説明

電子キーシステムの通信機

【課題】電子キーシステムの通信機において、不必要にメカニカルキーがケースから抜け出るのを極力抑制する。
【解決手段】通信機は、ケース20とこれに収容されるメカニカルキー10とを備えている。ケース20にはメカニカルキー10が挿入される挿入孔22が形成されている。キープレート12の先端部には、キー凹凸部、即ちキー本来の機能のために形成されているキー溝13等とは別に凸部14が形成されている。メカニカルキー10が挿入孔22に挿入された状態において、この凸部14は挿入孔22の内壁に当接する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、メカニカルキーが挿入される挿入孔を有した電子キーシステムの通信機に関する。
【背景技術】
【0002】
車両の電子キーシステムでは、車両に設けられた送受信機とID情報を記憶した携帯用の通信機との間で通信を行い、通信機のID情報が当該車両に適合するものである旨車両側の送受信機によって確認された場合、車両の施解錠が可能になる。
【0003】
例えば図7に示されるように、こうした通信機は、電池やID情報が記憶された通信チップ等の電子部品103を内蔵するケース100、並びにこのケース100に形成された挿入孔101に挿入され収容されるメカニカルキー102を備えている。このメカニカルキー102は、通信機の電池切れや故障時において機械的に車両の施解錠を行うために用いられる。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上記通信機はその所持者によって携帯されるものであるため、ケース100に収容されているメカニカルキー102にはその携帯状況に応じて種々の力が作用する。このため、メカニカルキー102が不必要に挿入孔101から抜け出てしまうことがある。通常、こうしたメカニカルキー102の抜けを防止するために、通信機にはメカニカルキー102の凹部106に係止爪107を係止させることによりがメカニカルキー102の抜脱をロックするロック機構が設けられている。このロック機構では、リリースボタン108をスライドさせることにより、ロックを解除してメカニカルキー102を取り出すことができる。但し、こうしたロック機構を有した通信機であっても、例えば何らかの要因でリリースボタン108が意図せずスライドしてしまうと、メカニカルキー102は挿入孔101から容易に抜け出てしまい、場合によってはその紛失を招くおそれがある。
【0005】
この発明は、従来のこうした実情に鑑みてなされたものであり、その目的は、電子キーシステムの通信機において、不必要にメカニカルキーがケースから抜け出るのを極力抑制することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について説明する。
請求項1に記載の発明は、メカニカルキーが挿入される挿入孔を有した電子キーシステムの通信機において、メカニカルキーのキープレート及びメカニカルキーが挿入孔に収容された状態においてキープレートと対向する挿入孔の内壁の少なくとも一方に、メカニカルキーが挿入孔に対して挿脱される際におけるキープレートと内壁との間の摩擦力を局所的に増大させてメカニカルキーが挿入孔に収容された状態を保持する保持部が形成されてなることをその要旨としている。
【0007】
同構成によれば、メカニカルキーを挿入孔から挿脱する際、キープレートとこれに対応する挿入孔の内壁との間に所定の摩擦力が発生するようになる。その結果、この摩擦力により不必要にメカニカルキーが挿入孔から抜けてしまうのを抑制することができる。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の電子キーシステムの通信機において、前記保持部は前記キープレートにキー凹凸部とは各別に形成されて前記対向する前記挿入孔の内壁に当接する凸部であることをその要旨としている。
【0009】
同構成によれば、メカニカルキーが挿入孔に挿入されると、キープレートの凸部とこれに対向する挿入孔の内壁との間の面圧が局所的に増大して同部分に所定の摩擦力が発生するため、不必要にメカニカルキーが挿入孔から抜けるのを抑制することができる。またこの場合、キープレートにキー凹凸部を形成するのと併せて凸部を形成することが可能であり、こうした構成を採用すれば凸部をより容易に形成することができるようになる。
【0010】
