説明

電装品ユニット

【課題】コンデンサの温度上昇を抑制することが可能な電装品ユニットを提供する。
【解決手段】電装品ユニット1Hは、コンデンサ11と、コンデンサを実装する基板19Hと、基板19Hを収容するケース20Hとを備える。ケース20Hは、その内側表面に凹部22を有している。略円柱形状のコンデンサ11は、その軸方向が略水平になる姿勢で、その外周曲面が凹部22に密着して配置される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、コンデンサを含む電装品を収容する電装品ユニットに関する。
【背景技術】
【0002】
インバータの平滑回路等が内蔵された電装品ユニットにおいては、電解コンデンサが使用されている(例えば、特許文献1〜特許文献3参照)。
【0003】
このような電解コンデンサは、温度が高くなると寿命が低下することが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】実開平5−77930号公報
【特許文献2】特開平6−104143号公報
【特許文献3】特開2005−102464号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の電装品ユニットにおいては、電解コンデンサはその寿命が最も短い電装品の1つであり、電解コンデンサの寿命がその電装品ユニットの寿命となることも多い。そのため、電解コンデンサの寿命をさらに延ばすことなどが求められている。
【0006】
したがって、電装品ユニットにおいて、コンデンサの温度上昇を抑制することが好ましい。
【0007】
また特に、基板に実装されたコンデンサの温度上昇の抑制技術に関しては、改善の余地がある。
【0008】
そこで、この発明の課題は、コンデンサの温度上昇を抑制することが可能な電装品ユニットを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
この発明にかかる電装品ユニットの第1の態様(1H)は、コンデンサ(11)と、前記コンデンサを実装する基板(19)と、前記基板を収容するケース(20)とを備え、前記ケースは、内側表面に凹部(22)を有し、前記コンデンサは、前記凹部に密着して配置されることを特徴とする。
【0010】
この発明にかかる電装品ユニットの第2の態様は、その第1の態様であって、前記凹部(22)は、断面略円弧状の凹部であり、略円柱形状を有する前記コンデンサ(11)の外周曲面が、前記凹部に密着することを特徴とする。
【0011】
この発明にかかる電装品ユニットの第3の態様は、その第1の態様であって、前記凹部(22)は、略半円柱状の凹部であり、略円柱形状を有する前記コンデンサ(11)の外周曲面が、前記凹部に密着することを特徴とする。
【0012】
この発明にかかる電装品ユニットの第4の態様は、その第1乃至第3の態様のいずれかであって、前記コンデンサは、前記基板の切り欠き部あるいは貫通孔を通過して、前記凹部に密着するように配置されることを特徴とする。
【0013】
この発明にかかる電装品ユニットの第5の態様は、その第1乃至第4の態様のいずれかであって、前記凹部は、前記ケースの基板配置面から突出する突出部に設けられていることを特徴とする。
【0014】
この発明にかかる電装品ユニットの第6の態様は、その第1乃至第5の態様のいずれかであって、前記ケースの外側表面に接する放熱部材(30)、をさらに備えることを特徴とする。
【0015】
この発明にかかる電装品ユニットの第7の態様は、その第1乃至第6の態様のいずれかであって、前記コンデンサは、絶縁材を介して前記伝熱部材に密着することを特徴とする。
【発明の効果】
【0016】
この発明にかかる電装品ユニットの第1の態様によれば、コンデンサは、ケース内側表面の凹部に密着して配置されるので、高い放熱効率を得ることができる。したがって、コンデンサの温度上昇を抑制することが可能である。
【0017】
この発明にかかる電装品ユニットの第2の態様によれば、略円柱形状を有するコンデンサの外周曲面が断面略円弧状の凹部に密着するので、高い放熱効果を得ることができる。
【0018】
この発明にかかる電装品ユニットの第3の態様によれば、略円柱形状を有するコンデンサの外周曲面が、略半円柱状の凹部に密着するので、高い放熱効果を得ることができる。
【0019】
この発明にかかる電装品ユニットの第4の態様によれば、コンデンサは、基板の実装面の反対側に存在する凹部に接触することが可能になる。
【0020】
この発明にかかる電装品ユニットの第5の態様によれば、突出部が略円柱状のコンデンサを載置するための厚さを有していれば十分であり、ケースの基板配置面の突出部以外の部分を比較的薄くすることが可能である。
【0021】
この発明にかかる電装品ユニットの第6の態様によれば、コンデンサで発生した熱は、ケースを介して放熱部材に伝達されるので、高い放熱効率を得ることができる。
【0022】
この発明にかかる電装品ユニットの第7の態様によれば、電気的絶縁を実現しつつ、高い放熱効率を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】第1実施形態に係る電装品ユニットを示す断面図である。
【図2】図1の一部拡大図である。
