説明

電子機器

【課題】操作基板上の実装部品を、一様に風雨等の外部環境から隔離して遮断すること。
【解決手段】 本体2Bと蓋体2Aとから構成される筐体2に操作基板17を設け、蓋体2Aに複数の釦穴41,42を設けて、その釦穴41,42に押し釦46を挿入して、蓋体2A上の操作面に露出させて操作部4を形成し、押し釦46の下端を操作基板17上に実装されたスイッチ群17aに近接して設けた電子機器において、複数の押し釦46を樹脂成型された釦部材43で構成し、操作基板17に設けた設定用のスイッチ17b〜eを釦部材43に形成した延設部45により覆う。ラバー材から形成される延設部46は、釦部材43の釦部の下方に前面側に張り出すように設けられ、設定用スイッチは、操作基板上に実装されたスイッチ群の下方に設けられる。蓋体の釦穴の下方に形成した開口部から延設部を手前側にめくって、設定用スイッチを調節する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
近時、多階層の建築物で構成された集合住宅(共同住宅)の共通玄関に集合玄関機が設置されて、棟内の全住戸居住者の防災や防犯等のセキュリティ機能を有する集合住宅システムが採用されている。集合玄関機には“逆マスターキー”と呼ばれる錠前機構が組み込まれ、各住戸の居住者の所持する固有の玄関キーを利用して施錠された共通玄関扉の開錠が可能になっている。集合玄関機にはマイクとスピーカ及びカメラが内蔵されて、各住戸に設置されたモニタ付きの住宅情報盤と棟内の管理室等に集中して設置された通話制御装置や映像制御装置等に接続される。そして、各階層の住戸の居住者は自宅に設置された住宅情報盤を利用して、来訪者の来訪内容や管理室との防犯・防災等に関して音声や映像を通した情報の授受を行なうことができる。
【0002】
本発明は、電子機器に係り、さらに詳しくは、例えば上述したような集合住宅システムにおける共通玄関に設置される集合玄関機のような電子機器に関するものである。
【背景技術】
【0003】
従来のこの種の電子機器として、特許文献1に記載の装置が知られている。この公報記載のロビーインターホンの構成が、図18(a),(b)に示されている。図18の(a)において、300はロビーインターフォン、350は化粧パネル、350bは化粧パネル350の下方の開口、358は下端部に六角穴の操作頭部358aを形成した連結棒、200は内蔵のカメラ付ドアーフォンの本体である。また、図18(b)において、208はカメラ、214は支持台、215はピン、216は傾動アーム、217はスプリング、224はボス板、225はガイド部材、226は下端に操作頭部358aと同じ操作頭部(不図示)を形成したネジ棒である。ネジ棒226の操作頭部には、抜け止めが施された連結棒358の上端が結合されている。
【0004】
図18(a)に記載された構成のロビーインターホン300は、化粧パネル350を玄関口の外の壁面に突出させて取り付けられる。そして、化粧パネル350の下面の開口350bに臨んだ操作頭部358aにドライバの先端を嵌装させて、連結棒358を介してカメラ付ドアーフォンの本体200のネジ棒226を回転する。ネジ棒226が回転するとガイド部材225がボス板224の立設面に沿って上下方に移動し、スプリング217で弾性力を付与された傾動アーム216がピン215を中心に傾動する。そして、カメラ208を上下動可能に支持した支持台214がピン215によって傾動して、カメラ208の上下撮像角(カメラの俯仰角)の調整ができるようになっている。なお、図18(a)の353はテンキー、355は表示ブロックである。また、公報には特に指示されていないが、354は“呼出”キー、356はスピーカ機構、357は逆マスターキーからなる錠前機構である。
【特許文献1】特開平5−176207号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
図18(a),(b)に示された従来の装置は、上述のように化粧パネル350を取り外すことなくカメラ208の上下撮像角を調節することができる等の特長がある。しかしながら、この従来のロビーインターホン300には、下方に向かうにしたがって大きく突出して後退する斜面状の金属の傾動アーム216とこの傾動アーム216の下方で側面視L字状のボス板224に沿ってネジ棒226に螺合して上下するガイド部材225等が設けられている。その上、ネジ棒226には、下端に同じ構造の操作頭部358aを設けた連結棒358が連結されており、調整頻度の少ないカメラ208の上下撮像角の調整装置が極めて複雑でコスト高になるという致命的な問題点があった。
【0006】
本発明は、上述したロビーインターホンのような従来の電子機器の問題点を解消するためになされたもので、操作部の押し釦機構を改良して構造を簡素化したこの種の電子機器を提供するようにしたものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、本体と蓋体とから構成される筐体に操作基板を設け、前記蓋体に複数の釦穴を設けて、該釦穴に背面側から押し釦を挿入して、蓋体上の操作面に僅かに露出させて操作部を形成し、前記押し釦の下端を前記操作基板上に実装されたタクトスイッチ群に近接して対面するように設けた電子機器において、複数の押し釦を樹脂成型された釦部材で構成し、操作基板に設けた設定用のスイッチを前記釦部材に形成した延設部により覆うことを特徴とするものである。
【0008】
また、延設部を、釦部材の釦部の下方に前面側に張り出すように設け、設定用スイッチを、操作基板上に実装されたタクトスイッチ群の下方に設けるようにしたことを特徴とするものである。
【0009】
更に、釦穴の下方に開口部を形成し、その開口部から前記延設部を手前側にめくって、設定用スイッチを調節することを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0010】
本発明は以上のように構成したので、操作基板上に実装されたタクトスイッチ素子群とその付近の設定用スイッチの前面を同時に覆うことができる。したがって、作用や機能の異なる操作基板上の実装部品を、一様に風雨等の外部環境から隔離して遮断することができる。このため、操作部の部品点数が少なくなり、組立が容易でコスト的にも効果が期待できる。
【0011】
特に、アドレスを設定する重要な回路部品等が延設部によって覆われるので、関係者外の接触や操作に伴う誤動作や故障の発生を防止することもでき、また各種回路部品の調節は延設部をめくるだけで容易に行うことが可能である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明の実施の形態を前述の集合玄関機に適用した場合を例示して、図面により説明する。
実施の形態1.
