説明

電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータおよびその制御方法

【課題】 複数のDC/DCコンバータの各々を電流共振型DC/DCコンバータで構成した場合において、基板上での実装面積を削減すること。
【解決手段】 複数の共振回路をそれぞれ含む複数の電流共振型DC/DCコンバータ(12A−1〜12A−N)を備え、複数の電流共振型DC/DCコンバータからそれぞれ複数の出力電圧(Vout(1)〜Vout(N))を出力する電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ(10A)は、複数の共振回路の共振用インダクタ(Lr)を共用している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電源装置に関し、特に、複数の共振回路を用いて複数の出力電圧を生成する電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータおよびその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
直流(DC)入力電圧をそのDC入力電圧とは異なるDC出力電圧に変換する電源装置として、DC/DCコンバータが知られている。複数の負荷へそれぞれ異なる電圧値を持つ複数のDC出力電圧を供給する場合、従来のマルチ出力DC/DCコンバータおいては、1つのDC入力電圧(以下、単に「入力電圧」とも呼ぶ。)を複数のDC/DCコンバータを用いてスイッチングし、複数の負荷へそれぞれ複数のDC出力電圧(以下、単に「出力電圧」とも呼ぶ。)を供給している。
【0003】
図1に従来のマルチ出力DC/DCコンバータ10を示す。図示のマルチ出力DC/DCコンバータ10は、入力電源11からの入力電圧Vinを受ける第1乃至第N(Nは2以上の整数)のDC/DCコンバータ12−1、12−2、…、12−Nを備える。第1乃至第NのDC/DCコンバータ12−1〜12−Nは、入力電圧Vinをスイッチングして、それぞれ第1乃至第Nの出力電圧Vout(1)、Vout(2)、…、Vout(N)を出力する。第1乃至第Nの出力電圧Vout(1)〜Vout(N)は、それぞれ、第1乃至第Nの負荷13−1、13−2、…、13−Nへ供給される。
【0004】
図2に第1乃至第NのDC/DCコンバータ12−1〜12−Nの各々として使用されるDC/DCコンバータ12を示す。図示のDC/DCコンバータ12は、PWM(パルス幅変調)型DC/DCコンバータであって、降圧形である。入力電源11には並列に入力コンデンサCiが接続されている。
【0005】
PWM型DC/DCコンバータ12は、スイッチSWと、ダイオードDと、出力インダクタLoと、キャパシタンス素子(出力コンデンサ)Coとから構成されている。
【0006】
スイッチSWの一端は、入力電源11の陽極に接続され、スイッチSWの他端は、ダイオードDのカソードと出力インダクタLoの一端とに接続されている。ダイオードDのアノードは接地されている。出力インダクタLoの他端は出力コンデンサCoを介して接地されている。出力コンデンサCoの両端に出力電圧Voutが現れる。尚、スイッチSWのオン/オフの制御は、図示しない制御回路から供給されるPWM信号によって行われる。
【0007】
しかしながら、PWM型DC/DCコンバータ12は、スイッチSWがオンからオフへ又はオフからオンへ切り替わるときのスイッチングロスが大きいという問題点がある。
【0008】
このようなスイッチングロスを無くすことができるDC/DCコンバータとして、電流共振型DC/DCコンバータが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0009】
図3に電流共振型DC/DCコンバータ12Aを示す。図示の電流共振型DC/DCコンバータ12Aも降圧形である。
【0010】
電流共振型DC/DCコンバータ12Aは、共振用インダクタLrと共振用キャパシタCrとから成る共振回路が更に付加されている点を除いて、図2に図示したPWM型DC/DCコンバータ12と同様の構成を有する。従って、同様の機能を有するものには同一の参照符号を付して、説明の簡略化のためにそれらの説明については省略する。
【0011】
共振用インダクタLrと共振用キャパシタCrとから成る共振回路は、スイッチSWとダイオードDとの間に挿入されている。詳述すると、共振用インダクタLrの一端は、スイッチ回路SWの他端に接続され、共振用インダクタLrの他端は、共振用キャパシタCrを介して接地される。共振用キャパシタCrはダイオードDと並列に接続されている。すなわち、共振用キャパシタCrの一端は、ダイオードDのカソードと出力インダクタLoの一端とに接続され、共振用キャパシタCrの他端は接地されている。ダイオードDのアノードは接地されている。
【0012】
尚、ダイオードDの代わりにスイッチ(短絡スイッチ)を用いても良い。また、入力コンデンサCiは削除されても良い。
【0013】
尚、共振用インダクタLrにはスイッチング周期に対して共振期間のみ電流を流す。スイッチング周期から共振期間を除いた期間は、共振用インダクタLrへは電流を流さない。入出力電圧比Vin/Voutが小さくなる程、共振期間に対するスイッチング周期が長くなり、共振用インダクタLrに電流を流さない期間がますます増える(例えば、特許文献2参照)。
【0014】
【特許文献1】特開平9−103070号公報
【特許文献2】米国特許第4720667号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0015】
ここで、図1に示されるマルチ出力DC/DCコンバータ10において、第1乃至第Nの負荷13−1〜13−Nにそれぞれ第1乃至第Nの出力電圧Vout(1)〜Vout(N)を供給する場合において、第1乃至第NのDC/DCコンバータ12−1〜12−Nの各々を、図3に示したような電流共振型DC/DCコンバータ12Aで構成したとする。この場合、共振用インダクタLrを負荷の数Nに応じて複数個(本例では、N個)用意する必要がある。そのため、これら複数個の共振用インダクタLrが基板上に占める実装面積が非常に大きくなってしまう。
【0016】
また、共振用インダクタLrのインダクタンス値は比較的小さい値である。しかしながら、各共振用インダクタLrをワイヤーや基板パターンなどを用いた空芯コイルによって構成すると、複数個の共振用インダクタLrの間で互いに結合が起きてしまうという問題が生じる。
【0017】
したがって、本発明の課題は、複数のDC/DCコンバータの各々を電流共振型DC/DCコンバータで構成した場合において、基板上での実装面積を削減することができる、電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータを提供することにある。
【0018】
本発明の他の課題は、複数の電流共振型DC/DCコンバータの間で互いに結合が起きるのを防止することができる、電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0019】
本発明の第1の態様によれば、複数の共振回路をそれぞれ含む複数の電流共振型DC/DCコンバータ(12A−1〜12A−N;12B−1〜12B−N;12C−1〜12C−N;12D−1〜12D−N)を備え、前記複数の電流共振型DC/DCコンバータからそれぞれ複数の出力電圧(Vout(1)〜Vout(N))を出力する電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータにおいて、前記複数の共振回路の共振用インダクタ(Lr)を共用したことを特徴とする電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ(10A;10B;10C;10D)が得られる。
【0020】
上記本発明の第1の態様による電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ(10A;10B;10C;10D)において、前記複数の電流共振型DC/DCコンバータの各々は、降圧形電流共振型DC/DCコンバータ(12A−1〜12A−N)から構成されても良いし、昇圧形電流共振型DC/DCコンバータ(12C−1〜12C−N)から構成されても良いし、極性反転形電流共振型DC/DCコンバータ(12D−1〜12D−N)から構成されても良いし、同期整流型の降圧形電流共振型DC/DCコンバータから構成されても良いし、同期整流型の昇圧形電流共振型DC/DCコンバータから構成されても良いし、或いは同期整流型の極性反転形電流共振型DC/DCコンバータから構成されても良い。
