説明

難燃性プラスチック成形組成物

【課題】
新規な難燃性プラスチック成形組成物を提供する。
【解決手段】
成形組成物の総量に基づいて、オレフィンポリマーを65〜90重量%および成形組成物の総量に基づいて、平均鎖長2.2〜1000 ホスファート単位を有するピペラジンポリホスファート(成分 A)を40〜80重量%含有する難燃剤系を10〜35重量%,
メラミンシアヌラート,メラミンボラートまたは縮合メラミン(成分 B)を20〜60重量%,
ポリテトラフルオロエチレン(成分 C)を0〜2重量%および
アンモニウムポリホスファート(成分 D)を0〜40重量%
含有する難燃性プラスチック成形組成物。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規な難燃性プラスチック成形組成物に関する。
【背景技術】
【0002】
難燃性が要求される用途では、ポリオレフィンがますます使用されている。難燃性は、今日、臭素化合物またはリン化合物を加えることによって達成されるのが普通である。臭素化合物は、オレフィンの光安定度を相当に低下させそして従って、戸外で非常に限られた範囲だけで使用することができるにすぎない。その上に、臭素含有難燃剤を加えると、ヒューム密度およびヒューム毒性の増大を招く。
【0003】
リン含有難燃剤は、非常に多い用量を必要としそして熱的または加水分解安定性が低すぎることがよくあり、これまでそれらの有用性は限られてきた。記載されているリン含有難燃剤は,例えば,ピペラジンホスファート,メラミンホスファートおよびアンモニウムホスファートおよびそれらの組合せである。
【0004】
ピペラジンピロホスファートを20〜50 部,二酸化チタンまたはシリカを0〜3%およびアンモニウムポリホスファート,メラミン,メラミンホスファートまたはメラミンピロホスファートを0〜35 部を含む難燃性高分子組成物が記載されている(特許文献1)。
【0005】
ピペラジン,メラミン,ピラジン,ピリミジンまたはヘキサヒドロピリミジンのリン酸,ピロリン酸またはポリリン酸塩を10〜45%含む熱可塑性高分子からなる高い電気抵抗を有する絶縁材が記載されている(特許文献2)。
【0006】
ピペラジンピロホスファートを45〜65%、ピペラジンホスファートを2.5〜4%,メラミンホスファートを5〜10%およびメラミンを15〜30%を含む難燃剤の 混合物が記載されている(特許文献3)。混合物は、五酸化リン,メラミンおよびピペラジンから一段階合成で製造される。
【0007】
合成樹脂,ピペラジンピロホスファート,メラミンピロホスファートおよび滴下防止剤(antidripping agent) からなる難燃性樹脂組成物が記載されている(特許文献4)。滴下防止剤は、ポリテトラフルオロエチレン (PTFE)またはシリカまたは金属酸化物である。難燃剤の混合物の用量は、22〜24%であり、PTFEを0.1%有する。
【0008】
シアヌル酸と、ジアミンおよびアンモニウムポリホスファートとの反応生成物を含む難燃剤組成物が記載されており,該組成物は、1〜50%の量で熱可塑性樹脂に加えられる(特許文献5)。
【0009】
記載されている混合物は、良好なまたは少なくとも適切な難燃性効果を発現するとは言え、それらは、依然これまでポリオレフィンにおける広い工業的使用を妨げてきた種々の不利を依然有する。
【0010】
すなわち,対応する高分子組成物の加工温度は、これまで膨張剤混合物によって200〜250℃に限られてきたが、射出成形によってポリプロピレンを加工するための好適な範囲は、例えば,250〜270℃である。
【0011】
膨張剤混合物または個々の成分の水への溶解度が非常に高い場合がいくつかあり,それで、このようにして処理された高分子組成物の難燃性効果は、水に接触することで、相対的に急速に低下されるかまたは完全に除かれる。
【0012】
加えて,特に、高い使用温度で,難燃剤混合物の一部は、高分子組成物から“発汗し”得,このことは、高分子組成物の有用性を制限しそしてまた、難燃性効果も低下させる。
【0013】
これまで知られているすべての難燃剤系の場合の別の不利は、多い用量が要求されることである。
【特許文献1】DE-A-0 126 454
【特許文献2】EP-A-0 650 171
【特許文献3】EP-A-0 894 820
【特許文献4】EP-A-1 277 794
【特許文献4】EP-A-1 277 794
【特許文献5】EP-A-0 583 065
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0014】
従って、本発明の目的は、熱可塑性高分子,特にポリオレフィン用難燃剤の組合せを提供することにあり、該難燃剤は、少ない用量,良好な熱安定性,低い水への溶解度および加水分解する傾向がほとんどないことによって区別される。驚くべきことに,ピペラジンピロホスファートおよび鎖長2.2-1000を有するピペラジンポリホスファートと、メラミンシアヌラートまたは縮合メラミン (メレム)および/またはアンモニウムポリホスファートのような窒素難燃剤とを組合せると,顕著な熱および加水分解安定性を有する有効な難燃剤系になることを見出した。難燃剤の組合せは、また、PTFEのような滴下防止剤をも含有し得る。