図1は本発明の実施の形態1の構成を示す正面図、図2は図1の底面図、図3は図1の背面図、図4と図5は図1のカメラ部側と端子部側の各縦断面説明図、図6は窓板の正面図である。図1乃至図6において、1は集合玄関機、2は集合玄関機1の筐体である。筐体2は縦長長方形の箱状に樹脂で成型され、内部に収容室20を備える。2Aは筐体2の前面側の蓋体、2Bは背面側の本体、2Cは裏蓋である。
【0013】
3は筐体2の左側上段部に配置されたカメラ部、4は操作部である。操作部4は左側に操作に関連する表示部を設けて、収容室20の中段部でやや広い収容容積を占有する。5は筐体2の左下段部に設けられた放音部、6と7は操作部4を挟んで上段と下段の各右隅部に設けられた端子部と錠前部である。11はカメラ部3と表示部の前面に亘って設けられた透明な窓板、12は不透明材のシート状のマスクである(図6参照)。13は鎧戸状の放音孔、14は集音孔、15は錠前である。また、16は第1基板、17は輪郭が裏蓋2Cとほぼ同一の第2基板である。第1基板16は端子部6に設けられて端子基板を構成し、第2基板17は操作部4の回路部品を実装して操作(制御)基板を構成している。筐体2を構成する蓋体2Aと本体2Bの成型構造が、図7〜10に示されている。
【0014】
図7〜10を含めて、21は蓋体2Aにおける前面の蓋板、22は蓋板21の四辺を折り曲げて背面側に延長した周壁である。蓋板21の左側の上部寄りの窓枠には窓板11が装着され、その裏面に監視窓12aと長方形の表示窓12b及び案内表示12cを設けたマスク12が添着されている。案内表示12cは半透明な複数の三角形12dと横書きの白抜き文字の文章12eで構成され、マスク12に形成されている。マスク12を省略して、監視窓12a等を直接窓板11に形成することもできる。23は本体2Bの前面板、24は錠前部7を除き部分的に高さの異なる本体2Bの背面側の周辺を囲む側壁、25は側壁24からほぼ直角に周囲に張り出したフランジ、26はフランジ25の前面に形成されて切欠部により部分的に欠落した周壁である。
【0015】
27はフランジ25の四隅で斜めに貫通した長孔、28は背面部を有する端子部6の上,下の側壁に設けられた配線の導出口である。また、29はマイク(後述)の集音を効果的にするための開口29aを囲むポット状の遮音壁で、前記集音孔14に対応する位置に設けられている。そして、本体2Bのフランジ25の裏側を取付面9として、本体2Bが長孔27に挿入された取付用のネジで集合玄関の壁面等に取り付けられる。取り付けられた本体2B側の周壁26に蓋体2A側の周壁22が嵌め合わされて、蓋体2Aがその前面に装着される。上述のような構造に成型された蓋体2Aと本体2Bからなる筐体2の所定の位置に、以下に説明するようなカメラ部3におけるカメラの俯仰角調整機構等の本発明の特徴的な機構部を備えた集合玄関機1が構成される。
【0016】
1.カメラの俯仰角の調整機構
30はカメラの俯仰角の調整機構で、窓板11の裏側のカメラ部3に設けられている。図3,4,9,10において、31は本体2Bにおける前面板23に穿設された長方形の開口部、32と33は開口部31の両側で背面側に立設され弾性が与えられた一対の軸受けボスと切換リブ、34は黒色や灰色の樹脂で成形され裏カバーを嵌めた六面体角箱形のカメラケースである。一対の軸受けボス32の突出端の対向面には、続いて説明する支持ボス34cと同じ幅の滑り溝が形成されている。また、この滑り溝に連続して、途中に軸受け穴も設けられている。更に、切換リブ33の先端には、互いに対向する半球状の突出部33aが形成されている。35は複数の補強リブで、カメラ部3を区画する側壁の両側の内壁面に形成されている。カメラケース34内にはカメラ本体(不図示)が収納され、その構造が図11に示されている。
【0017】
図11(a),(b)において、34aは監視窓12aに対向する受光筒、34bは受光筒34aの上下に多重環状に盛り上がるように形成された滑り止め用の隆起部、34cは両側面の支持ボス、34dは支持ボス34cを挟む水平方向の平行壁、34eは3個の円筒孔の隣接部を重ねて団子状又は五輪状に繋いだ連鎖孔である。連鎖孔34eは長方形の突出台34fに設けられ、支持ボス34cを中心とする半径rの円弧上に形成されている。そして、カメラケース34は本体2Bのカメラ部3に背面側から挿入されて、左右の支持ボス34cを滑り溝に沿って滑り込ませて軸受けスタッド32の軸受け孔に嵌合すると共に、連鎖孔34eを切換リブ33の突出部33aに係合させてカメラ部3内に組み込まれる。
【0018】