【0021】
本発明の第2の態様によれば、共振用インダクタ(Lr)を共用した複数の共振回路(Cr〜Cr)と複数のスイッチ(SW〜SW;SW11〜SWN1)とをそれぞれ含む複数の電流共振型DC/DCコンバータ(12A−1〜12A−N;12B−1〜12B−N;12C−1〜12C−N;12D−1〜12D−N)を備え、前記複数の電流共振型DC/DCコンバータからそれぞれ複数の出力電圧を出力する電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ(10A;10B;10C;10D)の制御方法であって、前記複数のスイッチをそれぞれオン/オフする複数の制御信号(φ〜φ;φ11〜φN1;φ1M〜φNM)のスイッチング周波数(fSW)を同じにし、かつ互いに位相をずらすことを特徴とする電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの制御方法が得られる。
【0022】
上記本発明の第2の実施の形態に係る電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの制御方法において、ある電流共振型DC/DCコンバータの共振回路における共振期間が終了した後に、次に駆動すべき電流共振型DC/DCコンバータのスイッチをオンするように制御することが好ましい。また、前記複数の電流共振型DC/DCコンバータの各々は、降圧形電流共振型DC/DCコンバータ(12A−1〜12A−N)から構成されて良いし、昇圧形電流共振型DC/DCコンバータ(12C−1〜12C−N)から構成されても良いし、極性反転形電流共振型DC/DCコンバータ(12C−1〜12C−N)から構成されても良いし、同期整流型の降圧形電流共振型DC/DCコンバータから構成されても良いし、同期整流型の昇圧形電流共振型DC/DCコンバータから構成されても良いし、或いは同期整流型の極性反転形電流共振型DC/DCコンバータから構成されても良い。
【0023】
本発明の第3の態様によれば、1つの入力電圧(Vin)から第1乃至第N(Nは2以上の整数)の出力電圧(Vout(1)〜Vout(N))を生成して、前記第1乃至第Nの出力電圧をそれぞれ第1乃至第Nの負荷(13−1〜13−N)へ供給する電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータにおいて、互いに並列に接続され、それぞれ、第1乃至第Nの共振用キャパシタ(Cr〜Cr)と第1乃至第Nのスイッチ(SW〜SW;SW11〜SWN1)とを含む第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ(12A−1〜12A−N;12B−1〜12B−N;12C−1〜12C−N;12D−1〜12D−N)と、前記第1乃至第Nの共振用キャパシタと協働してそれぞれ第1乃至第Nの共振回路を構成する1個の共振用インダクタ(Lr)と、前記第1乃至第Nのスイッチのオン/オフを制御する制御回路(20;30)と、を備えることを特徴とする電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ(10A;10B;10C;10D)が得られる。
【0024】
上記本発明の第3の態様による電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ(10A;10B;10C;10D)において、前記第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータの各々は、降圧形電流共振型DC/DCコンバータ(12A−1〜12A−N)から構成されて良いし、昇圧形電流共振型DC/DCコンバータ(12C−1〜12C−N)から構成されても良いし、極性反転形電流共振型DC/DCコンバータ(12D−1〜12D−N)から構成されても良いし、同期整流型の降圧形電流共振型DC/DCコンバータから構成されても良いし、同期整流型の昇圧形電流共振型DC/DCコンバータから構成されても良いし、或いは同期整流型の極性反転形電流共振型DC/DCコンバータから構成されても良い。また、前記制御回路(20;30)は、前記第1乃至第Nのスイッチを、スイッチング周波数(fSW)が同じで、かつ互いに位相をずらしてオン/オフ制御することが好ましい。また、前記制御回路(20;30)は、前記第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータの1つにおける共振回路の共振期間が終了した後に、次に駆動すべき電流共振型DC/DCコンバータのスイッチをオンするように制御することが望ましい。
【0025】
本発明の第4の態様によれば、1つの入力電圧(Vin)から第1乃至第N×M(N及びMは2以上の整数)の出力電圧を生成して、前記第1乃至第N×Mの出力電圧をそれぞれ第1乃至第N×Mの負荷(13−11〜13−NM)へ供給する電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータにおいて、互いに独立して制御される第1乃至第Mの電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ(10A−1)〜10A−M)を備え、前記第1乃至第Mの電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの各々は、互いに並列に接続され、それぞれ、第1乃至第Nの共振用キャパシタ(Cr11〜CrN1;Cr1M〜CrNM)と第1乃至第Nのスイッチ(SW11〜SWN1;SW1M〜SWNM)とを含む第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータと、前記第1乃至第Nの共振用キャパシタと協働してそれぞれ第1乃至第Nの共振回路を構成する1個の共振用インダクタ(Lr;Lr)と、前記第1乃至第Nのスイッチのオン/オフを制御する制御回路(20−1;20−M)と、を備えることを特徴とする電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ(10E)が得られる。
【0026】
上記本発明の第4の態様による電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ(10E)において、前記第1乃至第Mの電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの各々は、降圧形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ(10A)から構成されて良いし、昇圧形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ(10C)から構成されても良いし、極性反転形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ(10D)から構成されても良いし、同期整流型の降圧形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータから構成されても良いし、同期整流型の昇圧形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータから構成されても良いし、或いは同期整流型の極性反転形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータから構成されても良い。又は、前記第1乃至第Mの電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータは、降圧形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ(10A)、昇圧形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ(10C)、及び極性反転形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ(10D)のいずれか又はそれらの組み合わせから構成されても良いし、同期整流型の降圧形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ、同期整流型の昇圧形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ、及び同期整流型の極性反転形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータのいずれか又はそれらの組み合わせから構成されても良い。
【0027】
