説明

電話会議システム、通信サーバー、通信端末及び電話会議方法。

【課題】IP網70に接続された通信端末30によって電話会議を行う際に、会議に用いる資料データD2を共有し、会議の進行に合わせて資料D2を即時に参照することができる。
【解決手段】IP網70上に配置された通信サーバー10に対して、複数の通信端末30から接続し、当該複数の通信端末30同士での通信を通じて仮想的な会議室を形成する電話会議システムであって、通信端末30は、音声による通話を行う音声通話部304と、通信サーバー10上の会議室において参照される資料データD2に関するユーザー操作を行うデータ操作部309aとを備え、通信サーバー10は、複数の通信端末30との間で通信を確立させ、会議室を形成する接続制御部110と、接続制御部110により通信が確立された通信端末30との間で、データ操作部309aにおけるユーザー操作に応じて、資料データD2に関するデータ通信を行うデータ制御部129とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、通信ネットワークに接続された通信端末を用いて、電話会議を行う電話会議システム、通信サーバー、通信端末及び電話会議方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、通信端末である携帯電話のマルチコール機能を利用し、複数のユーザー同士で、電話会議を行う技術がある(例えば、特許文献1)。この特許文献1に開示された技術では、携帯電話を使用した音声会議を通じて、複数のユーザーが特定の場所にいなくとも、会議に参加することができる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2001−309432号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上述した技術において、音声会議では、他のユーザーの会話が聞き取りにくい場合や、会議進行中における該当する資料を参照したりすることが困難であるという問題がある。
【0005】
そこで、本発明は、上記のような問題を解決するものであり、通信ネットワークに接続された通信端末によって電話会議を行う際に、資料データを共有し、会議の進行に合わせて資料データを即時に参照することができる電話会議システム、通信サーバー、通信端末及び電話会議方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
(電話会議システム及び電話会議方法)
上記課題を解決するために、本発明は、通信ネットワーク上に配置された通信サーバーに対して、複数の通信端末から接続し、当該複数の通信端末同士での通信を通じて仮想的な会議室を形成する電話会議システムであって、通信端末は、音声による通話を行う通話部と、通信サーバー上の会議室において参照される資料データに関するユーザー操作を行うデータ操作部とを備え、通信サーバーは、複数の通信端末との間で通信を確立させ、会議室を形成する接続制御部と、接続制御部により通信が確立された通信端末との間で、データ操作部におけるユーザー操作に応じて、資料データに関するデータ通信を行うデータ制御部とを備える。
【0007】
また、本発明は、通信ネットワーク上に配置された通信サーバーに対して、複数の通信端末から接続し、当該複数の通信端末同士での通信を通じて仮想的な会議室を形成する電話会議方法であって、
(1)通信サーバーと、複数の通信端末との間で通信を確立させて会議室を形成し、該複数の通信端末同士での音声による通話を可能とする接続制御ステップと、
(2)通信端末において、会議室で参照される資料データに関する操作を行うデータ操作ステップと、
(3)接続制御ステップにより通信が確立された通信端末との間で、データ操作ステップにおけるユーザー操作に応じて、資料データに関するデータ通信を行うデータ制御ステップと
を備える。
【0008】
これらの発明によれば、通信サーバーを介して、会議中に参照する資料データを、電話会議に参加した全ユーザーの通信端末間で共有することができ、会議に参加しているユーザーは、会議の内容を、音声通話と資料データを通じて、明確に把握することが可能となる。
【0009】
ここで、ユーザー操作とは、会議が進行されている間に操作する全ての操作であり、例えば、会議参加者が会議資料をサーバーに保存するファイルアップロード操作や、マウスの操作によるスクロール操作、会議資料の参照箇所を特定するためのポインター操作、会議資料を通信端末に読み込むダウンロード操作等が含まれる。また、資料データとは、会議中に参照されるテキスト、画像、動画、音声又はWeb情報等であり、JPG,PDF,AVI,WAV等の種々のファイル形式のデータが含まれる。
【0010】
上記発明において、通信サーバーは、データ制御部により制御された資料データに対する制御履歴を、当該会議の進行時間情報とともに蓄積する制御履歴記憶部と、制御履歴と、該制御履歴に記録された制御の対象となっている資料データとを、進行時間情報に従って関連付け、資料参照用データとして配信する資料データ配信部とをさらに備え、通信端末は、資料データ配信部から配信された資料参照用データを出力又は表示する出力インターフェースをさらに備えていることが好ましい。
【0011】
この場合、通信サーバーは、例えば、会議中にあるユーザーがユーザー操作によって通信端末に表示させた資料データなど、会議中に参照された資料データを制御履歴として記録しておき、その制御履歴と、その制御の対象となった資料データとを進行時間に従って関連付けすることによって、後から会議に参加したユーザーがいた場合であっても、そのユーザーは、この資料参照用データを参照することで、会議中におけるどの時間帯にどの資料が参照されているかを明確に把握することができる。ここで、関連付けの方法としては、例えば、制御履歴をログ情報として保存し、そのログ情報にリンク情報を付加し、このログ情報から該当する資料データを抽出することができるようにしてもよい。
【0012】
また、上記発明において、通信サーバーは、通信端末から取得される音声を、端末毎に録音するとともに、録音された音声を文字情報に変換するテキスト化部と、各通信端末から得られた文字情報を、時系列に従って統合し、議事録データを生成する議事録データ生成部とをさらに備え、資料データ配信部は、資料参照用データと、議事録データとを、進行時間情報に基づいて関連付けて、配信する機能をさらに有し、通信端末の出力インターフェースは、資料データ配信部から配信された資料参照用データ及び議事録データを出力又は表示する機能をさらに有することが好ましい。
【0013】
この場合には、通信サーバーは、通信端末毎に音声を録音し、その音声データをテキスト化するので、会議中に複数のユーザーによって会話が重複した場合であっても、録音された音声データ毎をテキスト化でき、正確なテキスト化処理を実行することができる。また、各々テキスト化された文字情報を時系列に従って、統合するので、会議全体の正確な議事録データを生成することができる。さらに、議事録データは、資料参照用データと、会議の進行時間に対応して関連付けられ、配信されるので、ユーザーは、テキスト化された議事録を参照することで、会議の進行に合わせて参照される資料を即時に把握することができる。
【0014】
また、上記発明において、議事録データでは、録音された音声の音声データと、該音声が変換された文字情報とが関連付けられ、各文字情報に基づいて、該文字情報に対応する音声データの検索が可能となっており、通信端末の出力インターフェースは、議事録データに含まれる文字情報に基づいて、対応する音声データを検索し、出力又は表示する機能をさらに有することが好ましい。
【0015】
この場合には、議事録データの文字情報から音声データを出力することができるので、ユーザーは、目的の音声データを即時に視聴することができる。ここで、音声データと文字情報との関連付けとしては、例えば、文字情報にリンク機能を付加させる方法があり、これにより、ユーザーは、表示された文字情報をクリックするのみで、音声データを視聴することができる。
【0016】
また、上記発明において、議事録データでは、文字情報と、資料参照用データが関連付けられ、各文字情報に基づいて、該文字情報に対応する資料参照用データの検索が可能となっており、通信端末の出力インターフェースは、議事録データに含まれる文字情報に基づいて、対応する資料参照用データを検索し、出力又は表示する機能をさらに有することが好ましい。
【0017】
この場合には、議事録データの文字情報から資料参照用データを出力することができるので、ユーザーは、目的の会議用の資料を即時に参照することができる。ここで、資料参照用データの検索方法としては、例えば、文字情報にリンク機能を付加させる方法があり、これにより、ユーザーは、表示された文字情報をクリックするのみで、該当するアプリケーションが起動され、資料参照用データを閲覧することができる。
【0018】
(通信サーバー及び通信端末)
上記電話会議システム及び会議方法では、以下のような他の発明である通信サーバー及び通信端末を用いることができる。
【0019】
(1)通信サーバー
上記通信サーバーの発明は、通信ネットワーク上に配置され、複数の通信端末同士での通信を通じて仮想的な会議室を形成する通信サーバーであって、複数の通信端末との間で通信を確立させ、会議室を形成する接続制御部と、会議室において参照される資料データに関するユーザー操作を通信端末から取得するとともに、接続制御部により通信が確立された通信端末との間で、通信端末におけるユーザー操作に応じて、資料データに関するデータ通信を行うデータ制御部とを備える。
【0020】
このような本発明によれば、通信サーバーは、通信を確立された全ユーザーの通信端末間に対して、会議室を形成し、ユーザー操作に応じた資料データを配信することができるので、会議資料を一元的に管理し、会議に参加しているユーザーに対して、会議資料を提供することができる。
【0021】
上記発明において、データ制御部により制御された資料データに対する制御履歴を、当該会議の進行時間情報とともに蓄積する制御履歴記憶部と、制御履歴と、該制御履歴に記録された制御の対象となっている資料データとを、進行時間情報に従って関連付け、資料参照用データとして配信する資料データ配信部とをさらに備えることが好ましい。
【0022】
この場合には、通信サーバーは、例えば、会議中において、あるユーザーがユーザー操作によって通信端末に表示した資料データなどの、会議中に参照された資料データを制御履歴として保存するとともに、その制御履歴と、その制御の対象となった資料データとを進行時間に従って関連付けするので、例えば、ユーザーが後から会議に参加した場合であっても、ユーザーに対して、この資料参照用データを参照させることにより、会議中におけるどの時間帯にどの資料が参照されているかをユーザーに明確に把握させることができる。
【0023】
また、上記発明において、通信端末から取得される音声を、端末毎に録音するとともに、録音された音声を文字情報に変換するテキスト化部と、各通信端末から得られた文字情報を、時系列に従って統合し、議事録データを生成する議事録データ生成部とをさらに備え、資料データ配信部は、資料参照用データと、議事録データとを、進行時間情報に基づいて関連付けて、配信する機能をさらに有することが好ましい。
【0024】
この場合には、通信サーバーは、通信端末毎に音声を録音し、その音声データをテキスト化するので、会議中に複数のユーザーによって会話が重複した場合であっても、録音された音声データ毎をテキスト化でき、正確なテキスト化処理を実行することができる。また、各々テキスト化された文字情報を時系列に従って、統合するので、会議全体の正確な議事録データを生成することができる。
【0025】
また、上記発明において、議事録データでは、録音された音声の音声データと、該音声が変換された文字情報とが関連付けられ、各文字情報に基づいて、該文字情報に対応する音声データの検索が可能となっていることが好ましい。この場合には、通信サーバーは、議事録データの文字情報と、音声データとを関連付けし、各文字情報から音声データを検索することができるので、ユーザー操作に応じた目的の音声データを即時に配信することができる。
【0026】
さらに、上記発明において、議事録データでは、文字情報と、資料参照用データが関連付けられ、各文字情報に基づいて、該文字情報に対応する資料参照用データの検索が可能となっていることが好ましい。
【0027】
