説明

電子機器

【課題】部品点数を増やさず低コストで高剛性、更に使い勝手のよいストラップ取り付け構成に係わる電子機器を提供することを目的とする。
【解決手段】電子機器本体であるシャーシ1−3に取り付けられる金属製のシャフト1−2に回転自在に保持された蓋1−1を有する電子機器において、該シャフト1−2の少なくとも一端が蓋外形より突出し、該突出部1−2−aにストラップ紐を取り付け可能とすることで、蓋の回転軸とストラップ紐取り付け部を共通の部品とすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は開閉自在な蓋、及びストラップ取り付け部を有する電子機器全般に関するものである。
【背景技術】
【0002】
周知のようにデジタルカメラやデジタルビデオカメラ、または携帯用情報端末などのポータブル電子機器においてはユーザが使用時に誤って落下させてしまわないようにストラップが取り付けられるようになっている。
【0003】
しかしながらこのストラップ取り付け部はユーザがストラップを無理やり引っ張った場合などに備えて高剛性が必要とされる。
【0004】
その為、ストラップ取り付け部には材質としてZDC等高剛性の部材がストラップ取り付けだけの為に使用されることが多く部品点数が増加すると共にZDC等の部材は2次処理を必要とする場合が多くコストが高くかかっていた。
【0005】
そこで図3に示すように、蓋3−1を保持する金属製のシャフト3−2の一部が露出するように、蓋の一部に開口部3−1−aを設けその部分へストラップの紐を取り付けるような構成をしたものが知られている。
【0006】
しかしながらこの構成の場合は蓋の開閉時にストラップの紐が蓋に干渉してしまうため決して使い勝手のよいものではなかった。
【特許文献1】特開2004−153429号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明は上記問題点に鑑みて部品点数を増やさず低コストで高剛性、更に使い勝手のよいストラップ取り付け構成に係わる電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記目的を達成するために本発明は金属製のシャフトに回転自在に保持された蓋を有し、該シャフトの少なくとも一端が蓋外形より突出し、該突出部にストラップ紐を取り付け可能としたことを特徴とした電子機器を提供する。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、部品点数を増やさず低コストで高強度のストラップ取り付け部となり、更に蓋の開閉動作に干渉しない為ユーザの使い勝手のよいストラップ取り付け部を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下図を用いて本発明にかかる実施の形態を説明する。
【実施例】
【0011】
図1は本発明に掛かる実施の形態のストラップ取り付け部を筐体を取り除いた状態で示した図であり、図2は図1へ更に筐体を取り付けた状態を示したものである。
【0012】
図1において1−1は本体を駆動する為の電池を挿抜するための開閉自在な蓋であり、1−2の金属製シャフトで本体へ連結されている。1−3は当電子機器本体のシャーシであり更に電池を保持する部材となっている。
【0013】
シャフト1−2は蓋1−1の開閉時の回転軸として機能していると共に1−2−aの蓋より突出した部分へストラップ紐を取り付けられるようになっている。
【0014】
ここでシャフト1−2は蓋1−1の両端が保持されているため蓋1−1が全開後に更に荷重を受ける場合でも変形することは無い。
【0015】
また更に、シャフト突出部1−2−aのストラップ紐取り付け部に関しては近傍の上下二箇所がシャーシ1−3により保持されている為、十分な強度を確保できる。特にこの例のように上下二箇所のシャーシ1−3からの保持部間隔をストラップ紐2−1挿入時に障害とならない程度に極力短くすることでストラップ紐により電子機器本体が強く引っ張られた場合でも十分に耐えられる高強度を確保することが可能となる。
【0016】
また図2に示すように、ストラップ紐2−1を取り付ける為のストラップ取り付け孔2−2を筐体へ設けることによりストラップ紐2−1からの荷重を筐体へも分散させることが可能となり更に高強度を確保することが可能となる。
【0017】
また金型構成を単純化するためにシャフト突出部1−2−aのストラップ取り付け部近傍の保持部一箇所を1つの丸穴形状で形成せず、2つのU字形状や1つのU字形状と直線形状などを軸方向にずらして配置することで形成しても同様の効果が望める。
【0018】
あるいはシャフト突出部1−2−aのストラップ取り付け部近傍の保持部をシャーシで形成せず、シャーシに取り付く別部品で構成しても良い。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【図1】本発明にかかる一つの実施形態を筐体を取り除いた状態で示した図である。
【図2】本発明に掛かる一つの実施形態を筐体を取り付けた状態で示した図である。
【図3】従来技術の一例を示した図である。
【符号の説明】
【0020】
1−1 蓋
1−2 シャフト
1−2−a シャフト突出部
1−3 シャーシ
1−3−a シャフト保持部
2−1 ストラップ紐
2−2 ストラップ紐取り付け孔
3−1 蓋
3−1−a 蓋開口部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
金属製のシャフトに回転自在に保持された蓋を有し、該シャフトの少なくとも一端が蓋外形より突出し、該突出部にストラップ紐を取り付け可能としたことを特徴とした電子機器。
【請求項2】
金属製のシャフトは少なくとも3箇所以上で保持されていることを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
【請求項3】
筐体に少なくとも2つ以上のストラップ紐取り付け孔を有したことを特徴とする請求項1に記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2007−12750(P2007−12750A)
【公開日】平成19年1月18日(2007.1.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−189483(P2005−189483)
【出願日】平成17年6月29日(2005.6.29)
【出願人】(000001007)キヤノン株式会社 (59,756)
【Fターム(参考)】