説明

電子膨張弁

【課題】製品の起動電圧を効率的に低下させて信頼性を高めた電子膨張弁を提供する。
【解決手段】電子膨張弁は、ネジシャフトと、ニードル弁と、及びニードル弁ブッシュとを含む。また、電子膨張弁は、スペーサーをさらに含む。スペーサーは、ネジシャフトの下端部において周方向に設けられた環状凹溝に固定されずに設置される。ここで、スペーサーの厚さは、前記環状凹溝の幅より小さくなるように構成される。ニードル弁ブッシュは、スペーサーの上表面に当接し、ニードル弁ブッシュとニードル弁とを固定して接続する。そして、スペーサーとニードル弁との間には、バネが設置されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、バルブ技術に関するものであり、特に、電子膨張弁に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来の電子膨脹弁は、ステッピングモータの原理を利用して、コイルにより磁気ローター部品の回動を駆動し、磁気ローター部品の回転運転をネジシャフトの上下運動に転換する。そして、ネジシャフトにより、それに接続されたニードル弁を動かして上昇や降下を行い、電子膨脹弁の流量の大きさを制御する。
【0003】
従来技術の電子膨脹弁の本体構造は、ケージと、弁座と、磁気ローターと、ナットと、ネジシャフトと、ニードル弁およびニードル弁ブッシュ等を含む。そのうち、ネジシャフトは、それに固定して設置された固定板により、ニードル弁ブッシュの上端部のバーリングに係止されているため、ネジシャフトとニードル弁ブッシュとは、固定することなく接続している。ニードル弁ブッシュの下端には、ニードル弁が、固定されて設置されている。それにより、ネジシャフトとニードル弁とを、固定することなく接続することができる。ここで、ニードル弁ブッシュには、バネが設置されており、このバネの一端は、固定板と当接し、このバネの他端は、ニードル弁と当接している。このバネにより、ネジシャフトとニードル弁との間には、一定の圧力が存在することとなる。ネジシャフトによりニードル弁を動かして下へ移動させ弁座の弁口を閉じる際に、ニードル弁が弁口に接触した後、ネジシャフトがバネを圧縮するため、ニードル弁と弁口との間に一定の圧力が生じることとなる。したがって、液体によりニードル弁が押し上げられることが防止される。
【0004】
本発明の実現において、発明者は、従来技術に少なくとも以下のような問題点が存在していることを見つけた。即ち、従来技術において、バネの圧力が比較的に大きいため、ネジシャフトによりニードル弁を動かして弁口から離隔させた後においても、ネジシャフトとニードル弁との間に、バネの圧力が存在することとなる。弁口から離れたニードル弁がネジシャフトに対して変位する現象が生じる際に、ニードル弁とネジシャフトとの間に比較的大きいバネの圧力が存在しているため、変位したニードル弁はバネの圧力作用で復帰しにくい。且つ、弁口がニードル弁に接触した場合、ニードル弁ブッシュと固定板との間の摩擦面が大きく、摩擦力の力点と支点間の距離も大きいので、ネジシャフトが比較的に大きい摩擦抵抗を克服しなければニードル弁に対して回転することができない。これにより、ネジシャフトが、ニードル弁に対して相対回動しにくくなる。このことが、従来技術における電子膨張弁の信頼性が低くなる原因となっていた。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明の実施例は、電子膨張弁の信頼性を高める電子膨張弁を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の実施例は、電子膨張弁を提供するものである。この電子膨張弁は、ネジシャフトと、ニードル弁と、及びニードル弁ブッシュとを含む。また、この電子膨張弁は、スペーサーをさらに含む。スペーサーは、ネジシャフトの下端部において周方向に設けられた環状凹溝に固定されずに設置される。ここで、スペーサーの厚さは、前記環状凹溝の幅より小さくなるように構成される。ニードル弁ブッシュは、スペーサーの上表面に当接し、ニードル弁ブッシュとニードル弁とを固定して接続する。そして、スペーサーとニードル弁との間には、バネが設置されている。
【0007】
