説明

電動パワーステアリング用電動機及び電動パワーステアリング装置

【課題】希土類磁石成分を低減し、モータの製造コストを低減できる電動パワーステアリング用電動機及び電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】電動パワーステアリング用電動機は、ロータヨーク及びロータヨークの外周にロータヨーク内で閉磁路ができるように埋め込まれ、磁束密度が1.2T以上かつ保磁力が1400kA/m以下である複数の平板状のマグネットを含むロータと、ロータヨークの外側に所定の間隔を有して環状に配置されるステータコア及びステータコアを励磁しロータにリラクタンストルク及びマグネットトルクを生じさせる励磁コイルを含むステータと、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電動パワーステアリング用電動機及び電動パワーステアリング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、永久磁石はその外側面を除き、樹脂接合層に包埋された状態で回転子ヨークの外周面に接合・固定されている永久磁石付回転子が記載されている。また、特許文献2には、帯板状の永久磁石を磁石埋込孔の内部に配置した状態で、永久磁石における他方の幅広外側面と磁石埋込孔における傾斜内側面との間の隙間に、磁性体の角柱スペーサを挿入し、その隙間内で角柱スペーサを挿入方向と直交する方向に移動させたIPM((Interior Permanent Magnet)モータが記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】実開平6−80350号公報(図1、請求項1)
【特許文献2】特開2009−22128号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示された技術は、回転子ヨークの外周面に樹脂接合層を設けるための金型が必要になり、ロータやモータの製造コストが高くなる。また、特許文献2に開示された技術は、高価な希土類磁石の成分を低減することについての検討がなされていない。
【0005】
本発明は、上記に鑑みてなされたものであって、希土類磁石成分を低減し、モータの製造コストを低減できる電動パワーステアリング用電動機及び電動パワーステアリング装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決し、目的を達成するために、電動パワーステアリング用電動機は、ロータヨーク及び前記ロータヨークの外周に、ロータヨーク内で閉磁路ができるように埋め込まれ、磁束密度が1.2T以上かつ保磁力が1400kA/m以下である複数の平板状のマグネットを含むロータと、前記ロータヨークの外側に所定の間隔を有して環状に配置されるステータコア及び前記ステータコアを励磁し、前記ロータにリラクタンストルク及びマグネットトルクを生じさせる励磁コイルを含むステータと、を含むことを特徴とする。
【0007】
上記構成により、ロータヨーク内の閉磁路により、マグネットのパーミアンス係数が向上し、減磁耐力が向上する。このため、マグネットをNd−Fe−B系磁石で構成する場合には、磁石全体の質量に対してNdを20質量%以下としても、磁束密度を確保することができる。または、マグネットは、Nd−Fe−B系磁石を磁石全体の質量に対してNdを20質量%以下とし、Nd−Fe−B系磁石にNdよりも安価な希土類元素、例えばPr等を添加することで磁束密度を確保することができる。
【0008】
また、上記構成により、マグネットの保磁力を小さくしても、減磁するおそれを低減できることから、マグネットの保磁力を向上させる希土類を低減できる。例えば、マグネットをNd−Fe−B系磁石で構成する場合、添加するDy又はTbの少なくとも1つ以上を2質量%以下とすることができる。その結果、保磁力が1400kA/m以下かつ飽和磁束密度1.2T以上の磁石を使用することができる。
【0009】
また、電動パワーステアリング用電動機は、アシスト指令がない場合、電力が供給されていない状態となり、アシスト指令の待機状態となる。そして、ステアリングホイールが直進状態に戻る方向の力(セルフアライニングトルク)が出力軸から操舵力アシスト機構へ作用する。この作用により、電動パワーステアリング用電動機は、空回りとなり、励磁コイルが通電しない状態でロータが回転する。
【0010】
上述の構成により、ロータの閉磁路で磁束がループすることにより、マグネットが埋め込まれたロータヨークからステータコアへ鎖交する磁束量は小さくなる。また、例えば、低保磁力を低減したマグネットを使用する場合、マグネットが埋め込まれたロータヨークからステータコアへ鎖交する磁束量がより小さくなる。このため、ステータコアで生じる磁区が向きを変えるときのヒステリシス損が緩和される。ヒステリシス損は、電動機が空回りした場合のロストルクの増加の要因となる。つまり、上記構成により、電動機は、励磁コイルに通電されていない状態で、ロータが回転させられる場合において、ロータの回転に対する摩擦力を小さくすることができる。そして、電動パワーステアリング用電動機のロータが空回りした場合のロストルクの増加を抑制することができる。