この場合には、通信サーバーは、議事録データの文字情報と、資料参照用データを関連付けし、各文字情報から音声データを検索することができるので、ユーザー操作に応じた目的の資料参照用データを即時に配信することができる。
【0028】
(2)通信端末
一方、上記通信端末の発明は、通信ネットワーク上に配置された通信サーバーに対して接続し、複数の通信端末同士での通信を通じて形成された仮想的な会議室に参加可能な通信端末であって、通信端末は、音声による通話を行う通話部と、通信サーバー上の会議室において参照される資料データに関する操作を行うデータ操作部と、通信サーバーとの間で、データ操作部におけるユーザー操作に応じて、資料データに関するデータ通信を行うデータ通信部とを備える。
【0029】
このような本発明によれば、ユーザーが操作する通信端末は、通信サーバーにおいて一元的に管理された資料データを共有することができ、ユーザーは、手元に資料を準備する必要がなく、即時に会議資料を特定し、参照することができる。
【0030】
上記発明において、通信サーバー上において制御された資料データに対する制御履歴を、当該会議の進行時間情報とともに蓄積し、該制御履歴と、該制御履歴に記録された制御の対象となっている資料データとを、進行時間情報に従って関連付け、資料参照用データとして受信する資料データ受信部と、資料データ配信部から配信された資料参照用データを出力又は表示する出力インターフェースとをさらに備えていることが好ましい。
【0031】
この場合には、通信端末は、進行時間情報に関連付けられた制御履歴を資料参照用データとして、出力又は表示することができるので、例えば、後から会議に参加したユーザーも、会議の進行に合わせて参照される資料を即時に特定し、参照することができる。
【0032】
また、上記発明において、資料データ受信部は、通信サーバーにおいて、複数の通信端末からそれぞれ取得される音声を文字情報に変換し、これら各通信端末から得られた文字情報を、時系列に従って統合して生成された議事録データと、資料参照用データとを、進行時間情報に基づいて関連付けて、受信する機能をさらに有し、出力インターフェースは、資料データ配信部から配信された資料参照用データ及び議事録データを出力又は表示する機能をさらに有することが好ましい。
【0033】
この場合には、通信端末において、議事録データと、進行時間情報に基づいて関連付けられた資料参照用データを出力又は表示することができるので、ユーザーは、議事録を参照することで、会議の進行に合わせて参照された資料を即時に特定し、参照することができる。
【0034】
また、上記発明において、議事録データでは、録音された音声の音声データと、該音声が変換された文字情報とが関連付けられ、各文字情報に基づいて、該文字情報に対応する音声データの検索が可能となっており、出力インターフェースは、議事録データに含まれる文字情報に基づいて、対応する音声データを検索し、出力又は表示する機能をさらに有することが好ましい。この場合には、通信端末において議事録データの文字情報から音声データを出力することができるので、ユーザーは、議事録を参照しながら、目的の音声データを即時に特定し、参照することができる。
【0035】
また、上記発明において、議事録データでは、文字情報と、資料参照用データが関連付けられ、各文字情報に基づいて、該文字情報に対応する音声データの検索が可能となっており、出力インターフェースは、議事録データに含まれる文字情報に基づいて、対応する資料参照用データを検索し、出力又は表示する機能をさらに有することが好ましい。この場合には、通信端末において議事録データの文字情報から資料参照用データを出力することができるので、ユーザーは、議事録を参照しながら、目的の資料参照用データを即時に特定し、参照することができる。
【発明の効果】
【0036】
以上述べたように、この発明によれば、通信ネットワークに接続された通信端末を通じて通話による電話会議を行う際に、データ通信を通じて、資料データを共有することができ、会議の進行に合わせて資料データを即時に参照することができる。
【図面の簡単な説明】
【0037】
【図1】実施形態に係る電話会議システムの全体構成を示す概念図である。
【図2】実施形態に係る電話会議システムが備えるアプリケーションサーバー及びコールサービスサーバーの機能構成を示すブロック図であり、同図(b)は、ユーザーデータベースのデータ構造を模式的に示す説明図である。
【図3】実施形態における電話会議システムにおける資料共有システムの概要を示す説明図である。
【図4】実施形態に係る各装置の内部構造を示すブロック図である。
【図5】実施形態に係る電話会議システムの資料データ関連付けの動作を模式的に示す説明図である。
【図6】実施形態に係る電話会議機能の表示画面を示す説明図である。
【図7】実施形態に係る電話会議システムの資料共有方法を示すフローチャート図である。
【図8】実施形態に係る電話会議システムの資料取得方法を示すフローチャート図である。
【図9】実施形態に係る電話会議システムの資料取得方法を示すフローチャート図である。
【図10】実施形態に係る招集機能に関する表示画面を示す説明図である。
【図11】実施形態に係る採決機能、チャット機能に関する表示画面を示す説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0038】
(電話会議システムの全体構成)
以下に添付図面を参照して、本発明に係る電話会議システムの実施形態を詳細に説明する。図1は、本実施形態に係る電話会議システムの全体構成を示す概念図である。
【0039】
図1に示すように、本実施形態に係る電話会議システムは、通信ネットワーク上に配置された通信サーバー10に対して複数の通信端末20,30から接続し、当該複数の通信端末同士での通信を通じて仮想的な会議室を形成する通話制御システムであって、通話元ユーザーxの操作に応じて、複数のユーザーa〜eによって構成されるグループへ接続を行う。そして、本実施形態では、かかるグループを電話会議の参加メンバーで構成している。具体的に、電話会議システムは、通信サーバー10として、アプリケーションサーバー100と、コールサービスサーバー200と、ユーザーデータベース400とを備え、IP網70と接続されるとともに、ゲートウェイ90を介して一般公衆回線・移動体通信網80にも接続可能となっている。なお、本実施形態においては、通話元ユーザーxからの操作に応じて電話会議が開始される場合を例として説明するが、他のユーザーa〜eのいずれもが通話元ユーザーとなり得、これら他のユーザーa〜eからの操作に応じて電話会議を開始することもできる。
【0040】
ここで、IP網70は、通信プロトコルTCP/IPを用いて種々の通信回線(電話回線やISDN回線、ADSL回線、光回線などの公衆回線、専用回線、無線通信網)を相互に接続して構築される分散型の通信ネットワークであり、このIP網には、10BASE−Tや100BASE−TX等によるイントラネット(企業内ネットワーク)や家庭内ネットワークなどのLANなども含まれる。
【0041】
一般公衆回線網・移動体通信網80は、固定電話、移動体通信等の音声通話を行う電話回線の総称である。なお、一般公衆回線網(PSTN:Public Switched Telephone Networks)は、一般の加入電話回線の通信ネットワークであり、電話機から線交換方式で相手の電話機に接続し、音声通話を行う。また、移動体通信網は、無線通信を利用した通信網であり、その通信方式としては、例えば、FDMA方式、TDMA方式、CDMA方式、W−CDMAの他、PHS(Personal Handyphone System)方式等が挙げられる。また、ゲートウェイ90は、IP網70と一般公衆回線・移動体通信網80との相互の通信を可能とするために、データ形式、プロトコル等を相互変換する処理を行う。
【0042】
図1に示した例では、電話会議の招集者である通話元ユーザーxが、電話会議システムを利用し、電話会議の参加者である通話先ユーザーa〜eを招集する場合を示している。通話元ユーザーxは、IP網接続機能及びWebブラウザ機能を有する端末装置20bと、一般公衆回線・移動体通信網接続機能を有する電話機20aとを用いることができるが、本実施形態では、端末装置20bと電話機20aの双方の機能を併せ持つ通信端末20を用いるものとする。すなわち、通信端末20は、移動体通信の電話機能に加え、ブラウザ機能などのIP網70を介してWebページにアクセスする機能を備えている。
【0043】
通話先ユーザーa〜eは、通信ネットワーク上に配置された通信サーバー10に対して接続し、複数の通信端末同士での通信を通じて形成された仮想的な会議室に参加可能な通信端末30であって、一般公衆回線・移動体通信網接続機能を有する固定電話機又は移動体電話機である通信端末30a〜30cや、インターネットプロトコルにより音声通話を行う、いわゆるIP電話機能を有する通信端末30d及び30eを用いる。ここで、通信端末30d及び30eは、IP網70に接続され、通話元ユーザーxが使用する通信端末20と同様に、Webブラウザ機能を備えているものとする。
【0044】
図2(a)は、電話会議システムを構成するアプリケーションサーバー100及びコールサービスサーバー200の機能構成を示すブロック図であり、同図(b)は、ユーザーデータベース400のデータ構造を模式的に示す説明図である。
【0045】
図2(a)に示すようにアプリケーションサーバー100は、音声通話やデータ通信を行うための通信インターフェース(I/F)130と、通信I/F130を介してIP網70に接続された接続制御部110、接続制御部110のバックエンドとして機能するアプリケーション部120を備えている。また、これらアプリケーションサーバー100及びコールサービスサーバー200には、ユーザーデータベース400が接続されており、アプリケーションサーバー100及びコールサービスサーバー200で、ユーザーデータベース400のデータを共有できるようになっている。
【0046】
ユーザーデータベース400は、グループに固有の発呼用電話番号(050−xxxx−xxxx)と、グループに属するユーザーである通話元ユーザーx、及び通話先ユーザーa〜eの電話端末の電話番号とを関連付けて記憶保持するデータベース装置である。具体的にユーザーデータベース400は、不揮発性の記憶装置上に構成されるデータベースであり、電話会議システムが提供するサービスを受けることができるユーザーに関する情報を記憶する。本実施形態では、例えば、図2(b)に示すように、グループである会議室毎の名称、各会議室に固有の発呼用電話番号を保持し、各会議室に関連付けて、当該会議室のメンバーである通話元ユーザーxの識別情報、通話元ユーザーxの電話機20aの電話番号、通話元ユーザーxの通信端末20の識別情報、通話元ユーザーxに招集される側の参加者(通話先)として指定できるユーザーのリストを記憶する。通話先として指定できるユーザーのリストには、通話先ユーザーa〜eが含まれており、さらに、通話先ユーザーa〜eの通信端末30a〜30eの電話番号が関連付けられている。
【0047】
アプリケーションサーバー100は、電話会議システムを制御するためのアプリケーションを実行し、電話会議システムのためのユーザーインターフェースを構築するモジュールであり、接続制御部110と、アプリケーション部120とを備えている。
【0048】
接続制御部110は、通話元ユーザーxから通話先ユーザーa〜eへの接続要求であって、通話元ユーザーxの電話機20aの電話番号を特定するための情報、会議室又は通話先ユーザーa〜eの電話番号を特定するための情報とが含まれる接続要求を、通話元ユーザーxの端末装置20bからIP網70を経由して受信する機能を備えている。
【0049】
かかる接続要求は、例えば、アプリケーション部120が通信端末20のブラウザ機能に表示させるWebページ上で行うことができる。本実施形態では、通話元ユーザーxの通信端末20の電話番号と、通話先ユーザーa〜eの通信端末30の電話番号とがユーザーデータベース400に記憶されており、通話元ユーザーxは、Webページ上で任意の通話先ユーザーa〜eを選択するだけで、通話先ユーザーa〜eの電話機30a〜30eの電話番号を入力することなく通話先ユーザーa〜eへの接続要求を行うことができる。また、接続要求には、通話予約時刻の情報を含めることや、接続先を特定することもできる。なお、通話予約時刻の設定には、後述する会議招集機能を利用することができる。
【0050】
