説明

電子機器、表示制御方法

【課題】利用者の利便性を向上させることのできる電子機器を提供する。
【解決手段】本発明のスマートフォンは、第2筐体の操作部が第1筐体により覆われる第1状態で、且つ、第1筐体のメインディスプレイ103に、上記受信手段によって受信した電子メールの内容を表示しているときに、筐体状態検知部301によって、第2筐体の操作部が露出している第2状態が検出されると、上記メインディスプレイ103に、利用者に次の動作を促すために確認または選択すべき内容を記した確認選択情報画面を表示情報として生成する表示情報生成部300と、表示情報生成部300によって生成された表示情報をメインディスプレイ103に表示させるメインディスプレイ表示制御部209とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話等の電子メールの送受信機能を有する電子機器、表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
電子メールの送受信機能を有する電子機器として、携帯電話がよく知られている。
【0003】
例えば、特許文献1には、受信した電子メールの内容を表示する表示部と、利用者が操作しないときにケーシングにより覆われた操作部とを備え、上記表示部に受信した電子メールの内容を表示させた状態で、上記操作部を露出させるためにケーシングを開放させたときに、当該表示部に返信メール作成画面を表示する携帯電話機が開示されている。
【0004】
上記携帯電話機によれば、利用者は、表示部に受信メールの内容を表示させた状態で、操作部を露出させるためにケーシングを開放させるだけで、当該表示部に返信メール作成画面を表示させることができるので、直ぐに返信メールの作成を行うことができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特許第3561709号公報(2004年6月4日登録)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、携帯電話機、スマートフォン等の携帯端末において受信する電子メールには、利用者にとって直ぐに返信しなければならないメール、直ぐに返信しなくてもよいメール、返信をしなくてもよいメール(メールマガジン、勧誘メール等)のように様々な種類の電子メールがある。
【0007】
しかしながら、特許文献1に開示された携帯電話機のように、表示部に受信メールの内容を表示させている状態で、操作部を露出させるためのケーシングの開放動作に連動して、当該表示部に返信メール作成画面が表示されてしまうと、返信しなくてもよい電子メールに対して誤って返信してしまう虞がある。
【0008】
また、近年、携帯端末の多機能化に伴って、電子メールの送受信以外に、様々な種類のアプリケーションが実行可能になり、その中には、操作部を利用して情報を入力するものもある。つまり、多機能化された携帯端末では、電子メールを受信した後、直ぐに返信するのではなく、他のアプリケーションを実行して、操作部を使用する場合も想定される。
【0009】
しかしながら、特許文献1に開示された携帯電話機のように、表示部に受信メールの内容を表示させた状態で、操作部を露出させるためのケーシングの開放動作に連動して、当該表示部に返信メール作成画面が表示されてしまうと、他のアプリケーションを実行する場合、一々、返信メール作成画面を閉じなければならないという問題が生じる。
【0010】
このように、特許文献1に開示された携帯電話機では、表示部に受信メールの内容を表示した状態で、ケーシングを開放して操作部を露出した場合、利用者の意思に関係なく、常に、当該受信メールに対する返信メール作成画面が表示部に表示されるので、利用者にとっての利便性が低いという問題が生じる。
【0011】
本発明は、上記の各問題点に鑑みなされたものであって、その目的は、表示部に受信メールの内容を表示した状態で、操作部が露出されたときに、次に行う動作の選択を、利用者自身の判断により行わせるための内容を当該表示部に表示させることで、利用者の利便性を向上させることのできる電子機器を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の電子機器は、上記の課題を解決するために、電子メールを受信する受信手段と、受信した電子メールの内容を表示する表示部と、情報入力のための操作部と、上記操作部を覆うカバーとを備え、上記操作部が上記カバーに覆われる第1状態と、上記操作部が上記カバーに覆われず露出される第2状態とをとる電子機器であって、上記第1状態と第2状態とのいずれの状態であるかを検出する状態検出手段と、上記第1状態で、且つ、上記表示部に受信した電子メールの内容を表示しているときに、上記状態検出手段によって、第2状態が検出されると、上記表示部に、利用者に次の動作を促すために確認または選択すべき内容を記した確認選択情報画面を表示するための表示情報を生成する表示情報生成手段とを備えていることを特徴としている。
【0013】
上記の構成によれば、操作部が上記カバーに覆われる第1状態で、且つ、表示部に受信した電子メールの内容を表示しているときに、上記状態検出手段によって、第2状態が検出されると、上記表示部に、利用者に次の動作を促すために確認または選択すべき内容を記した確認選択情報画面が表示されることで、利用者は、表示部に表示された確認選択情報画面(後述する「宛先確認画面」、「メール返信確認画面」、「アクション選択画面」のいずれか)から、所望のアプリケーション(返信メールアプリケーションを含む)を選択して実行させて、直ぐに情報発信(文字入力)できる。
【0014】
これにより、操作部が上記カバーに覆われる第1状態で、且つ、表示部に受信した電子メールの内容を表示しているときに、上記状態検出手段によって、第2状態が検出されると、直ぐに返信メール作成画面を表示する場合のように、返信する必要のない電子メールに対して誤って返信してしまうことを回避すると共に、次に、他のアプリケーションを実行する場合、一々、返信メール作成画面を閉じるという作業を行う必要がなくなり、結果として、利用者の利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0015】
本発明の電子機器は、上記の課題を解決するために、電子メールを受信する受信手段と、上面に表示部が形成された第1筐体と、上面に操作部が形成された第2筐体とを備え、上記第1筐体と第2筐体とが、当該第1筐体の下面と第2筐体の上面とが対向するように配置され、少なくとも一方の筐体が他方の筐体に対してスライドすることにより、第2筐体の操作部が第1筐体により覆われる第1状態と、第2筐体の操作部が露出される第2状態とをとる電子機器であって、上記第1状態と第2状態とのいずれの状態であるかを検出する状態検出手段と、上記第1状態で、且つ、上記第1筐体の表示部に、上記受信手段によって受信した電子メールの内容を表示しているときに、上記状態検出手段によって、第2状態が検出されると、上記表示部に、利用者に次の動作を促すために確認または選択すべき内容を記した確認選択情報画面を表示するための表示情報を生成する表示情報生成手段とを備えていることを特徴としている。
