説明

霧状液体流量測定装置及び霧状液体流量測定方法

【課題】 霧状液体の流量を簡単かつ正確に測定することができる霧状液体流量測定装置を提供する。
【解決手段】 霧状液体流量測定装置10は、外部から導入された気体中に霧状液体を混合し、霧状液体を気体とともに吐出する霧状液体吐出装置50において、その霧状液体吐出装置50が吐出する霧状液体の流量を測定する。霧状液体流量測定装置10は、霧状液体吐出装置50に導入される気体の流量を検出する気体流量検出手段12と、霧状液体吐出装置が吐出する霧状液体の気体中における濃度を検出する霧状液体濃度検出手段14と、気体流量検出手段12が検出する流量と、霧状液体濃度検出手段14が検出する濃度から、霧状液体吐出装置50が吐出する霧状液体の流量を特定する霧状液体流量特定手段16を有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部から導入された気体中に霧状液体を混合し、霧状液体を気体とともに吐出する霧状液体吐出装置において、その霧状液体吐出装置が吐出する霧状液体の流量を測定する霧状液体流量測定装置に関する。
【背景技術】
【0002】
外部から導入された気体中に霧状液体を混合し、霧状液体を気体とともに吐出する霧状液体吐出装置が知られている。このような霧状液体吐出装置が吐出する霧状液体の流量を測定する霧状液体流量測定装置が、特許文献1に開示されている。この霧状液体流量測定装置は、発光素子とCCD等を用いて、霧状液体吐出装置が吐出する気体中における霧状液体の濃度と、その霧状液体の流速を検出する。すなわち、発光素子によって霧状液体に向けて光を照射する。そして、霧状液体によって散乱された散乱光の強度をCCDで検出することで、霧状液体の濃度を検出する。また、CCDの検出値から、霧状液体の流速を検出する。そして、検出した霧状液体の濃度と流速を乗算することによって、霧状液体吐出装置が吐出する霧状液体の流量を特定する。
【0003】
【特許文献1】特開2007−021608号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の霧状液体流量測定装置では、CCDを利用して光学的に霧状液体の流速を検出する。そして、検出した霧状液体の流速に基づいて、霧状液体の流量を特定する。この手法によれば、霧状液体の流量を測定することができる。しかしながら、CCDを利用して霧状液体の流速を検出するには、比較的複雑な演算が必要となり、装置の構成も複雑となる。
【0005】
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたものであり、霧状液体の流量を簡単な構成で正確に測定することができる技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の霧状液体流量測定装置は、霧状液体吐出装置が吐出する霧状液体の流量を測定する。霧状液体吐出装置は、外部から導入された気体中に霧状液体を混合し、霧状液体を気体とともに吐出する。
この霧状液体流量測定装置は、気体流量検出手段と、霧状液体濃度検出手段と、霧状液体流量特定手段を備えている。気体流量検出手段は、霧状液体吐出装置に導入される気体の流量を検出する。霧状液体濃度検出手段は、霧状液体吐出装置が吐出する霧状液体の気体中における濃度を検出する。霧状液体流量特定手段は、気体流量検出手段が検出する流量と、霧状液体濃度検出手段が検出する濃度から、霧状液体吐出装置が吐出する霧状液体の流量を特定する。
なお、「気体の流量」を検出することには、「気体の流速」を検出することが含まれる。空気は所定の流路を通って霧状液体吐出装置に導入されるため、その流路の断面積と「気体の流速」を乗算したものが「気体の流量」となる。したがって、「気体の流速」を検出することは、「気体の流量」を検出することに等しい。
この霧状液体流量測定装置では、気体流量検出手段が霧状液体吐出装置に導入される気体の流量を検出する。気体の流量は、簡単かつ正確に測定することができる。また、導入される気体の流量は、霧状液体吐出装置から吐出される混合流体(霧状の液体と気体との混合流体)の流量と相関関係にある。したがって、霧状液体吐出装置に導入される気体の流量は、霧状液体吐出装置から吐出される混合流体の流量を示す指標となる。霧状液体流量特定手段は、霧状液体の濃度と、気体の流量(すなわち、混合流体の流量)から、霧状液体の流量を特定する。
このように、この霧状液体流量測定装置は、霧状液体吐出装置に導入される気体の流量を検出するという簡単な構成で、混合流体の流量を正確に検出する。したがって、複雑な検出装置や複雑な演算を用いることなく、霧状液体の流量を正確に測定することができる。