このようにしてカメラケース34を組み込んだ筐体の本体2Bは、前記のように取付用のネジで集合玄関の壁面等に取り付けられる。例えば、取付の基準状態では、突出部33aが連鎖孔34eの真ん中の円筒孔に嵌合してカメラケース34が図(b)の実線位置にあるものとする。カメラの俯仰角を調整するときは、開口部31内に臨んだカメラケース34の前面の、例えば上の隆起部34bに人差し指の指先を当てて押し付ける。この時、下の隆起部34bには親指を当てるようにする。指の押し付け力で両側の切換リブ33が押し広げられながら、カメラケース34が軸受け孔を中心に反時計方向に回動する。そして、突出部33aの連鎖孔34eとの嵌合が、真ん中の連鎖孔34eから左端の連鎖孔34eに切り換えられる。
【0019】
このため、カメラの光軸O−Oが俯仰角θの上限に達して、カメラケース34が上向きに傾く。逆に、下の隆起部34bに力を加えれば、カメラケース34が時計方向に回動して実線の位置に復元する。更に、同方向の力を加えると突出部33aの嵌合が右端の連鎖孔34eに移し替えられてカメラケース34が下向きに傾くことになる。このようにして、取付高さに適した俯仰角が設定されてからその前面に蓋体2Aが装着されて、棟内における共通の玄関先の壁面に集合玄関機1が設置される。そして、筐体2の収容室20内のカメラが、前面の監視窓12aを通して視角内を監視する。
【0020】
この場合、カメラケース34の組み込み時には、支持ボス34cを滑り溝に沿わせて滑り込ませて軸受けボス32の軸受け孔に簡単に嵌合させることができる。また、調整時には突出部33aが連鎖孔34eを順次間欠的に移し替えて移動するので、切換リブ33の可撓性に無理を与えることなく円滑に切り換えることができる。さらに、軸受けボス32は平行壁34dに挟まれているので、カメラケース34の過回転が自動的に防止される。
【0021】
この結果、取付時に装置の前面から簡単な操作で、連鎖孔34eの円孔の数を増減して任意の角の範囲内でカメラの俯仰角θを容易に調整することができる。また、連鎖孔34eの円孔の半径を増減して、突出部33aと連鎖孔34eとの係合強さを加減できる。受光筒34aの上下に形成された多重環状の隆起部34bは調整時における指の滑りを止めて、操作性を高め且つ怪我の発生を防止することができる。しかも、カメラケース34を軸受けボス32と切換リブ33で回動可能に支持したので、傾動アームやネジ棒を利用した前述の従来装置に比較して著しく構成が簡単なカメラの俯仰角の調整機構が提供できる。
【0022】
2.押し釦機構
40は押し釦機構で、操作部4内に構成されている。41と42はほぼ同一形状の複数の釦穴、43は釦部材である。釦穴41,42は長方形のほぼ同一形状で、蓋体2Aと本体2Bの同一位置に形成されている。釦部材43の正面図と側面図及び断面図が、図12の(a),(b),(c)に示されている。釦部材43は角形の釦部44と、釦部44の下方の前面側に張り出したエプロン状の延設部45の2部分で構成されている。46は釦部44に設けられた押し釦で、バネ性を与える薄い連結部47を介して周辺部に連結されて断面逆凸型に突出する。釦部材43には硬度50度程度で弾性を有するシリコーンゴム等のラバー材が使われて、これらの樹脂で一体成型されている。
【0023】
釦部材43に形成された押し釦46は、(3×4)+2の合計14個設けられている。各押し釦46の表面には“0〜9”の数値と“アスタリスク”と“取消”と“音声ガイド”及び“呼出”の標識や文字が印刷等で表示されている。このような釦部材43は、全ての押し釦46を本体2Bの釦穴42に背面側から挿入して装着される。装着状態では押し釦46の先端が蓋板21上の操作面に僅かに露出し、各下端が第2基板17に実装されたタクトスイッチ群に近接して対面するようになっている(図5)。
【0024】
釦部材43の装着状態の平面図が、図13に2点鎖線で示されている。図のように、釦部材43は本体2Bと第2基板17との隙間内に弾性的に介在されて、第2基板17上の14個のタクトスイッチ17aを包囲している。また、釦部材43の前面に垂下した延設部45は、タクトスイッチ17aの下方に実装された作用の異なるDIPスイッチ17b等の設定用のスイッチの前面を覆うようになっている。このDIPスイッチ17bの他に、集合玄関機1のアドレススイッチ17cと次に説明するスピーカのボリュームを調整するボリュームスイッチ17d及びリセットスイッチ17e等の前面も延設部45に覆われている。
【0025】
