説明

電子カメラ

【構成】撮像面16fには、9個のフォーカスエリアが割り当てられる。CPU30は、フォーカスレンズ12から撮像面16fまでの距離を繰り返し変更し、9個のフォーカスエリアの各々で捉えられた被写界像の高周波成分つまりAF評価値を繰り返し検出する。CPU30はまた、9個のフォーカスエリアの各々で捉えられた被写界像の輝度情報に基づいて高輝度条件から外れる1または2以上のフォーカスエリアを繰り返し選択し、選択された1または2以上のフォーカスエリアに対応して検出されたAF評価値に基づいてフォーカスレンズ12から撮像面16fまでの距離を合焦点に対応する距離に調整する。
【効果】光源を含む被写界に対する合焦性能を維持することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電子カメラに関し、特にフォーカスレンズから撮像面までの距離を合焦点に対応する距離に調整する、電子カメラに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の装置の一例が、特許文献1に開示されている。この背景技術によれば、フォーカスエリアは複数のエリアに分割される。焦点評価値および測光値は、分割された複数のエリアの各々に対応して、至近から無限遠までの全域で取得される。さらに、測光値の最大値および最小値が、分割された複数のエリアの各々に対応して検出される。
【0003】
焦点評価値を参照した合焦位置の検出にあたっては、検出された最大値および最小値の差分が許容値以上のエリアが除外される。すなわち、測光値の最大値と最小値の差分が許容値以上のエリアには高輝度の点光源が存在するものとみなされ、このようなエリアを除外して合焦位置の検出処理が実行される。これによって、点光源が存在する被写界についても正確に合焦位置を検出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2007−25559号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、背景技術では、点光源が存在するエリアの除外によって合焦位置の検出のために参照できるエリア数が減少するため、合焦性能が低下するおそれがある。
【0006】
それゆえに、この発明の主たる目的は、光源を含む被写界に対する合焦性能を維持することができる、電子カメラを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
この発明に従う電子カメラ(10:実施例で相当する参照符号。以下同じ)は、フォーカスレンズ(12)から複数の評価エリア(FB_0~FB_8)を有する撮像面(16f)までの距離を繰り返し変更する変更手段(S31)、複数の評価エリアの各々で捉えられた被写界像の高周波成分を変更手段の変更処理と並列して繰り返し検出する検出手段(S23, S25, S33)、複数の評価エリアの各々で捉えられた被写界像の輝度情報に基づいて高輝度条件から外れる1または2以上の評価エリアを複数の評価エリアの中から選択する処理を変更手段の変更処理と並列して繰り返し実行する選択手段(S53~S65)、および選択手段によって選択された1または2以上の評価エリアに対応して検出手段によって検出された高周波成分に基づいてフォーカスレンズから撮像面までの距離を合焦点に対応する特定距離に調整する調整手段(S67~S71, S29, S35~S41)を備える。
【0008】
好ましくは、選択手段は、複数の評価エリアの各々で捉えられた被写界像の輝度情報を変更手段の変更処理と並列して検出する輝度情報検出手段(S53~S55)、および輝度情報検出手段によって検出された輝度情報を基準と比較する比較手段(S57~S61)を含む。
【0009】
さらに好ましくは、輝度情報は変更手段の変更処理に伴う輝度の変化量および/または設定値を上回る輝度を示す画素の数をパラメータとして含む。
【0010】
好ましくは、調整手段は、極大値を示す高周波成分が検出された特定評価エリアを選択手段によって選択された1または2以上の評価エリアの中から抽出する抽出手段(S69~S71)、および特定評価エリアで検出された高周波成分の変化量に基づいて特定距離への調整処理を実行する調整処理手段(S41)を含む。
【0011】
さらに好ましくは、調整手段は特定評価エリアで検出された高周波成分の変化量が閾値を上回るとき調整処理手段を起動する起動制御手段(S39)をさらに含む。
【0012】
