非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯端末を利用した勤務情報管理方法およびシステム
【課題】本発明は、勤務情報の送受信によるパケット料金を発生させず、外出先でも勤務情報の登録ができる携帯端末を利用した勤務情報管理方法およびシステムを提供することを課題とする。
【解決手段】
非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯端末と、非接触型ICリーダ/ライタを備える情報端末と、通信ネットワークを介して当該情報端末に接続されたサーバ装置とを利用した勤務情報管理方法において、前記携帯端末が、記憶装置に保存されている勤務情報を近距離無線通信により前記情報端末に送信するステップと、前記情報端末が、前記勤務情報を受信して、当該受信した勤務情報を前記通信ネットワークを介して前記サーバ装置に送信するステップと、前記サーバ装置が、前記情報端末から前記通信ネットワークを介して前記勤務情報を受信するステップとを備えることを特徴とする勤務情報管理方法。
【解決手段】
非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯端末と、非接触型ICリーダ/ライタを備える情報端末と、通信ネットワークを介して当該情報端末に接続されたサーバ装置とを利用した勤務情報管理方法において、前記携帯端末が、記憶装置に保存されている勤務情報を近距離無線通信により前記情報端末に送信するステップと、前記情報端末が、前記勤務情報を受信して、当該受信した勤務情報を前記通信ネットワークを介して前記サーバ装置に送信するステップと、前記サーバ装置が、前記情報端末から前記通信ネットワークを介して前記勤務情報を受信するステップとを備えることを特徴とする勤務情報管理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末を用いた勤務情報管理システムに関し、特に、非接触型ICによる近距離無線通信手段を備えた携帯端末を利用して、企業の社員等の勤務情報を管理する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、企業における社員の出社時刻および退社時刻等の勤務情報の管理は、これらの勤務情報をタイムカードに印字したり、あるいは社内のイントラネットに接続されたPC等の情報端末の画面上でこれらの勤務情報を入力することにより行われている。また、このようにして入力された勤務情報の承認は、承認者である上司が、イントラネットに接続されたPC等の情報端末を利用してこれらの勤務情報を承認することにより行われている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、これらの管理方法は、外出先で勤務情報の登録を行うことができないという課題があった。この課題を解決するために、携帯端末を利用した勤務情報管理システムが提案されている(特許文献1乃至3)。しかしながら、これらの文献に開示されている勤務情報管理システムでは、携帯端末に入力した勤務情報を、移動体通信網を介して管理用サーバに送信するため、管理サーバに勤務情報を送信する度にパケット通信による料金が発生してしまい、運用コストがかかるという問題がある。
【0004】
これに対し、特許文献3に開示されている勤務情報管理システムは、非接触型ICを搭載した携帯電話に保存されている勤務情報をICカードリーダを介して管理サーバに送信するため、前述したような勤務情報の送信によるパケット料金が発生しない。しかしながら、このシステムは、外出先で出社時刻あるいは退社時刻等の勤務情報を登録できないという問題がある。さらに、このシステムは、携帯端末を紛失してしまったときに、当該携帯端末に保存されている勤務情報を回収できないという問題がある。
【特許文献1】特開2007−26086号公報
【特許文献2】特開2005−173766号公報
【特許文献3】特開2006−40072号公報
【0005】
これらの問題を解決すべく、本発明は、勤務情報の送受信によるパケット料金を発生させず、外出先でも勤務情報の登録ができる携帯端末を利用した勤務情報管理方法およびシステムを提供することを目的とする。また、本発明は、勤務情報が保存された携帯端末を紛失してしまったときに、当該勤務情報を回収することができる勤務情報管理方法およびシステムを提供することを目的とする。さらに、本発明は、勤務情報の承認者が、イントラネット等の社内ネットワークに接続され固定されたPC等の情報端末を利用せずに、任意の場所で勤務情報を承認できる勤務情報管理方法およびシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯端末と、非接触型ICリーダ/ライタを備える情報端末と、通信ネットワークを介して当該情報端末に接続されたサーバ装置とを利用した勤務情報管理方法において、