【課題を解決するための手段】
【0015】
それをもって処理した難燃性プラスチック成形組成物は、高い光安定度,良好な熱安定性および耐老化性を有しそして,火災の場合に,低いヒューム密度およびヒューム毒性を有するだけである。
【0016】
従って、本発明は、成形組成物の総量に基づいて、オレフィンポリマーを65〜90重量%および成形組成物の総量に基づいて、平均鎖長2.2〜1000 ホスファート単位を有するピペラジンポリホスファート(成分 A)を40〜80重量%含有する難燃剤系を10〜35重量%,
メラミンシアヌラート,メラミンボラートまたは縮合メラミン(成分 B)を20〜60重量%,
ポリテトラフルオロエチレン(成分 C)を0〜2重量%および
アンモニウムポリホスファート(成分 D)を0〜40重量%
含有する難燃性プラスチック成形組成物に関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
難燃剤系は、平均鎖長2.2〜1000 ホスファート単位を有するピペラジンポリホスファート(成分 A)を60〜80重量%,
メラミンシアヌラート,メラミンボラートまたは縮合メラミン(成分 B)を20〜39.9重量%,
ポリテトラフルオロエチレン(成分 C)を0.1〜2重量%および
アンモニウムポリホスファート(成分 D)を0〜10重量%
含有するのが好ましい。
【0018】
難燃剤系は、平均鎖長2.2〜1000 ホスファート単位を有するピペラジンポリホスファート(成分 A)を40〜50重量%,
メラミンシアヌラート,メラミンボラートまたは縮合メラミン(成分 B)を20〜39.9重量%,
ポリテトラフルオロエチレン(成分 C)を0.1〜2重量%および
アンモニウムポリホスファート(成分 D)を20〜40重量%
含有するのが特に好ましい。
【0019】
オレフィンポリマーは、ポリエチレン,ポリプロピレンまたはそれらのポリマーの任意の所望の混合物を含むのが好ましい。
【0020】
ピペラジンポリホスファートは、下記の鎖長分布を有するのが好ましい:
鎖長 1 0〜10%
鎖長 2 0〜30%
鎖長 3 0〜30%
鎖長 4 0〜90%
鎖長 5 0〜25%
鎖長 6 0〜25%
鎖長 7 0〜 40%
鎖長 8 以上 0〜40%。
【0021】
滴下防止剤は、フッ素化ポリマー,特にポリテトラフルオロエチレン (PTFE),および/またはペルフルオロアルカンスルホン酸のアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩を含むのが好ましい。
【0022】
アンモニウムポリホスファート(成分 D)に、それの重量に基づいて、0.5〜25%のコーティング組成物を塗被するのが好ましい。
【0023】
コーティング組成物は、硬化メラミン/ホルムアルデヒド樹脂または硬化エポキシ樹脂であるのが好ましい。
【0024】
ピペラジンポリホスファートは、中央粒径(median particle size) (d50) < 100 μmを有するのが好ましい。
【0025】
ピペラジンポリホスファートは、中央粒径(d50) < 30 μmを有するのが特に好ましい。
【0026】
使用するピペラジンポリホスファートは、下記の鎖長分布を有するのが特に好ましい:
鎖長分布:
鎖長 1 0〜5%
鎖長 2 0〜20%
鎖長 3 0〜20%
鎖長 4 40〜90%
鎖長 5 0〜15%
鎖長 6 0〜15%
鎖長 7 0〜30%
鎖長 8 以上 0〜30%。
【0027】
水中で使用するピペラジンポリホスファートの力価10%の懸濁液は、pH 1.5〜7を有するのが好ましい。
【0028】
水中で使用するピペラジンポリホスファートの力価10%の懸濁液は、pH 2.0〜5.5を有するのが特に好ましい。
【0029】
使用するピペラジンポリホスファートの力価10%の懸濁液のろ液の酸価は、KOH 50 mg/g〜KOH 600 mg/gである。
【0030】
使用するピペラジンポリホスファートの力価10%の懸濁液のろ液の酸価は、KOH 200〜400 mg/gである。
【0031】
使用するピペラジンポリホスファートは、水への溶解度が7%より大きくないのが好ましい。
【0032】
ピペラジンポリホスファートは、減量 5%の温度-熱安定性の尺度として - が、290℃〜400℃であり,300℃〜380℃であるのが好ましくおよび320℃〜370℃であるのが特に好ましいことを特徴とする。
【0033】
その上に,ピペラジンポリホスファートは、粒径が、100 μmより小さい,好ましくは50 μmより小さいおよび特に好ましくは< 30 μmより小さい中央粒径 (d50) を有することを特徴とする。
【0034】
その上に,ピペラジンポリホスファートは、残留湿気が、その物質の1%より小さく,好ましくは0.5%より小さくおよび特に好ましくはその物質の0.1%より小さいことを特徴とする。
【0035】