このように本発明の実施の形態1の釦部材43によれば、第2基板17上に実装されたタクトスイッチ群17aとその下方のDIPスイッチ17bを含む各種設定用のスイッチの前面を同時に覆うことができる。したがって、作用や機能の異なる第2基板17上の実装部品を、一様に風雨等の外部環境から隔離して遮断することができる。この結果、操作部4の部品点数が少なくなり、組立が容易でコスト的にも効果が期待できる。なお、DIPスイッチ17b等の設定を変更する場合は、まず本体2Bから蓋板1を外し、本体2Bの釦穴42の下方に形成された開口部45bから延設部45を手前側にめくるようにして、DIPスイッチ17b等を露出させて調節すればよい。このように釦部材43はラバー材によって形成されるので、延設部45がめくれ易い。また、別部材を設けることなく、釦部材43をそのまま延長させて延設部45を形成できる。このように、集合玄関機1のアドレスを設定する重要なアドレススイッチ17c等が延設部45によって覆われるので、関係者外の接触や操作に伴う誤動作や故障の発生を防止することもできる。
【0026】
なお、図13でタクトスイッチ群17aの上方に示された61は、前述のマイクロホン(マイク)である。また、17fは表示窓12bに対向して4桁の数値を表示する7セグメント表示器、17gは1列に並んだ複数個の発光ダイオードで、何れもタクトスイッチ群17aと共に第2基板17の実装面に実装されている。複数の発光ダイオード17gはそれぞれ本体2Bの背面に設けられた遮光筒17h内に挿通されて(図4,9,10)、案内表示12cの半透明な三角形12dに対向している。そして、7セグメント表示器17fと発光ダイオード17gは共に押し釦機構40の押し釦46の操作に関連して、数値と案内表示12cの項目をキー入力に応じて順次点灯表示するようになっている。
【0027】
3.スピーカ機構
スピーカ機構50の構成を示す分解説明図が、図14に示されている。図14(a),(b)において、51はスピーカ、52は取付ボックス、53は金属の固定板である。取付ボックス52は樹脂で成型され、図14(b)に示すように水平方向の放音溝52aを形成した角板部52bとスピーカ51が挿入される円筒状の遮音壁52cで構成されている。角板部52bの四隅には耳状に張り出した円筒状の固定部52dが設けられ、固定部52dに本体2Bのネジボス52eが嵌入するようになっている。54は左右の隙間シール、55はリング状のパッキン、56は防水シートである。隙間シール54にはやや厚めのポリウレタンが用いられ、防水シート56にはこの実施の形態1では不織布又は不織布を主材とする布が使用されている。なお、図示しないが、隙間シール54とネジボス52eの間には、ゴムワッシャが設けられる。
【0028】
この種の防水膜として多用されるポリエチレンフィルムは、組み付け時等の接触で切れ易く亀裂が生じて防水不能になることが多い。これに対して、不織布は繊維で構成されているので、変形自在で亀裂は皆無になる。特に、コーンの前面に不織布を配置すると防水性と通気性を兼備しているので、発生した音波がほとんどそのまま前方に伝播されて筐体2の内部への漏洩音も殆ど生じない。したがって、スピーカ51の発生した音波を開口52fを介して、放音溝13,52aから集合玄関機1の前面に集中的に放射するという特色もある。ここでは、防水シート56としての不織布は厚さ300μmで通気度35ml/cm2 ・secのものが使用され、スピーカ51の外径より大きい円形に切り取られる。
【0029】
そして、図14(a)に示すように、スピーカ51はコーンの前面が不織布からなる防水シート56で覆われ、前後をパッキン55と隙間シール54で囲まれて取付枠52の遮音壁52c内に密封状態で収容される。こうして、スピーカ51を収容した取付枠52は、更にもう1つの隙間シール54を介して本体2Bの背面に固定されている。したがって、前記した釦部材43を用いた押し釦機構40と同様に、風雨等の季節や気象等の外部環境の変化に基づく悪影響を受けるようなことが発生しない。また、取付枠52の遮音壁52c内に密封状態で収容されて固定されるので、振動の発生がほとんど無く音質の低下が防止される。
【0030】
一方、図10に示すように、本体2Bの背面側で高さの低い側壁24で包囲された収容領域内には、スピーカ機構50を有する放音部5と共にマイク61を包囲するポット状の遮音壁29が設けられている。詳しくは図示されていないが、マイク61もスピーカ51と同様に不織布又は不織布を主材とする布からなる防水シート66に覆われて、上記の遮音壁29に囲まれて集音孔14に対向している(図5,13)。この結果、上記のような構成の本発明のスピーカ機構50によれば、同一筐体内に設けられたマイク61にノイズ音を加えるようなこともない。
