説明

電気コネクタ、及び、この電気コネクタを備えたワイヤーハーネス

【課題】ハウジングに保持されているコンタクトを電線に対してレーザ溶接するに際し、ハウジングの炭化を抑制する技術を提供する。
【解決手段】信号線2の内部導体4(電線)に対してレーザ溶接されるコンタクト7と、コンタクト7を保持するハウジング8と、を備えた電気コネクタ3は、以下のように構成される。即ち、コンタクト7は、ハウジング8から突出する突出部10を有する。突出部10は、その突出方向における先端部13と基端部14を有する。コンタクト7は、突出部10の先端部13にレーザ光線Lを照射することで信号線2の内部導体4に対してレーザ溶接されるように構成されている。突出部10の先端部13と基端部14との間には、先端部13で発生した熱が基端部14に伝導するのを阻害する熱伝導阻害部16が形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気コネクタ、及び、この電気コネクタを備えたワイヤーハーネスに関する。
【背景技術】
【0002】
この種の技術として、特許文献1は、本願の図20に示すように、タブ端子100とバスバー101をレーザ溶接するに際し、スパッタの発生を防止する技術を開示している。この技術では、タブ端子100の曲げしろ部102の両側を凹段状に窪ませて薄肉部103を夫々形成している。そして、タブ端子100の曲げしろ部102をバスバー101の適所に載置した上で、薄肉部103にレーザビームを照射することで、タブ端子100とバスバー101が夫々溶融し、バスバー101にタブ端子100が溶接される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平11−215652号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、例えば携帯電話機に代表されるような極小型電子機器の分野においては、ハウジングに保持されているコンタクトを電線に対して直接レーザ溶接する技術が注目されている。しかし、かかる技術において障壁となっているのは、レーザ溶接の際に発生した熱によってハウジングが炭化し、ハウジングの絶縁性そのものが失われてしまう点である。
【0005】
本願発明の目的は、ハウジングに保持されているコンタクトを電線に対してレーザ溶接するに際し、ハウジングの炭化を抑制する技術を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願発明の観点によれば、電線に対してレーザ溶接されるコンタクトと、前記コンタクトを保持するハウジングと、を備えた電気コネクタは、以下のように構成される。即ち、前記コンタクトは、前記ハウジングから突出する突出部を有する。前記突出部は、その突出方向における先端部と基端部を有する。前記コンタクトは、前記突出部の前記先端部にレーザ光線を照射することで前記電線に対してレーザ溶接されるように構成されている。前記突出部の前記先端部と前記基端部との間には、前記先端部で発生した熱が前記基端部に伝導するのを阻害する熱伝導阻害部が形成されている。
好ましくは、前記熱伝導阻害部の断面積は、前記基端部の断面積よりも小さい。
好ましくは、前記熱伝導阻害部の肉厚は、前記基端部の肉厚よりも小さい。
好ましくは、前記熱伝導阻害部には、円形貫通穴又は矩形貫通穴が形成されている。
好ましくは、前記熱伝導阻害部には、溝が形成されている。
好ましくは、前記先端部の肉厚は、前記レーザ溶接によって形成された再凝固物が前記基端部よりも相手側コネクタ側に近づかないように、設定される。
上記の電気コネクタを備えたワイヤーハーネスが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本願発明によれば、前記コンタクトを前記電線に対してレーザ溶接するに際し、前記先端部で発生した熱が前記基端部に伝導するのが阻害されるので、前記ハウジングの熱的損傷、とりわけ前記ハウジングの炭化を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【図1】図1は、レーザ溶接前のワイヤーハーネスの斜視図である。(第1実施形態)
【図2】図2は、レーザ溶接前の信号線の斜視図である。(第1実施形態)
【図3】図3は、レーザ溶接前のコンタクトと信号線の斜視図である。(第1実施形態)
