説明

電子カメラ

【課題】 ユーザーにとって記憶媒体の識別性がより高くなる画像を電子ペーパーに表示させる手段を提供する。
【解決手段】 電子カメラは、媒体側端子と、不揮発性メモリを含む記憶部と、画像表示が可能な電子ペーパーとを備える記憶媒体を着脱可能である。また、電子カメラは、記録画像を撮像する撮像部と、媒体側端子と接続可能な機器側端子と、画像処理部と、制御部とを備える。画像処理部は、電子ペーパーに表示するための識別画像を記録画像から生成する。制御部は、機器側端子を介して接続された記憶媒体とのデータの送受を行うとともに、記録画像のデータを記憶部に記憶させる。そして、制御部は、記録画像のうちで最後に撮像された画像から生成された識別画像を電子ペーパーに表示させる処理を行うとともに、記録画像のうちでユーザーに指定された代表画像があるときには、上記の処理を行わずに代表画像から生成された識別画像を電子ペーパーに表示させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電子ペーパー付記憶媒体を用いる電子カメラに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、個々の記録媒体の識別を容易にするために、記憶媒体に電子ペーパーを設けるとともに、この電子ペーパーに識別用の情報を表示させる技術が提案されている。一例として、特許文献1には、電子ぺーパー付記憶媒体を用いるデジタルカメラシステムの構成例が開示されている。
【特許文献1】特開2000−276119号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし、上記の従来技術は、電子ペーパー付記憶媒体でのサムネイル表示や初期化方法に関するものであり、記憶媒体の識別性を向上させるために電子ペーパーに如何なる画像を表示させるかという点についてはなお改善の余地があった。
【0004】
そこで、本発明の目的は、ユーザーにとって記憶媒体の識別性がより高くなる画像を電子ペーパーに表示させる手段を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
一の態様の電子カメラは、媒体側端子と、不揮発性メモリを含む記憶部と、画像表示が可能な電子ペーパーとを備える記憶媒体を着脱可能である。また、電子カメラは、記録画像を撮像する撮像部と、媒体側端子と接続可能な機器側端子と、画像処理部と、制御部とを備える。画像処理部は、電子ペーパーに表示するための識別画像を記録画像から生成する。制御部は、機器側端子を介して接続された記憶媒体とのデータの送受を行うとともに、記録画像のデータを記憶部に記憶させる。そして、制御部は、記録画像のうちで最後に撮像された画像から生成された識別画像を電子ペーパーに表示させる処理を行うとともに、記録画像のうちでユーザーに指定された代表画像があるときには、上記の処理を行わずに代表画像から生成された識別画像を電子ペーパーに表示させる。
【0006】
上述した一の態様の電子カメラにおいて、制御部は、代表画像が変更されたときには、過去の代表画像を示す履歴データを生成するとともに、記憶部に履歴データを記憶させてもよい。
【0007】
上述した一の態様の電子カメラにおいて、制御部は、代表画像のデータが記憶部から削除されたときに、履歴データに基づいて、記憶部に残されている記録画像のうちで過去の代表画像として最新のものに対応する識別画像を電子ペーパーに表示させてもよい。
【0008】
上述した一の態様の電子カメラにおいて、制御部は、記憶部に過去の代表画像がない場合、記録画像のうちで最後に撮像された画像に対応する識別画像を電子ペーパーに表示させてもよい。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、記録画像のうちでユーザーにとって記憶媒体の識別性がより高い画像を識別画像として電子ペーパーに表示できるとともに、ユーザーに指定された代表画像があるときにはこの代表画像を優先的に電子ペーパーに表示できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
<一の実施形態の構成の説明>
図1は一の実施形態の電子カメラシステムの構成例を示すブロック図である。この電子カメラシステムは、電子カメラ1と電子ぺーパー付記憶媒体2とを有している。電子ぺーパー付記憶媒体2は、電子カメラ1に対して着脱可能に構成されている。
【0011】
電子カメラ1は、レンズユニット11と、第1レンズドライバ12と、絞りドライバ13と、シャッタドライバ14と、第2レンズドライバ15と、撮像素子16と、信号処理部17と、撮像制御部18と、CPU19と、第1メモリ20および第2メモリ21と、表示制御部22およびモニタ23と、記録I/F(インターフェース)24と、操作部25と、閃光発光部26とを有している。
【0012】
ここで、第1レンズドライバ12、絞りドライバ13、シャッタドライバ14、第2レンズドライバ15、信号処理部17、撮像制御部18、表示制御部22、記録I/F24、操作部25および閃光発光部26は、それぞれCPU19と接続されている。また、CPU19、第1メモリ20、第2メモリ21は、バス19aを介して相互に接続されている。
【0013】
レンズユニット11は、ズームレンズ11aと、フォーカシングレンズ11bと、絞り11cおよびシャッタ11dとを内蔵している。ズームレンズ11aは、撮影倍率を光学的に変更するためのレンズである。このズームレンズ11aのレンズ位置は、第1レンズドライバ12によって光軸方向に調整される。また、フォーカシングレンズ11bは、焦点調節を行うためのレンズである。このフォーカシングレンズ11bのレンズ位置は、第2レンズドライバ15によって光軸方向に調整される。
【0014】