本発明の実施例に係る電子膨張弁においては、ネジシャフトの下端部において周方向に設けられた環状凹溝にスペーサーを設置している。ここで、スペーサーの厚さは、環状凹溝の幅より小さくなっている。これにより、スペーサーが、環状凹溝の周方向の回りを回転でき、且つスペーサーが、環状凹溝内で上下に移動することができる。また、ニードル弁とスペーサーとの間には、バネが設置されている。この構成によれば、ニードル弁が弁口から離れた後に、スペーサーがバネの圧力の作用でニードル弁ブッシュと当接することとなる。したがって、バネの圧力が、ニードル弁ブッシュとニードル弁との間にのみ作用するため、ネジシャフトが、バネの圧力作用を受けることがない。そのため、ニードル弁に変位が生じた際に、容易に復帰を調整することが可能であり、ニードル弁およびネジシャフトが、柔軟に相対運動することができる。また、弁口がニードル弁に接触した場合においては、ネジシャフトとスペーサーとの間の摩擦面が比較的小さく、摩擦力の力点と支点間の距離も小さいため、ネジシャフトが比較的に小さい摩擦抵抗モーメントを克服して、ニードル弁に対して回転することができる。したがって、製品の起動電圧を効率的に低下させることができる。このようにして、電子膨張弁の信頼性を高めることができる。
【0008】
本発明の実施例や、従来技術における技術方案をさらに分かりやすく説明するために、以下、実施例や従来技術に述べる際に必要な図面について、簡単に説明する。以下に説明する図面は、本発明の実施例であり、当業者に対して進歩性に値する労働を必要としない前提で、これらの図面に基づき他の図面を取得することができることが、容易且つ明らかである。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】本発明に係る電子膨張弁の実施例1の構造模式図である。
【図2】図1のA部分の構造模式図である。
【図3】本発明に係る電子膨張弁の実施例1におけるネジシャフトとスペーサの装着配置模式図である。
【図4】本発明に係る電子膨張弁の実施例2の構造模式図である。
【図5】図4のB部分の構造模式図である。
【図6】本発明に係る電子膨張弁の実施例2におけるネジシャフトとスペーサーとの軸方向の断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施例の目的、技術方案及び利点をさらに分かりやすくするために、以下、本発明の実施例における図面を参照して、本発明の実施例における技術方案について、分かりやすく完全に説明する。当然、説明される実施例は本発明の一部分の実施例であり、全ての実施例ではない。本発明の実施例に基づき、当業者が進歩性に値する労働を必要としない前提で得られる他の全ての実施例は、いずれも本発明の保護範囲に属する。
【0011】
図1は、本発明に係る電子膨張弁の実施例1の構造模式図である。図2は、図1のA領域の構造模式図である。図3は、本発明に係る電子膨張弁の実施例1におけるネジシャフトとスペーサーの装着配置模式図である。図1、図2、図3に示すように、本実施例に係る電子膨張弁は、ネジシャフト4、ニードル弁6、及びニードル弁ブッシュ61を含む。また、本実施例の電子膨張弁の本体構造は、ケージ1、ケージ1に固定されて接続する弁座9、ケージ1内で回転可能な磁気ローター2、およびネジシャフト4のネジに螺合するナット5等、他の電子膨張弁に含まれる部品をさらに含む。なお、他の電子膨張弁に含まれるこれらの部品に関する詳細な説明は、省略する。
【0012】
ニードル弁6が弁口から離れる際に、電子膨張弁におけるネジシャフト4にバネの力の作用を及ぼさないようにするために、本実施例の電子膨張弁は、以下のように構成される。
【0013】
本実施例の電子膨張弁は、スペーサー7をさらに含む。
【0014】
スペーサー7は、ネジシャフト4の下端部において周方向に設けられた環状凹溝に固定されずに設置される。そして、スペーサー7の厚さは、環状凹溝の幅より小さくなるように構成される。具体的には、本実施例の電子膨張弁における環状凹溝は、以下のような二つの方式により実現することができる。
【0015】
