説明

電子機器及び再生方法

【課題】双方向通信インタフェースが接続する電子機器及び再生方法を提供する。
【解決手段】実施形態の電子機器は、通知部と、受信部と、表示部と、を具備する。通知部は、コンテンツ供給元が再生して供給するコンテンツの再生開始の指示に応答した起動処理あるいは入力切り替えの完了を前記コンテンツ供給元に通知する。受信部は、前記通知部による通知に応答して、前記コンテンツ供給元が再生する前記コンテンツを受信する。表示部は、前記受信部が受信する前記コンテンツを表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の実施の形態は、双方向通信インタフェースが接続する電子機器及び再生方法に関する。
【背景技術】
【0002】
録画再生装置と双方向通信インタフェース、例えばHDMI(High-definition Digital Media Interface)により接続した映像表示装置においては、録画再生装置から映像の再生開始を指示することで、映像表示装置の電源がオンされ、録画再生装置が再生した映像が表示される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−189346号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
録画再生装置は、映像の再生開始が指示されると、映像表示装置が録画再生装置からの映像を再生可能となるまでの時間、例えば入力切り換え等に必要な時間に拘りなく、映像再生を開始する。このことは、映像表示装置が映像を表示した時点で、既に再生映像がある時間、進んでいる「頭欠け」を生じる要因となる。
【0005】
本発明の目的は、双方向通信インタフェースが接続する電子機器及び再生方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
実施形態の電子機器は、通知部と、受信部と、表示部と、を具備する。通知部は、コンテンツ供給元が再生して供給するコンテンツの再生開始の指示に応答した起動処理あるいは入力切り替えの完了を前記コンテンツ供給元に通知する。受信部は、前記通知部による通知に応答して、前記コンテンツ供給元が再生する前記コンテンツを受信する。表示部は、前記受信部が受信する前記コンテンツを表示する。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【図1】実施形態の構成の一例を示す概略図。
【図2】実施形態の構成の一例における信号の受け渡しの一例を示す概略図。
【図3】実施形態の構成の一例における信号の受け渡しの一例を示す概略図。
【図4】実施形態の構成の一例における信号の受け渡しの一例を示す概略図。
【図5】実施形態の構成の一例における信号の受け渡しの一例を示す概略図。
【図6】実施形態の構成の一例における信号の受け渡しの一例を示す概略図。
【図7】実施形態の構成の一例における信号の受け渡しの一例を示す概略図。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、実施の形態について図面を参照して説明する。
【0009】
図1は、実施形態を適用する録画再生装置とその録画再生装置に接続する映像表示装置の一例を示す。
【0010】
録画再生装置(レコーダ)101は、再生した映像信号を供給する接続対象である映像表示装置(モニタ装置またはディスプレイ)201と、双方向通信インタフェース、例えばHDMI(High-definition Digital Media Interface)301により接続される。なお、HDMI301は、後に制定されたCEC(Consumer Electronics Control)規格に準拠している。また、図1に示す録画再生装置101としては、映像(ビデオ)及び音声(オーディオ)を再生するプレーヤ装置やゲーム装置、あるいはビデオカメラ等も含まれる。もちろん、パーソナルコンピュータ(PC)もしくはPCに接続可能なディスクドライブ装置、あるいは自動車等に搭載またはユーザーが携帯することのできるナビゲーション装置であってもよい。また、以下に説明する各要素/構成は、ハードウエアで実現するものであってもよいし、マイクロコンピュータ(処理装置,CPU)等を用いてソフトウエアで実現するものであってもよい。
【0011】
