説明

電池配線モジュール

【課題】確実にユニット間を連結することが可能な電池配線モジュールを提供する。
【解決手段】電池配線モジュール14は、隣り合う単電池12の電極端子11間を電気的に接続する複数の接続部材17と、各接続部材17を保持する複数の連結ユニット16とを備え、連結ユニット16には、連結ユニット16の連結方向における一方の側に設けられ連結方向に開口する第1係合孔34と、連結ユニット16の連結方向における他方の側に設けられ隣の連結ユニット16における第1係合孔34に挿通されて第1係合孔34の孔縁に係止される係止部31と、連結ユニット16の連結方向における一方の側又は他方の側に設けられ連結方向に開口する第2係合孔37と、連結ユニット16の連結方向における第2係合孔37とは異なる側に設けられ、隣の連結ユニット16における第2係合孔37に挿通されて連結方向と異なる方向への変動を規制する変動規制片36と、を備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電池配線モジュールに関する。
【背景技術】
【0002】
電気自動車やハイブリッド車用の電池モジュールは、正極及び負極の電極端子を有する単電池が複数個の並んで配列されており、隣り合う単電池の電極端子間が接続部材(バスバー)で接続されることにより複数の単電池が直列や並列に接続されるようになっている(特許文献1参照)。
【0003】
ここで、接続部材の取付作業を簡素化等するために、特許文献2に示すように、複数の樹脂製の接続ユニットに接続部材を収容し、これら接続ユニット同士を連結した電池配線モジュール(電池接続アセンブリ)を複数の単電池に一体的に装着することが考えられた。
【0004】
この特許文献2では、各接続ユニットの並び方向の一方の側に設けられた係合部と、各接続ユニットの並び方向の他方の側に設けられた被係合部との係合により各接続ユニットが連結されるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開平11−067184号公報
【特許文献2】特開2011−8957号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、特許文献2の構成は、接続ユニットの並び方向における一端側に係合部の係止孔を設け、U字状に湾曲した係止片を上方から係止孔に貫通させて係止させるようになっている。しかしながら、U字状に湾曲した係止片を係止孔の孔縁に係止させてユニット間を連結する場合には、連結の強度が弱くなりやすいという問題があった。
【0007】
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、確実にユニット間を連結することが可能な電池配線モジュールを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明に係る電池配線モジュールは、正極及び負極の電極端子を有する単電池が複数個並べられた単電池群に取付けられる電池配線モジュールであって、隣り合う前記単電池の電極端子間を電気的に接続する複数の接続部材と、前記各接続部材を保持する複数の連結ユニットとを備え、前記連結ユニットには、前記連結ユニットの連結方向における一方の側に設けられ前記連結方向に開口する第1係合孔と、前記連結ユニットの連結方向における他方の側に設けられ隣の連結ユニットにおける前記第1係合孔に挿通されて前記第1係合孔の孔縁に係止される係止部と、前記連結ユニットの連結方向における前記一方の側又は前記他方の側に設けられ前記連結方向に開口する第2係合孔と、前記連結ユニットの連結方向における前記第2係合孔とは異なる側に設けられ、隣の連結ユニットにおける前記第2係合孔に挿通されて前記連結方向と異なる方向への変動を規制する変動規制片と、を備えているところに特徴を有する。
【0009】
本構成によれば、係止部が連結ユニットの連結方向に開口する第1係合孔に係止されるため、確実に連結ユニット間を連結することが可能となる。
ここで、係止部が第1係合孔に係止されるのみでは、例えば一方の連結ユニットが係止部の先端側を軸として回転した場合に係止部の係止が解除されるおそれがあるが、本構成では、係止部の他に、変動規制片が第2係合孔に挿通されて前記連結方向と異なる方向への変動を規制するようになっているため、連結ユニットの係止部の先端側を軸とした回転(変動)を抑制することが可能となる。よって、簡易な構成で係止部の係止が解除されることを防止することができる。
【0010】
上記構成に加えて以下の構成を有すればより好ましい。
・前記係止部は、板状の撓み片と、前記撓み片の先端側にて前記連結方向と直交する側に突出して前記第1係合孔の孔縁に係止される係止突部とを備える。
このようにすれば、簡素な構成で、係止部を第1係合孔の孔縁に係止させることが可能になる。
【0011】
・前記変動規制片は、前記撓み片の厚み方向に肉厚の形状をなす。
このようにすれば、簡素な構成で確実に連結ユニットの係止部の先端側を軸とした回転を規制することが可能となる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、電池配線モジュールについて簡素な構成でユニット間を連結することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態に係る電池配線モジュールが取付けられた電池モジュールを示す全体斜視図
【図2】電池モジュールの、カバー、第1端部カバー、及び第2端部カバーを開いた状態を示す平面図
【図3】連結ユニットを示す平面図
