説明

電子的改ざん検出システム

電子的改ざん検出システムが、導電接着剤を用いてコーティングされた閉鎖タブの使用を介してパッケージの形に形成することができるブランクに対して適用される。電子チップまたはCPUが、ブランクに取り付けられ、導電トレースが、ブランク上に印刷され、または別の方法で形成されてCPUを第1の閉鎖タブ対に接続して電気回路が形成される。ブランク上の他のトレースは、第1の閉鎖タブ対を他の閉鎖タブに接続して、拡張された回路が形成される。CPUは、プロシージャ・メモリ、データ・メモリ、電源、クロックおよびそれに関連する通信手段を有する。パッケージが、閉鎖タブによって開放すべき時点以前に偶然にまたは意図的に開放される場合には、電気回路が断線させられ、CPUクロックからのタイム・スタンプが後で検索するためにデータ・メモリに記憶される。回路は並列な抵抗として形成することができ、アナログ・デジタル変換器を使用して適切な信号をCPUに供給することができる。電気回路は、ブランクの表面の大部分をカバーして、形成されたパッケージの許可されない貫通イベントにおける信号を供給することができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、板紙(段ボール)のパッケージや容器の改ざんを検出するためのシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
折りたたんだ板紙(段ボール)パッケージ(箱、容器)は、様々な内容物を取りまとめ発送するために広く使用されている。かかる多くの内容物は、改ざんまたは盗難の危険がある。かかるシナリオにおいては、板紙パッケージが許可されていない人によって開けられ、そのパッケージの内容物に対する無許可のアクセスが行われる。これらの内容物は、盗まれ、非アクティブ・バージョンの内容物で置き換えられ、これらのユニットの一部分または全部がこのパッケージから単に取り除かれる(盗まれる)こともあり、あるいはこれらの内容物がこれらの内容物に対する有害物質の追加によって汚染されてしまうこともある。この許可されていない人は、次いでこのパッケージを再び封じ、このパッケージをその流通網チェーンで継続可能にし、その改変された内容物を配布する可能性もある。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
段ボール・パッケージの内容物に対する無許可のアクセスを検出して、その内容物の盗難および改変から保護する手段を有することは有用なはずであることが広く認知されている。かかるデバイスが有用な可能性がある多くの分野があるが、薬剤、薬剤成分、食品の改ざんの可能性について、FDAによる特別な懸念が最近になって表明されている。
【課題を解決するための手段】
【0004】
本発明は、段ボール・パッケージを開けたり、貫通させたりすると、回路の電気特性が変化するように中央演算処理装置(CPU)に接続された導電性トレースまたは導電性コーティングおよび/または導電性接着剤の1つまたは複数のシステムを使用する。CPUは、かかる変化に関して回路を監視し、イベントの時間と他の特性に関するデータを生成し、データをデータ・メモリに記憶する。データは、後で関心のある当事者がアクセスすることができ、次いで当事者は、改ざんが行われたかどうか、また流通網のどのポイントで行われたかを判定することができる。
【0005】
2つの一般的な改ざん検出方法について説明する。
【0006】
第1の方法は、それぞれがCPUに直接に接続された1つまたは複数の個別回路を使用している。CPUは、1つまたは複数の回路の導通を監視する。回路の断線がクロックに従ってCPUによるタイム・スタンプをトリガし、データがCPUのデータ・メモリに記憶され、関心のある当事者によって後で検索される。この方法は、可能性のある2つの状態(開回路および閉回路)の1つに基づいているので、「デジタル式」方法として説明することができる。
【0007】
第2の方法は、一次回路に並列な抵抗として構成される1つまたは複数のセンサ回路を使用しており、この一次回路の電気特性は、アナログ・デジタル変換器(ADC)を介してCPUによって監視される。このセンサ回路の導通の遮断によって一次回路の電気特性が変化する。変化は、CPUのプロシージャ・メモリに記憶された(または計算されて入れられた)固定された(または動的な)変化判断基準と比較され、この判断基準を満たすこれらの変化が改ざんイベントおよび/または貫通イベントとして解釈される。有効な変化についての判断基準は、CPUをプログラムする時点で固定することができ、またはこれらの判断基準は、動的なものとすることができ、その場合には、CPUのプロシージャ・メモリは、最新の判断に基づいてこの変化判断基準を更新する。動的な判断基準の使用により、以前に検出されたイベント数の関数として線形には変化しない、温度や湿度の変化に起因した電気特性など、回路の電気特性の変動を補償する。動的判断基準の使用により、センサ回路を断線させることによって引き起こされる抵抗の変化の判別能力は最大になり、より多くのかかるセンサ回路を所与の電圧の単一回路によって監視することができるようになる。次いで、対象となる時間と他の特性は、関心のある当事者が後から検索できるようにするためにCPUのデータ・メモリに記憶される。この方法は、回路の電気特性におけるいくつかの値またはステップに基づいているので、「アナログ式」方法として説明することができる。
【0008】
これらの回路の設計の変形についても説明する。
【0009】