方式1においては、図2と図3に示すように、本実施例の電子膨張弁におけるネジシャフト4の下端部に段差面42を設け、ネジシャフトブッシュ41をネジシャフト4の段差面42の下方に配置させて固定する。このようにして、ネジシャフトブッシュ41の上端面と段差面42との間の領域に環状凹溝を形成する。スペーサー7は、円環構造であり、スペーサー7の貫通穴を環状凹溝に隙間をもって合わせることができる。より具体的には、本実施例の電子膨張弁の方式1におけるスペーサー7は、円環構造であり、ネジシャフト4の下端部をスペーサー7の貫通穴に挿通させて取り付けられる。そのようにして、スペーサー7を段差面42の下方に配置させる。その後に、ネジシャフトブッシュ41を段差面42より下方のネジシャフト4に固定して取り付け、スペーサー7をネジシャフトブッシュ41と段差面42との間のスペースに位置決めする。ネジシャフトブッシュ41と段差面42との間に形成されたスペースが、環状凹溝に相当する。
【0016】
方式2においては、図5と図6に示すように、本実施例の電子膨張弁におけるネジシャフト4の下端部の側表面に環状凹溝40を設けている。スペーサー7は、U型構造であり、スペーサー7のU型開口が環状凹溝40に差し込まれて取り付けられる。より具体的には、本実施例の電子膨張弁の方式2におけるスペーサー7は、U型構造であるため、スペーサー7のU型開口により、直接ネジシャフト4に設けられた環状凹溝40に挿入することができる。
【0017】
ここで、上記二種類の方式における環状凹溝の幅は、スペーサー7の厚さより大きくすることが好ましい。それにより、スペーサー7は環状凹溝内で上下に移動することができ、且つスペーサー7はネジシャフト4とともに環状凹溝内で自由に回動することができる。
【0018】
ニードル弁ブッシュ61は、スペーサー7の上表面に当接し、ニードル弁ブッシュ61とニードル弁6を固定して接続する。具体的には、本実施例の電子膨張弁におけるスペーサー7は、ニードル弁6とネジシャフト4とを浮動接続させるためのものであるため、ニードル弁6をネジシャフト4に対して周方向に自由に回転させることが可能であり、且つ軸方向に上下に移動することができる。
【0019】
本実施例の電子膨張弁におけるニードル弁6とニードル弁ブッシュ61は、二種類の構造形式があってもよい、具体的には以下の通りである。
【0020】
構造形式1においては、図1に示すように、本実施例の電子膨張弁におけるニードル弁6に、内孔62を設けることができる。ニードル弁ブッシュ61は、ニードル弁6の内孔62に介在し、ニードル弁6と固定されて接続される。ニードル弁6の内孔62にバネ8が設置されており、このバネ8の下端は、ニードル弁6の内孔62の底部と接触する。より具体的には、本実施例の電子膨張弁の構造形式1におけるニードル弁6には、内孔62が設けてあり、この内孔62にバネ8が設置されている。また、ニードル弁ブッシュ61の外壁が内孔62に挿入されることにより、ニードル弁ブッシュ61が、ニードル弁6に固定されて接続される。ここで、ニードル弁ブッシュ61と当接するスペーサー7も内孔62に位置するため、スペーサー7とニードル弁ブッシュ61とにより、ニードル弁6とネジシャフト4とを浮動接続することを実現する。
【0021】
構造形式2においては、図4に示すように、本実施例の電子膨張弁におけるニードル弁ブッシュ61は、貫通穴611を有する円柱形構造であってもよく、ニードル弁ブッシュ61の上端部のバーリング612が、スペーサー7の上表面と当接する。ニードル弁6は、ニードル弁ブッシュ61の下端に固定して設けられる。ニードル弁ブッシュ61の貫通穴611に、バネ8が設置されている。より具体的には、本実施例の電子膨張弁の構造形式2におけるニードル弁ブッシュ61は、貫通穴611を有する円柱形構造であり、ニードル弁ブッシュ61の上端部に設けられたバーリング612が、スペーサー7の上表面と当接する。バネ8は、ニードル弁ブッシュ61の貫通穴611に設置される。ニードル弁6は、ニードル弁ブッシュ61の下端に固定して設けられる。ここで、ニードル弁ブッシュ61の貫通穴611にスペーサー7とバネ8とを含むので、スペーサー7とニードル弁ブッシュ61とにより、ニードル弁6とネジシャフト4とを浮動接続することを実現する。
【0022】
スペーサー7とニードル弁6との間には、バネ8が設置されている。具体的には、バネ8の上端がスペーサー7の下表面と接触し、バネ8の下端がニードル弁6と接触する。バネ8がスペーサー7とニードル弁6との間に設置されるため、バネ8による圧力がスペーサー7を介してネジシャフト4又はニードル弁ブッシュ61に伝達される。