本発明に従う難燃性高分子成形組成物は、下記に挙げるポリマーの内の一種を65〜90重量%含有し,75〜80 重量%含有するのが特に好ましい:
【0036】
1. モノ- およびジオレフィンのポリマー,例えば 高,中もしくは低密度ポリエチレン(適切な場合には,架橋されてよい),ポリプロピレン,ポリイソブチレン,ポリブタ-1-エン,ポリメチルペンタ-1-エン,ポリイソプレンまたはポリブタジエンおよびシクロオレフィン,例えば,シクロペンテンまたはノルボルネンのようなもののポリマー。
【0037】
2. 1)で 挙げたポリマーの混合物,例えばポリプロピレンと、ポリエチレンとのまたはポリイソブチレンとの混合物。
【0038】
3. モノ- およびジオレフィンと、互いとのまたは他のビニルモノマーとのコポリマー,例えば,エチレン-プロピレンコポリマー,プロピレン-ブタ-1-エンコポリマー,プロピレン-イソブチレンコポリマー,エチレン-ブタ-1-エンコポリマー,プロピレン-ブタジエンコポリマー,イソブチレン-イソピレンコポリマー,エチレン-アルキルアクリラートコポリマー,エチレン-アルキルメタクリラートコポリマー,エチレン-ビニルアセタートコポリマーまたはエチレン-アクリル酸コポリマーおよびそれらの塩(イオノマー)のようなもの,ならびにエチレンと、プロピレンおよびヘキサジエン,ジシクロペンタジエンまたはエチリデンノルボルネンのようなジエンとのターポリマー。
【0039】
4. ポリスチレン,ポリ(p-メチルスチレン)。
【0040】
5. スチレンまたはアルファ-メチルスチレンと、ジエンまたはアクリル酸誘導体とのコポリマー,例えば,スチレン-ブタジエン,スチレン-無水マレイン酸,スチレン-アクリロニトリル,スチレン-エチルメタクリラート,スチレン-ブタジエン-エチルアクリラート,スチレン-アクリロニトリル-メタクリラートのようなもの; 耐衝撃性のならびにスチレンコポリマーおよび別のポリマーを含む混合物,例えば,ポリアクリラート,ジエンポリマーまたはエチレン-プロピレン-ジエンターポリマーのようなもの; およびスチレンのブロックコポリマー,例えば,スチレン-ブタジエン-スチレン,スチレン-イソピレン-スチレン,スチレン-エチレン/ブチレン-スチレンまたはスチレン-エチレン/プロピレン-スチレンのようなもの。
【0041】
6. スチレンのグラフトコポリマー,例えば,スチレンのポリブタジエンへの,スチレンおよびアクリロニトリルのポリブタジエンへの,スチレンおよび無水マレイン酸のポリブタジエンへの,スチレンおよびアルキルアクリラートまたはアルキルメタクリラートのポリブタジエンへの,スチレンおよびアクリロニトリルのエチレン-プロピレン-ジエンターポリマーへの,スチレンおよびアクリロニトリルのポリアルキルアクリラートへの、スチレンおよびアクリロニトリルのポリアルキルメタクリラートへの,スチレンおよびアクリロニトリルのアクリラート-ブタジエンコポリマーへの,ならびにそれらと、5)に挙げたコポリマーとの混合物,それらは、例えば,いわゆるABS,MBS,ASAまたはAES ポリマーとして知られている。
【0042】
好適なポリマーは、ポリオレフィン,特にポリプロピレン,ポリエチレンおよびエチレン-ビニルアセタートコポリマーである。
【0043】
難燃剤系の成分Aは、ピペラジンと、式 1に従うポリリン酸との反応生成物である:
【0044】
【化1】

【0045】
好適な鎖長は、> 2.2である。
【0046】
成分Cは、滴下防止剤である。成分Cは、フッ素化ポリマー,例えば、ポリテトラフルオロエチレン,ポリビニリデンフルオライドおよびポリヘキサフルオロプロピレンのようなもの; ペルフルオロアルカンスルホン酸のアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩,例えば、ナトリウムパーフルオロメタンスルホナート,カリウム パーフルオロ-n-ブタンスルホナート,カリウム パーフルオロ-t-ブタンスルホナート,ナトリウムパーフルオロオクタンスルホナートおよび カルシウムパーフルオロ-2-エチルヘキシルスルホナートのようなものを含む。これらは、単独でまたは組合せて使用することができる。
【0047】
ポリテトラフルオロエチレン (PTFE) が特に好適である。
【0048】
本発明に従う難燃剤系は、成分 Dとして,式 (NH4PO3)n(式中、nは、数200〜1000,好ましくは 約 700である)のアンモニウムポリホスファートを含有してよく、これは、易流動性の,難水溶性粉末でありそしてこれにコーティング組成物,好ましくは硬化メラミン/ホルムアルデヒド樹脂または硬化エポキシ樹脂を0.5〜25重量%塗被してよい。
【0049】
使用する難燃剤組成物,成分 A,B および Dの粒径は,< 40 μm であるのが好ましくおよび15〜25 μmであるのが特に好ましい。
【0050】
本発明に従うプラスチック成形組成物は、難燃剤系に加えて、下記の添加剤を加えて含有してよい。
【0051】