録画再生装置101は、ソース(source)機器と、映像表示装置201は、ソース機器に対して、シンク(sink)機器と、それぞれ、呼称される。なお、録画再生装置(ソース機器)101は、HDMIインタフェース部111を、映像表示装置(シンク機器)201は、HDMIインタフェース部211を、それぞれ、含む。
【0012】
HDMI(−CEC)301は、詳細な説明は省略するが、CEC−ラインを含み、相互に接続する機器、すなわちソース機器(レコーダ/録画再生装置)101の上述のHDMIインタフェース部111とシンク機器(モニタ装置またはディスプレイ/映像表示装置)201の上述のHDMIインタフェース部211とを相互に接続するとともに、相互間の連動機能を提供できる。
【0013】
CEC−ラインを用いた連動機能としては、ユーザーが、例えばソース機器101に対してコンテンツ(番組またはプログラム)すなわち映像信号及び音声信号を再生させる操作をした場合に、シンク機器201のシステムを立ち上げて、ソース機器101が接続されている入力に切り替えを行うワンタッチプレイ(One Touch Play)や、シンク機器201側のリモコンの操作により出力される制御コマンドを、ソース機器101に伝えるパススルー(Remote Control Pass Through)などがある。なお、パススルーに対応する操作としては、例えば「再生」や「停止/一時停止」、他に「早送り/巻き戻し」などの特殊再生、あるいは光ディスクのセット(装填)などが挙げられる。
【0014】
従って、シンク機器201の電源がオフ状態であっても、ソース機器101で、ソース機器101が保持するコンテンツ(映像信号及び音声信号)の再生指示、あるいは光ディスクなどのセットがあると、シンク機器201の電源がオンされ、再生を指示したコンテンツあるいは光ディスクに収容されているトップメニューまたは最初に再生することが設定されている場面の再生映像がソース機器201に表示される。
【0015】
ワンタッチプレイの動作コマンドシーケンスについて、図2に概略を示す。
【0016】
ソース機器101側でユーザーからワンタッチプレイに対応した操作があった場合[1]、ソース機器101からシンク機器201に対して<Text View On>コマンドを送信し[2]、コンテンツ再生の準備が整いしだい、コンテンツの再生を開始する[3]。
【0017】
<Text View On>を受けたシンク機器201側では、電源が入っていない場合、電源オン及び起動処理を実行する[4]。
【0018】
シンク機器201の起動が終了すると[5]、シンク機器201において、HPD(Hot Plag Detected,ホットプラグ検知)をHIにアサート(<HPD assert>,L→H)し、ソース機器101にEDID(Extended Display Identification Data)のリード(Read)を促す[6]。
【0019】
ソース機器101は、HPDのアサートをうけてシンク機器201が起動したと判断し、EDIDの取得(リード)後[7]、<Active Source>コマンドをシンク機器201に送信する[8]。
【0020】
<Active Source>コマンドを受けたシンク機器201は、自身の入力を、接続されたHDMIに切り替え、HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection,デジタル著作権管理(DRM))の認証を行い、受像した映像の表示及び音声の出力を行う[9]。
【0021】
パススルーの動作コマンドシーケンスについて、図3に概略を示す。
【0022】
シンク機器201に対し、図3に示したようなユーザーからのパススルーに対応した操作があった場合[11]、シンク機器201は、ソース機器101に、対応する操作キーの<User Control Pressed>(ボタン押下/対応操作キーのPress)[12]及び<User Control Released>(ボタン解除/対応操作キーのRelease)[13]、すなわち「擬似的なリモコン端末の操作」要求(指示)を通知する。なお、ボタン押下(User Control Pressed)[12]とボタン解除(User Control Pressed Released)[13]と間の期間が、上述の「擬似的なリモコン端末の操作」に相当する。
【0023】
ソース機器101は、シンク機器201から、オフ[13]を受信した以降、受信した操作に応じた動作を実行する[14]。
【0024】