【0023】
以下、上記の技術方案を結合して、本発明の電子膨張弁の動作プロセスについて説明する。
【0024】
本実施例に係る電子膨張弁においては、スペーサー7とニードル弁6との間にバネ8が設置されている。したがって、バネ8により生じた圧力は、スペーサー7を介してネジシャフト4又はニードル弁ブッシュ61に伝達されることとなる。ネジシャフト4によりニードル弁6を下方へと移動させていくと、ニードル弁6と弁座9の弁口とが密着する。それから、環状凹溝に設置されたスペーサー7が、環状凹溝の上部環形内端面と接触する。そうすると、バネ8の圧力がスペーサー7を介してネジシャフト4に伝達されるため、ネジシャフト4とニードル弁6との間に、バネ8の圧力が作用することとなる。この場合に、スペーサー7と、ネジシャフト4にある環状凹溝との接触する面積が小さく、接触点は回動中心軸線に近いため、スペーサー7とネジシャフト4との間の摩擦抵抗のモーメントは非常に小さいので、製品の起動電圧を効率的に低下させることができる。一方、ネジシャフト4によりニードル弁6を上方へと移動させ、ニードル弁6を弁座9の弁口から離れさせると、スペーサー7の厚さが環状凹溝の幅より小さいため、ニードル弁6およびニードル弁ブッシュ61の重力や気圧力の作用によって、スペーサー7の下表面が、環状凹溝の下部環形内端面と接触することとなる。また、スペーサー7の上表面は、バネ8の圧力の作用によって、ニードル弁ブッシュ61と当接することとなる。すなわち、バネ8の圧力は、ニードル弁6とニードル弁ブッシュ61との間のみに作用するため、ネジシャフト4は、バネ8の圧力作用を受けることがない。したがって、本実施例の電子膨張弁においては、ニードル弁6が弁座9の弁口から離れた後、バネ8の圧力がネジシャフト4に作用し得ないため、ニードル弁6をネジシャフト4に対して自由に回転することができ、且つニードル弁6は、スペーサー7を介し環状凹溝内で自由に上下移動することができる。
【0025】
本発明の実施例の電子膨張弁においては、スペーサー7を、ネジシャフト4の下端部において周方向に設けられた環状凹溝内に設置し、且つスペーサー7の厚さが、環状凹溝の幅より小さくなっている。そして、バネ8をニードル弁6とスペーサー7との間に設けている。また、スペーサー7が、環状凹溝の周方向に回動することができるようにし、且つスペーサー7が、環状凹溝内で上下に移動することができるようになっている。そのため、ニードル弁6が弁口から離れると、スペーサー7がバネ8の圧力作用でニードル弁ブッシュ61に当接し、バネ8の圧力がニードル弁ブッシュ61とニードル弁6のみに作用するので、ネジシャフト4がバネ8の圧力作用を受けることがない。それにより、ニードル弁6は、変位が生じた際に、容易に復帰を調整することが可能であるため、ニードル弁6およびネジシャフト4が、柔軟に相対運動することができる。また、弁口がニードル弁6に接触した場合においては、ネジシャフト4とスペーサー7との間における上部環形内端面およびスペーサー7の摩擦面が比較的小さく、摩擦力の力点と支点間の距離も小さいため、ネジシャフト4は、比較的小さい摩擦抵抗モーメントを克服して、ニードル弁6に対して回転することができる。したがって、製品の起動電圧を効率的に低下させることができる。そのため、電子膨張弁の信頼性を高めることができた。
【0026】
上記技術方案に基づき、バネ8をニードル弁6に対してさらに円滑に回転させるために、バネ8とニードル弁6との間の摩擦力を減少することが好ましい。
【0027】
図1に示すように、本実施例に係る電子膨張弁の構造形態1に対して、ニードル弁6の内孔62に剛性球体81が設置されている。剛性球体81は、ニードル弁6の内孔62の底部とバネ8との間に位置する。図4に示すように、本実施例に係る電子膨張弁の構造形式2に対して、ニードル弁ブッシュ61の貫通穴611に、剛性球体81が設置されている。剛性球体81は、ニードル弁6とバネ8との間に位置する。より具体的には、バネ8がニードル弁6に対して回転する場合において、バネ8は、剛性球体81の球面と接触しており、ニードル弁6とは接触していない。そのため、剛性球体81は、効率的にバネ8のニードル弁6に対する回転による摩擦力を減少させることができる。