この発明に従う合焦制御プログラムは、電子カメラ(10)のプロセッサ(30)に、フォーカスレンズ(12)から複数の評価エリア(FB_0~FB_8)を有する撮像面(16f)までの距離を繰り返し変更する変更ステップ(S31)、複数の評価エリアの各々で捉えられた被写界像の高周波成分を変更ステップの変更処理と並列して繰り返し検出する検出ステップ(S23, S25, S33)、複数の評価エリアの各々で捉えられた被写界像の輝度情報に基づいて高輝度条件から外れる1または2以上の評価エリアを複数の評価エリアの中から選択する処理を変更ステップの変更処理と並列して繰り返し実行する選択ステップ(S53~S65)、および選択ステップによって選択された1または2以上の評価エリアに対応して検出ステップによって検出された高周波成分に基づいてフォーカスレンズから撮像面までの距離を合焦点に対応する距離に調整する調整ステップ(S67~S71, S29, S35~S41)を実行させるための、合焦制御プログラムである。
【0013】
この発明に従う合焦制御方法は、電子カメラ(10)によって実行される合焦制御方法であって、フォーカスレンズ(12)から複数の評価エリア(FB_0~FB_8)を有する撮像面(16f)までの距離を繰り返し変更する変更ステップ(S31)、複数の評価エリアの各々で捉えられた被写界像の高周波成分を変更ステップの変更処理と並列して繰り返し検出する検出ステップ(S23, S25, S33)、複数の評価エリアの各々で捉えられた被写界像の輝度情報に基づいて高輝度条件から外れる1または2以上の評価エリアを複数の評価エリアの中から選択する処理を変更ステップの変更処理と並列して繰り返し実行する選択ステップ(S53~S65)、および選択ステップによって選択された1または2以上の評価エリアに対応して検出ステップによって検出された高周波成分に基づいてフォーカスレンズから撮像面までの距離を合焦点に対応する距離に調整する調整ステップ(S67~S71, S29, S35~S41)を備える。
【発明の効果】
【0014】
この発明によれば、高輝度条件を満足する1または2以上の評価エリアを選択する処理は、フォーカスレンズから撮像面までの距離を変更する処理と並列して繰り返し実行される。一方、光源の周辺に現れる高輝度部分の広がりは、光源に対する合焦度によって相違する。したがって、被写界に光源が存在する場合、選択される1または2以上の評価エリアは、フォーカスレンズから撮像面までの距離の変更に伴って変動し得る。フォーカスレンズから撮像面までの距離は、こうして選択される1または2以上の評価エリアに対応する高周波成分に基づいて、合焦点に対応する距離に調整される。これによって、光源を含む被写界に対する合焦性能を維持することができる。
【0015】
この発明の上述の目的,その他の目的,特徴および利点は、図面を参照して行う以下の実施例の詳細な説明から一層明らかとなろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】この発明の基本的構成を示すブロック図である。
【図2】この発明の一実施例の構成を示すブロック図である。
【図3】単一の測光エリアおよび9個のフォーカスエリアの割り当て状態の一例を示す図解図である。
【図4】図2実施例に適用されるフォーカス評価回路の構成の一例を示すブロック図である。
【図5】9個のフォーカスエリアに対応して検出された9個のAF評価値をレンズ位置毎に登録するためのレジスタの構成の一例を示す図解図である。
【図6】9個のフォーカスエリアに対応して検出された9個の高輝度カウント値をレンズ位置毎に登録するためのレジスタの構成の一例を示す図解図である。
【図7】9個のフォーカスエリアに対応して検出された9個の輝度変化率をレンズ位置毎に登録するためのレジスタの構成の一例を示す図解図である。
【図8】合焦調整のために参照すべき評価エリアを識別するためのレジスタの構成の一例を示す図解図である。
【図9】撮像面で捉えられた被写界の一例を示す図解図である。
【図10】図9に示す被写界に9個のフォーカスエリアを割り当てた状態を示す図解図である。
【図11】一部のフォーカスエリアで検出される合焦曲線の一例を示すグラフである。
【図12】図2実施例に適用されるCPUの動作の一部を示すフロー図である。
【図13】図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【図14】図2実施例に適用されるCPUの動作のその他の一部を示すフロー図である。
【図15】図2実施例に適用されるCPUの動作のさらにその他の一部を示すフロー図である。
【図16】図2実施例に適用されるCPUの動作の他の一部を示すフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、この発明の実施の形態を図面を参照しながら説明する。
[基本的構成]
【0018】