【図4】図4は、レーザ溶接前の電気コネクタの断面図である。(第1実施形態)
【図5】図5は、図4の部分拡大図である。(第1実施形態)
【図6】図6は、レーザ溶接の第1説明図である。(第1実施形態)
【図7】図7は、レーザ溶接の第2説明図である。(第1実施形態)
【図8】図8は、溶接箇所の側面図である。(第1実施形態)
【図9】図9は、図6に相当する図であって、比較例を示す図である。
【図10】図10は、図8のA部拡大図である。(第1実施形態)
【図11】図11は、電気コネクタを相手側コネクタに結合する様子を示す第1説明図である。(第1実施形態)
【図12】図12は、電気コネクタを相手側コネクタに結合する様子を示す第2説明図である。(第1実施形態)
【図13】図13は、レーザ溶接前のコンタクトと信号線の斜視図である。(第2実施形態)
【図14】図14は、レーザ溶接前の電気コネクタの断面図である。(第2実施形態)
【図15】図15は、レーザ溶接前のコンタクトと信号線の斜視図である。(第3実施形態)
【図16】図16は、レーザ溶接前の電気コネクタの断面図である。(第3実施形態)
【図17】図17は、レーザ溶接前のコンタクトと信号線の斜視図である。(第4実施形態)
【図18】図18は、レーザ溶接前のコンタクトと信号線の斜視図である。(第5実施形態)
【図19】図19は、レーザ溶接前のコンタクトと信号線の斜視図である。(第6実施形態)
【図20】図20は、特許文献1の図3に相当する図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(第1実施形態)
以下、図1〜12を参照しつつ、本願発明の第1実施形態を説明する。
【0010】
(ワイヤーハーネス1)
先ず、図1〜5に基づいて、ワイヤーハーネス1の構成について説明する。図1に示すように、ワイヤーハーネス1は、複数の信号線2と、電気コネクタ3とによって構成されている。
【0011】
(信号線2)
図2に示すように、本実施形態において信号線2は、内部導体4(電線)と、誘電体5と、図示しない外部導体と、絶縁被覆材6とによって構成される同軸ケーブルである。
【0012】
(電気コネクタ3)
図1に示すように、電気コネクタ3は、複数のコンタクト7と、複数のコンタクト7を保持するハウジング8とによって構成されている。
【0013】
各コンタクト7は、信号線2の内部導体4に対してレーザ溶接されるものである。各コンタクト7は、図3及び図4に示すように、被保持部9と突出部10によって構成されている。
【0014】
図4に示すように、被保持部9は、ハウジング8を抱き抱えるように折り曲げられて形成されており、ハウジング8に対して直接的に接触している。被保持部9は、図11に示す相手側電気コネクタ11の相手側コンタクト12に対して接触できるように一部が露出した状態でハウジング8に保持されている。
【0015】
図4に示すように、突出部10は、ハウジング8に対して直接的に触れることがないよう、ハウジング8から直線的に突出して片持ち梁状に形成されている。図5に示すように、突出部10は、その突出方向Dにおける先端部13と基端部14を有している。先端部13は、突出部10の自由端の部分に相当している。基端部14は、被保持部9に対して接続している。
【0016】
(レーザ溶接の概要)
以上の構成で、図1に示す電気コネクタ3のコンタクト7を信号線2の内部導体4に対してレーザ溶接するには、先ず、図2に示すように、信号線2の誘電体5と絶縁被覆材6を剥いで内部導体4を所定長、露出させる。
【0017】
次に、図4に示すように、コネクタ受台15を用いて、電気コネクタ3に対して各信号線2を位置決めする。具体的には、図3及び図4に示すように、信号線2の露出した内部導体4が突出部10の長手方向に対して平行となり、図4に示すように、この内部導体4が突出部10の底面10aに対して接触するように、コネクタ受台15は、電気コネクタ3に対して各信号線2を位置決めする。
【0018】
この状態で、図6に示す各突出部10の先端部13の照射領域LA(突出部10の底面10aと反対側の面である上面10bの一部領域)に対してレーザ光線Lを照射することで、図7に示すように各コンタクト7は、信号線2の内部導体4に対してレーザ溶接される。具体的には、図6に示すように各突出部10の先端部13の照射領域LAに対してレーザ光線Lを照射することで先端部13は高温に発熱し、この発生した熱によって先端部13と信号線2の内部導体4が順次、溶融して合金化する。その後の自然冷却を経て、コンタクト7の突出部10の先端には、図7及び図8に示すような略球状の再凝固物Pが形成される。
