説明

電気二重層キャパシタ及び電解質電池

【課題】外部から熱等が加わった際に、容器と蓋体が膨らむ虞れを緩和する電気二重層キャパシタ又は電解質電池を提供する。
【解決手段】電気二重層キャパシタは、電解液が含浸されたセル3と、該セル3を内包する凹部50、20を具えた容器5及び蓋体2と、セル3に接続されて容器5及び蓋体2の外側に延びた集電電極4、40を具え、容器5及び蓋体2は成形材料から形成されて互いに接合されている。少なくとも一方の集電電極4、40には孔41、43が開設され、容器5又は蓋体2上の少なくとも一方には、凹部50、20内に位置して、孔41、43を充填した突起21、53が設けられ、該突起21、53により容器5又は蓋体2と、集電電極4、40とが密着している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電気二重層キャパシタ及び電解質電池に関する。
【背景技術】
【0002】
図10は、以前に出願人が提案した電気二重層キャパシタの断面図である(例えば、特許文献1参照)。これは、上面が開口した第1凹部(50)を具えた容器(5)と、下面が開口した第2凹部(20)を具えた蓋体(2)を、突き合わせて構成され、両凹部(50)(20)内にセル(3)が嵌まる。セル(3)は、プロピレンカーボネート等の電解液を含浸させた2つの分電性電極(30)(30)をセパレータ(6)を介して重ねて構成される。分電性電極(30)(30)は充放電の電気化学反応を起こす物質である活物質から構成され、活物質には活性炭の他に、炭素コンポジット等がある。
容器(5)と蓋体(2)はともに合成樹脂、又はセラミックスやガラス等の成形材料から形成され、蓋体(2)及び容器(5)の側面から、金属製の集電電極(4)(40)を突出している。集電電極(4)(40)は当然に導電性であって、セル(3)の夫々上面及び下面に繋がり、何れの集電電極(4)(40)が正極、負極になるかは、当初何れの集電電極(4)(40)に正の電圧、負の電圧を印加するかにより決定される。容器(5)と蓋体(2)はともに略直方体であり、両集電電極(4)(40)は折曲されて、最下面が容器(5)の下面と同一面内にある。
【0003】
仮に、容器(5)と蓋体(2)を略直方体ではなく円形に形成して、電気二重層キャパシタ(1)を構成すると、以下の問題がある。図11に示すように1枚の回路基板(8)上に、四角形状がほとんどである他の電子部品(80)(80)と、該電気二重層キャパシタ(1)を並べると、デッドスペース(81)ができてしまい、無駄が生じている印象を与える。従って、デッドスペース(81)を防ぐために、電気二重層キャパシタ(1)を略直方体に形成することがある。容器(5)と蓋体(2)を金属板を深絞り加工して形成すると、略直方体に形成することが困難であるから、容器(5)と蓋体(2)を合成樹脂から形成している。
【0004】
【特許文献1】特開2005−19656号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、容器(5)と蓋体(2)は合成樹脂製であるから、剛性が弱い。従って、該電気二重層キャパシタ(1)をリフロー半田付け等した際に、加えられる熱によって、両凹部(50)(20)の内圧が上昇し、容器(5)と蓋体(2)が膨らむ虞れがある。これでは、容器(5)と蓋体(2)との接合箇所から、電解液が漏れる、又は蒸発する虞れがあり、電気二重層キャパシタの電気的特性の悪化に繋がる。
本発明の目的は、外部から熱等が加わった際に、容器(5)と蓋体(2)が膨らむ虞れを緩和する電気二重層キャパシタ(1)を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
電気二重層キャパシタは、電解液が含浸されたセル(3)と、該セル(3)を内包する凹部(50)(20)を具えた容器(5)及び蓋体(2)と、セル(3)に接続されて蓋体(2)及び容器(5)の外側に延びた集電電極(4)(40)を具え、蓋体(2)及び容器(5)は成形材料から形成されて互いに接合され、
