説明

電磁アクチュエータ及びカメラ用羽根駆動装置

【課題】個体間の性能の差が抑制された電磁アクチュエータ及びカメラ用羽根駆動装置を提供する。
【解決手段】電磁アクチュエータ1は、励磁用のコイル40と、周方向に2極に着磁され所定の角度範囲を回動するロータ20と、コイル40への通電により異なる極性に励磁される第1磁極部11及び第2磁極部12を有するステータ10とを備え、第1磁極部11及び第2磁極部12は、所定のギャップを隔ててロータ20の外周に対向する第1対向面11a及び第2対向面12aをそれぞれ有し、第1対向面11a及び第2対向面12aは、ロータ20のトルク変動を低減すべく、その両側端部から中央部に至るにつれロータ20までのギャップが徐々に大きくなるようにそれぞれ設定してある。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、電磁アクチュエータ及びカメラ用羽根駆動装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、カメラのシャッタ羽根の駆動源としては、電磁アクチュエータが採用されている(特許文献1参照)。このような電磁アクチュエータは、励磁用のコイル、周方向に異なる極性に着磁され所定の角度範囲を回動するロータ、コイルへの通電により極性を生じる磁極部を有するステータ等を備えている。このような電磁アクチュエータがカメラに採用される際には、ロータの角度範囲を規制するためのストッパなどが用いられ、その回動範囲が設定される。
【0003】
【特許文献1】特開2002−277927号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、このような電磁アクチュエータは、ロータ回転位置に応じてトルクが変動する。このトルク変動が大きいと、その回転速度にも影響を与える。従って、このようにロータのトルク変動が大きいと、ロータの回動する角度範囲の設定精度にバラつきがある場合には、固体間でのトルクの差が大きくなる恐れがあった。また、個体間でのトルクの差は、回転速度の差にもつながるため、個体間での性能の差が大きくなる恐れがあった。
【0005】
また、このような個体差の大きい電磁アクチュエータをカメラ用の羽根の駆動源として採用すると、ロータの回動範囲の設定精度や、ステータに対するロータの組付け精度、ロータの回動を羽根に伝達する伝達部材のロータへの取付精度などによっては、シャッタ速度に大きなバラつきが生じるなど、更に個体間の性能の差が大きくなるおそれがあった。
【0006】
そこで、本発明は、個体間の性能の差が抑制された電磁アクチュエータ及びカメラ用羽根駆動装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的は、励磁用のコイルと、周方向に2極に着磁され所定の角度範囲を回動するロータと、前記コイルへの通電により異なる極性に励磁される第1及び第2磁極部を有するステータとを備え、前記第1及び第2磁極部は、所定のギャップを隔てて前記ロータの外周に対向する第1及び第2対向面をそれぞれ有し、前記第1及び第2対向面は、前記ロータのトルク変動を低減すべく、その両側端部から中央部に至るにつれ前記ロータまでのギャップが徐々に大きくなるようにそれぞれ設定してある、ことを特徴とする電磁アクチュエータによって達成できる。
この構成によれば、ロータのトルク変動を低減することができるので、ロータの回動する角度範囲の設定精度にバラつきがある場合であっても、個体間でのトルクの差を抑制できる。従って、個体間の性能差を抑制できる。また、ロータが回動をし始める際の始動トルクが大きいので、ロータの始動直後から強いトルクでロータを回動させることができる。
【0008】
また、上記構成において、前記第1及び第2対向面は、前記ロータの回転軸線に直交する平面内において前記ロータの回転軸線上の点を中心として点対称に形成されている、構成を採用できる。
この構成によれば、ロータのトルク変動をより低減させることができる。
【0009】