ところで、ソース機器101は、図2により説明したワンタッチプレイに基づき、再生準備が整いしだい、コンテンツの再生を開始するため、シンク機器201が、ソース機器101からの映像信号及び音声信号を受けつけ可能に(自身の)入力を切り替えている間に、ソース機器101が再生したコンテンツが入力される場合が少なくない。このことは、「頭欠け」と呼ばれ、極力、ないことが要求される。反面、ソース機器101が既に再生可能な状態からのレジューム再生時や、メニュー画面の存在しない音楽ディスクなどからの再生時においては、再生準備時間が不要なため、コンテンツが欠ける時間が長くなる。この場合、ユーザーに、大きな不快感を与えるとともに、例えばリモコン端末(リモートコントローラ)あるいは(図示しない)操作部の操作による『コンテンツ先頭からの再生』を必要とする。
【0025】
図4に、実施形態の一例を説明する。
【0026】
ソース機器101は、ユーザーからワンタッチプレイに対応した操作があった場合[A]、シンク機器201に対して、<Text View On>コマンドを送信する[B]。ソース機器101では、同時にコンテンツの再生を開始する[C]。
【0027】
<Text View On>コマンドを受けたシンク機器201は、映像信号および音声信号を出力しているソース機器101によるコンテンツの再生を止めるため、パススルーによってソース機器101に再生停止を指示し[D]、起動処理を開始する[H]。なお、起動処理[H]は、シンク機器201の電源がオフ状態(非オン状態)である場合、詳述しないが、コンセントが抜かれている等の物理的に通電が困難な状況下以外においては、電力消費の比較的大きな要素を除く制御CPU部等への2次電源(DC(直流)31Vあるいは24Vもしくは5V等)が通常確保されていることを利用したシンク機器201の電源オン、を含む。また、パススルー[D]は、図3に概略を説明したボタン押下[E]またはボタン解除[F]、すなわち「擬似的なリモコン端末の操作」要求である。
【0028】
ソース機器101は、シンク機器201からのパススルーによる再生停止を受信し、再生準備が整い、再生を開始した直後に、一時停止状態にて待機する[G]。
【0029】
ソース機器101は、以降、シンク機器201からのシンク機器201が起動したことの通知であるHPDのアサートを受け取るまで一時停止状態を維持し、アサート[I]を受け取った以降、シンク機器201からEDIDの取得(リード)後[J]、<Active Source>を、シンク機器201に対して送信する[K]。
【0030】
<Active Source>コマンドを受けたシンク機器201は、自身の入力を、接続されたHDMIに切り替え、HDCP(High-bandwidth Digital Content Protection,デジタル著作権管理(DRM))の認証を行い、受像した映像の表示及び音声の出力を行う[L]。
【0031】
以下、シンク機器201は、ソース機器101からの映像及び音声の受信が可能となった時点で[M]、ソース機器101に再生開示を示すボタン押下[O]及びボタン解除[P]、すなわち「擬似的なリモコン端末の操作の解除」を通知する[N]。
【0032】
シンク機器201からの「擬似的なリモコン端末の操作の解除」の通知を受け取ったソース機器101は、一時停止状態を維持したコンテンツの再生を開始する[Q]。なお、シンク機器201からのパススルーによる再生停止を受信し、再生準備が整い、再生を開始した直後に、一時停止状態で待機を開始した後(前記[G]対応)、ソース機器101における一時停止が解除され、コンテンツの再生が開始される([Q])までの間、ソース機器101の詳述しない表示部(例えば、文字列または時計表示が可能なセグメント式もしくはLCDパネル等のマトリクス方式の表示部含み、現在の時間や文字列を表示できる)に、例えば『再生準備中です』等の文字列が表示される。また、「文字列の表示」に変えて、例えば『再生(PLAY)』を示す表示が点滅される等の再生準備中であることを示す表示が表示される。
【0033】
以上により、HDMI(−CEC)301により接続したソース機器101からシンク機器201に、ワンタッチプレイを適用してコンテンツを再生した映像及び音声を送信する際、シンク機器201がソース機器101からの映像及び音声を受信可能となるまでの間(期間)においてソース機器101からの映像及び音声が入力されることに起因して生じる「頭切れ」を、実質的に抑止できる。
【0034】
図5に、実施形態の別の一例を説明する。
【0035】