少なくとも一方の集電電極(4)(40)には孔(41)(43)が開設され、容器(5)又は蓋体(2)上の少なくとも一方には、孔(41)(43)を充填した引掛かり部が設けられ、該引掛かり部により、容器(5)又は蓋体(2)と集電電極(4)(40)とが引掛かっている。
【発明の効果】
【0007】
孔(41)(43)を充填した引掛かり部により、容器(5)又は蓋体(2)と、集電電極(4)(40)とが食い付いて引掛かっている。従って、容器(5)又は蓋体(2)に熱が加わっても、引掛かり部が集電電極(4)(40)に引掛かることによって、容器(5)又は蓋体(2)の膨張を緩和することができる。これによって、容器(5)と蓋体(2)との接合箇所から、電解液が漏れる、又は蒸発する虞れを効果的に防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
(第1実施例)
以下、本発明の一例を図を用いて詳述する。
図1は、電気二重層キャパシタ(1)の斜視図であり、図2は、図1をA−A線を含む面にて破断した断面図であり、図3は、図2の一部拡大図であり、図4は、集電電極(40)と嵌合した容器(5)の平面図である。
電気二重層キャパシタ(1)は、上面が開口した第1凹部(50)を有する容器(5)上に、蓋体(2)を取り付けて、略直方体に形成されている。電気二重層キャパシタ(1)を略直方体に形成することにより、上記の如く、電気二重層キャパシタ(1)を回路基板上に実装した際に、デッドスペースが生じることを防いでいる。
容器(5)と蓋体(2)はともに絶縁性の合成樹脂、又はセラミックスやガラスから形成され、蓋体(2)及び容器(5)の側面から、金属製の集電電極(4)(40)を突出している。絶縁性の合成樹脂としては、変形ポリアミド、ナイロン樹脂、エポキシ樹脂、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、LCP樹脂等が挙げられる。集電電極(4)(40)は、容器(5)の下面と同一面内に位置しており、電気二重層キャパシタ(1)は安定して回路基板上に載置される。
【0009】
図2に示すように、蓋体(2)は下面が開口した第2凹部(20)を形成しており、両凹部(50)(20)内に、前記セル(3)が嵌まる。セル(3)は前記と同様に(図10参照)、電解液を含浸させた一対の分電性電極(30)(30)をセパレータ(6)を介して重ねて構成される。容器(5)と蓋体(2)は、第1凹部(50)と第2凹部(20)の周縁部が突き合わさって、超音波溶着されて接合される。第1凹部(50)の周縁部からは位置決め突起(51)が上向きに突出し、該位置決め突起(51)が第2凹部(20)の周縁部に設けられた位置決め凹部(25)に嵌まって、蓋体(2)と容器(5)は水平面内にて位置決めされる。
【0010】
蓋体(2)は集電電極(4)上にインサート成形によって形成され、該集電電極(4)には複数の孔である第1孔(41)及び第2孔(42)(42)が開設されている。後記の如く、第1孔(41)は突壁(48)内に開設され、突壁(48)の効果は後記する。
蓋体(2)上には、図2の中央部に位置する第1孔(41)を塞ぐように成形された第1突起(21)、及び第2孔(42)(42)を塞ぐように成形された第2突起(22)(22)が設けられ、以下では説明の便宜上、第1突起(21)について説明する。
該第1突起(21)は図3に示すように、第1孔(41)を充填する充填部(23)と、該充填部(23)の下端部から側方に延びた鍔部(24)を一体に具えている。鍔部(24)が集電電極(4)に引掛かる。第1突起(21)は第2凹部(20)内に位置して、セル(3)は第1突起(21)から外れた位置に配備される。図2では、第1、第2凹部(50)(20)内にて第1突起(21)の両側に2つのセル(3)(3)が配備されているが、これに代えて、第1突起(21)に該当する個所に逃げ孔(図示せず)を開設した1つのセル(3)を設けてもよい。
