説明

電動ミシン

【課題】 無線コントローラの位置認識が容易にでき、しかも電池の消耗が少ない無線コントローラを備えた電動ミシンを提供する。
【解決手段】ミシン本体1とコントローラ2との間はケーブルがなく、コードレスになっており、無線により接続されている。コントローラ2にはLEDランプ3が設けられており、所定の点滅表示を行い、コントローラ2の位置認識を容易に行える。コントローラ2が長時間ふまれないと、該時間に対応してLEDランプ3の点滅の間隔を大きくして、バッテリなど電源の節約を図る。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電動ミシンに関する。
【背景技術】
【0002】
電動ミシンの始動、停止及び駆動速度(縫い速度)の制御は、ミシン本体に備えられたレバーか或いはミシン本体に接続された足踏み式のコントローラで行う構成が普通であるが、該足踏み式のコントローラをコードレス化して、無線でミシンの制御を行うことが提案されている(特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】特許第2722769号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、無線コントローラの場合、本体との間にコードがないため、不用意に蹴飛ばして物陰に入るなどした場合、探すのが大変になることが多い。
そのため、表示ランプなどを設けることが考えられるが、コードレスであるため、電池の消耗を招く問題がある。
本発明は上記従来の問題を解決することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するために、本発明の電動ミシンは、ミシン本体に無線で接続する無線コントローラと、該無線コントローラに備えられた点灯表示器と、該点灯表示装置を前記無線コントローラの不操作時間に応じて点滅させる制御装置と、を備えたことを特徴とする。前記点滅は、無線コントローラの不操作時間が長くなると、点滅間隔を長くするようにすれば良い。
【発明の効果】
【0006】
本発明の電動ミシンによれば、無線コントローラの位置認識が容易にでき、しかも電池の消耗が少ない効果がある。
【発明を実施するための最良の形態】
【0007】
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示すように、この電動ミシンはミシン本体1とコントローラ2を備える。ミシン本体1とコントローラ2との間はケーブルがなく、コードレスになっており、無線により接続されている。コントローラ2にはLEDランプ3が設けられており、所定の点滅表示を行い、コントローラ2の位置認識を容易に行えるようになっている。
【0008】
ミシン本体1には表示装置5が設けられ、種々の表示を行い、またこの実施形態ではコントローラ2からの送信内容を表示するようになっている。
ミシン本体1にはまた操作装置6が設けられており、使用者が種々の操作を行えるようになっている。
【0009】
コントローラ2は足踏み式になっており、図2に示すようにコントローラ2を踏み込むとスイッチ22がオンになり、制御装置21から信号が送られ、送信装置20によりアンテナ24から起動信号を送ってミシン本体1を起動し、更にコントローラ2を踏み込むと可変抵抗器23が移動して、該踏み込み量に応じた信号をミシン本体1に送るようになっている。該信号により、ミシン本体1では所定の縫い速度(駆動速度)で縫いが実行されるようになっている。
【0010】
制御装置21はLEDランプ3の点滅制御を行うように構成されている。
スイッチ22がオンからオフになると、即ち使用者がコントローラ2を踏まなくなると、制御装置21はLEDランプ3を所定間隔で点滅させて、使用者がコントローラ2の位置を認識しやすいようにする。コントローラ2が長時間ふまれないと、該時間に対応してLEDランプ3の点滅の間隔を大きくして、バッテリなど電源の節約を図るように構成されている。
【0011】
図3により、動作を説明する。
コントローラ2が踏まれてスイッチ22がオンになったか否かチェックし(ステップS1)、更にコントローラ2の踏み込み量に応じて可変抵抗器23が移動し、該抵抗値に応じた信号が送信装置20から送信される(ステップS2)。コントローラ2がオフになると(ステップS3)、オフ信号(縫い停止信号)を送信装置20から送り(ステップS4)、制御装置21内に設けられているタイマを初期化する(ステップS5)。
【0012】
所定時間、この実施形態では3分経過すると(ステップS6)、制御装置21は15秒間隔で0.1秒LEDランプ3を点灯する(ステップS7)。5分経過すると(ステップS8)、制御装置21は30秒間隔で0.1秒LEDランプ3を点灯する(ステップS9)。10分経過すると(ステップS10)制御装置21は60秒間隔で0.1秒LEDランプ3を点灯する(ステップS11)。
この点灯の間隔と点灯時間は種々のものが設定可能である。
【0013】
コントローラ2が再び踏まれてスイッチ22がオフからオンになると(ステップS12)、制御装置21はLEDランプ3を消灯し(ステップS13)、ステップS2に戻る。
所定時間経過すると(ステップS14)、点灯処理を終了する(ステップS15)。
【0014】
以上の構成により、コントローラ2のLEDランプ3が点滅し、コントローラ2の所在の確認がしやすくなるため、使用者がコントローラ2を見失うことなどが少なくなる。
また、LEDランプ3は時間が長くなると点滅間隔がながくなるため、消費電力が少なくなり、電池などの消耗を抑制できる。
【0015】
なお、前記したようにこの実施形態では、表示装置5にコントローラ2の状態を表示するように構成されている。即ち、コントローラ2の電池などの電源の残量、信号レベル、その他の情報が表示されるように構成されている。また電源の交換などの警告を表示装置5に表示するように構成することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】本発明の一実施形態を示す概略図。
【図2】本発明の一実施形態のブロック図。
【図3】本発明の一実施形態の動作を示すフローチャート図。
【符号の説明】
【0017】
1:ミシン本体、2:コントローラ、3:LEDランプ、5:表示装置、6:操作装置、20:送信装置、21:制御装置、22:スイッチ、23:可変抵抗器、24:アンテナ。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ミシン本体に無線で接続する無線コントローラと、
該無線コントローラに備えられた点灯表示器と、
該点灯表示装置を前記無線コントローラの不操作時間に応じて点滅させる制御装置と、
を備えたことを特徴とする電動ミシン。
【請求項2】
前記制御装置が無線コントローラの不操作時間が長くなると、前記点灯表示器の点滅間隔を長くするように制御する、
請求項1に記載の電動ミシン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2006−26147(P2006−26147A)
【公開日】平成18年2月2日(2006.2.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−210068(P2004−210068)
【出願日】平成16年7月16日(2004.7.16)
【出願人】(000002244)蛇の目ミシン工業株式会社 (79)
【Fターム(参考)】