【0007】
上述した霧状液体流量測定手段においては、霧状液体濃度検出手段が、霧状液体に向けて光を照射する照射手段と、霧状液体で散乱された光を受光する受光手段を備えていることが好ましい。
このような構成によれば、霧状液体の気体中における濃度を正確に検出することができる。
【0008】
また、本発明は、霧状液体吐出装置が吐出する霧状液体の流量を測定する方法を提供する。この霧状液体流量測定方法は、霧状液体吐出装置に導入される気体の流量を検出する気体流量検出ステップと、霧状液体吐出装置が吐出する霧状液体の気体中における濃度を検出する霧状液体濃度検出ステップと、気体流量検出ステップで検出した流量と、霧状液体濃度検出ステップで検出した濃度から、霧状液体吐出装置が吐出する霧状液体の流量を特定する霧状液体流量特定ステップを有している。
この方法によれば、霧状液体の流量を簡単かつ正確に測定することができる。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、霧状液体吐出装置から吐出される霧状液体の流量を簡単かつ正確に測定することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
(実施例)
本発明を適用した実施例について、図面を参照しながら説明する。図1は、本実施例のミスト流量測定装置10の概略構成を示している。図1に示すように、ミスト流量測定装置10は、ミスト発生装置50に接続されている。また、ミスト発生装置50は、加工装置70に接続されている。ミスト発生装置50は、外部から空気の供給を受け、供給された空気中に霧状の切削油を混合する。そして、霧状の切削油を空気とともに加工装置70に供給(吐出)する。加工装置70は、供給された霧状の切削油を被加工物に向けて噴射しながら被加工物を切削する。ミスト流量測定装置10は、ミスト発生装置50が加工装置70へ吐出する霧状の切削油の流量を測定する。
【0011】
ミスト発生装置50は、エア導入流路52と、ミストチャンバー54と、ポンプ56と、ミスト吐出流路58と、切削油流路62を備えている。
【0012】
エア導入流路52の上流端は、図示しない外部装置に接続されている。エア導入流路52の上流端には外部装置から加圧した空気が供給される。エア導入流路52は、後述するミスト流量測定装置10のエア流量センサ12を経由している。エア導入流路52の下流部は、メイン流路52aと混合流路52bに分岐している。メイン流路52aの下流端は、ミストチャンバー54の側面に接続されている。混合流路52bの下流端は、ミストチャンバー54の上面に接続されている。
【0013】
ミストチャンバー54は、密閉された容器である。ミストチャンバー54内には、切削油60が貯められている。上述したように、ミストチャンバー54には、エア導入流路52のメイン流路52aと混合流路52bが接続されている。また、ミストチャンバー54の上面には、ミスト吐出流路58の上流端が接続されている。
ミストチャンバー54の底面近傍には、切削油流路62の上流端が接続されている。切削油流路62の下流端は、混合流路52bの下流端近傍に接続されている(以下では、混合流路52bと切削油流路62との接続部を混合部52cという)。切削油流路62には、ポンプ56が介装されている。ポンプ56は、切削油流路62内の切削油を下流側へ送り出す。ポンプ56が作動すると、ミストチャンバー54内の切削油60が、切削油流路62を通って混合部52cへ送り出される。そして、混合部52cで、切削油が混合流路52b内に噴射される。
【0014】
ミスト吐出流路58の上流端は、上述したように、ミストチャンバー54に接続されている。ミスト吐出流路58は、後述するミスト流量測定装置10のミスト濃度センサ14を経由している。ミスト吐出流路58の下流端は、加工装置70に接続されている。後に詳述するが、ミストチャンバー54内では、空気中に霧状の切削油が混合される。ミスト吐出流路58は、霧状の切削油と空気との混合流体(以下では、単に混合流体という場合がある)を加工装置70に供給する。
【0015】
加工装置70は、筐体72と、スピンドル74と、ホルダ76と、ドリル78を備えている。
【0016】
スピンドル74は、筐体72に固定されている。スピンドル74は、内部にモータを備えている。スピンドル74は、モータを作動させることによってホルダ76を回転させる。スピンドル74の軸部には、ミスト流路74aが形成されている。ミスト流路74aの上流端には、ミスト発生装置50のミスト吐出流路58の下流端が接続されている。