なお、本実施形態では、コールサービスサーバー200における通話制御部220も、接続要求受信部としての機能を備えており、通話元ユーザーxからコールサービスサーバー200に対する発呼によっても通話先ユーザーa〜eへの接続要求を発信することができるようになっている。具体的には、通話元ユーザーxから、一般公衆回線網・移動体通信網を通じて、通話制御部220に発呼することにより会議室の招集を開始するが、この発呼をする際のダイヤルを会議室に固有の電話番号にかける。この発呼を受けた通話制御部220は、発呼信号に含まれるユーザーxの電話番号により認証を行い、このユーザーxの電話番号と、発呼されたコールサービス側の電話番号、すなわち発呼用電話番号とを、接続要求としてアプリケーションサーバー100のアプリケーション部120に送出する。また、この通話制御部220にトーキーによる音声ガイダンス機能を設け、上述した予約時刻の設定など、付加的な情報入力を音声、或いはダイヤルプッシュ操作により行うようにしてもよい。
【0051】
アプリケーション部120は、接続制御部110又は通話制御部220から受け付けた通話元ユーザーxによる接続要求に応じて、コールサービスサーバー200に対し、グループのメンバーである通話先ユーザーa〜eの招集を行う。具体的にアプリケーション部120は、通話元ユーザーxと、複数の通話先ユーザーa〜eとの通話接続処理を依頼し、通話元ユーザーxからの接続要求に含まれる情報から、接続要求に応じてユーザーデータベース400を参照し、通話元ユーザーxの通信端末の電話番号と、通話先ユーザーa〜eの通信端末30a〜30eの電話番号とを特定して、コールサービスサーバー200に通知する。
【0052】
また、アプリケーション部120は、Webフロント処理を行う機能を備えており、例えばWebサーバーにより構成することができる。このWebサーバーとしては、WWW(World Wide Web)等のドキュメントシステムにおいて、HTML(HyperText Markup Language)ファイルや画像ファイル、音楽ファイルなどの情報送信を行うサーバーコンピュータ或いはその機能を持ったソフトウェアを採用することができ、HTML文書や画像などの情報を蓄積しておき、Webブラウザなどのクライアントソフトウェアの要求に応じて、IP網70を通じて、これらの情報を送信する。
【0053】
コールサービスサーバー200は、インターフェース部210と、通話制御部220とを備えている。インターフェース部210は、アプリケーションサーバー100とのインターフェース処理を行い、通話元の電話機の電話番号と通話先の電話機の電話番号とを受信して、通話制御部220に通知する処理を行う。
【0054】
通話制御部220は、通話元発呼部221、通話先発呼部222、ブリッジ処理部223、セキュリティ管理部224を備えており、インターフェース部210から通知された通話元の電話機の電話番号と通話先の電話機の電話番号とにしたがって、通話元の電話機と通話先の電話機との間で通信を確立させ、会議室を形成し、音声通話を確立させる。通話制御部220は、例えば、ソフトウェアの処理により、通話制御を行うことができる。
【0055】
通話元発呼部221は、いずれかの発呼用電話番号に関連付けられた通信用端子から通話元のユーザーの電話機に発呼して、発呼用電話番号と通話元のユーザーの電話機との間に通話先音声通話セッションを確立させる処理を行う。
【0056】
通話先発呼部222は、いずれかの発呼用電話番号に関連付けられた通信用端子から通話先のユーザーの電話機に発呼して、発呼用電話番号と通話先のユーザー電話機との間に通話先音声通話セッションを確立させる処理を行う。なお、本実施形態では、通話元ユーザーの電話機への発呼は、通話先音声通話セッションの確立後に行うようにする。
【0057】
ブリッジ処理部223は、別個に確立された通話先音声通話セッションと通話元音声通話セッションとをブリッジすることにより、通話元ユーザーの電話機と通話先ユーザーの電話機との間の音声通話を実現する処理を行う。
【0058】
セキュリティ管理部224は、主として実行中の会議室のセキュリティを管理するモジュールであり、会議に遅れて参加してきたユーザーの認証を行い、不正参加を防止する。会議に遅れて参加する場合とは、例えば、発呼用電話番号により招集をかけた際、通話先ユーザーが電話に出られない状態であるときであり、後に電話がかけられるようになってから通話先ユーザーから発呼を行うことで会議に参加することができる。このとき、セキュリティ管理部224は、通話先ユーザーからの発呼に対し、当該発呼に含まれる発呼元(通話先ユーザー)の電話番号通知に基づいてユーザーデータベース400を照合し、ユーザーデータベース400に登録していない番号からの発呼である場合には、接続を拒否し、登録されている番号からの発呼である場合には、接続を確立して会議室への参加を許可する。
【0059】
(資料共有システムの概要)
以上の構成を有する電話会議システムは、資料共有システムを備えている。図3は、本実施形態における電話会議システムにおける資料共有システムの概要を示す説明図である。なお、説明中で用いられる「モジュール」とは、装置や機器等のハードウェア、或いはその機能を持ったソフトウェア、又はこれらの組み合わせなどによって構成され、所定の動作を達成するための機能単位を示す。
【0060】
本実施形態において、資料共有システムは、図3に示すように、資料データをアプリケーションサーバー100において管理することで、様々な資料データD2を、複数の通信端末からアクセス可能なサーバーにおいて保持し(P1)、この資料データD2を通話元ユーザーx、及び通話先ユーザーa〜eに配信することで(P4)、ユーザー間で資料データを共有する。なお、この資料データは、各ユーザーが、自己の通信端末からサーバーへアップロードすることもできる(P5)。
【0061】
また、資料共有システムは、通話中における音声データD5を随時テキスト化し、議事録データD4を生成するとともに(P2)、議事録データD4と各資料データD2とを会議進行時間に基づいて関連づけを行い(P3)、ユーザー操作に応じて、議事録データD4とともに、関連付けされた資料データD2を配信する(P4)。
【0062】
(資料共有システムの構成)
図4は、本実施形態における各装置の内部構造を示すブロック図である。また、図5は、本実施形態に係る電話会議システムの資料データ関連付けの概要を示す説明図である。
【0063】
上述した概要の資料共有システムは、図4に示すように、通信ネットワークに接続され、ユーザーa〜eが使用する通信端末30と、アプリケーションサーバー100と、コールサービスサーバー200とから概略構成される。なお、本実施形態において、通話元ユーザーxが所有する通信端末20は、通話先ユーザーa〜eが所有する通信端末30と同様な構成を有しているものとする。
【0064】
(1)アプリケーションサーバー
アプリケーションサーバー100には、アプリケーション実行系のモジュールとしてのアプリケーション部120と、通信制御系のモジュールである接続制御部110とが備えられている。
【0065】
接続制御部110は、通話元ユーザーxから通話先ユーザーa〜eへの接続要求であって、通話元ユーザーxの電話機20aの電話番号を特定するための情報、会議室又は通話先ユーザーa〜eの電話番号を特定するための情報とが含まれる接続要求を、通話元ユーザーxの端末装置20bからIP網70を経由して受信するモジュールである。
【0066】
なお、この他、アプリケーションサーバー100には、通信系のモジュールとして、通信I/F130が備えられている。この通信I/F130は、通話やデータ通信を行うための通信インターフェースであり、無線等による非接触通信や、ケーブル,アダプタ手段等により接触(有線)通信をする機能を備えている。また、本実施形態に係る通信I/F130には、音声通信部131及びデータ通信部132が備えられている。
【0067】
音声通信部131は、電話会議において会話された音声通話に係る音声信号を、各端末からそれぞれ受信するモジュールであり、この端末毎の音声信号を音声データ変換部123へ送信する。データ通信部132は、IP網70を通じてデータを送信するモジュールであり、各データをパケット化して送信する。特に、本実施形態において、データ通信部132は、電話会議において会話された音声通話に係るIPパケットデータを、各通信端末30からそれぞれ受信したり、各資料データD2を送信したりする。
【0068】
アプリケーション部120は、議事録データ生成に関するモジュールとして、音声データ変換部123と、テキスト化部124と、時間情報付加部125と、議事録データ生成部126とを備えている。
【0069】
音声データ変換部123は、音声データD5を受信し、デジタル化するとともに、デジタル化した音声データを記録(録音)するモジュールであり、本実施形態においては、音声通信部131が受信したアナログ信号の音声をデジタル信号に変換し、変換した音声データD5を、通信端末30a〜30e毎に音声データベース121bに記録するととともに、テキスト化部124へ入力する。
【0070】
テキスト化部124は、通信端末30から取得され、デジタル化された音声データD5を、音声認識処理により文字情報に変換するモジュールである。具体的に、テキスト化部124は、音声データ変換部123から端末毎の音声データD5を取得し、この音声データD5を所定時間毎に記録しファイル化し、端末毎に記録された音声データD5を、音声認識処理により分析することで、音声データD5から音響的な特徴量を取出し、音響モデル、及び言語モデルに基づいて、音素の並びから入力された音声データD5の各音素に最も近い候補を文字情報として出力し、音声データD5を文字情報であるテキストデータに変換する。ここで、音響モデルとしては、例えば、隠れマルコフモデルを使用し、言語モデルとしては、N−gramモデルを使用することができる。なお、音声認識方法としては、これらに限定されるものではなく、音声データD5から文字情報が出力されればよく、種々の方法を用いてもよい。
【0071】
また、テキスト化部124は、図5に示すように、音声データD5から変換されたテキストを構成する文字情報P1と、記録された音声の音声データD5とを関連付けする機能も備えている(図5中のL3)。具体的には、リンク情報付加部128aは、テキストデータに含まれる個々の文字情報P1に、その文字情報P1に関連する音声データD5が蓄積されている記憶部121のアドレス情報(ドメインやフォルダ名、ファイル名を含むURL等)を記述する。なお、ここでの文字情報P1は、文字列により形成される情報であり、単語単位や文節・文章単位、段落単位など種々のデータ長に設定することができる。そして、これの文字情報P1に関連付けられる音声データは、その文字情報P1が抽出された音声データを含む、前後所定時間長の範囲とすることができる。そして、テキスト化部124において出力された各端末毎の文字情報P1は、議事録データ生成部126へ送信される。
【0072】
時間情報付加部125は、端末毎にテキスト化された文字情報P1に、その音声をユーザーが発声した時間情報を付加するモジュールである。本実施形態において、時間情報付加部125は、ユーザーが会議開始から何秒後に発言を開始し、何秒後に発言を終了したかを、受信した音声データD5に基づいて、文字情報P1に含まれる単語単位、文節・文章単位、或いは段落単位で時刻情報を付加する。なお、本実施形態において、時間情報付加部125は、会議開始時刻から計測したが、本発明は、この方法に限定されるものではなく、絶対時間に基づいて時刻情報を付加する方法を用いてもよい。
【0073】
議事録データ生成部126は、各通信端末30から得られた文字情報P1を、時系列に従って統合し、議事録データD4を生成するモジュールである。具体的には、議事録データ生成部126は、時間情報付加部125によって付加された時刻情報に基づいて、各通信端末30からのテキストデータ(文字情報P1)を会議開始から時系列に従って、並び替えることで、議事録データD4を生成する。そして、この議事録データD4は、記憶部121内部の議事録データベース121cに送信される。
【0074】
また、アプリケーション部120は、会議において参照される資料データD2の保存・配信に関するモジュールとして、資料データ配信部128と、データ制御部129と、記憶部121と、操作信号受付部127とを備えている。
【0075】
操作信号受付部127は、ユーザー操作による操作信号を、各ユーザーの通信端末から受信するモジュールであり、受信した操作信号を解析し、ユーザー操作に応じた処理を他のモジュールに実行させる。特に、本実施形態において、この操作信号受付部127は、通話先ユーザーa〜eからのユーザー操作を受信した場合には、このユーザー操作に関する信号をデータ制御部129に送信する。