ソース機器101は、ユーザーからワンタッチプレイに対応した操作があった場合[a]、シンク機器201に対して、<Vender Spec Text View On>コマンドを送信する[b]。なお、<Vender Spec Text View On>コマンドは、ソース機器101がコンテンツの再生のための準備を開始するがシンク機器201からのパススルーを利用した後段に説明する<User Control Press(ボタン押下)>コマンド[j]及び後段に説明する<User Control Release(ボタン解除)>コマンド[k]、すなわち後段に示す「擬似的なリモコン端末の操作の解除」コマンド[m]を受け取るまでの間、再生準備が完了した時点(もしくは再生準備が完了する直前)で一時停止状態を保持することを示すコマンドである。すなわち、ソース機器101は、<Vender Spec Text View On>コマンドをシンク機器201に送信した後、シンク機器201から<User Control Release(ボタン解除)>[k]を受け取るまでの間、再生準備が完了した時点で一時停止状態で待機する[c]。
【0036】
シンク機器201は、電源がオフ状態(非オン状態)である場合、詳述しないが、通常、電力消費の比較的大きな要素を除く制御CPU部等への2次電源(DC(直流)31Vあるいは24Vもしくは5V等)が通常確保されていることを利用したシンク機器201の電源をオンし、起動処理を行う[d]。
【0037】
起動処理[d]が終了した時点で、シンク機器201は、ソース機器101に対し、HPDのアサートを送信する[e]。
【0038】
ソース機器101は、HPDのアサート[e]を受け取った以降、EDIDを取得し、表示>を送信し[f]、引き続く<Active Source>コマンドにより、シンク機器201に、映像表示装置の表示を、自身が接続されている入力端子に切り替えを要求する[g]。
【0039】
シンク機器201は、ソース機器101からの<Active Source>コマンドに従い、入力を、ソース機器101に切り替える[h]。
【0040】
以下、シンク機器201は、HDCPの認証や入力の切り替えが完了し、ソース機器101からの映像及び音声の受信が可能となった時点で[i]、ソース機器101に再生開示を示すボタン押下[j]及びボタン解除[k]、すなわち「擬似的なリモコン端末の操作の解除」を通知する[l]。
【0041】
シンク機器201からの「擬似的なリモコン端末の操作の解除」の通知を受け取ったソース機器101は、一時停止状態を維持したコンテンツの再生を開始する[m]。
【0042】
このように(図5に示したように)、<<Vender Specification>>コマンドを用いて(Text View On)コマンドを<Vender Spec Text View On>コマンドと定義することで、シンク機器の電源がオフである場合にシンク機器の起動処理を優先することで、より完全な[頭切れ]防止が可能となる。
【0043】
なお、<<Vender Specification>>を用いた場合、ソース機器が再生準備中であって、パススルーによる一時停止(要求)に対応できない場合や、コンテンツ開始直後のクレジット画面など、ユーザー操作が禁止されているために、一時停止できない場合にも、対応可能となる。
【0044】
なお、図6に、図1に示した録画再生装置(ソース機器)に利用可能なレコーダの構成の一例を示す。
【0045】
レコーダ)601は、チューナ602、入力回路603、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)604、記録装置605、出力回路606、ユーザー操作入力部(リモコン信号受信回路)607、電源部608、及びHDMIインタフェース609(図1に示した111に相当)を少なくとも含む。
【0046】
チューナ602は、アンテナ端子621に接続されるアンテナまたは光ケーブル等を介して、録画対象の番組を放送するチャンネルを選局する。
【0047】
入力端子603は、ビデオ(video)入力端631およびオーディオ(audio)入力端632を経由して入力されるビデオ(動画)信号およびオーディオ(音声)信号を、受けつける。
【0048】