【図4】連結ユニットを示す背面図
【図5】連結ユニットを示す正面図
【図6】連結ユニットを示す側面図
【図7】図16におけるVII−VII線断面図
【図8】カバー係合部とカバー係合受け部との係止構造を示す要部拡大平面図
【図9】第1端部連結ユニットを示す平面図
【図10】第1端部連結ユニットを示す正面図
【図11】第1端部連結ユニットを示す側面図
【図12】第2端部連結ユニットを示す平面図
【図13】第2端部連結ユニットを示す正面図
【図14】第2端部連結ユニットを示す側面図
【図15】第2端部連結ユニットを示す背面図
【図16】連結用電池配線モジュールを示す平面図
【図17】外部接続用電池配線モジュールを示す平面図
【図18】単電池群に電池配線モジュールを組み付けた状態を示す斜視図
【図19】副ヒンジによって第1端部カバー及び第2端部カバーが開放された状態を示す平面図
【図20】副ヒンジによって第1端部カバー及び第2端部カバーが開放された状態を示す側面図
【図21】副ヒンジによって第1端部カバー及び第2端部カバーが閉じられた状態を示す平面図
【図22】副ヒンジによって第1端部カバー及び第2端部カバーが閉じられた状態を示す側面図
【発明を実施するための形態】
【0014】
<実施形態1>
本発明の一実施形態を図1ないし図22を参照しつつ説明する。本実施形態に係る電池配線モジュール14が取り付けられた電池モジュール10は、電気自動車又はハイブリッド自動車等の車両(図示せず)に搭載されて、車両を駆動するための電源として使用される。
電池モジュール10は、電極端子11を備えた複数(本実施形態では12個)の単電池12が並べて配された単電池群13を有する。単電池群13は、電池配線モジュール14によって電気的に接続されている。
【0015】
なお、以下の説明では、図1における矢線Xで示された方向を左右方向とする。詳細には、図1における右手前側に向かう方向を右方とし、左奥側に向かう方向を左方とする。また、図1における矢線Yで示された方向を前後方向とする。詳細には、図1における左手前側に向かう方向を前方とし、右奥側に向かう方向を後方とする。また、図1における矢線Zで示された方向を上下方向とする。詳細には、図1における下方を下方とし、上方を上方とする。
また、以下の説明において、複数の同一部材については、一つの部材に符号を付し、他の部材については符号を省略することがある。
【0016】
(単電池12)
単電池12は扁平な直方体形状をなしている。単電池12の内部には図示しない発電要素が収容されている。単電池12の上面には、前後方向の両端部寄りの位置に、一対の電極端子11,11が上方に突出して形成されている。電極端子11の一方は正極端子であり、他方は負極端子である。電極端子11の外面にはねじ山が形成されている。単電池12は、隣り合う電極端子11が異なる極性となるように配置されている。複数の単電池12は左右方向に並べられて単電池群13を構成している。
【0017】
(電池配線モジュール14)
図1における前側に配されて、隣り合う単電池12同士を接続する電池配線モジュール14は連結用電池配線モジュール14Aとされており、図1における後ろ側に配されて隣り合う単電池12同士を接続すると共に単電池群13を車両に配された電力導体15と接続する電池配線モジュール14は外部接続用電池配線モジュール14Bとされている。電力導体15としては、電線、バスバー等、必要に応じて任意の導体を用いることができる。
【0018】
(連結用電池配線モジュール14A)
図2に示すように、連結用電池配線モジュール14Aは、左右方向に連結された複数(本実施形態では6つ)の連結ユニット16を備える。連結ユニット16の並び方向は単電池群13における単電池12の並び方向と一致している。
(連結ユニット16)
連結ユニット16には、隣り合う単電池12の電極端子11間を接続する接続部材17が装着される。接続部材17は、銅、銅合金、SUS等からなる金属板材が所定の形状にプレス加工されてなる。接続部材17は上方から見て左右方向に延びる長方形状をなしている。接続部材17には、電極端子11が貫通される電極端子貫通孔18Aが、接続部材17を貫通して形成されている。
【0019】
連結ユニット16には、図3に示すように、接続部材17が収容される合成樹脂製の収容部19が形成されている。収容部19は上方から見て長方形状をなしており、接続部材17よりもやや大きな形状とされている。収容部19には上方に開口する開口部20Aが形成されており、この開口部20Aから接続部材17が収容部19内に収容されるようになっている。
【0020】
電極端子11は、接続部材17の電極端子貫通孔18A内に貫通された状態でナット21が螺合されることにより、接続部材17と電気的に接続される。接続部材17によって接続される隣り合う電極端子11の一方には、ナット21と接続部材17の間に電圧検知端子22が挟まれている。これにより電圧検知端子22と電極端子11とが電気的に接続される。電圧検知端子22には電圧検知線23の一方の端部が圧着等の公知の手法により接続されている。電圧検知線23の他方の端部は図示しないECUに接続されている。
【0021】
連結ユニット16には、図3に示すように、電圧検知線23が収容されて左右方向に配索される合成樹脂製の電線配索部24Aが形成されている。電線配索部24Aは左右方向から見て概ね溝状をなしており、電圧検知線23が収容可能になっている。電線配索部24Aと、収容部19とは、合成樹脂製の連結部25Aによって連結(接続)されている。
【0022】
