説明

非ヌクレオチドP2Y12受容体アンタゴニスト化合物でコーティングした薬剤溶出ステント

本発明は、血小板凝集に関連した疾病又は状態の予防又は治療方法に関する。本発明はまた、薬物溶出ステントであって、該ステントが1又は複数の非ヌクレオチドP2Y12受容体アンタゴニスト化合物又はその医薬的に許容される塩、溶媒和物又は水和物でコーティングされた薬物溶出ステントを供する。該ステントを狭窄又は損傷した動脈血管に留置した場合、治療的有効量の非ヌクレオチドP2Y12受容体アンタゴニスト化合物が、該ステントから該ステントの局所環境へと持続的に溶出する。該P2Y12受容体アンタゴニスト化合物溶出ステントは血栓症及び再狭窄の予防において有効であり、そして血栓形成の阻害、血管平滑筋細胞の収縮の阻害、細胞増殖の阻害、及び炎症の軽減に有効である。


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【特許請求の範囲】
【請求項1】
薬剤溶出ステントであって、ここで該ステントが、一般式I:
【化1】

(式中、
a及びRbは、各々、独立して、水素、C1-8アルキル、C1-8アルケニル、C1-8アルキニル、C3-7シクロアルキル、C4-7シクロアルケニル、アラルキル、アラルケニル、アラルキニル、アリール、及び飽和又は不飽和C3-6複素環からなる群(この場合、すべての環又は鎖が、1又は複数の所望の置換基を任意的に有する)より選択されるか;又は
aとRbが一緒に、置換を伴い又は伴わず、及び環炭素原子の代わりにヘテロ原子を伴い又は伴わず、3〜7員の環を形成し;
cは、H、C1-8アルキル、C3-7シクロアルキル、アラルキル、アリール若しくは複素環、又はR(CO)−であり;
ここでRは、C1-8アルキル、C1-8アルケニル、C1-8アルキニル、C3-7シクロアルキル、C4-7シクロアルケニル、アリール、アラルケニル、アラルキニル、ヘテロアリール及び飽和又は不飽和C3-6複素環からなる群(この場合、すべての環又は鎖は、1又は複数の所望の置換基を任意的に有する)より選択され;
Gは、O、S又はNRdであり、ここでRdは以下のとおり定義され;
d及びRd’は、独立して、H、C1-8アルキル、C1-8アルケニル、C1-8アルキニル、C3-7シクロアルキル、C4-7シクロアルケニル、C4-11アルキルシクロアルキル、C5-11アルキルシクロアルケニル(アルキル部分に1〜4個の炭素を有する)、アラルアルキル、アラルケニル、アラルキニル、アリール、ヘテロアリール、及び飽和若しくは不飽和C3-6複素環からなる群より選択され;又は
d基とRd’基が一緒に、不飽和を伴い若しくは伴わず、及び環炭素ユニットの代わりにヘテロ原子を伴い若しくは伴わず、4〜7員の環を形成し;又は
d若しくはRd’とRcが一緒に、不飽和を伴い若しくは伴わず、及び環炭素ユニットの代わりにヘテロ原子を伴い若しくは伴わず、4〜7員の環を形成し;
eは、O又は不存在であり;
fは、H、ハロゲン、C1-8アルキル、C1-8アルケニル、C1-8アルキニル、C3-7シクロアルキル、C4-7シクロアルケニル、C4-11アルキルシクロアルキル、C5-11アルキルシクロアルケニル(アルキル部分に1〜4個の炭素を有する)、アリール、アラルアルキル、アラルケニル、アラルキニル、ヘテロアリール、飽和又は不飽和C3-6複素環、−OH、C1-6アルコキシ、アリールオキシ、−SH、C1-6チオアルキル、チオアリール、−[(CO)OR]、−[(CO)NRR]、アミノ、−N−置換アミノ、又はN,N−二置換アミノであり;ここで、Rfの前記N−置換アミノ基又はN,N−二置換アミノ基上の前記各置換基は、独立して、C1-8アルキル、C1-8アルケニル、C1-8アルキニル、C3-7シクロアルキル、C4-7シクロアルケニル、アリール、アラルアルキル、アラルケニル、アラルキニル、ヘテロアリール、C3-6複素環、−[(CO)R]及び[(CO)NRR](式中各Rは独立に上に定義されるとおりである)からなる群より選択され;又は
fが、−NRR、−[NH(CO)NRR]、−[N(C1-8アルキル)(CO)NRR]、−[N(アリール)(CO)NRR]、又は[N(アラルキル)(CO)NRR]であるとき、Rf中の前記−NRRユニットのR基が一緒に、環炭素ユニットの代わりにヘテロ原子を伴い又は伴わず3〜7員の環を形成することができ;
Jは、N又はCであり、但し、JがNのときには、Rgが不存在であり;