【0011】
本発明の望ましい態様として、前記マグネットは、前記ロータヨークの外周方向に沿って埋め込まれ、複数設けられているセグメント磁石であることが好ましい。
【0012】
上記構成により、ロータヨーク内に埋め込むことが容易となり、ロータヨーク内で閉磁路ができる。これにより、ロータの閉磁路で磁束がループすることにより、マグネットが埋め込まれたロータヨークからステータコアへ鎖交する磁束量は小さくなる。
【0013】
本発明の望ましい態様として、前記励磁コイルは、前記ステータコアに集中巻きされていることが好ましい。
【0014】
上記構成により、集中巻きされている励磁コイルは、分布巻きに比較してコイルエンドが短くなることからコイル量を低減できる。その結果、コストを低減でき、ブラシレスモータをコンパクトとすることができる。
【0015】
本発明の望ましい態様として、前記励磁コイルは、前記ステータコアに分布巻きされていることが好ましい。
【0016】
上記構成により、磁極数が増え、トルクリップルを抑制することができる。
【0017】
本発明の望ましい態様として、前記ステータコアにトロイダル巻きされていることが好ましい。
【0018】
上記構成により、分布巻きと同等の磁束分布を発生すると共に、分布巻きに比較してコイルエンドが短くなる。その結果、トルクリップルを抑制すると共に、ブラシレスモータをコンパクトとすることができる。
【0019】
本発明の望ましい態様として、前記電動パワーステアリング用電動機により補助操舵トルクを得る電動パワーステアリング装置であることが好ましい。
【0020】
上記構成により、ロストルクを抑制することができるので、操舵者に補助操舵トルクが伝達されても違和感を抑制した状態で、動作することができる。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、希土類磁石成分を低減し、モータの製造コストを低減できる電動パワーステアリング用電動機及び電動パワーステアリング装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
【図1】図1は、本実施形態に係るブラシレスモータを備える電動パワーステアリング装置の構成図である。
【図2】図2は、本実施形態の電動パワーステアリング装置が備える減速装置の一例を説明する正面図である。
【図3】図3は、中心軸を含む仮想平面で本実施形態のモータの構成を切って模式的に示す断面図である。
【図4】図4は、本実施形態のモータの構成を中心軸に直交する仮想平面で切って模式的に示す断面図である。
【図5】図5は、本実施形態のロータを模式的に示す説明図である。
【図6】図6は、回転子ヨークの外周面に磁石を貼り付けた比較例のブラシレスモータのパーミアンス直線を説明する説明図である。
【図7】図7は、本実施形態のブラシレスモータのパーミアンス直線を説明する説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
本発明を実施するための形態(実施形態)につき、図面を参照しつつ詳細に説明する。以下の実施形態に記載した内容により本発明が限定されるものではない。また、以下に記載した構成要素には、当業者が容易に想定できるもの、実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能である。
【0024】
図1は、本実施形態に係るブラシレスモータを備える電動パワーステアリング装置の構成図である。まず、図1を用いて、本実施形態のブラシレスモータを備える電動パワーステアリング装置80の概要を説明する。
【0025】
電動パワーステアリング装置80は、操舵者から与えられる力が伝達する順に、ステアリングホイール81と、ステアリングシャフト82と、操舵力アシスト機構83と、ユニバーサルジョイント84と、ロアシャフト85と、ユニバーサルジョイント86と、ピニオンシャフト87と、ステアリングギヤ88と、タイロッド89とを備える。また、電動パワーステアリング装置80は、ECU(Electronic Control Unit)90と、トルクセンサ91aと、車速センサ91bとを備える。
【0026】
ステアリングシャフト82は、入力軸82aと、出力軸82bとを含む。入力軸82aは、一方の端部がステアリングホイール81に連結され、他方の端部がトルクセンサ91aを介して操舵力アシスト機構83に連結される。出力軸82bは、一方の端部が操舵力アシスト機構83に連結され、他方の端部がユニバーサルジョイント84に連結される。本実施形態では、入力軸82a及び出力軸82bは、鉄等の磁性材料から形成される。
【0027】
ロアシャフト85は、一方の端部がユニバーサルジョイント84に連結され、他方の端部がユニバーサルジョイント86に連結される。ピニオンシャフト87は、一方の端部がユニバーサルジョイント86に連結され、他方の端部がステアリングギヤ88に連結される。