尚、上記括弧内の符号は、本発明の理解を容易にするために付したものであり、一例にすぎず、これらに限定されないのは勿論である。
【発明の効果】
【0028】
本発明では、複数の電流共振型DC/DCコンバータを構成する複数の共振回路の共振用インダクタを共用したので、共振用インダクタが基板上に占める実装面積を小さくでき、結合をなくすことができるという効果を奏する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態について詳細に説明する。
【0030】
図4を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Aについて説明する。
【0031】
図示の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Aは、第1乃至第N(Nは2以上の整数)の電流共振型DC/DCコンバータ12A−1、12A−2、…、12A−Nと、これら第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12A−1〜12A−Nで共用される1つの共振用インダクタLrとから構成されている。入力電源11には並列に入力コンデンサCiが接続されている。電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Aは降圧形である。
【0032】
共振用インダクタLrの一端は、入力電源11の陽極に接続され、共振用インダクタLrの他端は、第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12A−1〜12A−Nの入力端子に接続されている。
【0033】
第1の電流共振型DC/DCコンバータ12A−1は、第1の通電スイッチSWと、第1の共振用キャパシタCrと、第1のダイオードDと、第1の出力インダクタLoと、第1の出力コンデンサCoとから構成されている。同様に、第2の電流共振型DC/DCコンバータ12A−2は、第2の通電スイッチSWと、第2の共振用キャパシタCrと、第2のダイオードDと、第2の出力インダクタLoと、第2の出力コンデンサCoとから構成されている。第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12A−Nは、第Nの通電スイッチSWと、第Nの共振用キャパシタCrと、第NのダイオードDと、第Nの出力インダクタLoと、第Nの出力コンデンサCoとから構成されている。第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12A−1〜12A−Nは、それぞれ、第1乃至第Nの出力電圧Vout(1)、Vout(2)、…、Vout(N)を生成し、それらは、それぞれ、第1乃至第Nの負荷13−1、13−2、…、13−Nへ供給される。
【0034】
一般的に、第n(1≦n≦N)の電流共振型DC/DCコンバータ12A−nは、第nの通電スイッチSWと、第nの共振用キャパシタCrと、第nのダイオードDと、第nの出力インダクタLoと、第nの出力コンデンサCoとから構成されている。第nの通電スイッチSWの一端は、共振用インダクタLrの他端に接続され、第nの通電スイッチSWの他端は、第nの共振用キャパシタCrを介して接地されている。第nの共振用キャパシタCrと並列に第nのダイオードDが接続されている。詳述すると、第nのダイオードDのカソードは第nの通電スイッチSWの他端に接続され、第nのダイオードDのアノードは接地されている。第nの出力インダクタLoの一端は、第nのダイオードDのカソードに接続され、第nの出力インダクタLoの他端は、第nの出力コンデンサCoを介して接地されている。第nの出力コンデンサCoの両端には第nの出力電圧Vout(n)が現れる。
【0035】
共振用インダクタLrと第nの共振用キャパシタCrとによって、第nの電流共振型DC/DCコンバータ12A−nにおける第nの共振回路が構成される。
【0036】
第1乃至第Nの通電スイッチSW、SW、…、SWのオン/オフは、制御回路20から供給される第1乃至第Nの制御信号φ、φ、…、φによって制御される。制御回路20は、第1乃至第Nの出力電圧Vout(1)〜Vout(N)を受ける。また、制御回路20は、共振用インダクタLrを流れる電流ILrを検出する電流検出器(図示せず)から電流検出信号を受ける。第1乃至第Nの制御信号φ〜φは、同一のスイッチング周波数fSWを持つが、後述するように、互いに位相がずれている。制御回路20は、第k(1≦k≦N)の電流共振型DC/DCコンバータ12A−kの第kの共振回路(共振用インダクタLrと第kの共振用キャパシタCr)における共振期間が終わった後の共振用インダクタLrに電流ILrを流す必要の無い期間中に、次に駆動すべき第(k+1)(但し、kがNに等しいときは1)の電流共振型DC/DCコンバータ12A−(k+1)の第(k+1)の通電スイッチSW(k+1)をオンして、共振用インダクタLrを第(k+1)の電流共振型DC/DCコンバータ12A−(k+1)の第(k+1)の共振回路における第(k+1)の共振用インダクタとして用いる。
【0037】
第nの出力電圧Vout(n)は、下記の数1のように、第nの共振用キャパシタCrのキャパシタンス値(ここでは、便宜上、キャパシタCrと同じ記号Crで表している)で決定される。
【0038】
【数1】

【0039】
ここで、ωrnは第nの共振回路における第nの角周波数を表し、αは第nの角度係数である。第nの角周波数ωrnは、下記の数2で表される。
【0040】
【数2】

【0041】
ここで、frnは第nの共振回路における第nの共振周波数を表す。また、上記数1における、sinαは下記の数3で表される。
【0042】
【数3】

【0043】
ここで、ILonは第nの出力インダクタLoを流れる電流を表す。さらに、第nの角度係数αは、下記の数4で表される角度範囲にある。
【0044】
【数4】

【0045】
このような構成の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Aでは、1個の共振用インダクタLrを第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12A−1〜12A−Nで共用しているので、基板上に占める共振用インダクタLrの実装面積を小さくすることができる。また、共振用インダクタLrを1個のみ使用するので、図1の第1乃至第NのDC/DCコンバータ12−1〜12−Nとして図2に示したPWM型DC/DCコンバータ12を使用したPWM型マルチ出力DC/DCコンバータと比較しても、大きくサイズアップすることなく、スイッチングロスを削減することができる。さらに、共振用インダクタLrは1個しかないので、それを空芯コイルで構成しても、結合が起きることはない。尚、共振用インダクタLrとしては、上記基板上の寄生成分を用いてもよい。
【0046】
図5を参照して、図4に示した電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Aの動作について説明する。図5において、(a)は第1の通電スイッチSWのオン/オフの状態を示し、(b)は第1の通電スイッチSWを流れる電流ISW1を示し、(c)は第1の共振用キャパシタCrの両端電圧VCr1と第1の出力電圧Vout(1)とを示し、(d)は第2の通電スイッチSWのオン/オフの状態を示し、(e)は第2の通電スイッチSWを流れる電流ISW2を示し、(f)は第2の共振用キャパシタCrの両端電圧VCr2と第2の出力電圧Vout(2)とを示し、(g)は第Nの通電スイッチSWのオン/オフの状態を示し、(h)は第Nの通電スイッチSWを流れる電流ISWNを示し、(i)は第Nの共振用キャパシタCrの両端電圧VCrNと第Nの出力電圧Vout(N)とを示し、(j)は共振用インダクタLrを流れる電流ILrを示す。
【0047】
制御回路20は、先ず時刻tで、図5(a)に示されるように、オンを指示する第1の制御信号φを出力して第1の通電スイッチSWをオンする。これにより、図5(j)及び(b)に示されるように、共振用インダクタLrおよび第1の通電スイッチSWを通って、それぞれ、電流ILr、ISW1が流れる。これにより、図5(c)に示されるように、第1の共振用キャパシタCrが充電され、その両端電圧VCr1が上昇する。第1の通電スイッチSWを流れる電流ISW1が第1の出力インダクタLoを流れる電流ILo1よりも小さくなると、第1の共振用キャパシタCrは放電し、その両端電圧VCr1が低下する。
【0048】
引き続いて、制御回路20は、時刻tで、図5(a)に示されるように、オフを指示する第1の制御信号φを出力して第1の通電スイッチSWをオフする。
【0049】