連結部25Aは、板状の底部71と底部71を挟んだ左右に設けられる一対の溝壁72A,72Bとからなる溝状をなしており、底部71に電圧検知端子22に接続される電圧検知線23の端末部が配される。一対の溝壁72A,72Bの上端部には、一対の爪部73が内方側に突出しており、この一対の爪部73により電圧検知線23を連結部25内に保持することができる。
【0023】
収容部19には、連結部25Aと反対側の側面からヒンジ26を介して合成樹脂製のカバー27が一体に形成されている。カバー27は、ヒンジ26を中心として回動可能になっている。カバー27は上方から見て概ね長方形状をなしている。カバー27は、収容部19、連結部25A、及び電線配索部24Aを覆うことができる大きさに設定されている。カバー27は、カバー27に形成されたカバーロック部28と、電線配索部24に形成されたカバーロック受け部29とが弾性的に係合することにより、収容部19、連結部25A、及び電線配索部24Aを覆った状態で保持されるようになっている。
【0024】
カバー27には、カバー27が閉じられた状態で収容部19側に位置する面に、収容部19側に突出するリブ30が形成されている。リブ30は、略長方形状をなす閉じたループ状形成されている。リブ30は、カバー27が閉じられた状態で収容部19内に入り込むように形成されている。詳細には、収容部19の開口部20Aの口縁よりもやや小さな形状に形成されている。
【0025】
(連結ユニット16の係合構造)
連結ユニット16の(連結部25Aにおける)左端部(連結方向における一方の端部)には、外方(連結方向)に突出する係止部31が形成されている。係止部31は、図4に示すように、板状の撓み片31Aと、撓み片31Aの先端部にて下方(連結方向と直交する方向(接続部材17の接続方向と直交する方向))に突出して第1係合孔34の孔縁に係止される係止突部32とからなる。
【0026】
撓み片31Aは、図7に示すように、その基端部31B側が上方に湾曲しており、この基端部31Bが連結部25の溝壁72Aの上端部と一体になっている。
係止突部32は段差状に下方に突出し、先端側に向けて傾斜状に突出寸法が小さくなる形状をなす。
【0027】
図3及び図6に示すように、連結ユニット16の右端部(連結方向における一方の端部)には、係止部31に係止される係止受け部33が形成されている。係止受け部33は、上面側が開口するコ字状に形成されており、この係止受け部33に設けられる第1係合孔34が左右方向に貫通する形状となっている。
【0028】
図7に示すように、係止突部32は、第1係合孔34の内部を貫通して第1係合孔34の孔縁部(係止受け部33の連結方向の端部)に、係止突部32の段差部分が当接するようになっている。係止受け部33(第1係合孔34)と係止突部32との間には、所定のクリアランス35Aが形成されている。所定のクリアランス35Aとは、一般に係合孔の孔縁部に係止突部を係止するという係止構造を採用する場合に、係合孔と係止突部との間に形成されるクリアランスをいう。このクリアランス35Aが形成されていないと、僅かな寸法誤差によっても、係止突部が係合孔の孔縁部に係止できない場合が発生しうるからである。本実施形態においては、第1係合孔34の孔縁部と係止突部32との間に形成されたクリアランス35Aは0.2mmである。このクリアランス35Aの寸法範囲は、必要に応じて任意に設定しうる。
【0029】
図3に示すように、連結ユニット16の左端部(連結ユニット16の連結方向における一方の側)には、係止部31と前後方向(図3における矢線Yの示す方向)に並んで外方(連結方向)に突出する変動規制片36が形成されている。図3及び図5に示すように、変動規制片36は前後方向(図3における矢線Yで示す方向)に扁平な板状をなしている。言い換えると、変動規制片36は、上下方向に厚み寸法の大きい(肉厚の)形状をなしている。これにより、係止部31の肉厚とされる方向(前後方向)と、変動規制片36の肉厚とされる方向(上下方向)とは直交する関係となっている。変動規制片36の先端は、係止部31の先端と連結方向にほぼ同じ位置とされている。
【0030】
図3及び図6に示すように、連結ユニット16の右端部(連結ユニット16の連結方向における他方の側)は、収容部19と電線配策部24が連結されており、この連結された部分には、左右方向(連結ユニット16の連結方向)に挿通される変動規制片36が係合される第2係合孔37が第1係合孔34と前後に並んで設けられている。
第2係合孔37は、変動規制片36を挿通可能な、左右方向に貫通された貫通孔とされており、変動規制片36が挿通されると(嵌め入れられると)、隣り合う連結ユニット16の間で係止部31の先端側を軸とした(所定以上の)回転が規制されるようになっており、この回転(変動)を規制できる範囲で、変動規制片36と第2係合孔37との間のクリアランスが設定されている。
【0031】
(カバー27の係合構造)
図3に示すように、カバー27の左端部(左右両側縁の一方)には、外方に突出するカバー係合部38が形成されている。カバー係合部38は、二股に分かれて形成されており、各先端部には、カバー係合爪39が前後方向(図3における矢線Yで示す方向)の外方にそれぞれ突出して形成されている。
【0032】
図3及び図6に示すように、カバー係合部38が形成された側縁と反対側の側縁には、カバー係合部38と係合するカバー係合受け部40が形成されている。カバー係合受け部40には、カバー係合爪39が貫通されるカバー係合孔41が左右方向に貫通して形成されている。
【0033】