DSP604は、主制御装置(CPU)640、ネットワークコントローラ641、アナログ−デジタルコンバータ(ADC)642、エンコーダ643、インタフェース644、デコーダ645、ユーザインタフェースグラフィック処理部(GUI処理部)646、ビデオエンコーダ(ビデオ出力処理部)647、デジタル−アナログコンバータ(オーディオデコーダ(DAC))648、EPG(Electric Program Guide)処理部649等の要素を、少なくとも含む。なお、インタフェース644に、上述のHDMI609が接続されるが、HDMI609は、ネットワークコントローラ641に接続されてもよい。
【0049】
主制御装置(CPU)640は、上述した各要素の動作、および電源部608の主電源(内部制御用2次回路を除く)のオン/オフを制御する。
【0050】
ネットワークコントローラ641は、LAN端子691を経由して、外部ネットワークから供給されるストリーム形式の番組を受信する。なお、LAN端子691は、例えば同一建物内に構築される比較的小規模のネットワーク(家庭内LAN(Local Area Network))もしくはホームサーバ(Home Saver,大容量記録装置)および接続網と接続され、例えばホームサーバを介して、外部ネットワークと接続されることもある。また、家庭内LANあるいはネットワークは、DLNA(Digital Living Network Alliance(登録商標))規格に準拠することが好ましい。
【0051】
アナログ−デジタルコンバータ(ADC)642、アナログ入力されたビデオ信号およびオーディオ信号をデジタル信号に変換し、エンコーダ643に入力する。なお、チューナ602がデジタル放送を受信する場合には、チューナ602の出力は、そのままエンコーダ643に入力されることはいうまでもない。
【0052】
エンコーダ643は、入力されたアナログ信号(ビデオ/オーディオ)をデジタル信号に変換(エンコード)する。なお、例えばMPEG(Moving Picture Experts Group)−2あるいはMPEG−4(H.264−AVC))等に準拠した圧縮を伴う。
【0053】
インタフェース644は、記録装置5との間のデータの受け渡し、あるいはリモコン信号受光回路607からの制御信号の入力に利用される。HDMI609には、HDMI端子681を介して、例えば図7に一例を示すテレビ受信装置(映像再生装置)701あるいは図示しないAVアンプ、もしくはハブが接続される。なお、AVアンプには、図示しないが、例えばDVDレコーダやDVDプレーヤ等が接続される。また、ハブには、例えばHDMI端子を備えたAVアンプや、PC、HDD内臓のDVDレコーダ、DVDプレーヤ等の外部機器が接続可能である。なお、HDMI端子681がハブと接続される場合には、例えばブロードバンドルータを介して、例えばインターネット等のネットワークとの接続や、ネットワーク上に位置するPCや図示しない携帯電話または携帯端末装置、もしくは携帯端末との間の動画ファイル(映像データ)やオーディオファイル(音声データ)の読み込みおよび再生ならびに書き込み(記録)等も可能である。
【0054】
デコーダ645は、MPEG−2あるいはMPEG−4(H.264−AVC))等に圧縮された番組を、デコードする。
【0055】
ユーザインタフェースグラフィック処理部(GUI処理部)646は、出力回路606を経由して映像出力端661とオーディオ出力端662に接続されるモニタ装置663に表示させるGUI(グラフィックインタフェース)画面表示を出力する。
【0056】
ビデオエンコーダ(ビデオ出力処理部)647は、映像信号とGUI処理部646から出力されるGUI画面表示を必要に応じ合成し、映像出力端661に接続されるモニタ装置663が表示可能に、出力回路606に、出力映像信号を生成する。
【0057】
デジタル−アナログコンバータ(オーディオデコーダ(DAC))648は、出力回路606に、オーディオ出力端662に接続される外部スピーカ等が再生可能に、オーディオ信号を出力する。
【0058】
EPG処理部649は、例えばBSデジタル放送または地上デジタル放送において番組とともに送信されるEPGデータもしくはLAN端子691を経由して外部から取得可能なEPGデータを取得し、例えばGUI処理部646において番組の予約時に番組表を表示させるための日付、時間、チャンネル、番組長データとして保持する。なお、取得したEPGデータは、図示しないメモリ装置あるいはHDD651の所定の領域に保存される。
【0059】