また、凸部を形成する際には、請求項3に記載されるように、これをキープレートの両側縁部のうち少なくとも一方に形成する、といった構成を採用することができる。
請求項4に記載の発明は、請求項2又は3に記載の電子キーシステムの通信機において、前記凸部はこれに対向する前記挿入孔の内壁との摺動抵抗が前記メカニカルキーを前記挿入孔に挿入するときよりも抜くときの方が大きい形状を有してなることをその要旨としている。
【0011】
同構成によれば、メカニカルキーを挿入孔に挿入する際に要する挿入抵抗を抑えつつ、その抜け抑制機能を発揮することができる。
請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の電子キーシステムの通信機において、前記凸部は前記挿入孔の内壁に対する抜脱側の接触角が挿入側の接触角よりも大きくなる形状を有してなることをその要旨としている。
【0012】
同構成によれば、挿入孔の内壁に対する凸部の挿脱方向における接触角が挿入側よりも抜脱側のほうが大きく設定されているため、メカニカルキーを挿入するときよりも抜くときの方がその摺動抵抗が大きくなる。このように挿入孔の内壁に対する凸部の両接触角を異ならせるといった簡易な構成により、メカニカルキーを挿入孔に挿入するに際に要する挿入抵抗を抑えつつ、その抜け抑制機能を発揮することができる。
【0013】
請求項6に記載の発明は、請求項2〜5のいずれか一項に記載の電子キーシステムの通信機において、前記保持部は前記挿入孔に対する前記メカニカルキーの挿入方向における前記キープレートの先端側に少なくとも位置して形成されることをその要旨としている。
【0014】
同構成によれば、メカニカルキーが挿入孔に挿入する際の挿入方向において、キープレートの先端側に保持部が位置しているため、メカニカルキーを挿入孔から引き出す際、その保持部が挿入孔の先端側から基端側に移動して挿入孔の内壁に接触しなくなるまで所定の摩擦力が発生した状態を維持することができる。その結果、不必要にメカニカルキーが挿入孔から抜けることを好適に抑制することができるようになる。
【0015】
請求項7に記載の発明は、請求項2〜6のいずれか一項に記載の電子キーシステムの通信機において、前記挿入孔の内壁には前記メカニカルキーが前記挿入孔に収容された状態で前記キープレートの凸部と嵌合する凹部が形成されることをその要旨としている。
【0016】
同構成によれば、メカニカルキーが挿入孔に収容された状態においては、キープレートの凸部と挿入孔の内壁に形成された凹部とが嵌合するため、この嵌合力によってメカニカルキーの抜けを抑制することができるようになる。また、この嵌合状態が解除されても、凸部と挿入孔の内壁との間に生じる摩擦力によってメカニカルキーの抜け抑制機能を維持することができる。
【0017】
請求項8に記載の発明は、請求項1に記載の電子キーシステムの通信機において、前記保持部は前記キープレート及び前記対向する挿入孔の内壁の少なくとも一方の表面に形成されその面粗度が局所的に大きくなるように調整加工した面粗度調整部であることをその要旨としている。
【0018】
同構成によれば、面粗度調整部によりキープレートと挿入孔の内壁との接触部分における摩擦力を増大させて抜け抑制機能を発揮することができる。
請求項9に記載の発明は、請求項1に記載の電子キーシステムの通信機において、前記保持部は前記キープレート及び前記対向する挿入孔の内壁の一方に取り付けられ、その一方の形成材料よりも他方に対する摩擦係数が大きい別種の材料からなる摩擦部材であることをその要旨としている。
【0019】
同構成によれば、キープレートと挿入孔の内壁との接触部分における摩擦力を増大させて抜け抑制機能を発揮することができる。
請求項10に記載の発明は、請求項1に記載の電子キーシステムの通信機において、前記保持部は前記キープレートの側縁部及びこれに対向する挿入孔の内壁に形成されて凹凸の関係により嵌合する断面楔状の嵌合部であることをその要旨としている。
【0020】
同構成では、キープレートを挿入孔から抜く際に、その抜脱方向が嵌合部の形成された側縁部側に傾くと、楔効果によって嵌合部における摩擦力が増大するため、キープレートは挿入孔から抜け難い状態となる。通常、意図しないメカニカルキーの抜けが生じる場合には、このようにキープレートが挿入孔内において傾いた状態になる傾向がある。従って、上記構成によれば、不必要にメカニカルキーが挿入孔から抜けてしまうのを好適に抑制することができる。