図8に示すように、カバー係合爪39は、カバー係合孔41の内部を貫通してカバー係合孔41の孔縁部に、カバー係合爪39がカバー係合孔41を貫通する方向の前側から当接するようになっている。カバー係合孔41とカバー係合爪39との間には、所定のクリアランス35Bが形成されている。所定のクリアランス35Bとは、一般に係合孔の孔縁部に係合爪を係止するという係止構造を採用する場合に、係合孔と係合爪との間に形成されるクリアランスをいう。このクリアランス35Bが形成されてないと、僅かな寸法誤差によっても、係合爪が係合孔の孔縁部に係止できない場合が発生しうるからである。本実施形態においては、カバー係合孔41の孔縁部とカバー27係止爪との間に形成されたクリアランス35Bは0.2mmである。このクリアランス35Bの寸法範囲は、必要に応じて任意に設定しうる。
【0034】
図2に示すように、連結用電池配線モジュール14Aは、係止部31と第1係合孔34(係止受け部33)、変動規制片36と第2係合孔37及びカバー係合部38とカバー係合受け部40とが係合することで、連結ユニット16が左右方向に連結して形成される。
【0035】
(外部接続用電池配線モジュール14B)
図2において後ろ側に配置された外部接続用電池配線モジュール14Bは、左右方向に連結された複数(本実施形態では5つ)の連結ユニット16と、連結された複数の連結ユニット16の左端部に連結された第1端部連結ユニット42と、連結された複数の連結ユニット16の右端部に連結された第2端部連結ユニット43と、を備える。第1端部連結ユニット42、連結ユニット16、及び第2端部連結ユニット43の並び方向は、単電池群13における単電池12の並び方向と同じになっている。
【0036】
(第1端部連結ユニット42)
図2に示すように、第1端部連結ユニット42は、単電池群13の左端部に位置する単電池12の、後ろ側の電極端子11と、車両に配設された電力導体15とを接続する第1端部接続部材44を有する。第1端部接続部材44は、銅、銅合金、SUS等からなる金属板材が所定の形状にプレス加工されてなる。第1端部接続部材44は上方から見て上下方向に細長い屈曲した形状をなしている。第1端部接続部材44の後端部には電極端子11が貫通される電極端子貫通孔18Bが形成されており、第1端部接続部材44の前端部には図示しないボルトが貫通されるボルト貫通孔45Aが形成されている。第1端部接続部材44と電力導体15とは、ボルト貫通孔45A内に挿通されたボルトが図示しないナットに螺合されることにより、ボルトの頭部とナットとの間に挟み付けられた状態で固定される。
【0037】
第1端部連結ユニット42には、図9に示すように、第1端部接続部材44が収容される合成樹脂製の第1端部接続部材収容部46が形成されている。第1端部接続部材収容部46は上方から見て、第1端部接続部材44に倣った形状であって、やや大きな形状をなしている。第1端部接続部材収容部46には上方に開口する開口部20Bが形成されており、この開口部20Bから第1端部接続部材44が、第1端部接続部材収容部46内に収容されるようになっている。
【0038】
電極端子11は、第1端部接続部材44の電極端子貫通孔18B内に貫通された状態でナット21が螺合されることにより、第1端部接続部材44と電気的に接続される。電極端子11には、ナット21と第1端部接続部材44の間に電圧検知端子22が挟まれている。これにより電圧検知端子22と電極端子11とが電気的に接続される。電圧検知端子22には電圧検知線23の一方の端部が圧着等の公知の手法により接続されている。電圧検知線23の他方の端部は図示しないECUに接続されている。
【0039】
第1端部連結ユニット42には、電圧検知線23が収容されて左右方向に配索される合成樹脂製の電線配索部24Bが形成されている。電線配索部24Bは左右方向から見て概ね溝状をなしており、電圧検知線23が収容可能になっている。電線配索部24Bと、第1端部接続部材収容部46とは、合成樹脂製の連結部25Bによって連結されている。連結部25Bには電圧検知端子22が保持されている。
【0040】
第1端部接続部材収容部46には、連結部25Bと反対側の側面から主ヒンジ48Aを介して合成樹脂製の第1端部カバー47が一体に形成されている。第1端部カバー47は、主ヒンジ48Aを中心として回動可能になっている。第1端部カバー47は上方から見て概ね、第1端部接続部材収容部46、連結部25B、及び電線配索部24Bに倣った形状をなしている。第1端部カバー47は、第1端部接続部材収容部46、連結部25B、及び電線配索部24Bを覆うことができる大きさに設定されている。
【0041】
第1端部カバー47には、更に副ヒンジ49Aが形成されている。第1端部カバー47は、この副ヒンジ49Aを中心として回動可能に形成されている。この副ヒンジ49Aにより、第1端部カバー47のうち第1端部接続部材44と電力導体15とが接続される領域に対応する部分が、開閉可能になっている。
【0042】
図10に示すように、第1端部カバー47は、第1端部カバー47に形成された第1端部カバーロック部50と、第1端部接続部材収容部46に形成された第1端部カバーロック受け部51とが弾性的に係合することにより、第1端部接続部材収容部46、連結部25B、及び電線配索部24Bを覆った状態で保持されるようになっている。
【0043】
第1端部カバー47には、図9に示すように、第1端部カバー47が閉じられた状態で、第1端部接続部材収容部46側に位置する面に、第1端部接続部材収容部46側に突出する第1端部側リブ52が形成されている。第1端部側リブ52は、第1端部カバー47が閉じられた状態で第1端部接続部材収容部46内に入り込むように形成されている。
【0044】