【0028】
ステアリングギヤ88は、ピニオン88aと、ラック88bとを含む。ピニオン88aは、ピニオンシャフト87に連結される。ラック88bは、ピニオン88aに噛み合う。ステアリングギヤ88は、ラックアンドピニオン形式として構成される。ステアリングギヤ88は、ピニオン88aに伝達された回転運動をラック88bで直進運動に変換する。タイロッド89は、ラック88bに連結される。
【0029】
操舵力アシスト機構83は、減速装置92と、ブラシレスモータ10とを含む。減速装置92は、出力軸82bに連結される。ブラシレスモータ10は、減速装置92に連結され、かつ、補助操舵トルクを発生させる電動機である。なお、電動パワーステアリング装置80は、ステアリングシャフト82と、トルクセンサ91aと、減速装置92とによりステアリングコラムが構成されている。ブラシレスモータ10は、ステアリングコラムの出力軸82bに補助操舵トルクを与える。すなわち、本実施形態の電動パワーステアリング装置80は、コラムアシスト方式である。
【0030】
コラムアシスト方式の電動パワーステアリング装置80は、操作者とブラシレスモータ10との距離が比較的近く、ブラシレスモータ10のトルク変化又は摩擦力が操舵者に影響を与えるおそれがある。このため、電動パワーステアリング装置80では、ブラシレスモータ10の摩擦力の低減が求められる。
【0031】
図2は、本実施形態の電動パワーステアリング装置が備える減速装置の一例を説明する正面図である。図2は、一部を断面として示してある。減速装置92はウォーム減速装置である。減速装置92は、減速装置ハウジング93と、ウォーム94と、玉軸受95aと、玉軸受95bと、ウォームホイール96と、ホルダ97とを備える。
【0032】
ウォーム94は、ブラシレスモータ10のシャフト21にスプライン、または弾性カップリングで結合する。ウォーム94は、玉軸受95aと、ホルダ97に保持された玉軸受95bとで回転自在に減速装置ハウジング93に保持されている。ウォームホイール96は、減速装置ハウジング93に回転自在に保持される。ウォーム94の一部に形成されたウォーム歯94aは、ウォームホイール96に形成されているウォームホイール歯96aに噛み合う。
【0033】
ブラシレスモータ10の回転力は、ウォーム94を介してウォームホイール96に伝達されて、ウォームホイール96を回転させる。減速装置92は、ウォーム94及びウォームホイール96によって、ブラシレスモータ10のトルクを増加する。そして、減速装置92は、図1に示すステアリングコラムの出力軸82bに補助操舵トルクを与える。
【0034】
図1に示すトルクセンサ91aは、ステアリングホイール81を介して入力軸82aに伝達された運転者の操舵力を操舵トルクとして検出する。車速センサ91bは、電動パワーステアリング装置80が搭載される車両の走行速度を検出する。ECU90は、ブラシレスモータ10と、トルクセンサ91aと、車速センサ91bと電気的に接続される。
【0035】
ECU90は、ブラシレスモータ10の動作を制御する。また、ECU90は、トルクセンサ91a及び車速センサ91bのそれぞれから信号を取得する。すなわち、ECU90は、トルクセンサ91aから操舵トルクTを取得し、かつ、車速センサ91bから車両の走行速度Vを取得する。ECU90は、イグニッションスイッチ98がオンの状態で、電源装置(例えば車載のバッテリ)99から電力が供給される。ECU90は、操舵トルクTと走行速度Vとに基づいてアシスト指令の補助操舵指令値を算出する。そして、ECU90は、その算出された補助操舵指令値に基づいてブラシレスモータ10へ供給する電力値Xを調節する。ECU90は、ブラシレスモータ10から誘起電圧の情報又は後述するレゾルバからロータの回転の情報を動作情報Yとして取得する。
【0036】
ステアリングホイール81に入力された操舵者(運転者)の操舵力は、入力軸82aを介して操舵力アシスト機構83の減速装置92に伝わる。この時に、ECU90は、入力軸82aに入力された操舵トルクTをトルクセンサ91aから取得し、かつ、走行速度Vを車速センサ91bから取得する。そして、ECU90は、ブラシレスモータ10の動作を制御する。ブラシレスモータ10が作り出した補助操舵トルクは、減速装置92に伝えられる。
【0037】
出力軸82bを介して出力された操舵トルク(補助操舵トルクを含む)は、ユニバーサルジョイント84を介してロアシャフト85に伝達され、さらにユニバーサルジョイント86を介してピニオンシャフト87に伝達される。ピニオンシャフト87に伝達された操舵力は、ステアリングギヤ88を介してタイロッド89に伝達され、操舵輪を転舵させる。次に、ブラシレスモータ10について説明する。
【0038】
