説明

電子機器

【課題】表示部の照明を暗くすることなく、かつ消費電力を抑えた電子機器を提供する。
【解決手段】正面部に第1の表示部2、背面部に前記第1の表示部2よりも電力消費量の少ない第2の表示部3が配置された第1筐体と、正面部に操作部5が配置された第2筐体とを備え、第1筐体と第2筐体の連結部によって前記第1の表示部2と前記操作部5を同時に視認可能な第1状態、前記第2の表示部3と前記操作部5を同時に視認可能な第2状態、前記第1の表示部2が操作部5に覆われると共に前記第2の表示部3が外部に露出される第3状態、或いは、前記第1の表示部2が操作部5に覆われると共に前記第1の表示部2が外部に露出される第4状態とに遷移可能な電子機器において、前記第1状態、第3状態或いは第4状態から前記第2状態に遷移した場合に、前記第1の表示部2を消灯表示または非表示とすると共に前記第2の表示部3を点灯表示する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末、PDA(Personal Digital Assistant)等の電子機器の表示制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、携帯電話機などの携帯端末には、2つの筐体がヒンジ機構を介して折り畳み可能に連結されて構成される折畳み式のものがある。また、折り畳み可能に連結するだけでなく、メインの表示部やサブの表示部が配置されている一方の筐体を操作部が配置されている他方の筐体に対して反転可能に構成して、開いた状態においてメインの表示部と操作部が同時に視認可能な第1状態とサブの表示部と操作部が同時に視認可能な第2状態とに遷移可能に構成されるものがある。
【0003】
また、近年、携帯端末は電話、メールといった基本的な機能に加えて、カメラ、音楽再生、ワンセグ、アプリなどをはじめとした、数多くの機能が搭載されており、携帯端末の電池容量がこれらの機能の長時間の使用に対応できないのが実情である。
そのような状況下、従来では、電池残量が残り少なくなった際に、通話時間、待受時間を少しでも延長させることを目的として、メインの表示部の照明を減光するように制御させていた。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開1998−234079号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記従来技術においては、メインの表示部の照明を減光するように制御することで、通話時間、待受時間を延長させることはできても、表示は暗くなってしまう。また、メインの表示部の照明を減光するように制御することで、消費電流値は減るが、決して少ない消費電流値ではない。
【0006】
本発明はかかる課題を解決するためになされたもので、電子機器の表示部の照明を暗くすることなく、かつ消費電力を抑えたユーザの使い勝手の良い電子機器を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明にかかる電子機器は、正面部に第1の表示部、背面部に前記第1の表示部よりも電力消費量の少ない第2の表示部が配置された第1筐体と、正面部に操作部が配置された第2筐体と、前記第1筐体と前記第2筐体とを連結する連結部と、を備え、前記連結部によって前記第1の表示部と前記操作部を同時に視認可能な第1状態、前記第2の表示部と前記操作部を同時に視認可能な第2状態、前記第1の表示部が操作部に覆われると共に前記第2の表示部が外部に露出される第3状態、或いは、前記第1の表示部が操作部に覆われると共に前記第1の表示部が外部に露出される第4状態とに遷移可能な電子機器において、
に遷移可能な電子機器において、前記第1状態、第3状態或いは第4状態から前記第2状態に遷移すると、前記第1の表示部を消灯表示または非表示とすると共に前記第2の表示部を点灯表示することを特徴とする。
【0008】
本発明にかかる電子機器は、正面部に第1の表示部、背面部に前記第1の表示部よりも電力消費量の少ない第2の表示部が配置された第1筐体と、正面部に操作部が配置された第2筐体と、前記第1筐体と前記第2筐体とを連結する連結部と、前記連結部によって前記第1の表示部と前記操作部を同時に視認可能な第1状態と、前記第2の表示部と前記操作部が同時に視認可能な状態に遷移可能な電子機器において、電池残量が所定値を下回ると、前記第1の表示部を消灯表示または非表示とすると共に前記第2の表示部を点灯表示することを特徴とする。