また、上記目的は、シャッタ開口を有する基板と、前記シャッタ開口を開閉自在に支持された羽根と、励磁用のコイルと、周方向に2極に着磁され所定の角度範囲を回動して前記羽根に駆動力を供給するロータと、前記コイルへの通電により異なる極性に励磁される第1及び第2磁極部を有するステータとを含む電磁アクチュエータとを備え、前記第1及び第2磁極部は、所定のギャップを隔てて前記ロータの外周と対向する第1及び第2対向面をそれぞれ有し、前記第1及び第2対向面は、前記ロータのトルク変動を低減すべく、その両側端部から中央部に至るにつれ前記ロータまでのギャップが徐々に大きくなるようにそれぞれ設定してある、ことを特徴とするカメラ用羽根駆動装置によっても達成できる。
この構成によれば、ロータのトルク変動を低減することができるので、ロータの回動する角度範囲の設定精度にバラつきがある場合であっても、個体間でのトルクの差を抑制できる。従って、ロータの回動する角度範囲の設定精度にバラつきがあっても、羽根の駆動に伴う、個体間の性能差を抑制できる。また、ロータが回動をし始める際の始動トルクが大きいので、ロータの始動直後から強いトルクで羽根を駆動することができ、その結果、シャッタスピードが増加する。
【0010】
また、上記構成において、前記第1及び第2対向面は、前記ロータの回転軸線に直交する平面内において前記ロータの回転軸線上の点を中心として点対称に形成されている、構成を採用できる。
この構成によれば、ロータのトルク変動をより低減させることができる。従って、カメラ用羽根駆動装置の個体差を抑制できる。
【発明の効果】
【0011】
個体間の性能の差が抑制された電磁アクチュエータ及びカメラ用羽根駆動装置を提供できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明に係る一実施形態について図面を参照して説明する。図1は本実施例に係る電磁アクチュエータの主要部の構成を示した図である。
電磁アクチュエータ1は、ステータ10、ロータ20、コイル40等から構成される。
電磁アクチュエータ1は、U字状に形成されてその両端部に第1磁極部11、第2磁極部12を有するステータ10、周方向に異なる2極に着磁され円筒形状を成すロータ20、コイルボビン41に巻回され通電により互いに異なる極性を第1磁極部11及び第2磁極部12に生じさせるコイル40などを備えている。
また、第1磁極部11は、所定のギャップを隔ててロータ20の外周と対向する第1対向面11aを、また同様に、第2磁極部12は第2対向面12aをそれぞれ有する。
また、ロータ20の一方の面には、ロータ20の回動を外部へ出力する出力ピン30が取り付けられている。これにより、出力ピン30はロータ20と一体的に所定角度範囲を回動する。
【0013】
図2及び図3は、このような電磁アクチュエータを駆動源として採用したカメラ用羽根駆動装置であるカメラ用シャッタ駆動装置90の透視図である。図2は、全開状態でのカメラ用シャッタ駆動装置90の透視図であり、図3は、全閉状態でのカメラ用シャッタ駆動装置90の透視図である。
電磁アクチュエータ1を採用したカメラ用シャッタ駆動装置90は、基板50、第1羽根60、第2羽根70などから構成される。基板50は、撮影用の開口51を有し、図中において基板50よりも手前側に配置された第1羽根60及び第2羽根70の駆動により開口51を全閉又は全開状態にする。また、電磁アクチュエータ1は、第1羽根60及び第2羽根70が配置された側の裏側に配置されている。従って、図2及び図3の電磁アクチュエータ1は、図1と左右対称に示されている。
【0014】
基板50には、出力ピン30の回動を逃がすために逃げ孔52が円弧状に形成され、出力ピン30は逃げ孔52(規制部)に貫通して所定範囲の回動が許容される。即ち、逃げ孔52は、出力ピン30の回動範囲を規制することにより、ロータ20の回動範囲を規制する機能を有している。
【0015】
第1羽根60及び第2羽根70は、それぞれに形成された長孔61及び長孔71に出力ピン30が係合して、基板50に形成された軸部53、軸部54を中心に所定の範囲揺動する。これにより、ロータ20の回動が、出力ピン30を介して第1羽根60及び第2羽根70に伝達され、第1羽根60及び第2羽根70はシャッタ動作を行う。
【0016】
次に、電磁アクチュエータ1の作動の一例について説明する。
図4は、全開状態から全閉状態に移行する際のロータ20の動作の説明図である。