【0021】
請求項11に記載の発明は、請求項10に記載の電子キーシステムの通信機において、前記嵌合部は前記メカニカルキーの挿入方向に沿って前記キープレート側縁部及びこれに対向する挿入孔の内壁の全体にわたって形成されることをその要旨としている。
【0022】
同構成によれば、嵌合部において生じる総摩擦力を増大させることができ、抜け抑制機能を一層高めることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明を車両用電子キーシステムの通信機に具体化した一実施の形態について図1を参照して説明する。
図1は、メカニカルキー10をケース20から抜き出した状態を示す通信機の斜視図である。同図1に示されるように、この通信機は、ケース20とこれに収容されるメカニカルキー10とによって構成されている。ケース20の内部にはID情報が記憶された通信用チップや電池等の電子部品21が内蔵されている。これらメカニカルキー10及びケース20はいずれも合成樹脂材料によって形成されている。
【0024】
メカニカルキー10は、キー溝13が形成されたキープレート12と把持部11とによって構成されている。ケース20には、このメカニカルキー10の形状に対応した形状を有する挿入孔22が形成されている。メカニカルキー10はこの挿入孔22に挿入されることによってケース20に収容された状態となる。また、ケース20において挿入孔22の開口近傍には、メカニカルキー10が挿入孔22に挿入された状態で把持部11と対応する位置に切欠23が形成されている。切欠23から露出する把持部11の一部を把持することにより、挿入孔22に挿入されているメカニカルキー10をケース20から抜き出すことができる。
【0025】
また、キープレート12のキー溝13が形成された面には、その面に垂直な方向に突出する断面円形状の凸部14が形成されている。メカニカルキー10は射出成型を通じて所定の形状を有するように形成されるものであり、キー溝13及び凸部14はいずれもこの射出成型時に形成される。また、凸部14は、キープレート12において、メカニカルキー10の挿入方向における先端側に位置しており、キー凹凸部分、即ちキー本来の機能のために形成されているキー溝13とは別に形成されている。メカニカルキー10が挿入孔22に挿入された状態において、凸部14は挿入孔22の内壁に当接する。
【0026】
以上、説明した実施の形態によれば、以下の作用効果を奏することができる。
(1)キープレート12には、挿入孔22の内壁に当接する凸部14が形成されている。このため、キープレート12の凸部14とこれに対向する挿入孔22の内壁との間の面圧が局所的に増大し、その摩擦力によって不必要にメカニカルキー10が挿入孔22から抜けるのを抑制することができる。
【0027】
(2)また特に、この凸部14は、メカニカルキー10の挿入方向においてキープレート12の先端側に位置している。このため、メカニカルキー10を挿入孔22から引き出す際、その凸部14が挿入孔22の先端側から基端側に移動して挿入孔22の内壁に接触しなくなるまで所定の摩擦力が発生した状態を維持することができる。従って、メカニカルキー10の抜け抑制機能を高めることができる。
【0028】
(3)更に、凸部14をキー溝13と同時に併せて形成するようにしているため、これを容易に形成することができるようになる。
尚、上記実施の形態は以下のようにその構成を変更することができる。
【0029】
・図2に示されるように、キープレート12の側縁端部に側方に突出する凸部15を形成するとともに、挿入孔22の内壁にはメカニカルキー10が挿入孔22に収容された状態で凸部15と嵌合する凹部24を形成する、といった構成を採用してもよい。同構成によれば、メカニカルキー10が挿入孔22に収容された状態においては、凸部15と挿入孔22の内壁に形成された凹部24とが嵌合するため、この嵌合力によってメカニカルキー10の抜けを抑制することができる。また、この嵌合状態が解除されても、凸部15と挿入孔の内壁との間に生じる摩擦力によってメカニカルキー10の抜け抑制機能を維持することができる。尚、上記構成において、凹部24を省略した構成を採用することもできる。
【0030】
・また、上記実施の形態においても同様に、凸部14に対応する凹部を挿入孔22の内壁に形成するようにしてもよい。