【0009】
また、本発明にかかる電子機器は、前記第1の表示部および第2の表示部の表示を制御する表示制御部と、前記第1筐体および第2筐体の状態を検知する状態検知部と、を備え
前記状態検知部が、前記第1状態、第3状態或いは第4状態から前記第2状態に遷移して所定時間経過したことを検知した場合に、前記表示制御部は、前記第1の表示部を消灯表示または非表示すると共に前記第2の表示部を点灯表示することが好ましい。
また、本発明にかかる電子機器は、前記第1の表示部および前記第2の表示部の表示を制御する表示制御部と、電子機器の電池残量を検知する電池残量検知部と、を備え、前記電池残量検知部が、電池残量が所定値を下回ったことを検知した場合に、前記表示制御部は、前記第1の表示部を消灯表示または非表示とすると共に前記第2の表示部を点灯表示することが好ましい。
【0010】
また、本発明にかかる電子機器は、前記第1の表示部を消灯表示または非表示とすると共に前記第2の表示部を点灯表示する場合に、前記第2状態において前記操作部による操作に基づいて第2の表示部の表示内容が変化することが好ましい。
【0011】
また、本発明にかかる電子機器は、前記第2の表示部に表示される文字或いは記号を第1の方向および前記第1の方向とは異なる第2の方向に表示させることが好ましい。
【0012】
また、本発明にかかる電子機器は、前記第2の表示部に表示される文字或いは記号を所定の方向に移動させながら表示させることが好ましい。
また、本発明にかかる電子機器は、前記第1の表示部を消灯表示または非表示とすると共に前記第2の表示部を点灯表示する場合に、前記第1の表示部において表示していた内容を第2の表示部に表示させることが好ましい。
【発明の効果】
【0013】
本発明によれば、表示を暗くすることなく、かつ消費電力を抑えたユーザにとって使い勝手の良い電子機器を提供することを目的とする。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】携帯電話機1が開いた状態において第1の表示部2と操作部5が同時に視認可能な第1状態の正面図である。
【図2】携帯電話機1が開いた状態において第2の表示部3と操作部5が同時に視認可能な第2状態の正面図である。
【図3】携帯電話機1を第1状態から第2状態に遷移させる途中の斜視図である。
【図4】携帯電話機1が閉じた状態において第1の表示部2が露出されて第2の表示部3が露出されない第3状態の正面図である。
【図5】携帯電話機1が閉じた状態において第2の表示部3が露出されて第1の表示部2が露出されない第4状態の正面図である。
【図6】実施形態にかかる携帯電話機1のシステム構成を図解したブロック図である。
【図7】第1の実施形態にかかるフローチャートである。
【図8】第2の実施形態にかかるフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照して本発明の好適な実施形態の一例について説明する。
なお、電子機器の一例として携帯電話機1を説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。例えばPHS(Personal Handy phone System)やPDA(Personal Digital Assistant)の他、パーソナルコンピュータやゲーム機等、様々な電子機器に適用可能である。
【0016】
図1を用いて各部の構成等について説明する。
携帯電話機1は第1の表示部2および第2の表示部3を有する第1筐体としての表示部側筐体4と、操作部5を有する第2筐体としての操作部側筐体6と、表示部側筐体4と操作部側筐体6とを連結する連結部7とを備える。
【0017】
表示部側筐体4は正面部に各種情報を表示するためのメイン表示部(第1の表示部2)と、背面部にサブ表示部(第2の表示部3)を備える。
また、表示部側筐体4の長手方向における連結部7とは反対側の外端部に音声出力部18が配置される。
【0018】
第1の表示部2には、LCD(Liquid Crystal Display)やOLED(Organic Light Emitting Diode)が採用され、第2の表示部3に比べて画面が大きく、また、電力消費量が大きい。