JがCのときには、Rgが、−H、ハロゲン、C1-8アルキル、C1-8アルケニル、C1-8アルキニル、C3-7シクロアルキル、C4-7シクロアルケニル、アラルキル、アラルケニル、アラルキニル、アリール、−OH、C1-6アルコキシ、アリールオキシ、−SH、C1-6チオアルキル、チオアリール、−[(CO)OR]、−[(CO)NRR]、及びNRR(式中、各Rは独立に上に定義されるとおりである)からなる群より選択され;又は
gが、−[(CO)NRR]又はNRRであるとき、Rg中の前記−NRRユニット(N,N−二置換アミノ基)のR基が一緒に、環炭素ユニットの代わりにヘテロ原子を伴い又は伴わず3〜7員の環を形成し;
Dは、O、NH、N−アシル、N−アルキル、又はCH2であり、ここで該Hは任意的に置換されており;
A及びBは、それぞれ独立に、C、N、置換されたN、O、S、S(O)、SO2、−C1-3アルキレン−、−C1-3へテロアルキレンからなる群より選択され、式中A及びBの各上記−C1-3アルキレン−ユニットは飽和又は不飽和であり、そしてA及びBの−C1-3アルキレン−ユニットの各炭素は、独立に、0〜2個のフッ素基、0〜2個のアルキル基、0〜2個の−[(CO)OR]基、0〜2個の−(OR)基、0〜1個の(OH)基、又は0〜1個のシクロアルキル基により任意的に置換されており(A及びBの両方を架橋しているか、あるいはA又はBのいずれかに結合されている);あるいは、式中A及びBの各上記−C1-3へテロアルキレンユニットは、独立に、NH、置換されたN、O、S、S(O)、SO2を含み、又は
A及びBは、独立に、CH2、CF2−、−(CO)−、−NH(CO)−、−NR(CO)−、−(CO)NH−、−(CO)NR−、−NH(CO)NH−、−NH(CS)NH−、−N(NH)NH−、−N(NR)NH−、−NH(CO)O−、−NH(CS)O−、−O(CO)NH−、−O(CS)NH−であり、但し−S−S−又は−O−O−結合は−A−及び−B−基の組み合わせにより形成されず;又は
A及び/又はBは不存在であり;
Xは、H、−OR、−COOH、−COOR、−SR、−S(O)RL、−S(O2)RL、−SO3H、−S(O2)NRR、−S(O2)NR(CO)RL、−NRR、−NR(CO)RL、−N[(CO)RL]2、−NR(SO2)RL、−NR(CO)NR(SO2)RL、−NR(SO2)NRR、又は−NR(SO2)NR(CO)RLであり;式中Lは:H、−CF3、−CF2CF3、C1-8アルキル、C1-8アルケニル、C1-8アルキニル、C3-7シクロアルキル、C4-7シクロアルケニル、C4-11アルキルシクロアルキル、C5-11アルキルシクロアルケニル(アルキル部分に1〜4個の炭素を有する)、飽和又は不飽和ヘテロアリール、アリール、アラルキル、アラルケニル、アラルキニル、飽和又は不飽和C3-6複素環、C1-6アルコキシ、アラルコキシ、アリールオキシ、N,N−二置換アミノ、N−置換アミノ、又は非置換アミノであり;ここで全ての環又は鎖は任意的に1又は複数の所望の置換基を有し;又は
LがN−置換アミノ、又はN,N−二置換アミノであるとき、Lの上記アミノ基の各置換基は:C1-8アルキル、C1-8アルケニル、C1-8アルキニル、C3-7シクロアルキル、C4-7シクロアルケニル、アリール、ヘテロアリール、アラルキル、アラルケニル、アラルキニル、及びC3-6複素環であり;
LがN,N−二置換アミノであるとき、上の基から独立に選択された2つの置換基は、一緒に3〜7員の環を形成し、ここで該形成された環は、該環形成前の選択された置換基の残存している特性を有し;A及びBのいずれか又は両方のC1-3アルキレンユニット中に任意的にいずれかの1つの炭素ユニットのために作成されることができ、但し−A−B−鎖上の1つの炭素ユニットのために3個未満のヘテロ原子含有ユニットの置換が行われ、−A−B−鎖上の1つの炭素ユニットのためのヘテロ原子含有ユニットの置換又は置換(複数)によりX−A−B−鎖中に−S−S−、又は−O−O−結合は形成されず、そして該へテロ原子置換は、該置換ヘテロ原子が式Iに示されるテトラヒドロフラン環に直接結合するようには行われず;
式中、X中の−NRRユニットのR基は、任意的に一緒に、環炭素ユニットの代わりにヘテロ原子を伴い又は伴わず3〜7員の環を形成し;
但しXがHのとき、Ra又はRbの少なくとも1つはHでなければならず;又は
Xは式II
【化2】

