説明

電子機器及び撮像装置

【課題】検出スイッチの損傷を抑制可能な電子機器及び撮像装置を提供する。
【解決手段】デジタルカメラ100は、カバー部61に固定される突起部63cを有するスライドカバー60と、ノブ64が下限位置に位置する場合に突出部63cに隣接する係止板95を有する樹脂フレーム90と、を備える。突起部63cと係止板95とは、ノブ64が下限位置に位置する場合に、前板10が樹脂フレーム90から離間することを規制する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、スライドカバーを備える電子機器及び撮像装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、筐体の一部を構成する前板と、前板に固定されるレンズと、前板に形成される開口にスライド可能に取り付けられるスライドカバーと、を備えるデジタルカメラが知られている(特許文献1参照)。特許文献1のデジタルカメラでは、スライドカバーをスライドさせることによって、レンズを露出することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010−210936号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、特許文献1に記載のデジタルカメラにおいて、レンズの露出に応じて、電源のON/OFFやレンズの開閉を検出する機構を設けることが考えられる。具体的には、筐体内の検出スイッチに設けられる回動可能なレバーを、スライドカバーから筐体内に突出する被検出部で押し下げることによって、電源のONやレンズの開を検出できる。
【0005】
しかしながら、デジタルカメラに外力(例えば、落下による衝撃力)が加えられた場合、前板が弾性的に変形することに伴って被検出部がレバーから外れるおそれがある。このような状態で前板が弾性的に復元すれば、レバーが被検出部によって回動不能な方向に押し付けられ、検出スイッチが損傷を受けてしまう。
【0006】
本発明は、上述の状況に鑑みてなされたものであり、検出スイッチの損傷を抑制可能な電子機器及び撮像装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係る電子機器は、筐体と、スライドカバーと、内部部材と、を備える。筐体は、開口を有する板状部材を含む。スライドカバーは、前記板状部材上に配置され、所定の方向に沿ってスライド可能に前記開口に取り付けられるカバー部と、前記カバー部に固定され、前記筐体内に突出する被検出部と、前記カバー部に固定される第1規制部と、を有する。内部部材は、前記筐体内に配置される。内部部材は、所定の位置に位置する前記被検出部に当接する当接部を含み前記当接部が前記被検出部に当接したことを検出する検出スイッチと、前記被検出部が前記所定の位置に位置する場合に前記第1規制部に隣接する第2規制部と、を有する。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、検出スイッチの損傷を抑制可能な電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】実施形態に係るデジタルカメラ100の斜視図である。
【図2】実施形態に係るデジタルカメラ100の正面図である。
【図3】実施形態に係るデジタルカメラ100の分解斜視図である。
【図4】実施形態に係る前板10の背面図である。
【図5】実施形態に係るスライドカバー60の構成を示す斜視図である。
【図6】実施形態に係る樹脂フレーム90の斜視図である。
【図7】図6の部分拡大図である。
【図8】実施形態に係るレバー93bとノブ64との位置関係を示す模式図である。
【図9】図2(a)のIXa−IXa線及びIXb−IXb線における断面図である。
【図10】図2(b)のXa−Xa線及びXb−Xb線における断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
次に、図面を用いて、本発明の実施形態について説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には、同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、各寸法の比率等は現実のものとは異なっている場合がある。従って、具体的な寸法等は以下の説明を参酌して判断すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