図3は、中心軸を含む仮想平面で本実施形態のモータの構成を切って模式的に示す断面図である。図4は、本実施形態のモータの構成を中心軸に直交する仮想平面で切って模式的に示す断面図である。図3に示すように、ブラシレスモータ10は、ハウジング11と、軸受12と、軸受13と、レゾルバ14と、ロータ20と、ブラシレスモータ用ステータとしてのステータ30とを備える。
【0039】
ハウジング11は、筒状ハウジング11aと、フロントブラケット11bとを含む。フロントブラケット11bは、略円板状に形成されて筒状ハウジング11aの一方の開口端部を閉塞するように筒状ハウジング11aに取り付けられる。筒状ハウジング11aは、フロントブラケット11bとは反対側の端部に、この端部を閉塞するように底部11cが形成される。底部11cは、例えば、筒状ハウジング11aと一体に形成される。筒状ハウジング11aを形成する磁性材料としては、例えばSPCC(Steel Plate Cold Commercial)等の一般的な鋼材や、電磁軟鉄等が適用できる。また、フロントブラケット11bは、ブラシレスモータ10を所望の機器に取り付ける際のフランジの役割を果たしている。
【0040】
軸受12は、筒状ハウジング11aの内側であって、フロントブラケット11bの略中央部分に設けられる。軸受13は、筒状ハウジング11aの内側であって、底部11cの略中央部分に設けられる。軸受12は、筒状ハウジング11aの内側に配置されたロータ20の一部であるシャフト21の一端を回転可能に支持する。軸受13は、シャフト21の他端を回転可能に支持する。これにより、シャフト21は、中心軸Zrを中心に回転する。
【0041】
レゾルバ14は、シャフト21のフロントブラケット11b側に設けられる端子台15によって支持される。レゾルバ14は、ロータ20(シャフト21)の回転位置を検出する。レゾルバ14は、レゾルバロータ14aと、レゾルバステータ14bとを備える。レゾルバロータ14aは、シャフト21の円周面に圧入等で取り付けられる。レゾルバステータ14bは、レゾルバロータ14aに所定間隔の空隙を介して対向して配置される。
【0042】
ステータ30は、筒状ハウジング11aの内部にロータ20を包囲するように筒状に設けられる。ステータ30は、筒状ハウジング11aの内周面11dに例えば嵌合されて取り付けられる。ステータ30の中心軸は、ロータ20の中心軸Zrと一致する。ステータ30は、筒状のステータコア31と、励磁コイル37とを含む。ステータ30は、ステータコア31に励磁コイル37が巻きつけられる。
【0043】
図4に示すように、ステータコア31は、複数の分割コア32を含む。複数の分割コア32は、中心軸Zrを中心とした周方向(図3に示す筒状ハウジング11aの内周面11dに沿う方向)に等間隔で並んで配置される。以下、中心軸Zrを中心とした周方向を単に周方向という。ステータコア31は、複数の分割コア32が組み合わされて構成される。そして、ステータコア31が筒状ハウジング11a内に圧入されることで、ステータ30は、環状の状態で筒状ハウジング11aの内部に設けられる。なお、ステータコア31と筒状ハウジング11aとは、圧入の他に接着、焼き嵌め又は溶接等によって固定されてもよい。
【0044】
分割コア32は、略同形状に形成された複数のコア片が中心軸Zr方向に積層されて束ねられることで形成される。分割コア32は、電磁鋼板などの磁性材料で形成される。分割コア32は、バックヨーク33と、ティース34とを有する。バックヨーク33は、円弧状の部分を含む。バックヨーク33は、複数の分割コア32が組み合わされると、環状形状を形成する。ティース34は、バックヨーク33の内周面からロータ20に向かって延びる部分である。
【0045】
図4に示す励磁コイル37は、線状の電線である。励磁コイル37は、分割コア32のティース34の外周にインシュレータ37aを介して集中巻きされる。この構成により、磁極数を低減でき、かつ分布巻きに比較してコイルエンドが短くなることからコイル量を低減できる。その結果、コストを低減でき、ブラシレスモータ10をコンパクトとすることができる。
【0046】
励磁コイル37は、分割コア32のティース34の複数の外周に分布巻きされていてもよい。この構成により、磁極数が増え、磁束の分布が安定することからトルクリップルを抑制することができる。
【0047】
励磁コイル37は、バックヨーク33の外周にトロイダル巻きされていてもよい。この構成により、分布巻きと同等の磁束分布を発生すると共に、分布巻きに比較してコイルエンドが短くなることからコイル量を低減できる。その結果、トルクリップルを抑制すると共に、ブラシレスモータ10をコンパクトとすることができる。
【0048】
インシュレータ37aは、励磁コイル37と分割コア32とを絶縁するための部材であり、耐熱部材で形成される。このように構成されたステータコア31が図4に示すように複数組み合わされることにより、ステータ30は、ロータ20を包囲できる形状となる。つまり、ステータコア31は、後述するロータヨーク22の外側に所定の間隔を有して環状に配置される。
【0049】
