説明

電子カード用の温度補償発振器

【課題】低背化に適したカード用とした表面実装用の温度補償発振器を提供する。
【解決手段】実装端子を外底面に有する積層セラミックからなる容器本体に水晶片を収容して密閉封入した水晶振動子13と、前記水晶振動子13ともに形成する発振回路及び温度補償機構を有するICベアチップのIC端子が電気的に接続した実装端子を外底面に有するチップ状モールドIC14と、からなり、カード用のセット基板12に実装される表面実装用の温度補償発振器であって、前記チップ状モールドIC14は前記水晶振動子13に起因した周波数温度特性を補償する温度補償データが予め書き込まれ、前記チップ状モールドIC14と前記水晶振動子13とはペアー素子として、前記セット基板12に水平方向に並設して実装された構成とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は電子カード例えばシムカード(携帯電話用)やPCカード(パソコン用)に実装される温度補償発振器を技術分野とし、特に高さ寸法を小さくした電子カード用の温度補償発振器に関する。
【背景技術】
【0002】
(発明の背景)
電子カード例えばシムカードでは、使用許可情報や電話番号等の個人情報を登録して認証カードとして、携帯電話等に内蔵される。近年では、カードにGPS機能を取り込むことが検討され、これに対応した高さの小さい温度水晶発振器が求められている。この場合、シムカードは厚みを0.76mmとすることから、温度補償発振器の厚みを0.5mm、更には0.4mm以下が求められる。
【0003】
(従来技術の一例)
第5図は一従来例を説明する温度補償発振器の図で、同図(a)は断面図、同図(b)は外底面図である。
【0004】
温度補償発振器は、構造的に見ると、一般に、図に示す一部屋型、又は図示しないH型や接合型がある。温度補償発振器のうちの一部屋型は、積層セラミックからなる凹状とした容器本体1にICベアチップ2と水晶片3とを収容する。ICベアチップ2は回路機能面(一主面)にIC端子4を有し、バンプ5を用いた超音波熱圧着によって内底面の図示しない回路端子に固着される。
【0005】
IC端子4は電源、出力、アース、AFC端子(周波数自動制御端子)及び一対の水晶端子を両側の長辺に有する。一対の水晶端子4(xy)は例えば両辺側の中央に、残りのIC端子4は角部に設けられる。IC端子4のうちの電源、出力、アース及びAFC端子は図示しない配線路によって容器本体1の積層面を経て外底面の実装端子6に電気的に接続する。
【0006】
水晶片3は両主面に励振電極7(ab)を有し、一端部両側に引出電極8(ab)を延出する「第5図(b)参照」。引出電極8(ab)の延出した水晶片3の一端部両側は内壁段部の図示しない水晶保持端子に導電性接着剤9によって固着される。水晶保持端子はIC端子4のうちの水晶端子4(xy)に図示しない配線路によって電気的に接続する。容器本体1の開口端面には金属リング10が設けられ、金属カバー11をシーム溶接して密閉封入する。
【0007】
温度補償発振器のうちのH構造型は、容器本体図示しないH状として、上側凹部に水晶片3を収容して密閉封入し、開口端面に実装端子6を有する下側凹部にICベアチップ2を収容する。接合型は水晶片3を密閉封入した水晶振動子13の下面に、ICベアチップ2を収容して実装電極6を有する実装基板を接合する。ICベアチップ2と水晶片3及び実装端子6とは前述同様に結線される。
【特許文献1】特開2007−104005号公報
【特許文献2】特開2007−104075号公報
【特許文献3】特開2007−208562号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
(従来技術の問題点)
しかしながら、上記構成の温度補償発振器では、基本的には、いずれも、ICベアチップ2と水晶片3とを垂直方向に配置した構造とするので、高さ寸法は0.8mm程度が限度であり、例えば0.5〜0.4mm以下としたシムカード用の電子基板(以下、カード基板とする)には適さない。このことから、第6図(ab)の断面図及び平面図に示したように、ICベアチップ2と水晶片3とを水平方向に並設して高さ寸法を小さくすることが検討されている。
【0009】