【0016】
上記の構成によれば、第2筐体の操作部が第1筐体により覆われる第1状態で、且つ、上記第1筐体の表示部に、上記受信手段によって受信した電子メールの内容を表示しているときに、上記状態検出手段によって、第2状態が検出されると、上記表示部に、利用者に次の動作を促すために確認または選択すべき内容を記した確認選択情報画面が表示されることで、利用者は、表示部に表示された確認選択情報画面(後述する「宛先確認画面」、「メール返信確認画面」、「アクション選択画面」のいずれか)から、所望のアプリケーション(返信メールアプリケーションを含む)を選択して実行させて、直ぐに情報発信(文字入力)できる。
【0017】
これにより、第2筐体の操作部が第1筐体により覆われる第1状態で、且つ、上記第1筐体の表示部に、上記受信手段によって受信した電子メールの内容を表示しているときに、上記状態検出手段によって、第2状態が検出されると、直ぐに返信メール作成画面を表示する場合のように、返信する必要のない電子メールに対して誤って返信してしまうことを回避すると共に、次に、他のアプリケーションを実行する場合、一々、返信メール作成画面を閉じるという作業を行う必要がなくなり、結果として、利用者の利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【0018】
上記確認選択情報画面は、受信した電子メールに対して返信・転送すべき宛先のメールアドレスを確認するための宛先確認画面であることを特徴としている。
【0019】
この場合、宛先確認画面を表示させることで、利用者は、電子メールの返信だけでなく、宛先を自分で選択して、必要な人にのみ転送を行うことができる。
【0020】
つまり、宛先確認画面で返信先を決定した場合は、返信先のメールアドレスを宛先に反映した状態でメール作成画面に遷移することになる。
【0021】
ここで、上記宛先確認画面は、受信した電子メールのヘッダ部分に含まれるすべてのメールアドレスの一覧表示画面であってもよい。
【0022】
また、上記宛先確認画面では、受信した電子メールのヘッダ部分に含まれるすべてのメールアドレスの確認・編集ができるようにしてもよい。
【0023】
さらに、上記宛先確認画面でのメールアドレス編集では、受信した電子メールのヘッダ部分に含まれていない別のメールアドレスも設定できるようにしてもよい。
【0024】
また、上記別のメールアドレスは、電子機器本体の利用者情報を参照して表示してもよいし、直接入力してもよい。
【0025】
上記確認選択情報画面は、受信した電子メールに対して直ぐに返信するか否かを確認するためのメール返信確認画面であることを特徴としている。
【0026】
この場合、メール返信確認画面を表示させることで、直ぐにメール返信をするかどうかを利用者に確認させるようになっているので、返信する必要のない電子メールに対して誤って返信してしまうことを回避することができる。
【0027】
例えば、メール返信確認画面ですぐにメール返信をすると選択した場合は、全返信先のメールアドレスを宛先に入力した状態でメール作成画面に遷移すればよい。
【0028】
また、メール返信確認画面ですぐにメール返信をしないと選択した場合は、待受画面に遷移するようにすればよい。
【0029】
上記確認選択情報画面は、受信した電子メールに対して行える情報発信系のアプリケーションを選択するためのアクション選択画面であることを特徴としている。
【0030】
この場合、アクション選択画面を表示させることで、利用者は、所望のアクションを実行するのに必要なアプリケーション(返信メールアプリケーションを含む)を選択して実行させて、直ぐに情報発信(文字入力)できる。
【0031】
つまり、アクション選択画面において、所望のアクションを実行するのに必要な情報発信系のアプリケーションを選択した場合は、選択したアプリケーションを起動させ、当該アプリケーションの初期画面に遷移するようにすればよい。
【0032】
ここで、アクション選択画面は、受信したメールに対して行えるアクションを実行するための情報発信系のアプリケーションを選択肢として表示してもよい。
【0033】
また、表示させる情報発信系のアプリケーションは事前に設定してもよい。
【0034】
さらに、第2状態を検出したときに実行する情報発信系のアプリケーションを事前に設定しておいた場合、アプリケーションの選択肢を表示させずに、設定したアプリケーションの初期画面を表示するようにすればよい。
【0035】
また、情報発信系のアプリケーションは受信した電子メールのヘッダ部分に含まれる情報に応じて内容が変わってもよい。例えば、ヘッダ部分に含まれる情報がテキストのみ、テキスト+装飾情報、テキスト+添付などに応じて、選択できる情報発信系のアプリケーションの内容を変えてもよい。
【0036】
また、アクション選択画面において、上記アプリケーションの選択肢は、よく使う項目が選択されやすいよう、順番や項目アイコンや文字の大きさ、色が変化してもよい。
【発明の効果】
【0037】
本発明の電子機器は、電子メールを受信する受信手段と、受信した電子メールの内容を表示する表示部と、情報入力のための操作部と、上記操作部を覆うカバーとを備え、上記第2筐体の操作部が上記カバーに覆われる第1状態と、上記第2筐体の操作部が上記カバーに覆われず露出される第2状態とをとる電子機器であって、上記第1状態と第2状態とのいずれの状態であるかを検出する状態検出手段と、上記第1状態で、且つ、上記第1筐体の表示部に受信した電子メールの内容を表示しているときに、上記状態検出手段によって、第2状態が検出されると、上記表示部に、利用者に次の動作を促すために確認または選択すべき内容を記した確認選択情報画面を表示させる表示制御手段とを備えていることで、表示部に受信メールの内容を表示した状態で、操作部が露出されたときに、次に行う動作の選択を、利用者自身の判断により行わせるための内容を当該表示部に表示させることで、利用者の利便性を向上させることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の実施の形態に係る表示情報生成部の概略構成ブロック図である。
【図2】図1に示す表示情報生成部を備えたスマートフォンの概略構成図であり、(a)は操作部が格納された状態を示し、(b)は操作部が露出した状態を示す図である。
【図3】図2に示すスマートフォンの概略ブロック図である。
【図4】(a)〜(c)は、図2に示すスマートフォンにおけるスライド連携機能を説明するための図である。
【図5】第1のスライド連携機能を説明するための図であり、(a)は受信メールの内容を表示している状態を示し、(b)は宛先確認画面を表示している状態を示す図である。