また、容器(5)も集電電極(40)上にインサート成形によって形成され、該集電電極(40)には複数の孔である第3孔(43)及び第4孔(44)(44)が開設されている。容器(5)にも同様に、第3孔(43)を塞ぐように成形された第3突起(53)、及び第4孔(44)(44)を塞ぐように成形された第4突起(54)(54)が設けられている。
【0011】
第1突起(21)は上記構成によって、集電電極(4)に引掛かり密着している、即ち緊密に嵌合している。従って、リフロー半田付け等の際に、蓋体(2)に外部から熱が加わった場合でも、蓋体(2)の膨張は、集電電極(4)に緊密に嵌合した第1突起(21)により抑えられる。蓋体(2)の膨張は、第2突起(22)(22)によっても抑えられる。
同様に、容器(5)の膨張は、集電電極(40)に緊密に嵌合した第3突起(53)及び第4突起(54)(54)により抑えられる。
これにより、容器(5)と蓋体(2)との接合箇所から、セル(3)の電解液が漏れる、又は蒸発する虞れは緩和される。従って、電解液の漏れ又は蒸発により電気二重層キャパシタ(1)の電気的特性を悪化させる虞れが小さくなる。
また、突起(21)(22)(53)(54)により、集電電極(4)(40)は蓋体(2)は容器(5)に食い付いて引掛かる。即ち、抜け止め効果(アンカー効果)が得られる。
【0012】
前記の如く、蓋体(2)は集電電極(4)上に、容器(5)は集電電極(40)上に夫々インサート成形によって形成されるが、図3に示すように、この成形時のゲート跡(27)は蓋体(2)の上面及び容器(5)の下面に設けられた凹面(28)に設けられる。ゲート跡(27)が蓋体(2)及び容器(5)の表面から凹んでいるから、電気二重層キャパシタ(1)を運搬、リフロー半田付け等の際に、ゲート跡(27)が引掛かることはない。
また、集電電極(4)(40)上にて、蓋体(2)又は容器(5)との対向面にローレット加工等の機械的表面粗化又はエッチング等の化学的表面粗化を施して、集電電極(4)(40)と、蓋体(2)又は容器(5)との密着性を高めてもよい。
【0013】
(第2実施例)
図5は、別の実施例に於ける電気二重層キャパシタ(1)の断面図であり、図6は、集電電極(40)と嵌合した容器(5)の平面図である。本例にあっては、蓋体(2)の第2突起(22)(22)と、容器(5)の第4突起(54)(54)が上下に延びて、第2突起(22)の下端部と第4突起(54)の上端部が互いに超音波溶着されて接合されている点に特徴がある。
これにより、容器(5)と蓋体(2)に熱が加わった際の、容器(5)と蓋体(2)が膨張する虞れは更に緩和される。これにより、容器(5)と蓋体(2)との接合箇所から、セル(3)の電解液が漏れる、又は蒸発する虞れは更に緩和される。また、第2突起(22)(22)と第4突起(54)(54)とが接合されていることにより、容器(5)又は蓋体(2)の面上に外から加重が加わった際に、容器(5)又は蓋体(2)が撓む虞れをも緩和できる。これにより、容器(5)と蓋体(2)との接合箇所及びゲート跡(27)から、電解液が漏れる、又は蒸発する虞れを効果的に防止することができる。
尚、本例にあっては、ゲート跡(27)は蓋体(2)の上面及び容器(5)の下面から露出しているが、該ゲート跡(27)は蓋体(2)又は容器(5)のインサート成形後に、レーザーで焼き溶かす。また、第1実施例と同様に、凹面(28)を形成して、該凹面(28)内にゲート跡(27)を設けてもよい。
【0014】
(第3実施例)
図7は、別の実施例に於ける電気二重層キャパシタ(1)の断面図であり、図8は、集電電極(40)と嵌合した容器(5)の平面図である。図8に示すように、容器(5)の第1凹部(50)内には、容器(5)の短辺方向に略平行なリブ(58)が設けられ、該リブ(58)によって容器(5)は側方への膨れが防止される。