記録装置605は、例えばHDD651またはディスクドライブ装置652を含み、HDD651内のHDあるいはディスクドライブ装置652にセットされるDVD規格の光ディスクDに対して番組を記録し、もしくは既に記録されている番組を再生する。なお、ディスクドライブ装置652に加え、例えば半導体メモリ(メモリカード)等に番組を記録し、あるいは既に記録されている番組を再生するリーダ/ライタ(図示しない)が用意されてもよい。
【0060】
出力回路606は、映像出力端661およびオーディオ出力端662に接続される再生装置、例えばモニタ装置とスピーカ装置に、ビデオエンコーダ647からの映像信号とDAC648からのオーディオ信号を出力する。
【0061】
リモコン信号受光回路607は、リモコン受光部671において受け付けたユーザー操作入力を、インタフェース644を経由して、主制御装置640に入力する。
【0062】
電源部608は、主制御装置640の制御により主電源がオフ可能であり、図示しないタイマ部にセットされた予約時間が到来した時点で主電源をオンし、上述した各要素の動作を、動作可能状態に維持する。
【0063】
また、図7に、図1に示した映像表示装置(シンク機器)に利用可能なテレビ受信装置の構成の一例を示す。
【0064】
テレビ受信装置711は、映像信号(ビデオデータ)に対応する映像を表示する映像表示器713、例えばスピーカ等に代表される音声再生装置であって、音声出力(オーディオデータ)を再生する音声再生器715、ユーザーからの制御指示(制御入力)信号を受け入れる操作部717、ユーザーからのリモコン装置Rによる操作情報(制御入力)信号を受けつけるリモコン受信部719、および制御ブロック(制御部)760等を含む。なお、映像表示器(ディスプレイ装置)713は、例えば液晶パネル装置であって、付属する照明装置725からの照明光(バックライト)を選択的に透過することにより、映像を表示する。また、照明装置725は、点灯回路727により、周囲の明るさや、連続して点灯されている時間と非点灯時間との差すなわち照明装置725の温度に基づいて規定される所定の駆動電圧で点灯される。
【0065】
制御部760は、CPUまたはMPU(Main Processing Unit)とよばれる主制御装置(主制御用大規模IC(LSI))761を、含む。
【0066】
制御部760(主制御装置761)は、操作部717からの操作入力、またはリモコン装置Rから送出された操作情報を受信部719により受信した(リモコン入力)制御信号、もしくはネットワーク接続部(通信インタフェース)773を介して外部から供給される情報およびデータに対応して、以下に説明する各部(要素)を、制御する。
【0067】
制御部760はまた、主制御装置761が実行する制御プログラムを保持したROM(Read Only Memory)762、主制御装置761の作業エリアを提供するRAM(Random Access Memory)763、各種の設定情報や制御情報あるいはネットワーク接続部773を介して外部から供給される情報および録画予約情報などのデータ等を保持する不揮発性メモリ(Non Volatility Memory,NVM)764、およびHDD765を、含む。
【0068】
なお、NVM764は、ネットワーク接続部773を経由して取り込まれ、制御部760を経由してメッセージや解読されたスケジュール情報等も保持する。
【0069】
制御部760には、半導体メモリであるカード状媒体(メモリカード)Mからの情報の読み出しとメモリカードMへの情報の書き込みを可能とするカード_IF771、ネットワーク接続部(通信_IF)773、HDMI774(図1の211に相当)、光ディスクDからの情報すなわち動画データやオーディオ(音声)データの読み出しと光ディスクへの情報の書き込みに用いられるディスクドライブ装置775、USB_I/F、およびi.Link_I/F(インタフェース)777等の任意数のI/F(Interface,インタフェース)群が接続され、それぞれのインタフェースに適合する外部装置、あるいはハブ(拡張装置)もしくはネットワーク制御装置として機能する。
【0070】
カード_I/F771は、カードホルダ772に装着されるメモリカードMから、映像および音声ファイルを読み込むことができ、また、メモリカードMに、映像および音声ファイルを書き込むことができる。
【0071】