【図6】図5に示す第1のスライド連携機能を実行するための処理の流れを示すフローチャートである。
【図7】第2のスライド連携機能を説明するための図であり、(a)は受信メールの内容を表示している状態を示し、(b)はメール返信確認画面を表示している状態を示す図である。
【図8】図7に示す第2のスライド連携機能を実行するための処理の流れを示すフローチャートである。
【図9】第3のスライド連携機能を説明するための図であり、(a)は受信メールの内容を表示している状態を示し、(b)はアクション選択画面(アプリケーション選択画面)を表示している状態を示す図である。
【図10】図9に示す第3のスライド連携機能を実行するための処理の流れを示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0039】
本発明の一実施の形態について説明すれば、以下の通りである。
【0040】
なお、本実施の形態では、本発明の電子機器としてスマートフォンを例に説明する。なお、本実施の形態にかかるスマートフォンでは、少なくとも電子メールの送受信機能を有し、さらに、様々なアプリケーションを実行することができるものとする。
【0041】
<スマートフォンの外観>
図2(a)(b)は、本実施の形態にかかるスマートフォン100の外観を示す。
【0042】
上記スマートフォン100は、図2(a)(b)に示すように、第1筐体101と第2筐体102とが矢印方向にスライド可能に設けられている。すなわち、第1筐体101の下面と第2筐体102の上面102aとが対向するように配置され、一方の筐体(例えば第1筐体101)が他方の筐体(例えば第2筐体102)に対してスライドするようになっている。
【0043】
上記第1筐体101は、上面101aにメインディスプレイ(表示部)103が形成されている。上記メインディスプレイ103は、液晶表示パネル、有機ELパネル等からなり、電子メールの待受画面、電子メールの内容等の各種情報を表示するようになっている。ここで、メインディスプレイ103に表示するための表示情報は、後述する表示情報生成部(表示情報生成手段)300(図1)によって生成される。
【0044】
上記メインディスプレイ103は、表示画面上にタッチパネルを搭載しており、利用者は、タッチ操作により各種の入力を行うようになっている。
【0045】
上記第2筐体102は、上面102aに104が形成されている。上記操作部104は、情報入力するためのものであって、一般的な携帯電話機におけるテンキーと同じ配列のキーが設けられている。しかしながら、操作部104におけるキーは、上記テンキー以外のキーであってもよい、例えば、パソコンなどのキーボードと同じ配列のキーであってもよい。
【0046】
従って、本スマートフォン100では、第1筐体101のメインディスプレイ103上に設けられたタッチパネルを操作することにより情報の入力が行える他、第2筐体102に設けられた操作部104を操作することによっても情報の入力が行えるようになっている。これにより、タッチパネルのみを搭載するスマートフォンに比べて、利用者の好みに応じた入力操作が行える。
【0047】
上記第1筐体101と第2筐体102とは、当該第1筐体101の下面(図示せず)と、当該第2筐体102の上面102aとが対向するように重ね合わされて、図2(a)(b)に示す矢印方向に、相対的にスライドするように設けられている。なお、第2筐体102には、下面側に上記メインディスプレイ103とは異なるサブディスプレイ105(図3)が形成されている。
【0048】
図2(a)は、第2筐体102が第1筐体101に完全に覆われた状態(以下、第1状態と称する)を示している。この第1状態では、少なくとも第2筐体102の上面102aに形成された操作部104が第1筐体101によって完全に覆われていればよいので、第2筐体102の操作部104以外の部分が第1筐体101に重なり合う必要はない。
【0049】
図2(b)は、第1筐体101と第2筐体102とが相対的にスライドして、当該第2筐体102の上面102aに形成された操作部104が完全に露出している状態(以下、第2状態と称する)を示している。この第2状態では、少なくとも第2筐体102の上面102aに形成された操作部104が完全に露出していればよいので、第2筐体102の操作部104以外の部分の露出の程度は特に限定しない。
【0050】
以上のことから、本実施の形態にかかるスマートフォン100は、利用者の操作によって、少なくとも図2(a)に示す第1状態と、図2(b)に示す第2状態との何れかの状態で使用されることになる。また、スマートフォン100では、第1筐体101と第2筐体102とがスライド移動したことを検知するスライドセンサ225(図3)から検知信号によって、第1状態であるのか、第2状態であるのかが後述する筐体状態検知部(状態検出手段)301によって特定される。
【0051】
なお、本実施の形態にかかるスマートフォン100では、図2(a)(b)に示すように、第1筐体101と第2筐体102とが長手方向に相対的にスライド移動する例を示しているが、これに限定されるものではなく、第1筐体101と第2筐体102とが短手方向に相対的にスライド移動するような構成であってもよい。
【0052】
<スマートフォン100の全体説明>
図3は、上記スマートフォン100の概略構成ブロック図を示す。
【0053】
すなわち、上記スマートフォン100は、図3に示すように、メイン制御部(メイン+サブプロセッサ)201を中心として、通信制御部202、キー操作部203、キー状態感知部204、LED等表示部205、センサ制御部206、GPS制御部207、カメラ制御部208、メインディスプレイ表示制御部209、メインディスプレイ操作部210、サブディスプレイ表示制御部211、音制御部212、電源制御部213、外部接続制御部214、内臓メモリ215、SIMカード制御部216を有している。
【0054】
上記通信制御部202には、無線通信を行う無線部217と、有線通信を行う有線部218が接続されている。
【0055】
上記無線部217は、様々な無線通信方式により、外部機器等とデータの送受信を行うようになっている。ここで、無線通信方式として、WiFi、キャリア網、Bluetooth,Ir,GPS、RFリーダー、PHSなどを挙げることができる。
【0056】
一方、上記有線部218は、様々な有線通信方式により、外部機器等とデータの送受信を行うようになっている。ここで、有線通信方式として、光通信、LAN,電話回線、Irなどを挙げることができる。
【0057】
上記無線部217、有線部218におけるデータの送受信制御は、上記通信制御部202によって行われ、受信したデータは、メイン制御部201に送られる。本実施の形態のスマートフォン100では、少なくとも電子メールの送受信を行う機能(電子メールを受信する電子メール受信手段、電子メールを送信する電子メール送信手段)を実現する必要がある。この電子メールの送受信を行う機能は、上記無線部217、有線部218、通信制御部202によって実現される。つまり、電子メールの送受信は、無線通信であっても、有線通信であってもよい。