前記携帯端末が、記憶装置に保存されている勤務情報を近距離無線通信により前記情報端末に送信するステップと、
前記情報端末が、前記勤務情報を受信して、当該受信した勤務情報を前記通信ネットワークを介して前記サーバ装置に送信するステップと、
前記サーバ装置が、前記情報端末から前記通信ネットワークを介して前記勤務情報を受信するステップとを備えることを特徴とする。
【0007】
また本発明は、前記携帯端末が、当該携帯端末の位置情報を取得可能なGPS機能を備え、前記携帯端末が、前記位置情報を取得し、当該位置情報を勤務情報として前記記憶装置に保存するステップを備えることを特徴とする。
【0008】
さらに本発明は、前記サーバ装置が、移動体通信網を介して前記携帯端末にロック信号を送信するステップと、前記携帯端末が、前記ロック信号を受信して、前記ロック信号を受信した場合に勤務情報の入力、参照、および保存ができないようにするステップとを備えることを特徴とする。
【0009】
さらに本発明は、前記携帯端末が、前記ロック信号を受信した場合に、前記携帯端末の記憶装置に保存されている勤務情報を移動体通信網を介して前記サーバ装置に送信するステップを備えることを特徴とする。
【0010】
さらに本発明は、前記携帯端末が、前記ロック信号を受信した場合に、前記携帯端末の記憶装置に保存されている勤務情報を削除するステップを備えることを特徴とする。
【0011】
さらに本発明は、前記サーバ装置が、前記ロック信号を受信した携帯端末から勤務情報を取得し、当該勤務情報を前記携帯端末とは別の携帯端末に送出するステップを備えることを特徴とする。
【0012】
さらに本発明は、前記サーバ装置が、勤務情報の承認を行う管理者のIDおよび当該管理者が管理する被管理者のIDが登録された第1のデータベースと、前記ID毎に勤務情報が登録された第2のデータベースと、前記被管理者の勤務情報を前記情報端末に送信する手段とを備え、前記情報端末が、当該勤務情報を受信する手段と、当該勤務情報を前記携帯端末に送信する手段とを備え、前記携帯端末が、当該勤務情報を受信する手段を備え、
前記携帯端末が、当該携帯端末に保存されている前記管理者IDを、前記情報端末を介して前記サーバ装置に送信するステップと、
当該サーバ装置が、前記管理者IDに基づいて前記第1のデータベースから被管理者IDを検索して、当該被管理者IDに関連する勤務情報を前記第2のデータベースから取得し、当該勤務情報を前記情報端末を介して前記携帯端末に送信するステップとを備え、前記携帯端末が受信した勤務情報を前記管理者に提示して承認を受けられるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯端末と、非接触型ICリーダ/ライタを備える情報端末と、通信ネットワークを介して当該情報端末に接続されたサーバ装置とを利用するため、パケット料金を発生させずに勤務情報の送受信を行うことができる。また、本発明は、携帯端末が、当該携帯端末の位置情報を取得可能なGPS機能を備え、前記携帯端末が前記位置情報を取得し、当該位置情報を勤務情報として保存し、利用者に勤務情報を提示するため、外出先でも勤務情報の登録ができる。
【0014】
さらに本発明は、携帯端末が、当該携帯端末に保存されている勤務情報を移動体通信網を介してサーバ装置に送信する手段を備えているため、携帯端末を紛失してしまったときに、この携帯端末に保存されている勤務情報を回収することができる。
【0015】
さらに本発明は、携帯端末が、部下の勤務情報をサーバ装置から取得して提示する手段を備えているため、勤務情報の承認者である上司が、イントラネット等の社内ネットワークに接続され固定されたPC等の情報端末を利用せずに、任意の場所で勤務情報を承認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【実施例1】
【0017】
本発明の第1実施例は、非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯電話を利用した企業に勤務する社員の勤務情報管理システムに関するものである。図1は、本実施例に係る非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯端末、例えば、携帯電話、PHS、またはPDA等を利用した勤務情報管理システムの全体構成を示す概略図である。本実施例に係る情報管理システムは、非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯電話10と、会社の玄関口等に設置され、携帯電話10と近距離無線通信を行う非接触型ICリーダ/ライタを備える情報端末20と、勤務情報管理サーバ30と、イントラネット用サーバ60と、各社員に割り当てられた社員用PC70とを備えている。情報端末20、勤務情報管理サーバ30、およびイントラネット用サーバ60は、イントラネット等の社内用通信ネットワーク80に接続されている。勤務情報管理サーバ30はまた、インターネット40に接続されており、当該インターネット40は、移動体通信網50に接続されている。
