説明

電機ユニット

【課題】複数の電機機器と、電機機器同士を接続する接続ケーブルとを備えた電機ユニットにおいて、ユニットの大型化の抑制を図りつつ、フラットケーブルが採用された接続ケーブルの冷却効率の向上を図ることができる電機ユニットを提供する。
【解決手段】電機ユニットは、第1電機機器5,6と、第1電機機器5,6と間隔をあけて配置された第2電機機器MG1,MG2と、第1電機機器5,6と第2電機機器MG1,MG2とを接続する複数の単位配線を有する接続ケーブル10,11と、内部を冷媒が流れ、接続ケーブル10,11を冷却するケーブル用冷却器22,25とを備え、単位配線は、単位配線の延在方向に垂直な断面において、単位配線の幅が単位配線の厚さよりも大きくなるように形成されたフラットケーブルであって、接続ケーブル10,11は、複数の単位配線が単位配線の厚さ方向に配列することで形成された積層部を含み、ケーブル用冷却器22,25は、積層部の少なくとも一部を冷却するように設けられる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電機ユニットに関し、特に電機機器同士を接続する接続ケーブルを含む電機ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、複数の電機機器と、電機機器同士を接続する接続ケーブルとを備えた電機ユニットが各種提案されている。
【0003】
たとえば、特開2008−199850号公報に記載された負荷駆動装置は、インバータと、インバータに接続されたU相電力ケーブルと、V相電力ケーブルと、W相電力ケーブルと、バッテリと、昇圧コンバータと、バッテリおよび昇圧ケーブルを接続する電力ケーブルとを備える。
【0004】
さらに、負荷駆動装置は、U相電力ケーブルを冷却する冷媒路と、V相電力ケーブルを冷却する冷媒路と、W相電力ケーブルを冷却する冷媒路と、バッテリおよび昇圧コンバータの間に配置された電力ケーブルを冷却する冷媒路と、冷却水を上記冷媒路に供給するポンプと、冷却水を冷却するラジエータとを備える。
【0005】
U相電力ケーブルを冷却する冷媒路は、外周にU相電力ケーブルが配置されると共に、内部を冷媒が流れる配管と、U相ケーブルおよび配管を覆う被覆部とを含む。そして、冷媒が配管内を流れることで、U相ケーブルが冷却される。そして、他の電力ケーブルを冷却する冷媒路も、U相ケーブルを冷却する冷媒管と同様に形成されている。
【0006】
簡単な電機ユニットとしては、特開平7−337033号公報に記載された電機ユニットが挙げられる。この電機ユニットは、インバータと、電動機と、ケーブル導体とを備える。
【0007】
また、各電機機器を接続する接続ケーブルとして、特開平9−63357号公報や特開2005−302439号公報に例示されるように、所謂フラットケーブルが従来から知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2008−199850号公報
【特許文献2】特開平7−337033号公報
【特許文献3】特開平9−63357号公報
【特許文献4】特開2005−302439号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特開2008−199850号公報に記載された負荷駆動装置においては、電力ケーブルは、略全長に亘って冷媒管の外表面に配置することで、電力ケーブルの冷却が図られている。
【0010】
しかし、U相電力ケーブルと、V相電力ケーブルと、W相電力ケーブルとの各々に冷媒路を設けるようにしたのでは、冷却ユニット自体の大きさが大きくなる。
【0011】
なお、特開平7−337033号公報においては、ケーブル導体を冷却することについて何等記載されていない。また、特開平9−63357号公報や特開2005−302439号公報においては、フラットケーブルの冷却について何等記載されていない。
【0012】
本発明は、上記のような課題に鑑みてなされたものであって、その目的は、複数の電機機器と、電機機器同士を接続する接続ケーブルとを備えた電機ユニットにおいて、ユニットの大型化の抑制を図りつつ、フラットケーブルが採用された接続ケーブルの冷却効率の向上を図ることができる電機ユニットを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0013】