1. 酸化防止剤,例えば、アルキル化モノフェノール,アルキル化ハイドロキノン,ヒドロキシル化チオジフェニルエーテル,アルキリデンビスフェノール,ベンジル化合物,アシル-アミノフェノール,ベータ-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸と、モノ-もしくは多価アルコール,例えば,メタノール,ジエチレングリコール,オクタデカノール,トリエチレングリコール,1,6-ヘキサンジオール,ペンタエリトリトール,ネオペンチルグリコール,トリス-ヒドロキシエチルイソシアヌラート,チオジエチレングリコール,ジヒドロキシエチルオキサルアミドのようなものとのエステル,ベータ-(5-tert-ブチル-4-ヒドロキシ-3-メチルフェニル)プロピオン酸と、モノ-もしくは多価アルコール,例えば,メタノール,ジエチレングリコール,オクタデカノール,トリエチレングリコール,1,6-ヘキサンジオール,ペンタエリトリトール,ネオペンチルグリコール,トリスヒドロキシエチルイソシアヌラート,チオジエチレングリコール,ジヒドロキシエチルオキサルアミド,ベータ-(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニル)プロピオン酸のアミドのようなものとのエステル。
【0052】
2. 紫外線吸収剤および光安定剤
【0053】
2.1 2-(2'-ヒドロキシフェニル)ベンゾトリアゾール,例えば,5'-メチル,3',5'-ジ-tert-ブチル,5'-tert-ブチル,5'-(1,1,3,3-テトラメチルブチル),5-クロロ-3',5'-ジ-tert-ブチル,5-クロロ-3'-tert-ブチル-5'-メチル,3'-秒-ブチル-5'-tert-ブチル,4'-オクチルオキシ,3',5'-ジ-tert-アミルおよび3',5'-ビス(アルファ,アルファ-ジメチルベンジル)誘導体のようなもの。
【0054】
2.2 2-ヒドロキシベンゾフェノン,例えば、4-ヒドロキシ,4-メトキシ,4-オクトキシ,4-デシルオキシ,4-ドデシルオキシ,4-ベンジルオキシ,4,2',4'-トリヒドロキシおよび 2'-ヒドロキシ-4,4'-ジメトキシ誘導体。
【0055】
2.3 場合により置換された安息香酸,例えば、4-tert-ブチルフェニルサリチラート,フェニルサリチラート,オクチルフェニルサリチラート,ジベンゾイルレゾルシノール,ビス(4-tert-ブチルベンゾイル)レゾルシノール,ベンゾイルレゾルシノール,2,4-ジ-tert-ブチルフェニル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾアートおよび ヘキサデシル3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンゾアートのエステル。
【0056】
2.4 アクリラート,例えば、エチルまたはイソオクチルアルファ-シアノ-ベータ,ベータ-ジフェニルアクリラート,メチルアルファ-カルボメトキシシンナマート,メチルまたはブチルアルファ-シアノ-ベータ-メチル-p-メトキシシンナマート,メチルアルファ-カルボメトキシ-p-メトキシシンナマートおよび N-(ベータ-カルボメトキシ-9-シアノビニル)-2-メチルインドリン。
【0057】
2.5 ニッケル化合物,例えば、2,2'-チオビス-[4-(1,1,3,3-テトラメチルブチル)フェノール]と,適切な場合に、n-ブチルアミン,トリエタノールアミンまたはN-シクロヘキシルジエタノールアミン,アルキルニッケルジチオカルバマートのような更なるリガンドとのニッケル複合体,例えば、1:1 または1:2 複合体のようなもの,モノアルキル 4-ヒドロキシ-3,5-ジ-tert-ブチルベンジルホスホナート,例えば、メチルまたはエチルエステルのようなもののニッケル塩,2-ヒドロキシ-4-メチルフェニルウンデシルケトオキシムのようなケトオキシムのニッケル複合体,1-フェニル-4-ラウロイル-5-ヒドロキシピラゾールと,適切な場合に、更なるリガンドとのニッケル複合体,2-ヒドロキシ-4-アルコキシベンゾフェノンのニッケル塩。
【0058】
2.6 立体障害のアミン,例えば、2.6.1 ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)セバカート,ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)セバカート,ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)グルタラート,ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)グルタラート,ビス(2,2,6,6-テトラメチルピペリジル)スクシナート,ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)スクシナート,4-ステアリルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン,4-ステアリルオキシ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン,4-ステアロイルオキシ-2,2,6,6-テトラメチルピペリジン,4-ステアロイルオキシ-1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジン,2,2,6,6-テトラメチルピペリジルベヘナート,1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジルベヘナート,2,2,4,4-テトラメチル-7-オキサ-3,20-ジアザジスピロ[5.1.11.2]ヘネイコサン-21-オン,2,2,3,4,4-ペンタメチル-7-オキサ-3,20-ジアザジスピロ[5.1.11.2]ヘネイコサン-21-オン,2,2,4,4-テトラメチル-3-アセチル-7-オキシ-3,20-ジアザジスピロ[5.1.11.2]ヘネイコサン-21-オン,2,2,4,4-テトラメチル-7-オキサ-3,20-ジアザ-20-(ベータ-ラウリルオキシカルボニルエチル)-21-オキソジスピロ-[5.1.11.2]ヘネイコサン,2,2,3,4,4-ペンタメチル-7-オキサ-3,20-ジアザ-20-(ベータ-ラウリルオキシカルボニルエチル)-21-オキソジスピロ[5.1.11.2]ヘネイコサン,2,2,4,4-テトラメチル-3-アセチル-7-オキサ-3,20-ジアザ-20-(ベータ-ラウリルオキシカルボニルエチル)-21-オキソジスピロ[5.1.11.2]ヘネイコサン,1,1',3,3',5,5'-ヘキサヒドロ-2,2',4,4',6,6'-ヘキサアザ-2,2',6,6'-ビスメタノ-7,8-ジオキソ-4,4'-ビス-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ビフェニル,N,N',N'',N'''-テトラキス[2,4-ビス[N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル]-4,7-ジアザデカン-1,10-ジアミン,N,N',N'',N'''-テトラキス[2,4-ビス[N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)ブチルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル]-4,7-ジアザデカン-1,10-ジアミン,N,N',N'',N'''-テトラキス-[2,4-ビス[N-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)メトキシプロピルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル]-4,7-ジアザデカン-1,10-ジアミン,N,N',N'',N'''-テトラキス-[2,4-ビス-[N-(1,2,2,6,6-ペンタメチル-4-ピペリジル)-メトキシプロピルアミノ]-1,3,5-トリアジン-6-イル]-4,7-ジアザデカン-1,10-ジアミン,ビス(1,2,2,6,6-ペンタメチルピペリジル)n-ブチル-3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシベンジルマロナート,トリス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ニトリロトリアセタート,テトラキス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,2,3,4-ブタンテトラカルボン酸,1,1'-(1,2-エタンジイル)ビス(3,3,5,5-テトラメチルピペラジノン(tetramethyl-piperazinone))。
【0059】
2.6.2 ポリ-N,N'-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)-1,8-ジアザデシレン,1-(2-ヒドロキシエチル)-2,2,6,6-テトラメチル-4-ヒドロキシピペリジンとコハク酸との縮合物、N,N'-ビス(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-tert-オクチルアミノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物、N,N'-ビス-(2,2,6,6-テトラメチル-4-ピペリジル)ヘキサメチレンジアミンと4-モルホリノ-2,6-ジクロロ-1,3,5-トリアジンとの縮合物、
【0060】
2.7 オキサルアミド,例えば、4,4'-ジオクチルオキシオキサニリド,2,2'-ジオクチルオキシ-5,5'-ジ-tert-ブチルオキサニリド,2,2'-ジドデシルオキシ-5,5'-ジ-tert-ブチルオキサニリド,2-エトキシ-2'-エチルオキサニリド,N,N'-ビス(3-ジメチルアミノプロピル)オキサルアミド,2-エトキシ-5-tert-ブチル-2'-エチルオキサニリドおよびそれらと、2-エトキシ-2'-エチル-5,4-ジ-tert-ブチルオキサニリドとの混合物、o- および p-メトキシ- およびo- およびp-エトキシ-二置換されたオキサニリドの混合物。