図4(a)は、全開状態でのロータ20の停止位置を示している。この状態において出力ピン30が逃げ孔52の一端に当接した状態でロータ20は停止している。従って、ロータ20の時計方向の回動が規制されている。また、この状態においてコイル40への通電は行われないため、第1磁極部11及び第2磁極部12には、極性は生じない。従って、ロータ20はディテントトルクによって上記位置に停止されている。
【0017】
この状態においてコイル40に所定の向きに通電が行われると、図4(b)に示すように、第1磁極部11にN極、第2磁極部12にS極が発生する。N極に励磁された第1磁極部11と、ロータ20のN極の磁極中心とが反発力を生じ、S極に励磁された第2磁極部12と、ロータ20のS極の磁極中心とが反発力を生じる。この反発力によって、ロータ20は反時計方向に回動し始める。
【0018】
図4(c)は、図4(b)の状態からロータ20が所定範囲回動したときの状態を示している。この状態において、S極の磁極中心は、第1磁極部11との間では吸引力を生じ、第2磁極部12との間では反発力を生じる。また、N極の磁極中心は、第2磁極部12との間では吸引力を生じ、第1磁極部11との間では反発力を生じる。
【0019】
図4(d)は、ロータ20が更に反時計方向に回転した場合の状態を示している。この状態においては、出力ピン30は、逃げ孔52の他端に当接されてロータ20の回動が停止される。この状態において、開口51は全閉状態となる。尚、この状態での所定期間経過後、コイル40への通電が停止されて、ロータ20はディテントトルクによりこの位置で停止状態が維持される。
【0020】
次に、ロータ20と第1対向面11a及び第2対向面12aとのギャップについて説明する。
図5は、ロータ20と第1及び第2対向面とのギャップの説明図である。
図5において、第1対向面11aとロータ20とのギャップを、第1対向面11aの図中左側端部からd1、中央部をd2、右側端部をd3とする。同様に、第2対向面12aとロータ20とのギャップを、第2対向面12aの図中右側端部からd4、中央部をd5、左側端部をd6とする。
【0021】
第1対向面11a及び第2対向面12aは、ロータ20の半径よりも小さい径で円弧状に形成されている。従って、第1対向面11a及び第2対向面12aは、両側端部から中央部に至るにつれロータ20までのギャップが徐々に大きくなるようにそれぞれ設定してある。即ち、ギャップd2は、ギャップd1、d3よりも大きく設定してある。同様に、ギャップd5は、ギャップd4、d6より大きく設定してある。尚、ギャップd2及びd5は同一の大きさに設定されており、ギャップd1、d3、d4及びd6についても同一の大きさに設定されている。詳細には、第1対向面11a及び第2対向面12aは、ロータ20の回転軸線に直交する平面内においてロータ20の回転軸線上の点を中心として点対称に形成されている。
【0022】
このように設定することにより、ロータ20とのギャップを一定とした場合と比較し、ロータ20の回転位置でのトルクの変動が小さくすることができる。詳細には、第1対向面11a及び第2対向面12aの中央部でのロータ20とのギャップd2、d5が第1対向面11a及び第2対向面12aの両側端部のギャップから徐々に大きく設定されていることにより、第1対向面11a及び第2対向面12aとロータ20との間に働く磁力が、中央部では弱く働き、中央部から側端部にかけて徐々に強く働く。
【0023】
図6は、従来の電磁アクチュエータでのロータの回転角度に応じたトルクの変動を示したグラフであり、図7は、本実施例に係る電磁アクチュエータ1でのロータ20の回転角度に応じたトルクの変動を示したグラフである。図6及び図7は、横軸はロータの作動角度、縦軸はトルクを示している。また、横軸の中心を作動角度0°としており、0°におけるロータの位置は図1に示したロータ20の位置に対応する。
【0024】
図6及び図7に示したCCW1、CCW3は、ロータが−90°から反時計方向に回動して、+80°まで回動した際のトルクの変動を示している。CCW2、CCW4は、ロータが+80°から時計方向に回動して、−90°まで回動した際のトルクの変動を示している。尚、ロータの始動は、無通電状態で保持された状態から通電されて始動を開始する。
また、図6及び図7には、それぞれの電磁アクチュエータを上記のカメラ用羽根駆動装置に採用した場合での、仮想的な作動範囲を記載している。この作動範囲は、0°を中心として60°の範囲を想定している。