図1を参照して、この発明の電子カメラは、基本的に次のように構成される。変更手段1は、フォーカスレンズ5から複数の評価エリアを有する撮像面6までの距離を繰り返し変更する。検出手段2は、複数の評価エリアの各々で捉えられた被写界像の高周波成分を変更手段1の変更処理と並列して繰り返し検出する。選択手段3は、複数の評価エリアの各々で捉えられた被写界像の輝度情報に基づいて高輝度条件から外れる1または2以上の評価エリアを複数の評価エリアの中から選択する処理を変更手段1の変更処理と並列して繰り返し実行する。調整手段4は、選択手段3によって選択された1または2以上の評価エリアに対応して検出手段2によって検出された高周波成分に基づいてフォーカスレンズ5から撮像面6までの距離を合焦点に対応する距離に調整する。
【0019】
高輝度条件を満足する1または2以上の評価エリアを選択する処理は、フォーカスレンズ5から撮像面6までの距離を変更する処理と並列して繰り返し実行される。一方、光源の周辺に現れる高輝度部分の広がりは、光源に対する合焦度によって相違する。したがって、被写界に光源が存在する場合、選択される1または2以上の評価エリアは、フォーカスレンズ5から撮像面6までの距離の変更に伴って変動し得る。フォーカスレンズ5から撮像面6までの距離は、こうして選択される1または2以上の評価エリアに対応する高周波成分に基づいて、合焦点に対応する距離に調整される。これによって、光源を含む被写界に対する合焦性能を維持することができる。
[実施例]
【0020】
図2を参照して、この実施例のディジタルカメラ10は、ドライバ18aおよび18bによってそれぞれ駆動されるフォーカスレンズ12および絞り機構14を含む。フォーカスレンズ12および絞り機構14を経た被写界の光学像は、撮像装置16の撮像面16fに照射され、光電変換を施される。これによって、被写界像を表す電荷が生成される。
【0021】
電源が投入されると、CPU30は、スルー画像処理を実行するべく、ドライバ18cにプリ露光動作および間引き読み出し動作の繰り返しを命令する。ドライバ18cは、SG(Signal Generator)20から周期的に発生する垂直同期信号Vsyncに応答して、撮像面にプリ露光を施し、かつ撮像面で生成された電荷を間引き態様で読み出す。撮像装置16からは、読み出された電荷に基づく低解像度の生画像データが、ラスタ走査態様で周期的に出力される。
【0022】
信号処理回路22は、撮像装置16から出力された生画像データに白バランス調整,色分離,YUV変換などの処理を施し、これによって作成されたYUV形式の画像データをメモリ制御回路32を通してSDRAM34に書き込む。LCDドライバ36は、SDRAM34に書き込まれた画像データをメモリ制御回路32を通して繰り返し読み出し、読み出された画像データに基づいてLCDモニタ38を駆動する。この結果、被写界のリアルタイム動画像(スルー画像)がモニタ画面に表示される。
【0023】
図3を参照して、撮像面の中央には測光エリアEAが割り当てられる。輝度評価回路24は、信号処理回路22から出力されたYデータのうち測光エリアEAに属するYデータを、垂直同期信号Vsyncが発生する毎に積分する。積分値つまり輝度評価値は、垂直同期信号Vsyncの発生周期で輝度評価回路24から出力される。CPU30は、輝度評価回路24から出力された輝度評価値に基づいて適正EV値を算出するべく、上述のスルー画像処理と並列してスルー画像用AE処理(簡易AE処理)を繰り返し実行する。算出された適正EV値を定義する絞り量および露光時間は、ドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定される。この結果、LCDモニタ38に表示されるスルー画像の明るさが適度に調整される。
【0024】
キー入力装置28上のシャッタボタン28sが半押しされると、輝度評価回路24から出力された輝度評価値に基づいて最適EV値を算出するべく、厳格な記録用AE処理が実行される。算出された最適EV値を定義する絞り量および露光時間は、上述と同様、ドライバ18bおよび18cにそれぞれ設定される。
【0025】
記録用AE処理が完了すると、フォーカス評価回路26の出力に基づくAF処理が実行される。フォーカス評価回路26は、信号処理回路22から出力されたYデータのうち図3に示すフォーカスエリアFB_0〜FB_8の各々に属するYデータの高周波成分を、垂直同期信号Vsyncが発生する毎に積分する。算出された積分値つまりAF評価値は、レジスタRGST1に登録される。
【0026】
フォーカス評価回路26はまた、フォーカス評価エリアFB_0〜FB_8の各々に現れる高輝度画素(設定値を上回る輝度を有する画素)の数を垂直同期信号Vsyncが発生する毎にカウントし、フォーカス評価エリアFB_0〜FB_8の各々に属するYデータの輝度変化率を垂直同期信号Vsyncが発生する毎に算出する。カウントされた高輝度画素の数つまり高輝度カウント値はレジスタRGST2に登録され、算出された輝度変化率はレジスタRGST3に登録される。
【0027】
CPU30は、レジスタRGST1〜RGST3の記述を参照して、いわゆる山登り処理によって合焦点に対応する位置を探索する。フォーカスレンズ12は、垂直同期信号Vsyncが発生する毎に光軸方向に段階的に移動され、その後に合焦点に配置される。
