順、例えば粉末の形態での乾燥混合によって、または溶液もしくはスラリーの形態での湿式プロセスによって、ポリマー材料組成物中に包含させることができる。前記操作において、合成ポリマーを、粉末、粒状体、溶液、スラリーまたはエマルジョンの形態で用いることができる。
=Yである式(I)で表される生成物により安定化されたポリマーを、成形品、フィルム、テープ、繊維、モノフィラメントなどを製造するために用いることができる。
【0016】
=Yである式(I)で表される化合物と合成ポリマーとの混合物に、随意に他の添加剤、例えば酸化防止剤、UV吸収剤、ニッケル安定剤、顔料、装填材料、可塑化剤、帯電防止剤、難燃剤、潤滑剤、防食剤、防錆剤などを加えることができる。
【0017】
一般式Iにおいて、Rは、好ましくは、1〜20個の炭素原子を含むアルキルラジカルまたは6〜20個の炭素原子を含むシクロアルキルラジカルであり、Rは、好ましくは、ピペラジンの2価のラジカルまたはジアミンの2価のラジカルであり、ここでmは、両端を含む2〜6の範囲内の整数であり、nは、好ましくは8〜20の範囲内の整数であり、pは、好ましくは両端を含む4〜10の整数である。
【0018】
アルキルラジカルの例は、メチル、エチル、プロピル、n−ブチル、イソブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル、シクロヘキシル、プロピル−シクロヘキシル、ブチル−シクロヘキシル、デシルシクロヘキシルである。Xとして定義される複素環式基の例は、モルホリン、ピペリジンおよびピペラジンである。Rについてのジアミン類の例は、エチレンジアミン、テトラメチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミンである。
【0019】
式Iで表される好ましい化合物は、R=ヘキサメチレンジアミン、ピペラジンおよびアルキル置換ピペラジンであるもの、ならびにXとXとが同一であり、モルホリノ、ピペリジノまたはピペラジノの意味を有する式Iで表される化合物である。
以下の例は、一般式AおよびIによる数種の化合物の調製を例示する。このような調製において示す部はすべて、他に特定しない限り、重量部であると考慮するべきである。
【0020】
例1
反応器中に、150部の水、150部の氷および0.2部のドデシルベンゼンスルホン酸を投入する。次に、74部のシアヌル酸塩化物を、15分にわたり撹拌しながら加える。混合物を15分間撹拌して、均一な懸濁液を得る。懸濁液の生成後、34.9部のモルホリンおよび150部の水に溶解した21.2部の炭酸ナトリウム(100%基準)を同時に加え、この間pH値を5〜7に、温度を最高で0〜5℃に維持する。添加時間は30分である。添加が完了した後、反応混合物を、0〜5℃にて30分間撹拌する。
【化7】

【0021】
IIの得られた白色懸濁液に、34.9部のピペラジンを加え、混合物を40℃に加熱し、40℃にて30分間撹拌する。その後、ゆっくりと15分にわたり、100部の水に溶解した16部の水酸化ナトリウム(100%基準)を加え、これにより温度を40℃に保持する。40℃にて15分間撹拌した後、混合物を95℃に加熱する。95℃の温度に到達した後、第2の部分の100部の水に溶解した16部の水酸化ナトリウム(100%基準)を、2時間にわたり加える。得られた懸濁液を、加圧下で130℃にて24時間加熱し、終了時のpHは塩基性でなければならない。懸濁液を90℃にて濾過し、生成物を、pHが中性になるまで高温水で十分に洗浄する。生成物を、重量が一定になるまで24時間100℃にて乾燥する。109部の式
【化8】

式中、n=10である、
で表される化合物が得られ、これは以下の特性を有する:
外見:白色粉末
融点:290℃を超える
有機塩素含量(元素分析および加水分解法):1.42%。
【0022】
例2
冷却器、攪拌機および温度計を備えた反応器中に、室温にて400部のモルホリンを配置する。200部の式IIIで表される化合物(1.5%の塩素を含む)を加え、混合物を120℃に加熱する。混合物を12時間撹拌する。室温に冷却した後、混合物を、3.5部の100%水酸化ナトリウムを含む1000部の氷および1000部の水に注入する。得られた懸濁液を濾過する;pHが中性になるまで、室温にて水で十分に洗浄する。重量が一定になるまで、100℃にて24時間乾燥する。230部の式IIIa
【化9】