また、レンズユニット11の絞り11cは、撮像素子16に入射する単位時間当たりの光量を調節する。この絞り11cの開口量は、絞りドライバ13によって制御される。シャッタ11dは、撮像素子16への光を遮光して撮像時のシャッタスピードを調節する。このシャッタ11dの動作はシャッタドライバ14によって制御される。なお、上記の各ドライバ(12〜15)は、CPU19の指示に応じて駆動する。
【0015】
撮像素子16は、レンズユニット11を通過した光束によって結像される被写体像を撮像してアナログの画像信号を生成する。この撮像素子16の出力は信号処理部17に接続されている。なお、一の実施形態での撮像素子16は、静止画像の単写撮影および動画像の撮影がいずれも可能である。
【0016】
ここで、電子カメラ1の撮影モードでは、撮像素子16は後述のレリーズ釦の全押し操作に応答して記録用の静止画像や記録用の動画像を撮像する。また、撮影モードでの撮像素子16は、撮影待機時にも所定間隔毎に観測用の画像(スルー画像)を連続的に撮像する。ここで、時系列に取得されたスルー画像のデータは、モニタ23での動画表示やCPU19による各種の演算処理に使用される。
【0017】
信号処理部17は、撮像素子16の出力に対してアナログ信号処理を施すアナログフロントエンド回路である。この信号処理部17では、相関二重サンプリングや、画像信号のゲインの調整や、画像信号のA/D変換が行われる。なお、信号処理部17から出力されたデジタルの画像信号はCPU19に入力される。
【0018】
撮像制御部18は、CPU19の指示に基づいて、撮像素子16および信号処理部17に対して制御パルスを供給する。なお、撮像素子16の電荷蓄積時間や信号読みだしのタイミングは、撮像制御部18の制御パルスによって調整されることとなる。
【0019】
CPU19は、シーケンスプログラムに従って電子カメラ1の撮影動作や再生動作を統括的に制御するプロセッサである。一例として、CPU19は、上記のスルー画像のデータを用いて、撮影時のオートフォーカス(AF)演算、自動露出(AE)演算、オートホワイトバランス(AWB)演算をそれぞれ公知のアルゴリズムで実行する。
【0020】
また、CPU19は、各種の画像処理を行う画像処理部27を有している。画像処理部27は、撮像素子16によって撮像された画像のデータに対して、色補間処理、階調変換処理、輪郭強調処理、ホワイトバランス調整などの画像処理を実行する。また、画像処理部27は、画像の解像度変換(画素数変換)や画像のトリミング処理を実行する。
【0021】
第1メモリ20は、揮発性の記憶媒体(例えばSDRAMなど)で構成される。この第1メモリ20は、CPU19による画像処理の前工程や後工程で画像のデータなどを一時的に記憶する。
【0022】
第2メモリ21は、フラッシュメモリ等の不揮発性の記憶媒体で構成される。この第2メモリ21には、各々の動作モードに対応するシーケンスプログラムなどが記憶される。なお、撮影モードおよび再生モードでの動作例については後述する。
【0023】
表示制御部22は、CPU19の指示に応じて、各種の表示用画像をモニタ23に表示させるとともに、モニタ23の点灯および消灯の制御を行う。これにより、上記のスルー画像による動画表示や、電子ぺーパー付記憶媒体2に記憶されている画像の再生表示がモニタ23で行われる。なお、一の実施形態でのモニタ23は、例えば、液晶表示パネルで構成される。
【0024】
記録I/F24は、電子ぺーパー付記憶媒体2が着脱可能に接続される機器側端子28を有している。そして、記録I/F24は、機器側端子28を介して接続された電子ぺーパー付記憶媒体2に対して、データの書き込み/読み込みと電力の供給とを行う。
【0025】
操作部25は、ユーザーからの操作を受け付ける複数のスイッチを有している。具体的には、一の実施形態の操作部25には、レリーズ釦、ズーム釦、十字キー、決定釦、再生釦、削除釦が含まれる。
【0026】
レリーズ釦は、半押し操作による撮影前のAF動作開始の指示入力と、全押し操作による撮像動作開始の指示入力とをユーザーから受け付ける。また、ズーム釦は、ズームレンズ11aの移動による光学的なズーム操作や、画像の解像度変更による電子的なズーム操作をユーザーから受け付ける。また、十字キーおよび決定釦は、例えば、電子カメラ1の設定変更の操作や、トリミングのときに画像を切り出す位置の指定操作をユーザーから受け付ける。また、再生釦は、撮像した画像の再生表示を行う再生モードへの移行操作をユーザーから受け付ける。また、削除釦は、上記の再生モードにおいて、表示中の再生画像に対応する画像のデータを消去する操作をユーザーから受け付ける。
【0027】
閃光発光部26は、CPU19の指示に応じて撮影時に被写体へ閃光を照射する。例えば、閃光発光部26は、キセノン発光管、メインコンデンサ、発光制御回路などで構成される。
【0028】
次に、図2を参照しつつ、一の実施形態における電子ぺーパー付記憶媒体2の構成例を説明する。電子ぺーパー付記憶媒体2は、媒体側端子41と、メモリコントローラ42と、メインメモリ43と、ディスプレイコントローラ44と、補助メモリ45と、電子ペーパー46とを有している。
【0029】
媒体側端子41は、電子カメラ1の機器側端子28と着脱可能に接続される。媒体側端子41は、電子カメラ1とのデータの送受と、電子カメラ1から電子ぺーパー付記憶媒体2への電力供給とに用いられる。
【0030】
メモリコントローラ42は、媒体側端子41、メインメモリ43、ディスプレイコントローラ44とそれぞれ接続されている。このメモリコントローラ42は、メインメモリ43へのデータの書き込み/読み込みを直接的に制御する。また、メモリコントローラ42は、ディスプレイコントローラ44を介して、補助メモリ45および電子ペーパー46の動作を間接的に制御する。
【0031】
メインメモリ43は、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリで構成される。このメインメモリ43には、電子カメラ1で撮影された撮像画像(静止画像または動画像)のデータが所定のファイル形式で記憶される。
【0032】
