説明

電動二輪車のバッテリ装置

【課題】低重心化を図りつつ、防水性を維持することができる電動二輪車におけるバッテリ装置を提供する。
【解決手段】足置き部Fの下方にバッテリケース36を配置し、走行駆動用の電動モータ50を設け、電動モータ50の駆動を制御する制御装置34を備え、バッテリケース36に空気を取り入れる吸入管51を設けると共に内部のガスを排出する排出管52を設けた電動二輪車のバッテリ装置であって、吸入管51と排出管52の各々の開口部51k,52kを足置き部Fよりも上方に設定したことを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電動二輪車のバッテリ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、電動車両の駆動用として用いられるバッテリにはバッテリから発生するガスを外部に排出し易くするための構造が提案されている。
例えば、バッテリが収納ケースに収納され、収納ケースの上部にバッテリから漏れ出したガスを装置外へ排出するための排出経路が設けられた構造が知られている。
したがって、過充電等によりガスが発生したとしてもバッテリの内圧上昇を防止することができる(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2008−251308号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述した構造のバッテリを電動二輪車の駆動用として用いることが考えられるが、二輪車の場合には、四輪車に比較して露出する部分が多いことなどから、防水性を高める対策が必要となってくる。
その一方で、重量物であるバッテリは低重心化のために車両の低い部分に配置する要求がある。
【0005】
そこで、この発明は、低重心化を図るものの、防水性を維持することができる電動二輪車のバッテリ装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、請求項1に記載した発明は、フレーム(例えば、実施形態におけるサイドフレーム5)に支持された足置き部(例えば、実施形態における足置き部F)の下方にバッテリケース(例えば、実施形態におけるバッテリケース36)を配置し、このバッテリケースの内部にバッテリ(例えば、実施形態におけるバッテリモジュール37)を収納し、前記バッテリからの電力により駆動する走行駆動用の電動機(例えば、実施形態における電動モータ50)を設け、前記電動機の駆動を制御する制御部(例えば、実施形態における制御装置34)を備え、前記バッテリケースに空気を取り入れる吸入通路(例えば、実施形態における吸入管51)を設けると共に内部のガスを排出する排出通路(例えば、実施形態における排出管52)を設けた電動二輪車のバッテリ装置であって、前記吸入通路及び前記排出通路の各々の開口部(例えば、実施形態における開口部51k,52k)を前記足置き部よりも上方に設定したことを特徴とする。
【0007】
請求項2に記載した発明は、前記排出通路には吸引ファン(例えば、実施形態におけるシロッコファン49)が設けられていることを特徴とする。
請求項3に記載した発明は、前記吸入通路は複数本設けられていることを特徴とする。
請求項4に記載した発明は、前記吸入通路は前記バッテリケースの下部に連結されると共に、前記排出通路は前記バッテリケースの上部に連結されることを特徴とする。
請求項5に記載した発明は、前記吸入通路及び前記排出通路の先端が曲げられて前記各開口部が下向きに指向していることを特徴とする。
請求項6に記載した発明は、前記吸入通路は、車両のメインフレーム(例えば、実施形態におけるメインフレーム2)を挟んで左右に配置されたことを特徴とする。
請求項7に記載した発明は、前記各吸入通路及び前記排出通路は、前記足置き部の前後に車両のフレーム(例えば、実施形態におけるサイドフレーム5)に沿った形で上方に延出されることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
請求項1に記載した発明によれば、足置き部の下方にバッテリを配置して低重心化を図りつつ、吸入通路の開口部と排出通路の開口部を足置き部の上方に位置させバッテリケースの浸水を防止することができる。
請求項2に記載した発明によれば、吸入通路から強制的に空気を導入して積極冷却を行うと共に、バッテリケース内にガスが発生した場合であっても強制的に外部へ排出することができる。