【0028】
シャッタボタン28sが全押しされると、記録処理が実行される。CPU30は、本露光動作および全画素読み出しを1回ずつ実行することをドライバ18cに命令する。ドライバ18cは、垂直同期信号Vsyncの発生に応答して撮像面に本露光を施し、電荷読み出しエリアで生成された全ての電荷をラスタ走査態様で読み出す。この結果、被写界を表す高解像度の生画像データが撮像装置16から出力される。
【0029】
出力された生画像データは上述と同様の処理を施され、この結果、YUV形式に従う高解像度の画像データがSDRAM34に確保される。I/F40は、こうしてSDRAM34に格納された高解像度の画像データをメモリ制御回路32を通して読み出し、読み出された画像データをファイル形式で記録媒体42に記録する。なお、スルー画像処理は、高解像度の画像データがSDRAM34に格納された時点で再開される。
【0030】
フォーカス評価回路26は、図4に示すように構成される。生画像データはラスタ走査態様で撮像装置16から出力されるため、Yデータもまたラスタ走査態様でフォーカス評価回路26に入力される。分配器50は、図3に示すフォーカスエリアFB_0〜FB_8の割り当て状態を参照してYデータを分配する。
【0031】
フォーカスエリアFB_0,FB_3およびFB_6に属するYデータは、HPF52,高輝度カウンタ64および輝度変化率算出回路70に与えられる。フォーカスエリアFB_1,FB_4およびFB_7に属するYデータは、HPF54,高輝度カウンタ66および輝度変化率算出回路72に与えられる。フォーカスエリアFB_2,FB_5およびFB_8に属するYデータは、HPF56,高輝度カウンタ68および輝度変化率算出回路74に与えられる。
【0032】
HPF52,54および56の各々は、与えられたYデータの高周波成分を抽出する。積分回路58は、HPF52によって抽出された高周波成分をフォーカスエリアFB_0,FB_3およびFB_6の各々に対応して積分する。積分回路60は、HPF54によって抽出された高周波成分をフォーカスエリアFB_1,FB_4およびFB_7の各々に対応して積分する。積分回路62は、HPF56によって抽出された高周波成分をフォーカスエリアFB_2,FB_5およびFB_8の各々に対応して積分する。これによって、フォーカスエリアFB_0〜FB_8の各々に対応するフォーカス評価値が検出される。
【0033】
高輝度カウンタ64は、フォーカスエリアFB_0,FB_3およびFB_6の各々に注目して、高輝度画素の数をカウントする。高輝度カウンタ66は、フォーカスエリアFB_1,FB_4およびFB_7の各々に注目して、高輝度画素の数をカウントする。高輝度カウンタ68は、フォーカスエリアFB_2,FB_5およびFB_8の各々に注目して、高輝度画素の数をカウントする。これによって、フォーカスエリアFB_0〜FB_8の各々に対応する高輝度カウント値が検出される。
【0034】
輝度変化率算出回路70は、フォーカスエリアFB_0,FB_3およびFB_6の各々に注目して輝度変化率を算出する。輝度変化率算出回路70は、フォーカスエリアFB_1,FB_4およびFB_7の各々に注目して輝度変化率を算出する。輝度変化率算出回路70は、フォーカスエリアFB_2,FB_5およびFB_8の各々に注目して輝度変化率を算出する。これによって、フォーカスエリアFB_0〜FB_8の各々に対応する輝度変化率が検出される。
【0035】
図5〜図7を参照して、レジスタRGST1〜RGST3の各々は、フォーカスエリアFB_0〜FB_8にそれぞれ対応する9個のカラムを有する。また、AF処理が実行されるとき、フォーカスレンズ12は至近端から無限端までの間でPmax+1個の位置に配置される。これを踏まえて、9個のカラムの各々はPmax+1個に分割される。
【0036】
フォーカスエリアFB_0〜FB_8で検出された9個のフォーカス評価値は、フォーカスレンズ12の現在位置に対応して、レジスタRGST1の9個のカラムに登録される。フォーカスエリアFB_0〜FB_8で検出された9個の高輝度カウント値は、フォーカスレンズ12の現在位置に対応して、レジスタRGST2の9個のカラムに登録される。フォーカスエリアFB_0〜FB_8で検出された9個の輝度変化率は、フォーカスレンズ12の現在位置に対応して、レジスタRGST3の9個のカラムに登録される。
【0037】
AF処理にあたっては、まずフォーカスレンズ12が至近端に配置され、変数Pが“0”に設定される。変数Pの設定処理によって、レジスタRGST1におけるAF評価値の書き込み位置が指定され、レジスタRGST2における輝度変化率の書き込み位置が指定され、そしてレジスタRGST3における高輝度カウント値の書き込み位置が指定される。AF評価値はレジスタRGST1のP番目の位置に登録され、輝度変化率はレジスタRGST2のP番目の位置に登録され、そして高輝度カウント値はレジスタRGST3のP番目の位置に登録される。