に供される基であり:
式中:
6は、A−Bにより定義される部分に対する付着点であり;
1−X6により定義される環は、不飽和度を伴う又は伴わない環を意味し;
1−X6は、独立に、C、N、O、又はSであり;そして
1−X5のいずれかがCであるとき、不飽和環中の二重結合される炭素原子は、H、又は置換基M、又は以下に定義されるCO2hを含んで成る部分を有し;又は
1−X5のいずれかがCであるとき、飽和環中に単結合される炭素原子は、2つのH、又は1つのHと以下に規定されるCO2hを含んで成る部分、又は1つのHと1つの置換基M、又はHを伴わない2つの置換基Mであり、但し1又は2つのM置換基を伴ういずれかのこのような部分は十分に化学的に安定であり;
1−X5のいずれかが飽和環中のNであるとき、該窒素原子はH又はアルキル又はアシルのような置換基を有し、
1−X5のいずれかは不存在であってよいが、但しX1−X6により記載される環が少なくとも3個の原子からなるように環X1−X5の少なくとも2つが存在し;
但し2つの隣接原子X1−X6は共にO又はSではなく、そして式IIに示される環は、4個以下のヘテロ原子を含有し、そして式II中の示されたペンダントCO2hユニットは式IIに記載された環上の置換基であり;
Pは、0、1、又は2であり;
rは、0又は1であり;
hは、H、カルボン酸塩を形成する生理的に適切なカチオン、アルキル、アリール、又はアラルキルであり、ここで得られた部分C(O)ORhは、好ましくはAの付着部分に対して隣接関係を有し;好ましくはRhはH又はアルキルであり;
Mは:ハロゲン、−CF3、C1-8アルキル、C1-8アルケニル、C1-8アルキニル、C3-7シクロアルキル、C4-7シクロアルケニル、アリール、アラルキル、アラルケニル、アラルキニル、ヘテロアリール、飽和又は不飽和C3-6複素環、−OH、シアノ、ニトロ、飽和又は不飽和C1-8アルコキシ、アラルコキシ、アリールオキシ、−SH、C1-6チオアルキル、チオアリール、−[(CO)OR’]、−[(CO)NR’R”]、アミノ、−N−置換アミノ、及びN,N−二置換アミノからなる群から選択され;
ここで各上記置換基R’又はR”は、独立に、H、カルボン酸塩を形成する生理的に適切なカチオン、C1-8アルキル、C1-8アルケニル、C1-8アルキニル、C3-7シクロアルキル、C4-7シクロアルケニル、アリール、アラルキル、アラルケニル、アラルキニル、ヘテロアリール、又はC3-6複素環からなる群から選択され;そして
yは、0〜4であり、但し生じた構造が化学的に適当である)の1又は複数の非ヌクレオチドP2Y12受容体アンタゴニスト化合物、又はその医薬的に許容される水和物、溶媒和物又は塩によりコーティングされており、ここで該ステントが血管中に留置されると、治療的有効量の該化合物が該局所環境に溶出することを特徴とする、薬剤溶出ステント。
【請求項2】
前記化合物が、4−{2,2−ジメチル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−イソフタル酸(化合物1);2−[6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−(2−トリフルオロメチル−フェニル)−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ]−ニコチン酸(化合物14);2−{2−ナフタレン−2−イル−6−[6−(3−フェニル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸(化合物19);2−{6−[6−(3−ヘキシル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸(化合物24);2−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−フェニルエチニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−ニコチン酸(化合物26);1−{2−ベンジル−6−[6−(3−シクロペンチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−ピロリジン−2−カルボン酸(化合物36);又は、1−(9−{2−ベンジル−6−[(3−メチルスルホニル−ウレイド)−メチル]−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イル}−9H−プリン−6−イル)−3−フェニル−尿素(化合物37)である、請求項1に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項3】
前記式Iの化合物が、式III:
【化3】

