説明

静電容量検出装置

【課題】 表面電極の剥がれを防止することにより、静電容量の検出精度の低下を抑制することが可能な静電容量検出装置を提供すること。
【解決手段】 表面電極17が側面にテーパー部20を有し、当該テーパー部20に保護層18の押さえ部分21が重なっているため、表面電極17が剥がれようとするのを保護層18により押さえることができる。これにより、表面電極17の剥がれを防止することができ、静電容量の検出精度の低下を抑制することが可能となる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えばICカードに搭載される指紋センサ等に適用可能な静電容量検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
指紋センサ等に用いられる静電容量検出装置は、例えば装置表面に表面電極がマトリクス状に配置され、当該表面電極の周囲に保護層が設けられた構成になっている(例えば、特許文献1参照。)。表面電極上に指を当接させると、指と電極との距離に応じて、当該指と電極との間に静電容量が発生する。例えば静電容量検出装置とは別に設けられる演算部等で、静電容量検出装置で発生した静電容量の値から指と電極との距離が算出され、当該距離に基づいて指紋パターンが生成されるようになっている。
【特許文献1】特許第3007714号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、静電容量検出装置に指を何度も当接させるうちに、表面電極が磨耗したり指で引っかかれたりして、装置表面から剥がれてしまうおそれがある。表面電極が剥がれてしまうと、剥がれた部分では静電容量を検出することができず、生成される指紋パターンの精度が低下してしまう。
【0004】
以上のような事情に鑑み、本発明の目的は、表面電極の剥がれを防止することにより、静電容量の検出精度の低下を抑制することが可能な静電容量検出装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
上記目的を達成するため、本発明に係る静電容量検出装置は、装置表面に設けられ対象物との間の静電容量を検出可能な表面電極と、前記表面電極の周囲に設けられた保護層とを有する静電容量検出装置であって、前記表面電極が側面に突出部を有し、前記保護層の一部が前記突出部の表面側に重なっていることを特徴とする。
【0006】
本発明では、表面電極が側面に突出部を有し、当該突出部に保護層の一部が重なっているため、表面電極が剥がれようとするのを保護層により押さえることができる。これにより、表面電極の剥がれを防止することができ、静電容量の検出精度の低下を抑制することが可能となる。
【0007】
また、前記突出部が、前記表面電極の表面側から裏面側に至るにつれて突出するテーパー部であることが好ましい。
ここで、「表面側」「裏面側」とあるのは、テーパー部が表面電極の「表面」から「裏面」にかけて突出する場合に限られず、側面の途中から突出している形態を含む意である。
本発明では、保護層がテーパー部に重なっているため、表面電極を広い接触面積で押さえる事ができる。これにより、表面電極が剥がれようとするのを押さえる効果が一層向上する。
【0008】
また、前記テーパー部が、前記表面電極を構成する導電材料のウエットエッチングにより形成されてなることが好ましい。
静電容量検出装置が例えば指紋センサに用いられる場合、指紋のパターンに応じて表面電極を微細に形成する必要がある。例えばテーパー部の傾きが表面電極によって異なった場合、表面電極からの距離が同一であっても発生する静電容量が異なる可能性があり、検出精度の低下を招くことになる。本発明によれば、微細な表面電極のテーパー部がウエットエッチングにより均一に形成されているため、高い検出精度を維持することができる。
【0009】
また、前記突出部が、前記表面電極の表面側から裏面側に至るにつれて階段状に突出していることが好ましい。
これにより、表面電極が剥がれようとしても、階段状になっている突出部の各段が保護層に引っかかることになるため、表面電極の剥がれを抑制することができる。
【0010】
また、前記保護層が、前記表面電極の表面と前記保護層の表面とを面一状態にするように前記突出部に重なっていることが好ましい。
表面電極と保護層との段差がある場合、例えば表面電極が保護層の表面から飛び出している場合では、指等を装置表面に当接させる際に指と表面電極との摩擦等によって表面電極の飛び出した部分に力が加わり、当該表面電極を引き剥がしてしまうおそれがある。また、保護層が表面電極から飛び出している場合では、指と表面電極との摩擦によって保護層が磨耗し、表面電極の周りに例えば窪み等が形成されてしまうことがある。この場合、窪み部分から表面電極に力が加わって、表面電極を引き剥がしてしまうおそれがある。本発明では、表面電極の表面と保護層の表面とを平坦にすることによって、表面電極と保護層との間の段差が無くなるので、指等により表面電極が引き剥がされるのを防ぐことができる。
【0011】