【0076】
データ制御部129は、会議室において参照される資料データD2に関するユーザー操作を通信端末30から取得するとともに、接続制御部110により通信が確立された通信端末30との間で、データ操作部309aにおけるユーザー操作に応じて、資料データD2に関するデータ通信を行うモジュールであり、操作信号受付部127からの操作信号に基づいて、資料データ配信部128を制御し、各資料データD2を通信端末30に配信させる。また、データ制御部129は、データ制御部129により制御された資料データD2に対する制御履歴D1を生成し、制御履歴記憶データベース121eに送信する。さらに、データ制御部129は、データ通信部132が受信した、ユーザー端末からアップロードされた資料データを資料データベース121dに蓄積するとともに、資料データ配信部128を制御し、この資料データを他の通信端末30へ配信させる機能も備えている。この場合には、ユーザーがアップロードした資料データは、他のユーザーのダウンロード操作がない場合であっても、他の端末へ送信されるので、即座に資料データを共有することができる。
【0077】
また、データ制御部129は、電話会議における画面表示要求に係る操作信号に基づいて、ポップアップ表示に関するデータ通信を行う機能も備えている。このポップアップ表示は、各通信端末30のコミュニケーション316やコミュニケーションインターフェース部310bにより制御され、各通信端末30の表示部307において、他の表示より優先的に最前面に表示されるウィンドウである。また、画面表示要求には、会議招集機能や、採決機能、チャット機能等が含まれ、ユーザーの操作信号に応じて、同報配信や、特定されたユーザーに対する配信などについての制御を行っている。
【0078】
また、データ制御部129は、会議招集機能や、採決機能によって取得した各データを解析し、解析結果データを生成する機能も備えている。この解析結果は、資料データ配信部128に入力され、データ通信部132及び302を通じて、各通信端末30のコミュニケーション制御部316と連携して、会議の招集や会議中の採決、ユーザー間におけるチャットなどのコミュニケーションツールを提供する。
【0079】
記憶部121は、資料共有システムに関する情報を蓄積するデータベースであり、本実施形態においては、Webデータベース121aと、音声データベース121bと、議事録データベース121cと、資料データベース121dと、制御履歴記憶データベース121eとを備えている。
【0080】
資料データベース121dは、電話会議において使用される資料データD2を蓄積するメモリ装置であり、グループである会議室毎に、テキストデータ、画像、映像データ等が蓄積されている。議事録データベース121cは、議事録データ生成部126により生成された議事録データD4を蓄積するメモリ装置であり、グループである会議室毎にテキスト化された議事録データD4が保存されている。Webデータベース121aは、表示情報であるWebデータを蓄積する記憶装置であり、特に、Webデータベース121aには、ユーザーが操作・実行する接続要求に関するWebページや、通話先ユーザーa〜eが閲覧する電話会議に関するWebページ、ポップアップ表示に関する画面等の表示データが蓄積されている。
【0081】
制御履歴記憶データベース121eは、データ制御部129により制御された資料データD2に関する制御履歴D1を、当該会議の進行時間情報とともに蓄積するメモリ装置である。具体的に、制御履歴記憶データベース121eは、例えば、会議中において、各ユーザーから資料データD2のダウンロード等の操作指示があった場合に、制御履歴記憶データベース121eは、その操作指示があった時刻情報と、ダウンロードした資料データD2とを制御履歴D1として保存し、蓄積する。また、本実施形態において、制御履歴記憶データベース121eには、電話会議前に実施された招集結果情報や、電話会議中に実施された採決結果情報等も制御履歴情報として蓄積される。
【0082】
音声データベースは、各通信端末30a〜30eから受信し、音声データ変換部123において変換された音声データD5を、グループである会議室毎に蓄積するメモリ装置である。
【0083】
資料データ配信部128は、ユーザー操作に応じた資料データを配信するモジュールであり、本実施形態において、資料データ配信部128は、データ制御部129の制御により、電話会議において参照される資料データを記憶部121から抽出し、各資料データを通信端末30に対して配信する。ここで、資料データ配信部128が配信する各資料データとは、資料参照用データ、議事録データ、音声データ、画像データ等の電話会議に関する全てのデータが含まれる。
【0084】
また、資料データ配信部128には、記憶部121に蓄積された各資料データを関連付けするリンク情報付加部128aを備えており、資料データ配信部128は、リンク情報付加部128aにより関連付けされた資料データについても配信する。
【0085】
ここで、リンク情報付加部128aによる各資料データの関連付けについて説明する。リンク情報付加部128aは、制御履歴データベースに保存された制御履歴D1と、制御履歴D1に記録された制御の対象となっている資料データD2とを、進行時間情報T1に従って関連付けし、資料参照用データD3として生成する。また、リンク情報付加部128aは、この資料参照用データD3と、議事録データベース121cに蓄積された議事録データD4とを、進行時間情報T1に基づいて関連付けしている。
【0086】
詳述すると、先ず、リンク情報付加部128aは、図5に示すように、制御履歴D11,D12,D13に、その制御の対象である資料データD21,D22,D23が蓄積されたリンク情報(本実施形態においては、資料データベース121dのURL)を、記述することで、関連付けし(図5中のL1)、それぞれのログ情報D31,D32,D33を生成する。そして、リンク情報付加部128aは、このログ情報D31,D32,D33を進行時間情報T1に従って統合し、このデータを資料参照用データD3として資料データベース121dに蓄積する。
【0087】
また、リンク情報付加部128aは、議事録データD4に、資料参照用データD3が蓄積されたリンク情報(資料データベース121dのURL)を、進行時間情報T1に基づいて記述し関連付けする(図5中のL2)。
【0088】
この資料参照用データD3には、記録された制御の対象となっている資料データD2のアイコン等をWebページ上に表示するための情報も含まれ、例えば、HTML等のタグなどで表現される。また、資料参照用データD3は、通信端末30のブラウザから読み出され実行されるCGIやJAVA(登録商標)によって生成されて返信され、ブラウザに表示されたWebページ上のいずれか領域に、いずれの資料データを表示するかを記述したリンク情報が含まれる。
【0089】
そして、資料データ配信部128は、会議全体のログ情報を資料参照用データD3として、通信端末30へ配信するとともに、資料データ配信部128は、進行時間情報T1に基づいて関連付けられた資料参照用データD3と、議事録データD4とを各通信端末30に配信する。なお、進行時間情報に従って関連付けする資料データの範囲は、会議進行の時間情報に対して前後指定時間長を調整することで変更可能であり、各資料データの関連付けの範囲を限定的にしたり、拡大させたりすることができる。例えば、議事録データD4と進行時間情報に従って、関連付けされる資料参照用データD3は、指定範囲長を設定することで、1分、10分、1時間毎などの種々のデータ長に設定することができる。
【0090】
また、リンク情報付加部128aは、音声データD5から変換された文字情報P1と、資料参照用データD3についても関連付けする(図5中のL4)。具体的に、リンク情報付加部128aは、文字情報P1に、その文字情報P1に関連する資料参照用データD3が蓄積されている記憶部121のアドレス(ドメインやフォルダ名、ファイル名を含むURL等)を記述する。
【0091】
そして、資料データ配信部128は、議事録データD4に係る文字情報P1に基づいて、文字情報P1に対応する資料参照用データD33を各通信端末30に配信する。これにより、資料参照用データD33に関連付けられた資料データD23を特定することができ、例えば、文字情報P1に「表1」という文字情報が含まれている場合には、この「表1」に該当する資料データD23を表示部307に出力又は表示することができる。なお、ここでの文字情報P1は、文字列により形成される情報であり、単語単位や文節・文章単位、段落単位など種々のデータ長に設定することができる。そして、これの文字情報P1に関連付けられる資料参照用データは、その文字情報P1が抽出された資料参照用データD33を含む、前後所定時間長の範囲(例えば、資料参照用データD31,32を含む範囲)とすることができる。
【0092】
なお、資料データ配信部128は、テキスト化部124によって関連づけられた文字情報P1と、音声データD5とについても、議事録データD4に係る文字情報P1に基づいて、対応する音声データD5を各通信端末30に配信する機能を備えている。
【0093】
なお、リンク情報付加部128aが実行する関連付け処理としては、例えば、通信端末30の表示部307にて表示された議事録データD4の文字情報P1や、アイコン等がクリックされることにより、文字情報P1に関連付けられた各資料データのコンテンツの取得や、コンテンツ再生を処理するスクリプトを記述する処理も含まれる。
【0094】
(2)通信端末
通信端末30は、通話処理に関するモジュールとして、音声通話部304と、VoIP部303とを備えている。音声通話部304は、音声信号を送受信することによって通常の通話を実行するモジュールであり、例えば受話器のマイク305より入力される音声を音声信号として音声通信部301より回線を通じて送信する一方、回線を通じて受信される音声信号を音声として受話器のスピーカー306から出力する。また、この音声通話部304は、VoIP部303に接続されており、インターネット電話が可能な場合には、音声信号をVoIP部303を通じてIPパケットデータとして送受信し、IP網70を通じた通話を行う。
【0095】
VoIP部303は、VoIP機能によるインターネット電話を実現するモジュールである。このVoIP機能としては、音声通話部304から入力される音声信号をIPパケットデータに変換し、通話相手の端末に送信し、通話相手の端末から受信されたIPパケットデータを音声信号に変換し、音声通話部304に入力し、これにより、IP網70上の通信端末30d,30eや、一般公衆回線・移動体通信網80上の電話機30a〜30cとの間で通話を行うことができる。
【0096】
また、通信端末30は、ユーザーインターフェースに関するモジュールとして入力インターフェース309と、出力インターフェース308とを備えている。
【0097】
入力インターフェース309は、操作ボタンやタッチパネル、ジョグダイヤルなどユーザー操作を入力するデバイスであり、本実施形態においては、データ操作部309aを備えている。データ操作部309aは、通信サーバー上の会議室において参照される資料データD2に関するユーザー操作を行うモジュールである。このユーザー操作には、具体的に、会議主催者が会議資料をサーバーに保存するファイルアップロード操作や、マウスの操作によるスクロール操作、ポインター操作、会議資料を通信端末に読み出すダウンロード操作等が含まれる。
【0098】
出力インターフェース308は、テキストデータや、画像及び音声データの出力信号を、表示部307やスピーカー306からそれぞれ出力させるモジュールである。特に、本実施形態において、出力インターフェース308は、資料データ配信部128から配信された音声データD5、資料参照用データD3、及び議事録データD4等の各資料データD2を出力又は表示したり、記憶部314に記憶された各資料データD2を出力又は表示したりする。
【0099】
また、この出力インターフェース308には、液晶ディスプレイなどの表示部307が接続されており、アプリケーションにより構築されるGUI(Graphical User Interface)がこの表示部307に表示される。そして、本実施形態において、入力インターフェース309及び出力インターフェース308は、電話会議に関するGUIを表示部307のウィンドウ307aに表示させるとともに、ユーザーは、このGUIを通じ、操作ボタン等で承認するか否かの確認操作を行う。