【0058】
上記キー操作部203は、図2(b)に示す第2筐体102の操作部104に設けられたキー、スマートフォン100本体に搭載された各種キー(電源ボタン、音量調整ボタン、ホームキー等)の操作を受け付けて、受け付けたキーに対応付けられた情報をメイン制御部201に送るようになっている。
【0059】
上記キー状態感知部204は、スマートフォン100に設けられた操作部104を含む各キーがロックされている否かを感知するようになっている。スマートフォン100では、意図しないキー入力が行われることを防止するために、キー操作を受け付けないロック状態に設定することが可能である。つまり、キー状態感知部204は、キー操作の受け付けがロックされている状態を感知するようになっている。この感知した結果は、メイン制御部201に送るようになっている。
【0060】
上記LED等表示部205は、電子メールの着信や、電話の着信を知らせるために使用される。
【0061】
上記センサ制御部206は、スマートフォン100に設けられた各種センサを制御する制御部である。図3では、各種センサの一つとして、第1筐体101と第2筐体102とがスライドしたことを検知するスライドセンサ225がセンサ制御部206に接続された例を示している。スライドセンサ225によって検出された検出信号(第1筐体101と第2筐体102とがスライドしたことを検出した信号)は、センサ制御部206を介して、メイン制御部201に送られる。このメイン制御部201には、後述するがメインディスプレイ103に表示する情報を生成するた表示情報生成部300が設けられている。この表示情報生成部300では、スライドセンサ225からの検出信号に応じて、表示情報を生成するようになっている。この表示情報生成部300の詳細については後述する。
【0062】
上記GPS制御部207は、図示しないGPS受信機から取得したGPSデータをメイン制御部201に送るようになっている。
【0063】
上記カメラ制御部208は、図示しないカメラによって撮影された撮影データをメイン制御部201に送るようになっている。
【0064】
上記メインディスプレイ表示制御部209は、メイン制御部201から送られる表示情報に応じた画像をメインディスプレイ103に表示させるようになっている。また、現時点でメインディスプレイ103に表示している表示情報を表示内容確認用データとして、メイン制御部201に送るようになっている。この表示内容確認用データは、メイン制御部201内の表示情報生成部300において表示情報を作成するのに使用される。
【0065】
上記メインディスプレイ操作部210は、メインディスプレイ103に搭載されたタッチパネルから入力操作を受け付け、受け付けた入力操作に対応付けられた情報をメイン制御部201に送るようになっている。
【0066】
上記サブディスプレイ表示制御部211は、第2筐体102の操作部104の形成面とは反対側の面である下面に形成されたサブディスプレイ105の表示制御を行っている。このサブディスプレイ105は、通常、スマートフォン100が第1の状態(図2(a)に示す状態)のときに、時計表示や電子メール着信などの簡単な情報を表示するディスプレイであり、液晶パネル、有機ELパネル等のパネルを使用することが可能である。
【0067】
上記音制御部212は、マイク219、スピーカ220が接続され、それぞれを制御するようになっている。
【0068】
上記電源制御部213は、スマートフォン100の電源としての電池221に接続されており、電池残量などをモニタリングして、モニタ結果をメイン制御部201に送るようになっている。これにより、電池残量をメイン制御部201経由で、例えばメインディスプレイ103に表示させることが可能となる。
【0069】
上記外部接続制御部214は、2つのコネクタと、外部メモリ224とが接続されている。2つのコネクタのうち、一つは、microUSB接続用のコネクタ222であり、残りの一つは、HDMI接続用のコネクタ223である。
【0070】
上記内臓メモリ215は、プログラムメモリ、ユーザメモリ、アドレス帳、端末設定メモリから構成されている。
【0071】
上記プログラムメモリには、スマートフォン100において実行可能なアプリケーションデータ、条件設定情報、履歴情報、位置情報が格納されている。
【0072】
また、上記内臓メモリ215の端末設定メモリには、上述した表示情報生成部300において生成するための画面情報が記憶されている。この画面情報の詳細については後述する。
【0073】
上記SIMカード制御部216は、SIMカード(図示せず)がスマートフォン100内の所定位置に挿入されているか否かを検知して、挿入されている場合には、SIMカードに記載された情報(利用者の携帯電話番号や契約者情報等)を読み取り、メイン制御部201に送り、内臓メモリ215のユーザメモリに記憶される。
【0074】
上記構成のスマートフォン100は、上述したように、第1筐体101と第2筐体102とを相対的にスライドさせることで、図2(a)に示す第1状態と、図2(b)に示す第2状態とに切り替わるようになっている。この切り替わりのタイミングを利用して、第1筐体101のメインディスプレイ103に表示されている内容を切り替えている。つまり、本スマートフォン100では、第1筐体101と第2筐体102のスライドに連携して、別の機能を実現できるように構成されている。以下にスライド連携機能について説明する。
【0075】
<スライド連携機能>
図4(a)〜(c)は、上記構成のスマートフォン100におけるスライド連携機能を説明するための図である。
【0076】
ここで、図4(a)に示す第1状態で、第1筐体101のメインディスプレイ103に受信した電子メールの内容を表示しているときに、第1筐体101と第2筐体102とをスライドさせて、図4(b)に示す第2状態にすれば、当該第1筐体101のメインディスプレイ103には、返信メール作成画面以外の画面、すなわち、利用者に次の動作を促すために確認または選択すべき内容を記した確認選択情報画面が表示される。
【0077】
ここで、図4(a)に示す第1状態では、スマートフォン100の第1筐体101のメインディスプレイ103に受信メールが表示されている。なお、ここでは、受信メールの本文表示だけでなく、電子メールの件名、差出人、添付有無、添付内容(メールオープン前に表示されるラッピングなど)を表示せてもよいし、また、受信メールを表示するときに、個別設定音/バイブを表示または鳴動させるようにしてもよい。これらの表示設定、音設定は利用者が任意設定可能である。
【0078】
また、図4(b)では、確認選択情報画面として、コミュニケーション系のアプリケーションの一覧を表示した画面を示している。そして、図4(c)は、選択したアプリケーションを実行した場合にメインディスプレイ103に表示される画面を示している。