【0061】
3. 金属奪活剤,例えば、N,N'-ジフェニルオキサルアミド,N-サリチリル-N'-サリシクロイルヒドラジン,N,N'-ビスサリシクロイルヒドラジン,N,N'-ビス(3,5-ジ-tert-ブチル-4-ヒドロキシフェニルプロピオニル)ヒドラジン,3-サリチロイルアミノ-1,2,3-トリアゾール,ビスベンジリデンシュウ酸ジヒドラジド。
【0062】
4. ホスファイトおよびホスホナイト,例えば、トリフェニルホスファイト,ジフェニルアルキルホスファイト,フェニルジアルキルホスファイト,トリスノニルフェニルホスファイト,トリラウリルホスファイト,トリオクタデシルホスファイト,ジステアリルペンタエリトリチルジホスファイト,トリス(2,4-ジ-tert-ブチル-フェニル)ホスファイト,ジイソデシルペンタエリトリチルジホスファイト,ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェニル)ペンタエリトリチルジホスファイト,トリステアリルソルビチル(sorbityl)トリホスファイト,テトラキス(2,4-ジ-tert-ブチル-フェニル)-4,4'-ビフェニレンジホスホナイト,3,9-ビス(2,4-ジ-tert-ブチルフェノキシ)-2,4,8,10-テトラオキサ-3,9-ジホスファスピロ[5.5]ウンデカン,トリス(2-tert-ブチル-4-チオ-(2'-メテニル-4'-ヒドロキシ-5'-tert-ブチル)フェニル-5-メテニル)フェニル ホスファイト。
【0063】
5. ペルオキシド-破壊性化合物,例えばベータ-チオジプロピオン酸のエステル,例えば,ラウリル,ステアリル,ミリスチルまたはトリデシルエステルのようなもの,メルカプトベンズイミダゾール,2-メルカプトベンズイミダゾールの亜鉛塩,アルキル亜鉛ジチオカルバマート,ジオクタデシルスルフィド,ジオクタデシルジスルフィド,ペンタエリトリチルテトラキス(ベータ-ドデシルメルカプト)プロピオナート。
【0064】
6. 塩基性共安定剤(costabilizers),例えば、メラミン,ポリビニルピロリドン,ジシアンジアミド,トリアリルシアヌラート,尿素誘導体,ヒドラジン誘導体,アミン,ポリアミン,ポリウレタン,高級脂肪酸またはフェノラートのアルカリ金属およびアルカリ土類金属塩,例えば、Ca ステアラート,Zn ステアラート,Mg ステアラート,Na リシノレアート,K パルミタート,アンチモンピロカテキナート(pyrocatechinate) またはスズピロカテキナート,アルカリ土類金属またはアルミニウムの水酸化物および酸化物,例えば、CaO,MgO,ZnO。
【0065】
7. 核形成剤,例えば、4-tert-ブチル安息香酸,アジピン酸,ジフェニル酢酸,ジベンジリジンソルビトール。
【0066】
8. 充填剤および強化剤,例えば、カルシウム炭酸塩,ケイ酸塩,グラスファイバー,アスベスト,タルク,カオリン,雲母,硫酸バリウム,金属酸化物 および水酸化物,カーボンブラック,グラファイト。
【0067】
9. 他の添加剤,例えば、可塑剤,潤滑剤,乳化剤,顔料,蛍光増白剤,帯電防止剤,発泡剤。
【0068】
上述したグループ1〜7 の内の種々の更なる添加剤を、安定化させるべきポリマーに、成形組成物の総重量に基づいて、0.01〜10重量%,好ましくは0.01〜5 重量%の量で加える。グループ 8 および 9の添加剤の割合は、総成形組成物に基づいて、1〜80重量%,好ましくは10〜 50重量%である、
添加剤は、一般的に慣例の方法によって、有機ポリマーに組み込む。組込は、例えば、重合の直ぐ後にポリマー中にまたはポリマー上にあるいは造形する前にまたは造形する間に溶融体中に、配合物および 適切な場合には,更なる添加剤を混合するかまたは適用することによって、行うことができる。組込は、また、溶解させるかまたは分散させた配合物を直接ポリマーに適用するかまたはポリマーの溶液,懸濁液またはエマルジョンに混入することによって、適切な場合には、引き続き溶媒を蒸発させることによって、行うこともできる。引き続いて別の加工工程で、配合物を、すでに粒状にしたポリマー中に導入するならば、配合物は、また、有効である。
【0069】
本発明に従って使用すべき配合物は、また、これらの配合物を,例えば30〜90重量%,好ましくは50〜80重量%の濃度で含有するマスターバッチの形態で難燃処理を受けさせるべきポリマーに加えてもよい。
【0070】
本発明に従うプラスチック成形組成物は、種々の形態で,例えば、難燃処理を受けさせたフィルム,繊維,リボンまたは形材として使用することができる。
【0071】
本発明に従って使用すべき難燃剤系によって、プラスチック成形組成物の加工温度を上昇させそして加工した後の成形組成物の部分の水への溶解度を相当に減少させるの両方である。その上に、難燃処理を受けさせたプラスチック部分は、難燃剤系の構成物質の"発汗" する傾向の低下を示す。
【0072】
使用する成分:
ポリプロピレン Moplen(登録商標)HP 500N, Basell Polyolefins