なお、記憶媒体の識別のためにユーザーが代表画像を指定したときには、代表画像となった画像のデータには、代表画像であることを示す代表画像識別データが電子カメラ1によって付与される。例えば、撮像画像のデータがExif(Exchangeable image file format for digital still cameras)規格に準拠した画像ファイルである場合には、ヘッダ領域のメーカーノートのタグを利用して上記の代表画像識別データが記録される。
【0033】
ディスプレイコントローラ44は、補助メモリ45および電子ペーパー46にそれぞれ接続されている。このディスプレイコントローラ44は、補助メモリ45へのデータのデータの書き込み/読み込みや、電子ペーパー46の表示制御をそれぞれ実行する。
【0034】
補助メモリ45は、フラッシュメモリなどの不揮発性メモリで構成される。この補助メモリ45には、電子ペーパー46での表示に用いる各種のデータが記憶される。
【0035】
図3に、補助メモリ45の記憶領域の一例を示す。例えば、補助メモリ45には、識別画像のデータが記憶される。ここで、一の実施形態での識別画像は、記憶媒体の識別のために電子ペーパー46で表示される画像である。一例として、識別画像は、メインメモリ43に記憶されている撮像画像と一対一で対応したQQVGAサイズ(あるいはQVGAサイズ)の縮小画像で構成されている。また、一の実施形態において上述の代表画像が指定されている場合、識別画像は上述の代表画像に対応する縮小画像で構成される。なお、代表画像が指定されていない場合、識別画像は、撮像画像のうちで最後に撮像された画像に対応する縮小画像で構成される。
【0036】
また、補助メモリ45には、上記の代表画像に関する履歴データも記憶される。一の実施形態での履歴データは、代表画像として指定された撮像画像のファイル名を記録したテキストデータで構成される。また、代表画像が変更された場合には、現在の代表画像のファイル名を先頭として変更前の代表画像のファイル名が履歴データに順次記録される。勿論、代表画像が複数回変更されたときには、過去の代表画像のファイル名がいずれも履歴データに残される。
【0037】
一例として、ファイル名「A」、「B」、「C」の撮像画像のデータが順に代表画像に指定された場合には、CPU19が、代表画像として新しい順に画像のデータのファイル名を記録して履歴データを生成する(「C」、「B」、「A」の順)。これにより、電子カメラ1は履歴データを参照することで、代表画像の設定の有無と、過去の代表画像のファイル名とを確認することができる。
【0038】
また、一の実施形態において代表画像の変更があった場合、過去の代表画像に対応する縮小画像のデータは補助メモリ45にいずれも保存される。これらの過去の代表画像に対応する縮小画像は、後述の削除チェック処理において現在の代表画像が削除された場合に識別画像として使用されうる。
【0039】
一例として、上記のようにファイル名「A」、「B」、「C」の撮像画像が代表画像に順に指定された場合、補助メモリ45には、「A」、「B」、「C」に対応する縮小画像がいずれも記憶されることとなる。
【0040】
なお、補助メモリ45の各々の縮小画像には、元の撮像画像との対応を示すファイル名がCPU19によって付されている。そのため、CPU19は、縮小画像のファイル名を参照することで、補助メモリ45の縮小画像が過去の代表画像のいずれに対応するかを判断できる。
【0041】
電子ペーパー46は、電気的に表示の書き換えが可能であるとともに、電源オフ時にも不揮発性の表示が可能な薄板状の表示デバイスである。なお、一の実施形態の電子ペーパー46には、例えば、コレステリック液晶を用いた液晶式の電子ペーパーや、マイクロカプセルを用いた電子ペーパーなどの公知の構成のものを用いることができる。
【0042】
この電子ペーパー46の表示面は記憶媒体2の外側から視認可能に配置されている。そして、電子ペーパー46の表示面には上記の識別画像が表示される(図4参照)。これにより、電子ペーパー付記憶媒体2の外面には電子ペーパー46によって識別画像が不揮発的に表示されるので、ユーザーが記憶媒体を識別することが容易となる。
【0043】
<撮影モードの動作説明>
以下、図5の流れ図を参照しつつ、一の実施形態における電子カメラ1の撮影モードでの動作例を説明する。一の実施形態での撮影モードには、静止画の撮影を行う「静止画撮影モード」と、動画像の撮影を行う「動画撮影モード」との2つのサブモードが含まれる。なお、「静止画撮影モード」と「動画撮影モード」との切り替えは、操作部25からの操作に応じてCPU19が行う。
【0044】
また、撮影モードでの一連の処理は、電子カメラ1の電源オンの操作をトリガとして開始される。なお、撮影モードにおける電子カメラ1の動作は、CPU19の実行するプログラムによって制御される。
【0045】
(ステップS101)
CPU19は、電源の投入に応じて、電子カメラ1のシステムの初期化を行う。このとき、CPU19は、レンズユニット11を撮影可能な位置に繰り出すとともに、ズームレンズ11aおよびフォーカシングレンズ11bのレンズ位置を初期位置に移動させて、レンズの初期化を行う。
【0046】
(ステップS102)
CPU19は、撮像素子16を駆動させてスルー画像の撮像を開始する。その後、スルー画像は所定間隔ごとに逐次生成されることとなる。
【0047】
(ステップS103)
CPU19は、モニタ23を点灯させるとともに、スルー画像に基づく撮影画面の動画表示を開始する。したがって、ユーザーは、撮影モードのときにモニタ23の画像を参照しつつ、撮影構図を決定するためのフレーミングや、ズーム釦の操作によるズーミングを行うことができる。
【0048】
(ステップS104)
CPU19は、操作部25の状態を読み出して、電子カメラ1の動作モードが撮影モードに設定されているか否かを判定する。一例として、CPU19は、再生釦の押圧操作を受け付けたときには再生モードを立ち上げるため、S104においてNO側の判定を行う。上記要件を満たす場合(YES側)にはS106に移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)にはS105に移行する。