【図3】L字状部材がコンデンサに密着した状態を示す上面図である。
【図4】第2実施形態に係る電装品ユニットを示す断面図である。
【図5】伝熱部材を示す斜視図である。
【図6】第3実施形態に係る電装品ユニットを示す断面図である。
【図7】第4施形態に係る電装品ユニットを示す分解断面図である。
【図8】第4施形態に係る電装品ユニットの断面図である。
【図9】第4施形態に係る電装品ユニットの側面図である。
【図10】第5実施形態に係る電装品ユニットを示す側面図である。
【図11】第5実施形態に係る伝熱部材を示す上面図である。
【図12】第6施形態に係る電装品ユニットを示す分解断面図である。
【図13】第6施形態に係る電装品ユニットの断面図である。
【図14】第7施形態に係る電装品ユニットの断面図である。
【図15】第8施形態に係る電装品ユニットを示す分解断面図である。
【図16】第8施形態に係る電装品ユニットの断面図である。
【図17】第8施形態に係る電装品ユニットの側面図である。
【図18】変形例に係る電装品ユニットの断面図である。
【図19】他の変形例に係る電装品ユニットの断面図である。
【図20】別の変形例に係る電装品ユニットの断面図である。
【図21】さらに別の変形例に係る電装品ユニットの断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0024】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
【0025】
<1.第1実施形態>
図1は、第1実施形態に係る電装品ユニット1(1Aとも称する)を示す断面図であり、図2は、図1の一部拡大図である。
【0026】
図1に示すように、電装品ユニット1Aは、コンデンサ(ここでは電解コンデンサ)11等の電装品10と、伝熱部材15(15Aとも称する)と、電装品10を実装する基板19と、電装品10および基板19を収容するケース20(20Aとも称する)と、放熱部材30とを備えている。
【0027】
電装品10には、略円柱状のコンデンサ11が含まれるとともに、コンデンサ以外の各種の電子部品12等も含まれ得る。これらの電装品10は、半田付け等によって基板19に固定されている。また、基板19は、ケース20Aの内側の所定の位置においてケース20Aに固定されている。詳細には、基板19は、例えばその四隅にスペーサ(不図示)を配置すること等によって、ケース20Aの底面から若干浮いた状態(離間した状態)で固定されている。なお、ケース20Aの底面は、基板19を配置する面でもあることから、「基板配置面」ないし「配置面」とも称される。
【0028】
ケース20Aは、主に樹脂で形成された箱体であり、後述するように、伝熱部材15Aと一体化された状態で成型されている。また、放熱部材30は、ケース20Aの外側表面でケース20A底面の略全域でケース20Aに接するように配置されている。放熱部材30は、例えば、アルミニウム、銅、あるいは鉄などの熱伝導性が高い材料で形成される。
【0029】
伝熱部材15Aは、コンデンサ11で発生した熱をケース20Aおよび放熱部材30に伝達する役割を果たす。伝熱部材15Aは、例えばアルミニウム、銅、あるいは鉄などの熱伝導性が高い材料で形成される。
【0030】
伝熱部材15Aは、ここでは4つのL字状部材LA(図2および図3参照)を備えて構成されている。なお、図3は、コンデンサ11の外周側面に4つのL字状部材LAが密着した状態を上方から見た図(上面図)である。図3に示されるように、4つのL字状部材LAは、コンデンサ11の外周に沿って略等間隔に配置されている。
【0031】
伝熱部材15Aの各L字状部材LAは、それぞれ、垂直部18A(図2参照)と、当該垂直部18Aに対して略垂直に折り曲げられて形成される水平部16Aとを有している。この伝熱部材15Aは、樹脂製のケース20Aと一体成型されている。具体的には、水平部16Aと垂直部18Aの一部(下側部分)とがケース20Aに埋設され、且つ、垂直部18Aの残部(上側部分)がケース20Aの内側表面SAから鉛直上方に向けてケース20A内部において突出した状態で成型されている。またここでは、伝熱部材15Aがケース20Aの内側から外側(底面側)へ向けてケース20Aの底面部を貫通しており、その水平部16Aがケース20Aの外側(放熱部材30側)にまで到達した状態(露出した状態)でケース20Aと一体的に成型される場合を例示している。
【0032】
また、基板19は、各L字状部材LAに対応する4つの貫通孔HL1(図2および図3参照)をそれぞれ所定の位置に有しており、合計4つの垂直部18Aをそれぞれ対応する貫通孔HL1に貫通させた状態でケース20Aに固定される。したがって、基板19がケース20Aに固定された状態において、伝熱部材15Aのうち、垂直部18Aの上側部分は、基板19に設けられた貫通孔HL1を貫通して、基板19の上方に突出する。そして、この基板上方への突出部分(垂直部18Aの上側部分)は、基板19上に配置されたコンデンサの外周側面に密着する。
【0033】
このように、伝熱部材15Aは、或る一部(ここでは垂直部18A)がコンデンサ11の外周側面に密着するとともに、他の一部(ここでは水平部16A等)がケース20Aに接続される。したがって、コンデンサ11で発生した熱は、伝熱部材15Aを介してケース20Aに直接伝達されるので、従来の空冷式に比べて高い放熱効率を得ることができる。その結果、コンデンサ11の温度上昇を抑制することができる。