尚、ロータが回動をし始める際のトルクを始動トルクと称し、ロータの回動が停止される際でのトルクを終端トルクと称す。
【0025】
尚、従来の電磁アクチュエータとしては、ロータと第1対向面及び第2対向面とのギャップが、略一定に設定されているものを用いており、その他の構成は本実施例に係る電磁アクチュエータ1と同様である。また、この従来の電磁アクチュエータにおけるロータと第1対向面及び第2対向面とのギャップは、本実施例に係る電磁アクチュエータ1の最も狭いギャップの部分(ギャップd1、d4など)と同一に設定されている。
【0026】
図6及び図7に示すように、CCW3における始動トルクa´と終端トルクb´とのトルク差x´は、CCW1における始動トルクA´と終端トルクB´とのトルク差X´よりも小さい。つまり、作動範囲におけるトルクの変動が小さい。同様にCW4とCW2とを比較した場合も、トルク差xは、トルク差Xよりも小さい。これは、本実施例での電磁アクチュエータ1の始動トルクa´、aは、従来の電磁アクチュエータを採用した場合の始動トルクA´、Aよりも大きいことが主な原因である。
【0027】
この理由は、本実施例に係る電磁アクチュエータ1は、第1対向面11a及び第2対向面12aの側端部でのギャップd1、d3、d4、d6は、中央部でのギャップd2、d5よりも狭く形成されているので、ロータ20の始動時に、狭いギャップd1、d3、d4、d6から受ける磁気的吸引力及び反発力が、従来の電磁アクチュエータよりも大きいからである。また、本実施例に係る電磁アクチュエータ1は、第1対向面11a及び第2対向面12aの側端部でのギャップd1、d3、d4、d6は、中央部でのギャップd2、d5よりも徐々に狭く形成されているので、作動範囲におけるトルクの変動を小さくすることができる。即ち、本実施例に係る電磁アクチュエータ1は、始動直後から強いトルクで、また変動の少ないトルクでロータ20を回動させることができる。
【0028】
従来の電磁アクチュエータのようにトルクの変動が大きいと、ロータの作動範囲の設定精度に依存して、個体間でのトルク差が大きくなる。このような個体間でのトルク差は、回転速度の差にもつながるので、個体間での性能の差が大きくなる。
しかし、本実施例に係る電磁アクチュエータによれば、ロータ20のトルク変動を低減することができるので、ロータ20の回動する角度範囲の設定精度にバラつきがある場合であっても、個体間でのトルクの差を抑制できる。このようなトルクの差を抑制することにより、回転速度の差についても抑制されるので、個体間の性能の差を抑制することができる。
【0029】
また、本実施例に係る電磁アクチュエータ1を採用したカメラ用シャッタ駆動装置90は、ロータ20の回動する角度範囲の設定精度にバラつきがある場合であっても、個体間でのトルクの差を抑制できる。従って、ロータ20の回動する角度範囲の設定精度にバラつきがあっても、第1羽根60及び第2羽根70の駆動に伴う、性能の個体差を抑制することができる。例えば、ロータ20への出力ピン30の取り付け角度の精度にバラつきがある場合であっても、シャッタ速度のバラつきを抑制できる。また、従来の電磁アクチュエータよりも始動直後から強いトルクでロータ20を回動させることができる本実施例に係る電磁アクチュエータ1を採用したカメラ用シャッタ駆動装置90は、従来の電磁アクチュエータを採用したカメラ用シャッタ駆動装置よりもシャッタスピードが増加する。
【0030】
また、本実施例に係る電磁アクチュエータ1が、ロータ20の作動範囲が多少異なるカメラ用シャッタ駆動装置に採用された場合であっても、その他の機構上の設定条件が同じであれば、シャッタ速度を略一定に保つことができる。
従って、諸事情によりロータ20の作動範囲を設計変更しなければならない場合であっても、シャッタ速度を略一定に保つことができるので、このような場合に電磁アクチュエータ1を設計変更しなくても対応できる。
【0031】
また、前述したように、第1対向面11a及び第2対向面12aは、ロータ20の回転軸線に直交する平面内においてロータ20の回転軸線上の点を中心として点対称に形成されている。この構成により、ロータ20のトルク変動をより低減させることができる。従って、本実施例に係る電磁アクチュエータ1を採用したカメラ用シャッタ駆動装置90は、その個体差が抑制される。