CPUは、内蔵または外付けのクロック、アナログ式監視が必要とされる場合には内蔵または外付けのADC、電源、アンテナを備える。CPUは、プロシージャ・メモリもデータ・メモリも共に有しており、後者のメモリは、所望の使用に応じて揮発性または不揮発性とし、CPUに内蔵または外付けとすることができる。CPUは、必要に応じて無線周波数(RF)、赤外線(IR)または直接接触を介して外部デバイスと情報をやりとりする機能を有する。したがって、データは、パッケージの保全性に、また改ざんされたパッケージの場合にはその改ざんが行われたチェーンにおける点に関心がある当事者により、その後の時点において記憶または解析するために検索することができる。後者については、イベントについてのタイム・スタンプされたデータや他の情報から判断することができる。
【0010】
本発明は、このパッケージを構成する板紙に印刷され、または設けられた導電トレースのシステムと情報をやりとりするCPUを備えている。閉鎖のポイントが、1つまたは複数の回路の一部分を形成するように、導電接着剤を用いて取り付けられる。CPUは、1つまたは複数の回路の電気特性の変化を監視する。パッケージの開放または貫通(改ざん)を表すと考えられる変化についての固定された(または動的な)判断基準は、CPUのプロシージャ・メモリに記憶され(または計算して入れられ)る。パッケージが開放または貫通されると、回路が断線させられる。結果としての電気特性の変化がCPUによって注目される。その変化がその判断条件を満たす場合、このCPUのクロックによって決定されるこのイベントの時刻がこのCPUのデータ・メモリに記憶される。光強度、湿度、温度、振動、衝撃または放射線の変化についての情報など対象となる他のデータもまた、適切な環境センサによって捕捉し記憶することができる。かかる変数を使用して特定の用途における改ざんを検出することができる。
【0011】
本発明の1つのバージョン(デジタル式方法)においては、導電接着剤によってこのパッケージを閉じるタブが、CPUの入力ピンで終端する1つの閉じた電気回路として構成される。タブの1つによってパッケージを開放することによって、回路が開放される。CPUは、回路の導通を監視し(デジタル式方法)、導通が切断された時刻をそのクロックから決定し、その時刻をそのデータ・メモリに記録する。
【0012】
本発明のデジタル式バージョンの変形形態においては、タブのサブセットが、CPUの異なる入力ピンと共通のアースに独立した回路として接続される。各回路には、1つの入力ピン接続と共通な接続が必要とされる。この変形形態においては、いくつかの開放ポイントを独立に監視し、興味のある複数の開放イベントに関してデータを取得することができる。
【0013】
本発明のデジタル式バージョンのさらなる変形形態においては、導電接着剤によってパッケージを閉じるタブを導電トレースのパターンによって接続して1つの電気回路を形成し、その回路の導通をCPUによって監視する。導通の切断は、改ざんイベント(開放または貫通)を表すものと考えられ、その時刻がCPUのクロックから決定され、データ・メモリに記録される。導電トレースは、任意のパターンで、またはランダムに構成して、用途の要件に従ってパッケージの全表面をカバーすることができる。
【0014】
本発明のデジタル式バージョンのさらなる変形形態においては、接着剤によるタブと導電トレースとの組合せを構成して、CPUによって導通を独立に監視することができる別々の導電回路を形成することができる。このバージョンにおいては、複数の改ざんイベントの時刻を付けることができ、改ざんの位置を決定することができる。
【0015】
本発明の第2のバージョン(アナログ式方法)においては、パッケージの表面に印刷された導電トレースによって閉鎖タブを接続する1つまたは複数のセンサ回路が、CPUの2つの入力ピンの間の並列な抵抗として構成される。ADCを介してCPUは、並列回路の電気特性を監視し、CPUのプロシージャ・メモリに記憶された(または計算して入れられた)固定された(または動的な)変化判断基準に従って開放イベントを解釈する。回路の抵抗または他の電気特性の変化がその判断条件を満たすとき、イベントの時刻がこのCPUのクロックから決定され、そのデータ・メモリに記録される。この方法は、閉鎖タブによるパッケージの開放を検出することだけに制限される。
【0016】
一部の状況においては、パッケージの開放改ざんと貫通改ざんについて共に監視することが望ましいこともある。本発明のアナログ式バージョンの変形形態においては、閉鎖タブを含む1つまたは複数のセンサ回路、パッケージの表面に印刷された導電トレース、またはタブとトレースの組合せは、CPUの2つの入力ピンの間の並列な抵抗として構成される。ADCを介してCPUは、並列回路の電気特性を監視し、CPUのプロシージャ・メモリに記憶された(または計算して入れられた)固定された(または動的な)変化判断基準に従って開放イベントまたは貫通イベントを解釈する。回路の抵抗または他の電気特性の変化が判断基準を満たすときに、イベントの時刻がCPUのクロックから決定され、CPUのデータ・メモリに記録される。データは、後で関心のある当事者が検索することができ、当事者は、改ざんが行われているかどうか、かかる改ざんがパッケージの開放または貫通に関与しているかどうか、その改ざんが行われた時を決定することができる。
【0017】
本発明のアナログ式バージョンのさらなる変形形態においては、パッケージの全表面が、導電トレースのグリッドまたは他のパターンによってカバーされる。CPUのADCが導電グリッドの2つの異なる点に取り付けられ、回路が作成される。CPUがプロシージャ・メモリに記憶された(または計算して入れられた)固定された(または動的な)変化判断基準に対する表面(回路)の電気特性を監視する。この判断基準を満たす変化は、改ざんイベントとして解釈され、改ざんの時刻がCPUのクロックから決定され、データ・メモリに記録される。
【0018】