【0034】
また、伝熱部材15Aの水平部16Aは、ケース20Aの外側にまで到達しているので、より高い放熱効率を得ることができる。
【0035】
また、4つのL字状部材LAの垂直部18Aは、その弾性力により、略円柱状のコンデンサ11の中心軸側に向かう付勢力を発生するように構成される。したがって、この付勢力によって、4つのL字状部材LAは、コンデンサ11の外周側面に安定的に保持され、コンデンサ11に対して安定的に密着した状態にされる。さらに、図3の上面図に示すように、垂直部18Aの上側部分は、コンデンサ11の外周側面の曲率と同様の曲率を有する円弧曲線を描くように(すなわちコンデンサ11の外周側面の曲面に沿うように)変形されて形成されている。これによれば、伝熱部材15Aとコンデンサ11との密着性をさらに向上させることができる。なお、コンデンサ11を安定的に保持することによれば、輸送時の振動に起因する(コンデンサ11の)リード折れを防止することが可能である。
【0036】
また、伝熱部材15Aは、ケース20Aの外側に設けられた放熱部材30に接続されている。コンデンサ11で発生した熱は、伝熱部材15Aを介して放熱部材30に伝達されるので、さらに高い放熱効率を得ることができる。詳細には、伝熱部材15Aは、ケース20Aの外側に設けられた放熱部材30に対して、絶縁材(例えば絶縁紙)17を介して接続されている。伝熱部材15Aと放熱部材30との接続は、当該両者間での熱の伝達を遮断するようなものでなければよく、当該両者間に上記のような介装物(課題を解決するための手段における「第1の絶縁材」に相当し、絶縁材17等)が存在する態様のものであってもよい。絶縁材17は、熱伝導性を有するものであればよいが、比較的高い熱伝導性を有するもの(高熱伝導材料)であることがさらに好ましい。絶縁材17としては、例えば、高熱伝導性樹脂を採用することが好ましい。
【0037】
上述のように電装品ユニット1Aによれば伝熱部材15A等による高い放熱効果を得ることができるので、従来の空冷式のものに比べてコンデンサ11の温度上昇が抑制される。したがって、コンデンサ11の寿命を延ばすことが可能である。また、コンデンサ11として温度グレードの低いものを用いることによれば、コストダウンを図ることが可能である。
【0038】
なお、この第1実施形態では放熱部材30と伝熱部材15Aとの間の絶縁を確保するために、伝熱部材15Aと放熱部材30との間に絶縁材17を設ける場合を例示しているが、絶縁が必要でない場合等においては、絶縁材17を設けることなく、伝熱部材15Aを放熱部材30に直接接続するようにしてもよい。
【0039】
<2.第2実施形態>
第2実施形態は、第1実施形態の変形例であり、以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0040】
図4は、第2実施形態に係る電装品ユニット1(1Bとも称する)を示す断面図である。
【0041】
この第2実施形態においては、伝熱部材の形状および配置等が第1実施形態とは異なっている。具体的には、伝熱部材15Aの代わりに伝熱部材15Bが設けられている。
【0042】
この伝熱部材15Bは、図5の斜視図に示すように、水平部16Bと垂直部18Bとを有することに加えて、湾曲部13Bと、当該湾曲部13Bを垂直部18Bに接続する接続部14Bとを有している。伝熱部材15Bは、水平部16Bと垂直部18Bと接続部14Bと湾曲部13Bとが一体化された状態で構成されている。
【0043】
湾曲部13Bは、コンデンサ11の外周側面と同様の径を有する略円柱形状となるように薄板状部材を湾曲させて加工されており、上面視において円環の一部が開口した形状を有している。湾曲部13Bは、コンデンサ11の外周側面と同様の曲率に湾曲した曲面を有しており、上面視において、所定角度(好ましくは180度以上の角度(例えば270度))の中心角に対応する円弧部分を有している。湾曲部13Bの開口部分を若干拡げた状態でコンデンサ11が当該開口部分側から矢印ARの向きに挿入され当該開口部分が元の状態に戻ると、コンデンサ11の外周曲面が湾曲部13Bに密着した状態でコンデンサ11が保持される。また、湾曲部13Bは、その弾性力により、略円柱状のコンデンサ11の外周曲面を包囲するような付勢力を発生するように構成されており、当該付勢力によって、コンデンサ11は安定的に保持される。
【0044】
この伝熱部材15Bは、樹脂製のケース20(20Bとも称する)と一体成型されている。具体的には、伝熱部材15Bの垂直部18Bと水平部16Bとは、ケース20Bの側壁部に埋設されており、接続部14Bがケース20Bの側壁部から水平方向に突出し、当該接続部14Bの先端に湾曲部13Bが接続されている。
【0045】
第2実施形態に係る電装品ユニット1Bにおいて、伝熱部材15Bは、或る一部(ここでは湾曲部13B)においてコンデンサ11の外周側面に密着するとともに、他の一部(ここでは水平部16B等)がケース20Bに接続される。したがって、コンデンサ11で発生した熱は、伝熱部材15Bを介してケース20Bに直接伝達されるので、高い放熱効率を得ることができる。また、伝熱部材15Bの水平部16Bは、ケース20Bの外側(ここでは底面側)にまで到達しているので、より高い放熱効率を得ることができる。