【0011】
なお、以下の実施形態では、スライドカバーを備える電子機器としてデジタルカメラを例に挙げて説明する。以下の説明では、通常姿勢(以下、横撮り姿勢ともいう)のデジタルカメラを基準として、被写体に向かう方向を「前方」、被写体の反対に向かう方向を「後方」、鉛直上方を「上方」、鉛直下方を「下方」、被写体に正対した状態における右向きを「右方」、被写体に正対した状態における左向きを「左方」、と表現する。また、以下の実施形態では、デジタルカメラのスライドカバーの開状態が「電源ON状態」に対応し、デジタルカメラのスライドカバーの閉状態が「電源OFF状態」に対応する。
【0012】
(デジタルカメラ100の全体構成)
実施形態に係るデジタルカメラ100の全体構成について、図面を参照しながら説明する。図1(a)は、実施形態に係るデジタルカメラ100を前方から見た斜視図である。図1(b)は、実施形態に係るデジタルカメラ100を後方から見た斜視図である。図2(a)は、実施形態に係るデジタルカメラ100の電源OFF状態を示す正面図である。図2(b)は、実施形態に係るデジタルカメラ100の電源ON状態を示す正面図である。図3は、実施形態に係るデジタルカメラ100を前方から見た分解斜視図である。なお、図3では、モニタ70及びレンズ80が省略されている。
【0013】
デジタルカメラ100は、前板10(「板状部材」の一例)と、後板20と、上板30と、第1側板40と、第2側板50と、スライドカバー60と、モニタ70と、レンズ80と、樹脂フレーム90(「内部部材」の一例)と、を備える。前板10、後板20、上板30、第1側板40及び第2側板50は、本実施形態に係る「筐体」を構成する。
【0014】
前板10は、樹脂フレーム90の前方に配置される。前板10は、外面10Sを有する。後板20は、樹脂フレーム90の後方に配置される。上板30は、樹脂フレーム90の上方に配置される。第1側板40は、樹脂フレーム90の左方に配置される。第2側板50は、樹脂フレーム90の右方に配置される。スライドカバー60は、上下方向に沿ってスライド可能に前板10に取り付けられる。スライドカバー60は、上方にスライドされることで閉状態となり、下方にスライドされることで開状態となる。スライドカバー60の構成については後述する。モニタ70は、樹脂フレーム90と後板20の間に配置される。レンズ80は、樹脂フレーム90と前板10の間に配置される。レンズ80は、スライドカバー60が閉状態の場合にスライドカバー60によって覆われ、スライドカバー60が開状態の場合にスライドカバー60から露出する。樹脂フレーム90は、筐体内に配置される。樹脂フレーム90は、筐体を構成する各板を筐体の内側から支持する。
【0015】
(前板10の構成)
実施形態に係る前板10の構成について、図面を参照しながら説明する。図4は、実施形態に係る前板10の背面図である。前板10は、内面10Tと、レンズ開口部11と、スライド開口部12と、を有する。
【0016】
レンズ開口部11は、内面10Tの左上に形成される。レンズ開口部11を通して外部の光がレンズ80に入射する。
【0017】
スライド開口部12は、第1開口12aと、第2開口12bと、スライドレール12cと、突出部12dと、を有する。第1開口12aは、レンズ開口部11の下方に形成される。第1開口12aは、左右方向に延びる矩形形状を有する。第2開口12bは、内面10Tの中央に形成される。第2開口12bは、上下方向に延びる矩形形状を有する。スライドレール12cは、第1開口12aと第2開口12bとの間に形成され、両者を隔てる。突出部12dは、第1開口12aの下辺から第1開口12aの中央に向かって突出する。
【0018】
(スライドカバー60の構成)
実施形態に係るスライドカバー60の構成について、図面を参照しながら説明する。図5(a)は、スライドカバー60の閉状態(すなわち、電源OFF状態)を示す斜視図である。図5(b)は、スライドカバー60の開状態(すなわち、電源ON状態)を示す斜視図である。
【0019】
スライドカバー60は、カバー部61と、第1スライド部62と、第2スライド部63と、ノブ64(「被検出部」の一例)と、ばね65と、を備える。
【0020】
カバー部61は、前板10の外面10S(図1参照)上に配置される板状部材である。カバー部61は、上下方向に沿ってスライド可能にスライド開口部12に取り付けられる。