請求項3に記載した発明によれば、実質的な吸入通路の断面積を大きくすることにより、吸入抵抗を減少させて、効率よくバッテリを冷却することができる。
請求項4に記載した発明によれば、バッテリの下部から吸い込まれた空気は、上部に向かうことで、バッテリ全体に対して風を通し易くできるので、バッテリを効果的に冷却することができると共に、バッテリからガスが発生した場合にはこれを効果的に上部から排出できる。
請求項5に記載した発明によれば、下向きに開口した各開口部とすることで水をより一層浸入し難くすることができる。
請求項6に記載した発明によれば、単一の吸入通路とした場合に比較して、1本当たりの配置に必要なスペースが少なくて済み、配置上の制約を受け難くレイアウトが容易となる。
請求項7に記載した発明によれば、車両のフレームに沿っていない場合に比較して占有スペースを少なくできる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】この発明の実施形態の電動二輪車の側面図である。
【図2】この発明の実施形態の外装部材を取り外した状態の電動二輪車の斜視図である。
【図3】高電圧バッテリ回りのフレームの側面図である。
【図4】図3の斜視図である。
【図5】図3の平面図である。
【図6】図8のA−A線に沿う断面図である。
【図7】図8のB−B線に沿う断面図である。
【図8】バッテリケースの内部を模式的に示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、この発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は、この発明の実施形態の電動二輪車の側面図である。また、図2は、電動二輪車1の外装部材を取り外した状態を示す斜視図である。
図1、図2に示すように、電動二輪車1は、足置き部Fを有するスクータ型の自動二輪車であり、スイングアーム12に内装された走行駆動用の電動モータ50の回転駆動力で後輪WRを駆動する。尚、電動モータ50に電力を供給する高電圧バッテリ31は、車体に設けられた図示しない充電口に外部電源を接続することによって充電される。
【0011】
メインフレーム2の前方側端部には、ステアリングステム7aを回転自在に輸支するヘッドパイプ3が給合されている。ステアリングステム7aの上部には操向ハンドル7が取り付けられ、下部には左右一対のフロントフォーク4が取り付けられている。フロントフォーク4の下端部には、前輪WFが回転自在に軸支されている。
【0012】
メインフレーム2の上下方向略中央部には、左右一対のサイドフレーム5,5の上端部が連結され、サイドフレーム5はそこから斜め下に延びて屈曲した後に水平に延びており、この左右のサイドフレーム5の水平部分に挟まれるように、電動モータ50に電力を供給する72Vの高電圧バッテリ31が配設されている。サイドフレーム5は、水平部分が斜め後方に立ち上がり車体上方に屈曲して、荷室17等を支持するリヤフレーム6に連結されている。
【0013】
サイドフレーム5、5間には前側にロアクロスフレーム24が取り付けられ、ロアクロスフレーム24の中央部にはメインフレーム2の下端部が連結されている。ロアクロスフレーム24の後方にはサイドフレーム5,5間にロアクロスリヤフレーム25が取付られている。ロアクロスフレーム24とロアクロスリヤフレーム25とで高電圧バッテリ31が前後で挟まれている。つまり、左右のサイドフレーム5,5とロアクロスフレーム24とロアクロスリヤフレーム25とで高電圧バッテリ31が周囲を囲まれており、外部からの衝撃荷重から高電圧バッテリ31を保護している。
ここで、各サイドフレーム5には高電圧バッテリ31の側部にコの字断面のサイドブラケット23が取り付けられ、各サイドブラケット23に跨るように、高電圧バッテリ31をサイドフレーム5に車幅方向から固定する固定プレート22が取り付けられている。
【0014】
サイドフレーム5の後部には、スイングアームピボット11が形成されたピボットプレート20が取り付けられている。スイングアームピボット11には、車幅方向左側のアームのみで後輪WRを支持する片持ち式のスイングアーム12の前端部が揺動自在に軸支されている。スイングアーム12の後部には、後輪WRが車軸19によって回転自在に軸支されており、スイングアーム12の後端部は、リヤショックユニット13によってリヤフレーム6に吊り下げられている。