LCDは液晶を用いたディスプレイであって、表示する際には、背後に配置されているバックライトの光を使う。OLEDは電圧をかけると発光する多数の発光素子を平面状に並べ、当該発光素子を表示される画像のパターンに基づいて選択的に表示する際には、この発光する物質の発光する光を使う。
【0019】
操作部側筐体6は正面部に操作部5を備える。操作部5は操作キー群8と、サイドキー21から構成される。操作キー群8は、各種設定や電話帳機能やメール機能等の各種機能を作動させるための機能設定操作キー10と、電話番号の数字やメール機能等の文字等を入力するための入力操作キー11と、各種操作における決定や上下左右方向のスクロール等を行う決定操作キー12とから構成されている。
また、操作部側筐体6の長手方向における連結部7とは反対側の外端部側に音声入力部9が配置される。
【0020】
第2の表示部3は、LCDやOLEDが採用されるものであり、第1の表示部3に比べて画面が小さく、また、電力消費量が小さい。
【0021】
連結部7は、2軸ヒンジ機構を備え、図1、図2、図4および図5に示される第1状態、第2状態、第3状態および第4状態それぞれに遷移可能に表示部側筐体4と操作部側筐体6とを連結する。
第1状態とは携帯電話機1の開状態において第1の表示部2と操作部5とが同時に視認可能な状態である。第2状態とは携帯電話機1の開状態において第2の表示部3と操作部5とが同時に視認可能な状態である。第3状態とは携帯電話機1の閉状態において第1の表示部2が露出されて第2の表示部3が露出されない状態である。第4状態とは携帯電話機1の閉状態において第2の表示部3が露出されて第1の表示部2が露出されない状態である。
図1から図5に示すように、携帯電話機1は、開閉軸Xを中心にして回動させることで第1状態から第4状態に遷移する。また、携帯電話機1は、開閉軸Xを中心にして回動させることで第2状態から第3状態に遷移する。更に、携帯電話機1は、回動軸Yを中心にして回動させることで第1状態から第2状態に遷移し、回動軸Yを中心にして回動させることで第2状態から第1状態に遷移する。
【0022】
図6は本発明の実施形態にかかる携帯電話機1のシステム構成を図解したブロック図である。図6を用いて各部の役割について説明する。
【0023】
操作部5は、操作キー群8をはじめとした複数のキーを有しており、各キーそれぞれには、起動されているアプリケーションの種類に応じて所定の機能が割り当てられる。携帯電話機1において、操作キー群8を構成する各キーがユーザにより押圧されることで、各キーに割り当てられている機能に応じた動作が実行される。
【0024】
音声入力部9は、マイク等により、通話時に入力されたユーザの音声を音声信号に変換する。
【0025】
音声出力部18は、スピーカ等により、通話時に通話する相手の音声信号を音声に変換して出力する。
また、音声出力部18は、着信音や操作部5による操作音、アラーム音等の出力も可能である。
【0026】
無線部13は電波を利用した無線通信を行うために、制御部14で処理された音声情
報、電子メール等の各種データを変調して送受信アンテナ15により図示しない基地局に
送信する。
また、無線部13は、基地局から無線信号により送信され、送受信アンテナ15で受信
した電子メールや音声情報等の各種データを復調して制御部14に送出する。
【0027】
送受信アンテナ15は、第1の使用周波数帯(例えば800MHz)で基地局等と通信を行い、GPS通信のための第2の使用周波数帯(例えば1.5GHz)に対応できるデュアルバンド構成である。なお、本実施の形態では、第1の使用周波数帯として、800MHzとしたが、これ以外の周波数帯であっても良い。また、送受信アンテナ15は、第1の周波数帯で外部装置と通信を行い、GPS通信のための第2の使用周波数帯に対応できるアンテナを別途設けても良い。
【0028】
メモリ16は、通話やメール、インターネットブラウザ等のアプリケーションプログラ
ム、メールデータ、名前および電話番号が登録されたアドレス帳の各種データなど、本実
施形態の携帯電話機が有する様々なデータを記憶する。
【0029】
第1の表示部2は、携帯電話機1の第1状態、第2状態および第3状態において外部に露出されている。
第2の表示部3は、携帯電話機1の第1状態、第2状態および第4状態において外部に露出されている。
【0030】