ピペラジンポリホスファート ピペラジンおよびポリリン酸から製造した,鎖長 > 2.2
メラミンシアヌラート Melapur(登録商標)MC 15, Ciba SC, Lampertheim
グアニジンホスファート Degussa, Trostberg
ベンゾグアナミン Degussa, Trostberg
メレム Delacal(登録商標)M 350, Delamin Ltd., UK
PTFE Dyneon(登録商標)TF 2025, Dyneon, Kelsterbach
ホスファイト安定剤 Sandostab(登録商標)PEP-Q, Clariant, Basle, Switzerland
【0073】
難燃性プラスチック成形組成物の調製,加工 および試験:
成形組成物の調製を、共回転スクリューを有する二軸スクリュー押出機 (Leistritz ZSE 27 HP 44 D タイプ)で、温度180℃,送り速度毎分250回転および処理量毎時20 kgにおいて行った。これらの 条件下で,ノズルにおける溶融体温度約 200℃ となった。ポリマー (顆粒としてのPP)を、主供給路を経て加えそして粉末の成分 A,B,C および Dを、側部計量ユニットを経て加えた。成分を表に挙げた比で加工した。均質化されたポリマー押出物を取り去り,水浴中で冷却しそして次いで、粗砕した。
【0074】
成形組成物を、十分乾燥した後に、射出成形機 (Arburg 320 C Allrounder タイプ)で、シリンダー温度を供給路で180℃〜ダイで200℃に設定しそして金型温度20℃において加工して供試体をもたらしそしてこれらを、難燃性について試験しおよびUL 94 垂直試験に基づいて分類した。UL 94試験に従う試験について,寸法 127 mm x 12.7 mm x 1.6 mm有する供試体を製造した。
【0075】
難燃性の測定は、UL 94 垂直試験(Underwriter Laboratories Inc., Standard for Safety,Test for Flammability of Plastic Materials for Parts in Devices and Appliances, ISBN 0-7629-0082-2) に基づいて実施した。この 試験は、電気工学および電子技術応用の分野において燃焼挙動を推定するために大規模に使用されおよび直火の形態の外部発火源の作用に対する試験する材料の分類を可能にする。供試体の後燃え時間,残じん (afterglowing) 挙動および滴下挙動を評価する。難燃性プラスチックをクラス V-0に分類するためには,下記の基準を満足しなければならない: 5個の供試体一組で,規定の高さの直火により,2回10秒の期間火炎適用した後に、サンプルを10秒より長い間燃焼続けさせない。5個の供試体に10 火炎適用した場合の後燃え時間の合計が、50秒より長くなってはならない。加えて,燃える粒子の滴下または完全な燃え尽きは許されずそしてそれぞれの供試体の後燃えおよび残じん時間の合計が、30秒を超えてはならない。クラス V-1に分類するためには、個々の後燃え時間が30秒より長くなるべきでなくそして5個のサンプルに10 火炎適用の後燃え時間の合計が、250秒より長くなるべきでないことが要求される。加えて,燃える粒子の滴下または完全な燃え尽きは許されずそしてそれぞれの供試体の後燃えおよび残じん時間の合計が、60秒を超えてはならない。クラス V-2に分類するのは、クラス V-1に分類するために適用可能な通りに他の基準を満足する際に、燃える粒子の滴下が起きる場合に、行われる。上述した基準が満足されなければ,与えられる評価は、n.c. = V-0,V-1 またはV-2として分類できないである。クラスV-0に分類するのは、高い難燃性に相当しそして電気部門における多数の用途についての要件性能として設定される。
【0076】
下記の例では,後燃え時間を秒で挙げる。
【実施例】
【0077】
表1は、比較例として,ポリプロピレンにおけるピペラジンポリホスファート,メラミンシアヌラートおよびアンモニウムポリホスファートの単独使用を示す。UL94に従う分類は、生成物のいずれによっても、単独で使用する際には、達成されない。
【0078】
表1: 比較例: 難燃剤単独(重量%で表すデータ)
【0079】
【表1】

【0080】
表 2 は、ピペラジンポリホスファートおよびメラミンシアヌラートと、PTFEとの本発明に従う組合せを示す。ピペラジンポリホスファートとメラミンシアヌラートとの間の良好な相乗効果を驚くべきことに見出した。
【0081】
表 2: ピペラジンポリホスファートおよびメラミンシアヌラートと、PTFEとの本発明に従う組合せ(重量%で表すデータ)
【0082】
【表2】

【0083】
表 3 は、ピペラジンピロホスファート,メラミンシアヌラートおよびアンモニウムポリホスファートを含む3元 組合せによって、少ない用量を用いてさえ、V-0 が達成されることを示す。他方で、アンモニウムポリホスファートと、ピペラジンピロホスファートまたはメラミンシアヌラートとの組合せは、十分な難燃性を示さない。