本発明に係る電機ユニットは、第1電機機器と、第1電機機器と間隔をあけて配置された第2電機機器と、第1電機機器と第2電機機器とを接続する複数の単位配線を有する接続ケーブルと、内部を冷媒が流れ、接続ケーブルを冷却するケーブル用冷却器とを備える。上記単位配線は、単位配線の延在方向に垂直な断面において、単位配線の幅が単位配線の厚さよりも大きくなるように形成されたフラットケーブルである。上記接続ケーブルは、複数の単位配線が単位配線の厚さ方向に配列することで形成された積層部を含み、ケーブル用冷却器は、積層部の少なくとも一部を冷却するように設けられた。
【0014】
好ましくは、上記単位配線は、幅方向に配列する第1側面および第2側面を含む。上記積層部は、第1側面が内周側となると共に第2側面が外周側になるように曲げられた曲げ部に形成される。上記ケーブル用冷却器は、曲げ部の少なくとも一部を冷却するように設けられる。
【0015】
好ましくは、上記ケーブル用冷却器は、積層部を覆うように形成されると共に、内部を冷媒が流通するように形成される。上記積層部において、単位配線は単位配線の厚さ方向に間隔をあけて配置される。
【0016】
好ましくは、上記第1電機機器は、回転電機であって、第2電機機器は、第1電機機器に電力を供給するインバータである。上記冷媒を冷却する熱交換器と、インバータを冷却するインバータ用冷却器と、回転電機を冷却する回転電機用冷却器とをさらに備える。上記冷媒は、熱交換器、インバータ用冷却器、ケーブル用冷却器、回転電機用冷却器の順に流れる。好ましくは、上記単位配線の外周を覆うように配置されると共に、冷媒が通過可能に形成されたシールドをさらに備える。
【発明の効果】
【0017】
本発明に係る電機ユニットによれば、電機ユニットの大型化を招くことなく、フラットケーブルが採用された接続ケーブルを効率よく冷却することができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】車両9の構成を模式的に示すブロック図である。
【図2】冷却ユニット等を模式的に示すブロック図である。
【図3】ケーブル冷却器22およびその周囲に位置する部材を模式的に示す斜視図である。
【図4】ケーブル冷却器22の断面図である。
【図5】ケーブル冷却器22の第1変形例を示す断面図である。
【図6】ケーブル冷却器22の第2変形例を示す断面図である。
【図7】ケーブル冷却器22の第3変形例を示す断面図である。
【図8】ケーブル冷却器22および接続配線10の変形例を示す斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本実施の形態に係るPCU(パワーコントロールユニット)と、このPCUを備えた車両について図1から図8を用いて説明する。図1は、車両9の構成を模式的に示すブロック図である。図1において、車両9は、エンジン1と、PCU8(Power Control Unit)と、動力分割機構2と、モータジェネレータMG1,MG2と、バッテリBと、前輪3とを備える。
【0020】
動力分割機構2は、エンジン1およびモータジェネレータMG1,MG2に結合されており、これらの間で動力を分配する。たとえば、動力分割機構2としては、サンギヤ、プラネタリキャリヤおよびリングギヤの3つの回転軸を有する遊星歯車機構が用いられる。この3つの回転軸は、エンジン1、モータジェネレータMG1,MG2の各回転軸に接続されている。たとえば、モータジェネレータMG1のロータを中空とし、その中心にエンジン1のクランク軸を通すことによって、動力分割機構2にエンジン1およびモータジェネレータMG1,MG2を機械的に接続されている。
【0021】
なお、モータジェネレータMG2の回転軸は、図示しない減速ギヤや差動ギヤによって駆動輪である前輪3に結合されている。動力分割機構2の内部には、モータジェネレータMG2の回転軸に対する減速機がさらに組み込まれてもよい。
【0022】
モータジェネレータMG1は、エンジン1によって駆動される発電機として動作し、かつ、エンジン1の始動を行ない得る電動機として動作するものとして車両9に組み込まれている。モータジェネレータMG2は、車両9の駆動輪である前輪3を駆動する電動機として車両9に組み込まれている。
【0023】
モータジェネレータMG1,MG2は、たとえば、三相交流同期電動機である。モータジェネレータMG1,MG2は、U相コイル、V相コイル、W相コイルからなる三相コイルをステータコイルとして含む。
【0024】
モータジェネレータMG1は、エンジン出力を用いて三相交流電圧を発生し、その発生した三相交流電圧をインバータ5へ出力する。モータジェネレータMG1は、インバータ6から受ける三相交流電圧によって駆動力を発生し、エンジン1の始動を行なう。
【0025】
モータジェネレータMG2は、インバータ6から受ける三相交流電圧によって車両の駆動トルクを発生する。モータジェネレータMG2は、車両の回生制動時、三相交流電圧を発生してPCU8のインバータ6へ出力する。