【0017】
ホルダ76は、スピンドル74に回転可能に取り付けられている。ホルダ76は、ドリル78を保持している。ホルダ76は、スピンドル74によって回転される。ホルダ76の軸部には、ミスト流路76aが形成されている。ミスト流路76aの上流端は、スピンドル74のミスト流路74aの下流端に接続されている。
【0018】
ドリル78は、ホルダ76に取り付けられている。したがって、ドリル78は、ホルダ76と共に回転する。ドリル78は、被加工物を切削する。ドリル78の軸部には、ミスト流路78aが形成されている。ミスト流路78aの上流端は、ホルダ76のミスト流路74aの下流端に接続されている。ミスト流路78aの下流端は、ドリル78の先端部に開口している。
【0019】
スピンドル74のミスト流路74aと、ホルダ76のミスト流路76aと、ドリル78のミスト流路78aによって、ミスト吐出流路58の下流端からドリル78の先端部へ繋がるミスト流路80が形成されている。
【0020】
ミスト流量測定装置10は、エア流量センサ12と、ミスト濃度センサ14と、演算装置16と、表示装置18を備えている。
【0021】
エア流量センサ12は、エア導入流路52内を流れる空気の流量(より詳細には、単位時間当たりに流れる空気の流量(ml/h))を検出する。エア流量センサ12には、従来公知の種々の流量センサを採用できる。
【0022】
ミスト濃度センサ14は、ミスト吐出流路58内を流れる霧状の切削油の濃度(すなわち、霧状の切削油と空気との混合流体の単位体積中における切削油の体積比率(%))を検出する。
【0023】
図2は、ミスト濃度センサ14の構成を示している。ミスト濃度センサ14内においては、ミスト吐出流路58はガラス管58aとなっている。ガラス管58aの周囲には、LED基板30、レンズ31、受光素子32、レンズ33、CCD34、及びCPU35が設置されている。
【0024】
LED基板30は、ガラス管58aと平行に配列されている複数のLEDを備えている。各LEDから放出される光は、レンズ31に導入される。
【0025】
レンズ31は、LED基板30から放出された光の一部を受光素子32へ集光するとともに、残りの光をガラス管58aへと導く。ガラス管58aに導かれた光の大部分は、ガラス管58aを透過する。
【0026】
受光素子32は、フォトダイオードまたはフォトトランジスタであり、レンズ31からの光の強度を検出する。受光素子32の検出値(電流値)は、CPU35に読み取られる。
【0027】
レンズ33は、レンズ31からガラス管58aに導入され、ガラス管58aを透過した光が照射されない位置に配置されている。後述するが、レンズ33は、ガラス管58a内を流れる霧状の切削油によって散乱された光をCCD34へ導く。
【0028】
CCD34は、多数の受光素子により構成されている。CCD34は、レンズ33からの光の強度を検出する。CCD34の検出値(電流値)は、CPU35に読み取られる。
【0029】
CPU35は、受光素子32の検出値に応じて、LED基板30に供給する電流値を制御する。また、CPU35は、CCD34の検出値に基づいて、ガラス管58a内の霧状の切削油の濃度を算出する。
【0030】
ミスト濃度センサ14でガラス管58a内(すなわち、ミスト吐出流路58内)の霧状の切削油の濃度を検出するときの動作について説明する。
LED基板30から放出された光は、レンズ31によって受光素子32とガラス管58a内へと導かれる。
レンズ31は、LED基板30から放出された光のうちの一定の割合の光を受光素子32へ導くので、受光素子32の検出値はLED基板30が放出する光の強度を示す値となる。LED基板30が発する光の強度は、使用時の環境(温度等)やLEDの特性の経時的な変化により変動する。したがって、CPU35は、受光素子32の検出値(すなわち、LED基板30が発する光の強度)が一定となるように、LED基板30に供給する電流値を制御する。
また、レンズ31からガラス管58a内に導入された光は、その大部分がガラス管58aを透過するが、一部の光はガラス管58a内を流れる霧状の切削油によって散乱される。レンズ33は、ガラス管58a内で散乱された光をCCD34へ導く。したがって、CCD34で散乱光の強度が検出される。上述したように、散乱光はガラス管58a内を流れる霧状の切削油によって散乱された光であるので、散乱光の強度はガラス管58a内を流れる霧状の切削油の濃度に応じた値となる。CPU35は、CCD34の検出値から、ガラス管58a内の霧状の切削油の濃度を算出する。