スイングアーム12の下部には、高電圧バッテリ31から供給される直流電流を交流電流に変換して電動モータ50へ供給するパワードライブユニット35がカバー部材21に収納されている。このパワードライブユニット35から配線Lを介してモータ50に電力が供給され、モータ50から順に第1減速ギヤG1、第2減速ギヤG2を介して車軸19、後輪WRへと動力が伝達される。尚、Hは平滑コンデンサを示している。
【0015】
操向ハンドル7の車体前方側には、外装部品としてのフロントカウル9が設けられ、フロントカウル9の上部には、速度計等を含むメータユニット8が取り付けられている。
フロントカウル9の車体前方側には前照灯10が設けられている。また、高電圧バッテリ31の上部には、乗員が足を乗せる足置き部Fが形成されており、リヤフレーム6の外方にはシートカウル15が設けられている。シートカウル15の上部には、車体前方側のヒンジで開閉するシート14が取り付けられている。また、シートカウル15の後端部には、尾灯装置16が取り付けられている。ピボットプレート20には、車幅方向に離間した2本の脚部を有するセンタスタンド18が取り付けられている。
【0016】
ヘッドパイプ3の車幅方向右側には、前照灯10等の補機類や制御装置34等に電力を供給する12Vの低電圧バッテリ30がバッテリケース30aに載置され、押さえ板30bによってバッテリケース30aに固定されている。低電圧バッテリ30は、高電圧バッテリ31の電力によって充電される。シートカウル15の内側で荷室17の前方には、高電圧バッテリ31の72V電圧を12Vに変換するDC−DCコンバータ32と、ヒューズやリレー等を収納するコンタクターボックス33が配設されている。更に、車幅方向右側のリヤフレーム6の外側には、パワードライブユニット35等を介して電動モータ50を制御する制御装置(ECU)34が配設されている。
【0017】
図3は高電圧バッテリ回りのフレームの側面図、図4は図3の斜視図、図5は図3の平面図、図6は図8のA−A線に沿う断面図、図7は図8のB−B線に沿う断面図である。
図3〜図5に示すように、高電圧バッテリ31は足置き部Fの下方に設けたバッテリケース36と、このバッテリケース36の内部に配置されたバッテリモジュール37とで構成されている。ロアクロスリヤフレーム25の後方の上部にはサイドフレーム5,5間に跨るように、ミドルクロスフレーム26が取り付けられている。
【0018】
ここで、ロアクロスフレーム24とロアクロスリヤフレーム25とには、各々の両端部を連結するように、高電圧バッテリ31の転倒・段差越え時の保護のためのガードプレート27が設けられている。ロアクロスフレーム24とロアクロスリヤフレーム25とに跨って前後方向に一対のアンダーガード28(図6参照)が取り付けられ、バッテリケース36の底壁36tを保護している。
【0019】
サイドブラケット23にはバッテリケース36の側部に設けたフランジ部36fが固定プレート22を避けるようにして形成され、このフランジ部36fがサイドフレーム5に溶接固定されたサイドブラケット23の上面にボルト29によって固定されている。ここで、図6に示すように、フランジ部36fのボルト29の締め付け部位にはゴム製のマウント部材38が取り付けられている。
【0020】
図6,図7に示すように、バッテリケース36は有底箱形のケース本体39とケース本体39の上部開口部40を覆う蓋41とで構成されている。ケース本体39は底壁36t下面に剛性を高めるためのリブ36lを備え、底壁36tの上面の両側縁に溝42が形成されている。ケース本体39の上部開口部40の両側縁に前述したフランジ部36fが形成されている。ケース本体39の上部開口部40の周縁には嵌合溝43が形成され、蓋41の開口周縁には嵌合溝43に嵌る嵌合部44が形成され、これらケース本体39の嵌合溝43と蓋41の嵌合部44とが嵌り合ってケース本体39の蓋41との接続部からの浸水を防止して水密性を確保している。
【0021】
蓋41の上壁41zには凹部45が設けられ、この凹部45の裏面に設けたクッションゴム46により高電圧バッテリ31のバッテリモジュール37をプレート部材Pを介して押圧固定している。
そして、図7に示すように、バッテリケース36のケース本体39の前面、具体的には前側の縦壁36kの下部には吸入ポート47が左右一対の形成されている。バッテリケース36の上部を構成する蓋41の後部上面、つまり上壁41zの後部には開口部41hが設けられ、この開口部41hには排出ポート48を備えた吸引ファンであるシロッコファン49が取り付けられている。
