説明

非分散型光分析装置

【課題】測定精度の劣化や放熱機構の過大化を招くことなく、光源やセンサの適温動作環境を担保する。
【解決手段】セルを収容するセル収容体1、光源を収容する光源収容体2及び光センサを収容するセンサ収容体3を設け、前記光源収容体2及びセンサ収容体3をセル収容体1から離間配置するとともに、その間に検査光を導く導光管91、92を設け、この導光管91、92が露出するように構成した。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ガス中にある測定対象成分の濃度を、特定波長の光の吸収によって測定する非分散型光分析装置に関し、特にガスが導入されるセルの温度を一定以上に保つ構成の非分散型光分析装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
この種の非分散型光分析装置として、特許文献1に示すように、セル内のサンプルガスに赤外光を透過させ、その透過光強度を光センサで測定することにより、赤外光のサンプルガスでの吸収度を算定し、サンプルガス中の測定対象成分の濃度を特定するようにしたものが知られている。
【0003】
この特許文献1では、セル又はこのセルを収容するセル収容体に対して、前記光源を保持する光源収容体及び光センサを保持するセンサ収容体がいずれも密接乃至近接させて配置してある。その理由は、これらを離間させると、その間の大気での検査光の吸収度に変動が生じるなどして、測定精度の点で不利になるためである。もちろん、概念図などでは、これらを大きく離間させたものも散見されるが、実情は異なる。
【0004】
ところで、車両の排ガスなどでは、温度が下がりすぎるとガス中の所定成分がセル内で液化乃至固化し、窓等が汚れて測定に悪影響を及ぼすため、ヒータによってセル温度を一定以上に保つようにしたものがある。
【0005】
そして、この種の高温セルタイプの場合、セルに密接する光源収容体やセンサ収容体はセルからの伝熱で高温温度影響を大きく受けることとなる。このとき、前記赤外光源には、従来、フィラメントを用いた高温で動作するものがよく使用されているため、セルの高温化による影響は少ないが、光センサは、高温による動作不良等が生じ得るため、当該光センサに対して放熱フィンやファンなどのクーリング機構を設けて十分な温度対策を施している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0006】
【特許文献1】特開2005−274393
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
しかしながら、光源としてより安価なLEDやあるいは紫外光源を用いる場合は、その動作温度の上限が低いため、セル温度の影響が看過できないものとなる。したがって、光源側にも十分な放熱対策が必要となるが、光センサと光源との双方にクーリング機構を設けることで、装置が大型化するうえ、逆にコストアップを招いて光源に安価なLEDを用いるメリットが小さくなるおそれがある。また、セルの熱が、光源及び光センサに設けた放熱機構から逃げることになり、セルの保温のためにより大きな熱量が必要となる。
【0008】
本発明は、かかる問題を解決すべくなされたものであって、その主たる目的は測定精度の劣化や放熱機構の過大化を招くことなく、光源やセンサの適温動作環境を担保するとともに、そのことによってセルを保温するための熱量を低減し省電力化をも達成することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
すなわち、本発明に係る非分散型光分析装置は、内部にガスが導入されるセルと、前記セルに設けられた光導入窓を介して該セルの内部に検査光を照射する光源と、前記セル内を通過して該セルに設けられた光導出窓から射出された前記検査光を受光する光センサとを備え、前記光センサで検出された検査光の強度に基づいて前記ガスに含まれる特定成分の濃度を測定するものである。
【0010】
そして、前記セルを収容するとともに、前記光導入窓に連通する検査光導入口及び前記光導出窓に連通する検査光導出口を表面に開口させたセル収容体と、前記光源を収容するとともに、該光源の発光面に連通する検査光出射口を表面に開口させた光源収容体と、前記光センサを収容するとともに、該光センサの受光面に連通する検査光入射口を表面に開口させたセンサ収容体とを具備してなり、前記光源収容体における検査光出射口が設けられた面と前記セル収容体における検査光導入口が設けられた面とを離間させ、これら検査光出射口及び前記検査光導入口を接続する第1導光管を設けてこの第1導光管を露出させる一方、前記センサ収容体における検査光入射口が設けられた面と前記セル収容体における検査光導出口が設けられた面とを離間させ、これら検査光入射口及び検査光導出口を接続する第2導光管を設けてこの第2導光管を露出させたことを特徴とするものである。