電流検出器からの電流検出信号が共振用インダクタLrを流れる電流ILrが零であることを示していると、制御回路20は、第1の共振回路における共振期間が終了したと判断する。そこで、制御回路20は、時刻tで、図5(d)に示されるように、オンを指示する第2の制御信号φを出力して第2の通電スイッチSWをオンする。これにより、図5(j)及び(e)に示されるように、共振用インダクタLrおよび第2の通電スイッチSWを通って、それぞれ、電流ILr、ISW2が流れる。これにより、図5(f)に示されるように、第2の共振用キャパシタCrが充電され、その両端電圧VCr2が上昇する。第2の通電スイッチSWを流れる電流ISW2が第2の出力インダクタLoを流れる電流ILo2よりも小さくなると、第2の共振用キャパシタCrは放電し、その両端電圧VCr2が低下する。
【0050】
引き続いて、制御回路20は、時刻tで、図5(d)に示されるように、オフを指示する第2の制御信号φを出力して第2の通電スイッチSWをオフする。
【0051】
以下、第3乃至第(N−1)の電流共振型DC/DCコンバータ12A−3〜12A−(N−1)に対しても同様の動作を繰り返す。
【0052】
制御回路20は、第(N−1)の共振回路における共振期間が終了したと判断した後、時刻tで、図5(g)に示されるように、オンを指示する第Nの制御信号φを出力して第Nの通電スイッチSWをオンする。これにより、図5(j)及び(h)に示されるように、共振用インダクタLrおよび第Nの通電スイッチSWを通って、それぞれ、電流ILr、ISWNが流れる。これにより、図5(i)に示されるように、第Nの共振用キャパシタCrが充電され、その両端電圧VCrNが上昇する。第Nの通電スイッチSWを流れる電流ISWNが第Nの出力インダクタLoを流れる電流ILoNよりも小さくなると、第Nの共振用キャパシタCrは放電し、その両端電圧VCrNが低下する。
【0053】
引き続いて、制御回路20は、時刻tで、図5(g)に示されるように、オフを指示する第Nの制御信号φを出力して第Nの通電スイッチSWをオフする。
【0054】
制御回路20は、第Nの共振回路における共振期間が終了したと判断した後、時刻tで、図5(a)に示されるように、再びオンを指示する第1の制御信号φを出力して第1の通電スイッチSWをオンする。これ以後、電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Aは上述した動作を繰り返す。
【0055】
図5(a)、(d)、(g)から明らかなように、第1乃至第Nの制御信号φ〜φは、同一のスイッチング周期TSW、すなわち、同一のスイッチング周波数fSWを持つことが分かる。
【0056】
このように本実施の形態では、第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12A−1〜12A−N中の第1乃至第Nの通電スイッチSW〜SWを、位相をずらして駆動しているので、入力電圧Vinのリップルが小さく、入力電源11に対する負担を小さくすることができる。
【0057】
図6を参照して、本発明の第2の実施の形態に係る電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Bについて説明する。
【0058】
図示の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Bは、後述するように、各電流共振型DC/DCコンバータの構成要素であるダイオードの代わりに短絡スイッチを用いている点を除いて、図4に図示した電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Aと同様の構成を有する。
【0059】
電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Bは、第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12B−1、12B−2、…、12B−Nと、これら第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12B−1〜12B−Nで共用される1つの共振用インダクタCrとから構成されている。入力電源11には並列に入力コンデンサCiが接続されている。図示の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Bは降圧形であり、同期整流形である。
【0060】
共振用インダクタLrの一端は、入力電源11の陽極に接続され、共振用インダクタLrの他端は、第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12B−1〜12B−Nの入力端子に接続されている。
【0061】
第1の電流共振型DC/DCコンバータ12B−1は、第1の通電スイッチSW11と、第1の共振用キャパシタCrと、第1の短絡スイッチSW12と、第1の出力インダクタLoと、第1の出力コンデンサCoとから構成されている。同様に、第2の電流共振型DC/DCコンバータ12B−2は、第2の通電スイッチSW21と、第1の共振用キャパシタCrと、第2の短絡スイッチSW22と、第2の出力インダクタLoと、第2の出力コンデンサCoとから構成されている。第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12B−Nは、第Nの通電スイッチSWN1と、第Nの共振用キャパシタCrと、第Nの短絡スイッチSWN2と、第Nの出力インダクタLoと、第Nの出力コンデンサCoとから構成されている。第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12B−1〜12B−Nは、それぞれ、第1乃至第Nの出力電圧Vout(1)、Vout(2)、…、Vout(N)を生成し、それらは、それぞれ、第1乃至第Nの負荷13−1、13−2、…、13−Nへ供給される。
【0062】
一般に、第n(1≦n≦N)の電流共振型DC/DCコンバータ12B−nは、第nの通電スイッチSWn1と、第nの共振用キャパシタCrと、第nの短絡スイッチSWn2と、第nの出力インダクタLoと、第nの出力コンデンサCoとから構成されている。第nの通電スイッチSWn1の一端は、共振用インダクタLrの他端に接続され、第nの通電スイッチSWn1の他端は、第nの共振用キャパシタCrを介して接地されている。第nの共振用キャパシタCrと並列に第nの短絡スイッチSWn2が接続されている。第nの出力インダクタLoの一端は、第nの短絡スイッチSWn2を介して接地され、第nの出力インダクタLoの他端は、第nの出力コンデンサCoを介して接地されている。第nの出力コンデンサCoの両端には第nの出力電圧Vout(n)が現れる。
【0063】
共振用インダクタLrと第nの共振用キャパシタCrとによって、第nの電流共振型DC/DCコンバータ12B−nにおける第nの共振回路が構成される。
【0064】
第1乃至第Nの通電スイッチSW11、SW21、…、SWN1のオン/オフおよび第1乃至第Nの短絡スイッチSW12、SW22、…、SWN2のオン/オフは、それぞれ、制御回路30から供給される第1乃至第Nの通電制御信号φ11、φ21、…、φN1および第1乃至第Nの短絡制御信号φ12、φ22、…、φN2によって制御される。制御回路30は、第1乃至第Nの出力電圧Vout(1)〜Vout(N)を受ける。また、制御回路30は、共振用インダクタLrを流れる電流ILrを検出する電流検出器(図示せず)から電流検出信号を受ける。さらに、制御回路30は、第1乃至第Nの共振用キャパシタCr〜Crの両端電圧を検出する第1乃至第Nの電圧検出器(図示せず)から第1乃至第Nの電圧検出信号を受ける。第1乃至第Nの通電制御信号φ11〜φN1および第1乃至第Nの短絡制御信号φ12〜φN2は、同一のスイッチング周波数fSWを持つが、互いに位相がずれている。
【0065】
制御回路30は、第k(1≦k≦N)の電流共振型DC/DCコンバータ12B−kの第kの共振回路(共振用インダクタLrと第kの共振用キャパシタCr)における共振期間が終わった後の共振用インダクタLrに電流ILrを流す必要の無い期間中に、第(k+1)(但し、kがNに等しいときは1)の電流共振型DC/DCコンバータ12B−(k+1)の第(k+1)の通電スイッチSW(k+1)をオンして、共振用インダクタLrを第(k+1)の電流共振型DC/DCコンバータ12B−(k+1)の第(k+1)の共振回路における第(k+1)の共振用インダクタとして用いる。
【0066】
また、本実施の形態では、制御回路30は、第nの共振用キャパシタCrの両端電圧VCrnが0Vとなるタイミングで、第nの短絡スイッチSWn2をオンするように第nの短絡制御信号φn2を出力する。