【0038】
垂直同期信号Vsyncが発生すると、フォーカスエリアFB_0〜FB_8にそれぞれ対応する合焦曲線CV_0〜CV_8に注目したピーク検出処理が、以下の要領で実行される。なお、合焦曲線CV_K(K:0〜8)は、レジスタRGST1のK番目のカラムに登録されたAF評価値によって描かれる曲線に相当する。
【0039】
前提として、球状の光源LT1を有するデスクライトDKL1,線状の光源LT2を有する蛍光灯FL1および人物HM1が図9に示す要領で存在する被写界が捉えられた場合を想定する。ここで、デスクライトDKL1は蛍光灯FL1よりも至近側に位置する。また、フォーカスエリアFB_6は光源LT1の左側に割り当てられ、フォーカスエリアFB_0は光源LT2の左側に割り当てられ、フォーカスエリアFB_4は人物HM1の顔を覆う位置に割り当てられる。
【0040】
こうして割り当てられたフォーカスエリアFB_6,FB_4およびFB_0にそれぞれ対応する合焦曲線CV_6,CV_4およびCV_0は、図11に示す要領で変化する。
【0041】
光源LT1の高輝度成分は、光源LT1に対するデフォーカス量に応じて異なる態様でフォーカスエリアFB_6に進入する。フォーカスエリアFB_6に占める高輝度成分の割合が或る数値に達するまでは、合焦曲線CV_6は上昇する。
【0042】
しかし、高輝度成分の割合が或る数値を上回ると、合焦曲線CV_6は急激に下降する。中央近傍に現れる合焦曲線CV_6のピークは、このような高輝度成分の割合の変動に起因するものである。
【0043】
合焦曲線CV_6は、その後、デスクライトDSK1の脚へのフォーカスによって上昇し、デスクライトDSK1の脚へのデフォーカスによって下降する。至近端近傍に現れる合焦曲線CV_6のピークは、このような合焦度の変動に起因するものである。
【0044】
光源LT2の高輝度成分もまた、光源LT2に対するデフォーカス量に応じて異なる態様でフォーカスエリアFB_0に進入する。フォーカスエリアFB_0に占める高輝度成分の割合が或る数値まで減少すると、合焦曲線CV_0は急激に下降する。下降した合焦曲線CV_0は、高輝度成分の割合のさらなる減少に伴って下降する。
【0045】
合焦曲線CV_4は、人物HM1の顔へのフォーカスによって上昇し、人物HM1の顔へのデフォーカスによって下降する。中央近傍に現れる合焦曲線CV_4のピークは、このような合焦度の変動に起因するものである。
【0046】
ピーク検出処理では、まず、注目フォーカスエリアにおける最新の輝度変化率および高輝度カウント値がレジスタRGST2およびレジスタRGST3からそれぞれ検出され、検出された輝度変化率および高輝度カウント値に基づいてフラグHL_FLGの設定が調整される。
【0047】
フラグHL_FLGは、輝度変化率が閾値TH1を上回りかつ高輝度カウント値が“0”を上回るときに“1”に設定され、さらに輝度変化率が閾値TH1以下でも高輝度カウント値が閾値TH2を上回れば“1”に設定される。
【0048】
フラグHL_FLGはまた、輝度変化率および高輝度カウント値がそれぞれ閾値TH1および閾値TH2以下であるときに“0”に設定され、さらに輝度変化率が閾値TH1を上回っても高輝度カウント値が“0”以下であれば“0”に設定される。
【0049】
つまり、フラグHL_FLGは、注目フォーカスエリアに光源のような高輝度成分が存在するときに“1”に設定され、注目フォーカスエリアに高輝度成分が存在しないときに“0”に設定される。
【0050】
フラグHL_FLGの設定が完了すると、注目フォーカスエリアのフラグHL_FLGが“0”であるか否かが判別されるとともに、注目フォーカスエリアの合焦曲線にピークが現れたか否かが判別される。ピーク判別にあたっては、注目フォーカスエリアに対応してレジスタRGTS1に登録された1または2以上のAF評価値が参照される。
【0051】
フラグHL_FLGが“0”でかつ注目フォーカスエリアの合焦曲線にピークが現れたときは、図8に示すレジスタRGST4に設けられたフラグRE_FLGが注目フォーカスエリアに対応して“1”に設定される。一方、フラグHL_FLGが“1”であるか、或いは注目フォーカスエリアの合焦曲線にピークが現れなければ、レジスタRGST4に設けられたフラグRE_FLGが注目フォーカスエリアに対応して“0”に設定される。
【0052】
したがって、フラグRE_FLGは、高輝度成分が存在しないフォーカスエリアの合焦曲線にピークが現れたときに“1”に設定される。換言すれば、フォーカスエリアの合焦曲線にピークが現れても、このフォーカスエリアに高輝度成分が存在すれば、フラグRE_FLGが“1”に設定されることはない。
【0053】