(式中、Ra、Rb、Rc、G、Rd、Rd’、Re、Rf、J、Rg、及びRhは請求項1に定義したとおりであり;
1は、CH2、O、S、S(O)、SO2、NH、又は置換されたNであり;
Dは、O又はCH2であり;
1は:N(窒素)及びC−Mからなる群より選択され;
Mは、独立に:ハロゲン、−CF3、C1-8アルキル、シアノ、C1-8アルケニル、C1-8アルキニル、C3-7シクロアルキル、C3-7シクロアルケニル、アリール、アラルキル、アラルケニル、アラルキニル、ヘテロアリール、飽和又は不飽和C2-6複素環、−OH、飽和又は不飽和C1-6アルコキシ、アラルコキシ、アリールオキシ、−SH、C1-6チオアルキル、チオアリール、−[(CO)OR’]、−[(CO)NR’R”]、アミノ、−N−置換アミノ、及びN、N−二置換アミノからなる群より選択され;
R’及びR”は、独立に:H、カルボン酸塩を形成する生理学的に適切なカチオン(該部分が−[(CO)OR’]である場合)、C1-8アルキル、C1-8アルケニル、C1-8アルキニル、C3-7シクロアルキル、C4-7シクロアルケニル、アリール、アラルキル、アラルケニル、アラルキニル、ヘテロアリール、又はC3-6複素環からなる群より選択され;
yは、0〜4であり、但し生じる構造は化学的に妥当であり;そして
mは、0〜3であり、但しmが0のとき、A1及び/又はDはCH2である)の化合物である、請求項1に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項4】
前記式IIIの化合物が化合物58、58a、62a、62b、62c、62d、62e、又は62kである、請求項3に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項5】
前記式Iの化合物が式IV:
【化4】

(式中、Ra、Rb、Rc、G、D、Rd、Rd’、Re、Rf、J、M,y、Rg及びRhは請求項1に定義したとおりであり;
1及びq2は0、1、又は2であり;
M及び−CO2h基は、独立かつ任意に、ピロリジン環のいずれかの炭素に付着しており;そしてMが、α位におけるピロリジン窒素原子に結合している炭素に付着している場合、Mは、ハロゲン、ヒドロキシ、スルフヒドリル、又はアミノ基ではない)の化合物である、請求項1に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項6】
前記式IVの化合物が、1−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−トランス−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−L−ピロリジン−2−カルボン酸(化合物65);1−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−トランス−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−L−ピロリジン−2−カルボン酸(化合物69);又は1−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−トランス−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボニル}−D−ピロリジン−2−カルボン酸(化合物70)である、請求項5に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項7】
前記式Iの化合物が式V:
【化5】

(式中、Ra、Rb、Rc、D、G、Rd、Rd’、Re、Rf、J、M,y、X1、Rg及びRhは請求項1に定義したとおりであり;
i及びRjは、独立に、H、F、1〜3個の炭素原子に由来するアルキル、又は結合により連結されたCH2であり;
2は、C、O、S、S(O)、SO2、又はNであり、ここでCは、H、F、二重結合されたO、OH、又はアルキルを有し、そしてNは、H、アルキル、又はアシルを有し;あるいは
2は不存在である)の化合物である、請求項1に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項8】
前記式Vの化合物が、2−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−トランス−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシメチル}−安息香酸(化合物107);2−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−シス−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシメチル}−安息香酸(化合物108);2−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−トランス−スチリル−テトラヒドロ−シクロペンタ[1,3]ジオキソール−4−イルメトキシメチル}−安息香酸(化合物109);2−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−トランス−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシメチル}−3−フルオロ−安息香酸(化合物110);2−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−トランス−スチリル−テトラヒドロ−シクロペンタ[1,3]ジオキソール−4−イルメトキシメチル}−3−フルオロ−安息香酸(化合物112);3−クロロ−2−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−トランス−スチリル−テトラヒドロ−シクロペンタ[1,3]ジオキソール−4−イルメトキシメチル}−安息香酸(化合物115);2−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−トランス−スチリル−テトラヒドロ−シクロペンタ[1,3]ジオキソール−4−イルメトキシメチル}−イソフタル酸(化合物127);2−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−トランス−フェニル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメトキシメチル}−ニコチン酸(化合物128);又は2−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−トランス−スチリル−テトラヒドロ−シクロペンタ[1,3]ジオキソール−4−イルメトキシメチル}−ニコチン酸(化合物130)である、請求項7に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項9】
前記式Vの化合物が、化合物109a、化合物109b、又は化合物158である、請求項7に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項10】
前記式Iの化合物が、式VI:
【化6】