【0067】
このような構成の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Bでも、1個の共振用インダクタLrを第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12B−1〜12B−Nで共用しているので、基板上に占める共振用インダクタLrの実装面積を小さくすることができる。また、共振用インダクタLrを1個のみ使用するので、図1の第1乃至第NのDC/DCコンバータ12−1〜12−Nの各々として図2に示したPWM型DC/DCコンバータ12を使用したPWM型マルチ出力DC/DCコンバータと比較しても、大きくサイズアップすることなく、スイッチングロスを削減することができる。さらに、共振用インダクタLrは1個しかないので、それを空芯コイルで構成しても、結合が起きることはない。尚、共振用インダクタLrとしては上記基板上の寄生成分を用いてもよい。
【0068】
また、第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12B−1〜12B−N中の第1乃至第Nの通電スイッチSW11〜SWN1を、位相をずらして駆動しているので、入力電圧Vinのリップルが小さく、入力電源11に対する負担を小さくすることができる。
【0069】
図7に図6に図示した電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Bの具体例を示す。第1乃至第Nの通電スイッチSW11〜SWN1および第1乃至第Nの短絡スイッチSW12〜SWN2の各々は、NチャネルMOSFETで構成されている。尚、第1乃至第Nの通電スイッチSW11〜SWN1には、それぞれ、第1乃至第Nの通電ボディダイオードBD11、BD21、…、BDN1が並列に接続されている。第1乃至第Nの短絡スイッチSW12〜SWN2には、それぞれ、第1乃至第Nの短絡ボディダイオードBD12、BD22、…、BDN2が並列に接続されている。
【0070】
また、デットタイム中のロスを低減するために、第1乃至第Nの短絡スイッチSW12〜SWN2と並列にそれぞれショットキバリアダイオードを付加しても良い。
【0071】
図7ではスイッチにMOSFETを使用しているが、スイッチとしてバイポーラトランジスタや接合形FETなどを使用しても良いのは勿論である。
【0072】
図8を参照して、本発明の第3の実施の形態に係る電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Cについて説明する。
【0073】
図示の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Cは、第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12C−1、12C−2、…、12C−Nと、これら第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12C−1〜12C−Nで共用される1つの共振用インダクタLrとから構成されている。入力電源11には並列に入力コンデンサCiが接続されている。電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Cは昇圧形である。
【0074】
入力電源11の陽極は、第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12C−1〜12C−Nの入力端子に接続されている。
【0075】
第1の電流共振型DC/DCコンバータ12C−1は、第1の入力インダクタLiと、第1の通電スイッチSWと、第1の共振用キャパシタCrと、第1のダイオードDと、第1の出力コンデンサCoとから構成されている。同様に、第2の電流共振型DC/DCコンバータ12C−2は、第2の入力インダクタLiと、第2の通電スイッチSWと、第2の共振用キャパシタCrと、第2のダイオードDと、第2の出力コンデンサCoとから構成されている。第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12C−Nは、第Nの入力インダクタLiと、第Nの通電スイッチSWと、第Nの共振用キャパシタCrと、第NのダイオードDと、第Nの出力コンデンサCoとから構成されている。第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12C−1〜12C−Nは、それぞれ、第1乃至第Nの出力電圧Vout(1)、Vout(2)、…、Vout(N)を生成し、それらは、それぞれ、第1乃至第Nの負荷13−1、13−2、…、13−Nへ供給される。
【0076】
一般に、第n(1≦n≦N)の電流共振型DC/DCコンバータ12C−nは、第nの入力インダクタLiと、第nの通電スイッチSWと、第nの共振用キャパシタCrと、第nのダイオードDと、第nの出力コンデンサCoとから構成されている。第nの入力インダクタLiの一端は、入力電源11の陽極に接続され、第nの入力インダクタLiの他端は、第nの共振用キャパシタCrを介して接地されている。また、第nの入力インダクタLiの他端は、第nの通電スイッチSWの一端に接続されている。第nの通電スイッチSWの他端は、共振用インダクタLrを介して接地されている。更に、第nの入力インダクタLiの他端は、第nのダイオードDのアノードの接続されている。第nのダイオードDのカソードは第nの出力コンデンサCoを介して接地されている。第nの出力コンデンサCoの両端には第nの出力電圧Vout(n)が現れる。
【0077】
共振用インダクタLrと第nの共振用キャパシタCrとによって、第nの電流共振型DC/DCコンバータ12C−nにおける第nの共振回路が構成される。
【0078】
第1乃至第Nの通電スイッチSW、SW、…、SWのオン/オフは、制御回路20から供給される第1乃至第Nの制御信号φ、φ、…、φによって制御される。制御回路20は、第1乃至第Nの出力電圧Vout(1)〜Vout(N)を受ける。また、制御回路20は、共振用インダクタLrを流れる電流ILrを検出する電流検出器(図示せず)から電流検出信号を受ける。第1乃至第Nの制御信号φ〜φは、同一のスイッチング周波数fSWを持つが、互いに位相がずれている。制御回路20は、第k(1≦k≦N)の電流共振型DC/DCコンバータ12C−kの第kの共振回路(共振用インダクタLrと第kの共振用キャパシタCr)における共振期間が終わった後の共振用インダクタLrに電流ILrを流す必要の無い期間中に、次に駆動すべき第(k+1)(但し、kがNに等しいときは1)の電流共振型DC/DCコンバータ12C−(k+1)の第(k+1)の通電スイッチSW(k+1)をオンして、共振用インダクタLrを第(k+1)の電流共振型DC/DCコンバータ12C−(k+1)の第(k+1)の共振回路における第(k+1)の共振用インダクタとして用いる。
【0079】
このような構成の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Cでも、1個の共振用インダクタLrを第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12C−1〜12C−Nで共用しているので、基板上に占める共振用インダクタLrの実装面積を小さくすることができる。また、共振用インダクタLrを1個のみ使用するので、図1の第1乃至第NのDC/DCコンバータ12−1〜12−Nの各々として図2に示したPWM型DC/DCコンバータ12を使用したPWM型マルチ出力DC/DCコンバータと比較しても、大きくサイズアップすることなく、スイッチングロスを削減することができる。さらに、共振用インダクタLrは1個しかないので、それを空芯コイルで構成しても、結合が起きることはない。尚、共振用インダクタLrとしては、上記基板上の寄生成分を用いてもよい。
【0080】
また、第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12C−1〜12C−N中の第1乃至第Nの通電スイッチSW〜SWを、位相をずらして駆動しているので、入力電圧Vinのリップルが小さく、入力電源11に対する負担を小さくすることができる。
【0081】
図9を参照して、本発明の第4の実施の形態に係る電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Dについて説明する。
【0082】