【0011】
このようなものであれば、光源収容体やセンサ収容体がセル収容体から離間しているにもかかわらず、その間での光路が第1導光管又は第2導光管によって外気に晒されることなく覆われるので、大気の変動影響、特には水分濃度の変動による影響を受けることなく測定精度を担保できる。
【0012】
また、セルを高温化しても、前述したように光源収容体及びセンサ収容体がセル収容体から離間しているので、セルから伝熱影響を小さくできる。もちろん、前記導光管によって若干の伝熱は生じるものの、この導光管が露出しているので、そこでの放熱効果によってセルから伝熱を遮断できる。
【0013】
その結果、光源収容体及びセンサ収容体での放熱構造を可及的に小さくできるようになり、コストアップや大型化を抑制できる。また、光源収容体及びセンサ収容体を一定温度に調整しやすくなり、測定精度の向上にも寄与し得る。さらに言えば、セルから光源収容体やセンサ収容体を伝わって放出される熱量を小さくできるので、セルを保温するための熱量を低減して省電力化をも促進することができるようになる。
【0014】
前記導光管内は気密に封止されていることが測定精度を担保する上で望ましい。そのためには、少なくともセル収容体側の端面を透明封止板によって略気密に封止すればよい。
【0015】
大気変動の影響をより小さくするためには、前記導光管をセル収容体の内部に延伸させ、セルの光導入窓及び光導出窓に接触乃至近接するように構成したものが望ましい。このとき、セルからの伝熱影響をより小さくするためには、前記第1導光管と光導入窓との間、及び第2導光管と光導出窓との間に、断熱性部材を介在させておくことが好適である。
前記光源にLEDを用いれば、本発明の効果が特に顕著なものとなる。
前記光導入窓及び光導出窓に設けた透明板は、汚れ防止のためにヒータで暖めておくことが好ましい。
なお、第1導光管と第2導光管との双方を必ず設ける必要はなく、いずれか一方のみでも構わない。
【発明の効果】
【0016】
以上に述べた本発明によれば、光源収容体やセンサ収容体がセル収容体から離間しているにもかかわらず、その間での光路が第1導光管又は第2導光管によって外気に晒されることなく覆われるので、大気の変動影響を受けることなく測定精度を担保できる。また、セルを高温化しても、前述したように光源収容体及びセンサ収容体がセル収容体から離間しているので、セルから伝熱影響を小さくできる。さらに、前記導光管を介した若干の伝熱も、この導光管が露出しているので、そこでの放熱効果によって遮断できる。
【0017】
その結果、光源収容体及びセンサ収容体での放熱構造を可及的に小さくできるので、適温環境による測定精度向上を図れ、さらにはコストアップや大型化を抑制できる。また、セルから光源収容体やセンサ収容体を伝わって放出される熱量を小さくできるので、セルを保温するための熱量を低減して省電力化をも促進できる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の一実施形態における非分散型光分析装置の測定原理図。
【図2】同実施形態における非分散型光分析装置の全体斜視図。
【図3】同実施形態における非分散型光分析装置の各収容体を示す分解斜視図。
【図4】同実施形態におけるセル収容体の分解斜視図。
【図5】同実施形態におけるセルの分解斜視図。
【図6】同実施形態における光源収容体の分解斜視図。
【図7】同実施形態におけるセンサ収容体の分解斜視図。
【図8】同実施形態における導光管及びその近傍部材の縦断面図。
【図9】同実施形態における導光管及びその近傍部材の縦断面図。
【図10】同実施形態における非分散型光分析装置の側面図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
以下に本発明の一実施形態を、図面を参照して説明する。
【0020】
まず、本実施形態に係る非分散型光分析装置100は、図1にその原理図を示すように、内部にガスが導入されるセル4と、前記セル4の光導入窓41aから該セル4の内部に検査光を照射する光源7と、前記セル4内を通過して該セル4の光導出窓41bから射出された前記検査光を受光する光センサ81、82とを備え、前記光センサ81、82で検出された検査光の強度に基づいて前記ガスに含まれる特定成分の濃度を測定するものであり、例えばディーゼル内燃機関の排ガス測定に用いられる。
【0021】
ここでは、同図に示すように、ビームスプリッタBSで検査光を2つに分岐させ、各検査光を、サンプルガス用のセル本体41(B)と標準ガス用のセル本体41(A)に導くようにしている。ここでは、標準ガス用のセル本体41(A)にミラーMRの曇り影響等が及ばないようにするために、ミラーMRで反射される検査光をサンプルガス用のセル本体41(B)に導くようにしている。なお、以下において、区別する必要があるときは(A)、(B)と表記することとする。