【0079】
このようなスマートフォン100におけるスライド連携機能は、図1に示す表示情報生成部300によって実現できる。
【0080】
<表示情報生成部300>
上記表示情報生成部300は、筐体状態検知部(状態検出手段)301、表示内容検知部302、画面情報取得部303、表示情報出力部304を含んでいる。
【0081】
上記筐体状態検知部301は、センサ制御部206からの信号によって、第1筐体101と第2筐体102とが重なり合って、当該第2筐体102の操作部104が第1筐体101により覆われた第1状態であるか、第1筐体101と第2筐体102とがスライドして、第2筐体102の操作部104が露出した第2状態であるかを検知するようになっている。この検知した結果を示す検知信号は、後段の画面情報取得部303に送られる。
【0082】
上記表示内容検知部302は、メインディスプレイ表示制御部209からの信号によって、第1筐体101のメインディスプレイ103に表示されている内容、すなわち表示内容を検知するようになっている。ここで、表示内容検知部302は、少なくとも、メインディスプレイ103に表示されているのが受信した電子メールの内容であるか否かを検知するようになっている。この検知した結果を示す検知信号は、後段の画面情報取得部303に送られる。
【0083】
上記画面情報取得部303は、筐体状態検知部301からの検知信号と、表示内容検知部302からの検知信号とに基づいて、メインディスプレイ103に表示すべき画面情報を内臓メモリ215から取得するようになっている。ここで、画面情報取得部303は、筐体状態検知部301からの検知信号が第2状態を示す検知信号であり、表示内容検知部302からの検知信号が受信した電子メールの内容を表示していることを示す検知信号である場合には、内臓メモリ215から、利用者に次の動作を促すために確認または選択すべき内容を記した確認選択情報画面を表示させるための画面情報を取得する。この画面情報は、後段の表示情報出力部304に送られる。
【0084】
上記表示情報出力部304は、受け取った画面情報から、確認選択情報画面を表示するための表示情報を生成し、メインディスプレイ表示制御部209に出力するようになっている。
【0085】
上記メインディスプレイ表示制御部209は、受け取った表示情報から、確認選択情報画面を上記メインディスプレイ103に表示させる。
【0086】
上記の確認選択情報画面としては、少なくとも宛先確認画面、メール返信確認画面、アクション選択画面の何れかが用いられる。どの画面を使用するかは、利用者が予め設定しておいてもよいし、受信した電子メールの宛先(予め登録した宛先)に応じて、上記の3種類の画面の何れかをその都度選択するようにしてもよい。
【0087】
以下に、スライド連携により宛先確認画面を表示させる第1のスライド連携機能、スライド連携によりメール返信確認画面を表示させる第2のスライド連携機能、スライド連携によりアクション選択画面を表示させる第3のスライド連携機能の詳細について説明する。
【0088】
このように、第1筐体101と第2筐体102とを重ね合わせて第1の状態(以下の説明では、「文字入力部を閉じた状態」と称する)で受信メールを閲覧中に、第1筐体101と第2筐体102とをスライドさせて第2の状態(以下の説明では、「文字入力部を開いた状態」と称する)にすると、第1筐体101のメインディスプレイ103に宛先確認画面、メール返信確認画面、アクション選択画面のいずれかが表示されるので、利用者はすぐに情報発信(文字入力)できる。
【0089】
<第1のスライド連携機能>
はじめに、第1のスライド連携機能において、メインディスプレイ103に宛先確認画面を表示させる例について説明する。
【0090】
上記宛先確認画面は、第1状態で、且つ、受信した電子メールを閲覧中に、第1筐体101と第2筐体102とがスライドして操作部104が露出した第2状態が検出されたときに表示される画面であり、受信したメールヘッダに含まれるすべてのメールアドレスを確認できる画面のことである。
【0091】
ここで、上記宛先確認画面で電子メールを送りたい宛先を選択すると、選択内容を引数で渡した形でコンポーザが起動する。コンポーザでクリアキー押下した場合は、メール保存確認画面が表示された後、メーラーは終了する。
【0092】
このように、宛先確認画面を表示することにより、宛先返信相手を事前に確認/選択できるため、必要な相手のみへ返信することが可能になる。
【0093】
また、返信先選択した後は、選択した宛先を入れた状態でコンポーザが起動するため、利用者の操作も猥雑でなく、利便性は損なわない。
【0094】
以下に具体的な例について説明する。
【0095】
図5(a)は受信メールの内容を表示している状態を示し、図5(b)は宛先確認画面を表示している状態を示している。
【0096】
すなわち、図5(a)に示すように、上述した第1状態で、且つ、第1筐体101のメインディスプレイ103に受信メールの内容を表示している状態(文字入力部を閉じた状態で受信メールを閲覧している状態)で、第1筐体101と第2筐体102とをスライドさせて、図5(b)に示すように、第2筐体102の操作部104を露出させて文字入力部を開いた状態(上述した第2状態)にすると、第1筐体101のメインディスプレイ103では、受信メールの内容の表示画面から、確認選択情報画面としての宛先確認画面に切り替わる。
【0097】
ここで、宛先確認画面は、受信したメールヘッダに含まれるすべてのメールアドレスが一覧表示の状態で起動する。
【0098】
上記宛先確認画面では、受信したメールヘッダに含まれるすべてのメールアドレスの確認・編集ができる。
【0099】
また、上記宛先確認画面でのメールアドレス編集では、受信したメールヘッダに含まれていない別のアドレスも設定できる。
【0100】
さらに、上記別のアドレスは、端末(スマートフォン100)の利用者情報(アドレス帳)を参照して表示してもよいし、直接入力してもよい。
【0101】
上記の処理を具体的に説明すると以下のようになる。
【0102】
図6は、第1のスライド連携機能を実行するための処理の流れを示している。
【0103】
まず、文字入力部が閉じた状態で受信メール閲覧時に文字入力部を開く(ステップS11)。
【0104】
すると、第1筐体101のメインディスプレイ103は、「宛先確認画面」を表示する(ステップS12)。
【0105】
次に、宛先確認画面を表示させた状態で、利用者は、宛先の確認・編集作業を行う(ステップS13)。
【0106】
そして、利用者は、宛先の確認・編集作業を終えて、宛先が決まったら、図示しない「決定」ボタンを押下する(ステップS14)。
【0107】
続いて、ステップS14で決定された宛先を反映してメール作成画面が起動する(ステップS15)。
【0108】
そして、利用者は、メール作成画面により返信メールを作成する(ステップS16)。
【0109】