ロータ20は、筒状ハウジング11aに対して中心軸Zrを中心に回転できるように、筒状ハウジング11aの内部に設けられる。ロータ20は、シャフト21と、ロータヨーク22と、マグネット23とを含む。シャフト21は、筒状に形成される。ロータヨーク22は、筒状に形成される。なお、ロータヨーク22は、外周が円弧状である。この構成により、ロータヨーク22は、外周が複雑形状である場合に比較して、打ち抜き加工の加工工数を低減できる。
【0050】
ロータヨーク22は、電磁鋼板、冷間圧延鋼板などの薄板が、接着、ボス、カシメなどの手段により積層されて製造される。ロータヨーク22は、順次金型の型内で積層され、金型から排出される。ロータヨーク22は、例えばその中空部分にシャフト21が圧入されてシャフト21に固定される。なお、シャフト21とロータヨーク22とは、一体で成型されてもよい。
【0051】
マグネット23は、ロータヨーク22の外周方向に沿って埋め込まれ、複数設けられている。マグネット23は、永久磁石であり、S極及びN極がロータヨーク22の周方向に交互に等間隔で配置される。これにより、図4に示すロータ20の極数は、ロータヨーク22の外周側にN極と、S極とがロータヨーク22の周方向に交互に配置された14極である。
【0052】
マグネット収容孔24は、ロータヨーク22に空けられた貫通孔である。マグネット収容孔24は、外周部に複数設けられて等間隔に配置されている。マグネット23は、ロータヨーク22のマグネット収容孔24に収容され、例えば、磁力により取り付けられる。本実施形態では、マグネット23は、ロータヨーク22の外周方向に沿って埋め込まれ、複数設けられている分割形状(セグメント構造)のセグメント磁石である。図5は、本実施形態のロータを模式的に示す説明図である。
【0053】
図5に示すように、ロータヨーク22の外周側にN極が着磁されているマグネット23と、ロータヨーク22の外周側にS極が着磁されているマグネット23とは、ロータヨーク22の周方向に交互に等間隔で配置される。ステータコア31と、ロータヨーク22との所定の間隔であるギャップ長は、Lgである。
【0054】
フラックスバリア25は、マグネット23のS極とN極との磁束短絡を防止するために、ロータヨーク22に設けられた貫通孔である。フラックスバリア25は、磁束の通過を抑制又は遮断できるものであればよく、空隙又は非磁性材料の絶縁材であればよい。
【0055】
ロータヨーク22にフラックスバリア25を備えることで、ロータヨーク22の外周に磁気抵抗の差が生じる。例えば、マグネット23の長辺に接するロータヨーク22の外周寄り部分は磁気的凹部27となり、フラックスバリア25近傍は、ブリッジ部26とよばれる磁気的凸部となる。
【0056】
このため、ロータヨーク22の外周には、磁気的凹部27と磁気的凸部であるブリッジ部26とが交互に配置され、磁気的凹部27がq軸と、磁気的凸部であるブリッジ部26がd軸とそれぞれ呼ばれている。また、マグネット23は、磁気的凸部であるブリッジ部26を備えるように、ロータヨーク22に埋め込まれ閉磁路を構成する。そして、磁気的凹部27では磁束密度が磁気的凸部であるブリッジ部26よりも低くなっている。ブリッジ部26の磁路幅であるフラックスバリア26からロータヨーク22の外周までの距離をWbとする場合、ロータヨーク22を構成する薄板の厚み以上とすることが好ましい。本実施形態のブラシレスモータ10は、ブリッジ部26の磁路幅であるWbを増加させることで、ロストルクをコントロールすることができる。
【0057】
マグネット23がロータヨーク22に埋め込まれ閉磁路を構成することにより、下記式(1)に示すように、ロータ20の全トルクTは、マグネット23のマグネットトルクTに加え、ロータヨーク22の外周に生じる磁気的凹凸によるリラクタンストルクTが生じる。その結果、ロータヨーク22からステータコア31へ鎖交する磁束が低減してもロータ20に生じる全トルクTは向上する。
【0058】
【数1】

【0059】
図6は、回転子ヨークの外周面に磁石を貼り付けた比較例のブラシレスモータのパーミアンス直線を説明する説明図である。図6には、マグネットのB−H減磁曲線が示されており、Qc1がB−H減磁曲線の屈曲点である。電動パワーステアリング用電動機であるブラシレスモータ10は、励磁コイル37に通電されず、ロータ20が空回り状態の場合と、励磁コイル37に通電され、ロータ20が励磁により回転する場合とがある。
【0060】
また、ブラシレスモータ10は、ECU90のアシスト指令がない場合、電力が供給されていない状態となり、アシスト指令の待機状態となる。そして、ステアリングホイール81が直進状態に戻る方向の力(セルフアライニングトルク)が出力軸82bから操舵力アシスト機構83へ作用する。この作用により、ブラシレスモータ10は、ロータ20が空回りとなり、励磁コイル37が通電しない状態でロータ20が回転する。
【0061】
図6に示すように、パーミアンス直線PCs0は、励磁コイル37に通電されず、ロータ20が空回り状態の動作点を示す。また、パーミアンス直線PCslは、励磁コイル37に通電され、ロータ20が励磁により回転する場合を示す。なお、パーミアンス係数は、パーミアンス直線PCs0及びパーミアンス直線PCslの傾きで求めることができる。