図示の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Dは、第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12D−1、12D−2、…、12D−Nと、これら第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12D−1〜12D−Nで共用される1つの共振用インダクタLrとから構成されている。入力電源11には並列に入力コンデンサCiが接続されている。電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Dは極性反転型である。
【0083】
共振用インダクタLrの一端は、入力電源11の陽極に接続され、共振用インダクタLrの他端は、第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12D−1〜12D−Nの入力端子に接続されている。
【0084】
第1の電流共振型DC/DCコンバータ12D−1は、第1の通電スイッチSWと、第1の共振用キャパシタCrと、第1のインダクタLと、第1のダイオードDと、第1の出力コンデンサCoとから構成されている。同様に、第2の電流共振型DC/DCコンバータ12D−2は、第2の通電スイッチSWと、第1の共振用キャパシタCrと、第2のインダクタLと、第2のダイオードDと、第2の出力コンデンサCoとから構成されている。第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12A−Nは、第Nの通電スイッチSWと、第Nの共振用キャパシタCrと、第NのインダクタLと、第NのダイオードDと、第Nの出力コンデンサCoとから構成されている。第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12D−1〜12D−Nは、それぞれ、第1乃至第Nの出力電圧Vout(1)、Vout(2)、…、Vout(N)を生成し、それらは、それぞれ、第1乃至第Nの負荷13−1、13−2、…、13−Nへ供給される。
【0085】
一般に、第n(1≦n≦N)の電流共振型DC/DCコンバータ12D−nは、第nの通電スイッチSWと、第nの共振用キャパシタCrと、第nのインダクタLと、第nのダイオードDと、第nの出力コンデンサCoとから構成されている。第nの通電スイッチSWの一端は、共振用インダクタLrの他端に接続され、第nの通電スイッチSWの他端は、第nの共振用キャパシタCrを介して接地されている。第nの共振用キャパシタCrと並列に第nのインダクタLが接続されている。また、第nの通電スイッチSWの他端は、第nのダイオードDのカソードに接続されている。第nのダイオードDのアノードは、第nの出力コンデンサCoを介して接地されている。第nの出力コンデンサCoの両端には第nの出力電圧Vout(n)が現れる。
【0086】
共振用インダクタLrと第nの共振用キャパシタCrとによって、第nの電流共振型DC/DCコンバータ12D−nにおける第nの共振回路が構成される。
【0087】
第1乃至第Nの通電スイッチSW、SW、…、SWのオン/オフは、制御回路20から供給される第1乃至第Nの制御信号φ、φ、…、φによって制御される。制御回路20は、第1乃至第Nの出力電圧Vout(1)〜Vout(N)を受ける。また、制御回路20は、共振用インダクタLrを流れる電流ILrを検出する電流検出器(図示せず)から電流検出信号を受ける。第1乃至第Nの制御信号φ〜φは、同一のスイッチング周波数fSWを持つが、互いに位相がずれている。制御回路20は、第k(1≦k≦N)の電流共振型DC/DCコンバータ12D−kの第kの共振回路(共振用インダクタLrと第kの共振用キャパシタCr)における共振期間が終わった後の共振用インダクタLrに電流ILrを流す必要の無い期間中に、第(k+1)(但し、kがNに等しいときは1)の電流共振型DC/DCコンバータ12D−(k+1)の第(k+1)の通電スイッチSW(k+1)をオンして、共振用インダクタLrを第(k+1)の電流共振型DC/DCコンバータ12D−(k+1)の第(k+1)の共振回路における第(k+1)の共振用インダクタとして用いる。
【0088】
このような構成の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Dでも、1個の共振用インダクタLrを第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12D−1〜12D−Nで共用しているので、基板上に占める共振用インダクタLrの実装面積を小さくすることができる。また、共振用インダクタLrを1個のみ使用するので、図1の第1乃至第NのDC/DCコンバータ12−1〜12−Nの各々として図2に示したPWM型DC/DCコンバータ12を使用したPWM型マルチ出力DC/DCコンバータと比較しても、大きくサイズアップすることなく、スイッチングロスを削減することができる。さらに、共振用インダクタLrは1個しかないので、それを空芯コイルで構成しても、結合が起きることはない。尚、共振用インダクタLrとしては、上記基板上の寄生成分を用いてもよい。
【0089】
また、第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータ12D−1〜12D−N中の第1乃至第Nの通電スイッチSW〜SWを、位相をずらして駆動しているので、入力電圧Vinのリップルが小さく、入力電源11に対する負担を小さくすることができる。
【0090】
上述したいずれの実施の形態に係る電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータにおいても、1つの通電スイッチのオン期間中に別の通電スイッチをオンすることができない。複数の通電スイッチを同時にオンする必要がある場合には、例えば、図4に示す電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Aを複数組用いれば良い。
【0091】
図10を参照して、本発明の第5の実施の形態に係る電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Eについて説明する。図示の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Eは、図4に図示した電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Aを複数組用いた例である。
【0092】
図示の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Eは、第1乃至第M(Mは2以上の整数)の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10A−1〜10A−Mを備えている。第1乃至第Mの電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10A−1〜10A−Mの各々は、図4に図示した電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Aと同様の構成を有するので、それらの説明は省略する。尚、ここでは、第1乃至第Mの電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10A−1〜10A−Mを、それぞれ、第1組乃至第M組とも略称する。
【0093】
第1乃至第Mの電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10A−1〜10A−Mの駆動は、それぞれ、第1乃至第Mの制御回路20−1〜20−Mによって制御される。
【0094】
第m(1≦m≦M)の制御回路20−mは、第mの電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10A−mの第1乃至第Nの通電スイッチSW1m〜SWNmのオン/オフを制御する第1乃至第Nの制御信号φ1m、φ2m、…、φNmを出力する。第mの制御回路20−mは、第mの電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10A−mから出力される第1乃至第Nの出力電圧を受ける。また、第mの制御回路20−mは、第mの電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10A−mにおける共振用インダクタLrを流れる電流を検出する電流検出器(図示せず)から電流検出信号を受ける。第1乃至第Nの制御信号φ1m〜φNmは、同一のスイッチング周波数fSWを持つが、互いに位相がずれている。
【0095】