【0032】
尚、第1対向面及び第2対向面とロータとのギャップを中央部のみならず、側端部も含めた全体的に大きく設定することによって、トルク変動を小さくすることも可能である。しかし、第1対向面及び第2対向面の側端部でのギャップをも大きくすると、全体的にトルクが小さくなり、このため羽根の駆動に必要なトルクが得られない、又は得られたとしても狭い作動範囲内でしか得られない恐れがある。従って、カメラ用シャッタ駆動装置に採用できない恐れがある。しかしながら、本実施例に係る電磁アクチュエータ1は、ロータの始動直後からある程度のトルクを確保しつつ、その変動を抑制することができる。
【0033】
以上本発明の好ましい一実施形態について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】本実施例に係る電磁アクチュエータの主要部の構成を示した図である。
【図2】全閉状態でのカメラ用シャッタ駆動装置の透視図である。
【図3】全開状態でのカメラ用シャッタ駆動装置の透視図である。
【図4】全閉状態から全開状態に移行する際のロータの動作の説明図である。
【図5】ロータと第1及び第2対向面とのギャップの説明図である。
【図6】従来の電磁アクチュエータでのロータの回転角度に応じたトルクの変動を示したグラフである。
【図7】本実施例に係る電磁アクチュエータでのロータの回転角度に応じたトルクの変動を示したグラフである。
【符号の説明】
【0035】
1 電磁アクチュエータ
10 ステータ
11 第1磁極部
12 第2磁極部
11a 第1対向面
12a 第2対向面
20 ロータ
30 出力ピン
40 コイル
41 コイルボビン
50 基板
51 開口
52 逃げ孔
60 第1羽根
70 第2羽根
90 カメラ用シャッタ駆動装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
励磁用のコイルと、周方向に2極に着磁され所定の角度範囲を回動するロータと、前記コイルへの通電により異なる極性に励磁される第1及び第2磁極部を有するステータとを備え、
前記第1及び第2磁極部は、所定のギャップを隔てて前記ロータの外周に対向する第1及び第2対向面をそれぞれ有し、
前記第1及び第2対向面は、前記ロータのトルク変動を低減すべく、その両側端部から中央部に至るにつれ前記ロータまでのギャップが徐々に大きくなるようにそれぞれ設定してある、ことを特徴とする電磁アクチュエータ。
【請求項2】
前記第1及び第2対向面は、前記ロータの回転軸線に直交する平面内において前記ロータの回転軸線上の点を中心として点対称に形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の電磁アクチュエータ。
【請求項3】
シャッタ開口を有する基板と、
前記シャッタ開口を開閉自在に支持された羽根と、
励磁用のコイルと、周方向に2極に着磁され所定の角度範囲を回動して前記羽根に駆動力を供給するロータと、前記コイルへの通電により異なる極性に励磁される第1及び第2磁極部を有するステータとを含む電磁アクチュエータとを備え、
前記第1及び第2磁極部は、所定のギャップを隔てて前記ロータの外周と対向する第1及び第2対向面をそれぞれ有し、
前記第1及び第2対向面は、前記ロータのトルク変動を低減すべく、その両側端部から中央部に至るにつれ前記ロータまでのギャップが徐々に大きくなるようにそれぞれ設定してある、ことを特徴とするカメラ用羽根駆動装置。
【請求項4】
前記第1及び第2対向面は、前記ロータの回転軸線に直交する平面内において前記ロータの回転軸線上の点を中心として点対称に形成されている、ことを特徴とする請求項3に記載のカメラ用羽根駆動装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2008−92741(P2008−92741A)
【公開日】平成20年4月17日(2008.4.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−273245(P2006−273245)
【出願日】平成18年10月4日(2006.10.4)
【出願人】(396004981)セイコープレシジョン株式会社 (481)
【Fターム(参考)】