【0031】
因みに、本願発明者達の実験結果による防水シートの影響度を示すマイク61の入力特性を示せば、図15の通りである。図15(a)はシートのないマイクの場合で、(b)と(c)はそれぞれ不織布とポリエチレンフィルムのシートを用いたときの特性を示す。図15に示した比較図から明かのように、不織布の防水シート56,66を用いた本発明のスピーカ機構50とマイク61によれば、ポリエチレンシートに比べて周波数帯域幅の狭小化が防止され、送,受話中の音質も向上すると見なすことができる。
【0032】
4.錠前機構筐体
2の下段のスピーカ部5の右側に並んで、前述した逆マスターキーを利用する錠前部7が配置されている。錠前部7の錠前機構70が、図16の(a),(b)に示されている。実施の形態1の錠前機構70の取付構造を大別すると、基本的な錠前の構造の相違に基づいて2つの取付型式が採用されている。図16(a)にその1型式のリング型が示され、図16(b)に別の構造型式のフレーム型が示されている。71はΦ字状の一対のネジボスで、蓋体2Aの背面に形成されている(図8ほか)。71aはネジボス71の円柱部、71bは円柱部71aの左右に形成された板状部である。円柱部71aの軸心には金属ナット(金属ローレットでもよい)がインサートされて、2つの耳を形成した錠穴70aを挟んで蓋体2Aの裏面側の上下に突設されている。なお、このネジボス71を設け、取付板73にネジボス71に対応する切欠部73bを設けることで、取付板73が回転するのを防止できる。
【0033】
図16(a)において、72は内周のネジの螺設面に軸方向の回り止め用の溝を設けた化粧リング、73は角形の取付板、74は爪74aを設けた回転止め、75はパッキン、76は調整ナット、77は外周にネジの挿着部77aを形成しリード線77bを接続したスイッチ本体である。73aは取付板73に穿設された挿着孔、73bは対向辺に形成された円弧状の切欠部である。取付板73の挿着孔73aの内径Rはスイッチ本体77の挿着部77aの挿着径に対応し、切欠部73b間の間隔と円弧は両ネジボス71に接触するように両者間の距離と円柱部71aの半径にほぼ等しく作られている。
【0034】
図16(a)のスイッチ本体77の組付けは、先ず調整ナット76をスイッチ本体77の挿着部77aにやや深めにネジ込んでからパッキン75と回転止め74を嵌めておく。挿着孔73aと錠穴70aとを位置合わせをしながら、取付板73を蓋体2Aの背面にあてがう。当てがった取付板の挿着孔73aの中に、上記の回転止め74等を嵌めたスイッチ本体77を挿入して先端を露出する。前面に露出した挿着部77aに、化粧リング72をねじ込む。次いで、回転止め74を前方に移動して、爪74aの先を化粧リング72の溝に差し込んで回り止めをする。そして、調整ナット76を先端側に螺進すれば、挿着部77aが締め付けられてスイッチ本体77が蓋体2Aに取り付けられる。
【0035】
スイッチ本体77の取付時においては、取付板73は切欠部73bを設けた対向辺がネジボス71の円柱部71aと板状部71bの側面に接触して嵌合状態に挾着されている。したがって、前述の逆マスターキーの取付用に、特別な取付用のネジが不必要な錠前機構70が構成されている。よって、この構成の取付板73を用いた実施の形態1によれば、組立や交換作業等の時間が掛からず部品点数の削減に寄与することになる。
【0036】
本発明では上記の挿着孔73aの内径を段階的に形成した取付板73が準備されており、この種の各メーカーで独立的に製作した挿着径が異径で多機種の逆マスターキーの取付に支障無く対応できるようになっている。なお、スイッチ本体77の挿着径が比較的に大きく錠穴70aとほぼ等しいときは、取付板73を用いることなく爪74aを錠穴70aの耳を介して化粧リング72の溝に直接差し込む。そして、調整ナット76を裏側から締め付けて、スイッチ本体77が蓋体2Aに取り付けられる。
【0037】
また、図16(b)において、78はシリンダー、79は取付用のフレームである。79aはフレーム79の取付ネジ、79bはシリンダー78の取付ネジ、79cはリード線である。2本の取付ネジをネジボス71の円柱部71aにインサートされた金属ナットに螺合して、蓋体2Aの背面にフレーム79を取り付ける。シリンダー78のキーホールにキーを奥まで差し込んで、差し込んだキーを中心軸上に保ちながらシリンダー78を前面からフレーム79側のナットに一杯にねじ込む。
【0038】