このように、第1乃至第Mの電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10A−1〜10A−Mは、それぞれ、第1乃至第Mの制御回路20−1〜20−Mによって独立に制御されるので、組の異なる通電スイッチ同士(例えば、第1組の第1の通電スイッチSW11と第M組の第1の通電スイッチ1M)を、同時にオンしても良い。
【0096】
図示の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Eは、第1乃至第Mの制御回路20−1〜20−Mの如く複数の制御回路を備えているが、これら複数の制御回路を1つの制御器で構成しても良いのは勿論である。
【0097】
また、図10に図示した電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Eは、第1乃至第Mの電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータとして、図4に図示した降圧形の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Aを用いているが、その代わりに、図8に図示した昇圧形の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10C、或いは図9に図示した極性反転形の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ10Dのいずれかを用いても良いし又はそれらの組み合わせを用いても良いし、同期整流型の降圧形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ、同期整流型の昇圧形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ、或いは同期整流型の極性反転形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータのいずれか又はそれらの組み合わせを用いても良いのは勿論である。
【0098】
以上、本発明について好ましい実施の形態によって説明してきたが、本発明は上述した実施の形態に限定しないのは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【0099】
【図1】従来のマルチ出力DC/DCコンバータの構成を示すブロック図である。
【図2】図1に図示したマルチ出力DC/DCコンバータを構成する各DC/DCコンバータとして使用されるPWM型DC/DCコンバータの構成を示す回路図である。
【図3】降圧形の電流共振型DC/DCコンバータの構成を示す回路図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態に係る電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの構成を示す回路図である。
【図5】図4に図示した電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの動作を説明するための波形図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係る電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの構成を示す回路図である。
【図7】図6に図示した電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの具体的な回路例を示す回路図である。
【図8】本発明の第3の実施の形態に係る電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの構成を示す回路図である。
【図9】本発明の第4の実施の形態に係る電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの構成を示す回路図である。
【図10】本発明の第5の実施の形態に係る電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの構成を示す回路図である。
【符号の説明】
【0100】
10A、10A−1〜10A−M 降圧形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ
10B 同期整流形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ
10C 昇圧形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ
10D 極性反転形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ
10E 電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ
11 入力電源
12A−1〜12A−N 降圧形電流共振型DC/DCコンバータ
12B−1〜12B−N 同期整流形電流共振型DC/DCコンバータ
12C−1〜12C−N 昇圧形電流共振型DC/DCコンバータ
12D−1〜12D−N 極性反転形電流共振型DC/DCコンバータ
13−1〜13−N、13−11〜13−NM 負荷
20、20−1〜20−M、30 制御回路
Lr 共振用インダクタ
SW〜SW 通電スイッチ
Cr〜Cr 共振用キャパシタ
〜D ダイオード
Lo〜Lo 出力インダクタ
Co〜Co 出力コンデンサ
Ci 入力コンデンサ
SW11〜SWN1 通電スイッチ
SW12〜SWN2 短絡スイッチ
BD11〜BDN1 通電ボディダイオード
BD12〜BDN2 短絡ボディダイオード
Li〜Li 入力インダクタ
Lr〜Lr 共振用インダクタ
SW11〜SWNM 通電スイッチ
Cr11〜CrNM 共振用キャパシタ
11〜DNM ダイオード
Lo11〜LoNM 出力インダクタ
Co11〜CoNM 出力コンデンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の共振回路をそれぞれ含む複数の電流共振型DC/DCコンバータを備え、前記複数の電流共振型DC/DCコンバータからそれぞれ複数の出力電圧を出力する電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータにおいて、前記複数の共振回路の共振用インダクタを共用したことを特徴とする電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ。
【請求項2】
前記複数の電流共振型DC/DCコンバータの各々が、降圧形電流共振型DC/DCコンバータから成る、請求項1に記載の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ。
【請求項3】
前記複数の電流共振型DC/DCコンバータの各々が、昇圧形電流共振型DC/DCコンバータから成る、請求項1に記載の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ。
【請求項4】
前記複数の電流共振型DC/DCコンバータの各々が、極性反転形電流共振型DC/DCコンバータから成る、請求項1に記載の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ。
【請求項5】
前記複数の電流共振型DC/DCコンバータの各々が、同期整流形電流共振型DC/DCコンバータから成る、請求項1乃至4のいずれか1つに記載の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ。
【請求項6】
共振用インダクタを共用した複数の共振回路と複数のスイッチとをそれぞれ含む複数の電流共振型DC/DCコンバータを備え、前記複数の電流共振型DC/DCコンバータからそれぞれ複数の出力電圧を出力する電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの制御方法であって、
前記複数のスイッチをそれぞれオン/オフする複数の制御信号のスイッチング周波数を同じにし、かつ互いに位相をずらすことを特徴とする電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの制御方法。
【請求項7】
ある電流共振型DC/DCコンバータの共振回路における共振期間が終了した後に、次に駆動すべき電流共振型DC/DCコンバータのスイッチをオンするように制御することを特徴とする、請求項6に記載の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの制御方法。