【0046】
また、伝熱部材15Bは、ケース20Bの外側に設けられた放熱部材30に(より詳細には絶縁材17を介して)接続されている。コンデンサ11で発生した熱は、伝熱部材15Bを介して放熱部材30に伝達されるので、さらに高い放熱効率を得ることができる。
【0047】
<3.第3実施形態>
上記第1実施形態においては、放熱部材30と伝熱部材15Aとの間の絶縁を確保するために、伝熱部材15Aと放熱部材30との間に別途の絶縁材(例えば絶縁紙)17を設ける場合を例示しているが、これに限定されない。
【0048】
第3実施形態は、第1実施形態の変形例であり、以下では、第1実施形態との相違点を中心に説明する。
【0049】
図6は、第3実施形態に係る電装品ユニット1(1Cとも称する)のコンデンサ11付近の拡大断面図である。
【0050】
電装品ユニット1Cのケース20(20Cとも称する)は、絶縁材(樹脂等)で形成されている。また、電装品ユニット1Cの伝熱部材15(15Cとも称する)は、その一端側(詳細には部分16C)において、ケース20Cの内側から、ケース20Cの内側表面SAと外側表面SBとの間の所定位置P1にまで、ケース20Cに埋め込まれるように、ケース20Cと一体成型されている。
【0051】
これによれば、伝熱部材15Cがケース20Cに接続されているので、従来の空冷式のものに比べて高い放熱効果を得ることができる。また、ケース20における所定位置P1から外側表面SBまでの残部RPが絶縁機能を発揮するため、別途に絶縁部材を設ける必要がない。
【0052】
<4.第4実施形態>
図7は、第4実施形態に係る電装品ユニット1(1Dとも称する)を示す分解断面図である。また、図8は、図7と同様の方向から見た断面図(具体的には電装品ユニット1Dを正面側から見た縦断面図)であり、図9は電装品ユニット1Dの内部を側方から見た側面図(一部断面図)である。
【0053】
この第4実施形態においては、略円柱形状の各コンデンサ11を、その軸方向がケース底面に対して略平行になる姿勢で(端的に言えば、寝かせた状態で)配置する場合を例示する。以下では、電装品ユニット1Aとの相違点を中心に説明する。
【0054】
図7〜図9に示すように、電装品ユニット1Dは、コンデンサ11等の電装品10(図1参照)と、電装品10を実装する基板19と、コンデンサ11に密着する伝熱部材51と、電装品10および基板19を収容するケース20(20Dとも称する)と、放熱部材30とを備えている。基板19に実装されたコンデンサ11で発生した熱は、伝熱部材51、ケース20D、および放熱部材30を介して外部へと放出される。
【0055】
伝熱部材51は、略直方体形状のベース部分55を有するとともに、図8に示すように、その上側の左右両側においてそれぞれ左向きおよび右向きに外側に張り出した張出部53を有している。また、ベース部分55の上面側においては、断面略円弧状(より詳細には略半円柱状)の凹部52が設けられている。凹部52の数は、配置対象のコンデンサ11の数に応じて決定される。ここでは2つのコンデンサ11を配置するため、2つの凹部52が設けられている。
【0056】
各凹部52は、コンデンサ11の外形に合わせて形成されており、略円柱形状の各コンデンサ11は、その軸方向が略水平になる姿勢で(端的に言えば、寝かされた状態で)、各凹部52に密着して配置される。より詳細には、略円柱形状を有するコンデンサ11の外周曲面の一方側(下側)が、略半円柱状の凹部52に密着するように配置される。このように、コンデンサ11が直接に凹部52に接するため、高い放熱効率を得ることができる。なお、ここでは、コンデンサ11を凹部52に接着剤で接着することによって、コンデンサ11と凹部52との密着性を高めている。
【0057】
また、略半円柱状の各凹部52は、その軸方向において、略円柱形状のコンデンサ11の軸方向の長さと同等以上(ここでは同等)の長さを有している(図9参照)。コンデンサ11の軸方向における全長にわたってコンデンサ11が凹部52に接するため、高い放熱効率を得ることができる。
【0058】
また、コンデンサ11のリード線41は、基板19の所定の位置に半田付けされて固定されており、リード線41は基板19上の所定の配線に電気的に接続されている。なお、リード線41は、コンデンサ11を寝かせた状態で配置するために適宜の位置で屈曲されている。
【0059】
基板19には、上面視においてベース部分55と同等の大きさの略矩形形状の貫通孔HL2が設けられており、伝熱部材51のベース部分55は、当該貫通孔HL2において基板19を貫通し、ベース部分55の底面がケース20Dの底面(内側底面)に接触した状態で配置される。
【0060】
ケース20Dの底面においては、伝熱部材51の張出部53に対応する位置に、ケース20D底面から上方に突出した略角柱状の突出部23が設けられている。各突出部23には、雌ねじ部(不図示)が設けられており、ボルト26が張出部53および基板19を挟んだ状態で当該雌ねじ部に螺合することによって、伝熱部材51および基板19はケース20Dに固定される。
【0061】