【0100】
表示部307は、例えば、液晶ディスプレイ等の表示装置であり、テキスト表示や、画像表示などのアプリケーションによって生成されるウィンドウ307aを通じて、映像や文字などを表示することができる。
【0101】
また、通信端末30には、資料データD2を取得、再生するモジュールとして、コンテンツ再生部311と、出力信号生成部312と、アプリケーション実行部310と、資料データ要求部315と、資料データ受信部313と、記憶部314とを備えている。
【0102】
コンテンツ再生部311は、記憶部314に蓄積された各資料データD2を出力又は表示するモジュールであり、具体的には、記憶部314から、資料参照用データ、議事録データ、Webページ、動画データ、及び音声データ等を抽出し、再生することで、表示部307上のウィンドウ307aに、画像やWebページを表示させ、スピーカー306等から音声を出力させる。このコンテンツ再生部311は、データ操作部309aからの操作信号に応じた会議に参照される資料データD2を、記憶部314から取得し、このデータを出力信号生成部312へ送信する。
【0103】
また、本実施形態において、コンテンツ再生部311には、ブラウザ部311aを備えている。ブラウザ部311aは、ブラウザソフトを実行することによって構築され、Webページを閲覧するためのモジュールであり、インターネットからHTML(HyperText Markup Language)ファイルや画像ファイルなどをダウンロードし、レイアウトを解析して表示・再生する。
【0104】
出力信号生成部312は、コンテンツ再生部311で再生可能となった各資料データD2を、画像信号及び音声信号に変換し、表示部307やスピーカー306で出力可能な信号を生成するモジュールである。
【0105】
記憶部314は、OSやブラウザを実行するためのプログラム、その他、当該端末に搭載される各種のアプリケーション用のプログラム、会議資料に関するデータなどを記憶するメモリ装置であり、資料データ配信部128から配信された会議に関する資料データD2を保存する。
【0106】
アプリケーション実行部310は、一般のOSやブラウザソフト、ワープロソフトなどのオフィスソフト、画像表示ソフトなどのアプリケーションを実行するモジュールであり、通常はCPU等により実現される。
【0107】
また、本実施形態において、アプリケーション実行部310には、出力インターフェース制御部310aを備えている。出力インターフェース制御部310aは、各資料データに関連付けられた資料データを検索し、出力インターフェース308に出力又は表示させるモジュールである。特に、本実施形態において、出力インターフェース制御部310aは、表示部307に表示された議事録データD4に含まれる文字情報P1に基づいて、対応する音声データD5、又は資料参照用データD3を記憶部314から検索したり、会議進行時間に基づいて関連付けられた議事録データD4に基づいて、対応する資料参照用データD3を記憶部314から検索する機能を備えている。
【0108】
例えば、出力インターフェース制御部310aは、ユーザーが文字情報P1をクリックした場合に、その文字情報P1にリンクされた資料データD2が通信端末30側の記憶部314に記憶されているか否かを判断し、記憶部314に記憶されている場合には、この記憶部314に蓄積された資料データを出力又は表示するための信号をコンテンツ再生部311へ送信する。一方、記憶部314に記憶されていない場合には、通信サーバー10に対応する資料データを配信するための信号を資料データ要求部315へ送信する。
【0109】
さらに、出力インターフェース制御部310aは、ユーザー操作の対象となった資料データの会議進行時間情報から、前後所定時間長の範囲に含まれる資料データを、関連付けされた資料データとして、検索する機能を備えている。詳述すると、出力インターフェース制御部310aは、ユーザー操作の対象となった資料データから、当該会議の進行時間情報を抽出するとともに、制御履歴を参照し、この資進行時間情報の前後所定時間情報を有する資料データの有無を検索する。これにより、図5に示すように、例えば、文字情報P1に関連付けられる資料参照用データは、その文字情報P1が抽出された資料参照用データD33を含む、前後所定時間長の範囲(例えば、資料参照用データD31,32を含む範囲)とすることができる。
【0110】
なお、本実施形態において、出力インターフェース制御部310aは、各資料データD2を端末側の記憶部314から検索した後に、サーバー装置側へ配信要求を行ったが、本発明は、これに限定されるものではなく、通信端末30側において会議中に参照される資料データD2を保存せず、すべてのユーザー操作に対して、サーバー側へ配信要求する構成としてもよく、各通信端末30毎に各資料データD2を記憶し、一方の通信端末30から他方の通信端末30に配信要求を行い、他の通信端末30の記憶部314に蓄積されている各資料データD2を、一方の通信端末30に配信する構成としてもよい。
【0111】
資料データ要求部315は、ユーザー操作に応じた各資料データD2を、データ通信部302を介して、サーバー装置に対して要求するモジュールであり、出力インターフェース制御部310aの制御により、記憶部314に会議資料が記憶されていない場合に電話会議システムの通信サーバー装置10に対して、資料データD2の配信を要求データを送信する。また、資料データ要求部315は、ユーザー操作に応じて、記憶部314に蓄積された資料データを通信サーバー側に配信する機能も備えている。すなわち、資料データ要求部315は、ユーザーが資料データをアップロードした場合に、アプリケーション実行部310の制御によって、記憶部314から、該当する資料データを抽出し、データ通信部302を介して、アプリケーションサーバー100に送信する。
【0112】
なお、本実施形態において、アプリケーション実行部310は、IP電話アプリケーションを実行することで、VoIP機能によるインターネット電話を実現する機能も備えている。
【0113】
資料データ受信部313は、資料データ配信部128から配信された各資料データD2を受信するモジュールであり、特に、本実施形態においては、リンク情報付加部129aにおいて、制御履歴D1を電話会議の進行時間情報とともに蓄積するとともに、この制御履歴D1と、制御履歴D1に記録された制御の対象となっている資料データD2とを、進行時間情報T1に従って関連付けられた、資料参照用データD3を受信する機能も備えている。また、資料データ受信部313は、進行時間情報に基づいて関連付けられた、議事録データD4と資料参照用データD3とを受信する機能も備えている。
【0114】
また、本実施形態において、アプリケーション実行部310には、コミュニケーション系のモジュールとして、コミュニケーションインターフェース部310bと、コミュニケーション制御部316を備えている。これらコミュニケーションインターフェース部310b及びコミュニケーション制御部316は、アプリケーションサーバ100のデータ制御部129や資料データ配信部128と連携して、会議前や会議中におけるユーザー間のコミュニケーションのためのツールを提供する。
【0115】
コミュニケーションインターフェース部310bは、電話会議における各機能を表示部307に画面表示させ、ユーザー操作を促し、その画面上におけるクリック操作や文字入力などを受け付けるユーザーインターフェースを構築するモジュールである。本実施形態において、電話会議における各機能としては、会議招集機能や、採決機能及び、チャット機能が含まれ、自己の通信端末におけるユーザー操作信号、又は他人からの操作信号に応じて、専用のビューワーソフトや、汎用的なブラウザソフトにアドインとして起動・実行される。
【0116】
ここで、コミュニケーションインターフェース部310bにおいて実行される機能毎の画面表示について説明する。図10及び図11は、本実施形態に係る電話会議機能の表示画面を示す説明図である。
【0117】
具体的に、会議招集処理が実行された場合、図10(a)及び(b)に示すように、コミュニケーションインターフェース部310bは、表示部307に、招集をかける側の招集用表示画面と、招集される側の招集返信画面とを表示させる。招集用表示画面には、図10(a)に示すように、会議開始の候補日時を入力する欄307hと、会議内容を記述する欄307iと、通話先ユーザーa〜eの通信端末を選択する欄307jとを併せて表示する。一方、招集される側の招集返信画面307には、図10(b)に示すように、会議開始時刻の候補表示欄307lと、会議の参加・不参加を決定する参加可否入力欄307mと、送信ボタン307kとを表示する。
【0118】
また、会議中などにおいて、採決機能が実行された場合、図11(a)に示すように、コミュニケーションインターフェース部310bは、各通信端末30の表示部307に採決可否画面307nをポップアップ表示する。この採決可否画面307nは、他の表示より優先的に最前面に表示されるウィンドウであり、賛成・反対ボタン307oとともに、匿名投票欄307p欄が含まれ、匿名にて投票することができる。
【0119】
さらに、チャット機能が実行された場合には、図11(b)に示すように、コミュニケーションインターフェース部310bは、チャット画面307rを表示させ、2者間又は多数者間において、チャットを可能とする。例えば、一人のユーザーが特定した他のユーザーに対して、文字列やボイスデータ、他のデータファイルなどを、会議の進行とは関係なく、送受信することができる。
【0120】
また、コミュニケーションインターフェース部310は、ユーザーa〜eが表示画面の各入力欄に入力した操作信号を受け付け、コミュニケーション制御部316を制御し、アプリケーションサーバー100へ操作信号を送信させる。この操作信号は、IP網70を通じて、アプリケーションサーバー100の制御履歴記憶DB121eに記憶される。なお、チャット機能で送受信されたデータについては、ユーザー設定に応じて、サーバ側に蓄積するかしないかを選択することができる。
【0121】
前記コミュニケーション制御部316は、コミュニケーションインターフェース部310bによる制御に応じて、通信ネットワークを通じて、各画面表示に係る操作信号を送信するとともに、アプリケーションサーバ100から送信された画面表示情報を受信するモジュールである。
【0122】
具体的には、会議招集機能が実行された場合は、招集をかける通信端末30のコミュニケーション制御部316は、招集に係る操作信号をアプリケーションサーバー100へ送信する。一方、招集される通信端末30のコミュニケーション制御部316は、アプリケーションサーバー100から、招集に係る画面表示情報を受信するとともに、招集返信情報をアプリケーションサーバー100へ送信する。
【0123】
また、採決機能が実行された場合には、採決を開始する通信端末30のコミュニケーション制御部316は、この採決に係る操作信号をアプリケーションサーバー100に送信する。一方、他の通信端末30のコミュニケーション制御部316は、アプリケーションサーバー100からの採決に係る画面表示情報を受信するとともに、アプリケーションサーバー100へ採決の可否の結果情報と、匿名の有無情報とを送信する。さらに、チャット機能が実行された場合には、各通信端末の文字情報をアプリケーションサーバー100と送受信する。
【0124】
(電話会議方法)
以上の構成を有する電話会議システムを動作させることによって、電話会議方法を実施することができる。図6は、本実施形態に係る電話会議機能の表示画面を示す説明図であり、図7は、本実施形態に係る電話会議システムの資料関連付け方法を示すフローチャート図であり、図8は、本実施形態に係る電話会議システムの資料配信方法を示すフローチャート図であり、図10は、本実施形態に係る電話会議機能の表示画面を示す説明図である。ここでは、通信端末30を使用するユーザーc及びdが、当初より電話会議に参加しており、ユーザーeが途中から電話会議に参加する場合を例に説明する。
【0125】
先ず、始めに、電話会議を実行した際における、資料データを関連付けする方法について説明する。
【0126】
ここで、図7に示すように、ユーザーc及びdの通信端末30からの接続により、接続制御部110は、ユーザーc及びdの通信端末30同士での通信を通じて仮想的な会議室を形成し、端末同士での音声による通話が可能となっているものとする。この場合には、図6(a)に示すように、会議に出席したユーザーは、ウィンドウ307aに出席者のアイコン307cとして表示される。