この場合、底壁1aと枠壁1bとからなる容器本体1を凹状として、ICベアチップ2と水晶片3とを内底面に並設するので、高さ寸法を0.5mm程度にはできるが、これ以下には小さくはできなくなる。すなわち、水晶片3(ATカット)の厚みは、振動周波数を26MHzとすると0.06mmとなる。また、振動に必要な内底面(底壁1a)とのギャップを考慮すると、導電性接着剤9の厚みを含めて底壁1aから水晶片3の上面までの高さh1は0.11mm程度となる。
【0010】
これに対し、ICベアチップ2は厚みが薄い場合120μm程度であり、超音波熱圧着とするバンプ5の厚み40μmを考慮すると、底壁1aからICベアチップ2の上面の高さh2は160μmになる。したがって、ICベアチップ2の高さh2が水晶片3のそれh1よりも大きくなる。そして、ICベアチップ2の上面と金属リング10(100μm)を含めた金属カバー11までの間隔を考慮すると、内部空間の高さh3は40μmになる。
【0011】
さらに、容器本体1の底壁1aは製造上(強度)の観点から130μm程度を要し、容器本体1はICベアチップ2と水晶片3とを並設して収容するので平面外形は大きくなる。したがって、容器本体1の開口端面を例えばシーム溶接によって封止するときの機械的変形を防止するため、底壁1aの厚みを130μ以上に大きく例えば270μmにする必要がある。
【0012】
なお、容器本体1の機械的変形は、例えばシーム溶接時の圧力や、容器本体1と金属カバー11との熱膨張差による。また、実装端子6の厚みは10μm以下で、底壁1aの厚みに対する誤差の範疇となるので、ここでは無視する。そして、金属カバー11の厚みは70μmとなる。
【0013】
これらのことから、容器本体1に金属カバー11を接合した温度補償発振器の高さは0.47mm程度になる。したがって、容器本体1にICベアチップ2と水晶片3とを並設して金属カバー11を接合した場合でも、温度補償発振器の高さは0.5mmが限度で、これ以下にするには限界があった。
【0014】
(発明の目的)
本発明は低背化に適した電子カード用の温度補償発振器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0015】
(着目点及び発想)
本発明は、水晶片を収容して水晶振動子を形成するには容器本体の気密性を確保する必要のあることからセラミックが選択されるが、ICベアチップは格別に気密性を要しない点、及びICベアチップは水晶振動子よりも高さが低く、水晶発振器の高さは水晶振動子に依存する点に着目し、ICベアチップを例えば樹脂モールドしたチップ状ICと水晶振動子とを個別(別体)として並設することを発想した。
【0016】
(解決手段)
本発明は、特許請求の範囲(請求項1)に示したように、実装端子を外底面に有する積層セラミックからなる容器本体に水晶片を収容して密閉封入した水晶振動子と、前記水晶振動子とともに形成される発振回路及び温度補償機構を集積化したICベアチップのIC端子が電気的に接続した実装端子を外底面に有するチップ状ICとからなり、電子カード用の基板に実装される表面実装用の温度補償発振器であって、前記チップ状ICは前記水晶振動子に起因した周波数温度特性を補償する温度補償データが前記温度補償機構に予め書き込まれ、前記チップ状ICと前記水晶振動子とはペアー素子として、前記セット基板に水平方向に並設して実装された構成とする。
【発明の効果】
【0017】
このような構成であれば、容器本体からICベアチップを切り離してチップ状ICとするので、容器本体内は水晶片のみとした水晶振動子になる。したがって、容器本体はバンプを含めたICベアチップの高さを無視できるので、水晶片の厚みに依存した高さに設定できる。そして、チップ状ICは独立して形成されるので、例えば外実装端子を底面に有して容器本体の厚みよりも小さいチップ用基板に搭載することにより、水晶振動子の高さよりも小さくできる。
【0018】
また、チップ状ICには水晶振動子に対応した温度補償データが予め書き込まれ、チップ状ICと当該水晶振動子とをペアー素子としてカード用のセット基板に水平方向に並設するので、高さ寸法が水晶振動子に依存して小さくなる温度補償発振器を提供できる。
【0019】
さらに、ここでは、チップ状ICはICベアチップのIC端子と電気的に接続した実装端子を外底面に設けるので、実装端子をIC端子よりも大きくできる。したがって、プローブを当接しての温度特性の測定や温度補償データ等の書き込みあるいは発振特性の検査を容易にできる。
【0020】