【0022】
図3〜図5に示すように、バッテリケース36の各吸入ポート47には屈曲して上方に延びる吸入管51が接続され、この吸入管51は上端の開口部51kが足置き部Fよりも上方でサイドフレーム5のメインフレーム2に対する接続部よりも下方に開口している。 また、シロッコファン49の排出ポート48には屈曲して上方に延びる排出管52が接続され、この排出管52も上端の開口部52kを足置き部Fよりも上方で吸入管51と同様の高さに開口している。ここで、吸入管51の開口部51kはフロントカウル9内で開口し、排出管52の開口部52kはシートカウル15内で開口している。尚、吸入管51の開口部51kは断面円形状に形成され、排出管52の開口部52kは断面四角形に形成されている。ここで、吸入管51,51及び排出管52は共にサイドフレーム5,5の間に配置され、サイドフレーム5に略沿った形で上方に延出されている。尚、吸入管51についてはメインフレーム2に沿って延出していることとなる。これにより、更にサイドフレーム5,5の内側に配置されていることもあり、サイドフレーム5に沿っていない場合に比較して占有スペースを節約できる。
【0023】
図8はバッテリケース36の内部に単セル54、単セルユニット54u、単モジュール37Tが配置された状態を模式的に示している。尚、図7,図8において、図6のプレート部材P、凹部45及びクッションゴム46は記載を省略している。
図6〜図8に示すように、バッテリモジュール37は、単モジュール37Tを車両前後方向に3組配置して構成されている。単モジュール37Tは、単セル54を上下二段に配列したものをセル保持部55により前後で挟み込んで支持した単セルユニット54uとし、この単セルユニット54uを隙間56を隔てて車両幅方向に10組配列して構成されている。
【0024】
ここで、単モジュール37Tは前後壁37f,37r及び上下壁37u,37l、側壁37sを備え、上下壁37u,37lにはスリットSが車両前後方向に形成されている。下壁37lのコーナ部にはバッテリケース36の底壁36tに当接する突起部53が設けられている。この突起部53はバッテリケース36の底壁36tと前後壁37f,37r、側壁36sとの角部36dに接触する位置、具体的には底壁36tの四隅に形成されている。突起部53によりケース本体39の底壁36tとバッテリモジュール37の下壁37lとの間には隙間60が形成される。
【0025】
単モジュール37Tはバッテリケース36の縦壁36k及び隣接する単モジュール37Tの間に隙間58が確保され、この隙間58にはリブ57が設けられている。このリブ57により空気が隙間58から上方に逃げないで、バッテリケース36のケース本体39の下部の隙間60から各単モジュール37Tの下壁37lの下側に均等に割り振られる。そして、この空気は単モジュール37Tの下壁37lのスリットSから単セルユニット54uに沿って上方に均等に流れる。ここで、リブ57は吸入ポート47の上側に設けられ、吸入された空気が先ずバッテリケース36の下部に向かうようになっている。
【0026】
上記実施形態によれば、電動二輪車1が走行している際に、シロッコファン49が駆動すると、図7に矢印で示すように、バッテリケース36の吸入管51の開口部51kから空気が強制的に吸い込まれる。吸い込まれた空気はバッテリケース36の底壁36tとバッテリモジュール37との間の隙間60、正確にはバッテリケース36の底壁36tと単モジュール37Tの下壁37lとの間の隙間60に導かれる。
【0027】
ここで、前後方向に設けられた3つの各単モジュール37T間及びバッテリケース36の縦壁36kとの間の隙間58にはリブ57が設けられているため、隙間58から上方へは空気は流れず、導入された空気は単モジュール37Tの下壁37lのスリットSから各単モジュール54uの下部に均等に行き渡り、各単モジュール54uの下部からセル保持部55に支持された各単セル54の周囲を上側に流れて単セル54を冷却し上壁37uのスリットSから上側に抜ける。その後、バッテリケース36の蓋41の上壁41zの開口部41hからシロッコファン49により排出管52を通過して開口部52kから排出される。
【0028】
とりわけ、吸入管51はバッテリケース36の前側の縦壁36kの下部に連結されると共に、排出管52はバッテリケース36の上部である蓋41の上壁41zのシロッコファン49に連結されているため、バッテリケース36の下部から吸い込まれた空気は、上部に向かうことで、バッテリケース36内全体に対して風を通し易くでき、各単モジュール37Tからなるバッテリモジュール37を効果的に冷却することができると共に、バッテリモジュール37からガスが発生した場合にこれを効果的に上部から排出できる。