【0049】
(ステップS105)
CPU19は、撮像素子16の駆動を停止させてスルー画像の撮像を終了する。これにより、モニタ23での撮影画面の動画表示も中断することとなる。その後、CPU19は、後述する再生モードのS301の処理を開始する。
【0050】
(ステップS106)
CPU19は、スルー画像のデータを用いて、AF演算、AE演算、AWB演算をそれぞれ実行する。なお、S106でのAF演算、AE演算、AWB演算は、撮影モードにおいてレリーズ釦が半押しされるまでの間、周期的に行われることとなる。
【0051】
(ステップS107)
CPU19は、レリーズ釦が半押しされたか否かを判定する。レリーズ釦が半押しされた場合(YES側)にはS110に移行する。一方、レリーズ釦が半押しされていない場合(NO側)にはS108に移行する。
【0052】
(ステップS108)
CPU19は、電源オフの操作を受け付けたか否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)にはS109に移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)には、CPU19はS104に戻って上記動作を繰り返す。
【0053】
(ステップS109)
CPU19は、レンズユニット11を収納状態に戻すとともに、電子カメラ1の各部への電力供給を遮断して一連の処理を終了する。
【0054】
(ステップS110)
CPU19は、レリーズ釦の半押しに応じて、AF演算、AE演算、AWB演算をそれぞれ実行する。その後、CPU19は、記録用の画像の撮像が行われるか、あるいはレリーズ釦の半押し操作が解除されるまで、AF演算、AE演算、AWB演算を停止して撮影条件のパラメータを固定する。
【0055】
(ステップS111)
CPU19は、レリーズ釦が全押しされたか否かを判定する。レリーズ釦が全押しされた場合(YES側)にはS113に移行する。一方、レリーズ釦が全押しされていない場合(NO側)には、CPU19はS112に移行する。
【0056】
(ステップS112)
CPU19は、レリーズ釦の半押しが解除されたか否かを判定する。レリーズ釦の半押しが解除された場合(YES側)には、CPU19はS104に戻って上記動作を繰り返す。一方、レリーズ釦の半押しが継続している場合(NO側)には、CPU19はS111に戻ってレリーズ釦の全押し操作を待機する。
【0057】
(ステップS113)
CPU19は、現在のモードが「静止画撮影モード」か否かを判定する。「静止画撮影モード」の場合(YES側)にはS114に移行する。一方、「動画撮影モード」の場合(NO側)にはS115に移行する。
【0058】
(ステップS114)
CPU19は、撮像素子16を駆動させて記録用の静止画像の撮像を実行する。この記録用の静止画像の撮像は、S110で設定された撮影条件のパラメータに基づいて行われる。また、記録用の静止画像のデータは、信号処理部17および画像処理部27で所定の処理が施された後に、記録I/F24を介して電子ぺーパー付記憶媒体2のメインメモリ43に記録される。そして、CPU19は、記録用の静止画像の撮像処理が終了した後に、スルー画像の取得動作を再開させる。なお、S114の処理が終了すると、CPU19はS118に処理を移行する。
【0059】
(ステップS115)
CPU19は、撮像素子16を駆動させて記録用の動画像の撮像を開始する。この記録用の動画像の撮像は、S110で設定された撮影条件のパラメータに基づいて行われる。また、一の実施形態の例では、動画像の画像サイズはVGAサイズに設定されるものとする。
【0060】
そして、記録用の動画像の各フレームのデータは、信号処理部17および画像処理部27で所定の処理が施された後に、例えば第1メモリ20や電子ぺーパー付記憶媒体2のメインメモリ43などにバッファリングされる。
【0061】
(ステップS116)
CPU19は、動画像の撮影終了指示があるか否かを判定する。例えば、CPU19は、レリーズ釦の全押しが解除されたときに、動画像の撮影終了指示があったものと判定する。上記要件を満たす場合(YES側)にはS117に移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)には、CPU19は動画像の撮像を継続する。
【0062】
(ステップS117)
画像処理部27は、CPU19の指示に応じて、記録用の動画像のデータを所定のファイル形式で生成する。そして、CPU19は、記録I/F24を介して電子ぺーパー付記憶媒体2のメインメモリ43に、記録用の動画像のデータを記録する。なお、CPU19は、動画像のデータの記録が終了した後に、スルー画像の取得動作を再開させる。
【0063】
(ステップS118)
CPU19は、電子ぺーパー付記憶媒体2の情報更新処理を実行する。以下、図6を参照しつつ、情報更新処理のサブルーチンを説明する。
【0064】
ステップS201:CPU19は、現在接続されている電子ぺーパー付記憶媒体2に、ユーザーの指定した代表画像が設定されているか否かを判定する。具体的には、S201でのCPU19は、補助メモリ45から履歴データを探索する。そして、CPU19は、補助メモリ45に履歴データが存在しない場合には、電子ぺーパー付記憶媒体2に代表画像が存在しないものと判定する。
【0065】
そして、代表画像が設定されている場合(YES側)には、CPU19は図5の流れ図の処理に復帰する。なお、この場合(S201のYES側)には、CPU19は、電子ぺーパーユニット46に表示されている識別画像を更新しない。一方、代表画像が設定されていない場合(NO側)にはS202に移行する。
【0066】