【0026】
PCU8は、リアクトルLと、バッテリBに並列に接続されたコンバータ4と、インバータ5,6と、コンバータ4およびインバータ5,6の駆動を制御する車両ECU(Electronic Control Unit)7とを含む。
【0027】
コンバータ4は、複数のトランジスタと、複数のIGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)とを含む。インバータ5およびインバータ6も、複数のトランジスタと複数のIGBTとを含む。
【0028】
モータジェネレータMG1と、インバータ5とは、接続配線10によって電気的に接続されており、接続配線10は、U相ケーブル12と、V相ケーブル13と、W相ケーブル14とを含む。
【0029】
モータジェネレータMG2と、インバータ6とは、接続配線11によって電気的に接続されており、接続配線11は、U相ケーブル16と、V相ケーブル17と、W相ケーブル18とを含む。
【0030】
そして、モータジェネレータMG1と、インバータ5と、U相ケーブル12と、V相ケーブル13と、W相ケーブル14とによって電機ユニット15が形成されている。
【0031】
同様に、モータジェネレータMG2と、インバータ6と、U相ケーブル16と、V相ケーブル17と、W相ケーブル18とによって電機ユニット19が形成されている。
【0032】
本実施の形態に係る電機ユニット15および電機ユニット19は、電機機器としてのモータジェネレータMG1,MG2およびインバータ5,6を冷却すると共に、各U相ケーブル12,16と、V相ケーブル13,17と、W相ケーブル14,18とを冷却する冷却ユニットを備える。
【0033】
図2は、冷却ユニット等を模式的に示すブロック図である。図2に示すように、冷却ユニット20は、電機ユニット15および電機ユニット19の各電機機器およびケーブルを冷却するユニットである。
【0034】
冷却ユニット20は、インバータ冷却器21,24と、ケーブル冷却器22,25と、モータ冷却器23,26と、熱交換器27と、ポンプ28と、複数の冷媒管29,30,31,32,33,34とを含む。冷却ユニット20は、内部を冷媒CMが流通する。
【0035】
インバータ冷却器21は、インバータ5に設けられたトランジスタやIGBTなどの素子を冷却する。ケーブル冷却器22は、U相ケーブル12と、V相ケーブル13と、W相ケーブル14とを冷却する。モータ冷却器23は、モータジェネレータMG1を冷却する。
【0036】
インバータ冷却器24は、インバータ6に設けられたトランジスタやIGBTなどの素子を冷却する。ケーブル冷却器25は、U相ケーブル16と、V相ケーブル17と、W相ケーブル18とを冷却する。モータ冷却器26は、モータジェネレータMG2を冷却する。
【0037】
熱交換器27は、冷媒CMを冷却する装置であって、たとえば、車両9に設けられたラジエータ内に配置されている。
【0038】
熱交換器27によって冷却された冷媒CMは、ポンプ28によって加圧され、冷媒管29を通って、インバータ冷却器21およびインバータ冷却器24に供給される。
【0039】
インバータ冷却器21,24に供給された冷媒CMは、インバータ5およびインバータ6の各素子を冷却した後、冷媒管30,32を通って、ケーブル冷却器22,25に供給される。
【0040】
ケーブル冷却器22,25に供給された冷媒CMは、U相ケーブル12,16と、V相ケーブル13,17と、W相ケーブル14,18とを冷却する。
【0041】
その後、冷媒CMは、冷媒管31,33を通って、モータ冷却器23,26に供給される。モータ冷却器23,26に供給された冷媒CMは、モータジェネレータMG1,MG2を冷却する。
【0042】
その後、モータ冷却器23,26から排出された冷媒CMは、冷媒管34を通って熱交換器27に供給される。このようにして、冷却ユニット20は、電機ユニット15,19の各電機機器およびケーブルを冷却する。
【0043】
図3は、ケーブル冷却器22およびその周囲に位置する部材を模式的に示す斜視図であり、図4は、ケーブル冷却器22の断面図である。
【0044】
この図3および図4に示すように、U相ケーブル12と、V相ケーブル13と、W相ケーブル14とは、いずれも、フラットケーブルが採用されている。たとえば、図4には、U相ケーブル12の延在方向に対して垂直な方向の断面が示されている。U相ケーブル12は、U相ケーブル12の延在方向に垂直な方向の断面において、幅Wは、厚さTよりも大きくなるように形成されている。
【0045】