コンデンサ11は、基板19の実装面側(上面側)から他面側(裏面側)へと貫通孔HL2を通過するように配置されている(図8等参照)。そのため、コンデンサ11は、基板19の実装面の反対側(すなわち下面側)にも存在する凹部52に接触することが可能になる。
【0062】
また、コンデンサ11は、貫通孔HL2を通過し、基板19の一方面側(上面側)と他面側(下面側)との両方に跨って配置されている。これによれば、基板19の高さ方向の位置の制約が少なくなり、基板19の高さ方向の位置を比較的低く設定することが可能である。すなわち、電装品ユニット1の高さ方向のサイズを抑制してコンパクトな構成とすることができる。
【0063】
また、上述のケース20Dは略全体にわたって同一の材料で形成されている。ここではケース20Dは、高熱伝導性樹脂で形成されているものとするが、これに限定されず様々な材料のものを用いることができる。ケース20Dの材料としては、高熱伝導性材料(例えば、高熱伝導性樹脂、アルミニウムあるいは鉄など)を用いることが好ましい。ただし、これに限定されず、ケース20Dは、熱伝導性を有していればよく、高熱伝導性を有しない(すなわち比較的熱伝導性が低い)一般的な樹脂で形成されてもよい。
【0064】
以上のように、コンデンサ11は伝熱部材51の凹部52に密着して配置され、伝熱部材51のベース部分55の底面はケース20Dに接続されている。そのため、コンデンサ11からの熱は、当該凹部52を含む伝熱部材51に対して直接的に伝達され、伝熱部材51に接触するケース20Dにさらに伝達され、電装品ユニット1Dの外部に向けて放出される。したがって、高い放熱効率を得ることができる。
【0065】
また、この電装品ユニット1Dにおいては、放熱部材30がケース20Dの外側表面に接触するように配置されている。そのため、ケース20Dからさらに放熱部材30へと熱が伝達されることによって、さらに高い放熱効率を得ることができる。
【0066】
<5.第5実施形態>
第5実施形態は、第4実施形態の変形例である。以下では、第5実施形態について、第4実施形態との相違点を中心に図10および図11を参照しながら説明する。図10は、電装品ユニット1Eの内部を図9と同様の方向から見た側面図(一部断面図)であり、図11は、伝熱部材51(51Bとも称する)を示す上面図である。
【0067】
この第5実施形態では、伝熱部材51Bにおいて、リード線41を通すための孔HL3が設けられている。図10および図11に示すように、伝熱部材51は、図8の左右の張出部53(図8参照)に加えて、図8の奥側(図10の右側)に張出部54を設ける。この張出部54は、合計4つの貫通孔HL3を有している。各貫通孔HL3は、基板19上におけるリード線41の各配置位置に対応する位置に設けられており、各コンデンサ11の2本のリード線41(合計4本のリード線41)は、各貫通孔HL3において張出部54を貫通する。この貫通孔HL3は、次述するようにリード線41の位置決め用の孔として機能するため、組み立て工程において良好な作業性を得ることができる。
【0068】
ここで、電装品ユニット1Eの組み立て工程(一部)について説明する。
【0069】
まず、コンデンサ11が、そのリード線41を適宜の位置で屈曲させて伝熱部材51の貫通孔HL3に貫通させ、且つ、伝熱部材51の凹部52に寝かされた状態で、伝熱部材51に接着されて固定される。
【0070】
次に、伝熱部材51のベース部分55を、各種電装品10が実装された基板19の貫通孔HL2(図7参照)に貫通させるとともに、貫通孔HL3を貫通して下方に伸びるリード線41を、基板19上の所定の位置に設けられた貫通孔(不図示)にさらに貫通させる。この状態で、リード線41は基板19に半田付けで固定される。
【0071】
その後、一体化した3部品(コンデンサ11、伝熱部材51および基板19)をケース20(20Eとも称する)に取り付ける。具体的には、伝熱部材51のベース部分55をケース20Eの底面の所定の位置に接触させ、ボルト26が張出部53と基板19とを挟んだ状態でボルト26を突出部23の雌ねじ部に螺合させ、コンデンサ11、伝熱部材51および基板19をケース20Eに固定する。さらに、ケース20Eの底面に放熱部材30を接着する。
【0072】
以上のようにして電装品ユニット1Eが製造される。
【0073】
上述のような過程において、コンデンサ11を伝熱部材51に取り付ける際に貫通孔HL3がリード線41の位置決め用の孔として機能する。そのため、その後に、コンデンサ11載置済みの伝熱部材51を基板19に取り付ける際に、コンデンサ11のリード線41を基板19の所定の位置に容易に配置させることができる。したがって、良好な作業性で取り付け作業を行うことができる。
【0074】
なお、上述の組み立て工程は一例であり、様々な改変が可能である。例えば、コンデンサ11を凹部52へ接着固定する作業は、伝熱部材51を基板19と組み合わせた後に、あるいは伝熱部材51をケース20Eに取り付けた後に行ってもよい。また、コンデンサ11の基板19への固定作業は、伝熱部材51をケース20Eに取り付けた後に行っても良い。
【0075】
<6.第6実施形態>
第6実施形態は、第4実施形態の変形例である。以下では、第4実施形態との相違点を中心に、第6実施形態について図12および図13を参照しながら説明する。図12は、第6実施形態に係る電装品ユニット1(1Fとも称する)を示す分解断面図であり、図13は、図12と同様の方向から見た電装品ユニット1Fの断面図である。