ステップS202:画像処理部27は、CPU19の指示に応じて、今回撮像した記録用の画像を所定の画像サイズ(例えばQQVGAサイズまたはQVGAサイズ)に縮小する解像度変換処理を行う。
【0067】
ここで、静止画撮影モードのときには、S202での画像処理部27は記録用の静止画像から縮小画像を生成する。また、動画撮影モードのときには、S202での画像処理部27は、記録用の動画像のうち、最初のフレームから縮小画像を生成する。
【0068】
ステップS203:CPU19は、S202で生成された縮小画像のデータを、補助メモリ45に設定されている識別画像の記憶領域に上書き記録する。これにより、電子ぺーパー付記憶媒体2において代表画像が設定されていないときには、メインメモリ43に記憶されている撮像画像のうちで最後に撮像された画像に対応した縮小画像が、補助メモリ45に識別画像として1フレーム分だけ記憶されることとなる。なお、CPU19は、Exif規格に準拠したサムネイル画像(160×120画素)を識別画像として上書き記録してもよい。
【0069】
ステップS204:CPU19は、ディスプレイコントローラ44を介して、電子ペーパー46に表示する識別画像を、最後に撮像された画像に対応した縮小画像(S202で生成された縮小画像)に切り換える。その後、CPU19は、情報更新処理のサブルーチンから図5の流れ図の処理に復帰する。
【0070】
そして、CPU19は、S118の処理後にS104に戻って上記動作を繰り返す。以上で、図5の流れ図の説明を終了する。
【0071】
一の実施形態の電子カメラ1は、代表画像が設定されていない場合には、最後に撮影された画像に対応する縮小画像のみを識別画像として電子ペーパー46に表示させる。一方、一の実施形態の電子カメラ1は、代表画像が設定されている場合には、撮影ごとに識別画像の更新を行わずに、代表画像に対応する識別画像を電子ペーパー46にそのまま表示させる。
【0072】
よって、一の実施形態においては、記憶媒体2の電子ペーパー46には識別性がより高いと考えられる識別画像が表示される。電子ペーパー46による識別画像の表示は、記憶媒体2を電子カメラ1から取り外した後もそのまま維持されるので、一の実施形態によれば、ユーザーの手間を増やすことなく記憶媒体2の識別性を高めることが可能となる。
【0073】
<再生モードの動作説明>
以下、図7、図8の流れ図を参照しつつ、一の実施形態における電子カメラ1の再生モードでの動作例を説明する。また、再生モードでの一連の処理は、図5の流れ図におけるS105の処理後に開始される。なお、再生モードにおける電子カメラ1の動作は、CPU19の実行するプログラムによって制御される。
【0074】
(ステップS301)
CPU19は、記録I/F24から再生対象の画像のデータの読み込みを行う。具体的には、S301でのCPU19は、電子ぺーパー付記憶媒体2のメインメモリ43から最後に撮像された画像のデータを再生対象として読み込む。
【0075】
(ステップS302)
CPU19は、現在の再生対象が静止画像のデータか否かを判定する。再生対象が静止画像のデータの場合(YES側)にはS303に移行する。一方、再生対象が動画像のデータの場合(NO側)にはS308に移行する。
【0076】
(ステップS303)
CPU19は、現在の再生対象の静止画像をモニタ23に再生表示する。
【0077】
(ステップS304)
CPU19は、静止画像のデータの削除指示(削除釦の押圧)があったか否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)にはS305に移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)にはS318に移行する。
【0078】
(ステップS305)
CPU19は、削除しようとする静止画像が代表画像であるか否かを確認する削除チェック処理を行う。以下、図9を参照しつつ、削除チェック処理のサブルーチンを説明する。
【0079】
ステップS401:CPU19は、削除しようとする画像が、代表画像であるか否かを判定する。一例として、S401でのCPU19は、削除しようとする撮像画像のデータのヘッダ領域を参照し、代表画像識別データがある場合には代表画像であると判定する。
【0080】
上記要件を満たす場合(YES側)にはS402に移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)にはS409に移行する。
【0081】
ステップS402:CPU19は、削除しようとする画像が代表画像である旨をユーザーに対して警告する。一例として、S402でのCPU19は、モニタ23上に「代表画像です。削除してもよろしいですか? YES/NO」などの文字表示を行ない、ユーザーに対して代表画像の削除確認入力を要求する。このとき、CPU19は、スピーカー(不図示)から警告音を出力してもよい。
【0082】
ステップS403:CPU19は、代表画像の削除確認入力(S402)があったか否かを判定する。代表画像の削除確認入力があった場合(YES側)にはS404に移行する。一方、代表画像の削除がキャンセルされた場合(NO側)には、CPU19は削除チェック処理のサブルーチンを終了するとともに、図7、図8の流れ図におけるS318の処理に復帰する。
【0083】
ステップS404:CPU19は、電子ぺーパー付記憶媒体2の補助メモリ45に記憶されている履歴データを参照する。そして、CPU19は、メインメモリ43に残されている過去の代表画像のうちで、代表画像として最も新しい画像を検出する。
【0084】
具体的には、CPU19は、履歴データに基づいて、今回削除される代表画像よりも1つ前に代表画像であった画像をメインメモリ43から検索する。上記の画像を検出できた場合には、CPU19はS405に処理を移行する。一方、上記の画像がメインメモリ43から削除されている場合には、CPU19は、今回削除される代表画像よりも2つ前に代表画像であった画像を検索する。以後、同様の手順によって、CPU19は、履歴データ上でのファイル名の並び順にしたがって過去の代表画像を順次検索する。