式中、n=10である、
で表される化合物が得られ、これは以下の特性を有する:
Cl含量(AOX):<0.01%
色:白色
融点:290℃を超える。
【0023】
例3
冷却器、攪拌機および温度計を備えた反応器中に、室温にて400部のピペラジンを配置する。200部の米国特許第4504610号の例3に従って調製した式IIIで表される化合物(1.72%の塩素を含む)を加え、混合物を100℃に加熱する。混合物を12時間撹拌する。室温に冷却した後、混合物を、3.2部の100%水酸化ナトリウムを含む1000部の氷および1000部の水に注入する。得られた懸濁液を濾過する;pHが中性になるまで、室温にて水で十分に洗浄する。重量が一定になるまで、100℃にて24時間乾燥する。203部の式IIIb
【化10】

式中、n=10である、
で表される化合物が得られ、これは以下の特性を有する:
Cl含量(aox):<0.01%
色:オフホワイト
融点:290℃を超える。
【0024】
例4
冷却器、攪拌機および温度計を備えた反応器中に、室温にて4部の水酸化ナトリウム(100%基準)、0.5部のドデシルベンゼンスルホン酸および1000部の水を配置する。200部の式IIIで表される化合物(1.5%の塩素を含む)を加え、混合物を98℃に加熱する。得られた懸濁液を、130℃にて12時間加熱し、終了時のpHは塩基性でなければならない。懸濁液を、95℃にて濾過し、pHが中性になるまで高温水で十分に洗浄する。生成物を、重量が一定になるまで24時間100℃にて乾燥する。237部の式IIIc
【化11】

式中、n=10である、
で表される化合物が得られ、これは以下の特性を有する:
Cl含量:<0.01%
色:白色
融点:290℃を超える。
【0025】
例5
例4における4部の水酸化ナトリウム(100%基準)の代わりに12部の水酸化アンモニウム(約30%)を用い、反応を密閉した反応器中で行って、式IIId
【化12】

式中、n=10である、
で表される化合物が得られ、これは以下の特性を有する:
Cl含量:<0.01%
色:オフホワイト
融点:290℃を超える。
【0026】
例6
400部の2℃の水、400部の粉砕した氷および0.5部のドデシルベンゼンスルホン酸を、攪拌機、温度計、滴下漏斗および冷却浴を備えた2リットルのフラスコ中に導入し、続いて110.6部のシアヌル酸塩化物を、30分にわたり導入する。混合物を、均一な懸濁液が得られるまで15分間撹拌する。外部から冷却し、pH値を5〜7に維持し、温度を−2℃〜+2℃に維持する間、200部の水中の51.6部のピペリジンおよび200部の水中の31.8部の炭酸ナトリウム(100%基準)を、同時に供給する。混合物を、15分間2℃にて撹拌する。このようにして得られた白色生成物を濾過し、次に水で洗浄する。25.5%の固体含量を有する525部のプレスケーキが得られ、これは、134部の乾燥材料に相当し、これは、96%の理論的収率に相当する。
【0027】
10部の試料を50℃にて真空下で乾燥した後、2.55部の2.6−ジクロロ−4−ピペリジン−1,3,5−トリアジン(IV)(融点88〜88.5℃)が得られる。
【化13】

このような化合物の構造が、元素分析およびNMRにより証明される。
【0028】
攪拌機、温度計および加熱浴を備えた1リットルの反応器中に、400部の水および0.1部のドデシルベンゼンスルホン酸を導入する。次に、46.6部の生成物IVおよび17.2部のピペラジンを、20℃にてこれに加え、発熱反応により温度を30℃まで上昇させる。混合物を加熱し、40℃にて1時間撹拌する。その後、これを、加圧下で130℃に加熱し、この温度にて10時間維持する。16部の100%固体水酸化ナトリウムを、連続的に投入し、混合物を130℃にて10時間撹拌する。得られた生成物を、高温で濾過し、沸騰水で十分に洗浄し、乾燥する。49.2部の生成物Vが、98%の収率で得られる。
【0029】
生成物は、一般的な有機溶媒に、および水に不溶性であり、室温におけるこの溶解度値は、0.1%より低い。これは、290℃より高い融点を示し、以下の式で表される:
【化14】

式中nは10である。
【0030】
例7
例2におけるモルホリンの代わりにピペリジンを用い、化合物IIIの代わりに化合物Vを用いることにより、化合物Vaを製造する。これは、<0.01%の塩素(AOX)含量を有する白色粉末である。
【化15】

【0031】
例8
例1における34.9部のピペラジンの代わりに158部のN,N’−ビス−(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジニル)−1,6−ヘキサンジアミン(CAS Nr:61260−56−7)を用いて、式VIで表される化合物が白色粉末として得られる。
【化16】