【0062】
比較例のブラシレスモータのパーミアンス直線は、磁石がロータの表面に貼り付けられているため、ロータ20の回転により、パーミアンス直線PCs0が振れ角rsθで変化し、また、パーミアンス直線PCslが振れ角rslで変化してしまうおそれがあった。このため、比較例のブラシレスモータは、パーミアンス直線PCslが振れ角rslで変化した場合にB−H減磁曲線の屈曲点Qc1に対してマージンを持たせるために、マグネット自体の保磁力Hc1の値を大きくした磁石にする必要がある。
【0063】
例えば、マグネットをNd−Fe−B系磁石で構成する場合、Ndを20質量%より大きくし、添加するDy又はTbの少なくとも1つ以上を2質量%よりも大きく添加して、飽和磁束密度及び保磁力を高める必要がある。特に、保磁力を高める添加希土類元素、例えばDy又はTbは価格が高いことが多く、比較例のブラシレスモータは、製造コストが増加してしまうおそれがある。
【0064】
図7は、本実施形態のブラシレスモータのパーミアンス直線を説明する説明図である。図7には、本実施形態のマグネット23のB−H減磁曲線が示されており、Qc2がB−H減磁曲線の屈曲点である。図7に示すように、パーミアンス直線PCi0は、励磁コイル37に通電されず、ロータ20が空回り状態の動作点を示している。また、パーミアンス直線PCilは、励磁コイル37に通電され、ロータ20が励磁により回転する場合を示している。
【0065】
本実施形態のブラシレスモータ10は、ロータヨーク22にマグネット23を埋め込み、ギャップ長Lgを小さくすることができる。このため、パーミアンス直線PCilのパーミアンス係数は、図6に示すパーミアンス直線PCslのパーミアンス係数よりも大きくなる。例えば、図7に示すパーミアンス直線PCilは、B−H減磁曲線の屈曲点Qc2に対してマージンを持たせるために必要なマグネット自体の保磁力Hc2の値が上述した保磁力Hc1よりも小さくすることができる。
【0066】
また、ロータヨーク22にマグネット23を埋め込み、ロータヨーク22内に閉磁路ができているので、ロータの閉磁路で磁束がループする。これにより、マグネット23が埋め込まれたロータヨーク22からステータコア31へ鎖交する磁束量が小さくなる。その結果、図6に示すロータ20の回転により、パーミアンス直線PCslが振れ角rslで変化してしまうおそれを抑制することができる。
【0067】
例えば、マグネット23は、Nd−Fe−B系磁石で構成する場合、マグネット23は、Ndも20質量%以下とすることができる。または、マグネット23は、Nd−Fe−B系磁石を磁石全体の質量に対してNdを20質量%以下とし、Nd−Fe−B系磁石にNdよりも安価な希土類元素、例えばPr等を添加することで磁束密度を確保することができる。
【0068】
マグネット23をNd−Fe−B系磁石で構成する場合、マグネット23は、添加するDy又はTbの少なくとも1つ以上を2質量%以下とすることができる。保磁力を高める添加希土類元素の使用を低減できるため、本実施形態のブラシレスモータ10は、製造コストの増加を抑制することができる。
【0069】
(評価例)
評価例1、評価例2及び磁石がロータの表面に貼り付けられている上述した比較例を用意し、パーミアンス係数及びステータコア31と、ロータヨーク22との所定の間隔であるギャップに鎖交している平均の磁束密度を解析した。評価例1及び評価例2に使用したマグネットは、同一の平板状のセグメント磁石を使用した。比較例は、ロータの表面に貼り付けるため、ロータの曲率に沿った円弧状のセグメント磁石である。評価例1、評価例2及び評価例のセグメント磁石は、飽和磁束密度が1.3T、保磁力が1400kA/mである。
【0070】
また、評価例1は、上述したギャップ長Lgを0.6mmとした本実施形態のブラシレスモータ10である。評価例2は、ギャップ長Lgを0.6mmとし、かつフラックスバリア25をロータヨーク22の外周まで延長しブリッジ部26をなくしたブラシレスモータ10の変形例である。評価例2は、ブリッジ部26をなくしたため、ロータ20の閉磁路で磁束がループしない例といえる。解析結果は、下記の表1に示す。
【0071】
【表1】

【0072】
表1に示すように、比較例のパーミアンス係数は、1.1以上4.6以下と変動することがわかる。評価例1のパーミアンス係数は、3.0以上6.0以下であり、評価例2のパーミアンス係数、2.7以上5.4以下である。評価例1のパーミアンス係数は、評価例2のパーミアンス係数よりも大きくなる。評価例1及び評価例2のパーミアンス係数は、比較例のパーミアンス係数よりも安定している。評価例1は、フラックスバリア25を有し磁気的な短絡が抑制されているとともに閉磁路を構成している。このため、評価例1は、評価例2と比較してパーミアンス係数が向上していると考えられる。なお、評価例1におけるブリッジ部26の磁路幅であるWbは、ロータヨーク22を構成する薄板の厚みと同じである。