前述のアナログ式グリッドバージョンのさらなる変形形態においては、グリッドは、パッケージの全体表面をカバーする導電性インクまたは他の材料の連続したコーティングによって置き換えられる。CPUのADCは、連続コーティングの2つの異なるポイントに取り付けられ、回路が作成される。CPUは、プロシージャ・メモリに記憶された(または計算して入れられた)固定された(または動的な)変化判断基準に対する表面(回路)の電気特性を監視する。判断基準を満たす変化は改ざんイベントとして解釈され、改ざんの時刻がCPUのクロックから決定され、データ・メモリに記録される。
【0019】
導電材料の連続コーティングまたはグリッドを使用した本発明のアナログ式バージョンの以上の変形形態のさらなる変形形態においては、コーティングまたはグリッドは、製造時に段ボール・ロール・ストック上に印刷または連続的に塗布することができる。後で、段ボール・パッケージがロールから型抜きされ、または別の方法でカットされ、段ボール・パッケージに組み立てられるときに、連続した導電コーティングまたはグリッドが、パッケージに取り付けられたCPUの入力ピンに取り付けられる。CPUのADCは、CPUのプロシージャ・メモリに記憶された(または計算して入れられた)固定された(または動的な)変化判断基準を満たす変化に対して回路(連続コーティングまたはグリッド)の電気特性を監視する。パッケージの表面の貫通またはタブの開放は、抵抗の変化を引き起こし、その変化をCPUによって検出する。判断基準を満たす変化は改ざんイベントとして解釈され、変化の時刻がCPUのクロックから決定され、データ・メモリに記憶される。
【0020】
ADCを伴うCPUの使用により、前述の監視システムに関連する他の環境センサの使用が可能になる。光、方向、温度、放射線、湿度、圧力の変化を測定するセンサを使用して本発明の改ざん検出機能を補完することができる。例えば、暗いパッケージでは、ADCによって光照射の増大を監視することができ、真空シール・パッケージでは、圧力の変化を監視することができ、冷蔵パッケージでは、改ざんを検出する手段として温度の変化を監視することができる。
【0021】
一般的に言って、また以上を要約すると、本発明は、少なくとも一対の閉鎖タブ、内側表面と外側表面を有するブランクから形成されるパッケージへの改ざんまたは許可されないエントリを検出するためのシステムを提供するものと考えることができ、このシステムは、各閉鎖タブに付着された導電接着剤と、ブランク表面の一方に取り付けられた電源、プロシージャ・メモリ、データ・メモリ、クロック手段、通信手段を含むプログラマブル・チップと、ブランク表面の一方に付着させた導電トレース手段とを備え、かかる1つのトレース手段は、閉鎖タブ対の一方の導電接着剤にチップを接続しており、かかる別のトレース手段は、閉鎖タブ対の他方の導電接着剤にチップを接続しており、それによってブランクは、閉鎖タブを一緒に結合する接着剤を介して、閉じられたパッケージへと形成され、これらのタブのどのような分離も、トレース手段、導電接着剤、チップ手段を含む電気回路を切断することになり、その切断が、チップのデータ・メモリにタイム・スタンプを用いて記録されることになる。
【0022】
別の態様では、本発明は、少なくとも一対の閉鎖タブ、内側表面、外側表面を有するブランクから形成されるパッケージへの改ざんまたは許可されないエントリを検出するためのシステムを提供するものと考えることができる。このシステムは、各閉鎖タブに付着された導電接着剤と、ブランク表面の一方に取り付けられた電源、プロシージャ・メモリ、データ・メモリ、クロック手段、アナログ・デジタル変換器(ADC)、通信手段を含むプログラマブル・チップと、ブランク表面の一方に付着され、一方の端子がチップに接続された少なくとも2つの低抵抗導電トレース手段と、一方のブランク表面に付着された少なくとも2つの高抵抗導電トレース手段とを備え、かかる高抵抗トレース手段の1つは、閉鎖タブ対の一方の導電接着剤に低抵抗トレース手段の1つを接続しており、かかる高抵抗トレース手段の別のものは、閉鎖タブ対の他方の導電接着剤に低抵抗トレース手段の他のものを接続しており、それによってブランクは、閉鎖タブを一緒に結合する接着剤を介して、閉じられたパッケージへと形成されており、これらのタブのどのような分離も、トレース手段、導電接着剤、チップ手段を含む電気回路を切断することになり、その切断が、チップのデータ・メモリにタイム・スタンプを用いてシステム抵抗の変化として記録される。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
本発明の他の態様および特徴は、添付図面を参照して好ましい実施形態の以下の詳細な説明を再検討することにより当業者には簡単に明らかになろう。
【0024】
本発明は、図面を参照して以下の説明からさらによく理解されよう。
【0025】
図1を参照すると、本発明の一実施形態によるデジタル改ざん検出デバイスが示されており、このデバイスは、製造中に任意の板紙(段ボール)パッケージに一体化させることができる。一般的に、このパッケージは、少なくとも一対の閉鎖タブが設けられたブランク10から形成される。そのタブは、閉じられたパッケージへと折りたたんだ後、ブランクを閉じるために接着させて固定される。図に示すこの実施形態においては、このブランクは、対をなす閉鎖タブA−A、B−B、C−Cを含んでいる。これらの閉鎖タブは、互いに協力してこのパッケージを閉じる。図1に示す用途では、本デバイスは、パッケージの閉鎖タブによって、パッケージの許可されない開放(改ざん)を検出するように構成される。
【0026】