図9〜図11に示す例においては、合焦曲線CV_4のピークが中央近傍に現れたときに、フラグRE_FLGがフォーカスエリアFB_4に対応して“1”に設定される。また、合焦曲線CV_6のピークが至近端近傍に現れたときに、フラグRE_FLGがフォーカスエリアFE_6に対応して“1”に設定される。
【0054】
ピーク検出処理は、フラグRE_FLGの状態がフォーカスエリアFB_0〜FB_8の全てについて確定した時点で終了される。
【0055】
ピーク検出処理が終了すると、レジスタRGST1に設けられたフラグRE_FLGの状態が判別される。これらのフラグRE_FLGの少なくとも1つが“1”を示せば、RE_FLG=1に対応する1または2以上の合焦曲線が合焦曲線CV_0〜CV_8の中から特定される。さらに、ピーク近傍におけるAF評価値の変化率が特定された合焦曲線毎に算出され、算出された1または2以上の変化率の少なくとも1つが閾値THrtを上回るか否かが判別される。
【0056】
閾値THrtを上回る変化率を示す合焦曲線が発見されれば、発見された合焦曲線のピーク位置が合焦点とみなされ、この合焦点にフォーカスレンズ12が配置される。図11の例では、合焦曲線CV4のピーク近傍における変化率は閾値THrtを上回る。この結果、フォーカスレンズ12は合焦曲線CV4のピーク位置に配置される。AF処理は、合焦点へのフォーカスレンズ12の配置によって終了される。
【0057】
一方、レジスタRGST4の記述の中に“1”が存在しないか、或いは閾値THrtを上回る変化率を示す合焦曲線が発見されなければ、フォーカスレンズ12が既定量だけ無限側に移動され、変数Pがインクリメントされ、そして上述した処理が再開される。
【0058】
CPU30は、図12〜図16に示す撮像タスクに従う処理を実行する。この撮像タスクに対応する制御プログラムは、フラッシュメモリ44に記憶される。
【0059】
まずステップS1でスルー画像処理を実行する。この結果、被写界を表すスルー画像がLCDモニタ38から出力される。ステップS3ではシャッタボタン28sが半押しされたか否かを判別し、判別結果がNOである限りステップS5のスルー画像用AE処理を繰り返す。この結果、スルー画像の明るさが適度に調整される。シャッタボタン28sが半押しされると、ステップS3で記録用AE処理を実行し、ステップS7でAF処理を実行する。ステップS7の処理によってスルー画像の明るさが最適値に調整され、ステップS9の処理によってフォーカスレンズ12が合焦位置に配置される。
【0060】
ステップS11ではシャッタボタン28sが全押しされたか否かを判別し、ステップS13ではシャッタボタン28sの操作が解除されたか否かを判別する。ステップS11でYESであればステップS15の記録処理を経てステップS1に戻る。ステップS13でYESであればそのままステップS3に戻る。
【0061】
ステップS9のAF処理は、図13〜図14に示すサブルーチンに従って実行される。まずステップS21でフォーカスレンズ12を至近側端部に配置し、ステップS23で変数Pを“0”に設定する。
【0062】
変数Pの設定処理によって、レジスタRGST1におけるAF評価値の書き込み位置が指定され、レジスタRGST2における輝度変化率の書き込み位置が指定され、そしてレジスタRGST3における高輝度カウント値の書き込み位置が指定される。
【0063】
垂直同期信号Vsyncが発生するとステップS25からステップS27に進み、フォーカスエリアFB_0〜FB_8にそれぞれ対応する合焦曲線CV_0〜CV_8に注目したピーク検出処理を実行する。
【0064】
ピーク検出処理の結果、レジスタRGST4に設けられたフラグRE_FLGがフォーカスエリアFB_0〜FB_8の各々に対応して“0”または“1”に設定される。つまり、フラグRE_FLGは、高輝度成分が存在しないフォーカスエリアの合焦曲線にピークが現れたときに“1”に設定され、これ以外の状況の下で“0”に設定される。
【0065】
ステップS29では、レジスタRGST4に設けられたフラグRE_FLGの少なくとも1つが“1”を示すか否かを判別する。判別結果がNOであればステップS31進み、フォーカスレンズ12を既定量だけ無限側に移動させる。レンズ移動処理が完了すると、ステップS33で変数Pをインクリメントし、その後にステップS25に戻る。
【0066】
ステップS29の判別結果がYESであればステップS35に進み、RE_FLG=1に対応する1または2以上の合焦曲線を合焦曲線CV_0〜CV_8の中から特定する。ステップS37ではピーク近傍におけるAF評価値の変化率を特定された合焦曲線毎に算出し、ステップS39では算出された変化率の少なくとも1つが閾値THrtを上回るか否かを判別する。
【0067】
判別結果がNOであればステップS31に戻る一方、判別結果がYESであればステップS41に進む。ステップS41では、閾値THrtを上回る変化率を示す合焦曲線のピーク位置(具体的には、現在のレンズ位置から既定量の2倍だけ至近側の位置)を合焦位置とみなし、この合焦位置にフォーカスレンズ12を配置する。ステップS43の処理が完了すると、上階層のルーチンに復帰する。