(第1端部連結ユニット42の係合構造)
第1端部連結ユニット42の右側縁には、第1端部連結ユニット42の右側に配される連結ユニット16に形成された係止部31と係合する第1端部係止受け部53が形成されている。
図9及び図11に示すように、第1端部係止受け部53には、係止突部32が貫通される第1端部第1係合孔54が左右方向に貫通して形成されている。
【0045】
係止部31と、第1端部係止受け部53(第1端部第1係合孔54)との係合構造は、図7に示した係止部31と係止受け部33(第1係合孔34)との係合構造と実質的に同一であるので、重複する説明は省略する。
図9及び図11に示すように、第1端部連結ユニット42の右側縁には、第1端部連結ユニット42の右側に配される連結ユニット16に形成された変動規制片36が係合される第1端部第2係合孔55が形成されている。第1端部第2係合孔55は、変動規制片36が貫通可能な、左右方向に貫通された貫通孔とされている。
【0046】
(第1端部カバー47の係合構造)
図9及び図11に示すように、第1端部カバー47の右側縁には、第1端部連結ユニット42の右側に位置する連結ユニット16のカバー27に形成されたカバー係合部38と係合する第1端部カバー係合受け部56が形成されている。第1端部カバー係合受け部56は、カバー係合爪39が貫通される第1端部カバー係合孔57が左右方向に貫通して形成されている。
【0047】
カバー係合部38と、第1端部カバー係合受け部56との係合構造は、図8に示したカバー係合部38とカバー係合受け部40との係合構造と実質的に同一であるので、重複する説明は省略する。
図2に示すように、第1端部連結ユニット42は、連結された複数子の連結ユニット16の左端部に連結される。詳細には、係止部31と第1端部係止受け部53とが係合する構成、及びカバー係合部38と第1端部カバー係合受け部56とが係合する構成により、第1端部連結ユニット42と連結ユニット16とが連結されている。
【0048】
(第2端部連結ユニット43)
図2に示すように、第2端部連結ユニット43は、単電池群13の右端部に位置する単電池12の、後ろ側の電極端子11と、車両に配設された電力導体15と、を接続する第2端部接続部材58を有する。第2端部接続部材58は、銅、銅合金、SUS等からなる金属板材が所定の形状にプレス加工されてなる。第2端部接続部材58は上方から見て左右方向に細長い屈曲した形状をなしている。第2端部接続部材58の左端部には電極端子11が貫通される電極端子貫通孔18Cが形成されており、第2端部接続部材58の右端部には図示しないボルトが貫通されるボルト貫通孔45Bが形成されている。第2端部接続部材58と電力導体15とは、ボルト貫通孔45B内に挿通されたボルトが図示しないナットに螺合されることにより、ボルトの頭部とナットとの間に挟み付けられた状態で固定される。
【0049】
第2端部連結ユニット43には、図12に示すように、第2端部接続部材58が収容される合成樹脂製の第2端部接続部材収容部59が形成されている。第2端部接続部材収容部59は上方から見て、第1端部接続部材44に倣った形状であって、やや大きな形状をなしている。第2端部接続部材収容部59には上方に開口する開口部20Cが形成されており、この開口部20Cから第2端部接続部材58が、第2端部接続部材収容部59内に収容されるようになっている。
【0050】
電極端子11は、第2端部接続部材58の電極端子貫通孔18C内に貫通された状態でナット21が螺合されることにより、第2端部接続部材58と電気的に接続される。電極端子11には、ナット21と第2端部接続部材58の間に電圧検知端子22が挟まれている。これにより電圧検知端子22と電極端子11とが電気的に接続される。電圧検知端子22には電圧検知線23の一方の端部が圧着等の公知の手法により接続されている。電圧検知線23の他方の端部は図示しないECUに接続されている。
【0051】
第2端部連結ユニット43には、電圧検知線23が収容されて左右方向に配索される合成樹脂製の電線配索部24Cが形成されている。電線配索部24Cは左右方向から見て概ね溝状をなしており、電圧検知線23が収容可能になっている。電線配索部24Cと、第2端部接続部材収容部59とは、合成樹脂製の連結部25Cによって連結されている。連結部25Cには電圧検知端子22が保持されている。
【0052】
第2端部接続部材収容部59には、連結部25Cと反対側の側面から主ヒンジ48Bを介して合成樹脂製の第2端部カバー60が一体に形成されている。第2端部カバー60は、主ヒンジ48Bを中心として回動可能になっている。第2端部カバー60は上方から見て概ね、第2端部接続部材収容部59、連結部25C、及び電線配索部24Cに倣った形状をなしている。第2端部カバー60は、第2端部接続部材収容部59、連結部25C、及び電線配索部24Cを覆うことができる大きさに設定されている。
【0053】
図14に示すように、第2端部カバー60は、第2端部カバー60に形成された第2端部カバーロック部61と、第2端部接続部材収容部59に形成された第2端部カバーロック受け部62とが弾性的に係合することにより、第2端部接続部材収容部59の一部、連結部25C、及び電線配索部24Cを覆った状態で保持されるようになっている。
【0054】
第2端部カバー60には、図15に示すように、更に副ヒンジ49Bが形成されている。第2端部カバー60は、この副ヒンジ49Bを中心として回動可能に形成されている。この副ヒンジ49Bにより、第2端部カバー60のうち第2端部接続部材58と電力導体15とが接続される領域に対応する部分が、開閉可能になっている。