この改ざん検出システムでは、このパッケージの閉鎖タブ(図1におけるA−A、B−B、C−C)が導電接着剤12を用いてコーティングされる必要がある。インクまたは他の材料からなる導電トレース14、16、18のシステムを、このブランクの表面に印刷して、または別の方法で付着させることによって、この閉鎖タブが接続され、導電回路が形成される。この回路は、それ自体がプロシージャ・メモリ、電源、データ・メモリ、クロック、アンテナなどの通信手段を備える中央演算処理装置(CPU)20の2つの入力ピン(1と2)に接続される。この電源は、この段ボール・パッケージに印刷され、または別の方法で製造される(リチウム・セル、リチウム・イオン・セルなどの)従来技術のバッテリとすることができ、このメモリは、用途に応じて揮発性または不揮発性とすることができる。
【0027】
図1の実施形態においては、第1のトレース14は、CPU20を第1の対の閉鎖タブA−Aのそれぞれに接続し、第2のトレース16の一方と第3のトレース18の一方が、第1の閉鎖タブの一方を第2と第3の閉鎖タブB−B、C−Cのそれぞれ一方に接続し、第2のトレース16の他方と第3のトレース18の他方は、第1の閉鎖タブA−Aの他方を第2、第3の閉鎖タブB−B、C−Cのそれぞれ他方に接続する。トレース14、16、18を、接続ポイント間で使用可能な最も直接的な経路を取るようにブランクに設けることが好ましい。もちろん、各閉鎖タブでは、各トレースは、タブに付着された導電接着剤との電気接続が行われる。
【0028】
CPU20は、電気回路の導通を監視する(デジタル式方法)。閉鎖タブの1つによって形成されたパッケージを開放すると、導通が断線される。そのイベントの時刻がCPUのクロックから決定され、イベントにタイム・スタンプが押され、時刻がCPUのデータ・メモリに記録される。後の時点で、関心のある当事者は、解析するためにCPUのメモリからのデータを検索して、パッケージが開放されているか(改ざんされているか)どうかを決定することができる。改ざんが検出されている場合には、関心のある当事者は、サプライ・チェーンに沿ってさかのぼって推定して改ざんがどこで行われたかを決定することができる。データは、無線周波数(RF)伝送や赤外線(IR)伝送によるなど遠隔で、または直接接触によって読取り装置を介して検索することができる。このデバイスの用途においては、1つの改ざんイベントを検出することができ、改ざんは、1つまたは複数のパッケージのタブを開放することによって行われる必要がある。
【0029】
一部の用途においては、パッケージのいくつかの閉鎖タブのどれが開放されているかを知ることが望ましいこともある。図2は、これらの閉鎖タブを介して複数の開放を検出することができる改ざん検出デバイスの用途を示している。デバイスのこの用途においては、各対の閉鎖タブは、それ自体の導電トレースによってCPUに接続されている。3つのタブ対のパッケージでは、CPUの入力ピン(1、2、3、C)に対する4つの接続が必要である。各回路は、CPUに対する1つの接続を必要とし、このシステムは、共通(C)接続を必要とする。この構成においては、CPU20は、トレース14、14を介して閉鎖タブA−Aの導電接着剤12に接続される。またCPUは、トレース16’、16’と18’、18’のそれぞれ一方を介して閉鎖タブB−B、C−Cのそれぞれの一方に接続される。また閉鎖タブB−B、C−Cの他方は、トレース16’、16’と18’、18’の他方を介してトレース14、14の一方に接続される。CPUは回路の導通を監視する(デジタル式方法)。タブを介してパッケージを開放することにより、回路の導通が断線させられ、その時の時刻が決定され、タブの(回路の)アイデンティティと一緒に記録される。これは、回路ごとに一度ずつ行うことができる。一部の用途においては、CPUのプロシージャ・メモリを、タブが導電接着剤を用いて再び封じられ、回路の導通が再確立された場合には、回路をリセットするようにプログラムすることができる。この用途においては、同じタブの複数のタブ開放が検出され、これらの時刻を記録することが可能になる。他の詳細においては、このプロシージャは、図1に関連した以前の詳細な説明のプロシージャと同一である。この用途の利点は、特定のタブ開放と複数のかかる開放の詳細が、関心がある場合に取得できることである。この用途の欠点は、CPUがより多くの入力ピンを必要とし、システムがCPUに対するより多くの接続を必要とし、製造コストが高くなってしまうことである。
【0030】
他の用途においては、閉鎖タブによる開放と同様にパッケージの側面からパッケージを貫通させるのを検出することが望ましいこともある。かかる用途においては、導電トレースの(ランダム・アレイを含めて)連続的なパターンを使用してパッケージの閉鎖タブを接続して1つの回路を形成することができる。図3に示すように、回路はCPU20の2つの入力ピン(1、2)で終わる。接続トレース22が、ブランク表面の大きな範囲をカバーする回り道の経路の形でブランクの表面を横切るように構成されている。CPU20は、回路の導通を監視する(デジタル式方法)。パッケージの貫通によって、1つまたは複数のこれらのトレースが断線し、閉鎖タブの1つによるパッケージの開放のように回路を開放する。回路の開放の時刻がCPUのクロックから決定され、データ・メモリに記憶される。トレースのパターンは、用途に応じて細く、または粗くすることができる。他の詳細においては、このプロシージャは、図1に関連した以前の詳細な説明のプロシージャと同一である。この方法の利点は、貫通改ざんも開放改ざんも共に検出することができ、CPUに対する2つの接続しか必要とされず、製造のコストが低減されることである。この欠点は、1つの改ざんイベントしか検出し記録することができないこと、トレースの設計と適用がより複雑になってしまうことである。
【0031】