(式中:
a、Rb、Rc、D、G、Rd、Rd’、Re、Rf、J、M,y、X1、Rg及びRhは請求項1に定義したとおりであり;
ある態様において、DはOであり、そして
3はCであり、ここでCはH又はアルキルで置換されてもよく;あるいは
3は不存在であり;そして
iはH又はアルキルである)の化合物である、請求項1に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項11】
前記式Iの化合物が、式VII:
【化7】

(式中:
a、Rb、Rc、D、G、Rd、Rd’、Re、Rf、J、Rg及びRhは請求項1に定義したとおりであり;
1及びq2は、独立に、0、1、又は2であり;
2は、請求項7において定義したとおりであり、但しq1及び/又はq2が0であるとき、A2はCであり;あるいは
2は不存在である)の化合物である、請求項1に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項12】
前記式VIIの化合物が、3−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−トランス−スチリル−テトラヒドロ−シクロペンタ[1,3]ジオキソール−4−イル}−プロピオン酸(化合物183);{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−トランス−スチリル−テトラヒドロ−シクロペンタ[1,3]ジオキソール−4−イルメトキシ}−酢酸(化合物189);({6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−トランス−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−イルメチル}−アミノ)−酢酸(化合物191);又は6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−トランス−スチリル−テトラヒドロ−フロ[3,4−d][1,3]ジオキソール−4−カルボン酸(化合物210)である、請求項11に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項13】
前記式VIIの化合物が、化合物181a、181b、又は181cである、請求項11に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項14】
前記式Iの化合物が、式VIII:
【化8】

(式中:
a、Rb、Rc、D、G、Rd、Rd’、Re、Rf、J、Rg及びRhは請求項1に定義したとおりであり;
3は、1、2、又は3であり;そして
iは、H又はアルキルである)の化合物である、請求項1に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項15】
前記式Iの化合物が、式IX:
【化9】

(式中:
a、Rb、Rc、G、Rd、Rd’、Re、Rf、J、Rg及びRhは請求項1に定義したとおりであり;
4及びA6は、独立に、C、N、O、又はSであり、但しA4は不存在でもよく;
G’はO又はSであり;
DはO又はCであり;
4/C(G’)/A6により記載される部分がアミド、チオアミド、カルバメート、チオカルバメート、尿素、チオ尿素、ケトン、又はチオケトンであり;そして
1は、0、1、又は2である)の化合物である、請求項1に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項16】
前記式IXの化合物が、{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−トランス−スチリル−テトラヒドロ−シクロペンタ[1,3]ジオキソール−4−イルメトキシチオカルボニルアミノ}−酢酸(化合物233)である、請求項15に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項17】
前記式Iの化合物が、式X:
【化10】

(式中:
a、Rb、Rc、G、D、Rd、Rd’、Re、Rf、J、M、y、X1、Rg及びRhは請求項1に定義したとおりであり;
G’はO又はSであり;
6は、C、N、O、S又は不存在であり;そして
iは、H又はアルキルであり;
6/C(G’)/NRiにより記載される部分がアミド、チオアミド、カルバメート、チオカルバメート、尿素又はチオ尿素である)の化合物である、請求項1に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項18】
前記式Xの化合物が、N−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−トランス−スチリル−テトラヒドロ−シクロペンタ[1,3]ジオキソール−4−イルメチル}−フタルアミド酸(化合物239)である、請求項17に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項19】
前記式Iの化合物が、式XI:
【化11】

(式中:
a、Rb、Rc、G、D、Rd、Rd’、Re、Rf、J、M、y、Rg及びRhは請求項1に定義したとおりであり;
iは、H又はアルキルであり;
G’はO又はSであり、C(G’)−NRi部分はアミド又はチオアミドであり;そして
1はC又はNである)の化合物である、請求項1に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項20】
前記式Iの化合物が、式XII:
【化12】