【0127】
そして、会議時間となると、ユーザーc及びdは、互いの通信端末のマイク305及びスピーカー306により、音声による通話を行う(S101,S102)。この通信端末30のマイク305により入力された音声信号は、音声通信部301、又はデータ通信部302によりアプリケーションサーバー100へ送信される(S103,S104)。
【0128】
音声信号を受信したアプリケーションサーバー100は、通信端末から取得される音声を、端末30毎に録音するとともに(S105)、テキスト化部124により、録音された音声を文字情報P1に変換する(S106)。また、テキスト化部124は、音声データD5から変換された文字情報P1と、録音された音声の音声データD5とを関連付けし、文字情報P1に基づいて、該文字情報P1に対応する音声データD5の検索が可能とする。そして、この端末毎の文字情報P1は、議事録データ生成部126へ送信される。
【0129】
さらに、端末毎の文字情報P1を受信した議事録データ生成部126は、各通信端末30から得られた文字情報P1を、時系列に従って統合し、議事録データD4を生成し(S107)、議事録データベース121cへ議事録データD4を蓄積する。
【0130】
また、電話会議中において、ユーザーdが会議室で参照される資料データD2を取得するために、例えば、ユーザーdが、画面に表示された資料アイコンをクリック操作するなどの資料データD2を取得するためのデータ操作を行う(S108)。この場合、通信端末側30において、資料データ取得処理が行われ、資料データ要求部315は、データ操作に応じた要求データをアプリケーションサーバー100に送信する。
【0131】
この要求データを受信したデータ制御部129は、ユーザー操作に応じた制御履歴D1に関する資料データD2を記憶部121から抽出し、対応する資料データD2を送信する(S109,S110)。資料データD2を受信したユーザーbの通信端末30は、受信した資料データD2をウィンドウ307aに出力、表示させる(S111)。
【0132】
ここで、データ制御部129は、ユーザーdのデータ操作に応じて制御された資料データD2に対する制御履歴D1を、当該会議の進行時間情報とともに制御履歴記憶データベース121eに蓄積するとともに(S112)、リンク情報付加部128aは、制御履歴D1と、制御履歴D1に記録された制御の対象となっている資料データD2とを、進行時間情報に従って関連付け、資料参照用データD3を生成する(S113)。
【0133】
また、リンク情報付加部128aは、資料参照用データD3と、議事録データD4とを、進行時間情報T1に基づいて関連付けを行う(S114)。さらに、リンク情報付加部128aは、議事録データD4の文字情報P1と、資料参照用データD3を関連付け、各文字情報P1に基づいて、文字情報P1に対応する資料参照用データD3の検索が可能とする。そして、これらの関連付けされたデータを記憶部121の各データベースに蓄積する(S115)。
【0134】
次いで、ユーザーeが、途中から接続処理を行い、電話会議に参加する(S116)。この場合には、図6(b)に示すように、出席者アイコン307cにユーザーeが表示される。
【0135】
そして、ユーザーeによる資料データ取得処理を行うことで(S117)、関連付けられた各資料データが、通信端末30に配信され(S118及びS119)、出力インターフェース308は、資料データ配信部128から配信された資料参照用データD3や議事録データD4等を出力又は表示する(S120)。
【0136】
なお、本実施形態における電話会議の参加には、予め、会議招集機能を実行し、参加者に対して電話会議の参加を招集してもよい。以下に、会議招集機能を実行し、参加者に対して電話会議の参加を招集する場合について説明する。なお、本実施形態においては、会議の開催者をユーザーdとし、ユーザcとeとが招集される場合を例に説明する。
【0137】
始めに、招集者側であるユーザーdの通信端末30dは、コミュニケーションインターフェース部310bによって、図10(a)に示すように、会議招集用表示画面を表示させ、会議開始時刻の候補日時を入力する欄307hと、会議内容を記述する欄307iと、通話先ユーザーの通信端末を選択する欄307jとの各項目に各情報を記入し、送信ボタンをクリック等する。コミュニケーションインターフェース部310bは、このユーザー操作を受け付け、コミュニケーション制御部316を制御し、操作信号をIP網70を通じて、アプリケーションサーバー100へ送信する。
【0138】
アプリケーションサーバー100のデータ制御部129は、この操作信号を受信し、制御履歴記憶DB121eに記憶するとともに、各通信端末30c,30eへ会議招集用の画面情報を送信する。
【0139】
通信端末30c,30eのコミュニケーション制御部316は、この画面情報を受信し、コミュニケーションインターフェース部310bは、この画面情報に基づいて、アプリケーションを実行し、図10(b)に示すように、表示部307に会議招集用の画面を表示させる。そして、各ユーザーは、入力インターフェース309によって、会議の参加・不参加を決定する参加可否入力欄307mのチェックボックスに対して、参加又は不参加のいずれかにチェックを入力し、送信ボタン307kをクリック又は押下する。コミュニケーションインターフェース部310bは、こ招集返信情報を受け付け、コミュニケーション制御部316に送信する。
【0140】
この招集返信情報は、コミュニケーション制御部316により、アプリケーションサーバー100に送信され、アプリケーションサーバー100は、この招集返信情報を制御履歴記憶DB121eに蓄積するとともに、この招集返信情報に基づいて、コールサービスサーバー200を制御し、電話会議の参加者のみに接続要求を実行する。
【0141】
(資料データ取得方法)
次いで、ユーザー操作に応じた資料データ取得方法について詳述する。図8は、本実施形態に係る資料データ取得方法を示すフローチャート図である。ここでは、電話会議の途中からユーザーeが電話会議に参加し、議事録データD4を会議開始時点から参照し、議事録データD4に関連づけられた資料参照用データD3を取得する場合を例に説明する。
【0142】
電話会議の参加者であるユーザーeは、電話会議システムを利用して電話会議に参加しようとする場合には、先ず、通信端末30を用いて、予め定められたURLにアクセスする(S201)。そして、通信サーバー10は、このアクセスを受信し(S202)、アクセスに応じて、Webデータベース121aから電話会議用Webページを抽出し、配信する(S203)。これにより、通信端末30のウィンドウ307aには、電話会議のWebページを表示される(S204)。
【0143】
電話会議Webページには、図6(b)に示すように、ウィンドウ307a内に、電話会議の出席者アイコン307c、資料データ欄307e、及び資料参照用データ欄307bが表示されている。
【0144】
そして、ユーザーeは、今までの会議の内容を把握するため資料データ欄307eに表示された議事録データD4を会議開始から参照する。このとき、資料参照用データ欄307bには、表示されている議事録データD4と対応する資料参照用データD3のアイコン307dが表示される。
【0145】
ここで、資料参照用データD3のアイコン307dの表示について、説明する。資料データ配信部128は、資料参照用データD3と、議事録データD4とを進行時間情報に基づいて関連付けて配信しているので、出力インターフェース308は、資料データ欄307eに表示している議事録データD4の進行時間情報から、該当する時間情報の制御履歴D1を参照し、対象となっている資料参照用データD3がある場合には、その資料参照用データD3を特定し、その資料参照用データD3に記述されたリンク情報から、アイコン表示のスクリプトを処理し、アイコン307dを表示させている。
【0146】
そして、ユーザーeは、ウィンドウ307aに表示された議事録データD4を会議開始時点から閲覧し、ユーザーeは、議事録データD4を閲覧している最中に、資料参照用データD3を参照するため、資料参照用データD3のアイコンをマウス等によりクリック操作を行う(S205)。このユーザーeのユーザー操作は、入力インターフェース309に入力され、データ操作部309aは、操作信号を受信し、データ操作部309aは、データ操作信号を出力インターフェース制御部310aに入力する。
【0147】
出力インターフェース制御部310aは、先ず、端末内部の記憶部314から対応する資料参照用データD3を検索し(S206)、端末内に対応する資料参照用データD3があるか否かを判断する(S207)。記憶部314に対応する資料参照用データD3があると判断された場合には(S207における“Y”)、出力インターフェース制御部310aの制御により、コンテンツ再生部311は、記憶部314から対応する資料データD2を抽出し(S208)、資料データ欄307eに出力・表示させる(S219)。
【0148】
一方、記憶部314に対応する資料参照用データD3がないと判断された場合には(S207における“N”)、 出力インターフェース制御部310aの制御により、資料データ要求部315は資料参照用データD3対応する資料参照用データD3をアプリケーションサーバー100に対して要求する(S209)。
【0149】
操作信号受付部127は、要求データを受信し(S210)、その信号をデータ制御部129へ送信し、データ制御部129の制御により、資料データ配信部128は、資料データベース121dから、対応する資料参照用データD3を検索し(S211)、資料参照用データD3を送信する(S212)。
【0150】
資料データ受信部313は、資料参照用データD3を受信し、記憶部314に蓄積する(S213)。そして、出力インターフェース制御部310aは、この受信した資料参照用データD3に関連付けされた資料データD2の有無を判別する(S214)。受信した資料参照用データD3に関連付けされた資料データD2がない場合には(S214における“N”)、資料データ配信部128により配信された資料参照用データD3のみがコンテンツ再生部311によって表示部307に出力、表示される(S219)。
【0151】
一方、受信した資料参照用データD3に関連付けされた資料データD2がある場合には(S214における“Y”)、出力インターフェース制御部310aは、その関連付けされた資料データD2が端末内の記憶部314に蓄積されているか否かを検索する(S215)。関連付けされた資料データD2が端末内の記憶部314に蓄積されている場合には(S215における“Y”)、コンテンツ再生部311は、記憶部314より該当する資料参照用データD3及び関連付けされた資料データD2を抽出し、表示部307に出力、表示する(S219)。
【0152】
一方、関連付けされた資料データD2が、端末内の記憶部314に蓄積されていない場合には(S215における“N”)、出力インターフェース制御部310aの制御により資料データ要求部315は、対応する関連付けされた資料データD2を要求する(S216)。
【0153】
要求データを受信した操作信号受付部127は、その信号をデータ制御部129へ送信し、データ制御部129の制御により、資料データ配信部128は、資料データベース121dから、対応する関連付けされた資料データD2を検索し(S217)、関連付けされた資料データD2を送信する(S218)。
【0154】
資料データ受信部313は、関連付けされた資料データD2を受信し(S213)、記憶部314に蓄積するとともに、コンテンツ再生部311は、記憶部314から対応する資料参照用データD3及び関連付けされた資料データD2を抽出し(S208)、表示部307に出力・表示させる(S219)。さらに、出力インターフェース制御部310aは、受信した資料データD2に関連付けされた資料データがあるか否かを判別し、関連付けされた資料データがなくなるまでこの作業を継続する(S214〜S219)。
【0155】
なお、本実施形態において、ステップ205におけるデータ操作には、会議中における採決機能や、チャット機能を実行する操作も含まれる。以下にユーザーeが電話会議中に採決機能及びチャット機能を実行する場合の操作について説明する。ここでは、本実施形態においては、ユーザーeが、採決機能及びチャット機能を実行する場合を例に説明する。
【0156】