・また、図3に示されるように、挿入孔22の内壁に対する抜脱側の接触角θ1が挿入側の接触角θ2よりも大きくなるように、凸部15を形成するのが望ましい。同構成によれば、メカニカルキー10を挿入する際よりも抜脱する際の方がその摺動抵抗が大きくなる。従って、挿入孔22の内壁に対する凸部15の両接触角を異ならせるといった簡易な構成により、メカニカルキー10を挿入孔22に挿入する際に要する挿入抵抗を抑えつつ、その抜け抑制機能を発揮することができる。
【0031】
・上記実施の形態では、図1に示されるように断面円形状の凸部14を例示したが、この凸部の断面形状は円形状のものに限らず、例えば、断面三角形状、断面四角形状等であってもよい。
【0032】
・また、図4に示されるように、キープレート12の挿入方向先端側に、面粗度が局所的に大きくなるように調整加工した面粗度調整部16を形成するといった構成を採用することもできる。このように構成しても、面粗度調整部16と挿入孔22の内壁との接触部分における摩擦力を増大させて抜け抑制機能を得ることができる。尚、こうした面粗度調整部16をキープレート12の一面全体に形成することにより、キープレート12と挿入孔22の内壁との間に発生する摩擦力を更に増大させてキープレート12の抜けを抑制することができる。
【0033】
・図5に示されるように、キープレート12の挿入方向先端側に、同キープレート12の形成材料、即ち合成樹脂よりも挿入孔22の内壁に対する摩擦係数の大きい別種の材料からなる摩擦部材30が装着する構成を採用することもできる。この摩擦部材30は、例えばゴムによって形成される。こうした構成によっても、摩擦部材30と挿入孔22の内壁との間の摩擦力を増大させてキープレート12の抜けを抑制することができる。また、キープレート12が例えば金属材料によって形成するようにした場合には、上記摩擦部材として合成樹脂を採用することができる。
【0034】
・図6(a)は通信機の斜視構造を、同図6(b)は図6(a)のA−A線に沿った断面構造を示している。同図6に示されるように、凹凸の関係により嵌合する断面楔状の嵌合部33をキープレート12の側縁部及びこれに対向する挿入孔22の内壁に形成するといった構成を採用することもできる。この嵌合部33は、キープレート12の側縁部に形成され側方に突出する凸部31と、挿入孔22の内壁に形成され同凸部31が嵌合される凹部32とによって構成される。同構成によれば、キープレート12が挿入孔22から抜けるとき、その抜脱方向が嵌合部33の形成された側縁部側に傾くと(図6の二点鎖線参照)、楔効果によって嵌合部33における摩擦力が増大するため、キープレート12は挿入孔22から抜け難い状態となる。通常、意図しないメカニカルキー10の抜けが生じる場合には、このようにキープレート12が挿入孔22内において傾いた状態になる傾向がある。従って、上記構成によれば、不必要にメカニカルキー10が挿入孔から抜けてしまうのを好適に抑制することができる。またここで、上記凹部32をキープレート12側に、凸部31を挿入孔22の内壁側に形成して断面楔状の嵌合部33を構成することもできる。
【0035】
・上記実施の形態では、キープレート12に凸部14を一つだけ形成するようにしたが、これを複数形成するようにしてもよい。
・凸部14をキー溝13と同時に形成してこれをキープレート12に設けるようにしたが、別部材を取り付けることによって凸部14をキープレート12に設けるようしてもよい。またこの場合、凸部14の形成材料をキープレート12の本体の形成材料よりも挿入孔22の内壁に対する摩擦係数が大きい別種の材料から選択することもできる。このようにすれば、凸部14と挿入孔22の内壁との間の摩擦力を増大させて抜け抑制機能を高めることができる。
【0036】
・メカニカルキー10及びケース20をいずれも合成樹脂により形成するようにしたが、例えばメカニカルキー10のキープレート12を金属材料によって形成するようにしてもよい。
【0037】
・図7に示されるようなロック機構を備えることにより、メカニカルキー10の抜け抑制機能を更に高めるようにしてもよい。
・車両に用いられる電子キーシステムの通信機について説明したが、本発明は、住宅等、その他のものに用いられる電子キーシステムの通信機に適用することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】通信機の斜視図。
【図2】構成変更例における通信機の斜視図。
【図3】構成変更例におけるキープレートの拡大斜視図。
【図4】構成変更例におけるキープレートの拡大斜視図。
【図5】構成変更例におけるキープレートの拡大斜視図。
【図6】(a)及び(b)通信機の斜視構造及び断面構造を示す図。
【図7】従来の通信機の斜視図。
【符号の説明】
【0039】
10…メカニカルキー、11…把持部、12…キープレート、13…キー溝、14,15,31…凸部、16…面粗度調整部、20…ケース、21,103…電子部品、22…挿入孔、23…切欠、24,32…凹部、30…摩擦部材、33…嵌合部、θ1,θ2…接触角。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
メカニカルキーが挿入される挿入孔を有した電子キーシステムの通信機において、
前記メカニカルキーのキープレート及び前記メカニカルキーが前記挿入孔に収容された状態において前記キープレートと対向する前記挿入孔の内壁の少なくとも一方に、前記メカニカルキーが前記挿入孔に対して挿脱される際における前記キープレートと前記内壁との間の摩擦力を局所的に増大させて前記メカニカルキーが前記挿入孔に収容された状態を保持する保持部が形成されてなる
ことを特徴とする電子キーシステムの通信機。
【請求項2】
請求項1に記載の電子キーシステムの通信機において、
前記保持部は前記キープレートにキー凹凸部とは各別に形成されて前記対向する前記挿入孔の内壁に当接する凸部である
ことを特徴とする電子キーシステムの通信機。
【請求項3】
請求項2に記載の電子キーシステムの通信機において、
前記凸部は前記キープレートの両側縁部のうち少なくとも一方に形成される
ことを特徴とする電子キーシステムの通信機。
【請求項4】
請求項2又は3に記載の電子キーシステムの通信機において、
前記凸部はこれに対向する前記挿入孔の内壁との摺動抵抗が前記メカニカルキーを前記挿入孔に挿入するときよりも抜くときの方が大きい形状を有してなる
ことを特徴とする電子キーシステムの通信機。
【請求項5】
請求項4に記載の電子キーシステムの通信機において、
前記凸部は前記挿入孔の内壁に対する抜脱側の接触角が挿入側の接触角よりも大きくなる形状を有してなる
ことを特徴とする電子キーシステムの通信機。
【請求項6】
請求項2〜5のいずれか一項に記載の電子キーシステムの通信機において、
前記保持部は前記挿入孔に対する前記メカニカルキーの挿入方向における前記キープレートの先端側に少なくとも位置して形成される
ことを特徴とする電子キーシステムの通信機。
【請求項7】
請求項2〜6のいずれか一項に記載の電子キーシステムの通信機において、
前記挿入孔の内壁には前記メカニカルキーが前記挿入孔に収容された状態で前記キープレートの凸部と嵌合する凹部が形成される
ことを特徴とする電子キーシステムの通信機。
【請求項8】
請求項1に記載の電子キーシステムの通信機において、
前記保持部は前記キープレート及び前記対向する挿入孔の内壁の少なくとも一方の表面に形成されその面粗度が局所的に大きくなるように調整加工した面粗度調整部である
ことを特徴とする電子キーシステムの通信機。
【請求項9】
請求項1に記載の電子キーシステムの通信機において、
前記保持部は前記キープレート及び前記対向する挿入孔の内壁の一方に取り付けられ、その一方の形成材料よりも他方に対する摩擦係数が大きい別種の材料からなる摩擦部材である
ことを特徴とする電子キーシステムの通信機。
【請求項10】
請求項1に記載の電子キーシステムの通信機において、
前記保持部は前記キープレートの側縁部及びこれに対向する挿入孔の内壁に形成されて凹凸の関係により嵌合する断面楔状の嵌合部である
ことを特徴とする電子キーシステムの通信機。
【請求項11】
請求項10に記載の電子キーシステムの通信機において、
前記嵌合部は前記メカニカルキーの挿入方向に沿って前記キープレートの側縁部及びこれに対向する挿入孔の内壁の全体にわたって形成される
ことを特徴とする電子キーシステムの通信機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2007−9555(P2007−9555A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−192431(P2005−192431)
【出願日】平成17年6月30日(2005.6.30)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】