【請求項8】
前記複数の電流共振型DC/DCコンバータの各々が、降圧形電流共振型DC/DCコンバータから成る、請求項6又は7に記載の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの制御方法。
【請求項9】
前記複数の電流共振型DC/DCコンバータの各々が、昇圧形電流共振型DC/DCコンバータから成る、請求項6又は7に記載の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの制御方法。
【請求項10】
前記複数の電流共振型DC/DCコンバータの各々が、極性反転形電流共振型DC/DCコンバータから成る、請求項6又は7に記載の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの制御方法。
【請求項11】
前記複数の電流共振型DC/DCコンバータの各々が、同期整流形電流共振型DC/DCコンバータから成る、請求項8乃至10のいずれか1つに記載の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの制御方法。
【請求項12】
1つの入力電圧から第1乃至第N(Nは2以上の整数)の出力電圧を生成して、前記第1乃至第Nの出力電圧をそれぞれ第1乃至第Nの負荷へ供給する電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータにおいて、
互いに並列に接続され、それぞれ、第1乃至第Nの共振用キャパシタと第1乃至第Nのスイッチとを含む第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータと、
前記第1乃至第Nの共振用キャパシタと協働してそれぞれ第1乃至第Nの共振回路を構成する1個の共振用インダクタと、
前記第1乃至第Nのスイッチのオン/オフを制御する制御回路と、
を備えることを特徴とする電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ。
【請求項13】
前記第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータの各々が、降圧形電流共振型DC/DCコンバータから成る、請求項12に記載の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ。
【請求項14】
前記第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータの各々が、昇圧形電流共振型DC/DCコンバータから成る、請求項12に記載の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ。
【請求項15】
前記第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータの各々が、極性反転形電流共振型DC/DCコンバータから成る、請求項12に記載の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ。
【請求項16】
前記第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータの各々が、同期整流形電流共振型DC/DCコンバータから成る、請求項13乃至15のいずれか1つに記載の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ。
【請求項17】
前記制御回路は、前記第1乃至第Nのスイッチを、スイッチング周波数が同じで、かつ互いに位相をずらしてオン/オフ制御することを特徴とする、請求項12乃至16のいずれか1つに記載の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ。
【請求項18】
前記制御回路は、前記第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータの1つにおける共振回路の共振期間が終了した後に、次に駆動すべき電流共振型DC/DCコンバータのスイッチをオンするように制御することを特徴とする、請求項17に記載の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ。
【請求項19】
1つの入力電圧から第1乃至第N×M(N及びMは2以上の整数)の出力電圧を生成して、前記第1乃至第N×Mの出力電圧をそれぞれ第1乃至第N×Mの負荷へ供給する電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータにおいて、
互いに独立して制御される第1乃至第Mの電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータを備え、前記第1乃至第Mの電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの各々は、
互いに並列に接続され、それぞれ、第1乃至第Nの共振用キャパシタと第1乃至第Nのスイッチとを含む第1乃至第Nの電流共振型DC/DCコンバータと、
前記第1乃至第Nの共振用キャパシタと協働してそれぞれ第1乃至第Nの共振回路を構成する1個の共振用インダクタと、
前記第1乃至第Nのスイッチのオン/オフを制御する制御回路と、
を備えることを特徴とする電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ。
【請求項20】
前記第1乃至第Mの電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの各々が、降圧形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータから成る、請求項19に記載の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ。
【請求項21】
前記第1乃至第Mの電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの各々が、昇圧形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータから成る、請求項19に記載の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ。
【請求項22】
前記第1乃至第Mの電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの各々が、極性反転形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータから成る、請求項19に記載の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ。
【請求項23】
前記第1乃至第Mの電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータの各々が、同期整流形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータから成る、請求項19乃至22のいずれか1つに記載の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ。
【請求項24】
前記第1乃至第Mの電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータが、降圧形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ、昇圧形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ、及び極性反転形電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータのいずれか又はそれらの組み合わせから成る、請求項19に記載の電流共振型マルチ出力DC/DCコンバータ。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate


【公開番号】特開2006−340535(P2006−340535A)
【公開日】平成18年12月14日(2006.12.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−163715(P2005−163715)
【出願日】平成17年6月3日(2005.6.3)
【出願人】(000006220)ミツミ電機株式会社 (1,651)
【Fターム(参考)】