【0055】
図13に示すように、第2端部カバー60は、第2端部カバー60に形成された第2端部カバー副ロック部63と、第2端部接続部材収容部59に形成された第2端部カバー副ロック受け部64とが弾性的に係合することにより、第2端部接続部材収容部59のうち第2端部接続部材58と電力導体15とが接続される領域に対応する部分を覆った状態で保持されるようになっている。
第2端部カバー60には、第2端部カバー60が閉じられた状態で、第2端部接続部材収容部59側に位置する面に、第2端部接続部材収容部59側に突出する第2端部側リブ65が形成されている。第2端部側リブ65は、第2端部カバー60が閉じられた状態で収容部19内に入り込むように形成されている。
【0056】
(第2端部連結ユニット43の係合構造)
図12に示すように、第2端部連結ユニット43の左側縁には、第2端部連結ユニット43の左側に配される連結ユニット16に形成された係止受け部33と係合する第2端部係止部66が形成されている。第2端部係止部66は、図12に示すように、左方に突出して形成されている。また、図15に示すように、第2端部係止部66の先端には、下方に突出する第2端部ユニット係合爪67が形成されている。
【0057】
第2端部係止部66と、係止受け部33(第1係止孔34)との係合構造は、図7に示した係止部31と係止受け部33(第1係止孔34)との係合構造と実質的に同一であるので、重複する説明は省略する。
図12に示すように、第2端部連結ユニット43の左側縁には、係止部31と前後方向(図12における矢線Yの示す方向)に並ぶと共に左方に突出する第2端部変動規制片68が形成されている。図12及び図13に示すように、第2端部変動規制片68は前後方向(図12における矢線Yで示す方向)に扁平な板状をなしている。第2端部変動規制片68は、第2端部連結ユニット43の左側に配された連結ユニット16に形成された第2係合孔37に貫通されるようになっている。
【0058】
(第2端部カバー60の係合構造)
図12に示すように、第2端部カバー60の左側縁には、左方に突出する第2端部カバー係合部69が形成されている。第2端部カバー係合部69は、二股に分かれて形成されており、各先端部には、第2端部カバー係合爪70が前後方向(図12における矢線Yで示す方向)の外方にそれぞれ突出して形成されている。第2端部カバー係合部69は、第2端部連結ユニット43の左側に配された連結ユニット16に形成されたカバー27のカバー係合受け部40と係合するようになっている。
【0059】
第2端部カバー係合部69と、カバー係合受け部40との係合構造は、図8に示したカバー係合部38とカバー係合受け部40との係合構造と実質的に同一であるので、重複する説明は省略する。
図2に示すように、第2端部連結ユニット43は、連結された複数子の連結ユニット16の右端部に連結される。詳細には、第2端部係止部66と係止受け部33(第1係合孔34)とが係合する構成、及び第2端部カバー係合部69とカバー係合受け部40とが係合する構成により、第2端部連結ユニット43と連結ユニット16とが連結されている。
【0060】
(組み立て方法及び取り付け方法について)
続いて、電池配線モジュール14の組み立て方法及び取り付け方法の一例について、以下に説明する。まず、6つの連結ユニット16を用意し、一の連結ユニット16の係止部31と、他の連結ユニット16の係止受け部33とを左右方向から順に係合させると共に、一の連結ユニット16のカバー係合部38と、他の連結ユニット16のカバー係合受け部40とを左右方向から順に係合させる。これにより、5つの連結ユニット16が左右方向に連結される。このとき、係止部31が第1係合孔34の孔縁に係止されるとともに、変動規制片36が第2係合孔37に嵌め入れられて両ユニット16間の連結方向以外の相対的な移動が規制されるため、係止部31の第1係合孔34の孔縁への係止が解除されるような係止部31の先端側を軸とした回転(変動)が生じにくい状態となっているため、両連結ユニット16間が比較的強固に連結された状態となる。
【0061】
次いで、各連結ユニット16の収容部19内に、接続部材17を収容する。
続いて、電圧検知線23の一方の端部に電圧検知端子22を圧着し、電圧検知線23と電圧検知端子22とを接続する。電圧検知線23を、連結された連結ユニット16の電線配索部24Aに配索し、各連結部25Aにおいて各電圧検知端子22を保持させ、各電圧検知端子22を各収容部19内に配置する。これにより、図16に示すように、連結用電池配線モジュール14Aが完成する。
【0062】
次に、1つの第1端部連結ユニット42と、5つの連結ユニット16と、1つの第2端部連結ユニット43と、を用意する。第1端部連結ユニット42の第1端部係止受け部53と、連結ユニット16の係合部とを左右方向から係合させると共に、第1端部連結ユニット42の第1端部カバー係合受け部56と、連結ユニット16のカバー係合部38とを左右方向から係合させる。また、一の連結ユニット16の係止部31と他の連結ユニット16の係止受け部33(第1係合孔34)とを左右方向から係合させると共に、一の連結ユニット16のカバー係合部38と他の連結ユニット16のカバー係合受け部40とを左右方向から係合させる。また、連結ユニット16の係止受け部33と、第2端部連結ユニット43の第2端部係止部66とを左右方向から係合させると共に、連結ユニット16のカバー係合受け部40と、第2端部連結ユニット43の第2カバー係合部38と、を左右方向から係合させる。
【0063】