仮締めしたシリンダー78を回転してキーホールを所定の位置に合わせてから取付ネジ79bでシリンダー78を固定して錠前機構70が組み付けられる。図16(b)の錠前機構70では、蓋体2Aに形成されたネジボス71が直接シリンダー78の取付に利用されている。上述のように、本発明の実施の形態1によれば、取付面の背面に形成された一対のΦ字状のネジボス71と、このネジボス71の間に対向辺が嵌合的に挿入されて挿着孔73a設けた取付板とを備えた錠前機構70が構成されている。この結果、挿着径が異径で多機種なリング型は勿論のこと、ネジを利用してシリンダーを取り付ける構造のフレーム型等のほとんどの逆マスターキーに適用できる汎用式の錠前機構70を提供することができる。
【0039】
5.その他の特徴
この他、本発明の実施の形態1の特徴として、次のような構成も採用されている。その1つとして図9に示すように、本体2Bの背面に十字状の複数個の支えスタッド81を設けたことを挙げることができる。支えリブ81は前面板23の端子部6内の背面に固定された第1基板16に接触し(図5)、これを位置決めしながら支持する機能を果たしている。支えリブ81の構造は詳しい図示を省略したが、長方形の角柱に三角形の補強翼を付設したような形状になっている。したがって、円柱状のネジボス等に比べると本体2B上の占有面積が遥かに少なくなり、本体2Bの樹脂の成型に当たっても熱容量が小さくなり品質を落とす“ヒケ”等の発生を抑制することもできる。また、支えリブ81の第1基板16との接触面も狭い面積で済むので、第1基板16の実装面積を広げることになり、結果的に装置の小型化の実現が可能になる。
【0040】
なお、図5の点線で示されているように、この支えリブ81を幾分変形した複数の支えリブ82が、第2基板17の背面を支えるように裏板2Cにも形成されている。裏板2Cに設けた支えリブ82は、補強翼が十字状に形成されている。したがって、支えリブ82を設けた裏板2Cによって、成型時の“ヒケ”等の発生防止と基板の小型化に寄与できる等の効果が生じることには変わりがない。しかも、支えリブ81を設けた第2基板17は同図に示すように、第2基板17と本体2Bに共締め構造に作られていて理論上固定用のネジの利用を半減することも可能である。
【0041】
また、実施の形態1のその他の特徴として、蓋体2Aの本体2Bへの装着構造も追記したい。本発明の蓋体2Aの装着構造によれば筐体2の下部の周壁22とフランジ25に形成されたブロック状の螺送部90Aと螺入部90B(図8,9,10)間をネジ結合する装着ネジ91(図2)が利用される。装着ネジ91は螺送部90Aに設けられた内径の小さい保持孔(不図示)に強制的に押し込まれて、螺送可能に保持される。一方、螺入部90Bにはナット室が設けられ内部には金属の角ナット(不図示)が着脱自在に収容されている。そして、蓋体2Aの係止爪93(図8)を本体2Bの上部の孔に係止してから装着ネジ91を角ナットに螺合して、蓋体2Aが本体2Bに装着される。この装着構造によれば、2本のネジで蓋体2Aが装着され且つ装着ネジ91の紛失もなく、しかもブロック相互の接触により締付け過剰で薄い樹脂製の周壁22と26が亀裂したり変形するようなことも発生しない等の効果が生じる。
【0042】
こうした装着構造により蓋体2Aが本体2Bに装着されて、壁面等を取付面9とした集合玄関機1が集合住宅の玄関先に設置される。各棟の玄関先に設置された本発明の集合玄関機1の実施例が、図17の模式図で示されている。図17において、101は各住戸に設けられたモニタ付きの住宅情報盤、102は住戸の玄関口のドアホン、103はドアホン102を介して住宅情報盤101に接続された火災感知器、104はガス漏れ警報器である。また、105は管理室の通話・映像制御装置、1は既に説明したカメラ付集合玄関機で、これらの構成により前述の多階層の集合住宅システムが構成されている。
【0043】
そして、前述のように共通玄関先に設置された集合玄関機1を通して、各階層の住戸の居住者は自宅内のモニタ付きの住宅情報盤101を利用して、来訪者の来訪内容や管理室との防犯・火災等に関して音声や映像を通した情報の授受を行なうことができるようになっている。また、外出先から戻って錠前機構70のキーホールに所持する自宅のキーを差し込んで所定角回転すると、スイッチ本体77,79がONになり集合玄関扉が開錠される。
【0044】