【0022】
そして、標準ガスを透過した検査光(以下透過光とも言う)の強度と、サンプルガスを透過した検査光の強度から、当該サンプルガスでの光の吸収度を測定し、そのことによってサンプルガス中に含まれる測定対象成分の濃度を算出する。一方、標準ガスの透過光の強度は、サンプルガスの透過強度との比較をして、光源の出力ドリフト等をキャンセルするために用いられる。
【0023】
また、前記光源7としては、例えば紫外光源71と赤外光源72との2種類を用いている。これは、迅速かつ精度の良いNO測定を行うためである。具体的には、前記光源71、72を交互に点灯させ、紫外光の吸収度によってNOの濃度を測定する一方、その際のHOやHCによる干渉影響を赤外光の吸収度測定結果によって補正するようにしている。
次に、この非分散型光分析装置100の各部の構成について説明する。
【0024】
セル4は、図4、図5に示すように、円筒状をなす金属(ステンレス)製のセル本体41と、このセル本体41の各端部に取り付けられて光導入窓41a及び光導出窓41bを形成する石英ガラス等の透明板43とを主体として構成されたものである。ここでは、前記セル本体41の端部に取り付けられる厚板状の端部部材42をさらに設け、その端部部材42の厚み方向に貫通させた貫通孔42aに対し、一方向からセル本体41を挿入するとともに他方向から前記透明板43を挿入し、セル本体41を気密に閉塞するようにしている。また、前記透明板43のさらに外側には、鍔部を有した円筒状の押さえリング44をさらに取り付け、その押さえリング44のさらに外側に、やはり貫通孔45aを有した樹脂やセラミック等の断熱性部材である押さえ板45を前記端部部材42にネジ止めして固定している。
【0025】
なお、図5中、符号O1、O2は、前記端部部材42の貫通孔42a内に挿入されてセル本体41の気密性を保つためのOリングである。符号47は、セル4にガスを導入するためのガス導入ポートであり、ここでは前記端部部材42に設けている。なお、標準ガス側のガス導入ポートは、導入後は封止してある。符号46は、セル本体41の外側周面を覆う被覆ブロックであり、その内部には、図示しないヒータが設けられている。符号H1は、端部部材42の外周に巻回されるヒータであり、符号H2は、押さえリング44の外周に巻回されるヒータである。そして、これらヒータを含む温調機構によって、セル本体41及び透明板43を一定温度(約90℃〜約120℃)に保っている。
【0026】
かかるセル4は、セル収容体1に収容保持されている。このセル収容体1は、図2〜図4等に示すように、メインシャーシS内に配置した長尺直方体形状をなす金属板製のものであり、ここでは、セル4の各端面にそれぞれ対向配置される端板部材13と、上面及び側面を形成するコの字型の上板部材11と、底面を形成する底板部材12とから構成してある。前記各端板部材13は、セル4の端面がネジ止めされてこれを支持する。これら端板部材13には、セル4の光導入窓41a及び光導出窓41bに連通する一対の開口1a、1bが設けてあり、一方の端板部材13に設けた開口1aが請求項における検査光導入口であり、他方の端板部材13に設けた開口1bが請求項における検査光導出口である。なお、このセル収容体1の内面は、所定の厚みを有する断熱部材Pで略覆ってあり、セル収容体1内の保温を図っている。なお、符号10は、このセル4をメインシャーシSの底板から浮かせて配置するための支持脚である。
【0027】
光源7には、図1、図6、図8に示すように、砲弾型の紫外LED71及び赤外LED72の2種類を用いている。この光源7は、図6に示すように、ブロック状をなす光源ホルダ24の保持孔24a内に保持されている。そして、この光源ホルダ24が、ビームを2分岐させるためのビームスプリッタBSやミラーMR、あるいは光学フィルタF等を保持するブロック状の光学素子ホルダ25にネジ止めしてある。この光学素子ホルダ25には、前記光源ホルダ24の保持孔開口24aから射出されるLED71、72からの光を受光する受光口(図示しない)と、その光が前記ビームスプリッタBSで2つに分岐されて出てくる2つの光射出口25aが設けられている。
【0028】
かかる光源7は、前記光源ホルダ24や光学素子ホルダ25とともに、メインシャーシS内に配置した光源収容体2に収容保持されている。この光源収容体2は、図3、図6等に示すように、直方体形状をなす金属板製のものであり、ここでは、上面、底面及び後端面を形成する第1板部材21と、側面及び前端面を形成する第2板部材22とを組み合わせてなる。そして、セル収容体1に対向する前記前端面には、前記光学素子ホルダ25の光射出口25aに連通する2つの開口孔2aが設けてある。これら開口孔2aが請求項における検査光出射口として機能する。なお、この光源収容体2の内面は、所定の厚みを有する断熱部材Pで略覆ってあるとともに、光源収容体2内の温度を調節するための温調機構(図示しない)が設けてある。