第2状態、第3状態または第4状態から第1状態に遷移させた場合の第1状態における第1の表示部2および第2の表示部3の表示について説明する。
第1の表示部2は操作部5の操作に基づいて、所定のアプリケーションを起動させる等、表示内容が変化する。また、操作中に第1の表示部2は点灯表示しているが、操作が行われずに所定時間が経過すると、省電力のために消灯表示または非表示となる。
第2の表示部3は操作部5と同時に視認できない状態となっており、操作部5の操作に基づいて所定のアプリケーションを起動させる等して利用されることは想定されていない。よって、点灯表示、消灯表示または非表示のいずれとなるようにしても良いが、中でも第1状態に遷移して所定時間が経過するまでは点灯表示しているのが好ましい。
【0031】
ここで、点灯表示とは、表示部の照明が点灯して表示されている状態をいう。例えばLCDの場合、バックライトの光を点灯させている状態をいう。OLEDの場合、発光素子を発光させている状態をいう。
消灯表示とは、表示部の照明が消灯して表示されている状態をいう。例えば、LCDの場合、バックライトを消灯させ、かつ表示部に文字或いは記号等を表示させている状態をいう。OLEDの場合、発光物質を発光させていない状態をいう。ここで、表示部に表示される画像パターンを構成する発光素子が発光していないため、非表示の状態となる。
非表示とは、表示部に何ら表示されていない状態をいう。例えば、LCDの場合、バックライトを消灯させ、かつ表示部に文字或いは記号を表示させていない状態をいう。OLEDの場合、上述の通りである。
点灯表示させた場合は最も消費する電力が多い。次に消灯表示させた場合で、非表示させた場合は最も消費する電力が少ない。よって、非表示とさせた場合が最も消費電力量を抑えることができる。
【0032】
第1状態、第3状態または第4状態から第2状態に遷移させた後の第2状態における第1の表示部2および第2の表示部3の表示について説明する。
第1の表示部2は操作部5と同時に視認できない状態となっており、操作部5の操作に基づいて所定のアプリケーションを起動させる等して利用されることは想定されていない。よって、点灯表示、消灯表示または非表示のいずれとなるようにしても良いが、中でも第1状態に遷移して所定時間が経過するまでは点灯表示しているのが好ましい。
第2の表示部3は操作部5の操作に基づいて、所定のアプリケーションを起動させる等、表示内容が変化する。また、操作中に第2の表示部3は点灯表示しているが、操作が行われずに所定時間が経過すると、省電力のために消灯表示または非表示にとなる。
【0033】
第1状態、第2状態または第4状態から第3状態に遷移させた後の第2状態における第1の表示部2および第2の表示部3の表示について説明する。
第1の表示部2はサイドキー21の操作に基づいて、所定のアプリケーションを起動させる等、表示内容が変化する。また、操作中に第1の表示部2は点灯表示しているが、操作が行われずに所定時間が経過すると、省電力のために消灯表示または非表示となる。
【0034】
第1状態、第2状態または第3状態から第4状態に遷移させた後の第4状態における第1の表示部2および第2の表示部3の表示について説明する。
第2の表示部3はサイドキー21の操作に基づいて、所定のアプリケーションを起動させる等、表示内容が変化する。また、操作中に第2の表示部3は点灯表示しているが、操作が行われずに所定時間が経過すると、省電力のために消灯表示または非表示となる。
【0035】
ユーザは、通常第1状態において第1の表示部2を用いて操作部5の操作を行い、通話やメール等のアプリケーションを起動させる。
カメラやワンセグ等のアプリケーションを起動させたい場合にはカメラやワンセグの画面が見やすいように第3状態に遷移させることが可能である。
携帯電話機1を使用しない場合には携帯しやすいようにコンパクトな状態にするため、第4状態に遷移させることが可能である。
【0036】
第1の表示部2および第2表示部3の表示内容としては、メモリ16に記憶された通話やメール、インターネットブラウザ等のアプリケーションプログラム、名前および電話番号が登録されたアドレス帳の各種データなど様々なデータを表示することがあげられるが、これに限られない。
本実施形態においては、日時、電波状況、電池残量を確認するといった所定の利用のみではなく、操作部5の操作により、第2の表示部3を用いて所定のアプリケーションを起動させる等、携帯電話機1の利用を行うことを可能とする。