次に、利用者は、返信メールの作成が完了した後、メール送信を行い、メール送信を完了させる(ステップS17)。完了動作は、文字入力部を閉じる動作に連動させてもよい。
【0110】
最後に、文字入力部が閉じた状態になれば、再び第1筐体101のメインディスプレイ103の画面はメール作成画面から待受画面に遷移する(ステップS18)。
【0111】
上記第1のスライド連携機能では、宛先確認画面を表示させることで、利用者は、電子メールの返信だけでなく、宛先を自分で選択して、必要な人にのみ転送を行うことができる。
【0112】
しかも、宛先確認画面で返信先を決定した場合は、返信先のメールアドレスを宛先に反映した状態でメール作成画面に遷移することになるので、返信メールの誤送を招くことなく、確実に返信または転送することができる。
【0113】
<第2のスライド連携機能>
次に、第2のスライド連携機能において、メインディスプレイ103にメール返信確認画面を表示させる例について説明する。
【0114】
上記メール返信確認画面とは、第1状態で、且つ、受信した電子メールを閲覧中に、第1筐体101と第2筐体102とがスライドして操作部104が露出した第2状態が検出されたときに表示される画面であり、「すぐにメールに返信しますか?(YES/NO)」を聞いてくる確認画面のことである。
【0115】
上記メール返信確認画面で「YES」とした場合は全宛先を挿入した状態でコンポーザへ連携、「NO」とした場合は待受画面へ遷移する。
【0116】
このように、メール返信確認画面を表示することにより、当該画面で「NO」選択によりすぐに別操作を開始することができる。
【0117】
また、相手や場合によってはすぐにメール返信したいこともあることを考えると、元から返信機能をOFFにしておくより利便性は高まるという効果も奏する。
【0118】
以下に具体的な例について説明する。
【0119】
図7(a)は受信メールの内容を表示している状態を示し、図7(b)はメール返信確認画面を表示している状態を示している。
【0120】
すなわち、図7(a)に示すように、上述した第1状態で、且つ、第1筐体101のメインディスプレイ103に受信メールの内容を表示している状態(文字入力部を閉じた状態で受信メールを閲覧している状態)で、第1筐体101と第2筐体102とをスライドさせて、図7(b)に示すように、第2筐体102の操作部104を露出させて文字入力部を開いた状態(上述した第2状態)にすると、第1筐体101のメインディスプレイ103では、受信メールの内容の表示画面から、確認選択情報画面としてのメール返信確認画面に切り替わる。
【0121】
ここで、メール返信確認画面は、すぐにメール返信をするかどうか利用者に選択させる確認画面を表示した状態で起動する。
【0122】
上記の処理を具体的に説明すると以下のようになる。
【0123】
図8は、第2のスライド連携機能を実行するための処理の流れを示している。
【0124】
まず、文字入力部が閉じた状態で受信メール閲覧時に文字入力部を開く(ステップS21)。
【0125】
すると、第1筐体101のメインディスプレイ103は、「メール返信確認画面」を表示する(ステップS22)。
【0126】
次に、メール返信確認画面を表示させた状態で、利用者がすぐにメールを返信するか否かを判断する(ステップS23)。ここで、直ぐに返信しないことが判断された場合、ステップS27に移行して、メインディスプレイ103の画面を待受画面に遷移させる。なお、直ぐに返信しないことの判断は、利用者により文字入力部が閉じられたことにより行われている。つまり、第1筐体101と第2筐体102とを重ねた第1の状態に戻ったことを検知して、直ぐに返信をしないと判断し、メインディスプレイ103の画面を待受画面に遷移させている。
【0127】
一方、ステップS23において、すぐにメール返信すると判断された場合、受信メールに記載された全宛先を反映してメール作成画面が起動する(ステップS24)。
【0128】
そして、利用者は、メール作成画面により返信メールを作成する(ステップS25)。
【0129】
次に、利用者は、返信メールの作成が完了した後、メール送信を行い、メール送信を完了させる(ステップS26)。完了動作は、文字入力部を閉じる動作に連動させてもよい。
【0130】
最後に、文字入力部が閉じた状態になれば、再び第1筐体101のメインディスプレイ103の画面はメール作成画面から待受画面に遷移する(ステップS27)。
【0131】
上記の第2のスライド連携機能によれば、メール返信確認画面を表示させることで、直ぐにメール返信をするかどうかを利用者に確認させるようになっているので、返信する必要のない電子メールに対して誤って返信してしまうことを回避することができる。
【0132】
なお、メール作成画面が起動する際に定型文やシグネチャ(署名)を追記しても良い。
【0133】
また、事前の設定により上記ステップS24のメール作成画面が起動する際に定型文の一覧を表示させて利用者により選択させても良い。
【0134】
さらに、メール返信を行う際に、受信した電子メールの本文を引用するようにしてもよい。この場合、ステップS22において表示する、「メール返信確認画面」において、確認項目として、「本文引用して返信する」、「本文引用しないで返信する」、「返信しない」を表示するようにすればよい。そして、ステップS23における分岐が3つに増える。ここで、ステップS24において、起動するメール作成画面が本文引用しないで返信するためのメール作成画面であれば、3つ目の分岐では、起動するメール作成画面が本文を引用して返信するためのメール作成画面とすればよい。いずれの場合も、ステップS25においてメール本文を作成することになる。
【0135】
<第3のスライド連携機能>
最後に、第3のスライド連携機能において、メインディスプレイ103にアクション選択画面を表示させる例について説明する。
【0136】
上記アクション選択画面は、第1状態で、且つ、受信した電子メールを閲覧中に、第1筐体101と第2筐体102とがスライドして操作部104が露出した第2状態が検出されたときに表示される画面であり、受信メールに対して行えるアクションを選択させる画面のことである。
【0137】
アクション選択画面は、受信メールの内容(テキストのみ、テキスト+装飾情報、テキスト+添付など)によって表示内容が変わっても良い。
【0138】
また、アクション選択画面のうち、よく使う項目(アプリケーション)が選択されやすいよう変化しても良い。
【0139】
ここで、選択肢となるアプリケーションとしては、例えばEメール、Cメール(SMS)、PCメール、Gメール、電話、メディアプレーヤー、コンテンツマネージャー、登録(電話帳、壁紙など)、Picasa、mixi、Bluetooth、IrSS、赤外線送信、Twitter、YouTube、カメラ、ビデオカメラ、詳細情報、などを挙げることができる。
【0140】