【0085】
ステップS405:CPU19は、S404において過去の代表画像が検出できたか否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)にはS406に移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)にはS409に移行する。
【0086】
ステップS406:CPU19は、過去の代表画像のうちで、代表画像として最も新しい画像(S404で検出された画像)を再び代表画像に設定する。これにより、過去の代表画像がメインメモリ43に存在するときには、代表画像が削除されると、過去の代表画像が識別画像として選択されることとなる。
【0087】
ステップS407:CPU19は、ディスプレイコントローラ44を介して、電子ペーパー46に表示する識別画像を、新たな代表画像(S406)に対応する縮小画像に切り換える。なお、新たな代表画像に対応する縮小画像は補助メモリ45に記憶されているため、CPU19は電子ペーパー46の画像表示を迅速に変更することができる。
【0088】
ステップS408:CPU19は、履歴データの編集を行うとともに、削除された代表画像に対応する縮小画像のデータを補助メモリ45から消去する。その後、CPU19は、削除チェック処理のサブルーチンから、図7、図8の流れ図の処理に復帰する。
【0089】
ステップS409:画像処理部27は、CPU19の指示に応じて、撮像画像のうちで最後に撮像された画像に対応する縮小画像を生成する。そして、CPU19は、上記の縮小画像のデータを補助メモリ45に記録するとともに、最後に撮像された画像に対応する縮小画像を識別画像として電子ペーパー46に表示させる。なお、この場合には代表画像が存在しないため、CPU19は、履歴データと、識別画像以外の縮小画像のデータとを補助メモリ45から削除する。
【0090】
これにより、過去の代表画像がメインメモリ43に存在しないときには、代表画像が削除されると、最後に撮像された画像が識別画像として選択されることとなる。その後、CPU19は、削除チェック処理のサブルーチンから、図7、図8の流れ図の処理に復帰する。
【0091】
(ステップS306)
CPU19は、現在再生されている画像のデータを、電子ぺーパー付記憶媒体2のメインメモリ43から削除する。
【0092】
(ステップS307)
CPU19は、メインメモリ43に記憶されている撮像画像のうち、S306で削除した画像よりも撮影順が1つ前の画像を再生対象に設定する。そして、CPU19は、記録I/F24から新たな再生対象の画像のデータを読み込む。その後、CPU19はS320に処理を移行する。
【0093】
(ステップS308)
CPU19は、現在の再生対象である動画像の先頭フレームをモニタ23に表示する。
【0094】
(ステップS309)
CPU19は、現在の再生対象である動画像の再生開始指示があったか否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)にはS310に移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)にはS314に移行する。
【0095】
(ステップS310)
CPU19は、動画像の再生開始指示(S309)に応じて、モニタ23に動画像を再生表示させる。
【0096】
(ステップS311)
CPU19は、動画像の再生中に再生停止操作があったか否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)にはS312に移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)にはS313に移行する。
【0097】
(ステップS312)
CPU19は、動画像の再生を停止するとともに、S314に処理を移行する。
【0098】
(ステップS313)
CPU19は、再生対象の動画像の全フレームを再生し終えたか否かを判定する。動画像の再生がすべて終了した場合(YES側)にはS314に移行する。一方、動画像の再生が終了していない場合(NO側)には、CPU19はS311に戻って上記動作を繰り返す。
【0099】
(ステップS314)
CPU19は、動画像のデータの削除指示(削除釦の押圧)があったか否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)にはS315に移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)にはS318に移行する。
【0100】
(ステップS315)
CPU19は、削除しようとする動画像の先頭フレームが代表画像であるか否かを確認する削除チェック処理を行う。なお、S315での削除チェック処理は、S305の場合と同様であるため重複説明は省略する。
【0101】
(ステップS316)
CPU19は、現在再生対象となっている動画像のデータを、電子ぺーパー付記憶媒体2のメインメモリ43から削除する。
【0102】
(ステップS317)
CPU19は、メインメモリ43に記憶されている撮像画像のうち、S306で削除した動画像よりも撮影順が1つ前の画像を再生対象に設定する。そして、CPU19は、記録I/F24から新たな再生対象の画像のデータを読み込む。その後、CPU19はS320に処理を移行する。
【0103】
(ステップS318)
CPU19は、静止画像または動画像の削除が行われない場合において、再生対象の画像の変更操作があったか否かを判定する。再生対象の画像の変更操作があった場合(YES側)にはS319に移行する。一方、再生対象の画像の変更操作がない場合(NO側)にはS320に移行する。
【0104】
(ステップS319)
CPU19は、メインメモリ43に記憶されている撮像画像のうち、S318の変更操作で指定された画像を新たな再生対象に設定する。そして、CPU19は、記録I/F24から新たな再生対象の画像のデータを読み込む。