また、前記表面電極に平面的に重なるように装置内部に設けられ、前記表面電極との間の静電容量を検出可能な内部電極を更に具備することが好ましい。
本発明では、静電容量を検出可能な電極を装置表面と装置内部とに設ける場合であっても、その表面電極の剥がれを抑制することができる。
【0012】
静電容量を検出可能な電極を装置表面と装置内部とに設ける場合、当該電極をいずれかに設ける場合と比べて検出精度が格段に向上する。一方、表面電極が剥がれることにより検出精度が低下したのでは、わざわざ装置表面と装置内部とに電極を設ける意義が薄れてしまう。したがって、静電容量を検出可能な電極を装置表面と装置内部とに設ける場合には、表面電極の剥がれを抑制できる意義は特に大きい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
本発明の第1実施形態を図面に基づき説明する。
(第1実施形態)
図1は、本発明に係る静電容量検出装置を適用した指紋センサが搭載されているICカード1の構成を示す斜視図である。
ICカード1は、カード基板2と、機能部3と、電源部4と、外部端子5と、スイッチ6とを主体として構成されている。当該ICカード1は、例えばクレジットカードやキャッシュカード、社員証カード等、所有者の個人情報が記録され使用時に認証を行う必要があるカード等が挙げられる。スイッチ6をONにすることで、電源部4から機能部3に電力を供給できるようになっている。当該ICカード1では、例えばこのスイッチ6が押された場合に、機能部3へ供給する電力のONとOFFとが切り替えられるように設定されている。
【0014】
カード基板2は、例えばプラスチック等の基材2a、2bが貼り合わされてなり、機能部3、電源部4、外部端子5及びスイッチ6のそれぞれを保持している。基材2a、2bには、外部端子5及びスイッチ6を露出させるための開口部等が形成されている。
【0015】
機能部3は、例えば人間の指に形成されている指紋を生体情報として取得し、取得された生体情報を認証し、認証が完了したときにカード外部との通信を行うように機能する。当該機能部3は、生体情報を取得する指紋センサ(生体情報取得部)7と、生体情報の認証等を行う制御部8と、カード端末等の外部装置(図示しない)と通信するための外部端子5とを主体として構成されている。
【0016】
指紋センサ7は、指紋を生体情報として取得する際に当該指紋の形状(指紋パターン)を検出する静電容量検出装置であり、カード基板2の表面に露出するように設けられている。
図2は指紋センサ7の構成を示す断面図であり、図3は指紋センサ7の表面7aを拡大した平面図である。
【0017】
図2に示すように、指紋センサ7は、センサ基板10と、スイッチング素子11と、層間絶縁層12、14及び16と、ゲート電極13と、内部電極15と、表面電極17と、保護層18とを有している。
センサ基板10は、ガラス等の絶縁材料又はシリコン等の半導体材料からなる基板である。スイッチング素子11は、例えばTFT素子であり、センサ基板10上に形成されている。ゲート電極13は、層間絶縁層12を介してスイッチング素子11に設けられている。
【0018】
内部電極15は、例えばITO(Indium Tin Oxide)や、アルミニウム、モリブデン、タンタル等の導電材料からなる電極であり、層間絶縁層14上に例えばマトリクス状に配置されており、当該層間絶縁層14を介してゲート電極13に接続されている。層間絶縁層12、14及び16は、例えばSiN等の絶縁材料からなり、層間絶縁層16の層厚t1は、例えば250nmとなっている。
【0019】
表面電極17は、内部電極と同様に、例えばITO(Indium Tin Oxide)や、アルミニウム、モリブデン、タンタル等の導電材料からなる電極であり、層間絶縁層16上にマトリクス上に配置されている。当該表面電極17の厚さt2は、例えば100nmとなっている。表面電極17の側面には、当該表面電極17の表面17a側から裏面17b側にかけて突出したテーパー部(突出部)20が設けられている。
【0020】
図3に示すように、表面電極17と内部電極15とは、平面的に重なるように配置されている。また、表面電極17の表面17aの面積S1は、内部電極15の表面15aの面積S3とほぼ等しくなっており、その形状はほぼ同一形状(例えば、正方形)になっている。なお、表面電極17の裏面17bの面積S2が内部電極15の表面15aの面積S3と等しくなるように構成しても良い。この場合、表面電極17の裏面17bの形状と、内部電極15の表面15aの形状とをほぼ同一形状(例えば、正方形)に構成することが好ましい。
【0021】
図3では、表面電極17の各辺についてテーパー部20が設けられているが、例えば対向する2辺だけについてテーパー部20を設ける構成であっても良く、1辺だけについてテーパー部20を設ける構成であっても構わない。また、表面電極17及び内部電極15の形状は、正方形に限られることは無く、円形や楕円形、長方形等、他の形状であっても構わない。ただし、この場合であっても、表面電極17及び内部電極15の形状は、ほぼ同一形状であることが好ましい。