【0029】
ここで、高電圧バッテリ31は足置き部Fの下方に配置されているため電動二輪車1の低重心化を図ることができる。そして、吸入管51、排出管52の各開口部51k,52kはフロントカウル9の内部、シートカウル15の内部で開口しているため、これら開口部51k,52kに外部から雨等が入り込むことはない。また、電動二輪車1が、例えば足置き部Fの付近まで浸水したとしても、吸入管51の開口部51kと排出管52の開口部52kを足置き部Fの上方に位置させているため、バッテリケース36内への浸水を防止することができる。
【0030】
ところで、空気を導入するための吸入管51を一対設けたため、実質的な通路の断面積が大きくなり吸入抵抗を減少させて、効率よくバッテリモジュール37を冷却することができる。その上、吸入管51を2本に分けたことにより、1本とした場合に比較して、1本当たりの配置に必要なスペースが少なくて済み、配置上の制約を受け難くレイアウトが容易となるメリットがある。
【0031】
尚、この発明は上記実施形態に限られるものではなく、例えば、図3に鎖線で示すように、吸入管51の先端部を前側に屈曲させ、排出管52の先端部を後側に屈曲させて、各開口部51k,52kを下向きに指向させることで、水をより一層浸入し難くすることができる。また、吸入管51を一対(二本)設けた場合で説明したが、複数本であれば2本以上であってもよい。
【符号の説明】
【0032】
2 メインフレーム
5 サイドフレーム
5 サイドフレーム(フレーム)
34 制御装置(制御部)
36 バッテリケース
37 バッテリモジュール(バッテリ)
49 シロッコファン(吸引ファン)
50 電動モータ(電動機)
51 吸入管(吸入通路)
52 排出管(排出通路)
51k,52k 開口部
F 足置き部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フレーム(5)に支持された足置き部(F)の下方にバッテリケース(36)を配置し、このバッテリケースの内部にバッテリ37を収納し、前記バッテリからの電力により駆動する走行駆動用の電動機(50)を設け、前記電動機の駆動を制御する制御部(34)を備え、前記バッテリケースに空気を取り入れる吸入通路(51)を設けると共に内部のガスを排出する排出通路(52)を設けた電動二輪車のバッテリ装置であって、前記吸入通路及び前記排出通路の各々の開口部(51k,52k)を前記足置き部よりも上方に設定したことを特徴とする電動二輪車のバッテリ装置。
【請求項2】
前記排出通路には吸引ファン(49)が設けられていることを特徴とする請求項1記載の電動二輪車のバッテリ装置。
【請求項3】
前記吸入通路は複数本設けられていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電動二輪車のバッテリ装置。
【請求項4】
前記吸入通路は前記バッテリケースの下部に連結されると共に、前記排出通路は前記バッテリケースの上部に連結されることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の電動二輪車のバッテリ装置。
【請求項5】
前記吸入通路及び前記排出通路の先端が曲げられて前記各開口部が下向きに指向していることを特徴とする請求項1〜請求項3の何れか一項に記載の電動二輪車のバッテリ装置。
【請求項6】
前記吸入通路は、車両のメインフレーム(2)を挟んで左右に配置されたことを特徴とする請求項3記載の電動二輪車のバッテリ装置。
【請求項7】
前記各吸入通路及び前記排出通路は、前記足置き部の前後に車両のフレーム(5)に沿った形で上方に延出されることを特徴とする請求項1〜7の何れか一項に記載の電動二輪車のバッテリ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2010−228660(P2010−228660A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−80020(P2009−80020)
【出願日】平成21年3月27日(2009.3.27)
【出願人】(000005326)本田技研工業株式会社 (23,863)
【Fターム(参考)】