上記アクション選択画面を表示することにより、様々なアクションに利用者をアフォードするとともに、情報共有や添付再生などへの利用者の操作を簡単にし、より操作性を高められるという効果を奏する。つまり、アクション選択画面を表示することにより、様々なアクションがあるということを瞬時に利用者に分からせ、複雑に考えることなく直感的にアクションを選択させることで、情報共有や添付再生などへの利用者の操作を簡単にし、より操作性を高められるという効果を奏する。
【0141】
以下に具体的な例について説明する。
【0142】
図9(a)は受信メールの内容を表示している状態を示し、図9(b)はアクション選択画面を表示している状態を示している。
【0143】
すなわち、図9(a)に示すように、上述した第1状態で、且つ、第1筐体101のメインディスプレイ103に受信メールの内容を表示している状態(文字入力部を閉じた状態で受信メールを閲覧している状態)で、第1筐体101と第2筐体102とをスライドさせて、図9(b)に示すように、第2筐体102の操作部104を露出させて文字入力部を開いた状態にすると、第1筐体101のメインディスプレイ103では、受信メールの内容の表示画面から、確認選択情報画面としてのアクション選択画面に切り替わる。
【0144】
ここで、アクション選択画面は、受信したメールに対して行えるアクションを実行するための情報発信系のアプリケーションを選択肢として表示した状態で起動する。
【0145】
なお、表示させる情報発信系のアプリケーションは事前に設定してもよい。
【0146】
また、情報発信系のアプリケーションを事前に設定しておいた場合、アクション選択画面起動を行わず、確認選択情報画面として、設定したアプリケーションの初期画面を表示するようにしてもよい。
【0147】
さらに、情報発信系のアプリケーションは、受信した電子メールのヘッダ部分に含まれる情報(例えば、テキストのみ、テキスト+装飾情報、テキスト+添付など)に応じて内容が変わってもよい。
【0148】
この場合、添付ファイルを再生するアプリケーションを選択肢のひとつとして表示することで、利用者におけるメリットを高めることができる。
【0149】
また、アクション実行のためのアプリケーションの選択肢は、よく使う項目が選択されやすいよう、順番や項目アイコンや文字の大きさ、色が変化してもよい。
【0150】
上記の処理を具体的に説明すると以下のようになる。
【0151】
図10は、第3のスライド連携機能を実行するための処理の流れを示している。
【0152】
まず、文字入力部が閉じた状態で受信メール閲覧時に文字入力部を開く(ステップS31)。
【0153】
すると、第1筐体101のメインディスプレイ103は、「アクション選択画面」を表示する(ステップS32)。
【0154】
次に、利用者は、アクション選択画面から情報発信系アプリの何れかを選択する(ステップS33)。ここで、利用者は、文字入力部を利用して所望するアプリを選択するようにしてもよい。
【0155】
次に、利用者は、選択したアプリを実行することを決定したら、図示しない「決定」ボタンを押下する(ステップS34)。
【0156】
続いて、ステップS34で決定されたアプリを起動する(ステップS35)。
【0157】
次に、アプリが起動すると、選択したアプリの文字入力画面に遷移する(ステップS36)。
【0158】
そして、利用者は、必要な文字の入力を行う(ステップS37)。
【0159】
文字入力が完了したら、利用者は、情報の発信を完了させる(ステップS38)。
【0160】
最後に、文字入力部が閉じた状態になれば、再び第1筐体101のメインディスプレイ103の画面は起動したアプリ画面からメール画面に遷移する(ステップS39)。ここで、メール画面には、受信メール一件表示される。
【0161】
この場合、アクション選択画面を表示させることで、利用者は、所望のアクションを実行するのに必要なアプリケーション(返信メールアプリケーションを含む)を選択して実行させて、直ぐに情報発信(文字入力)できる。
【0162】
<効果>
ところで、図2(a)(b)に示すような第1筐体101と第2筐体102とがスライド可能なスマートフォン100の場合、スマートフォン100を持ち替えた際に、第1筐体101と第2筐体102がスライドしたり、鞄の中に入れている時に衝撃を受けたりして、利用者の意図でなく第2筐体102の操作部104が露出した状態となることがあり、誤動作に繋がる恐れがある。
【0163】
しかしながら、本実施の形態にかかるスマートフォン100では、利用者の意図でなく第2筐体102の操作部104が露出した状態となっても、第1筐体101に表示されるのは確認選択情報画面であるので、メールの返信やアプリの起動など、利用者が意図しない誤動作を招くことはない。
【0164】
つまり、受信メールを閲覧中に、誤って第2筐体102の操作部104が露出するよな事態となっても、メール返信確認画面「すぐにメールに返信しますか?(YES/NO)」を表示させることでメールの誤送信を防ぐことができる。
【0165】
また、メール返信確認画面で「NO」を選択すると、メーラーを起動することなく待受画面に遷移するので、メーラーの起動停止を行う必要がない。
【0166】
また、メール返信以外の目的で第1筐体101と第2筐体102とがスライドして、操作部104が露出した状態となった場合、すぐに別操作を行うことができて便利な上、端末処理にも負担をかけずに済む。
【0167】
さらに、受信メールに対し、「すぐに」返信したい時もあれば、「後から」返信したい場合があるので、上記のように、メール返信確認画面を挟むことで、利用者が次の動作を選択することができる。
【0168】
また、誰からのメールかによって、返信する/しない場合がある。例えば、友達には返信する、メールマガジンは読むだけなので、返信しない。従って、メール返信確認画面を挟むことで、利用者が次の動作を選択することができる。
【0169】
ここで、メールマガジンは大抵、送信専用アドレスから送られるので、利用者が予め『常に返信しない』宛先の設定をしておけると、より利用者に対するメリットが高まるという効果をそうする。
【0170】
さらに、メールの内容によって、返信する/しない場合がある。例えば、返信不要なメールの場合等には、返信しない。
【0171】
このような場合であっても、メール返信確認画面を挟むことで、利用者が次の動作を選択することができるので、不要な返信を行うことがない。
【0172】
通常、スマートフォン100には、キーからの入力を受け付けないキーロック状態にすることができる。このキーロック状態では、本実施の形態におけるスライド連携機能は無効とする。つまり、キーロック状態中に、スマートフォン100に何らかの衝撃が加わり、第1筐体101と第2筐体102とがスライドしてしまった場合に、表示部であるメインディスプレイ103に突然、確認選択情報画面の表示は行われない。
【0173】
また、アクション選択画面を挟むことで、メール以外の方法で「すぐに」アクションができる。例えば、受信メールに、Twitterで即応する等が考えられる。