【0022】
図2に戻って、保護層18は、例えばSiOやSiN等の比誘電率が低い絶縁材料や、TiOやTa等の誘電率が高い絶縁材料、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂等の塗布成膜が可能な絶縁材料からなり、マトリクス状に配置された表面電極17の間を埋めるように当該表面電極17の周囲に敷き詰められている。保護層18の厚さは、表面電極17の厚さt2と同様、約100nmとなっている。この保護層18の一部分21は、表面電極17のテーパー部20に重なっている。この一部分21は、テーパー部20の斜面に密接するように、テーパー部20を表面電極17の表面17a側から裏面17bへ向けて押さえている(以下、この一部分21を「押さえ部分21」という。)。
【0023】
押さえ部分21は、保護層18の裏面18b側から表面18a側にかけて徐々に薄くなるように形成されている。押さえ部分21の形状とテーパー部20の形状とをこのように対応して形成することで、当該押さえ部分21が表面電極17を押さえつつ、表面電極17の表面17aと保護層18の表面18aとが平坦化されるようになっている。
【0024】
図4は、指紋センサ7に指Fを当接させたときの様子を示す図である。
同図に示すように、表面に微細な凹凸形状の指紋を持つ指Fを当該指紋センサ7の面7aに接触させたとき、指Fと各表面電極17との間、及び、各表面電極17と各内部電極15との間には静電容量が発生する(例えばC1〜C4)。当該静電容量C1〜C4は、指Fに形成された指紋と各表面電極17との距離に応じた値となる。検出された各静電容量C1〜C4は、制御部8に送信されるようになっている。
【0025】
制御部8は、図5に示すように、処理を行うためのCPU25、ROM26及びRAM27と、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)からなりユーザが予め登録した指紋パターンのデータ(登録指紋パターン39等)を格納するデータ格納部28と、各種演算を行う演算部29とを有している。
【0026】
演算部29は、指紋センサ7で検出された静電容量C1〜C4の値から指Fと表面電極17との距離の分布を算出し、当該距離の分布に基づいて指紋パターンを生成する指紋パターン生成部30と、この指紋パターン生成部30で生成された指紋パターンとデータ格納部28に格納された登録指紋パターンとを比較して一致するかどうかを判断する比較判断部31と、ICカード1の通信の可否を制御する通信制御部32とを有している。
【0027】
当該制御部8が機能することにより、指紋センサ7の面7aに当接した指Fの指紋パターンが生成され、この指紋パターンとデータ格納部28に格納された登録指紋パターン39とが一致するかどうかの認証が行われ、認証された場合に外部と通信できるようになっている。
【0028】
図1に戻って、外部端子5は、接触型IC端子33と、非接触型ICアンテナ34とを有している。
接触型IC端子33は、情報交換を行うインターフェイスとして外部装置と直接接触して電気信号を送信・受信する端子である。非接触型ICアンテナ34は、外部装置との間で一定周波数の電波を受信・送信するアンテナである。
【0029】
次に、表面電極17を形成する工程について簡単に説明する。
図6は、表面電極17を形成する様子を示す図である。
例えばセンサ基板10、スイッチング素子11、層間絶縁層12、ゲート電極13、層間絶縁層14、内部電極15及び層間絶縁層16を順に形成した後、当該層間絶縁層16上にITO電極36を成膜する(図6(a))。成膜されたITO電極36上のうち表面電極17を形成する部分にレジストRを塗布し(図6(b))、例えばフッ酸溶液等のエッチング液に浸して一定時間ウエットエッチングすると、テーパー部20を有する表面電極17が形成される(図6(c))。
【0030】
ここで、表面電極がテーパー部等の突出部を有さず、保護層が表面電極を押さえることのない指紋センサの例について、図7を参照して説明する。
当該指紋センサ56の面56aに指Fを何度も当接させるうちに、表面電極57が磨耗したり指で引っかかれたりすることが多くなる。また、指Fを当接した状態から離すときに、指Fと表面電極57とがくっついてしまう可能性もある。これを繰り返す結果、図7に示すように表面電極57が剥がされてしまう。保護層58は表面電極57に重なってはおらず、表面電極57を押さえるものが無いため、表面電極57は容易に剥がされてしまうのである。表面電極57が剥がれてしまうと、剥がれた部分の静電容量を検出することができない。このため、例えば制御部8の指紋パターン生成部30で生成される指紋パターンの精度が低下し、本人の指紋であるにもかかわらず認証されない等といった不具合が生じる可能性がある。
【0031】
これに対して、本実施形態によれば、表面電極17が側面にテーパー部20を有し、当該テーパー部20に保護層18の押さえ部分21が重なっているため、図8に示すように表面電極17が剥がれようとするのを保護層18により押さえることができる。これにより、表面電極17の剥がれを防止することができ、静電容量の検出精度の低下を抑制することが可能となる。