【0018】
図2は、本実施例に係る勤務情報管理システムの機能を示したブロック図である。本図に示すように、携帯電話10にインストールされる携帯電話用アプリケーションが、アプリケーションを起動する機能(以下、「アプリケーション起動機能」と記す)101と、近距離無線通信により情報端末20から現在の時刻を受信する機能102と、勤務情報入力画面を表示する機能103と、勤務情報管理サーバ30に送信していない勤務情報(以下、「サーバ未送信勤務情報」と記す)を表示する未送信勤務情報画面を表示する機能(以下、「未送信勤務情報画面表示機能」と記す)104と、携帯電話10のICチップの記憶装置11に勤務情報を保存する機能(以下、「勤務情報保存機能」と記す)105と、サーバ未送信勤務情報が存在するか確認する機能(以下、「サーバ未送信勤務情報確認機能」と記す)106と、取得したサーバ未送信勤務情報を近距離無線通信により情報端末20に送信する機能(以下、「サーバ未送信勤務情報送信機能」と記す)107と、セキュリティ対策機能108と、携帯電話用アプリケーションのメニュー画面を表示する機能(以下、「メニュー画面表示機能」と記す)109とを備えている。ICチップの記憶装置11は、社員情報保存領域111と、勤務情報保存領域112aとを備えている。ICチップの記憶装置11は、EEPROMあるいはフラッシュメモリ等の記憶装置である。この社員情報保存領域111には、社員IDが保存され、勤務情報保存領域112aには、勤務情報管理サーバ30に送信されていない社員ID、出社あるいは退社した年月日、出社時刻、勤務開始時刻、退社時刻、あるいは勤務終了時刻等の勤務情報が保存される。社員IDは、以降に説明する携帯電話用アプリケーションダウンロード処理により、社員が保有する携帯電話に保存される。出社あるいは退社した年月日、出社時刻、および退社時刻は、以降に詳細に説明するように、社員が会社の玄関口等に設置されている情報端末20に携帯電話10をかざすと、自動的に携帯電話10に入力される情報である。勤務開始時刻および勤務終了時刻は、社員が実際に業務を開始するときに、携帯電話用アプリケーションにより手動で入力する情報である。
【0019】
図3は、携帯電話を紛失した場合に、携帯電話用アプリケーションをロックし、携帯電話に保存されている勤務情報を取得するセキュリティ対策機能108を示したブロック図である。セキュリティ対策機能108は、勤務情報管理サーバ30からインターネット40および移動体通信網50を経由して携帯電話10に送信されるロック信号を受信する機能1081と、携帯電話用アプリケーションをロックして起動できないようにする機能1082と、ICチップの記憶装置11に保存されている社員IDおよび勤務情報を、移動体通信網50およびインターネット40を介して勤務管理サーバ30に送信する機能1083と、ICチップの記憶装置11に保存されている社員IDおよび勤務情報を消去する機能1084とを備えている。
【0020】
ここで再び図2を参照すると、情報端末20は、携帯電話10との相互認証を行う認証機能機能201と、近距離無線通信により現在の時刻を携帯電話10に送信する機能(以下、「現在時刻送信機能」と記す)202と、近距離無線通信により携帯電話10から勤務情報を受信する機能(以下、「サーバ未送信勤務情報受信機能」と記す)203と、この受信した勤務情報を勤務情報管理サーバ30に送信する機能(以下、「サーバ未送信勤務情報送信機能」と記す)204とを備えている。現在の時刻に関する情報は、情報端末20のOSあるいは他のプログラム(図示せず)が保持している。代替的に、情報管理サーバ30が現在の時刻情報を保持し、情報端末20が、この時刻情報を勤務情報管理サーバ30から受信するようにしてもよい。
【0021】
勤務情報管理サーバ30は、情報端末20から勤務情報を受信して勤務情報データベース31に登録する機能(以下、「勤務情報受信登録機能」と記す)301と、インターネット40および移動体通信網50を介して携帯電話10に携帯電話用アプリケーションを提供する機能(以下、「アプリケーション提供機能」と記す)302と、同様にインターネット40および移動体通信網50を介して情報端末10にロック信号を送信する機能303とを備えている。勤務情報受信登録機能301はまた、勤務情報管理サーバ30から携帯電話10にロック信号が送信された場合に、携帯電話10の記憶装置11に保存されている社員IDおよび勤務情報を受信する機能を備えている。勤務情報管理サーバ30はまた、勤務情報データベース31と、認証データベース32とを備えている。勤務情報データベース31は、社員ID格納領域31aと勤務情報テーブル31bとを有する。図6は、認証データベース32を示している。この認証データベース32は、社員ID格納領域32aと携帯電話10を識別する個体識別番号格納領域32bとを備えるデータベーステーブルであり、当該テーブルには、社員IDおよび個体識別番号が登録される。図4は、勤務管理サーバ30の勤務情報テーブル31bを示す図である。この勤務情報テーブル31bには、年月日、出社時刻、業務開始時刻、退社時刻、および業務終了時刻が登録される。