アナログ式方法は、CPUに対する接続数が少なくてすみ、入力ピン数がより少ない、より簡素なCPUを利用できるのでさらに生産コストを低くすることができる。この方法では、CPUにはアナログ・デジタル変換器(ADC)が必要になる。ADCは、CPUに内蔵させるか、外付けすることができる。アナログ式方法は、同時に監視することができるセンサの数とタイプの観点から、より多くの柔軟性を備えることもできる。図4は、3つのステップ(センサ回路)をもつアナログ開放監視システムを示している。閉鎖タブ対(A−A、B−B、C−C)は、CPU26の入力ピン(1、2)に終端する1つの導電回路24に並列な抵抗として構成される。ADCとCPUは、CPUのプロシージャ・メモリに記憶された(または計算されて入れられた)固定された(または動的な)変化判断基準に対して、回路の電気特性(抵抗、電圧、電流、またはその組合せ)を監視する。この判断基準を満たす変化は、開放イベントとして解釈され、その時刻がCPUのクロックから決定され、その情報がCPUのデータ・メモリに記憶される。データは、パッケージが開放されたか(改ざんされたか)否かに関心がある当事者が、後で検索することができる。改ざんが検出されている場合、関心がある当事者は、サプライ・チェーンに沿ってさかのぼって、どこで改ざんが行われたかを決定することができる。データは、無線周波数(RF)または赤外線(IR)伝送などにより離れたところから、または直接接触によって読取り装置を介して検索することができる。デバイスのこの用途においては、3つの改ざんイベントを検出することができる。その改ざんは、パッケージの閉鎖タブの開放によって行われる必要がある。アナログ式方法の利点は、監視することができる「ステップ」またはセンサ回路の数が、任意のノイズ(改ざんイベントによらない回路の電気特性の変動)からの変化(信号)を検出するCPUの機能によってしか制限されないことである。図4に示すように、タブ回路の開放によって引き起こされる変化の大きさは、並列回路では低抵抗パットを、並列な抵抗を含むトレースでは高抵抗トレースを使用することによって増大させることができる。
【0032】
図4を参照すると、回路24は、CPU26の2つのピンに接続された一対の低抵抗トレース28と、低抵抗トレースをこの閉鎖タブの導電接着剤12に接続する高抵抗トレースの3つの対30、30、32、32、34、34を含んでいる。したがって、これらの高抵抗トレース対のそれぞれ一方は、低抵抗トレースの一方を各閉鎖タブ対A−A、B−B、C−Cのそれぞれ一方に接続する。各高抵抗トレース対の他方は、低抵抗トレースの他方を各閉鎖タブ対の他方に接続する。
【0033】
前述のアナログ式方法においては、確実に検出可能な変化が判別できないこともあり、CPUでは、どのタブが開放されているかを決定することができないこともある。判別可能にするために、各タブ対(A−A、B−B、C−C)を並列な回路に接続する導電トレースの抵抗にかなり異なる抵抗値を与えるようにする。図5に示すように、タブC−Cに関連する印刷されたトレースの抵抗値(R1)は、経路R1(C−C)の断面積をより大きくすることで、タブB−B(R2)に関連する抵抗値よりも低くなる。抵抗値R1もR2も共に、タブA−Aに関連するトレース30、30の抵抗値よりも大きい。一方のタブ回路における導通切断に関連する変化の他方に比べた大きさは、CPUのプロシージャ・メモリにプログラムすることができる。所与の判断基準を満たす変化は、特定のタブ対の中断を示すことになる。このようにして、開放されたタブ位置も開放の時刻についても、前述の方法で決定することができる。
【0034】
このアナログ式方法を使用して段ボール・パッケージの開放と貫通を検出することもできる。図6に示すように、このタブ対を接続する印刷されたトレースは、ブランクの表面の大きな範囲をカバーする回り道の経路36の形に構成することもできる。閉鎖タブ対(A−A、B−B、C−C)は、CPU38の入力ピン(1、2)に終端する1つの導電回路に並列な抵抗として構成される。ADC、CPUは、CPUのプロシージャ・メモリに記憶された(または計算されて入れられた)固定された(または動的な)変化判断基準について回路の電気特性(抵抗、電圧、電流、またはその組合せ)を監視する。変化がこの判断基準を満たすときには、開放イベントまたは貫通イベントとして解釈され、その時刻がCPUのクロックから決定され、情報がCPUのデータ・メモリに記憶される。データは、パッケージが開放され、または貫通されたか(改ざんされたか)否かに関心がある当事者が、後で検索することができる。図6においては、改ざんイベントによって引き起こされる電気特性の変化の判別能力を最大にするために、センサ回路トレースはより高抵抗になっている。このアナログ式方法では、各センサ回路が改ざんの位置の識別を可能にするために関連する異なる抵抗値を有する前述の方法を組み込むこともできる。
【0035】
アナログ式方法のさらなる変形形態においては、導電トレースの連続的なグリッド40が、ブランクの全体表面に印刷され、または別の方法で設けられる(図7)。次いでCPU42の入力端子(1、2)がトレース44、44を介してグリッド上の2つの異なるポイントに接続されて導電回路が形成される。この取付けの詳細が図8に示されている。CPUは、ADCを介して、CPUのプロシージャ・メモリに記憶された(または計算されて入れられた)固定された(または動的な)変化判断基準を満たす大きさの変化についてグリッドの電気特性を監視する。タブの開放またはグリッドの貫通は、抵抗値を変化させる。判断基準を満たす変化が検出されるときに、これらの変化は、改ざんイベント(開放または貫通)として解釈される。この方法では、かかるいくつかのイベントを検出する機能はあるが、それらの位置を識別することはできない。前述したように、次いでデータは、後続のダウンローディングと解釈のためにCPUのデータ・メモリに記憶される。