次いで、第1端部連結ユニット42の第1端部接続部材収容部46の内部に、第1端部接続部材44を収容する。続いて、各連結ユニット16の収容部19内に、接続部材17を収容する。更に、第2端部連結ユニット43の第2端部接続部材収容部59の内部に、第2端部接続部材58を収容する。
続いて、電圧検知線23の一方の端部に電圧検知端子22を圧着し、電圧検知線23と電圧検知端子22とを接続する。電圧検知線23を、連結された第1端部連結ユニット42、連結ユニット16、及び第2端部連結ユニット43の電線配索部24A,24B,24Cに配索し、各連結部25A,25B,25Cにおいて各電圧検知端子22を保持させ、各電圧検知端子22をそれぞれ、第1端部接続部材収容部46、収容部19、及び第2端部接続部材収容部59の内部に配置する。これにより、図17に示すように、外部接続用電池配線モジュール14Bが完成する。
【0064】
続いて、12個の単電池12を、電極端子11が形成された面を上にして並べる。単電池12は、1つの単電池12の電極端子11が前後方向にして、左右方向に12個並べて配する。次いで、単電池群13の前側に位置する電極端子11に、上方から連結用電池配線モジュール14Aを取り付ける。このとき、電極端子11が、接続部材17の電極端子貫通孔18A、18B、18Cに貫通されるようにする。
【0065】
次に、単電池群13の後ろ側に位置する電極端子11に、上方から外部接続用電池配線モジュール14Bを取り付ける。このとき、電極端子11が、第1端部接続部材44の電極端子貫通孔18B、接続部材17の電極端子貫通孔18A、及び第2端部接続部材58の電極端子貫通孔18Cに貫通されるようにする(図18参照)。
【0066】
その後、各電極端子11にナット21を螺合する。これにより、図2に示すように、12個の単電池12が直列に接続される。
【0067】
続いて、連結用電池配線モジュール14Aについて、連結された複数のカバー27を、ヒンジ26を中心に回動させ、収容部19、連結部25A、及び電線配索部24Aを覆うようにして閉じる。このとき、カバーロック部28と、カバーロック受け部29とが弾性的に係合することにより、カバー27が閉じられた状態で保持される。
【0068】
次に、外部接続用電池配線モジュール14Bについて、連結された第1端部カバー47、複数のカバー27、及び第2端部カバー60を、主ヒンジ48A,48B、及びヒンジ26を中心に回動させ、収容部19、連結部25A,25B,25C、及び電線配索部24A,24B,24Cを覆うようにして閉じる。このとき、カバーロック部28と、カバーロック受け部29とが弾性的に係合すると共に、第2端部カバーロック部61と、第2端部接続部材収容部59に形成された第2端部カバーロック受け部62とが弾性的に係合することにより、連結された第1端部カバー47、複数のカバー27、及び第2端部カバー60が閉じられた状態で保持される。
【0069】
この状態では、第1端部連結ユニット42のうち、第1端部接続部材44と外部導体とが接続される部分に対応する領域、及び、第2端部連結ユニット43のうち、第2端部接続部材58と外部導体とが接続される部分に対応する領域については、副ヒンジ49を中心にして開閉可能になっている(図19及び図20参照)。
【0070】
続いて、車両に配設された電力導体15と、第1端部接続部材44とをボルト締めによって接続する。また、電力導体15と、第2端部接続部材58とを、ボルト締めによって接続する。その後、副ヒンジ49Aを中心にして第1端部カバー47を回動させ、第1端部カバーロック部50と、第1端部カバーロック受け部51とを弾性的に係合させる。これにより、第1端部カバー47が、第1端部接続部材収容部46を覆った状態で保持される。また、副ヒンジ49Bを中心にして第2端部カバー60を回動させ、第2端カバー副ロック部63と、第2端部カバー副ロック受け部64とを弾性的に係合させる。これにより、第2端部カバー60が、第2端部接続部材収容部59を覆った状態で保持される(図1、図21、及び図22参照)。これにより電池モジュール10が完成する。
【0071】
(本実施形態の作用、効果)
(1)正極及び負極の電極端子11を有する単電池12が複数個並べられた単電池群13に取付けられる電池配線モジュール14であって、隣り合う単電池12の電極端子11間を電気的に接続する複数の接続部材17と、各接続部材17を保持する複数の連結ユニット16とを備え、連結ユニット16には、連結ユニット16の連結方向における一方の側に設けられ連結方向に開口する第1係合孔34と、連結ユニット16の連結方向における他方の側に設けられ隣の連結ユニット16における第1係合孔34に挿通されて第1係合孔34の孔縁に係止される係止部31と、連結ユニット16の連結方向における一方の側に設けられ連結方向に開口する第2係合孔37と、連結ユニット16の連結方向における第2係合孔37とは異なる側に設けられ、隣の連結ユニット16における第2係合孔37に挿通されて連結方向(挿通方向)と異なる方向への変動を規制する変動規制片36とを備えている。
本実施形態によれば、係止部31が連結ユニット16の連結方向に開口する第1係合孔34の孔縁に係止されるため、確実に連結ユニット16間を連結することが可能となる。
【0072】
ここで、係止部31が第1係合孔34に係止されるのみでは、例えば一方のユニットが係止部31の先端側を軸として回転した場合に係止部31の係止が解除されるおそれがあるが、本実施形態では、係止部31の他に、変動規制片36が第2係合孔37に挿通されて連結方向と異なる方向への変動を規制するようになっており、連結ユニット16の係止部31の先端側を軸とした回転(変動)を抑制することが可能となる。よって、簡易な構成で係止部31の係止が解除されることを防止することができる。