【0022】
次に、図5乃至11を参照して本実施例の処理、特に、携帯電話用アプリケーションのダウンロード処理、出社および退社時の勤務情報の登録処理、および携帯電話の紛失時における携帯電話用アプリケーションのロック処理について説明する。
【0023】
図5は、携帯電話用アプリケーションのダウンロード処理を示した図である。初めに、社員が、社員用PC70の画面上に表示されたイントラネット用サーバ60が提供するユーザ登録ページ61に社員IDを入力する(A1)。社員IDが入力されると、イントラネット用サーバ60は、当該社員ID情報を含むユーザ登録要求を勤務情報管理サーバ30に送信する(A2)。勤務情報管理サーバ30が当該ユーザ登録要求を受信すると、勤務情報管理サーバ30のアプリケーション提供機能302が、図6に示す認証データベース32の社員ID格納領域32aに社員IDを登録する(A3)。社員ID格納領域32aに社員IDが登録されると、アプリケーション提供機能302は、社員IDを含む一意のURLを作成し、当該URLをイントラネット用サーバ60に送信すると(A4)、当該URLが社員用PC70の画面上に表示される。
【0024】
次に、社員は、自己が管理する携帯電話10からサーバ30の当該URLにアクセスする(A5)。このURLに携帯電話10からのアクセスがあると、サーバ30のアプリケーション提供機能302は、当該URLから社員IDを取得すると共に、携帯電話10から送信される個体識別番号を取得可能なHTTPヘッダから当該携帯電話10の個体識別番号を取得する。アプリケーション提供機能302は、取得した社員IDを基に、認証データベース32を検索し、該当するレコードに個体識別番号を登録する(A6)。個体識別番号が登録されると、アプリケーション提供機能302は、携帯電話用アプリケーションを携帯電話10に送出する(A7)。
【0025】
本実施例では、勤務情報管理システムのユーザを登録する機能を勤務情報管理サーバ30とは別のサーバであるイントラネット用サーバ60に設けているが、代替的に、勤務情報管理サーバ30内にユーザを登録する機能を設けてもよい。また、本実施例では、アプリケーション提供機能302が、社員IDを含むURLをイントラネット用サーバ60に送信して、ユーザ登録ページ61に当該URLを表示しているが、代替的に、当該URLが記載された電子メールを携帯電話10に送信してもよい。
【0026】
図7は、出社および退社時の勤務情報を登録する処理を示した図である。携帯電話10を情報端末20にかざすと、携帯電話10のICチップに内蔵された認証機能(図示せず)および情報端末20の認証機能201により、携帯電話10と情報端末20の認証処理が行われる(B1)。この認証結果が正当である場合、携帯電話10のアプリケーション起動機能101が呼び出され、携帯電話用アプリケーションが起動すると共に(B2)、情報端末20の現在時刻送信機能202が、携帯電話10に現在時刻情報を送信する(B3)。携帯電話10の現在時刻受信機能102は、現在時刻情報を受信し、当該時刻情報を情報端末10のRAM等の記憶装置(図示せず)に一時的に保存する(B4)。また、現在時刻受信機能102は、受信した現在時刻情報が出社時刻かあるいは退社時刻かを判断する(B5)。これは、1)ICチップの記憶装置11に保存されている直近の時刻情報が出社時刻かあるいは退社時刻であるか、2)取得した現在時刻情報が、当該現在時刻情報を受信した日において何回目に取得された時刻情報であるか、または3)取得した現在時刻情報がいずれの所定の時間帯(例えば、出社時刻であれば6:00〜13:00、退社時刻であれば13:00〜翌朝6:00)に属するかを判断することにより行われる。この判断の結果は、携帯電話10のRAM等の記憶装置に一時的に保存される。本実施例では、管理サーバ30に送信された勤務情報が、サーバに送信されていない勤務情報と共に、所定の期間を設けずにICチップの記憶装置11に保存されるが、代替的に、勤務情報を管理サーバ30に送信した後に、サーバに送信済の勤務情報を記憶装置11から削除してもよい。この場合でも、ステップB5で使用される直近の勤務情報をICチップの記憶装置11に保持しておくことが好適である。また、本実施例では、利用者の勤務情報がICチップの記憶装置11に保存されるが、代替的または追加的に携帯電話の他の記憶装置に保存してもよい。