【0036】
前述のアナログ・グリッド式方法のさらなる変形形態においては、導電性インクまたは他の材料の連続コーティングが、パッケージの表面全体に印刷され、または付着される。次いでCPUの入力端子は、表面上の2つの異なるポイントに接続されて導電回路が形成される。CPUは、ADCを介して、CPUのプロシージャ・メモリに記憶された(または計算されて入れられた)固定された(または動的な)変化判断基準を満たす変化について表面(回路)の電気特性を監視する。タブの開放または表面の貫通が抵抗値を変化させる。判断基準を満たす変化が検出されると、これらの変化は、改ざんイベント(開放または貫通)として解釈される。この方法は、かかるいくつかのイベントを検出する機能を有するが、それらの位置を識別することはできない。前述したように、次いでデータは、後続のダウンローディングと解釈のためにCPUのデータ・メモリに記憶される。
【0037】
改ざん感知段ボール容器の製造をスムーズに実施するために、段ボール・ロール・ストック46は、その製造時において印刷または他の付着手段(図9)のどちらかによって導電トレースの連続的なグリッド48でカバーすることができる。個別のパッケージが後にロール・ストックから型抜きされ、または別の方法でカットされると、これらのパッケージにはその表面に連続的なグリッドが付着されていることになる。図7、8に示すように、次いで、2つの入力ピンによってこのグリッドにCPUを接続することができる。次いで、グリッド回路の電気特性を、CPUによってADCを介して変化について監視することができる。CPUのプロシージャ・メモリに記憶された(または計算して入れられた)固定された(または動的な)変化判断基準を満たす変化が検出されると、その時刻がCPUのクロックから決定され、データ・メモリに記録される。前述のようにデータは、後で検索し解釈することができる。
【0038】
同様に、上記の連続的なグリッド(図10)について説明したように、後で改ざん検出パッケージに組み込むために連続的な導電コーティング50を段ボール・ロール・ストック46に付着することができる。
【0039】
改ざん感知トレースの付着は、パッケージの内側表面だけには限定されず、その外側表面にも同様に付着させ、あるいは多層の段ボール・パッケージの層の間に薄膜を重ねて作ることができる。
【0040】
パッケージの形状は、正方形または長方形の設計だけに限定されず、折り曲げ、接着、または別の方法で封じることによって製造される任意の形状のパッケージを含んでいる。
【0041】
本発明は、段ボール・パッケージだけには限定されず、それだけには限定されないがプラスチックや他の積層材料を含めて、折り曲げられたパッケージを構築することができるすべての材料と共に使用することができる。
【0042】
CPUは、パッケージの内側または外側に配置することができ、また適切な場合にはこの段ボール中に埋設することもできる。
【0043】
CPUはさらに、それだけには限定されないが、衝撃、温度、放射線、湿度、圧力、光など、パッケージに伴う改ざんについての情報を提供することが可能な他の環境特性を監視することもできる。
【0044】
CPUはまた、改ざんが検出された時を示すために警報信号を生成するようにプログラムすることもできる。この警報デバイスは、発光ダイオード(LED)、液晶ディスプレイ(LCD)または他のタイプのディスプレイ、可聴デバイス、これらの任意の組合せなど、警報を提示することができる任意のデバイスとすることができる。警報デバイスは、RFや他の手段などにより密かに離れたところから警報を送信することもできる。
【図面の簡単な説明】
【0045】
【図1】3対の閉鎖タブが1つの監視回路に直列に接続されて、このパッケージの開放が検出されるパッケージ(デジタル式方法)を示す図である。
【図2】3対の閉鎖タブが個別に監視されて、このパッケージの開放の時刻と位置が検出されるパッケージ(デジタル式方法)を示す図である。
【図3】3対の開放タブと導電トレースのパターンが直列に接続され監視されて、このパッケージの開放または貫通が検出されるパッケージ(デジタル式方法)を示す図である。
【図4】それぞれが導電トレースの関連するパターンを有する3対の閉鎖タブが、並列に抵抗として構成されて、1つの回路の監視で3つの開放イベントを検出できるようにするパッケージ(アナログ式方法)を示す図である。
【図5】開放の1つまたは複数のポイントの場所を突き止める機能を有するアナログ式パッケージ開放検出システムを示す図である。
【図6】並列な抵抗として構成される3つのセンサ回路を有するアナログ式開放および貫通検出システムを示す図である。
【図7】複数の開放イベントまたは貫通イベントを検出し場所を突き止める、ADCおよびCPUによって監視される導電トレースの連続的なグリッドを有するパッケージ(アナログ式方法)を示す図である。
【図8】CPUおよびそのADCによって監視される連続的なグリッドを有するパッケージ(アナログ式方法)の断面の概略図である。
【図9】その表面に付着された連続的な導電グリッドを有する段ボール・ロール・ストックを示す図である。
【図10】連続的な導電コーティングを有する段ボール・ロール・ストックを示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一対の閉鎖タブ、内側表面、外側表面を有するブランクから形成されるパッケージへの改ざんまたは許可されないエントリを検出するためのシステムであって、
前記各閉鎖タブに付着させられた導電接着剤と、