【0019】
(熱伝導阻害部16:図5)
次に、各コンタクト7の突出部10について、更に詳細に説明する。
【0020】
図5に示すように、突出部10は、基端部14を含む肉厚部17と、先端部13を含む肉薄部18とによって構成されている。肉厚部17は、肉薄部18よりも厚肉である。端的に言えば、突出部10は、基端部14から先端部13に向かって、肉厚がステップ状に薄くなっている。
【0021】
肉薄部18は、先端部13と熱伝導阻害部16によって構成されている。熱伝導阻害部16は、先端部13で発生した熱が基端部14に伝導するのを阻害する部分である。熱伝導阻害部16は、突出部10の長手方向で見たときに、先端部13と基端部14の間に形成されている。熱伝導阻害部16の断面積は、基端部14の断面積よりも意図的に小さくなるように設定されている。具体的に言えば、熱伝導阻害部16の肉厚は、基端部14の肉厚よりも小さくなるように設定されている。なお、図3に示すように突出部10の幅は本実施形態において一定である。
【0022】
このような熱伝導阻害部16の存在意義を説明するために、ここでは、図9に示す比較例を取り上げる。図9の比較例では、突出部10に熱伝導阻害部16(図6参照)が形成されていない。端的に言えば、図9の比較例では、突出部10は肉厚が一定である。この構成で、突出部10の先端部13の照射領域LAに対してレーザ光線Lを照射すると、先端部13は高温に発熱する。先端部13に発生した熱は、先端部13や信号線2の内部導体4を順次、溶融しようとするものの、その大部分は、基端部14へ、ひいては被保持部9へ伝導されてしまう。そして、この結果、被保持部9に対して接触する状態で被保持部9を保持しているハウジング8が熱的損傷し、とりわけハウジング8が炭化してしまうことがある。周知の通り、ハウジング8は、例え絶縁性のプラスチックで形成したとしても、炭化するとその絶縁性は損なわれ、ある程度の導電性を呈することになる。そして、ハウジング8が導電性を有すると、もはや、図1に示すように狭ピッチで並べられた複数のコンタクト7間の絶縁性を維持することができず、ワイヤーハーネス1の主たる機能である信号伝送機能が全く発揮されなくなってしまう。
【0023】
これに対し、本実施形態では、図6に示すように、先端部13と基端部14との間に熱伝導阻害部16を意図的に介在してあるので、先端部13に発生した熱が基端部14に伝導するのが阻害され、もって、ハウジング8の熱的損傷、とりわけハウジング8の炭化を抑制することができる。また、先端部13で発生した熱が基端部14に向かって拡散するのが抑制されるので、先端部13で発生した熱を先端部13に閉じ込めようとする蓄熱作用が働き、もって、先端部13を溶融するのに必要となるエネルギーを低くすることができる。このように先端部13を溶融するのに必要となるエネルギーを低くすることができれば、レーザ溶接中にスラグや金属粒が周囲に飛散する所謂スパッタ現象を抑えることにもつながる。
【0024】
(コネクタ結合)
図11及び図12には、基板19に表面実装された相手側電気コネクタ11に対してワイヤーハーネス1の電気コネクタ3を結合する様子を示している。本実施形態のワイヤーハーネス1は、例えば携帯電話機に代表される極小型電子機器内で用いられることを想定したものである。従って、図12に示すように、ワイヤーハーネス1の電気コネクタ3を相手側電気コネクタ11に対して結合した状態で、電気コネクタ3のコンタクト7の突出部10と、相手側電気コネクタ11の相手側ハウジング20との間には百ミクロン単位の僅かな隙間しか確保することができない。
【0025】
このような事情に鑑み、本実施形態では、図10に示すように、レーザ溶接によって形成された再凝固物Pが基端部14よりも相手側電気コネクタ11側に近づかないように、図5に示す先端部13の肉厚Qが決定される。換言すれば、図10において、相手側電気コネクタ11と再凝固物Pの最短距離d1が、相手側電気コネクタ11と基端部14の最短距離d2を下回らないように、図5に示す先端部13の肉厚Qが決定される。これにより、図11及び図12に示すようにワイヤーハーネス1の電気コネクタ3を相手側電気コネクタ11に結合した状態で、電気コネクタ3のコンタクト7の再凝固物Pと、相手側電気コネクタ11の相手側ハウジング20との間には僅かな隙間gが残され、もって、ワイヤーハーネス1の電気コネクタ3と相手側電気コネクタ11との望まない物理的干渉を回避することができる。