【0105】
(ステップS320)
CPU19は、新たな再生対象の画像を対象として、代表画像の指定処理を行う。以下、図10を参照しつつ、代表画像の指定処理のサブルーチンを説明する。なお、図10の例では、簡単のため静止画像のデータが新たな再生対象となることを前提として説明を行うが、動画像のデータの場合についてもほぼ同様の処理が行われることはいうまでもない。
【0106】
ステップS501:CPU19は、現在の再生対象の画像が代表画像であるか否かを判定する。一例として、S501でのCPU19は、撮像画像のデータのヘッダ領域を参照し、代表画像識別データがある場合には代表画像であると判定する。
【0107】
上記要件を満たす場合(YES側)にはS502に移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)にはS503に移行する。
【0108】
ステップS502:CPU19は、モニタ23に代表画像を再生表示する。このとき、CPU19は、再生中の画像が代表画像であることを示すマーク(例えば「代表画像」の文字表示など)をモニタ23の再生画像に重畳させる(図11参照)。これにより、ユーザーは、モニタ23に再生されている画像が代表画像であることを容易に認識できる。その後、CPU19は代表画像の指定処理のサブルーチンから、図7、図8の流れ図の処理に復帰する。
【0109】
ステップS503:CPU19は、現在の再生対象の画像を代表画像に指定する操作を受け付けたか否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)にはS504に移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)には、CPU19は代表画像の指定処理のサブルーチンから、図7、図8の流れ図の処理に復帰する。
【0110】
ステップS504:画像処理部27は、CPU19の指示に応じて、S503で新たに指定された代表画像から縮小画像を生成する。このとき、CPU19は、ユーザーから画像のトリミング指示を受け付けたか否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)にはS505に移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)にはS506に移行する。
【0111】
ステップS505:画像処理部27は、トリミングによって代表画像の部分領域から縮小画像を生成する。その後、CPU19はS507に処理を移行する。なお、S505でのトリミングは、縮小画像の生成範囲を決定するためのものであり、メインメモリ43に記憶されている画像のデータはそのままの状態で保持される。
【0112】
一例として、画像処理部27は、モニタ23に代表画像とともにトリミングの範囲および位置を示す枠を重畳表示して、画像のトリミングの範囲および位置をユーザーに指定させる。このとき、画像処理部27は、ユーザーのズーム釦の操作に応じて上記の枠表示の範囲を変更する(図12(a)参照)。また、画像処理部27は、ユーザーの十字キーの操作に応じて上記の枠表示の位置を変更する(図12(b)参照)。そして、画像処理部27は、決定釦の押圧によりトリミングの範囲および位置を確定する。その後、画像処理部27は、トリミング後の代表画像から縮小画像を生成する。これにより、ユーザーが識別画像をカスタマイズすることができ、電子ぺーパー付記憶媒体2における識別画像での識別性を一層向上させることができる。
【0113】
また、他の例として、画像処理部27は、代表画像に対して公知の顔検出処理を行い、人物の顔の位置を基準としてトリミングの範囲および位置を自動的に決定してもよい。例えば、画像処理部27は、代表画像に含まれる人物の顔が中央で一定の大きさとなるようにトリミングを行う。この場合には、ユーザーが人物をより認識しやすい識別画像を生成できる。
【0114】
ステップS506:この場合には、画像処理部27は、CPU19の指示に応じて、S503で新たに指定された代表画像をそのまま縮小して縮小画像を生成する。
【0115】
ステップS507:CPU19は、S505またはS506で生成された縮小画像のデータを、識別画像として補助メモリ45に記録する。
【0116】
ステップS508:CPU19は、ディスプレイコントローラ44を介して、電子ペーパー46に表示する識別画像を、新たな代表画像に対応する縮小画像(S505またはS506で生成された縮小画像)に切り換える。
【0117】
ステップS509:CPU19は、新たな代表画像のデータに代表画像識別データを対応付けする。また、CPU19は、過去の代表画像のデータに対応付けされている代表画像識別データを削除するとともに、履歴データの更新を行う。その後、CPU19は代表画像の指定処理のサブルーチンから、図7、図8の流れ図の処理に復帰する。
【0118】
(ステップS321)
CPU19は、再生モードの終了操作を受け付けたか否かを判定する。再生モードの終了操作があった場合(YES側)にはS322に移行する。一方、再生モードの終了操作がない場合(NO側)にはS323に移行する。
【0119】
(ステップS322)
CPU19は、電子ペーパー付記録媒体2に記憶されている画像の再生表示を終了するとともに、撮像素子16を再び駆動させてスルー画像の撮像を開始する。その後、CPU19は動作モードを撮影モードに変更し、図5の流れ図におけるS104の処理に移行する。
【0120】
(ステップS323)
CPU19は、電源オフの操作を受け付けたか否かを判定する。上記要件を満たす場合(YES側)にはS324に移行する。一方、上記要件を満たさない場合(NO側)には、CPU19はS302に戻って上記動作を繰り返す。
【0121】
(ステップS324)