【0073】
表1に示すように、比較例のギャップの磁束密度は、0.51Tであり、評価例1及び評価例2のギャップの磁束密度よりも高いことがわかる。評価例1のギャップの磁束密度は、0.41Tであり、評価例2のギャップの磁束密度、0.47Tよりも小さくなる。
【0074】
ロータの閉磁路で磁束がループすることにより、マグネット23が埋め込まれたロータヨーク22からステータコア31へ鎖交する磁束量が小さくなる。このため、ステータコアで生じる磁区が向きを変えるときのヒステリシス損が緩和される。ヒステリシス損は、ブラシレスモータ10のロータ20が空回りした場合のロストルクの増加の要因となる。つまり、ブラシレスモータ10は、励磁コイル37に通電されていない状態で、ロータ20が回転させられる場合において、ロータ20の回転に対する摩擦力を小さくすることができる。このため、評価例1は、評価例2と比較してロストルクが向上していると考えられる。また、評価例1におけるブリッジ部26の磁路幅であるWbは、ロータヨーク22を構成する薄板の厚みよりも増加させると、ステータコア31と、ロータヨーク22との所定の間隔であるギャップに鎖交している平均の磁束密度を低減させることができる。
【0075】
上述したように、比較例1は、飽和磁束密度が1.3T、保磁力1400kA/mの永久磁石では、パーミアンス係数が変動する。このため、例えば、結晶粒を微細化した磁紛を用いて熱間押出成形により形成されたマグネットであるNd−Fe−B系磁石に、添加するDy又はTbの少なくとも1つ以上を、2質量%を超えて添加することより保磁力を向上させ、減磁のおそれを低減する必要がある。
【0076】
また、評価例1は、評価例2よりもロータヨーク22内の閉磁路により、マグネットのパーミアンス係数が向上し、かつ安定するため減磁耐力が向上する。このため、結晶粒を微細化した磁紛を用いて熱間押出成形により形成されたマグネットをNd−Fe−B系磁石で構成する場合には、磁石全体の質量に対してNdを20質量%以下としても、磁束密度1.2T以上を確保することができる。また、マグネットの保磁力を小さくしても、減磁するおそれを低減できることから、マグネットの保磁力を向上させる希土類を低減できる。例えば、マグネットをNd−Fe−B系磁石で構成する場合、添加するDy又はTbの少なくとも1つ以上を2質量%以下とすることができる。その結果、保磁力が1400kA/m以下かつ飽和磁束密度1.2T以上の磁石を使用することができる。
【0077】
マグネット23は、熱間押出成形により形成された、平板状のセグメント磁石であることが好ましい。熱間押出成形により形成され、結晶粒を微細化した磁紛を用いることで、マグネット23を平板状のセグメント磁石としても、マグネット23の保磁力を高めることができる。また、上述したように、マグネット23は、ロータヨーク22内で閉磁路ができるように埋め込まれることにより、マグネットトルクTの減少分を、リラクタンストルクTで補いロータ20に生じる全トルクTを維持することができる。これにより、マグネット23には、保磁力が1400kA/m以下かつ飽和磁束密度1.2T以上の磁石を使用することができる。焼結磁石は、結晶粒を微細化した磁紛を用いた熱間押出成形により形成された磁石よりも、保磁力を高めるために保磁力を向上させる希土類を多く含むことが多い。
【0078】
例えば、マグネット23をNd−Fe−B系磁石で構成する場合には、磁石全体の質量に対してNdを20質量%以下としても、ロータ20の閉磁路で必要な磁束密度を確保することができる。または、マグネット23は、Nd−Fe−B系磁石を磁石全体の質量に対してNdを20質量%以下とし、Nd−Fe−B系磁石にNdよりも安価な希土類元素、例えばPr等を添加することで磁束密度を確保することができる。
【0079】
また、マグネット23の保磁力を小さくしても、減磁するおそれを低減できることから、マグネット23は、マグネット23の保磁力を向上させる希土類を低減できる。例えば、マグネット23をNd−Fe−B系磁石で構成する場合、マグネット23は、添加するDy又はTbの少なくとも1つ以上を2質量%以下とすることができる。その結果、マグネット23は、マグネット23には、保磁力が1400kA/m以下かつ飽和磁束密度1.2T以上の磁石を使用することができる。上述したブラシレスモータ10は、Nd−Fe−B系焼結磁石で構成する場合でも、マグネット23は、添加するDy又はTbの少なくとも1つ以上を2質量%以下とすることができる。
【0080】
上述したように本実施形態のブラシレスモータ10は、ロータヨーク22及びロータヨーク22の外周に、ロータヨーク22内で閉磁路ができるように埋め込まれ、磁束密度が1.2T以上かつ保磁力が1400kA/m以下である複数の平板状のマグネット23を含むロータ20と、ロータヨーク22の外側に所定の間隔を有して環状に配置されるステータコア31及び前記ステータコア31を励磁し、ロータ20にリラクタンストルクT及びマグネットトルクTを生じさせる励磁コイル37を含むステータ30と、を含む。