【0031】
表示装置18は、演算装置16に接続されており、演算装置16から入力される指令値にしたがって表示を行う。
【0032】
演算装置16は、エア流量センサ12とミスト濃度センサ14と表示装置18に接続されている。演算装置16は、エア流量センサ12が検出する空気の流量と、ミスト濃度センサ14が検出する霧状の切削油の濃度を読み取る。そして、読み取った流量と濃度から、ミスト発生装置50から加工装置70へ吐出される霧状の切削油の流量(より詳細には、単位時間あたりに吐出される霧状の切削油の流量(ml/h))を算出する。演算装置16は、算出した切削油の流量を、表示装置18に表示させる。
【0033】
次に、加工装置70に霧状の切削油を供給するときのミスト流量測定装置10とミスト発生装置50の動作について説明する。
【0034】
加工装置70に霧状の切削油を供給するときには、エア導入流路52に加圧空気を供給するとともに、ポンプ56を作動させる。エア導入流路52に供給された空気は、メイン流路52aと混合流路52bの何れかを通ってミストチャンバー54内に流入する。また、ポンプ56によって、ミストチャンバー54内の切削油60が、混合部52cから混合流路52b内に噴射される。すると、混合流路52b内に噴射された切削油が空気とともにミストチャンバー54内に噴出する。これによって、空気中に霧状に切削油が混合される。ミストチャンバー54内で混合された霧状の切削油と空気との混合流体は、ミストチャンバー54からミスト吐出流路58内に流入する。そして、ミスト吐出流路58とミスト流路80を経由して、ドリル78の先端部から噴射される。したがって、加工装置70は、被加工物にむけて霧状の切削油(すなわち、混合流体)を噴射しながら、被加工物を切削することができる。これによって、被加工物を好適に切削することが可能となる。
【0035】
また、ミスト流量測定装置10は、エア導入流路52内を流れる空気の流量を検出するとともに、ミスト吐出流路58内を流れる混合流体中における切削油の濃度を検出する。そして、検出した空気の流量と切削油の濃度から、ミスト発生装置50から加工装置70へ吐出される霧状の切削油の流量を算出する。
すなわち、演算装置16は、エア流量センサ12が検出する検出値(すなわち、エア導入流路52内を流れる空気の流量)から、ミスト吐出流路58内を流れる混合流体の流量を算出する。本実施例では、混合流体中における霧状の切削油の濃度が非常に低いので、エア導入流路52内を流れる空気の流量は、ミスト吐出流路58内を流れる混合流体の流量と略等しくなる。したがって、演算装置16は、エア流量センサ12の検出値を、ミスト吐出流路58内を流れる混合流体の流量として演算を行う。なお、霧状の切削油の濃度が高い場合等には、エア導入流路52内を流れる空気の流量よりもミスト吐出流路58内を流れる混合流体の流量の方が多くなる。このような場合には、エア流量センサ12が検出する検出値を補正してミスト吐出流路58内を流れる混合流体の流量を算出してもよい。
次に、演算装置16は、ミスト濃度センサ14が検出する検出値(すなわち、ミスト吐出流路58内を流れる混合流体中における切削油の濃度)を、ミスト吐出流路58内を流れる混合流体の流量(すなわち、エア流量センサ12が検出した検出値)に乗算する。これによって、ミスト発生装置50から加工装置70へ吐出される霧状の切削油の流量を算出する。演算装置16は、算出した切削油の流量を、表示装置18に表示させる。
【0036】
以上に説明したように、本実施例のミスト流量測定装置10は、エア導入流路52内を流れる空気の流量を検出するとともに、ミスト吐出流路58内を流れる混合流体中における切削油の濃度を検出する。そして、検出した空気の流量と切削油の濃度に基づいて、ミスト発生装置50から加工装置70へ吐出される霧状の切削油の流量を算出する。エア導入流路52内の空気の流量は正確に検出することが可能であり、また、エア導入流路52内の空気の流量とミスト吐出流路58内の混合流体の流量との間には高い相関関係がある。したがって、ミスト発生装置50から吐出される霧状の切削油の流量を正確に測定することができる。
図3は、本実施例のミスト流量測定装置10で測定した霧状の切削油の流量(縦軸)と、実際にドリル78から噴射される切削油を容器に取って測定した切削油の吐出量(横軸)とをプロットしたグラフである。図3に示すように、ミスト流量測定装置10による測定値とドリル78からの吐出量とが比例関係となっている。この結果から、ミスト流量測定装置10の検出精度が高いことが分かる。
【0037】