一方、来訪者が玄関先の集合玄関機1の前面の押し釦46で訪問先の住戸の番号を入力すると、表示窓12b内の液晶表示器17fが入力数値を順次表示する。入力した住居番号が間違ったときは、“取消”キーで取り消して再入力する。液晶表示器17fの表示数値の確認後に“呼出”用の押し釦46を押すと、集合玄関機1と訪問先の住戸内の住宅情報盤101が接続されて玄関先で住戸の居住者と会話を交わすことができる。
【0045】
なお、上述の実施の形態では本発明を玄関先の壁面取付型の集合玄関機に適用した場合を例示して説明したが、内部に同種の電子部品類を収容するものであれば他の装置でもよく、要するに電子機器であれば全て本発明を適用することができる。さらに、実施の形態で説明したカメラやスピーカ機構のシール材或いはラバー釦等の形状・材質・個数等についても、必ずしも実施の形態で説明した構成に限定するものではない。
【0046】
本発明は、監視窓を通して前面の視角内を監視するカメラを収容室内に収容した筐体を備えた電子機器において、筐体にそれぞれ一対の軸受けボスと切換リブを形成し、この軸受けボスと切換リブによりカメラを内部に収容して前面に受光部を設けた角箱形のカメラケースを間欠的に回動可能に支持したカメラの俯仰角調整機構を設けた電子機器を構成した。また、上記手段1において、切換リブに形成した半球状の突出部をカメラケースの両側面に形成した連鎖孔に係合させた電子機器を構成した。
【0047】
また、上記手段1または2において、受光部を設けたカメラケースの前面の上下に滑り止め手段を設けた電子機器を構成した。この構成の結果、取付時に装置の前面から簡単な操作で、連鎖孔の円孔の数を増減して任意の角の範囲内でカメラの俯仰角を容易に調整することができる。また、連鎖孔の円孔の半径を増減して、突出部と連鎖孔との係合強さを加減することができる。また、受光筒の上下に形成された滑り止め手段を設けたので、操作性を高め且つ怪我の発生を防止することができる。しかも、カメラケースを軸受けスタッドと切換リブで回動可能に支持したので、傾動アームやネジ棒を利用した従来装置に比較して著しく構成が簡単なカメラの俯仰角の調整機構が提供できる。
【0048】
また、本発明は、樹脂成型された釦部材の複数の押し釦を操作面に形成された各釦穴から露出させて、この釦部材で背面側に設けられた操作基板上のスイッチ素子群を包囲して各押し釦で操作可能に操作部に装着してなる筐体を備えた電子機器において、釦部材に延設部を形成してこの延設部によりスイッチ素子と異なる回路部品を覆う押し釦機構を設けた電子機器を構成した。この構成の結果、操作基板上に実装されたスイッチ素子群とその付近の各種回路部品の前面を同時に覆うことができる。したがって、作用や機能の異なる操作基板上の実装部品を、一様に風雨等の外部環境から隔離して遮断することができる。このため、操作部の部品点数が少なくなり、組立が容易でコスト的にも効果が期待できる。特に、アドレスを設定する重要な回路部品等が延設部によって覆われるので、関係者外の接触や操作に伴う誤動作や故障の発生を防止することもでき、また各種回路部品の調節は延設部をめくるだけで容易に行うことが可能である。
【0049】
また、本発明は、蓋体に設けられた放音孔の背面の収容室内にスピーカを固定して収容した筐体を備えた電子機器において、蓋体の背面側に設けられた筒状の遮音壁内にスピーカのコーンの前面を防水シートで包囲すると共に、シール材を介して密封状態に収容して固定したスピーカ機構を設けた電子機器を構成した。また、上記手段5において、防水シートとして不織布又は不織布を主材とする布を用いた電子機器を構成した。この構成の結果、風雨等の季節や気象等の外部環境の変化に基づく悪影響を受けるようなことが発生しない。また、振動の発生が無く、音質の低下も防止される。さらに、同一筐体内に設けられたマイクに、ノイズ音を加えるようなこともない。
【0050】
また、本発明は、蓋体に穿設された錠穴に逆マスターキーの挿着部を挿通し、この逆マスターキーのキーホールを前面に露出させて背面側の収容室内にスイッチ本体を収容してなる筐体を備えた電子機器において、蓋体の背面側における錠穴の両側に円柱部と板状部からなるФ字状の一対のネジボスを設け、このネジボスを利用して逆マスターキーを蓋体に取り付ける錠前機構を設けた電子機器を構成した。さらに、上記手段7において、一対のネジボスに対向辺を接触させて逆マスターキーの挿着径に対応する挿着孔を設けた取付板を備えた電子機器を構成した。この構成の結果、ネジボスを利用する本発明によれば、この種の各メーカーで独立的に製作した挿着径が異径で多機種の逆マスターキーの取付に支障無く対応できる。また、取付板を一対のネジボスの間に挿入すればよいので、逆マスターキーの取付用に特別な取付用のネジが不必要になり組立や交換作業等に時間が掛からず部品点数の削減に寄与することができる。