【0081】
上記構成により、ロータヨーク22内の閉磁路により、マグネット23のパーミアンス係数が向上し、減磁耐力が向上する。このため、マグネット23をNd−Fe−B系磁石で構成する場合には、磁石全体の質量に対してNdを20質量%以下としても、磁束密度を確保することができる。または、マグネット23は、Nd−Fe−B系磁石を磁石全体の質量に対してNdを20質量%以下とし、Nd−Fe−B系磁石にNdよりも安価な希土類元素、例えばPr等を添加することで磁束密度を確保することができる。
【0082】
また、マグネット23の保磁力を小さくしても、減磁するおそれを低減できることから、マグネット23は、マグネット23の保磁力を向上させる希土類を低減できる。例えば、焼結磁石により形成されたマグネット23をNd−Fe−B系磁石で構成する場合、マグネット23は、添加するDy又はTbの少なくとも1つ以上を2質量%以下とすることができる。その結果、保磁力が1400kA/m以下かつ飽和磁束密度1.2T以上の磁石を使用することができる。
【0083】
電動パワーステアリング装置80は、上述したブラシレスモータ10により補助操舵トルクを得る。電動パワーステアリング装置80は、ブラシレスモータ10がロストルクを抑制しているので、操舵者が違和感を抑制した状態で、動作することができる。このため、電動パワーステアリング装置80は、コラムアシスト方式であっても、低振動とすることができる。
【0084】
以上のように、本実施形態の電動パワーステアリング装置は、コラムアシスト方式を例にして説明しているが、ピニオンアシスト方式及びラックアシスト方式についても適用することができる。
【符号の説明】
【0085】
10 ブラシレスモータ
11 ハウジング
11a 筒状ハウジング
11b フロントブラケット
11c 底部
11d 内周面
12、13 軸受
14 レゾルバ
14a レゾルバロータ
14b レゾルバステータ
15 端子台
20 ロータ
21 シャフト
22 ロータヨーク
23 マグネット
30 ステータ
31 ステータコア
32 分割コア
33 バックヨーク
34 ティース
37 励磁コイル
37a インシュレータ
80 電動パワーステアリング装置
81 ステアリングホイール
82 ステアリングシャフト
82a 入力軸
82b 出力軸
83 操舵力アシスト機構
84、86 ユニバーサルジョイント
85 ロアシャフト
87 ピニオンシャフト
88 ステアリングギヤ
88a ピニオン
88b ラック
89 タイロッド
90 ECU
91a トルクセンサ
91b 車速センサ
92 減速装置
93 減速装置ハウジング
94 ウォーム
94a ウォーム歯
95a、95b 玉軸受
96 ウォームホイール
96a ウォームホイール歯
97 ホルダ
98 イグニッションスイッチ
99 電源装置
Zr 中心軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータヨーク及び前記ロータヨークの外周に、ロータヨーク内で閉磁路ができるように埋め込まれ、磁束密度が1.2T以上かつ保磁力が1400kA/m以下である複数の平板状のマグネットを含むロータと、
前記ロータヨークの外側に所定の間隔を有して環状に配置されるステータコア及び前記ステータコアを励磁し、前記ロータにリラクタンストルク及びマグネットトルクを生じさせる励磁コイルを含むステータと、
を含むことを特徴とする電動パワーステアリング用電動機。
【請求項2】
前記マグネットは、前記ロータヨークの外周方向に沿って埋め込まれ、複数設けられているセグメント磁石である請求項1に記載の電動パワーステアリング用電動機。
【請求項3】
前記励磁コイルは、前記ステータコアに集中巻きされている請求項1または請求項2に記載の電動パワーステアリング用電動機。
【請求項4】
前記励磁コイルは、前記ステータコアに分布巻きされている請求項1または請求項2に記載の電動パワーステアリング用電動機。
【請求項5】
前記励磁コイルは、前記ステータコアにトロイダル巻きされている請求項1または請求項2に記載の電動パワーステアリング用電動機。
【請求項6】
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の電動パワーステアリング用電動機により補助操舵トルクを得ることを特徴とする電動パワーステアリング装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2013−81318(P2013−81318A)
【公開日】平成25年5月2日(2013.5.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−220528(P2011−220528)
【出願日】平成23年10月4日(2011.10.4)
【出願人】(000004204)日本精工株式会社 (8,378)
【Fターム(参考)】