U相ケーブル12は、U相ケーブル12の幅方向に配列する複数の芯線40と、この複数の芯線40を被覆する被覆膜41とを含む。被覆膜41は、たとえば、樹脂から形成されている。
【0046】
V相ケーブル13と、W相ケーブル14とは、U相ケーブル12と同様に形成されており、各ケーブルの延在方向に対して垂直な断面において、ケーブルの幅は、ケーブルの厚さよりも大きくなるように形成されている。
【0047】
V相ケーブル13は、幅方向に配列する複数の芯線42と、この複数の芯線42を被覆する被覆膜43とを備える。W相ケーブル14は、幅方向に配列する複数の芯線44と、この芯線44を被覆するように形成された被覆膜45とを含む。
【0048】
図3において、W相ケーブル14は、幅方向に配列する側面60および側面61とを含む。V相ケーブル13は、幅方向に配列する側面62および側面63を含む。U相ケーブル12は、幅方向に配列する側面64および側面65を含む。
【0049】
接続配線10は、インバータ5からモータジェネレータMG1までの間に曲げるように形成された曲げ部46を含む。
【0050】
曲げ部46では、W相ケーブル14、V相ケーブル13およびU相ケーブル12の側面60、側面62および側面64が内周側となり、側面61、側面62および側面63が外周側となるように形成されている。
【0051】
そして、接続配線10のうち、曲げ部46よりインバータ5側に位置する部分と、曲げ部46よりモータジェネレータMG1側に位置する部分とは、U相ケーブル12と、V相ケーブル13と、W相ケーブル14とが、各ケーブルの幅方向に間隔をあけて配列している。
【0052】
その一方で、曲げ部46では、U相ケーブル12と、V相ケーブル13と、W相ケーブル14との少なくとも一部が、各ケーブルの厚さ方向に重なっている。
【0053】
具体的には、曲げ部46は、U相ケーブル12と、V相ケーブル13と、W相ケーブル14とが、各ケーブルの厚さ方向に完全に重なり合った積層部47と、各ケーブルの一部が互いに重なり合った重なり部48および重なり部49とを含む。
【0054】
重なり部48は、積層部47よりインバータ5側に位置し、重なり部49は重なり部48よりもモータジェネレータMG1側に位置している。
【0055】
ケーブル冷却器22は、曲げ部46のうち、少なくとも積層部47を覆うように形成されており、ケーブル冷却器22は積層部47を冷却する。
【0056】
積層部47では、U相ケーブル12と、V相ケーブル13と、W相ケーブル14とが完全に重なりあうように形成されているため、各ケーブルにおける放熱面積が小さくなっている。なお、本明細書においては、U相ケーブル12とV相ケーブル13とW相ケーブル14とが重なり合うとは、各ケーブルが接触する場合と、各ケーブルがケーブルの厚さ方向に僅かに間隔をあけて配列する場合も含む。そして、ケーブル冷却器22が積層部47を冷却することで、積層部47において接続配線10が高温となることを抑制することができる。
【0057】
なお、積層部47と、重なり部48と、重なり部49とを覆うようにケーブル冷却器22を形成してもよい。重なり部48および重なり部49においても、各ケーブルの一部は互いに重なり合っているため、ケーブルの放熱面積は小さい。
【0058】
そこで、ケーブル冷却器22が重なり部48および重なり部49を冷却することで、重なり部49および重なり部48が高温となることを抑制することができる。
【0059】
図4において、ケーブル冷却器22は、外枠として機能するケース50と、このケース50の内周面に配置されたシールド51とを含む。シールド51は、メッシュ状に形成された金属薄膜であって、外乱が各U相ケーブル12、V相ケーブル13およびW相ケーブル14内に入り込むことを抑制する。
【0060】
ケース50内においては、U相ケーブル12と、V相ケーブル13と、W相ケーブル14とは、互いに積層方向に間隔をあけて配置されている。このため、冷媒CMは、U相ケーブル12とV相ケーブル13との間と、V相ケーブル13とW相ケーブル14との間を流れることができる。
【0061】
これにより、U相ケーブル12、V相ケーブル13およびW相ケーブル14が効率よく冷却される。
【0062】
なお、図4に示す例においては、ケーブル冷却器22の断面形状は、方形形状であるが、図5に示すように、円形形状にしてもよい。
【0063】
図6は、ケーブル冷却器22の第2変形例を示す断面図である。この図6に示すように、シールド51を接続配線10の外周に巻きつけるように形成してもよい。このように、シールド51を形成することで、接続配線10の静電容量が向上してサージ電圧を低くすることができる。
【0064】