【0029】
光センサ81、82には、図9に示すように、例えば焦電センサやCCDなどを用いることができ、ここでは、各セル4を通過した透過光を測定するために1対の光センサ81、82を設けている。この光センサ81、82は、図7、図9に示すように、ブロック状をなすセンサホルダ34の保持孔34a内にその受光面を開口方向に向けて保持されている。そして、このセンサホルダ34が、メインシャーシS内に配置したセンサ収容体3内に収容保持されている。
【0030】
このセンサ収容体3は、図3、図7等に示すように、直方体形状をなす金属板製のものであり、ここでは、上面、底面及び後端面を形成する第1板部材31と、側面及び前端面を形成する第2板部材32とを組み合わせてなる。そして、セル収容体1に対向する前端面には、前記センサホルダ保持孔34aに連通する2つの開口孔3aが設けてあり、それら開口孔3aが請求項における検査光入射口として機能する。なお、このセンサ収容体3の内面は、所定の厚みを有する断熱部材Pで略覆ってあるとともに、センサ収容体3内の温度を調節するための温調機構(図示しない)が設けてある。
【0031】
しかして、この実施形態では、図6〜図10に示すように、光源収容体2、セル収容体1、センサ収容体3をこの順で前記メインシャーシS内に直列させるとともに、隣り合う収容体1,2,3の対向する面が互いに離間するように配置して、その間に隙間SP1、SP2が形成されるようにしている。なお、図3等に示す符号23、33は、セル収容体1の各端面に、光源収容体2及びセンサ収容体3をそれぞれ離間させて取り付けるためのブラケットである。
【0032】
そして、図9、図10等に示すように、前記光源収容体2の検査光出射口2aとセル収容体1の検査光導入口1aとを直管金属製(アルミ製)の第1導光管91で接続するとともに、前記センサ収容体3の検査光入射口3aとセル収容体1の検査光導出口1bとを、第1導光管91同様の第2導光管92で接続し、これら各導光管91、92の中間部分が露出するように構成している。ここで露出とは、導光管91、92の外表面が、外気、あるいはこのメインシャーシS内空間のように、ある程度の大きさがあるとか、外気とある程度の流通性を有しているといった空間に、直接又は実質的にほとんど熱抵抗の無い部材を介して接触している状態を言う。
【0033】
より具体的には、この第1導光管91は、図6、図8等に示すように、各端部が前記検査光出射口2a及び検査光導入口1aを貫通して、その一端が前記光学素子ホルダ25の光射出口25aに嵌入し、他端が一方の押さえ板45の貫通孔45aに嵌入させてある。なお、この第1導光管91は、その他端面を石英ガラス等の透明封止板911で封止してあり、図6に示すように、組み立ての都合上、予め前記光学素子ホルダ25に取着してある。
【0034】
一方、前記第2導光管92は、図7、図9等に示すように、各端部が前記検査光入射口3a及び検査光導出口1bを貫通して、その一端は前記センサホルダ34の保持孔34aに嵌入し、他端は他方の押さえ板45の貫通孔45aに嵌入させてある。そして、第1導光管91同様、その他端面は、石英ガラス等の透明封止板921で封止してある。
【0035】
さらに、この実施形態では、図10に示すように、前記メインシャーシSにおけるセンサ収容体3側の端面に通風口A1を設けるとともに、光源収容体2の下方に吹き出しファンFを設け、さらにその下方のメインシャーシS底面に通風口A2を設けている。
【0036】
しかして、このように構成した光源収容体2やセンサ収容体3がセル収容体1から離間しているにもかかわらず、その間での光路が第1導光管91又は第2導光管92によって外気に晒されることなく覆われるので、例えばCO濃度を測定するときに測定誤差を及ぼす大気の水分濃度変動等の影響を受けることなく測定精度を担保できる。また、セル4を高温化しても、前述したように光源収容体2及びセンサ収容体3がセル収容体1から離間しているので、セル4から伝熱影響を小さくできる。さらに、前記導光管91、92を介した若干の伝熱も、これら導光管91、92が露出しているので、そこでの放熱効果によって遮断できる。
【0037】
その結果、例えば、図10に示すように、光源収容体2及びセンサ収容体3にそれぞれファンを設けることなく、一方には通風口A1を設けるだけといった簡単な放熱構造によって、光源7及び光センサ81、82の適正動作温度を維持できる。
【0038】
また、セル4から光源収容体2やセンサ収容体3を伝わって放出される熱量を小さくできるので、セル4を保温するための熱量を低減して省電力化をも促進することができるようになる。
なお、本発明は前記実施形態に限られるものではない。
【0039】