【0076】
この電装品ユニット1Fにおいても、略円柱形状を有するコンデンサ11の外周曲面の一方側(下側)が、略半円柱状の凹部52に密着するように配置される。
【0077】
また、コンデンサ11の外周曲面の他方側(上側)は、略半円柱状の凹部57を有する押さえ部材56によって覆われている。凹部57の数は、押さえ部材56に配置すべきコンデンサ11の数に応じて決定される。ここでは2つのコンデンサ11を配置するため、2つの凹部57が設けられている。
【0078】
押さえ部材56は、例えば板金をプレス加工することによって製作されるが、これに限定されず、他の様々な材料(例えば樹脂等)で形成され得る。なお、押さえ部材56が導電性(通電性)を有する場合等において、押さえ部材56とコンデンサ11との間の絶縁が求められる場合には、押さえ部材56とコンデンサ11との間に絶縁材(例えば絶縁紙)を介装すればよい。
【0079】
また、押さえ部材56、伝熱部材51および基板19は、2つのボルト26によってケース20Fに固定される。詳細には、2つのボルト26が、押さえ部材56(詳細には左右両側の水平部)と張出部53と基板19とを挟んだ状態で、突出部23の雌ねじ部に螺合し、このような固定状態が実現される。
【0080】
この結果、コンデンサ11は押さえ部材56の凹部57と伝熱部材51の凹部52とに挟まれ安定的に保持され、コンデンサ11と凹部52との密着性が向上する。これによれば、コンデンサ11を接着剤で伝熱部材51の凹部52に固定するのではなく、コンデンサ11と伝熱部材51との間に冷却用のグリスあるいは熱伝導シート等を挟むような場合においても、コンデンサ11と凹部52との密着性を向上させることができる。なお、コンデンサ11を安定的に保持することによって、輸送時の振動に起因する(コンデンサ11の)リード折れを防止することが可能である。
【0081】
<7.第7実施形態>
第7実施形態は、第4実施形態の変形例である。以下では、図14を参照しながら、第4実施形態との相違点を中心に、第7実施形態について説明する。図14は、電装品ユニット1(1Gとも称する)を正面側から見た断面図である。なお、この実施形態では、単一のコンデンサ11を載置する場合を例示する。
【0082】
この電装品ユニット1Gにおいても、伝熱部材51の或る一部(具体的には、凹部52)がコンデンサ11に密着するとともに、伝熱部材51の他の一部(接触面FC)がケース20に接続している。したがって、高い放熱効率を得ることができる。
【0083】
また、この電装品ユニット1Gにおいては、伝熱部材51がケース20の外側にまで到達している(換言すれば、ケース20の外側に露出している)。そして、当該伝熱部材51に接するように放熱部材30が設けられている。このような構成によれば、伝熱部材51が放熱部材30に直接的に接続されるので、特に高い伝熱効率を得ることができる。
【0084】
なお、ここでは伝熱部材51に対応する部分のみに放熱部材30を設ける場合を例示しているが、これに限定されない。例えば、他の実施形態等と同様にケース20底面の略全域にわたって放熱部材30を配置するようにしてもよい。
【0085】
<8.第8実施形態>
第4実施形態〜第7実施形態においては、ケース20とは別個に伝熱部材51を設ける場合を例示したが、これに限定されない。例えば、ケース20自体を伝熱部材として機能させるようにしてもよい。以下では、このような変形例に係る第8実施形態について、図15〜図17を参照しながら説明する。図15は、第8実施形態に係る電装品ユニット1(1Hとも称する)を示す分解断面図である。また、図16は、図15と同様の方向から見た断面図(具体的には電装品ユニット1Hを正面側から見た縦断面図)であり、図17は電装品ユニット1Hの内部を側方から見た側面図(一部断面図)である。
【0086】
図15〜図17に示すように、電装品ユニット1Hのケース20(20Hとも称する)は、底面内の所定の位置において、上方に向けて突出した上面視略矩形状の突出部21を有している。この突出部21等が伝熱部として機能し、コンデンサ11で発生した熱は突出部21および放熱部材30を介して外部へと放出される。
【0087】
ケース20Hは略全体にわたって同一の材料で形成されている。ここではケース20Hは、高熱伝導性樹脂で形成されているものとするが、これに限定されず様々な材料のものを用いることができる。ケース20Hは、熱伝導性を有していればよく、高熱伝導性を有しない(すなわち比較的熱伝導性が低い)一般的な樹脂で形成されてもよい。ただし、熱伝導性を向上させるためには、ケース20Hの材料として、高熱伝導性材料(例えば、高熱伝導性樹脂、アルミニウムあるいは鉄など)を用いることが好ましい。
【0088】
ケース20Hは、その内側表面に凹部22を有している。具体的には、図15などに示すように、ケース20Hの突出部21に上面側において、断面略円弧状(より詳細には略半円柱状)の凹部22を有している。凹部22の数は、配置対象のコンデンサ11の数に応じて決定される。ここでは単一のコンデンサ11を配置するため、単一の凹部52が設けられている。
【0089】