また、第1の表示部2の電力消費量は第2の表示部3の電力消費量よりも大きいため、第1の表示部2の代わりに第2の表示部3を用いて操作部5の操作により所定のアプリケーションを起動させる等、携帯電話機1の利用を行うことによって、消費電力を抑えた利用を行うことを可能とする。
【0037】
制御部14は、携帯電話機1の各種機能を制御しており、中央処理装置(CPU)等を用いて構成される。
制御部14を構成する状態検知部19は、携帯電話機1が第1状態、第2状態、第3状態、第4状態またはそれ以外の状態のいずれかであるかを検知する。状態検知部19は、不図示の開閉検出センサや、連結部7における2軸ヒンジ機構の回転を検出する不図示の回転検出センサ等により構成される不図示の状態検知センサからの情報により携帯電話機1における状態を検知している。
状態検知部19は携帯電話機1の状態が第1状態から第2状態に遷移したことを検知するとその旨を表示制御部17に伝える。また、第1状態から第2状態に遷移して所定時間を経過してはじめてその旨を表示制御部17に伝えても良い。
制御部14を構成する電池残量検知部20は、電子機器としての携帯電話機1における電池残量を検知する。
電池残量検知部20は携帯電話機1の電池残量が所定値を下回ったことを検知するとその旨を表示制御部14に伝える。
制御部14を構成する表示制御部17は、所定の画像処理を行い、処理後の画像データを不図示のドライバICに出力する。ドライバICは、表示制御部14から供給された画像データをフレームメモリに蓄え、所定のタイミングで第1の表示部2または第2の表示部3に出力する。
また、表示制御部17は、第1の表示部2または第2の表示部3に所定の内容を表示すべきか否かについての判断に基づいた制御に基づいて所定の画像処理を行い、処理後の画像データを不図示のドライバICに出力する。ドライバICは、表示制御部14から供給された画像処理に基づいて、所定のタイミングで第1の表示部2または第2の表示部3に出力する。
具体的には、操作部5またはサイドキー21の操作により、所定のアプリケーションを表示させる等、第1の表示部2および第2の表示部3に表示する内容を制御すると共に、携帯電話機1の状態が第1状態から第2状態に遷移したことを検知した旨または携帯電話機1の電池残量が所定値を下回ったことを検知した旨を前記状態検知部19または前記電池残量検知部20より受け取ると第1の表示部2または第2の表示部3を点灯表示、消灯表示または非表示とするか否かの制御を行う。また、かかる制御は所定時間経過後に行っても良い。
【0038】
ここで、本発明の第1の実施形態について図7のフローチャートに従って説明する。
【0039】
S1、S2で示すとおり、携帯電話機1が第1状態である場合は第1の表示部2が点灯表示しており、ユーザは操作部5の操作により第1の表示部2を用いて所定のアプリケーションを起動させる等、携帯電話機1を利用することが可能な状態にある。
【0040】
S3で示すとおり、携帯電話機1を前記第1状態から第2状態へ遷移させた場合、状態検知部19がこれを検知するとその旨を表示制御部17に伝える。
状態検知部19は第1状態から第2状態に遷移してから所定時間経過したことを検知してはじめてその旨を表示制御部17に伝えても良い。所定時間についてはユーザが設定可能としても良いし、予め携帯電話機1に記憶されていても良い。
【0041】
S4で示すとおり、表示制御部17は状態検知部19が第2状態に遷移したことを検知した旨を受け取ると、第1の表示部2を消灯表示または非表示とし、第2の表示部3を点灯表示する。
第1の表示部2が消灯表示または非表示とするまでの所定時間と第2の表示部3が点灯表示するまでの所定時間は異なる時間が設定されていても良い。
【0042】
第1状態から第2状態に遷移して第2の表示部3が点灯表示した場合に、第2の表示部3に表示する内容の一例を挙げる。第2の表示部3にアドレス帳を表示させたい場合に、その画面の大きさにより、第1の表示部2に表示されるアドレス帳の半分のアドレス帳を表示させる。操作部5の操作によって、所望のアドレス帳を選択して電話をかけることができる。他の例としては、第2の表示部3に受信メール一覧を表示させたい場合に、その画面の大きさにより、第1の表示部2に表示される受信メール一覧の半分の数の受信メール一覧を表示させる。操作部5の操作によって、所望の受信メールを選択するとその内容を表示させることができる。