【0068】
図13に示すステップS27のピーク検出処理は、図15〜図16に示すサブルーチンに従って実行される。まずステップS51で変数Kを“1”に設定する。ステップS53では変数Kに対応する最新の輝度変化率をレジスタRGST2から検出し、ステップS55では変数Kに対応する最新の高輝度カウント値をレジスタRGST3から検出する。
【0069】
ステップS57では、ステップS53で検出された輝度変化率が閾値TH1を上回るか否かを判別する。また、ステップS59では、ステップS55で検出された高輝度カウント値が閾値TH2を上回るか否かを判別する。さらに、ステップS61では、ステップS55で検出された高輝度カウント値が“0”を上回るか否かを判別する。
【0070】
ステップS57およびS61のいずれもYESであるか、或いはステップS57でNOでかつステップS59でYESであれば、ステップS63でフラグHL_FLGを“1”に設定する。また、ステップS57およびS59のいずれもNOであるか、或いはステップS57でYESでかつステップS61でNOであれば、ステップS65でフラグHL_FLGを“0”に設定する。
【0071】
したがって、フラグHL_FLGは、フォーカスエリアFB_Kに高輝度成分が存在するときに“1”に設定され、フォーカスエリアFB_Kに高輝度成分が存在しないときに“0”に設定される。
【0072】
ステップS81またはS83の処理が完了すると、フラグHL_FLGが“0”を示すか否かをステップS67で判別し、合焦曲線CV_Kにピークが現れたか否かをステップS69で判別する。ステップS69の判別処理では、フォーカスエリアFB_Kに対応してレジスタRGTS1に登録された1または2以上のAF評価値が参照される。
【0073】
ステップS67およびS69のいずれもYESであればステップS71に進み、レジスタRGST4に設けられたフラグRE_FLGを変数Kに対応して“1”に設定する。ステップS67またはS69でNOであればステップS73に進み、レジスタRGST4に設けられたフラグRE_FLGを変数Kに対応して“0”に設定する。
【0074】
したがって、フラグRE_FLGは、高輝度成分が存在しないフォーカスエリアの合焦曲線にピークが現れたときに“1”に設定される。換言すれば、フォーカスエリアの合焦曲線にピークが現れても、このフォーカスエリアに高輝度成分が存在すれば、フラグRE_FLGが“1”に設定されることはない。フラグRE_FLGの設定をこうして制御することで、高輝度成分が存在するフォーカスエリアの合焦曲線が合焦判別の対象から排除される。
【0075】
ステップS71またはS73の処理が完了すると、変数KをステップS75でインクリメントし、変数Kが“8”を上回ったか否かをステップS77で判別する。判別結果がNOであればステップS53に戻り、判別結果がYESであれば上階層のルーチンに復帰する。
【0076】
以上の説明から分かるように、撮像面16fにはフォーカスエリアFB_0〜FB_8が割り当てられる。CPU30は、フォーカスレンズ12から撮像面16fまでの距離を繰り返し変更し(S31)、フォーカスエリアFB_0〜FB_8の各々で捉えられた被写界像の高周波成分つまりAF評価値を距離変更処理と並列して繰り返し検出する(S23, S25, S33)。CPU30はまた、フォーカスエリアFB_0〜FB_8の各々で捉えられた被写界像の輝度情報に基づいて、高輝度条件から外れる1または2以上のフォーカスエリアをフォーカスエリアFB_0〜FB_8の中から選択する(S53~S65)。この選択処理は、距離調整処理と並列して繰り返し実行される。CPU30はさらに、選択された1または2以上のフォーカスエリアに対応して検出されたAF評価値に基づいて、フォーカスレンズ12から撮像面16fまでの距離を合焦点に対応する距離に調整する(S67~S71, S29, S35~S41)。
【0077】
高輝度条件を満足する1または2以上のフォーカスエリアを選択する処理は、フォーカスレンズ12から撮像面16fまでの距離を変更する処理と並列して繰り返し実行される。一方、光源の周辺に現れる高輝度部分の広がりは、光源に対する合焦度によって相違する。したがって、被写界に光源が存在する場合、選択される1または2以上のフォーカスエリアは、フォーカスレンズ12から撮像面16fまでの距離の変更に伴って変動し得る。フォーカスレンズ12から撮像面16fまでの距離は、こうして選択される1または2以上のフォーカスエリアに対応する高周波成分に基づいて、合焦点に対応する距離に調整される。これによって、光源を含む被写界に対する合焦性能を維持することができる。
【0078】