加えて、本実施形態では、保護層18の押さえ部分21がテーパー部20に重なっているため、表面電極17を広い接触面積で押さえる事ができる。これにより、表面電極17が剥がれようとするのを押さえる効果が一層向上する。
【0032】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態を説明する。第1実施形態と同様の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。本実施形態では、第1実施形態とは表面電極の形状が異なっており、これに伴い、保護層の形状も異なっているので、かかる点を中心に説明する。
【0033】
図9は、指紋センサ107の構成を示す断面図である。
図9に示すように、表面電極117の側面に、当該表面電極117の表面117a側から裏面117b側にかけて階段状に突出した突出部120が設けられた構成になっている。図9では、階段が例えば1段になっているが、細かく複数段設けるようにしても良い。表面電極117の各辺について階段状の突出部120を設けても良いし、例えば対向する2辺だけについて突出部120を設けても良いし、1辺だけについて突出部120を設けても良い。
【0034】
表面電極117の突出部120に重なる保護層118の押さえ部分121は、突出部120に係合するように当該突出部120を押さえている。押さえ部分121の形状を突出部120に係合させて形成することで、当該押さえ部分121が表面電極117を押さえつつ、表面電極117の表面117aと保護層118の表面118aとが平坦化されるようになっている。
【0035】
このように、保護層118の押さえ部分121が突出部120に係合するように当該突出部120を押さえているので、表面電極117が剥がれようとしても、突出部120が係合する押さえ部分121に押さえられる。これにより、表面電極117の剥がれを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0036】
【図1】本発明の第1実施形態に係るICカードの構成を示す斜視図である。
【図2】本実施形態に係る指紋センサの構成を示す断面図である。
【図3】本実施形態に係る指紋センサの構成を示す平面図である。
【図4】指紋センサに指を当接させたときの様子を示す図である。
【図5】ICカードの制御部の構成を示すブロック図である。
【図6】表面電極を形成する様子を示す図である。
【図7】表面電極にテーパー部が無い場合に指紋センサを使用する様子を示す図である。
【図8】本実施形態に係る指紋センサを使用する様子を示す図である。
【図9】本発明の第2実施形態に係る指紋センサの構成を示す断面図である。
【符号の説明】
【0037】
1…ICカード 7、107…指紋センサ 7a…表面 7a…面 15…内部電極 17、117…表面電極 17a、117a…表面 17b、117b…裏面 18、118…保護層 18a、118a…表面 18b…裏面 20…テーパー部 21、121…押さえ部分 120…突出部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置表面に設けられ対象物との間の静電容量を検出可能な表面電極と、前記表面電極の周囲に設けられた保護層とを有する静電容量検出装置であって、
前記表面電極が側面に突出部を有し、前記保護層の一部が前記突出部の表面側に重なっていることを特徴とする静電容量検出装置。
【請求項2】
前記突出部が、前記表面電極の表面側から裏面側に至るにつれて突出するテーパー部であることを特徴とする請求項1に記載の静電容量検出装置。
【請求項3】
前記テーパー部が、前記表面電極を構成する導電材料のウエットエッチングにより形成されてなることを特徴とする請求項2に記載の静電容量検出装置。
【請求項4】
前記突出部が、前記表面電極の表面側から裏面側に至るにつれて階段状に突出していることを特徴とする請求項1に記載の静電容量検出装置。
【請求項5】
前記保護層が、前記表面電極の表面と前記保護層の表面とを面一状態にするように前記突出部に重なっていることを特徴とする請求項1乃至請求項4のうちいずれか一項に記載の静電容量検出装置。
【請求項6】
前記表面電極に平面的に重なるように装置内部に設けられ、前記表面電極との間の静電容量を検出可能な内部電極を更に具備することを特徴とする請求項1乃至請求項5のうちいずれか一項に記載の静電容量検出装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2006−194667(P2006−194667A)
【公開日】平成18年7月27日(2006.7.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−5005(P2005−5005)
【出願日】平成17年1月12日(2005.1.12)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】