【0032】
例9
例3におけるピペラジンの代わりに4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンを用い、式IIIで表される化合物の代わりに式VIで表される化合物を用いて、式VIaで表される化合物が得られる。
【化17】

【0033】
例10
例2における式IIIで表される化合物の代わりに式VIで表される化合物を用いて、式VIbで表される化合物が得られる。
【化18】

【0034】
例11
例1における34.9部のピペラジンの代わりに168.8部のN,N’−ビス−(1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジニル)−1,6−ヘキサンジアミンを用いて、式VIIで表される化合物が白色粉末として得られる。
【化19】

【0035】
例12
例2における式IIIで表される化合物の代わりに式VIIで表される化合物を用いて、式VIIaで表される化合物が得られる。
【化20】

【0036】
例13
例3におけるピペラジンの代わりに4−アミノ−2,2,6,6−テトラメチルピペリジンを用い、式IIIで表される化合物の代わりに式VIIで表される化合物を用いて、式VIIbで表される化合物が得られる。
【化21】

【0037】
例14
例1におけるモルホリンの代わりにtert.オクチルアミンを用いて、式VIIIで表される生成物が97%の収率で得られる。この生成物は、水および一般的な有機溶媒に不溶性であり、以下の式で表される。
【化22】

式中nは15である。
【0038】
例15
例2における式IIIで表される生成物の代わりに式VIIIで表される生成物を用い、モルホリンの代わりにピペリジンを用いて、式VIIIaで表される生成物が97%の収率で得られる。この生成物は、水および一般的な有機溶媒に不溶性であり、以下の式で表される。
【化23】

【0039】
例16
例6におけるピペラジンの代わりにヘキサメチレンジアミンを用いて、水および通常の有機溶媒に不溶性であり、nが15である、式IXで表される生成物が得られる。
【化24】

【0040】
例17
例2における式IIIで表される化合物の代わりに式IXで表される化合物を用いることにより、式IXaで表される生成物が得られる。
【化25】

【0041】
自己消火力の程度を、Stanton Redcroft装置において酸素指数(ASTM D−2863による)を測定することにより、またはプラスチック材料の自己消火力の程度の評価を提供するUL−94標準(「"Underwriters Laboratories" USAにより公表されている)を適用することにより、決定することができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ハロゲンフリー窒素含有不水溶性化合物であって、1,3,5−トリアジン誘導体のオリゴマーまたはポリマーからなり、一般式
【化1】

または環中に少なくとも1個の窒素原子を含む複素環式ラジカルであり、前記ラジカルは、かかる窒素原子の1個を介してトリアジン環に結合しており、Rは、アルキルまたはシクロアルキルであり、Rは、式
【化2】

で表されるピペラジンの2価のラジカルまたは
【化3】

のタイプの2価のラジカルであり、
nは、両端を含む2〜30の整数であり、mは、両端を含む2〜6の整数であり、pは、両端を含む2〜12の整数であり、
=OH、NHまたはXであり、これによりXとXとは同一であっても異なっていてもよく、
=水素またはC〜Cアルキル基である、
を有する、前記ハロゲンフリー窒素含有不水溶性化合物。
【請求項2】
請求項1に記載の式Iで表される化合物の製造方法であって、シアヌル酸ハロゲン化物の適切なアミン類および/または複素環式化合物との2段階または3段階での縮合による、前記方法。
【請求項3】
熱可塑性ポリマーをベースとする自己消火性ポリマー組成物中の難燃剤としての、請求項1に記載の式Iで表される化合物の使用。
【請求項4】
請求項1に記載の化合物を含む熱可塑性ポリマーをベースとする自己消火性ポリマー組成物。
【請求項5】
熱可塑性ポリマーがオレフィン系ポリマーまたはコポリマーである、請求項4に記載の組成物。
【請求項6】
熱可塑性ポリマーがポリエステル材料である、請求項4に記載の組成物。
【請求項7】
熱可塑性ポリマーをベースとするポリマー組成物の光安定剤としての、R=Yである請求項1に記載の式Iで表される化合物の使用。
【請求項8】
請求項1に記載の化合物を含む熱可塑性ポリマーをベースとする、光安定化ポリマー組成物。
【請求項9】
熱可塑性ポリマーがオレフィン系ポリマーまたはコポリマーである、請求項8に記載の組成物。

【公開番号】特開2009−280810(P2009−280810A)
【公開日】平成21年12月3日(2009.12.3)
【国際特許分類】
【外国語出願】
【出願番号】特願2009−113335(P2009−113335)
【出願日】平成21年5月8日(2009.5.8)
【出願人】(505323367)エムシーエー テクノロジーズ ゲーエムベーハー (3)
【Fターム(参考)】