蓋体(2)の第1突起(21)は下向きに延びて、下端部がリブ(58)の上端部に超音波溶着される。これによって、前記実施例と同様に、セル(3)の電解液が漏れる、又は蒸発する虞れを更に緩和している。また、容器(5)又は蓋体(2)の面上、特に中央部に外から加重が加わった際に、容器(5)又は蓋体(2)が撓む虞れを緩和している。
【0015】
また、本例にあっては、蓋体(2)に嵌まった集電電極(4)の第1孔(41)は集電電極(4)を下向きに曲げ加工又は絞り加工して形成された突壁(48)内に開設されている。第1突起(21)は突壁(48)に被さる。これにより、蓋体(2)と集電電極(4)の密着強度を高めることができ、集電電極(4)が蓋体(2)の膨張を抑える効果を更に高めることができる。また、突壁(48)によって成形時に蓋体(2)を形成する樹脂を下向きに流すことにより、集電電極(4)の表面に樹脂のバリが出ることをも防いでいる。
容器(5)に嵌まった集電電極(40)の第3孔(43)も、集電電極(40)を上向きに曲げ加工又は絞り加工して形成された突壁(48)内に開設されており、前記のリブ(58)は突壁(48)に被さる。本例にあっては、両方の集電電極(4)(40)に突壁(48)(48)を形成しているが、何れか一方の集電電極(4)(40)にのみ突壁(48)を形成してもよい。
【0016】
(第4実施例)
図9は、別の実施例に於ける電気二重層キャパシタ(1)の断面図であり、電気二重層キャパシタ(1)を側方(図2のBの向き)から見ている。また、説明の便宜上、セル(3)を省いている。
本例にあっては、蓋体(2)に嵌まった集電電極(4)上にて、電気二重層キャパシタ(1)の長手方向に沿う端部を下向きに折曲して、補強片(49)を形成している。集電電極(4)に蓋体(2)をインサート成形する際に、集電電極(4)が変形して蓋体(2)の外側から露出する虞れがあるから、集電電極(4)の端部を折曲して、補強しているのである。
容器(5)に嵌まった集電電極(40)の端部を折曲して、補強片(49)を形成してもよい。また、何れか一方の集電電極(4)(40)の端部を折曲して、補強片(49)を形成してもよい。
【0017】
(他の実施例)
図12は、別の実施例に於ける蓋体(2)の拡大断面図である。本例にあっては、蓋体(2)に嵌まった集電電極(4)の第1孔(41)を、容器(5)又は蓋体(2)の内側に向かって拡がるテーパ孔(41a)に形成している。充填部(23)が該テーパ孔(41a)を充填することにより、蓋体(2)と集電電極(4)の密着強度を高めることができ、集電電極(4)が蓋体(2)の膨張を抑える効果を高めることができる。また、充填部(23)により、集電電極(4)(40)は蓋体(2)は容器(5)に食い付いて引掛かる。即ち、抜け止め効果(アンカー効果)が得られる。
図13は、別の実施例に於ける蓋体(2)の拡大断面図である。本例にあっては、蓋体(2)に嵌まった集電電極(4)の第1孔(41)の内側端面に凹凸(41b)を形成している。該凹凸(41b)を形成した内側端面には、蓋体(2)及び容器(5)を形成する成形材料が接する。充填部(23)が凹凸(41b)に接することにより、蓋体(2)と集電電極(4)の密着強度を高めることができ、集電電極(4)が蓋体(2)の膨張を抑える効果を高めることができる。
尚、図12及び図13では、集電電極(4)の第1孔(41)について説明したが、集電電極(40)の第3孔(43)同様の構成としてもよい。また、図7に示す突壁(48)内の孔(41)をテーパ孔(41a)としても、内側端面に凹凸(41b)を形成してもよい。
【0018】
(構成材料)
上記記載では、集電電極(4)(40)はステンレス製としたが、熱膨張率が小さく、強度が高い金属であれば、これに置き換えることができる。例えば、ステンレスを含む合金や、銅、ニッケル、アルミニウム系の合金でもよい。