【0021】
第1スライド部62は、第1開口12a内に配置され、カバー部61に固定される。第1スライド部62は、基板62aと、左突出部62bと、を有する。基板62aは、カバー部61に沿って配置される。左突出部62bは、基板62aから左方に突出する。左突出部62bは、前板10の内面10T上に配置される。
【0022】
第2スライド部63は、スライダー63aと、右突出部63bと、突起部63c(「第1規制部」の一例)と、を有する。スライダー63aは、スライドレール12c上に配置され、カバー部61に固定される。スライダー63aは、スライドレール12c上を上下方向に沿ってスライドする。右突出部63bは、スライダー63aから右方に突出する。右突出部63bは、前板10の内面10T上に配置される。突起部63cは、右突出部63bから下方に延出する。突起部63cは、前板10の内面10Tの中央部上方に配置される。突起部63cは、上下方向に沿って形成される。突起部63cは、前板10の内面10T上に配置される。
【0023】
ノブ64は、カバー部61に固定される。ノブ64は、カバー部61から筐体内に突出する。ノブ64は、前後方向に沿って形成される突起である。
【0024】
ばね65は、突出部12dと第1スライド部62の基板62aとに取り付けられている。ばね65は、カバー部61がユーザによって上下にスライドされる際に、カバー部61に付勢力を与える。
【0025】
(樹脂フレーム90の構成)
実施形態に係る樹脂フレーム90の構成について、図面を参照しながら説明する。図6は、実施形態に係る樹脂フレーム90を前方から見た斜視図である。図7は、図6の部分拡大図である。
【0026】
樹脂フレーム90は、フレーム本体91と、ノブ溝92と、検出スイッチ93と、スライダーガイド板94と、係止板95(「第2規制部」の一例)と、を備える。
【0027】
フレーム本体91は、樹脂材料によって構成される。フレーム本体91は、筐体を構成する各板(前板10、後板20、上板30、第1側板40及び第2側板50)を筐体の内側から支持する。フレーム本体91は、前板10の内面10Tに対向する対向面91Sを有する。
【0028】
ノブ溝92は、フレーム本体91において上下方向に沿って形成されている。ノブ溝92には、ノブ64が挿入される(図8参照)。ノブ64は、ノブ溝92内を上下方向に移動可能である。
【0029】
検出スイッチ93は、フレーム本体91の対向面91S上に配置されている。検出スイッチ93は、図7に示すように、本体93aと、レバー93b(「当接部」の一例)と、を備える。本体93aは、対向面91Sに固定される。レバー93bは、本体93aに回動可能に支持される。本実施形態において、レバー93bは、前板10(「板状部材」の一例)の外面10Sに垂直な方向(すなわち、前後方向)に平行な軸心Pを中心として回動する。
【0030】
ここで、図8(a)及び図8(b)は、レバー93b(「当接部」の一例)とノブ64(「被検出部」の一例)との位置関係を示す模式図である。ただし、図8(a)においてスライドカバー60は閉状態であり、図8(b)においてスライドカバー60は開状態である。
【0031】
図8(a)に示すように、スライドカバー60が閉状態の場合、ノブ64は、上限位置に位置する。レバー93bは、上限位置に位置するノブ64の下方に位置しており、ノブ64に当接しない。レバー93bは、ノブ溝92上を跨ぐように配置されている。
【0032】
図8(b)に示すように、スライドカバー60が開状態の場合、ノブ64は、下限位置(「所定の位置」の一例)に位置する。レバー93bは、下限位置に位置するノブ64に当接する。レバー93bは、上限位置から下限位置に移動するノブ64によって下方に回動される。これによって、デジタルカメラ100が電源ONされる。また、レバー93bは、ノブ64が上方に移動することによって、元の位置(ノブ溝92上を跨ぐ位置)に復帰する。これによって、デジタルカメラ100が電源OFFされる。
【0033】
検出スイッチ93は、レバー93bが下方に回動されることに応じて、レバー93bがノブ64に当接したことを検出する。この際、検出スイッチ93に接続された電源制御部(不図示)は、モニタ70や図示しないコントローラへの電源の供給を開始する。
【0034】