始めに、採決機能を実行する場合について説明する。採決を取る側のユーザーeは、図11(a)に示すように、採決アイコン307qをクリックする。この操作信号は、入力インターフェース309から、コミュニケーションインターフェース部310bに入力される。そして、コミュニケーションインターフェース部310bの制御により、コミュニケーション制御部316は、その操作信号をアプリケーションサーバー100へ送信する。アプリケーションサーバー100のデータ制御部129は、この操作信号を受信し、採決に関する画面情報をWebDB121aから抽出し、会議に参加している他のユーザーの通信端末30に送信する。
【0157】
各通信端末30のコミュニケーション制御部316は、採決に関する操作信号及び画面情報を受信し、コミュニケーションインターフェース部310bによって、アプリケーションが実行され、表示部307にポップアップ表示がされる。表示部307には、図11(a)に示すように、別ウインドウとして採決可否画面307nが表示され、この採決可否画面307nには、賛成・反対ボタン307oとともに、匿名投票欄307p欄が含まれている。そして、ユーザーは、入力インターフェース309によって、賛成ボタン又は反対ボタンをクリック又は押下する。なお、この際、匿名投票欄307pのチェックボックスにチェックを入れ、匿名で投票することもできる。
【0158】
そして、コミュニケーションインターフェース部310bは、入力された操作情報を受け付け、コミュニケーション制御部316は、採決の結果情報をアプリケーションサーバー100へ送信する。操作信号受信部127は、その結果情報を受信し、制御履歴記憶DB121eに記憶するとともに、データ制御部129により、これらの結果情報を解析し、解析結果データを生成し、解析結果データを各通信端末30へ送信する。
【0159】
また、チャット機能を実行する場合には、チャットを開始するユーザーeは、表示部307に表示されてあるチャットアイコン307sをクリック等する。この操作信号に基づいて、コミュニケーションインターフェース部310bは、アプリケーションを実行し、表示部307にチャット画面307rを表示させる。そして、ユーザーeは、文字情報を入力するとともに、通信先のユーザーを特定し、送信する。コミュニケーションインターフェース部310bは、この操作信号を受け付け、コミュニケーション制御部316を制御して、この操作信号及び文字情報をIP網70を通じて、アプリケーションサーバー100へ送信する。
【0160】
操作信号を受信したデータ制御部129は、IP網70を通じて、特定された相手側の通信端末30に対して文字情報を送信する。相手側の通信端末30では、コミュニケーション制御部316において文字情報を受信するとともに、コミュニケーションインターフェース部310bによって、アプリケーションが実行され、表示部307に別ウインドウとして、チャット画面307rが表示され、送信側のユーザーeが入力した文字情報が表示される。
【0161】
相手側のユーザーは、表示されたチャット画面307rに文字情報を入力し、ユーザーeを特定し、送信することで、同様な処理が実行される。
【0162】
(変更例)
なお、本実施形態において、資料データ取得方法は、議事録データD4に関連づけられた資料参照用データD3を、資料データ欄307eに表示された資料参照用データD3のアイコン307dをユーザー操作することで、資料参照用データD3を取得する例を説明したが、本発明は、これに限定するものではなく、例えば、資料データ欄307eに表示された議事録データD4の文字情報P1をクリックする等のユーザー操作に応じて、文字情報P1に関連付けられた音声データD5又は資料参照用データD3を検索し、出力又は表示するものであってもよい。以下に文字情報P1に関連付けられた音声データD5又は資料参照用データD3を、ユーザー操作により出力又は表示する方法について説明する。図9は、本変更例に係る資料データ取得方法を示すフローチャート図である。
【0163】
先ず、上記同様に、電話会議の参加者であるユーザーeは、電話会議システムを利用して電話会議に参加しようとする場合には、先ず、通信端末30を用いて、予め定められたURLにアクセスする(S301)。そして、通信サーバー10は、このアクセスを受信し(S302)、アクセスに応じて、電話会議用Webページを配信する(S303)。これにより、通信端末30のウィンドウ307aには、電話会議のWebページを表示される(S304)。
【0164】
電話会議Webページには、図6(b)に示すように、ウィンドウ307a内に、電話会議の出席者アイコン307c、資料データ欄307e、及び資料参照用データ欄307bが表示されている。
【0165】
そして、ユーザーeは、今までの会議の内容を把握するため、資料データ欄307eに表示された議事録データD4を会議開始から参照する。このとき、資料参照用データ欄307bには、表示されている議事録データD4と対応する資料参照用データD3のアイコン307dが表示される。また、表示された議事録データD4に、例えば、図6(b)に示すように、リンク処理が行われた文字情報P1が含まれる場合には、その文字情報P1にアンダーラインや色づけされて表示される。
【0166】
そして、ユーザーeは、ウィンドウ307aに表示された議事録データD4を会議開始時点から閲覧し、ユーザーeは、議事録データD4を閲覧している最中に、音声データD5又は、資料参照用データD3を参照するため、文字情報307fをマウス等によりクリック操作を行う(S305)このユーザーeのユーザー操作は、入力インターフェース309に入力され、データ操作部309aは、操作信号を受信し、データ操作部309aは、データ操作信号を出力インターフェース制御部310aに入力する。
【0167】
出力インターフェース制御部310aは、先ず、端末内部の記憶部314から議事録データD4に含まれる文字情報P1に基づいて、対応する音声データD5又は資料参照用データD3を検索し(S306)、端末内に対応する音声データD5又は資料参照用データD3があるか否かを判断する(S307)。記憶部314に対応する音声データD5又は資料参照用データD3があると判断された場合には(S307における“Y”)、出力インターフェース制御部310aの制御により、コンテンツ再生部311は、記憶部314から対応する音声データD5又は資料参照用データD3を抽出し(S308)、ウィンドウ307aに出力又は表示する(S319)。
【0168】
一方、記憶部314に対応する音声データD5又は資料参照用データD3がないと判断された場合には(S307における“N”)、出力インターフェース制御部310aの制御により、資料データ要求部315は対応する音声データD5又は資料参照用データD3をアプリケーションサーバー100に対して要求する(S309)。
【0169】
操作信号受付部127は、要求データを受信し(S310)、その信号をデータ制御部129へ送信し、データ制御部129の制御により、資料データ配信部128は、資料データベース121dから、文字情報P1に対応する音声データD5又は資料参照用データD3を検索し(S311)、音声データD5又は資料参照用データD3を送信する(S312)。
【0170】
資料データ受信部313は、音声データD5又は資料参照用データD3を受信し(S313)、記憶部314に蓄積するとともに、出力インターフェース制御部310aによって、この受信した音声データD5又は資料参照用データD3に関連付けされた資料データの有無を判別する(S314)。受信した音声データD5又は資料参照用データD3に関連付けされた資料データD2がない場合には(S314における“N”)、資料データ配信部128により配信された音声データD5又は資料参照用データD3のみがコンテンツ再生部311によって表示部307に出力又は表示される(S319)この表示部307へのコンテンツの出力又は表示は、例えば、音声データを出力する場合には、図6(c)に示すように、資料データ欄307eに音声データに関する表示307gがされるとともにに、スピーカー306を通じて、音声が出力される。
【0171】
一方、受信した音声データD5又は資料参照用データD3に関連付けされた資料データD2がある場合には(S314における“Y”)、出力インターフェース制御部310aは、その関連付けされた資料データD2が端末内の記憶部314に蓄積されているか否かを検索する(S315)。関連付けされた資料データD2が端末内の記憶部314に蓄積されている場合には(S315における“Y”)、コンテンツ再生部311は、記憶部314より該当する音声データD5又は資料参照用データD3と、関連付けされた資料データD2を抽出し、表示部307に出力又は表示する(S319)。
【0172】
一方、関連付けされた資料データD2が、端末内の記憶部314に蓄積されていない場合には(S315における“N”)、出力インターフェース制御部310aの制御により資料データ要求部315は、対応する関連付けされた資料データD2を要求する(S316)。
【0173】
要求データを受信した操作信号受付部127は、その信号をデータ制御部129へ送信し、データ制御部129の制御により、資料データ配信部128は、資料データベース121dから、対応する関連付けされた資料データD2を検索し(S317)、関連付けされた資料データD2を送信する(S318)。
【0174】
資料データ受信部313は、関連付けされた資料データD2を受信し(S313)、記憶部314に蓄積するとともに、コンテンツ再生部311は、記憶部314から対応する音声データD5又は資料参照用データD3と、関連付けされた資料データD2を抽出し(S308)、表示部307に出力・表示させる(S319)。さらに、アプリケーション実行部310は、受信した資料データD2に関連付けされた資料データがあるか否かを判別し、関連付けされた資料データがなくなるまでこの作業を継続する(S314〜S319)。
【0175】
(作用・効果)
このような本実施形態によれば、資料データ配信部128は、電話会議に参加した全ユーザーの通信端末間に対して、会議で参照される資料データD2を配信するので、資料データを共有することができ、会議に参加しているユーザーは、手元に資料を準備する必要がなく即時に会議資料を参照することができる。
【0176】
また、資料データ配信部128は、例えば、ユーザーが操作して表示した資料データD2などの、会議中に参照された資料データを履歴として保存し、かつ、その資料データD2を進行時間に従って関連付けし、資料参照用データD3として、ユーザーに配信するので、ユーザーは、会議中におけるどの時間帯にどの資料が参照されているかを明確に把握することができる。
【0177】
さらに、テキスト化部124は、通信端末30毎に音声データD5を録音し、その音声データD5をテキスト化するので、会議中に複数のユーザーによって会話が重複した場合であっても、録音された音声データD5毎をテキスト化でき、正確なテキスト化処理を実行することができる。また、議事録データ生成部126は、各々テキスト化された文字情報P1を時系列に従って、統合するので、会議全体のタイムラインが正確な議事録データD4を生成することができる。さらに、議事録データD4は、資料データ配信部128によって、資料参照用データD3と、会議の進行時間に対応して関連付けられ、配信されるので、ユーザーは、テキスト化された議事録を参照することで、会議の進行に合わせて参照される資料を即時に参照することができる。
【0178】
また、このような実施形態によれば、議事録データD4の文字情報P1から音声データD5又は資料参照用データD3を出力又は表示することができるので、ユーザーは、目的の音声データD5又は資料参照用データD3を即時に参照することができる。
【符号の説明】
【0179】
D1,D11,D12,D13…制御履歴
D2,D21,D22,D23…資料データ
D3…資料参照用データ
D31,D32,D33…ログ情報
D4…議事録データ
D5…音声データ
P1…文字情報
T1…進行時間情報
a〜e…通話先ユーザー
x…通話元ユーザー
10…通信サーバー
20…通信端末
20a…電話機
20b…端末装置
30…通信端末
30a〜30e…通信端末
30a〜30e…通信端末毎
30a〜30e…電話機
70…IP網
80…一般公衆回線・移動体通信網
90…ゲートウェイ
100…アプリケーションサーバー
110…接続制御部
120…アプリケーション部
121…記憶部
123…音声データ変換部
124…テキスト化部
125…時間情報付加部
126…議事録データ生成部
127…操作信号受付部
128…資料データ配信部
128a…リンク情報付加部