また、エア流量センサ12は単に空気の流量を検出するだけであるので、エア流量センサ12には種々のセンサを適用することができる。従来技術のように、霧状の切削油の流速をCCDで検出する必要が無いので、複雑な演算も不要となる。したがって、ミスト流量測定装置10をより簡単な構成とすることができる。
【0038】
また、上述したミスト流量測定装置10では、混合流体の流量ではなく、エア導入流路52内の空気の流量(すなわち、霧状の切削油が混合されていない状態における空気の流量)を検出する。したがって、エア流量センサ12が、切削油の影響を受けることなく、空気の流量を正確に検出することができる。また、エア流量センサ12に切削油が付着することがないので、空気の流量の測定によって切削油の濃度が低下してしまうこともない。また、切削油の付着によってエア流量センサ12が劣化してしまうこともない。
【0039】
なお、上述したミスト流量測定装置10はエア導入流路52内の空気の流量を検出したが、エア導入流路52内の空気の流量の代わりにエア導入流路52内の空気の流速を検出してもよい。空気の流量は空気の流速にエア導入流路52の断面積を乗算したものである。また、エア導入流路52の断面積は変化しない。したがって、エア導入流路52内の空気の流速を検出することは、エア導入流路52内の空気の流量を検出することに等しい。
【0040】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例をさまざまに変形、変更したものが含まれる。
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【0041】
【図1】ミスト流量測定装置10と、ミスト発生装置50と、加工装置70の概略構成を示す図。
【図2】ミスト濃度センサ14の構成を示す図。
【図3】ミスト流量測定装置10で測定した切削油の流量と、実際に吐出された切削油の量との相関図。
【符号の説明】
【0042】
10:ミスト流量測定装置
12:エア流量センサ
14:ミスト濃度センサ
16:演算装置
18:表示装置
30:LED基板
31:レンズ
32:受光素子
33:レンズ
34:CCD
35:CPU
50:ミスト発生装置
52:エア導入流路
54:ミストチャンバー
56:ポンプ
58:ミスト吐出流路
62:切削油流路
70:加工装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
外部から導入された気体中に霧状液体を混合し、霧状液体を気体とともに吐出する霧状液体吐出装置において、その霧状液体吐出装置が吐出する霧状液体の流量を測定する霧状液体流量測定装置であって、
霧状液体吐出装置に導入される気体の流量を検出する気体流量検出手段と、
霧状液体吐出装置が吐出する霧状液体の気体中における濃度を検出する霧状液体濃度検出手段と、
気体流量検出手段が検出する流量と、霧状液体濃度検出手段が検出する濃度から、霧状液体吐出装置が吐出する霧状液体の流量を特定する霧状液体流量特定手段、
を有することを特徴とする霧状液体流量測定装置。
【請求項2】
霧状液体濃度検出手段が、
霧状液体に向けて光を照射する照射手段と、
霧状液体で散乱された光を受光する受光手段、
を備えていることを特徴とする請求項1に記載の液体噴霧量測定装置。
【請求項3】
外部から導入された気体中に霧状液体を混合し、霧状液体を気体とともに吐出する霧状液体吐出装置において、その霧状液体吐出装置が吐出する霧状液体の流量を測定する方法であって、
霧状液体吐出装置に導入される気体の流量を検出する気体流量検出ステップと、
霧状液体吐出装置が吐出する霧状液体の気体中における濃度を検出する霧状液体濃度検出ステップと、
気体流量検出ステップで検出した流量と、霧状液体濃度検出ステップで検出した濃度から、霧状液体吐出装置が吐出する霧状液体の流量を特定する霧状液体流量特定ステップ、
を有することを特徴とする霧状液体流量測定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【公開番号】特開2009−240898(P2009−240898A)
【公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−89896(P2008−89896)
【出願日】平成20年3月31日(2008.3.31)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(591001282)大同メタル工業株式会社 (179)
【Fターム(参考)】