スライダーガイド板94は、フレーム本体91の対向面91Sに取り付けられる。スライダーガイド板94は、スライダー溝94aを有する。スライダー溝94aは、スライダーガイド板94において上下方向に沿って形成されている。スライダー溝94aには、スライダー63aが挿入される。スライダー63aは、スライダー溝94a内を上下方向に移動可能である。
【0035】
係止板95(「第2規制部」の一例)は、前板10の内面10Tに対向する。係止板95は、フレーム本体91の対向面91Sの一部を形成している。係止板95は、係止板95の後方において収納空間95aを形成している。収納空間95aは、上下方向に沿って形成されている。収納空間95aは、ノブ64が下限位置(図8(b)参照)に位置する場合に、第2スライド部63の突起部63c(「第1規制部」の一例)を収納するための空間である。
【0036】
また、係止板95は、ノブ64が下限位置(図7(b)参照)に位置する場合に、突起部63cに隣接する。具体的に、係止板95は、ノブ64が下限位置に位置する場合に、突起部63cの前方に位置する。すなわち、係止板95は、突起部63cと前板10との間に配置される。これにより、突起部63cの前方への移動、すなわち、前板10の樹脂フレーム90からの離間が規制されている。
【0037】
ただし、係止板95と突起部63cとは密着しておらず、係止板95と突起部63cとの間には所定の間隔が設けられている。そのため、前板10は、樹脂フレーム90に対して、所定の間隔の範囲で前後に動くことができる。換言すれば、前板10は、係止板95と突起部63cとによって、樹脂フレーム90から所定の間隔以上離間することが規制されている。
【0038】
(突起部63cとノブ64の動作)
実施形態に係る突起部63cとノブ64の動作について、図面を参照しながら説明する。図9(a)は、図2(a)のIXa−IXa線における断面図である。図9(b)は、図2(a)のIXb−IXb線における断面図である。図10(a)は、図2(b)のXa−Xa線における断面図である。図10(b)は、図2(b)のXb−Xb線における断面図である。図9は、スライドカバー60の閉状態(電源OFF状態)を示しており、図10は、スライドカバー60の開状態(電源ON状態)を示している。
【0039】
図9(a)に示すように、スライドカバー60の閉状態では、突起部63cは、収納空間95aの上方に位置している。ユーザがカバー部61を下方にスライドさせることによってスライドカバー60が閉状態になると、図10(a)に示すように、突起部63cは、収納空間95a内に収納される。この場合、突起部63cの前方には、係止板95が位置している。そのため、突起部63cと係止板95とは、前板10が樹脂フレーム90から離間することを規制する。
【0040】
図9(b)に示すように、スライドカバー60の閉状態では、ノブ64は、ノブ溝92内の上端位置に位置している。ユーザがカバー部61を下方にスライドさせることによってスライドカバー60が閉状態になると、図10(b)に示すように、ノブ64は、ノブ溝92内の下端位置に移動し、検出スイッチ93のレバー93bを下方に回動させる。これによって、デジタルカメラ100の電源はONされる。
【0041】
(作用及び効果)
(1)実施形態に係るデジタルカメラ100は、カバー部61に固定される突起部63c(「第1規制部」の一例)を有するスライドカバー60と、ノブ64(「被検出部」の一例)が下限位置(「所定位置」の一例)に位置する場合に突出部63cに隣接する係止板95(「第2規制部」の一例)を有する樹脂フレーム90(「内部部材」の一例)と、を備える。突起部63cと係止板95とは、ノブ64が下限位置に位置する場合に、前板10が樹脂フレーム90から離間することを規制する。
【0042】
そのため、デジタルカメラ100に外力(例えば、落下による衝撃力)が加えられた場合に、前板10が弾性的に変形することによって、前板10が樹脂フレーム90から離間することを規制できる。そのため、ノブ64が検出スイッチ93のレバー93b(「当接部」の一例)から外れることを規制できるので、前板10が弾性的に復元することに伴って、検出スイッチ93が損傷を受けることを抑制することができる。
【0043】
(2)本実施形態に係るデジタルカメラ100において、係止板95は、ノブ64が下限位置に位置する場合、突出部63cと前板10との間に配置される。
【0044】
従って、前板10が弾性的に変形した場合、突出部63cが係止板95に当たることによって、前板10が樹脂フレーム90から離間することが規制される。このように、簡易な構成によって前板10が樹脂フレーム90から離間することを規制できるので、デジタルカメラ100の内部構成が複雑になることを抑制できる。