【0174】
さらに、アクション選択画面を挟むことで、メールを「すぐ、簡単に」共有できる。例えば、メール閲覧時、傍にいた人の携帯にURLや添付画像を送って共有する場合、第1筐体101と第2筐体102とがスライドして第2状態となれば、「赤外線送受信」等の通信方式を選択し、すぐに送ることができる。
【0175】
なお、本実施の形態に係るスマートフォン100では、第1筐体101と第2筐体102とがスライド可能に設けられ、第2筐体102側に操作部104が形成された例について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、第1筐体101に操作部が形成され、この操作部を覆うカバーが設けられ、カバーの開閉により上述したスライド連携機能と同様の機能を実現するようにしてもよい。
【0176】
また、本発明は、本実施の形態で説明したスマートフォン100に適用されることに限定されず、電子メール受信機能を含む様々なアプリケーションが実行可能な携帯電話、タブレット端末、モバイルPC等の電子機器に適用可能である。
【0177】
本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0178】
本発明は、電子メール受信機能を含む様々なアプリケーションが実行可能な電子機器に利用することができる。
【符号の説明】
【0179】
100 スマートフォン(電子機器)
101 第1筐体
101a 上面
102 第2筐体
102a 上面
103 メインディスプレイ(表示部)
104 操作部
105 サブディスプレイ
201 メイン制御部
202 通信制御部
203 キー操作部
204 キー状態感知部
205 LED等表示部
206 センサ制御部
207 GPS制御部
208 カメラ制御部
209 メインディスプレイ表示制御部
210 メインディスプレイ操作部
211 サブディスプレイ表示制御部
212 音制御部
213 電源制御部
214 外部接続制御部
215 内臓メモリ
216 SIMカード制御部
217 無線部
218 有線部
219 マイク
220 スピーカ
221 電池
222 コネクタ
223 コネクタ
224 外部メモリ
225 スライドセンサ
300 表示情報生成部(表示情報生成手段)
301 筐体状態検知部(状態検出手段)
302 表示内容検知部
303 画面情報取得部
304 表示情報出力部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子メールを受信する受信手段と、
受信した電子メールの内容を表示する表示部と、
情報入力のための操作部と、
上記操作部を覆うカバーとを備え、
上記操作部が上記カバーに覆われる第1状態と、上記操作部が上記カバーに覆われず露出される第2状態とをとる電子機器であって、
上記第1状態と第2状態とのいずれの状態であるかを検出する状態検出手段と、
上記第1状態で、且つ、上記表示部に受信した電子メールの内容を表示しているときに、上記状態検出手段によって、上記第2状態が検出されると、上記表示部に、利用者に次の動作を促すために確認または選択すべき内容を記した確認選択情報画面を表示するための表示情報を生成する表示情報生成手段とを備えていることを特徴としている電子機器。
【請求項2】
電子メールを受信する受信手段と、
上面に表示部が形成された第1筐体と、
上面に操作部が形成された第2筐体とを備え、
上記第1筐体と第2筐体とが、当該第1筐体の下面と第2筐体の上面とが対向するように配置され、少なくとも一方の筐体が他方の筐体に対してスライドすることにより、第2筐体の操作部が第1筐体により覆われる第1状態と、第2筐体の操作部が露出される第2状態とをとる電子機器であって、
上記第1状態と第2状態とのいずれの状態であるかを検出する状態検出手段と、
上記第1状態で、且つ、上記第1筐体の表示部に、上記受信手段によって受信した電子メールの内容を表示しているときに、上記状態検出手段によって、上記第2状態が検出されると、上記表示部に、利用者に次の動作を促すために確認または選択すべき内容を記した確認選択情報画面を表示するための表示情報を生成する表示情報生成手段とを備えていることを特徴としている電子機器。
【請求項3】
上記確認選択情報画面は、受信した電子メールに対して返信すべき宛先のメールアドレスを確認するための宛先確認画面であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項4】
上記確認選択情報画面は、受信した電子メールに対して直ぐに返信するか否かを確認するためのメール返信確認画面であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項5】
上記確認選択情報画面は、受信した電子メールに対して行える情報発信系のアプリケーションを選択するためのアプリケーション選択画面であることを特徴とする請求項1または2に記載の電子機器。
【請求項6】
電子メールを受信する受信手段と、受信した電子メールの内容を表示する表示部と、情報入力のための操作部と、上記操作部を覆うカバーとを備え、上記操作部が上記カバーに覆われる第1状態と、上記操作部が上記カバーに覆われず露出される第2状態とをとる電子機器における表示制御方法であって、
上記第1状態で、且つ、上記表示部に受信した電子メールの内容を表示しているときに、第2状態を検出すると、上記表示部に、利用者に次の動作を促すために確認または選択すべき内容を記した確認選択情報画面を表示させることを特徴としている表示制御方法。
【請求項7】
電子メールを受信する受信手段と、上面に表示部が形成された第1筐体と、上面に操作部が形成された第2筐体とを備え、上記第1筐体と第2筐体とが、当該第1筐体の下面と第2筐体の上面とが対向するように配置され、少なくとも一方の筐体が他方の筐体に対してスライドすることにより、第2筐体の操作部が第1筐体により覆われる第1状態と、第2筐体の操作部が露出される第2状態とをとる電子機器における表示制御方法であって、
上記第1状態で、且つ、上記第1筐体の表示部に、上記受信手段によって受信した電子メールの内容を表示しているときに、第2状態が検出されると、上記表示部に、利用者に次の動作を促すために確認または選択すべき内容を記した確認選択情報画面を表示させることを特徴とする表示制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−244195(P2012−244195A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−108791(P2011−108791)
【出願日】平成23年5月13日(2011.5.13)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Bluetooth
【出願人】(000005049)シャープ株式会社 (33,933)
【Fターム(参考)】