129…データ制御部
130…通信インターフェース
131…音声通信部
132…データ通信部
200…コールサービスサーバー
210…インターフェース部
220…通話制御部
221…通話元発呼部
222…通話先発呼部
223…ブリッジ処理部
224…セキュリティ管理部
301…音声通信部
302…データ通信部
303…VoIP部
304…音声通話部
305…マイク
306…スピーカー
307…表示部
307a…ウィンドウ
307b…資料参照用データ欄
307c…出席者アイコン
307d…資料参照用データのアイコン
307e…議事録データ欄
307f…リンク表示
307g…音声データの表示
307h…会議開始の候補日時入力欄
307i…会議内容記述欄
307j…通信端末選択欄
307k…送信ボタン
307l…会議開始時刻の候補表示欄
307m…参加可否入力欄
307n…採決可否画面
307o…賛成・反対ボタン
307p…匿名投票欄
307q…採決アイコン
307r…チャット画面
307s…チャットアイコン
308…出力インターフェース
309…入力インターフェース
309a…データ操作部
310…アプリケーション実行部
310a…出力インターフェース制御部
310b…コミュニケーションインターフェース部
311…コンテンツ再生部
311a…ブラウザ部
312…出力信号生成部
313…資料データ受信部
314…記憶部
315…資料データ要求部
316…コミュニケーション制御部
333…操作信号取得部
400…ユーザーデータベース

【特許請求の範囲】
【請求項1】
通信ネットワーク上に配置された通信サーバーに対して、複数の通信端末から接続し、当該複数の通信端末同士での通信を通じて仮想的な会議室を形成する電話会議システムであって、
前記通信端末は、
音声による通話を行う通話部と、
前記通信サーバー上の前記会議室において参照される資料データに関するユーザー操作(ファイルアップロード、スクロール、ポインター、ダウンロード、表示)を行うデータ操作部と
を備え、
前記通信サーバーは、
前記複数の通信端末との間で通信を確立させ、前記会議室を形成する接続制御部と、
接続制御部により通信が確立された通信端末との間で、前記データ操作部におけるユーザー操作に応じて、前記資料データに関するデータ通信を行うデータ制御部と
を備えることを特徴とする電話会議システム。
【請求項2】
前記通信サーバーは、
前記データ制御部により制御された前記資料データに対する制御履歴を、当該会議の進行時間情報とともに蓄積する制御履歴記憶部と、
前記制御履歴と、該制御履歴に記録された制御の対象となっている前記資料データとを、前記進行時間情報に従って関連付け、資料参照用データとして配信する資料データ配信部と
をさらに備え、
前記通信端末は、前記資料データ配信部から配信された前記資料参照用データを出力又は表示する出力インターフェースをさらに備えている
ことを特徴とする請求項1に記載の電話会議システム。
【請求項3】
前記通信サーバーは、
前記通信端末から取得される音声を、端末毎に録音するとともに、録音された音声を文字情報に変換するテキスト化部と、
各通信端末から得られた文字情報を、時系列に従って統合し、議事録データを生成する議事録データ生成部と
をさらに備え、
前記資料データ配信部は、前記資料参照用データと、前記議事録データとを、前記進行時間情報に基づいて関連付けて、配信する機能をさらに有し、
前記通信端末の前記出力インターフェースは、前記資料データ配信部から配信された前記資料参照用データ及び前記議事録データを出力又は表示する機能をさらに有する
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の電話会議システム。
【請求項4】
前記議事録データでは、前記録音された音声の音声データと、該音声が変換された文字情報とが関連付けられ、各文字情報に基づいて、該文字情報に対応する音声データの検索が可能となっており、
前記通信端末の前記出力インターフェースは、前記議事録データに含まれる文字情報に基づいて、対応する音声データを検索し、出力又は表示する機能をさらに有する
ことを特徴とする請求項3に記載の電話会議システム。
【請求項5】
前記議事録データでは、前記文字情報と、前記資料参照用データが関連付けられ、各文字情報に基づいて、該文字情報に対応する資料参照用データの検索が可能となっており、
前記通信端末の前記出力インターフェースは、前記議事録データに含まれる文字情報に基づいて、対応する資料参照用データを検索し、出力又は表示する機能をさらに有する
ことを特徴とする請求項3又は4に記載の電話会議システム。
【請求項6】
通信ネットワーク上に配置され、複数の通信端末同士での通信を通じて仮想的な会議室を形成する通信サーバーであって、
前記複数の通信端末との間で通信を確立させ、前記会議室を形成する接続制御部と、
前記会議室において参照される資料データに関するユーザー操作を前記通信端末から取得するとともに、前記接続制御部により通信が確立された通信端末との間で、前記通信端末におけるユーザー操作に応じて、前記資料データに関するデータ通信を行うデータ制御部と
を備えることを特徴とする通信サーバー。
【請求項7】
前記データ制御部により制御された前記資料データに対する制御履歴を、当該会議の進行時間情報とともに蓄積する制御履歴記憶部と、
前記制御履歴と、該制御履歴に記録された制御の対象となっている前記資料データとを、前記進行時間情報に従って関連付け、資料参照用データとして配信する資料データ配信部とをさらに備えることを特徴とする請求項6に記載の通信サーバー。
【請求項8】
前記通信端末から取得される音声を、端末毎に録音するとともに、録音された音声を文字情報に変換するテキスト化部と、
各通信端末から得られた文字情報を、時系列に従って統合し、議事録データを生成する議事録データ生成部と
をさらに備え、
前記資料データ配信部は、前記資料参照用データと、前記議事録データとを、前記進行時間情報に基づいて関連付けて、配信する機能をさらに有する
ことを特徴とする請求項6又は7に記載の通信サーバー。
【請求項9】
前記議事録データでは、前記録音された音声の音声データと、該音声が変換された文字情報とが関連付けられ、各文字情報に基づいて、該文字情報に対応する音声データの検索が可能となっていることを特徴とする請求項8に記載の通信サーバー。
【請求項10】
前記議事録データでは、前記文字情報と、前記資料参照用データが関連付けられ、各文字情報に基づいて、該文字情報に対応する資料参照用データの検索が可能となっていることを特徴とする請求項8又は9に記載の通信サーバー。
【請求項11】
通信ネットワーク上に配置された通信サーバーに対して接続し、複数の通信端末同士での通信を通じて形成された仮想的な会議室に参加可能な通信端末であって、
前記通信端末は、
音声による通話を行う通話部と、
前記通信サーバー上の前記会議室において参照される資料データに関する操作(ファイルアップロード、スクロール、ポインター、ダウンロード、表示)を行うデータ操作部と、
前記通信サーバーとの間で、前記データ操作部におけるユーザー操作に応じて、前記資料データに関するデータ通信を行うデータ通信部と
を備えることを特徴とする通信端末。
【請求項12】
前記通信サーバー上において制御された前記資料データに対する制御履歴を、当該会議の進行時間情報とともに蓄積し、該制御履歴と、該制御履歴に記録された制御の対象となっている前記資料データとを、前記進行時間情報に従って関連付け、資料参照用データとして受信する資料データ受信部と、
前記資料データ配信部から配信された前記資料参照用データを出力又は表示する出力インターフェースと
をさらに備えていることを特徴とする請求項11に記載の通信端末。
【請求項13】
前記資料データ受信部は、前記通信サーバーにおいて、前記複数の通信端末からそれぞれ取得される音声を文字情報に変換し、これら各通信端末から得られた文字情報を、時系列に従って統合して生成された議事録データと、前記資料参照用データとを、前記進行時間情報に基づいて関連付けて、受信する機能をさらに有し、
前記出力インターフェースは、前記資料データ配信部から配信された前記資料参照用データ及び前記議事録データを出力又は表示する機能をさらに有する
ことを特徴とする請求項11又は12に記載の通信端末。
【請求項14】
前記議事録データでは、前記録音された音声の音声データと、該音声が変換された文字情報とが関連付けられ、各文字情報に基づいて、該文字情報に対応する音声データの検索が可能となっており、
前記出力インターフェースは、前記議事録データに含まれる文字情報に基づいて、対応する音声データを検索し、出力又は表示する機能をさらに有する
ことを特徴とする請求項13に記載の通信端末。
【請求項15】
前記議事録データでは、前記文字情報と、前記資料参照用データが関連付けられ、各文字情報に基づいて、該文字情報に対応する資料参照用データの検索が可能となっており、
前記出力インターフェースは、前記議事録データに含まれる文字情報に基づいて、対応する資料参照用データを検索し、出力又は表示する機能をさらに有する
ことを特徴とする請求項13又は14に記載の通信端末。
【請求項16】
通信ネットワーク上に配置された通信サーバーに対して、複数の通信端末から接続し、当該複数の通信端末同士での通信を通じて仮想的な会議室を形成する電話会議方法であって、
前記通信サーバーと、前記複数の通信端末との間で通信を確立させて前記会議室を形成し、該複数の通信端末同士での音声による通話を可能とする接続制御ステップと、
前記通信端末において、前記会議室で参照される資料データに関する操作を行うデータ操作ステップと、
前記接続制御ステップにより通信が確立された通信端末との間で、前記データ操作ステップにおけるユーザー操作に応じて、前記資料データに関するデータ通信を行うデータ制御ステップと
を備えることを特徴とする電話会議方法。
【請求項17】
前記データ制御ステップにおいて、前記通信サーバーにより制御された前記資料データに対する制御履歴を、当該会議の進行時間情報とともに蓄積する制御履歴記憶ステップと、
前記制御履歴と、該制御履歴に記録された制御の対象となっている前記資料データとを、前記進行時間情報に従って関連付け、資料参照用データとして配信する資料データ配信ステップと、
前記通信端末において、前記資料データ配信ステップにより配信された前記資料参照用データを出力又は表示する出力ステップと
をさらに備えていることを特徴とする請求項16に記載の電話会議方法。
【請求項18】
前記通信サーバーにおいて、前記通信端末から取得される音声を、端末毎に録音するとともに、録音された音声を文字情報に変換するテキスト化ステップと、
各通信端末から得られた文字情報を、時系列に従って統合し、議事録データを生成する議事録データ生成ステップと
をさらに備え、
前記資料データ配信ステップでは、前記資料参照用データと、前記議事録データとを、前記進行時間情報に基づいて関連付けて、配信し、
前記出力ステップでは、前記資料データ配信部から配信された前記資料参照用データ及び前記議事録データを出力又は表示する
ことを特徴とする請求項16又は17に記載の電話会議方法。
【請求項19】
前記議事録データでは、前記録音された音声の音声データと、該音声が変換された文字情報とが関連付けられ、各文字情報に基づいて、該文字情報に対応する音声データの検索が可能となっており、
前記出力ステップでは、前記議事録データに含まれる文字情報に基づいて、対応する音声データを検索し、出力又は表示する
ことを特徴とする請求項18に記載の電話会議方法。
【請求項20】
前記議事録データでは、前記文字情報と、前記資料参照用データが関連付けられ、各文字情報に基づいて、該文字情報に対応する資料参照用データの検索が可能となっており、
前記出力ステップでは、前記議事録データに含まれる文字情報に基づいて、対応する資料参照用データを検索し、出力又は表示する
ことを特徴とする請求項18又は19に記載の電話会議方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【公開番号】特開2011−199522(P2011−199522A)
【公開日】平成23年10月6日(2011.10.6)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−63213(P2010−63213)
【出願日】平成22年3月18日(2010.3.18)
【出願人】(509266125)BizMobile株式会社 (3)
【Fターム(参考)】