【0073】
(2)係止部31は、板状の撓み片31Aと、撓み片31Aの先端側にて連結方向と直交する側に突出して第1係合孔34の孔縁に係止される係止突部32とからなる。
このようにすれば、簡素な構成で、係止部31を第1係合孔34の孔縁に係止させることが可能になる。
【0074】
(3)変動規制片36は、撓み片31Aの厚み方向に肉厚の形状をなす。
このようにすれば、簡素な構成で確実に連結ユニット16の係止部31の先端側を軸とした回転を規制することが可能となる。
【0075】
<他の実施形態>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施形態に限定されるものではなく、例えば次のような実施形態も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施形態では、第1係合孔34及び第2係合孔37は、連結ユニット16の右端側(連結方向における一方の側)に設けられ、係止部31と変動規制片36は、前記連結ユニット16の左端側(連結方向における他方の側)に設けられる構成としたが、これに限られず、係止部31及び変動規制片36(第1係合孔34及び第2係合孔37)が連結ユニット16の連結方向における異なる側に設けられるようにしてもよい。具体的には、第1係合孔34と変動規制片36が連結ユニット16の連結方向における一方の側に設けられ、第2係合孔37と係止部31とが連結ユニット16の連結方向における他方の側に設けられるようにしてもよい。
【0076】
(2)係止部31と第1係合孔34とがクリアランスを有しないで係合する構成としてもよい。例えば、係止部が第1係合孔34圧入される構成としてもよい。
(3)本実施形態においては、12個の電池が直列に接続される構成としたが、これに限られず、2〜11、又は13個以上の電池が直列に接続される構成としてもよく、また、複数の電池が並列に接続される構成としてもよい。
【0077】
(4)本実施形態においては、5つ又は6つの連結ユニット16が連結される構成とされたが、これに限られず、必要に応じて、2つ〜4つ、又は7つ以上の、任意の個数の連結ユニット16が連結される構成としてもよい。
【符号の説明】
【0078】
10…電池モジュール
11…電極端子
12…端電池
14A…連結用電池配線モジュール(電池配線モジュール14)
14B…外部接続用電池配線モジュール(電池配線モジュール14)
15…電力導体
16…連結ユニット
17…接続部材
19…収容部
26…ヒンジ
27…カバー
30…リブ
31…係止部
31B…基端部
32…係止突部
33…係止受け部
34…第1係合孔
36…変動規制片
38…カバー係合部
39…カバー係合爪
40…カバー係合受け部
41…カバー係合孔
42…第1端部連結ユニット
43…第2端部連結ユニット
44…第1端部接続部材
46…第1端部接続部材収容部
47…第1端部カバー
48A,48B…主ヒンジ
49A,49B…副ヒンジ
52…第1端部側リブ
53…第1端部係止受け部
54…第1端部第1係合孔
56…第1端部カバー係合受け部
57…第1端部カバー係合孔
58…第2端部接続部材
59…第2端部接続部材収容部
60…第2端部カバー
65…第2端部側リブ
66…第2端部係止部
67…第2端部ユニット係合爪
69…第2端部カバー係合部
70…第2端部カバー係合爪
71…底部
72A,72B…溝壁部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
正極及び負極の電極端子を有する単電池が複数個並べられた単電池群に取付けられる電池配線モジュールであって、
隣り合う前記単電池の電極端子間を電気的に接続する複数の接続部材と、
前記各接続部材を保持する複数の連結ユニットとを備え、
前記連結ユニットには、
前記連結ユニットの連結方向における一方の側に設けられ前記連結方向に開口する第1係合孔と、
前記連結ユニットの連結方向における他方の側に設けられ隣の連結ユニットにおける前記第1係合孔に挿通されて前記第1係合孔の孔縁に係止される係止部と、
前記連結ユニットの連結方向における前記一方の側又は前記他方の側に設けられ前記連結方向に開口する第2係合孔と、
前記連結ユニットの連結方向における前記第2係合孔とは異なる側に設けられ、隣の連結ユニットにおける前記第2係合孔に挿通されて前記連結方向と異なる方向への変動を規制する変動規制片と、を備えている電池配線モジュール。
【請求項2】
前記係止部は、板状の撓み片と、前記撓み片の先端側にて前記連結方向と直交する側に突出して前記第1係合孔の孔縁に係止される係止突部とを備えることを特徴とする請求項1記載の電池配線モジュール。
【請求項3】
前記変動規制片は、前記撓み片の厚み方向に肉厚の形状をなすことを特徴とする請求項2記載の電池配線モジュール。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2013−16379(P2013−16379A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−149074(P2011−149074)
【出願日】平成23年7月5日(2011.7.5)
【出願人】(395011665)株式会社オートネットワーク技術研究所 (2,668)
【出願人】(000183406)住友電装株式会社 (6,135)
【出願人】(000002130)住友電気工業株式会社 (12,747)
【Fターム(参考)】