通信_I/F773は、LAN端子(ポート)781と接続され、イーサネット(登録商標)規格に従い、外部装置、例えば図示しないが携帯端末装置やモバイルPCを介して、あるいはリモコン装置から供給される制御情報や動画データを受け入れる。なお、通信_I/F773は、LAN対応のハブ(Hub)が接続されることで、LAN対応のHDD(NAS(Network Attached Storage)HDD)、PC、HDD内臓のDVDレコーダ等の機器の接続が可能である。
【0072】
HDMI774には、HDMI端子782を介して、例えば図6に一例を示したレコーダ(映像再生装置)201あるいは図示しないAVアンプ、もしくはハブが接続される。なお、AVアンプには、図示しないが、例えばDVDレコーダやDVDプレーヤ等が接続される。また、ハブには、例えばHDMI端子を備えたAVアンプや、PC、HDD内臓のDVDレコーダ、DVDプレーヤ等の外部機器が接続可能である。なお、HDMI端子782がハブと接続される場合には、例えばブロードバンドルータを介して、例えばインターネット等のネットワークとの接続や、ネットワーク上に位置するPCや図示しない携帯電話または携帯端末装置、もしくは携帯端末との間の動画ファイル(映像データ)やオーディオファイル(音声データ)の読み込みおよび再生ならびに書き込み(記録)等も可能である。
【0073】
ディスクドライブ装置775は、例えばDVD規格の光ディスクMから情報すなわち動画データやオーディオ(音声)データを読み出し、もしくは記録する。また、セットされた光ディスクがCD規格である場合には、オーディオ(音声)データを読み出し、再生するとともに、例えば曲名や演奏時間等を、映像表示器713に表示可能に出力する。
【0074】
USB_I/F776は、USBポート784に接続される図示しないハブを介して、USB_I/Fを介してアクセス可能に形成されたHDD、キーボード等が接続可能であり、それぞれのUSB機器との間で情報の受け渡しが可能である。なお、USB_I/F776に対応する携帯電話、デジタルカメラ、メモリカードに対するカードリーダ/ライタも接続可能であることはいうまでもない。
【0075】
i.Link_I/F777は、図示しないが、例えばAV(オーディオ−ビジュアル)−HDDあるいはD(Digital)−VHS(Video Home System)等の外部機器、もしくは、外付けのチューナあるいはSTP(Set Top Box(ケーブルテレビ用受信機))等がシリアル接続可能であり、接続される任意の機器との間で、情報の受け渡しが可能である。
【0076】
なお、詳述しないが、個々のインタフェースに加えて、もしくは任意の1または複数のインタフェースに代えて、例えばDLNA(Digital Living Network Alliance(登録商標))規格等に準拠したネットワークコントローラや、図示しないBluetooth(登録商標)/(ブルートゥース(登録商標))が用意され、それらを経由して、データの受け渡しが可能なレコーダ装置やHDD装置、もしくは携帯可能な端末装置が接続されてもよいことはいうまでもない。
【0077】
制御部760は、タイマーコントローラ(時計部)790を含む。時計部90は、時刻や、ユーザーからの入力により設定される予約録画のための予約時刻(日時)と録画対象チャンネル等の情報を管理するとともに、その情報を保持可能である。なお、時計部790は、地上波デジタルチューナ750を介して受信するデジタル放送におけるTOT(Time Offset Table)と呼ばれる「時刻情報」を、常時取得できる。すなわち、電波時計を内蔵している機器と同等の時刻管理が可能である。また、地上波アナログチューナ752により受信するアナログアナログ放送の所定のチャンネルからも、毎日、所定の時間に時報を取得可能であることはいうまでもない。また、時計部790は、携帯端末装置から供給されるスケジューラ機能やメッセンジャ機能のための情報に対する計時部としても機能する。なお、時計部790は、スケジューラ機能およびメッセンジャ機能により規定される所定の時刻において、電源部791による、商用電源に対する電源のオン/オフ(通電)を制御できることはいうまでもない。すなわち、コンセントが抜かれている等の物理的に通電が困難な状況下以外においては、映像表示器713や信号処理部747あるいはHDD等の電力消費の比較的大きな要素を除く、制御部760等への2次電源(DC(直流)31V、あるいは24Vもしくは5V等)は、通常確保されており、予め規定された時刻に映像表示器713や信号処理部747あるいはHDD765等が起動されることは、いうまでもない。
【0078】
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