なお、この実施例では、AF処理の際にフォーカスレンズ12を光軸方向に移動させるようにしているが、フォーカスレンズ12の代わりに或いはフォーカスレンズ12とともに、撮像面を光軸方向に移動させるようにしてよい。
【0079】
また、この実施例では、合焦位置が検出された時点でAF処理を終了するようにしている(図14のステップS41参照)。しかし、フォーカスレンズ12が無限側端部に達した後にAF処理を終了するようにしてもよい。
【符号の説明】
【0080】
10 …ディジタルカメラ
12 …フォーカスレンズ
16 …撮像装置
24 …輝度評価回路
26 …フォーカス評価回路
30 …CPU
44 …フラッシュメモリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォーカスレンズから複数の評価エリアを有する撮像面までの距離を繰り返し変更する変更手段、
前記複数の評価エリアの各々で捉えられた被写界像の高周波成分を前記変更手段の変更処理と並列して繰り返し検出する検出手段、
前記複数の評価エリアの各々で捉えられた被写界像の輝度情報に基づいて高輝度条件から外れる1または2以上の評価エリアを前記複数の評価エリアの中から選択する処理を前記変更手段の変更処理と並列して繰り返し実行する選択手段、および
前記選択手段によって選択された1または2以上の評価エリアに対応して前記検出手段によって検出された高周波成分に基づいて前記フォーカスレンズから前記撮像面までの距離を合焦点に対応する特定距離に調整する調整手段を備える、電子カメラ。
【請求項2】
前記選択手段は、前記複数の評価エリアの各々で捉えられた被写界像の輝度情報を前記変更手段の変更処理と並列して検出する輝度情報検出手段、および前記輝度情報検出手段によって検出された輝度情報を基準と比較する比較手段を含む、請求項1記載の電子カメラ。
【請求項3】
前記輝度情報は前記変更手段の変更処理に伴う輝度の変化量および/または設定値を上回る輝度を示す画素の数をパラメータとして含む、請求項2記載の電子カメラ。
【請求項4】
前記調整手段は、極大値を示す高周波成分が検出された特定評価エリアを前記選択手段によって選択された1または2以上の評価エリアの中から抽出する抽出手段、および前記特定評価エリアで検出された高周波成分の変化量に基づいて前記特定距離への調整処理を実行する調整処理手段を含む、請求項1ないし3のいずれかに記載の電子カメラ。
【請求項5】
前記調整手段は前記特定評価エリアで検出された高周波成分の変化量が閾値を上回るとき前記調整処理手段を起動する起動制御手段をさらに含む、請求項4記載の電子カメラ。
【請求項6】
電子カメラのプロセッサに、
フォーカスレンズから複数の評価エリアを有する撮像面までの距離を繰り返し変更する変更ステップ、
前記複数の評価エリアの各々で捉えられた被写界像の高周波成分を前記変更ステップの変更処理と並列して繰り返し検出する検出ステップ、
前記複数の評価エリアの各々で捉えられた被写界像の輝度情報に基づいて高輝度条件から外れる1または2以上の評価エリアを前記複数の評価エリアの中から選択する処理を前記変更ステップの変更処理と並列して繰り返し実行する選択ステップ、および
前記選択ステップによって選択された1または2以上の評価エリアに対応して前記検出ステップによって検出された高周波成分に基づいて前記フォーカスレンズから前記撮像面までの距離を合焦点に対応する距離に調整する調整ステップを実行させるための、合焦制御プログラム。
【請求項7】
電子カメラによって実行される合焦制御方法であって、
フォーカスレンズから複数の評価エリアを有する撮像面までの距離を繰り返し変更する変更ステップ、
前記複数の評価エリアの各々で捉えられた被写界像の高周波成分を前記変更ステップの変更処理と並列して繰り返し検出する検出ステップ、
前記複数の評価エリアの各々で捉えられた被写界像の輝度情報に基づいて高輝度条件から外れる1または2以上の評価エリアを前記複数の評価エリアの中から選択する処理を前記変更ステップの変更処理と並列して繰り返し実行する選択ステップ、および
前記選択ステップによって選択された1または2以上の評価エリアに対応して前記検出ステップによって検出された高周波成分に基づいて前記フォーカスレンズから前記撮像面までの距離を合焦点に対応する距離に調整する調整ステップを備える、合焦制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【公開番号】特開2011−43776(P2011−43776A)
【公開日】平成23年3月3日(2011.3.3)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−193615(P2009−193615)
【出願日】平成21年8月24日(2009.8.24)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【Fターム(参考)】