【0045】
(3)突出部63cは、筐体内に延出する突起であり、係止板95は、ノブ64が下限位置に位置する場合に、突出部63cを収容する収容空間95aを形成する。
【0046】
このように、突出部63cを収容空間95aに収容することによって、突出部63cを係止板95により確実に係止させることができる。
【0047】
(4)突出部63cは、上下方向(「所定の方向」の一例)に沿って形成され、収容空間95aは、上下方向に沿って形成される。
【0048】
このように、突出部63c及び収納空間95aは、カバー部61がスライドする方向に沿って形成されている。そのため、カバー部61のスライドに伴って突出部63を収納空間95aに差し込むことができるので、簡易な構成によって突出部63を収納空間95aに収納できる。従って、デジタルカメラ100の内部構成が複雑になることを抑制できる。
【0049】
(5)レバー93bは、前板10の外面10Sに垂直な方向を軸心Pとして回動可能である。一方で、レバー93bは、前板10の外面10Sに平行な方向を軸心Pとして回動不能である。そのため、レバー93bは、ノブ64によって後方に押し付けられることによって損傷を受けやすい。本実施形態に係るデジタルカメラ100では、このような損傷を受けやすいレバー93bを用いる場合においても、検出スイッチ93が損傷を受けることを抑制できる。
【0050】
(6)レバー93bは、ノブ64が下限位置に移動する場合に、ノブ64によって回動される。そのため、簡易な構成によってノブ64がレバー93bに当接したことを検出できる。
【0051】
(その他の実施形態)
本発明は上記の実施形態によって記載したが、この開示の一部をなす論述及び図面はこの発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0052】
(A)上記実施形態では、「板状部材」の一例として前板10について説明したが、これに限られるものではない。「板状部材」としては、後板20、上板30、第1側板40及び第2側板50が挙げられる。
【0053】
(B)上記実施形態では、「第1規制部」の一例として突起部63cについて説明するとともに、「第2規制部」の一例として係止板95について説明したが、これに限られるものではない。「第1規制部」及び「第2規制部」としては、互いに極性の異なる一対の磁石などを用いることができる。
【0054】
(C)上記実施形態では、「被検出部」の一例としてノブ64について説明したが、これに限られるものではない。「被検出部」としては、筐体内に突出する棒状部材などを用いることができる。
【0055】
(D)上記実施形態では、「当接部」の一例としてレバー93bについて説明したが、これに限られるものではない。「当接部」としては、板状部材や、所定の方向に沿って伸縮する弾性部材(例えばバネ)などを用いることができる。
【0056】
(E)上記実施形態において、突起部63cは、下方に向かって突出することとしたが、これに限られるものではない。突起部63cは、下方とは異なる方向に突出していてもよい。この場合、係止板95は、突起部63cの形状に対応する形状を有していればよい。
【0057】
(F)上記実施形態において、突起部63cが前方に位置する係止板95に当たることによって、前板10が樹脂フレーム90から離間することを規制することとしたが、これに限られるものではない。突起部63cと係止部95とは、機械的に連結(係止)されていてもよい。
【0058】
(G)上記実施形態では、「電子機器」の一例としてデジタルカメラ100を挙げて説明したが、これに限られるものではない。「電子機器」としては、ビデオカメラ、携帯電話、ICレコーダーなどが挙げられる。
【0059】
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施形態等を含むことは勿論である。従って、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
【産業上の利用可能性】
【0060】
本発明によれば、検出スイッチの損傷を抑制可能な電子機器及び撮像装置を提供することができるので、電子機器分野に利用可能である。
【符号の説明】
【0061】