CPU19は、レンズユニット11を収納状態に戻すとともに、電子カメラ1の各部への電力供給を遮断して一連の処理を終了する。以上で、図7、図8の流れ図の説明を終了する。
【0122】
一の実施形態では、代表画像のデータに代表画像識別データを対応付けて記録することで、代表画像の削除や代表画像の再生表示のときの利便性が向上し、電子ペーパー付記録媒体での画像の管理を効率的に行うことが可能となる。
【0123】
<実施形態の補足事項>
(1)上記実施形態において、電子ペーパー付記憶媒体2のメインメモリ43および補助メモリ45を1つのメモリとして構成してもよい。また、上記実施形態において、メインメモリ43に履歴データを記録するようにしてもよい。
【0124】
(2)上記実施形態において、電子ペーパー付記憶媒体2の電子ペーパー46には、メインメモリ43に関する情報(メインメモリ43の残記憶容量や最終更新日時など)を識別画像に重畳表示させてもよい。なお、メインメモリ43に関する情報を電子ペーパーに表示する場合、CPU19はメインメモリ43にデータが書き込みまたは削除されるたびに、電子ペーパー46の情報表示を逐次更新すればよい。
【0125】
(3)上記実施形態では、代表画像のデータのヘッダに代表画像識別データを対応付けて記録する例を説明したが、代表画像識別データは代表画像のデータと別のファイルで構成するようにしてもよい。
【0126】
(4)上記実施形態では、識別画像が1つの撮像画像のみから生成される例を説明したが、識別画像の1フレームに複数の画像を含めるようにしてもよい。
【0127】
(5)上記実施形態および変形例の構成はあくまで一例にすぎない。そのため、本発明を実施するときには、上述の実施形態および変形例に示す構成やその処理の順序についてあらゆる組み合わせをとることができる。
【0128】
以上の詳細な説明により、実施形態の特徴点および利点は明らかになるであろう。これは、特許請求の範囲が、その精神および権利範囲を逸脱しない範囲で前述のような実施形態の特徴点および利点にまで及ぶことを意図する。また、当該技術分野において通常の知識を有する者であれば、あらゆる改良および変更に容易に想到できるはずであり、発明性を有する実施形態の範囲を前述したものに限定する意図はなく、実施形態に開示された範囲に含まれる適当な改良物および均等物によることも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0129】
【図1】一の実施形態の電子カメラシステムの構成例を示すブロック図
【図2】一の実施形態の電子ペーパー付記憶媒体の構成例を示すブロック図
【図3】補助メモリの記憶領域の一例を示す概要図
【図4】電子ペーパー付記憶媒体における識別画像の表示例を示す図
【図5】一の実施形態における電子カメラの撮影モードでの動作例を示す流れ図
【図6】情報更新処理のサブルーチンの動作例を示す流れ図
【図7】一の実施形態における電子カメラの再生モードでの動作例を示す流れ図
【図8】図7の続きの流れ図
【図9】削除チェック処理のサブルーチンの動作例を示す流れ図
【図10】代表画像の指定処理のサブルーチンの動作例を示す流れ図
【図11】代表画像の再生表示状態の一例を示す図
【図12】(a)トリミングの範囲の指定を示す図、(b)トリミングの位置の指定を示す図
【符号の説明】
【0130】
1…電子カメラ、2…電子ペーパー付記憶媒体、16…撮像素子、17…信号処理部、18…撮像制御部、19…CPU、22…表示制御部、23…モニタ、24…記録I/F、25…操作部、27…画像処理部、28…機器側端子、41…媒体側端子、42…メモリコントローラ、43…メインメモリ、44…ディスプレイコントローラ、45…補助メモリ、46…電子ペーパー


【特許請求の範囲】
【請求項1】
媒体側端子と、
不揮発性メモリを含む記憶部と、
画像表示が可能な電子ペーパーと、を備える記憶媒体を着脱可能な電子カメラであって、
前記電子カメラは、
記録画像を撮像する撮像部と、
前記媒体側端子と接続可能な機器側端子と、
前記電子ペーパーに表示するための識別画像を前記記録画像から生成する画像処理部と、
前記機器側端子を介して接続された前記記憶媒体とのデータの送受を行うとともに、前記記録画像のデータを前記記憶部に記憶させる制御部と、を備え、
前記制御部は、前記記録画像のうちで最後に撮像された画像から生成された前記識別画像を前記電子ペーパーに表示させる処理を行うとともに、前記記録画像のうちでユーザーに指定された代表画像があるときには、前記処理を行わずに前記代表画像から生成された前記識別画像を前記電子ペーパーに表示させることを特徴とする電子カメラ。
【請求項2】
請求項1に記載の電子カメラにおいて、
前記制御部は、前記代表画像が変更されたときには、過去の代表画像を示す履歴データを生成するとともに、前記記憶部に前記履歴データを記憶させることを特徴とする電子カメラ。
【請求項3】
請求項2に記載の電子カメラにおいて、
前記制御部は、前記代表画像のデータが前記記憶部から削除されたときに、前記履歴データに基づいて、前記記憶部に残されている前記記録画像のうちで前記過去の代表画像として最新のものに対応する前記識別画像を前記電子ペーパーに表示させることを特徴とする電子カメラ。
【請求項4】
請求項3に記載の電子カメラにおいて、
前記制御部は、前記記憶部に前記過去の代表画像がない場合、前記記録画像のうちで最後に撮像された画像に対応する前記識別画像を前記電子ペーパーに表示させることを特徴とする電子カメラ。



【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−81561(P2010−81561A)
【公開日】平成22年4月8日(2010.4.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−250787(P2008−250787)
【出願日】平成20年9月29日(2008.9.29)
【出願人】(000004112)株式会社ニコン (12,601)
【Fターム(参考)】