前記ブランク表面の一方に取り付けられ、電源、プロシージャ・メモリ、データ・メモリ、クロック手段、通信手段を含むプログラマブル・チップと、
前記ブランク表面の一方に付着された導電トレース手段と
を備え、1つのトレース手段が、前記閉鎖タブ対の一方の前記導電接着剤に前記チップを接続しており、別のトレース手段が、前記閉鎖タブ対の他方の前記導電接着剤に前記チップを接続しており、
それによって前記ブランクが、前記閉鎖タブを一緒に結合する接着剤を介して、閉じられたパッケージへと形成され、前記タブの任意の分離が、前記トレース手段、前記導電接着剤、前記チップ手段を含む電気回路を切断することになり、その切断が、前記チップの前記データ・メモリにタイム・スタンプを用いて記録されるシステム。
【請求項2】
前記ブランクが、それぞれ導電接着剤を用いてコーティングされる三対の閉鎖タブを含み、前記トレース手段が、第1の閉鎖タブ対の各閉鎖タブに前記チップを接続する第1のトレース手段と、第2の閉鎖タブ対の各閉鎖タブに前記第1の閉鎖タブ対の各閉鎖タブを接続する第2のトレース手段と、第3の閉鎖タブ対の各閉鎖タブに前記第1の閉鎖タブ対の各閉鎖タブを接続する第3のトレース手段とを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ブランクが、それぞれ導電接着剤を用いてコーティングされる三対の閉鎖タブを含み、前記トレース手段が、第1の閉鎖タブ対の各閉鎖タブに前記チップを接続する第1のトレース手段と、前記第2と第3の閉鎖タブ対のそれぞれの一方の閉鎖タブに前記チップを接続する第2のトレース手段と、前記第1のトレース手段に前記第2と第3の閉鎖タブ対のそれぞれの他方を接続する第3のトレース手段とを含む請求項1に記載のシステム。
【請求項4】
前記トレース手段が、各端部における接続ポイント間の最短距離となる経路に沿って前記ブランクに付着される請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項5】
前記トレース手段が、前記ブランクの十分な範囲をカバーする回り道の経路に沿って前記ブランクに付着される請求項1から3のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項6】
前記プロシージャ・メモリと前記データ・メモリのいずれか又は双方が、揮発性または不揮発性であり、前記チップに内蔵または外付けされている請求項1から5のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項7】
前記通信手段が、無線周波数(RF)、赤外線(IR)を介して、または直接物理接続を介して外部レシーバを用いて前記データ・メモリからのデータを通信する手段を含む請求項1から6のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項8】
前記トレース手段が、導電性インクとして前記ブランク上に印刷される請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項9】
前記トレース手段が、前記ブランク上にスクリーン印刷される請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項10】
前記トレース手段が、前記ブランクに接着された薄い導電ワイヤである請求項1から7のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項11】
少なくとも一対の閉鎖タブ、内側表面、外側表面を有するブランクから形成されるパッケージへの改ざんまたは許可されないエントリを検出するためのシステムであって、
前記各閉鎖タブに付着させられた導電接着剤と、
前記ブランク表面の一方に取り付けられ、電源、プロシージャ・メモリ、データ・メモリ、クロック手段、アナログ・デジタル変換器(ADC)、通信手段を含むプログラマブル・チップと、
前記ブランク表面の一方に付着され、一方の端部において前記チップに接続された少なくとも2つの低抵抗導電トレース手段および前記一方のブランク表面に付着された少なくとも2つの高抵抗導電トレース手段と
を備え、高抵抗トレース手段の1つが、前記閉鎖タブ対の一方の前記導電接着剤に前記低抵抗トレース手段の1つを接続しており、高抵抗トレース手段の別のものが、前記閉鎖タブ対の他方の前記導電接着剤に前記低抵抗トレース手段の他のものを接続しており、
それによって前記ブランクが、前記閉鎖タブを一緒に結合する接着剤を介して、閉じられたパッケージへと形成されており、前記タブの任意の分離が、前記トレース手段、前記導電接着剤、前記チップ手段を含む電気回路を切断することになり、その切断が、前記チップの前記データ・メモリにタイム・スタンプを用いてシステム抵抗の変化として記録されるシステム。
【請求項12】
前記ブランクが、それぞれ導電接着剤を用いてコーティングされる三対の閉鎖タブを含み、前記高抵抗トレース手段が、第1の閉鎖タブ対のそれぞれ1つに前記低抵抗トレース手段を接続する第1の高抵抗トレース手段と、第2の閉鎖タブ対のそれぞれ1つに前記低抵抗トレース手段を接続する第2のトレース手段と、第3の閉鎖タブ対のそれぞれ1つに前記低抵抗トレース手段を接続する第3のトレース手段とを含む請求項11に記載のシステム。
【請求項13】
前記各高抵抗トレース手段の抵抗値が、前記高抵抗トレース手段の他の抵抗値とは異なる値である請求項11に記載のシステム。
【請求項14】
前記高抵抗トレース手段が、各端部における接続ポイント間の最短距離となるように経路に沿って前記ブランクに付着される請求項11から13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項15】