上述のように、コンデンサ11を密着させるための凹部22は、ケース20Hの基板配置面から突出する突出部21に設けられている。この場合、半円柱状の凹部22を有する当該突出部21が略円柱状のコンデンサ11を載置するための厚さ(コンデンサ11の半径より大きな所定値)を有していればよく、ケース20Hの基板配置面の突出部21以外の部分は比較的薄くてもよい。換言すれば、ケース20Hの基板配置面全体にわたって、当該基板配置面の厚さをコンデンサ11の径に応じて厚くする必要がない。
【0090】
また、基板19(19Hとも称する)には、貫通孔HL4(図15参照)が設けられている。基板19Hの実装面側(上面側)に存在するコンデンサ11は、この貫通孔HL4を通過して、基板19Hの裏面側(下面側)に到達し、基板19の実装面の反対側(すなわち下面側)にも存在する凹部22に接触した状態で配置される。
【0091】
また、コンデンサ11は、貫通孔HL4を通過し、基板19の一方面側(上面側)と他面側(下面側)との両方に跨って配置されている。これによれば、基板19の高さ方向の位置の制約が少なくなり、基板19の高さ方向の位置を比較的低く設定することが可能である。すなわち、電装品ユニット1の高さ方向のサイズを抑制してコンパクトな構成とすることができる。
【0092】
ケース20Hの凹部22は、第4実施形態の凹部52と同様に、コンデンサ11の外形に合わせて形成されており、略円柱形状のコンデンサ11は、その軸方向が略水平になる姿勢で(端的に言えば、寝かされた状態で)、その外周曲面が凹部22に密着して配置される。このように、コンデンサ11が直接にケース20Hに接するため、高い放熱効率を得ることができる。なお、ここでは、コンデンサ11を凹部22に接着剤で接着することによって、コンデンサ11と凹部22との密着性を高めている。
【0093】
また、ケース20Hの突出部21は、左右両肩部において階段状に形成された部分を有している。具体的には、突出部21は、載置面24aと垂直面24bとを有している。換言すれば、突出部21は、その上面において特に突出した凸部27を有しているとも表現される。
【0094】
基板19Hの貫通孔HL4は、上面視において、凸部27を内包する大きさの略矩形形状の孔であり、基板19Hは、凸部27が貫通孔HL4を貫通した状態で、載置面24a上に載置される。また、載置面24aには、雌ねじ部(不図示)が設けられており、ボルト26が基板19を挟んだ状態で当該雌ねじ部に螺合することによって、基板19がケース20Hに固定される。
【0095】
この際、載置面24aは、図16の上下方向における基板19Hの位置(端的に言えば基板19Hの高さ位置)を規定する機能を有しており、凸部27の垂直面24bは、図16の左右方向における基板19Hの位置を規定する機能を有している。そのため、突出部21の凸部27を基板19Hの貫通孔HL4に貫通し、載置面24aと垂直面24bとで規定される位置に基板19Hを載置することによって、コンデンサ11実装済み基板19Hを突出部21に配置する組み立て作業を容易に行うことができる。
【0096】
また、第4実施形態に比べて伝熱部材を別途に設けなくて済むため、構成部品が少なくなり、組み立て作業がさらに容易である。
【0097】
<9.その他>
以上、この発明の実施の形態について説明したが、この発明は上記説明した内容のものに限定されるものではない。
【0098】
例えば、上記第8実施形態においては、コンデンサ11を突出部21の凹部22に接着剤で固定する場合を例示したが、これに限定されず、図18に示すように、凹部57を有する押さえ部材56を用いて、コンデンサ11を固定するようにしてもよい。
【0099】
また、上記第8実施形態等においては、基板19をボルト26でケース20に固定する場合を例示したが、これに限定されない。例えば、図19に示すように、突出部21に設けた爪部28を用いて基板19を固定するようにしてもよい。あるいは、図20に示すように、基板19を載置面24aに対して接着剤GLで固定するようにしてもよい。
【0100】
また、上記第8実施形態の突出部21に相当する部分を、ケース20とは別材料で形成するようにしてもよい。具体的には、図21に示すように、例えば、当該突出部21に相当する部分をアルミニウム製の伝熱部材51Cで形成し、主に樹脂で形成されるケース20と当該伝熱部材51Cとを一体成型するようにしてもよい。この場合には、当該一体成型部品に対して、基板19と当該基板19に実装された状態のコンデンサ11とを組み付ければよい。これによれば、ケース20全体を同一材料で形成しなくて済むため、高い伝熱性を有することが好ましい部分(ここでは伝熱部材51C)に対して高伝熱性材料を適宜に用いることが可能である。
【0101】
また、第4〜第8実施形態等においては伝熱部材51あるいは突出部21が基板19の一方面側(上面側)と他面側(下面側)との両方に跨って配置される場合を例示しているが、これに限定されない。例えば、伝熱部材あるいは突出部は基板19よりも下方側のみに存在していてもよい。
【0102】
また、第4〜第8実施形態等において、コンデンサ11は、基板19の一方面側(上面側)と他面側(下面側)との両方に跨って配置される場合を例示しているが、これに限定されない。例えば、コンデンサ11は、基板19よりも下方側のみに存在するように配置されてもよい。