【0079】
101…録画再生装置(レコーダ装置/ソース機器)、111…双方向通信インタフェース(HDMI部)、201…映像表示装置(モニタ装置またはディスプレイ/シンク機器)、211…双方向通信インタフェース(HDMI部)、301…HDMI−CEC(双方向通信インタフェース)、601…録画再生装置(レコーダ装置/ソース機器)、609…双方向通信インタフェース(HDMI部)、701…映像表示装置(テレビ受信装置/シンク機器)、774…双方向通信インタフェース(HDMI部)。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コンテンツ供給元が再生して供給するコンテンツの再生開始の指示に応答した起動処理あるいは入力切り替えの完了を前記コンテンツ供給元に通知する通知部と、
前記通知部による通知に応答して、前記コンテンツ供給元が再生する前記コンテンツを受信する受信部と、
前記受信部が受信する前記コンテンツを表示する表示部と、
を具備する電子機器。
【請求項2】
前記通知部は、前記コンテンツの再生開始直後の一時停止を求める請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記表示部は、前記コンテンツが再生開始直後の一時停止状態であることを前記通知部が前記通知を通知するまで、少なくとも文字列による表示あるいは表示の点滅により表示する請求項1または2記載の電子機器。
【請求項4】
前記コンテンツ供給元との間の前記通知の通知に、双方向通信インタフェースを用いる請求項1〜3のいずれかに記載の電子機器。
【請求項5】
コンテンツの再生指示を受けつける受信部と、
前記受信部が受けつけた前記再生指示に基づいてコンテンツ供給先に起動処理あるいは入力切り替えを指示する指示部と、
前記指示部からの前記再生指示に基づく前記コンテンツ供給先の起動処理あるいは入力切り替えの完了の通知を受け取り、前記コンテンツを再生する再生部と、
を具備する電子機器。
【請求項6】
前記再生部は、前記再生指示に基づいて再生を開始したコンテンツを、前記通知を受け取るまで、再生開始直後で一時停止する請求項5記載の電子機器。
【請求項7】
前記コンテンツ供給先との間の前記通知の受け取りに、双方向通信インタフェースを用いる請求項5または6記載の電子機器。
【請求項8】
コンテンツ供給元が再生して供給するコンテンツの再生開始の指示に応答した起動処理あるいは入力切り替えの完了を前記コンテンツ供給元に通知し、
起動処理あるいは入力切り替えの完了の通知に応答して、コンテンツ供給元が再生するコンテンツを受信し、
受信したコンテンツを表示する
再生方法。
【請求項9】
コンテンツの再生開始の指示に対して、コンテンツの再生開始直後の一時停止を求める請求項8記載の再生方法。
【請求項10】
コンテンツ供給元との間の起動処理あるいは入力切り替えの完了の通知の通知に、双方向通信インタフェースを用いる請求項8または9記載の再生方法。
【請求項11】
コンテンツの再生指示を受けつけ、
受けつけた再生指示に基づいてコンテンツ供給先に、起動処理あるいは入力切り替えを指示し、
起動処理あるいは入力切り替えの完了の通知を受け取り、コンテンツを再生する
再生方法。
【請求項12】
起動処理あるいは入力切り替えを指示し、その完了の通知を受け取るまで、コンテンツを、再生開始直後で一時停止する請求項11記載の再生方法。
【請求項13】
コンテンツ供給先との間の起動処理あるいは入力切り替えの完了の通知の通知に、双方向通信インタフェースを用いる請求項11または12記載の再生方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−239181(P2012−239181A)
【公開日】平成24年12月6日(2012.12.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−147438(P2012−147438)
【出願日】平成24年6月29日(2012.6.29)
【分割の表示】特願2010−137674(P2010−137674)の分割
【原出願日】平成22年6月16日(2010.6.16)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.HDMI
【出願人】(000003078)株式会社東芝 (54,554)
【Fターム(参考)】