なお、通常では、IC端子は回路機能面の能動領域とは重畳させず、IC端子の面積を小さくして能動領域の面積を大きくする。これにより、例えばバンプをIC端子に設けて超音波熱圧着する際の衝撃によっての能動領域への影響を小さくする。したがって、IC端子の面積が小さいことから、実装端子の面積を大きくしてプローブの当接を容易にする。
【0021】
(実施態様項)
本発明の請求項2では、請求項1において、前記水晶振動子の水晶片と電気的に接続した実装端子中の水晶端子は一辺側の両端部に形成され、前記チップ状モールドICのベアチップと電気的に接続した実装端子中の水晶端子は一辺側の両端部に形成され、前記水晶振動子と前記チップ状モールドICとの水晶端子の形成された一辺側は対向して並設される。これにより、水晶振動子とチップ状モールドICとの水晶端子間を配線パターンで短く接続でき、配線容量を小さくして発振周波数の変化を抑止できる。
【0022】
同請求項3では、請求項1において、前記ICベアチップのIC端子が電気的に接続した実装端子を外底面に有するチップ状ICは、樹脂モールドされる。これにより、チップ状ICを特定して、樹脂モールドによってICベアチップを保護する。
【0023】
同請求項4では、請求項3において、前記チップ状ICは、前記実装端子を外底面に有するチップ用基板に前記ICベアチップを固着して樹脂モールドされる。これにより、実装端子の形成される外底面をさらに特定して、具体的にする。なお、ICベアチップはフリップチップボンディングやワイヤーボンディングを用いて固着される。
【0024】
同請求項5では、前記チップ状モールドICと前記水晶振動子のペアー素子は、キャリアテープの幅方向に並設された2個の収容穴に保持して搬送される。これにより、ペアー素子であることが明確になり、例えばマニュピュレータを用いた自動実装を容易にできる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0025】
第1図は本発明の一実施形態を説明する水晶発振器の図で、同図(a)はカード基板に実装した図、同図(b)はセット基板の特に回路端子を示す平面図である。なお、前従来例と同一部分には同番号を付与してその説明は簡略又は省略する。
【0026】
温度補償発振器はシムカード用の基板(以下、カード基板とする)12に実装された水晶振動子13とチップ状IC14とからなる。水晶振動子13は、第2図に示したように、積層セラミックからなる凹状とした容器本体1に水晶片3を収容し、金属カバー11を被せて密閉封入する。容器本体1の開口端面には金属リング10が設けられ、外底面の4角部に実装端子6を有し、一端部両側の内底面に図示しない一対の水晶保持端子を有する。なお、第2図(a)は断面図、同図(b)は外底面図である。
【0027】
一対の水晶保持端子は一方の長辺の両端部(両角部)となる実装端子6としての水晶端子6(xy)に積層面を経て電気的に接続する。また、金属リング10は他方の長辺の両端部となるアース端子としての実装端子6にスルーホールや積層面を経て電気的に接続する。水晶片3は両主面の励振電極7(ab)から引出電極8(ab)の延出した一端部両側が「前第6図(b)参照」、容器本体1の水晶保持端子に導電性接着剤9によって固着される。金属カバー11は開口端面に設けた金属リング10にシーム溶接によって接合する。
【0028】
チップ状IC14は、第3図に示したように、例えばバンプ5を用いた超音波熱圧着によってICベアチップ2をチップ用基板15上に固着し(所謂フリップチップボンディング)、樹脂モールドされる。なお、第3図(a)は平面図、同図(b)は断面図であり、同図(b)の着色部が樹脂モールドである。
【0029】
ICベアチップ2は、発振回路(但し、水晶振動子13を除く)及び温度補償機構を少なくとも集積化し、水晶振動子13に起因した発振回路の周波数温度特性を温度補償機構によって補償する。温度補償機構は温度補償データを記憶し、発振閉ループ中の水晶振動子13に接続した図示しない電圧可変容量素子に温度補償データ(電圧値)を印加する。
【0030】
そして、ICベアチップ2の長辺の両辺側に前述した電源、出力、アース、AFC端子、及び一対の水晶端子4(xy)からなる計6個のIC端子4を内底面に有する。水晶端子4(xy)は、ICベアチップ2における一辺となる一方の長辺の両端部とする。
【0031】
チップ用基板15はガラスエポキシ基板を含む樹脂基板やセラミック基板からなり、ICベアチップ2の各IC端子4に対応した回路端子16を有する。これらの回路端子16はチップ用基板15の外底面に実装端子6として延出する。実装端子6はICベアチップ2のIC端子4よりも面積を大きくする。