【0051】
以上説明したように、本発明によれば、内部構造が極めて簡単で、しかも取扱が便利になる等の種々の特長を備えた集合玄関機に好適な電子機器を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0052】
【図1】本発明の実施の形態1の構成を示す正面図である。
【図2】図1の底面図である。
【図3】図1の背面図である。
【図4】図1のカメラ部側の縦断面説明図である。
【図5】図1の端子部側の縦断面説明図である。
【図6】窓板のの正面図である。
【図7】実施の形態1の蓋体の成型構造を示す前面図である。
【図8】図7の背面図である。
【図9】実施の形態1の本体の成型構造を示す前面図である。
【図10】図9の背面図である。
【図11】実施の形態1のカメラ機構の説明図である。
【図12】実施の形態1の押し釦機構の説明図である。
【図13】実施の形態1の押し釦機構の動作説明図である。
【図14】実施の形態1のスピーカ機構の説明図である。
【図15】実施の形態1のマイクの入力特性の説明図である。
【図16】実施の形態1の錠前機構の説明図である。
【図17】本発明の実施例の構成をブロック図で示す説明図である。
【図18】従来装置の構成を示す説明図である。
【符号の説明】
【0053】
1 集合玄関機、 2 筐体、 2A 蓋体、 2B 本体、 2C 裏蓋、
3 カメラ部、 4 操作部、 5 放音部、 6 端子部、 7 錠前部、
9 取付面、 12a 監視窓、 13 放音孔、 15 錠前(逆マスターキー)、
17 第2基板(操作基板)、 17a タクトスイッチ(スイッチ素子)、
30 俯仰角の調整機構、 32 軸受けボス、 33 切換リブ、 33a 突出部、
34 カメラケース、 34b 隆起部(滑り止め手段)、 34c 支持ボス、
34d 平行壁、 34e 連鎖孔、 40 押し釦機構、 41,42 釦穴、
43 釦部材、 44 釦部、 45 延設部、 46 押し釦、 50 スピーカ機構、
51 スピーカ、 52 取付枠、 52c 遮音壁、 53 固定板、
54 隙間シール、 55 パッキン、 56 防水シート、 60 マイク機構、
61 マイク、 70 錠前機構、 70a 錠穴、 71 ネジボス、
71a 円柱部、 71b 板状部、 73 取付板、 73a 挿着孔、
73b 切欠部、 75 パッキン、 76 調整ナット、 77 スイッチ本体、
77a 挿着部、 79 フレーム、 r 半径、 R 内径、
O−O カメラの光軸、 θ 俯仰角、tt

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と蓋体とから構成される筐体に操作基板を設け、前記蓋体に複数の釦穴を設けて、該釦穴に背面側から押し釦を挿入して、蓋体上の操作面に僅かに露出させて操作部を形成し、前記押し釦の下端を前記操作基板上に実装されたタクトスイッチ群に近接して対面するように設けた電子機器において、
前記複数の押し釦を樹脂成型された釦部材で構成し、
前記操作基板に設けた設定用のスイッチを前記釦部材に形成した延設部により覆うことを特徴とする電子機器。
【請求項2】
前記延設部は、釦部材の釦部の下方に前面側に張り出すように設けられ、前記設定用スイッチは、前記操作基板上に実装されたタクトスイッチ群の下方に設けられることを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項3】
前記釦穴の下方に開口部を形成し、該開口部から前記延設部を手前側にめくって、前記設定用スイッチを調節することを特徴とする請求項1又は請求項2記載の電子機器。
【請求項4】
前記釦部材は、弾性を有するラバー材から形成されることを特徴とする請求項1乃至請求項3記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【公開番号】特開2006−87129(P2006−87129A)
【公開日】平成18年3月30日(2006.3.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−278954(P2005−278954)
【出願日】平成17年9月26日(2005.9.26)
【分割の表示】特願平11−80832の分割
【原出願日】平成11年3月25日(1999.3.25)
【出願人】(000233826)能美防災株式会社 (918)
【Fターム(参考)】