例えば、前記実施形態では、光源に波長の異なる2種類のLEDを用いたが、赤外線分析装置(NDIR)のように、1種類の光源でも構わないし、さらに他種の光源を用いたものでも構わない。光源も。LEDに限られず、半導体レーザ等でも本発明の効果は顕著に発揮される。
【0040】
さらに、光源やセンサの耐熱性によっては、センサ収容体のみをセル収容体から離間させたり、光源収容体のみをセル収容体から離間させたりする態様も可能である。
その他、本発明はその趣旨を逸脱しない範囲で種々の変形が可能である。
【符号の説明】
【0041】
100・・・非分散型光分析装置
1・・・セル収容体
1a・・・検査光導入口
1b・・・検査光導出口
2・・・光源収容体
2a・・・検査光出射口
3・・・センサ収容体
3a・・・検査光入射口
4・・・セル
41a・・・光導入窓
41b・・・光導出窓
45・・・断熱性部材
7・・・光源
81、82・・・光センサ
91・・・第1導光管
92・・・第2導光管
911、921・・・透明封止板
ヒータH2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部にガスが導入されるセルと、前記セルに設けられた光導入窓を介して該セルの内部に検査光を照射する光源と、前記セル内を通過して該セルに設けられた光導出窓から射出された前記検査光を受光する光センサとを備え、前記光センサで検出された検査光の強度に基づいて前記ガスに含まれる特定成分の濃度を測定するものであって、
前記セルを収容するとともに、前記光導入窓に連通する検査光導入口及び前記光導出窓に連通する検査光導出口を表面に開口させたセル収容体と、
前記光源を収容するとともに、該光源の発光面に連通する検査光出射口を表面に開口させた光源収容体と、
前記光センサを収容するとともに、該光センサの受光面に連通する検査光入射口を表面に開口させたセンサ収容体とを具備し、
前記光源収容体における検査光出射口が設けられた面と前記セル収容体における検査光導入口が設けられた面とを離間させるとともに、これら検査光出射口及び前記検査光導入口を接続する第1導光管を設けてこの第1導光管を露出させる一方、
前記センサ収容体における検査光入射口が設けられた面と前記セル収容体における検査光導出口が設けられた面とを離間させるとともに、これら検査光入射口及び検査光導出口を接続する第2導光管を設けてこの第2導光管を露出させたことを特徴とする非分散型光分析装置。
【請求項2】
前記各導光管におけるセル収容体側の端面を気密に封止する透明封止板をさらに具備していることを特徴とする請求項1記載の非分散型光分析装置。
【請求項3】
前記第1導光管が、前記セル収容体の検査光導入口を貫通して、前記セルの光導入窓近傍まで延伸するとともに、前記第2導光管が、前記セル収容体の検査光導出口を貫通して、前記セルの光導出窓近傍まで延伸していることを特徴とする請求項1又は2記載の非分散型光分析装置。
【請求項4】
前記第1導光管と光導入窓との間、及び第2導光管と光導出窓との間に、断熱性部材を介在させたことを特徴とする請求項3記載の非分散型光分析装置。
【請求項5】
前記光源にLEDを用いていることを特徴とする請求項1乃至4いずれか記載の非分散型光分析装置。
【請求項6】
前記光導入窓及び光導出窓に設けた透明板を暖めるためのヒータをさらに具備していることを特徴とする請求項1乃至5いずれか記載の非分散型光分析装置。
【請求項7】
内部にガスが導入されるセルと、前記セルに設けられた光導入窓を介して該セルの内部に検査光を照射する光源と、前記セル内を通過して該セルに設けられた光導出窓から射出された前記検査光を受光する光センサとを備え、前記光センサで検出された検査光の強度に基づいて前記ガスに含まれる特定成分の濃度を測定するものであって、
前記セルを収容するとともに、前記光導入窓に連通する検査光導入口及び前記光導出窓に連通する検査光導出口を表面に開口させたセル収容体と、
前記光源を収容するとともに、該光源の発光面に連通する検査光出射口を表面に開口させた光源収容体とを具備し、
前記光源収容体における検査光出射口が設けられた面と前記セル収容体における検査光導入口が設けられた面とを離間させるとともに、これら検査光出射口及び前記検査光導入口を接続する第1導光管を設けてこの第1導光管を露出させたことを特徴とする非分散型光分析装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2011−133409(P2011−133409A)
【公開日】平成23年7月7日(2011.7.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−294319(P2009−294319)
【出願日】平成21年12月25日(2009.12.25)
【出願人】(000155023)株式会社堀場製作所 (638)
【Fターム(参考)】