【0032】
そして、実装端子6はICベアチップ2のIC端子4の配列と同一とし、一方の長辺の両端部を水晶端子6(xy)とし、残りの回路端子6を両辺側に配置する。これらは、フリップチップボンディングによって個々のICベアチップ2を例えば図示しないシート状のチップ用基板15に縦横に固着した後、分割して形成される。
【0033】
このようなものでは、個々の水晶振動子13と個々のチップ状IC14とを電気的に接続して水晶発振器とした状態で、温度の異なる恒温槽に収容して周波数温度特性を測定し、温度補償データを得る。そして、チップ状IC14の電源等の回路端子から温度補償データをICベアチップ2の温度補償機構に予め書き込む。これらのチップ状IC14と水晶振動子13とはペアー素子となる。
【0034】
これらのペアー素子(チップ状IC14と水晶振動子13)は、例えば第4図に示したように、キャリアテープ19に収容されてユーザに搬送(輸送)される。キャリアテープ19は幅方向に2個の収容穴20(ab)を有し、チップ状IC14と水晶振動子13とのペアー素子がそれぞれ保持され、図示しないリールに券回される。図中の21は搬送孔で、カバーテープは省略してある。
【0035】
そして、ペアー素子を収容したキャリアテープ19が券回したリールをユーザに移送された後、カード用のセット基板12にマニュピレータ等を用いて水平方向に並設して自動実装され、温度補償発振器を構成する。この場合、水晶振動子13の水晶端子6(xy)とチップ状IC14の水晶端子4(xy)の設けられた一辺側は対向して、各水晶端子4(xy)及び6(xy)が対面して配置される。そして、これらと接続するセット基板12上の回路端子17(xy)及び18(xy)は直線状の配線路によって接続して最短の距離とする「第1図(b)参照」。
【0036】
このような構成であれば、ICベアチップ2と水晶片3とを容器本体1に収容して一体型とした従来例の温度補償発振器に対し、本実施形態では、チップ状IC14と水晶振動子13として別体型とし、カード基板12に水平方向に並設して温度補償発振器を構成する。
【0037】
この場合、ICベアチップ2は水晶片3を収容する容器本体1とは別個としたチップ用基板15にバンプ5を用いた超音波熱圧着とする。したがって、チップ用基板15の厚みを小さくできるとともに、単にモールドするのみで金属カバー11は不要にすることから、チップ状モールドIC14の高さを水晶振動子13よりも小さくできる。
【0038】
そして、水晶振動子13は水晶片3のみを容器本体1内に収容するので、水晶片3の厚みのみに依存して高さを決定できて高さが小さくなる。すなわち、水晶片3の厚みよりも大きくなるバンプ5を含めたICベアチップ2の高さを考慮する必要がないので、容器本体1の高さを従来例よりも小さくできる。
【0039】
これらから、チップ状IC14よりも水晶振動子13は高さが大きく、水晶振動子13が温度補償発振器の高さを決定することから、従来例のICベアチップ2と水晶片3とを一体的に収容した温度補償発振器よりも高さが小さくなる。したがって、温度補償発振器の高さを、シムカードの要求する高さ(0.5〜0.4mm以下)にできる。
【0040】
そして、この例では、水晶振動子13とチップ状IC14の水晶端子4(xy)及び6(xy)対面して、直線状の配線路によって最短距離で接続される。したがって、配線容量を小さくして発振周波数の変化を抑止できる。また、チップ用基板15の実装端子6をICベアチップ2のIC端子4よりも大きくする。したがって、プローブを当接を容易にして、温度特性の測定や温度補償データ等の書き込みあるいは発振特性の検査を確実にする。
【0041】
(他の事項)
上記実施形態ではフリップチップボンディングによってICベアチップ2をチップ用基板15に固着したが、ICベアチップ2の他主面を固着して一主面からのワイヤーボンディングによる電気的導出としてもよい。この場合、チップ用基板15に代えて金属端子板とすることもできる。そして、樹脂モ−ルドとしたが、例えばチップ用基板15に金属カバ−をかぶせることもできる。この場合、ICベアチップをシ−ルドできる。
【0042】
また、ICベアチップ2のIC端子4は一辺の両端部が水晶振動子4(xy)としたが、これに限らず、チップ用基板15の配線パターンによって実装端子6(xy)が一辺の両端部にあればよい。そして、金属カバー11はシーム溶接としたが、例えば電子ビームやAuSn等の共晶合金を用いた接合でも適用できる。