【0103】
また、上記第1実施形態等においては、伝熱部材15がコンデンサ11に直接的に接触して密着する場合を例示しているが、これに限定されない。例えば、コンデンサ11と伝熱部材15との間に第2の絶縁材(例えば絶縁紙)を介装した状態で、コンデンサ11と伝熱部材15とを密着させるようにしてもよい。すなわち、伝熱部材15とコンデンサ11との接続は、当該両者間での熱の伝達を遮断するようなものでなければよく、当該両者間に上記のような介装物が存在する態様のものであってもよい。換言すれば、当該両者が熱的に接続される態様のものであれば十分である。第2の絶縁材は、熱伝導性を有するものであればよいが、比較的高い熱伝導性を有するもの(高熱伝導材料)であることがさらに好ましい。第2の絶縁材としては、例えば、高熱伝導性樹脂を採用することが好ましい。また、伝熱部材51とコンデンサ11とが密着する場合も同様であり、伝熱部材51とコンデンサ11との間に第2の絶縁材を介装した状態で、伝熱部材51とコンデンサ11とを密着させるようにしてもよい。
【0104】
また、上記各実施形態において、ケース20および/または放熱部材30の一部にフィン等を配置して表面積を拡大し、さらに放熱性能を向上させるようにしてもよい。
【0105】
また、上記各実施形態においては、放熱部材30が設けられる場合を例示しているが、これに限定されず、放熱部材30を設けないようにしてもよい。ただし、放熱部材30を設けることによれば、放熱部材30を設けない場合に比べて、放熱効率を一層向上させることが可能である。
【0106】
なお、放熱部材30を設けない場合には、電装品ユニット1G(図14)のように伝熱部材51をケース20の外側に露出させることが特に好ましい。
【0107】
また、上記各実施形態においては、基板19に貫通孔を設ける場合を例示したが、これに限定されない。たとえば、基板周縁部等において切り欠き部を設け、伝熱部材51、突出部21およびコンデンサ11等のうちの少なくとも1つを貫通させるようにしてもよい。
【0108】
また、上述の各思想は、開放型の電装品ユニットに適用してもよく、内部空間を密閉したタイプ(密閉型)の電装品ユニットに適用してもよい。特に、密閉型の電装品ユニットにおいては、密閉に伴う温度上昇が顕著になる傾向があるため当該温度上昇の抑制が強く求められる。このような密閉型の電装品ユニットに対して上記思想を適用することによれば、好適に温度上昇を抑制することが可能である。
【符号の説明】
【0109】
1,1A〜1H 電装品ユニット
10 電装品
11 コンデンサ
12 電子部品
15,15A〜15C,51,51B,51C 伝熱部材
17 絶縁材
19 基板
20,20A〜20H ケース
22,52,57 凹部
30 放熱部材
HL1〜HL4 貫通孔
LA L字状部材
RP 残部
SA 内側表面
SB 外側表面

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電装品ユニット(1H)であって、
コンデンサ(11)と、
前記コンデンサを実装する基板(19)と、
前記基板を収容するケース(20)と、
を備え、
前記ケースは、内側表面に凹部(22)を有し、
前記コンデンサは、前記凹部に密着して配置されることを特徴とする電装品ユニット。
【請求項2】
請求項1に記載の電装品ユニットにおいて、
前記凹部(22)は、断面略円弧状の凹部であり、
略円柱形状を有する前記コンデンサ(11)の外周曲面が、前記凹部に密着することを特徴とする電装品ユニット。
【請求項3】
請求項1に記載の電装品ユニットにおいて、
前記凹部(22)は、略半円柱状の凹部であり、
略円柱形状を有する前記コンデンサ(11)の外周曲面が、前記凹部に密着することを特徴とする電装品ユニット。
【請求項4】
請求項1ないし請求項3のいずれかに記載の電装品ユニットにおいて、
前記コンデンサは、前記基板の切り欠き部あるいは貫通孔を通過して、前記凹部に密着するように配置されることを特徴とする電装品ユニット。
【請求項5】
請求項1ないし請求項4のいずれかに記載の電装品ユニットにおいて、
前記凹部は、前記ケースの基板配置面から突出する突出部に設けられていることを特徴とする電装品ユニット。
【請求項6】
請求項1ないし請求項5のいずれかに記載の電装品ユニットにおいて、
前記ケースの外側表面に接する放熱部材(30)、
をさらに備えることを特徴とする電装品ユニット。
【請求項7】
請求項1ないし請求項6のいずれかに記載の電装品ユニットにおいて、
前記コンデンサは、絶縁材を介して前記伝熱部材に密着することを特徴とする電装品ユニット。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【公開番号】特開2012−216871(P2012−216871A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−156135(P2012−156135)
【出願日】平成24年7月12日(2012.7.12)
【分割の表示】特願2006−230916(P2006−230916)の分割
【原出願日】平成18年8月28日(2006.8.28)
【出願人】(000002853)ダイキン工業株式会社 (7,604)
【Fターム(参考)】