【0026】
以上に、本願発明の好適な第1実施形態を説明したが、上記第1実施形態は、要するに、以下の特長を有している。
【0027】
即ち、図1〜5に示すように、信号線2の内部導体4(電線)に対してレーザ溶接されるコンタクト7と、コンタクト7を保持するハウジング8と、を備えた電気コネクタ3は、以下のように構成される。即ち、コンタクト7は、ハウジング8から突出する突出部10を有する。突出部10は、その突出方向における先端部13と基端部14を有する。図6に示すように、コンタクト7は、突出部10の先端部13にレーザ光線Lを照射することで信号線2の内部導体4に対してレーザ溶接されるように構成されている。突出部10の先端部13と基端部14との間には、先端部13で発生した熱が基端部14に伝導するのを阻害する熱伝導阻害部16が形成されている。以上の構成によれば、コンタクト7を信号線2の内部導体4に対してレーザ溶接するに際し、先端部13で発生した熱が基端部14に伝導するのが阻害されるので、ハウジング8の熱的損傷、とりわけハウジング8の炭化を抑制することができる。また、先端部13で発生した熱が基端部14に向かって拡散するのが抑制されるので、先端部13で発生した熱を先端部13に閉じ込めようとする蓄熱作用が働き、もって、先端部13を溶融するのに必要となるエネルギーを低くすることができる。
【0028】
また、図6に示すように、熱伝導阻害部16の断面積は、基端部14の断面積よりも小さい。以上の構成によれば、簡素な構成で、熱伝導阻害部16を実現することができる。
【0029】
また、図6に示すように、熱伝導阻害部16の肉厚は、基端部14の肉厚よりも小さい。以上の構成によれば、簡素な構成で、熱伝導阻害部16の断面積を基端部14の断面積よりも小さくすることができる。
【0030】
また、図5及び図10に示すように、先端部13の肉厚Qは、レーザ溶接によって形成された再凝固物Pが基端部14よりも相手側電気コネクタ11(相手側コネクタ)側に近づかないように、設定される。以上の構成によれば、電気コネクタ3と相手側電気コネクタ11(他の部品)との望まない物理的干渉を回避することができる。
【0031】
以上に本願発明の好適な第1実施形態を説明したが、上記第1実施形態は例えば以下のように変更できる。
【0032】
上記第1実施形態において信号線2は、同軸ケーブルとしたが、これに代えて、外部導体を備えない単線や撚り線であってもよい。
【0033】
(第2実施形態)
次に、図13及び14を参照しつつ、本願発明の第2実施形態を説明する。ここでは、本実施形態が上記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、重複する説明は適宜省略する。また、上記第1実施形態の各構成要素に対応する構成要素には原則として同一の符号を付すこととする。
【0034】
本実施形態において熱伝導阻害部16には、円形貫通穴21が形成されている。以上の構成によっても、熱伝導阻害部16を簡素に形成することができる。
【0035】
(第3実施形態)
次に、図15及び16を参照しつつ、本願発明の第3実施形態を説明する。ここでは、本実施形態が上記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、重複する説明は適宜省略する。また、上記第1実施形態の各構成要素に対応する構成要素には原則として同一の符号を付すこととする。
【0036】
本実施形態において熱伝導阻害部16には、矩形貫通穴22が形成されている。以上の構成によっても、熱伝導阻害部16を簡素に形成することができる。
【0037】
(第4実施形態)
次に、図17を参照しつつ、本願発明の第4実施形態を説明する。ここでは、本実施形態が上記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、重複する説明は適宜省略する。また、上記第1実施形態の各構成要素に対応する構成要素には原則として同一の符号を付すこととする。
【0038】