また、分極性電極(20)(21)に含浸される電解液には、硫酸、水酸化カリウム溶液等の水系電解液の他に、トリ−エチル−メチル−アンモニウム−テトラ−フルオロ−ボレイド(Et3MeNBF4)やテトラ−エチル−アンモニウム−テトラ−フルオロ−ボレイド(Et4NBF4)等の電解質を非プロトン性有機溶媒に溶かした非水系の電解液が使用される。非プロトン性有機溶媒として、カーボネート、ラクトン、ニトリル、アミド、ニトロアルカン、スルホン、スルホキシド、ホスフェード、ジニトリル、又は、エーテルニトリルのような二官能性溶媒が使用される。
更に、セパレータ(6)には、ガラス繊維不織布、パルプの抄紙、ポリ四フッ化エチレン(PTFE)等の絶縁性樹脂で形成されたフィルム等が用いられる。
【0019】
(電解質電池)
本発明は、水系又は非水系電解質電池にも応用できる。
電解質電池は、上記電気二重層キャパシタとは、一部の材料が異なるだけで、構造、製造方法は実質的に同じである。
非水系電解質電池の場合、上記電気二重層キャパシタの分極性電極は、正活物質体、負活物質体に置き換わる。正活物質体としてコバルト酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケル酸リチウム等の粉末を加圧成形又は焼結したものがあり、負活物質体として、グラファイト系炭素材料やコークス系炭素材料の粉末を加圧成形又は焼結したものがある。
また、電解液には、リチウム塩を溶解させた有機溶媒が使用される。リチウム塩として、LiBF4、LiClO4、LiPF6、LiAsF6、Li(CF32)2N、LiC49SO3を例示でき、有機溶媒としてプロピレンカーボネート、ガンマブチロラクトン、又はこれら何れかと鎖状炭酸エステルとの混合液がある。鎖状炭酸エステルとして、ジメチルカーボネート(DMC、DEC)、エチルメチルカーボネート(EMC)がある。
セパレータには、ポリオフィレン、ポリエチレン、ポリプロピレン等の高分子多孔性フィルムが使用される。
リチウムイオン電池のような水系電解質電池の場合は、正活物質体としてニッケル酸化物の粉末又はペレットを焼結又は圧縮成形したものがあり、負活物質体として、Mm−Ni−Co−Mn−Al(Mmは希土類元素の混合物)系の水素吸蔵合金粉末又はペレットを焼結又は圧縮成形したものがある。
また、電解液には、水酸化カリウム溶液又は高分子ヒドロゲル電解質溶液が使用される。セパレータには、スルホン化ポリプロピレン等の高分子多孔性フィルムが使用される。
【0020】
上記実施例の説明は、本発明を説明するためのものであって、特許請求の範囲に記載の発明を限定し、或は範囲を減縮する様に解すべきではない。又、本発明の各部構成は上記実施例に限らず、特許請求の範囲に記載の技術的範囲内で種々の変形が可能であることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0021】
【図1】電気二重層キャパシタの斜視図である。
【図2】図1をA−A線を含む面にて破断した断面図である。
【図3】図2の一部拡大図である。
【図4】集電電極と嵌合した容器の平面図である。
【図5】別の実施例に於ける電気二重層キャパシタの断面図である。
【図6】図5の実施例に於ける集電電極と嵌合した容器の平面図である。
【図7】別の実施例に於ける電気二重層キャパシタの断面図である。
【図8】図7の実施例に於ける集電電極と嵌合した容器の平面図である。
【図9】別の実施例に於ける電気二重層キャパシタの断面図であり、電気二重層キャパシタを側方から見ている。
【図10】従来の電気二重層キャパシタの断面図である。
【図11】従来の電気二重層キャパシタと回路基板の平面図である。
【図12】別の実施例に於ける蓋体の断面図である。
【図13】別の実施例に於ける蓋体の断面図である。
【符号の説明】
【0022】
(1) 電気二重層キャパシタ
(2) 蓋体
(3) セル
(4) 集電電極