【0043】
次に、本発明の第2の実施形態について図8のフローチャートに従って説明する。
【0044】
S5、S6で示すとおり、携帯電話機1の電池残量が所定値以上の場合は第1の表示部2が点灯表示しており、ユーザは操作部5の操作により第1の表示部2を用いて携帯電話機1を利用することが可能である。
【0045】
S7で示すとおり、携帯電話機1の電池残量が所定値を下回った場合に、電池残量検知部20がこれを検知するとその旨を表示制御部17に伝える。
表示制御部17は電池残量検知部20が電池残量について所定値を下回ったことを検知した旨受け取ると、電池残量が所定値を下回った旨または第2状態に遷移するよう促す旨を
ユーザに報知させるために、第1の表示部2または第2の表示部3にその旨表示させることがあげられるが、これに限られない。
所定値についてはユーザが設定可能としても良いし、予め携帯電話機1に記憶されていても良い。
【0046】
S8で示すとおり、携帯電話機1が第1状態、第3状態或いは第4状態から第2状態に遷移すると、S9で示すとおり、表示制御部17は、第1の表示部2を消灯表示または非表示とし、第2の表示部3を点灯表示する。
第1の表示部2が消灯表示または非表示とするまでの所定時間と第2の表示部3が点灯表示するまでの所定時間は異なる時間が設定されていても良い。
【0047】
上記第1の実施形態および第2の実施形態において表示制御部17が第1の表示部2を消灯表示または非表示とし、第2の表示部3を点灯表示した場合に、第2状態においてユーザが第2の表示部3を利用して操作部5またはサイドキー21の操作により、所定のアプリケーションを起動させる等、携帯電話機1を利用することを可能とするようにしても良い。
これにより、第2の表示部3に表示される内容として例えばアドレス帳のデータ、通話やメールのアプリケーションがあげられるが、これに限られない。
また、操作部5の操作により、第2の表示部3を用いてアドレス帳のデータから所望のデータを選択して通話のアプリケーションを起動させてメールの作成や閲覧することができるが、これに限られない。
【0048】
第2状態において第2の表示部3を操作部5またはサイドキー21の操作により、所定のアプリケーションを起動させる等、携帯電話機1を利用する場合に、第2の表示部3に表示される文字或いは記号を、第1の方向および前記第1の方向とは異なる第2の方向に表示することが可能となるようにしても良い。
これにより、第2の表示部3の画面の大きさや配置される場所に限られず、ユーザにとって読みやすい方向での表示の利用が可能となる。
例えば第2表示部の短手方向または長手方向に文字或いは記号を表示させることが可能となる。
【0049】
第2状態において第2の表示部3を操作部4またはサイドキー21の操作により、所定のアプリケーションを起動させる等、携帯電話機1を利用する場合に、第2の表示部3に表示される文字或いは記号を所定の方向に移動させながら表示することが可能となるようにしても良い。
これにより、第2の表示部3の画面の大きさや配置される場所に限られず、ユーザにとって読みやすい方向での表示の利用が可能となる。
【0050】
第1状態において第1の表示部2を操作部5またはサイドキー21の操作により、所定のアプリケーションを起動させる等、携帯電話機1を利用している際に第2状態に遷移して所定時間経過したことによりまたは電池残量が所定値を下回ったことにより第1の表示部2が消灯表示または非表示となり、第2の表示部3が点灯表示した場合に、前記第1の表示部2において表示していた所定のアプリケーションの内容がそのまま第2の表示部3に表示されるようにしても良い。
これにより、第1状態において第1の表示部2を操作部5またはサイドキー21の操作により、所定のアプリケーションを起動させる等、携帯電話機1を利用している際に、第2状態に遷移して所定時間経過したことによりまたは電池残量が所定値を下回ったことにより第1の表示部2が消灯表示または非表示として第2の表示部3が点灯表示した場合に、前記第1の表示部2において表示していた内容をそのまま利用することが可能となる。