【0084】
表 3: 比較例: アンモニウムポリホスファートと、メラミンシアヌラートまたはピペラジンポリホスファートとの組合せならびにピペラジンポリホスファート,メラミンシアヌラートおよびアンモニウムポリホスファートと、PTFEとの本発明に従う組合せ (重量%で表すデータ)
【0085】
【表3】

【0086】
表 4 は、ピペラジンポリホスファートおよびメレムを、PTFEと共に含む本発明に従う組合せを示す。メレム単独では、V-0を達成しない。
【0087】
表 4: ピペラジンポリホスファートおよびメレムを、PTFEと共に含む本発明に従う組合せ(重量%で表すデータ)
【0088】
【表4】

【0089】
表 5 は、ピペラジンピロホスファートをメラミンシアヌラートと共に含む本発明に従う組合せおよびEP-A-1 277 794に従う、ピペラジンピロホスファートおよびメラミンピロホスファートを含む組合せの比較を示す。150℃のオーブン試験 (12日)では,本発明に従う組合せは、驚く程に一層安定であった。
【0090】
秤量した供試体の水中での貯蔵を、23℃に温度自動調節した撹拌浴中で行った。30日した後に,供試体を、初めに80℃で 48 時間乾燥させそして次いで、再び 秤量した。ここで、また,ピペラジンピロホスファートおよびメラミンピロホスファートを含む組合せは、減量が驚く程に一層少ないことを示す。
【0091】
表 5: (重量%で表すデータ):
【0092】
【表5】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
成形組成物の総量に基づいて、オレフィンポリマーを65〜90重量%および成形組成物の総量に基づいて、平均鎖長2.2〜1000 ホスファート単位を有するピペラジンポリホスファート(成分 A)を40〜80重量%含有する難燃剤系を10〜35重量%,
メラミンシアヌラート,メラミンボラートまたは縮合メラミン(成分 B)を20〜60重量%,
ポリテトラフルオロエチレン(成分 C)を0〜2重量%および
アンモニウムポリホスファート(成分 D)を0〜40重量%
含有する難燃性プラスチック成形組成物。
【請求項2】
難燃剤系が、
平均鎖長2.2〜1000 ホスファート単位を有するピペラジンポリホスファート(成分 A)を60〜80重量%,
メラミンシアヌラート,メラミンボラートまたは縮合メラミン(成分 B)を20〜39.9重量%,
ポリテトラフルオロエチレン(成分 C)を0.1〜2重量%および
アンモニウムポリホスファート(成分 D)を0〜10重量%
含有する、請求項1記載の成形組成物。
【請求項3】
難燃剤系が、
平均鎖長2.2〜1000 ホスファート単位を有するピペラジンポリホスファート(成分 A)を40〜50重量%,
メラミンシアヌラート,メラミンボラートまたは縮合メラミン(成分 B)を20〜39.9重量%,
ポリテトラフルオロエチレン(成分 C)を0.1〜2重量%および
アンモニウムポリホスファート(成分 D)を20〜40重量%
含有する、請求項1または2記載の成形組成物。
【請求項4】
オレフィンポリマーが、ポリエチレン,ポリプロピレンまたはそれらのポリマーの任意の所望の混合物を含む、請求項1〜3のいずれか一に記載の成形組成物。
【請求項5】
ピペラジンポリホスファートが、下記の鎖長分布:
鎖長 1 0〜10%
鎖長 2 0〜30%
鎖長 3 0〜30%
鎖長 4 0〜90%
鎖長 5 0〜25%
鎖長 6 0〜25%
鎖長 7 0〜 40%
鎖長 8 以上 0〜40%
を有する、請求項1〜4のいずれか一に記載の成形組成物。
【請求項6】
滴下防止剤が、フッ素化ポリマー,特にポリテトラフルオロエチレン (PTFE),および/またはペルフルオロアルカンスルホン酸のアルカリ金属またはアルカリ土類金属塩を含む、請求項1〜5のいずれか一に記載の成形組成物。
【請求項7】
アンモニウムポリホスファート(成分 D)に、その重量に基づいて、0.5〜25%のコーティング組成物を塗被する、請求項1〜6のいずれか一に記載の成形組成物。
【請求項8】
コーティング組成物が、硬化メラミン/ホルムアルデヒド樹脂または硬化エポキシ樹脂である、請求項1〜7のいずれか一に記載の成形組成物。
【請求項9】
ピペラジンポリホスファートが、中央粒径(d50) < 100 μmを有する、請求項1〜8のいずれか一に記載の成形組成物。
【請求項10】
ピペラジンポリホスファートが、中央粒径(d50) < 30 μmを有する、請求項1〜9のいずれか一に記載の成形組成物。

【公開番号】特開2009−46682(P2009−46682A)
【公開日】平成21年3月5日(2009.3.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−212600(P2008−212600)
【出願日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【出願人】(398025878)クラリアント・インターナシヨナル・リミテッド (74)
【Fターム(参考)】