【0043】
さらに、ペアー素子はキャリアテープの幅方向に並設された2個の収容穴に保持され搬送されるとしたが、それぞれ別々のキャリアテープで個々に供給しても良く、又一つのキャリアテープの長さ方向に交互に収容しても良い。更には、ペアー素子をトレイに収容しても同等な効果を得ることができる。
【0044】
また、さらに、水晶振動子13とチップ状IC14との対向する側面を接着剤等によって一体化して、ペアー素子であることを明確にすることもできる。このように、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内での適宜な変更は本発明の技術的範囲内に包含される。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】本発明の一実施形態を説明する水晶発振器の図で、同図(a)はセット基板に実装した図、同図(b)はセット基板の特に回路端子を示す平面図である。
【図2】本発明の一実施形態を説明する特に水晶振動子の図で、同図(a)は断面図、同図(b)は外底面図である。
【図3】本発明の一実施形態を説明する特にチップ状モールドICの図で、同図(a)は平面図、同図(b)はA−A断面図である。
【図4】本発明の一実施形態を説明するキャリアテープの一部図である。
【図5】従来例の一例を説明する温度補償発振器の図で、同図(a)は断面図、同図(b)は外底面図である。
【図6】従来例の他例を説明する温度補償発振器の図で、同図(a)は断面図、同図(b)はカバーを除く平面図である。
【符号の説明】
【0046】
1 容器本体、2 ICベアチップ、3 水晶片、4 IC端子、5 バンプ、6 実装端子、7 励振電極、8 引出電極、9 導電性接着剤、10 金属リング、11 金属カバー、12 セット基板、13 水晶振動子、14 チップ状モールドIC、15 チップ用基板、16、17、18 回路端子、19 キャリアテープ、20 穴、21 搬送孔。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
実装端子を外底面に有する積層セラミックからなる容器本体に水晶片を収容して密閉封入した水晶振動子と、前記水晶振動子とともに形成される発振回路及び温度補償機構を集積化したICベアチップのIC端子が電気的に接続した実装端子を外底面に有するチップ状ICとからなり、電子カード用の基板に実装される表面実装用の温度補償発振器であって、前記チップ状ICは前記水晶振動子に起因した周波数温度特性を補償する温度補償データが前記温度補償機構に予め書き込まれ、前記チップ状ICと前記水晶振動子とはペアー素子として、前記セット基板に水平方向に並設して実装されたことを特徴とする電子カード用の温度補償発振器。
【請求項2】
請求項1において、前記水晶振動子の水晶片と電気的に接続した実装端子中の水晶端子は一辺側の両端部に形成され、前記チップ状ICのベアチップと電気的に接続した実装端子中の水晶端子は一辺側の両端部に形成され、前記水晶振動子と前記チップ状ICとの水晶端子の形成された一辺側は対向して並設された電子カード用の温度補償発振器。
【請求項3】
請求項1において、前記ICベアチップのIC端子が電気的に接続した実装端子を外底面に有するチップ状ICは、樹脂モールドされた電子カード用の温度補償発振器。
【請求項4】
請求項3において、前記チップ状ICは、前記実装端子を外底面に有するチップ用基板に前記ICベアチップを固着して樹脂モールドされた電子カード用の温度補償発振器。
【請求項5】
請求項1において、前記チップ状ICと前記水晶振動子のペアー素子は、キャリアテープの幅方向に並設された2個の収容穴に保持して搬送された電子カード用の温度補償発振器。

【図1】
image rotate

【図4】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate


【公開番号】特開2009−182622(P2009−182622A)
【公開日】平成21年8月13日(2009.8.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−19448(P2008−19448)
【出願日】平成20年1月30日(2008.1.30)
【出願人】(000232483)日本電波工業株式会社 (1,148)
【Fターム(参考)】