また、これに限られず第1状態において第1の表示部2を操作部5またはサイドキー21の操作により、所定のアプリケーションを起動させる等、携帯電話機1を利用している際に、第2状態に遷移して所定時間経過したことによりまたは電池残量が所定値を下回ったことにより第1の表示部2が消灯表示または非表示として第2の表示部3が点灯表示した場合に、第2の表示部3の表示内容として待受け状態を表示させても良い。
【符号の説明】
【0051】
1携帯電話機(電子機器)
2第1の表示部
3第2の表示部
4表示部側筐体
5操作部
6操作部側筐体
7連結部
8操作キー群
9音声入力部
10機能設定操作キー
11入力操作キー
12決定操作キー
13無線部
14制御部
15送受信アンテナ
16メモリ
17表示制御部
18音声出力部
19状態検知部
20電池残量検知部
21サイドキー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正面部に第1の表示部、背面部に前記第1の表示部よりも電力消費量の少ない第2の表示部が配置された第1筐体と、
正面部に操作部が配置された第2筐体と、
前記第1筐体と前記第2筐体とを連結する連結部と、を備え、
前記連結部によって前記第1の表示部と前記操作部を同時に視認可能な第1状態、
前記第2の表示部と前記操作部を同時に視認可能な第2状態、
前記第1の表示部が操作部に覆われると共に前記第2の表示部が外部に露出される第3状態、
或いは、
前記第1の表示部が操作部に覆われると共に前記第1の表示部が外部に露出される第4状態とに遷移可能な電子機器において、
前記第1状態、第3状態或いは第4状態から前記第2状態に遷移すると、前記第1の表示部を消灯表示または非表示とすると共に前記第2の表示部を点灯表示することを特徴とする電子機器。
【請求項2】
正面部に第1の表示部、背面部に前記第1の表示部よりも電力消費量の少ない第2の表示部が配置された第1筐体と、
正面部に操作部が配置された第2筐体と、
前記第1筐体と前記第2筐体とを連結する連結部と、
前記連結部によって前記第1の表示部と前記操作部を同時に視認可能な第1状態、
前記第2の表示部と前記操作部が同時に視認可能な状態、
電池残量が所定値を下回ると、前記第1の表示部を消灯表示または非表示とすると共に前記第2の表示部を点灯表示することを特徴とする電子機器。
【請求項3】
前記電子機器は、
前記第1の表示部および第2の表示部の表示を制御する表示制御部と、
前記第1筐体および第2筐体の状態を検知する状態検知部と、を備え
前記状態検知部が、前記第1状態、第3状態或いは第4状態から前記第2状態に遷移して所定時間経過したことを検知した場合に、
前記表示制御部は、前記第1の表示部を消灯表示または非表示すると共に前記第2の表示部を点灯表示することを特徴とする請求項1記載の電子機器。
【請求項4】
前記電子機器は、
前記第1の表示部および前記第2の表示部の表示を制御する表示制御部と、
電子機器の電池残量を検知する電池残量検知部と、を備え、
前記電池残量検知部が、電池残量が所定値を下回ったことを検知した場合に、
前記表示制御部は、前記第1の表示部を消灯表示または非表示とすると共に前記第2の表示部を点灯表示することを特徴とする請求項2記載の電子機器。
【請求項5】
前記第1の表示部を消灯表示または非表示とすると共に前記第2の表示部を点灯表示する場合に、
前記第2状態において前記操作部による操作に基づいて第2の表示部の表示内容が変化することを特徴とする請求項1乃至請求項4いずれかに記載の電子機器。
【請求項6】
前記第2の表示部に表示される文字或いは記号を第1の方向および前記第1の方向とは異なる第2の方向に表示させることを特徴とする請求項1乃至5いずれかに記載の電子機器。
【請求項7】
前記第2の表示部に表示される文字或いは記号を所定の方向に移動させながら表示させることを特徴とする請求項1乃至請求項6いずれかに記載の電子機器。
【請求項8】
前記第1の表示部を消灯表示または非表示とすると共に前記第2の表示部を点灯表示する場合に、
前記第1の表示部において表示していた内容を第2の表示部に表示させることを特徴とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の電子機器。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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