【0028】
このように、本実施例に係る電子膨張弁においては、ニードル弁6とバネ8との間に剛性球体81を設置している。したがって、バネ8がニードル弁6に対して回転することにより生じる摩擦力を、剛性球体81によって効率的に減少させることができる。すなわち、ニードル弁6をさらに円滑に回転させることができるため、電子膨張弁の信頼性をさらに高めることができる。
【0029】
以上、図面を参照して本発明の実施の形態を説明したが、本発明は、図示した実施の形態のものに限定されない。図示した実施の形態に対して、本発明と同一の範囲内において、あるいは均等の範囲内において、種々の修正や変形を加えることが可能である。
【符号の説明】
【0030】
1 ケージ、2 磁気ローター、4 ネジシャフト、40 環状凹溝、41 ネジシャフトブッシュ、42 段差面、5 ナット、6 ニードル弁、61 ニードル弁ブッシュ、611 貫通穴、612 バーリング、62 内孔、7 スペーサー、8 バネ、81 剛性球体、9 弁座。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネジシャフトと、ニードル弁と、及びニードル弁ブッシュとを含む電子膨張弁であって、
スペーサーをさらに含み、前記スペーサーは、前記ネジシャフトの下端部において周方向に設けられた環状凹溝に固定されずに設置され、前記スペーサーの厚さは、前記環状凹溝の幅より小さく、
前記ニードル弁ブッシュは、前記スペーサーの上表面と当接し、前記ニードル弁ブッシュと前記ニードル弁とを固定して接続し、
前記スペーサーと前記ニードル弁との間にバネを設けていることを特徴とする、電子膨張弁。
【請求項2】
前記ネジシャフトの下端部に段差面を設け、前記段差面の下方に配置されるように、ネジシャフトブッシュが、前記ネジシャフトに固定して設置され、前記ネジシャフトブッシュの上端面と前記段差面との間の領域に前記環状凹溝を形成し、
前記スペーサーは、円環構造であり、前記スペーサーの貫通穴を前記環状凹溝に隙間をもって合わせることを特徴とする、請求項1に記載の電子膨張弁。
【請求項3】
前記ネジシャフトの下端部の側表面には、前記環状凹溝が設けられ、
前記スペーサーは、U型構造であり、前記スペーサーのU型開口が前記環状凹溝に差し込まれて取り付けられることを特徴とする、請求項1に記載の電子膨張弁。
【請求項4】
前記ニードル弁には、内孔が設けられており、
前記ニードル弁ブッシュは、前記ニードル弁の内孔に差し込まれて設置され、前記ニードル弁に固定して接続され、
前記ニードル弁の内孔には、前記バネが設けられており、前記バネの下端と前記ニードル弁の内孔の底部とが、接触することを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の電子膨張弁。
【請求項5】
前記ニードル弁ブッシュは、貫通穴を有する円柱形構造であって、前記ニードル弁ブッシュの上端部のバーリングが、前記スペーサーの上表面に当接し、
前記ニードル弁は、前記ニードル弁ブッシュの下端に固定して設けられ、
前記ニードル弁ブッシュの貫通穴に、前記バネが設けられていることを特徴とする、請求項2または請求項3に記載の電子膨張弁。
【請求項6】
前記ニードル弁の内孔に剛性球体を設置し、前記剛性球体が、前記ニードル弁の内孔の底部と前記バネとの間に位置することを特徴とする、請求項4に記載の電子膨張弁。
【請求項7】
前記ニードル弁ブッシュの貫通穴に剛性球体を設置し、前記剛性球体が、前記ニードル弁と前記バネとの間に位置することを特徴とする、請求項5に記載の電子膨張弁。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2011−80583(P2011−80583A)
【公開日】平成23年4月21日(2011.4.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−107395(P2010−107395)
【出願日】平成22年5月7日(2010.5.7)
【出願人】(510126302)チャァチャン サンファ シーオー エルティーディー (3)
【Fターム(参考)】