前記高抵抗トレース手段が、前記ブランクの十分な範囲をカバーする回り道の経路に沿って前記ブランクに付着される請求項11から13のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項16】
前記プロシージャ・メモリと前記データ・メモリのいずれか又は双方が、揮発性または不揮発性であり、前記チップに内蔵または外付けされている請求項11から15のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項17】
前記通信手段が、無線周波数(RF)、赤外線(IR)を介して、または直接物理接続を介して外部レシーバを用いて前記データ・メモリからのデータを通信する手段を含む請求項11から16のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項18】
前記トレース手段が、導電性インクとして前記ブランク上に印刷される請求項11から17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項19】
前記トレース手段が、前記ブランク上にスクリーン印刷される請求項11から17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項20】
前記トレース手段が、前記ブランクに接着された薄い導電ワイヤである請求項11から17のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項21】
少なくとも一対の閉鎖タブ、内側表面、外側表面を有するブランクから形成されるパッケージへの改ざんまたは許可されないエントリを検出するためのシステムであって、
前記各閉鎖タブに付着された導電接着剤と、
前記表面の一方に取り付けられ、電源、プロシージャ・メモリ、データ・メモリ、クロック手段、アナログ・デジタル変換器(ADC)、通信手段を含むプログラマブル・チップと、
前記ブランクの1表面に付着された低抵抗導電トレース手段のグリッド、および2つの別々のポイントにおいて前記グリッドに前記チップを接続する高抵抗導電トレース手段とを備え、
前記ブランクが、前記閉鎖タブを一緒に結合する接着剤を介して、閉じられたパッケージへと形成されて、前記タブの任意の分離または前記パッケージの貫通が、前記トレース手段、前記導電接着剤、前記チップ手段を含む電気回路を切断することになり、その切断が、前記チップの前記データ・メモリにタイム・スタンプを用いてシステム抵抗の変化として記録されるシステム。
【請求項22】
前記ブランクは、低抵抗導電トレース手段の前記グリッドが前記ブランクの形成に先立って付着されているブランク材料の連続的なロールから形成される請求項21に記載のシステム。
【請求項23】
少なくとも一対の閉鎖タブ、内側表面、外側表面を有するブランクから形成されるパッケージへの改ざんまたは許可されないエントリを検出するためのシステムであって、
前記各閉鎖タブに付着された導電接着剤と、
前記表面の一方に取り付けられ、電源、プロシージャ・メモリ、データ・メモリ、クロック手段、アナログ・デジタル変換器(ADC)、通信手段を含むプログラマブル・チップと、
前記ブランクの1表面に付着されて、表面をカバーする低抵抗導電トレース手段のコーティングと、
2つの別々のポイントにおいて前記コーティングに前記チップを接続する高抵抗導電トレース手段とを備え、
前記ブランクが、前記閉鎖タブを一緒に結合する接着剤を介して、閉じられたパッケージへと形成されて、前記タブの任意の分離または前記パッケージの貫通が、前記トレース手段、前記コーティング、前記導電接着剤、前記チップ手段を含む電気回路を変更することになり、その分離または貫通が、前記チップの前記データ・メモリにタイム・スタンプを用いてシステム抵抗の変化として記録されるシステム。
【請求項24】
前記ブランクは、前記低抵抗導電コーティングが前記ブランクの形成に先立って付着されているブランク材料の連続的なロールから形成される請求項23に記載のシステム。
【請求項25】
前記ブランクが、一緒にサンドイッチされた複数の層から形成され、前記トレース手段が、一対のかかる層の間に付着させられる請求項1から20のいずれか一項に記載のシステム。
【請求項26】
前記ブランクが、一緒にサンドイッチされた複数の層から形成され、少なくとも前記グリッドが、一対のかかる層の間に配置される請求項21または22に記載のシステム。
【請求項27】
前記ブランクが、一緒にサンドイッチされた複数の層から形成され、前記コーティングが、一対のかかる層の間に配置されるように前記層の一方に付着される請求項23または24に記載のシステム。
【請求項28】
温度、湿度、振動、方向、圧力、放射線、光に関連した1つまたは複数の状態を感知し、それに関連した所定のしきい値を超過する状態の変化を前記データ・メモリに記録するための、前記チップに接続された手段を含む請求項1から27のいずれか一項に記載のシステム。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公表番号】特表2006−507995(P2006−507995A)
【公表日】平成18年3月9日(2006.3.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−545648(P2004−545648)
【出願日】平成15年10月24日(2003.10.24)
【国際出願番号】PCT/CA2003/001625
【国際公開番号】WO2004/037660
【国際公開日】平成16年5月6日(2004.5.6)
【出願人】(504397295)インテリジェント・デバイシーズ・インコーポレーテッド (3)
【Fターム(参考)】