(式中:
a、Rb、Rc、G、D、Rd、Rd’、Re、Rf、J、M、y、Rg及びRhは式I及びIIに定義したとおりであり;
1、X2、X4、X5、及びX6は、独立に、N、C、S、Oからなる群から選択されるか、あるいは不存在であり;そして不飽和を伴い又は伴わずに、3〜5個の原子の環を形成し;
1及びq2は、独立に、0、1、又は2であり;
2は、C、O、S、S(O)、SO2又はNであり、ここでCは、H、F、二重結合されたO、OH又はアルキルを有し、そしてNは、H、アルキル又はアシルを有し;あるいは
2は、不存在であり;
1及びq2が0であり、かつA2が不存在であるとき、X1/X2/X4/X5/X6により記載される環は、リボースの4位に直接結合する)の化合物である請求項1に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項21】
前記式XIIの化合物が、3−{6−[6−(3−エチル−ウレイド)−プリン−9−イル]−2−スチリル−テトラヒドロ−シクロペンタ[1,3]ジオキソール−4−イルメトキシメチル}−チオフェン−2−カルボン酸(化合物298)である、請求項20に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項22】
前記ステントが、冠動脈ステント、脳動脈ステント、頚動脈ステント、大動脈ステント、腎動脈ステント、末梢動脈ステントである、請求項1に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項23】
前記ステントが冠動脈ステントである、請求項22に記載のP2Y12受容体アンタゴニスト化合物−溶出ステント。
【請求項24】
前記ステントが1又は複数の一般式Iの非ヌクレオチドP2Y12受容体アンタゴニスト化合物、及び1又は複数の生分解性ポリマーを含んで成る組成物でコーティングされている、請求項1に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項25】
前記生分解性ポリマーが、ポリカプロラクトン、ポリ乳酸、ポリ(ラクチド−コ−グリコリド)、ポリ(ヒドロキシ酪酸)、ポリ(ヒドロキシ酪酸−コ−吉草酸)、ポリジオキサノン、ポリオルトエステル、ポリ無水物、ポリ(グリコール酸)、ポリ(グリコールサン−コ−トリメチレンカルボネート)、ポリリン酸エステル、ポリリン酸エステルウレタン、ポリ(アミノ酸)、ポリ(トリメチレンカルボネート)、ポリ(イミノカルボネート)、シアノアクリレート、シュウ酸ポリアルキレン、ポリホスファゼン、脂肪族ポリカルボネート、セルロース、澱粉、デキストラン、ヒアルロン酸、及びコラーゲンからなる群より選択される、請求項24に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項26】
前記ステントが、1又は複数の一般式Iの非ヌクレオチドP2Y12受容体アンタゴニスト化合物、及び1又は複数の生物安定性ポリマーを含んで成る組成物でコーティングされている、請求項1に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項27】
前記生物安定性ポリマーが、ポリウレタン、ポリエステル、ポリアミド、ポリオレフィン、ポリカプロラクタム、塩化ポリビニル、ポリビニルアルコール、ポリ(エチレン−ビニルアルコール)、ポリエーテル、シリコーン、アクリル酸ポリマー及びコポリマー、ポリビニルメチルエーテル、ポリイミド及びポリアクリロニトリルからなる群より選択される、請求項26に記載の薬剤溶出ステント。
【請求項28】
閉塞又は狭窄血管を治療するための方法であって、請求項1に記載の一般式IのP2T12受容体アンタゴニスト化合物−溶出ステントを患者の閉塞又は狭窄血管中に留置する工程を含んで成り、これにより治療的有効量の該化合物がステント留置された範囲に溶出し、これにより血流が再開し、そして再狭窄及び血栓症が予防されることを特徴とする、方法。
【請求項29】
ステント留置された血管の開存性を保証するために患者をモニタリングする工程をさらに含んで成る、請求項28に記載の方法。
【請求項30】
前記血管が動脈である、請求項28に記載の方法。

【公表番号】特表2009−520510(P2009−520510A)
【公表日】平成21年5月28日(2009.5.28)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−539087(P2008−539087)
【出願日】平成18年11月2日(2006.11.2)
【国際出願番号】PCT/US2006/043089
【国際公開番号】WO2007/056217
【国際公開日】平成19年5月18日(2007.5.18)
【出願人】(500297524)インスパイアー ファーマシューティカルズ,インコーポレイティド (17)
【Fターム(参考)】