(5) 容器
(21) 第1突起
(40) 集電電極
(41) 第1孔
(43) 第3孔
(48) 突壁
(49) 補強片
(53) 第3突起

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電解液が含浸されたセル(3)と、該セル(3)を内包する凹部(50)(20)を具えた容器(5)及び蓋体(2)と、セル(3)に接続されて蓋体(2)及び容器(5)の外側に延びた集電電極(4)(40)を具え、蓋体(2)及び容器(5)は成形材料から形成されて互いに接合され、
少なくとも一方の集電電極(4)(40)には孔(41)(43)が開設され、容器(5)又は蓋体(2)上の少なくとも一方には、孔(41)(43)を充填した引掛かり部が設けられ、該引掛かり部により、容器(5)又は蓋体(2)と集電電極(4)(40)とが引掛かっていることを特徴とする電気二重層キャパシタ。
【請求項2】
引掛かり部は凹部(50)(20)内に位置する突起(21)(53)である請求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
【請求項3】
突起(21)(53)は、蓋体(2)及び容器(5)上に形成され、両突起(21)(53)が互いに接合されている請求項2に記載の電気二重層キャパシタ。
【請求項4】
セル(3)は凹部(50)(20)内にて、突起(21)(53)との対向が外れた位置に配備された請求項2又は3に記載の電気二重層キャパシタ。
【請求項5】
孔(41)(43)は集電電極(4)(40)を曲げ加工又は絞り加工して形成された突壁(48)(48)内に開設され、突起(21)(53)は突壁(48)(48)に被さる請求項2乃至4の何れかに記載の電気二重層キャパシタ。
【請求項6】
容器(5)又は蓋体(2)は、合成樹脂の射出成形により形成され、該成形時のゲート跡(27)は、容器(5)又は蓋体(2)内の凹面(28)内に位置する請求項1乃至5の何れかに記載の電気二重層キャパシタ。
【請求項7】
引掛かり部は孔(41)(43)を充たす充填部(23)であって、孔(41)(43)は、容器(5)又は蓋体(2)の内側に向かって拡がるテーパ孔である請求項1に記載の電気二重層キャパシタ。
【請求項8】
引掛かり部は孔(41)(43)を充たす充填部(23)であって、孔(41)(43)は、蓋体(2)及び容器(5)を形成する成形材料が接する内側端面に凹凸を形成している請求項6に記載の電気二重層キャパシタ。
【請求項9】
集電電極(4)(40)の端部は、上向き又は下向きに折曲されて、補強片(49)を形成している請求項1乃至8の何れかに記載の電気二重層キャパシタ。
【請求項10】
電解液が含浸されたセル(3)と、該セル(3)を内包する凹部(50)(20)を具えた容器(5)及び蓋体(2)と、セル(3)に接続されて蓋体(2)及び容器(5)の外側に延びた集電電極(4)(40)を具え、蓋体(2)及び容器(5)は成形材料から形成されて互いに接合され、
少なくとも一方の集電電極(4)(40)には孔(41)(43)が開設され、容器(5)又は蓋体(2)上の少なくとも一方には、孔(41)(43)を充填した引掛かり部が設けられ、該引掛かり部により、容器(5)又は蓋体(2)と集電電極(4)(40)とが引掛かっていることを特徴とする電解質電池。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【公開番号】特開2007−36026(P2007−36026A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−218979(P2005−218979)
【出願日】平成17年7月28日(2005.7.28)
【出願人】(000001889)三洋電機株式会社 (18,308)
【出願人】(592181602)古河精密金属工業株式会社 (15)
【Fターム(参考)】