熱伝導阻害部16には、略半円状の切り欠き23(溝)が側面に1つ形成されている。以上の構成によっても、熱伝導阻害部16を簡素に形成することができる。
【0039】
(第5実施形態)
次に、図18を参照しつつ、本願発明の第5実施形態を説明する。ここでは、本実施形態が上記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、重複する説明は適宜省略する。また、上記第1実施形態の各構成要素に対応する構成要素には原則として同一の符号を付すこととする。
【0040】
熱伝導阻害部16には、略半円状の切り欠き23(溝)が両側面に夫々形成されている。以上の構成によっても、熱伝導阻害部16を簡素に形成することができる。
【0041】
(第6実施形態)
次に、図19を参照しつつ、本願発明の第6実施形態を説明する。ここでは、本実施形態が上記第1実施形態と異なる点を中心に説明し、重複する説明は適宜省略する。また、上記第1実施形態の各構成要素に対応する構成要素には原則として同一の符号を付すこととする。
【0042】
熱伝導阻害部16には、内部導体4(電線)から離れる方向に向かって開口する略矩形状の切り欠き24(溝)が形成されている。以上の構成によっても、熱伝導阻害部16を簡素に形成することができる。なお、切り欠き24は、内部導体4に近づく方向に向かって開口するように形成してもよい。
【符号の説明】
【0043】
1 ワイヤーハーネス
2 信号線
3 電気コネクタ
4 内部導体(電線)
5 誘電体
6 絶縁被覆材
7 コンタクト
8 ハウジング
9 被保持部
10 突出部
10a 底面
11 相手側電気コネクタ
12 相手側コンタクト
13 先端部
14 基端部
15 コネクタ受台
16 熱伝導阻害部
17 肉厚部
18 肉薄部
19 基板
20 相手側ハウジング
21 円形貫通穴
22 矩形貫通穴
23 切り欠き(溝)
24 切り欠き(溝)
d1 最短距離
d2 最短距離
D 突出方向
L レーザ光線
P 再凝固物
LA 照射領域
Q 肉厚
g 隙間
100 タブ端子
101 バスバー
102 曲げしろ部
103 薄肉部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電線に対してレーザ溶接されるコンタクトと、
前記コンタクトを保持するハウジングと、
を備えた電気コネクタであって、
前記コンタクトは、前記ハウジングから突出する突出部を有し、
前記突出部は、その突出方向における先端部と基端部を有し、
前記コンタクトは、前記突出部の前記先端部にレーザ光線を照射することで前記電線に対してレーザ溶接されるように構成されており、
前記突出部の前記先端部と前記基端部との間には、前記先端部で発生した熱が前記基端部に伝導するのを阻害する熱伝導阻害部が形成されている、
電気コネクタ。
【請求項2】
請求項1に記載の電気コネクタであって、
前記熱伝導阻害部の断面積は、前記基端部の断面積よりも小さい、
電気コネクタ。
【請求項3】
請求項2に記載の電気コネクタであって、
前記熱伝導阻害部の肉厚は、前記基端部の肉厚よりも小さい、
電気コネクタ。
【請求項4】
請求項2に記載の電気コネクタであって、
前記熱伝導阻害部には、円形貫通穴又は矩形貫通穴が形成されている、
電気コネクタ。
【請求項5】
請求項2に記載の電気コネクタであって、
前記熱伝導阻害部には、溝が形成されている、
電気コネクタ。
【請求項6】
請求項1〜5の何れかに記載の電気コネクタであって、
前記先端部の肉厚は、前記レーザ溶接によって形成された再凝固物が前記基端部よりも相手側コネクタ側に近づかないように、設定される、
電気コネクタ。
【請求項7】
請求項1〜6の何れかに記載の電気コネクタを備えたワイヤーハーネス。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【公開番号】特開2012−199074(P2012−199074A)
【公開日】平成24年10月18日(2012.10.18)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−62410(P2011−62410)
【出願日】平成23年3月22日(2011.3.22)
【出願人】(000231073)日本航空電子工業株式会社 (1,081)
【Fターム(参考)】