その一方で、シールド51はメッシュ状の金属薄膜であるため、冷媒CMはシールド51を通過して、接続配線10を冷却することができる。なお、図6に示す例においては、ケーブル冷却器22は、断面形状が方形形状とされているが、図7に示すように円形形状に形成してもよい。
【0065】
図8は、ケーブル冷却器22および接続配線10の変形例を示す斜視図である。この図8に示すように、接続配線10は、様々な形に曲げられており、ケーブル冷却器22は、接続配線10の屈曲形態にあわせて少なくとも積層部47を覆うように形成されている。この図8に示す例においては、積層部47は、接続配線10の長手方向に延びる長尺部と、この長尺部の両端部に設けられた屈曲部とを含む。屈曲部に、重なり部48,49が接続されている。このように、この図8に示す例においても、接続配線10の積層部47を覆うようにケーブル冷却器22が形成されている。
【0066】
以上、本発明に基づいた各実施の形態について説明したが、今回開示された各実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではない。本発明の技術的範囲は特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【産業上の利用可能性】
【0067】
本発明は、電機ユニットに適用することができ、特に電機機器同士を接続する接続ケーブルを含む電機ユニットに好適である。
【符号の説明】
【0068】
1 エンジン、2 動力分割機構、3 前輪、4 コンバータ、5,6 インバータ、9 車両、10,11 接続配線、12,13,14,16,17,18 ケーブル、15,19 電機ユニット、20 冷却ユニット、21,24 インバータ冷却器、22,25 ケーブル冷却器、23,26 モータ冷却器、27 熱交換器、28 ポンプ、29,30,31,32,33,34 冷媒管、40,42,44 芯線、41,43,45 被覆膜、46,48,49 曲げ部、47 積層部、50 ケース、51 シールド、60,61,62,63,64,65 側面。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1電機機器と、
前記第1電機機器と間隔をあけて配置された第2電機機器と、
前記第1電機機器と前記第2電機機器とを接続する複数の単位配線を有する接続ケーブルと、
内部を冷媒が流れ、前記接続ケーブルを冷却するケーブル用冷却器と、
を備え、
前記単位配線は、前記単位配線の延在方向に垂直な断面において、前記単位配線の幅が前記単位配線の厚さよりも大きくなるように形成されたフラットケーブルであって、
前記接続ケーブルは、複数の前記単位配線が前記単位配線の厚さ方向に配列することで形成された積層部を含み、
前記ケーブル用冷却器は、前記積層部の少なくとも一部を冷却するように設けられた、電機ユニット。
【請求項2】
前記単位配線は、幅方向に配列する第1側面および第2側面を含み、
前記積層部は、前記第1側面が内周側となると共に前記第2側面が外周側になるように曲げられた曲げ部に形成され、
前記ケーブル用冷却器は、前記曲げ部の少なくとも一部を冷却するように設けられた、請求項1に記載の電機ユニット。
【請求項3】
前記ケーブル用冷却器は、前記積層部を覆うように形成されると共に、内部を冷媒が流通するように形成され、
前記積層部において、前記単位配線は前記単位配線の厚さ方向に間隔をあけて配置された、請求項1または請求項2に記載の電機ユニット。
【請求項4】
前記第1電機機器は、回転電機であって、
前記第2電機機器は、前記第1電機機器に電力を供給するインバータであって、
前記冷媒を冷却する熱交換器と、前記インバータを冷却するインバータ用冷却器と、前記回転電機を冷却する回転電機用冷却器とをさらに備え、
前記冷媒は、前記熱交換器、前記インバータ用冷却器、前記ケーブル用冷却器、前記回転電機用冷却器の順に流れる、請求項1から請求項3のいずれかに記載の電機ユニット。
【請求項5】
前記単位配線の外周を覆うように配置されると共に、前記冷媒が通過可能に形成されたシールドをさらに備える、請求項1から請求項4のいずれかに記載の電機ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2012−244753(P2012−244753A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−112031(P2011−112031)
【出願日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【Fターム(参考)】