10…前板、10T…内面、10S…外面、11…開口部、12…スライド開口部、12a…第1開口、12b…第2開口、12c…スライドレール、12d…突出部、20…後板、30…上板、40…第1側板、50…第2側板、60…スライドカバー、61…カバー部、62…第1スライド部、63…第2スライド部、63a…スライダー、63b…右突出部、63c…突起部(「第1規制部」の一例)、64…ノブ(「被検出部」の一例)、65…ばね、70…モニタ、80…レンズ、90…樹脂フレーム、91…フレーム本体、91S…対向面、92…ノブ溝、93…検出スイッチ、93a…本体、93b…レバー(「当接部」の一例)、94…スライダーガイド板、94a…スライダー溝、95…係止板(「第2規制部」の一例)、95a…収納空間、100…デジタルカメラ、P…軸心

【特許請求の範囲】
【請求項1】
スライド開口部を有する板状部材を含む筐体と、
前記板状部材上に配置され、所定の方向に沿ってスライド可能に前記スライド開口部に取り付けられるカバー部と、前記カバー部に固定され、前記筐体内に突出する被検出部と、前記カバー部に固定される第1規制部と、を有するスライドカバーと、
所定の位置に位置する前記被検出部に当接する当接部を含み前記当接部が前記被検出部に当接したことを検出する検出スイッチと、前記被検出部が前記所定の位置に位置する場合に前記第1規制部に隣接する第2規制部と、を有しており、前記筐体内に配置される内部部材と、
を備え、
前記第1規制部と前記第2規制部とは、前記被検出部が前記所定の位置に位置する場合に、前記板状部材が前記内部部材から離間することを規制する、
電子機器。
【請求項2】
前記第2規制部は、前記被検出部が前記所定の位置に位置する場合、前記第1規制部と前記板状部材との間に配置される、
請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
前記第1規制部は、前記筐体内に延出する突起であり、
前記第2規制部は、前記被検出部が前記所定の位置に位置する場合に、前記突起を収容する収容空間を形成する、
請求項1又は2に記載の電子機器。
【請求項4】
前記突起は、前記所定の方向に沿って形成され、
前記収容空間は、前記所定の方向に沿って形成される、
請求項3に記載の電子機器。
【請求項5】
前記当接部は、前記板状部材の外面に垂直な方向を軸心として回動可能である、
請求項1乃至4のいずれかに記載の電子機器。
【請求項6】
前記当接部は、前記被検出部が前記所定の位置に移動する場合に、前記被検出部によって回動される、
請求項5に記載の電子機器。
【請求項7】
前記当接部が前記被検出部に当接したことが前記検出スイッチによって検出された場合に電流の供給を開始する電源制御部
を備える請求項1乃至6のいずれかに記載の電子機器。
【請求項8】
前記内部部材は、前記筐体の内面に沿って配置されるフレームである、
請求項1乃至7のいずれかに記載の電子機器。
【請求項9】
前記第1規制部は、前記板状部材の内面の中央部上方に配置される、
請求項1乃至8のいずれかに記載の電子機器。
【請求項10】
スライド開口部を有する板状部材を含む筐体と、
前記板状部材上に配置され、所定の方向に沿ってスライド可能に前記スライド開口部に取り付けられるカバー部と、前記カバー部に固定され、前記筐体内に突出する被検出部と、前記カバー部に固定される第1規制部と、を有するスライドカバーと、
所定の位置に位置する前記被検出部に当接する当接部を含み前記当接部が前記被検出部に当接したことを検出する検出スイッチと、前記被検出部が前記所定の位置に位置する場合に前記第1規制部に隣接する第2規制部と、を有しており、前記筐体内に配置される内部部材と、
前記筐体に取り付けられるレンズと、
を備え、
前記第1規制部と前記第2規制部とは、前記被検出部が前記所定の位置に位置する場合に、前記板状部材が前記内部部材から離間することを規制する、
撮像装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2012−137626(P2012−137626A)
【公開日】平成24年7月19日(2012.7.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−290175(P2010−290175)
【出願日】平成22年12月27日(2010.12.27)
【出願人】(000005821)パナソニック株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】