【0027】
次に、携帯電話10のサーバ未送信勤務情報確認機能106が、管理サーバ30に送信されていない且つ送信可能な勤務情報がICチップの記憶装置11にあるか否かを判断する(B6)。これは、サーバ未送信勤務情報確認機能106が、例えば、記憶装置11に保存されている勤務情報が管理サーバに送信されたことを示すフラグに基づいて、管理サーバ30に送信されていない勤務情報を判断し、この勤務情報のうち業務開始時刻および業務終了時刻が入力されている勤務情報を、管理サーバ30に送信可能な勤務情報として判断することにより行われる。サーバに送信されていない且つ送信可能な勤務情報が記憶装置11にある場合(ステップB6「YES」)、サーバ未送信勤務情報送信機能107が、この勤務情報(社員ID、出社あるいは退社した年月日、出社時刻、業務開始時刻、退社時刻、および業務終了時刻)を情報端末20に送信する(B7)。サーバ未送信勤務情報送信機能107はまた、送信された勤務情報に関連する記憶装置11の勤務情報保存領域112aに、当該勤務情報がサーバに送信されたことを示すフラグ(図示せず)を付加する。次に、情報端末20のサーバ未送信勤務情報受信機能203がサーバ未送信勤務情報を受信する(B8)と、サーバ未送信勤務情報送信機能204が、当該サーバ未送信勤務情報を管理サーバ30に送信する(B9)。管理サーバ30の勤務情報受信登録機能301は、サーバ未送信勤務情報を受信し(B10)、当該勤務情報に含まれている社員IDに基づいて、勤務情報データベース31内の勤務情報テーブル31bを参照し、該当するレコードに当該勤務情報(出社あるいは退社した年月日、出社時刻、業務開始時刻、退社時刻、または業務終了時刻)を保存する(B11)。
【0028】
ステップB6において、サーバ未送信勤務情報がICチップの記憶装置11内に存在しないと判断された場合(ステップB6「NO」)、あるいはステップB7でサーバ未送信勤務情報を送信した後、勤務情報入力画面表示機能103が、前記フラグを利用してICチップの記憶装置11からサーバ未送信勤務情報を読み出し、勤務情報入力画面を表示する(B12)。図8は、この勤務情報入力画面を示す図である。勤務情報入力画面には、業務開始時刻あるいは業務終了時刻が入力されていない勤務情報が日付毎に表示される。ここで、端末用アプリケーションは、利用者が業務開始時刻あるいは業務終了時刻を入力して「確定」ボタンを押下するのを待つ。
【0029】
通常、社員は、勤務情報入力画面の業務開始時刻あるいは業務終了時刻の未入力部分(ハッチ部分)に業務開始時刻あるいは業務終了時刻を手動で入力する。利用者が「確定」ボタンを押下すると、勤務情報保存機能105が、勤務情報(出社あるいは退社した年月日、出社時刻あるいは退社時刻、および入力された業務開始時刻あるいは業務終了時刻)をICチップの記憶装置11の勤務情報保存領域112aに保存する(B13)。これらの情報がICチップの記憶装置11に保存されると、勤務情報入力画面表示機能103は勤務情報入力画面を更新し、勤務情報入力画面には、業務開始時刻あるいは業務終了時刻が入力された勤務情報が表示されなくなる。
【0030】
また、社員は、勤務情報入力画面の「未送信勤務情報を確認」ボタン1031を押下することにより、サーバ未送信勤務情報の確認をすることができる。「未送信勤務情報を確認」ボタン1031が押下されると、未送信勤務情報画面表示機能104が、前記フラグを利用してICチップの記憶装置11から未送信勤務情報を読み出し、未送信勤務情報画面を表示する。図9は、この未送信勤務情報画面を示す図である。未送信勤務情報画面には、サーバに送信されていない総ての勤務情報が表示される。
【0031】
さらに、社員は、携帯電話10を情報端末20にかざすとき以外にも、勤務情報を確認したり、業務開始時刻あるいは業務終了時刻を入力することができる。社員が携帯電話10を操作して携帯電話用アプリケーションを起動させると、アプリケーション起動機能101が、メニュー画面表示機能109を呼び出す。メニュー画面表示機能109は、メニュー画面を表示する。図10は、このメニュー画面を示す図である。メニュー画面の「勤務情報入力」ボタン1091が押下されると、メニュー画面表示機能109が、勤務情報入力画面表示機能103を呼び出し、当該勤務情報入力画面表示機能103が、図8に示す勤務情報入力画面を表示する。また、メニュー画面の「未送信勤務情報を確認」ボタン1092が押下されると、メニュー画面表示機能109が、未送信勤務情報画面表示機能104を呼び出し、当該勤務情報入力画面表示機能103が、図9に示す未送信勤務情報画面を表示する。このようにして利用者は、いつでも勤務情報の確認や業務開始時刻あるいは業務終了時刻の入力を行うことができる。
【0032】
次に、図3および図11を参照して、携帯電話の紛失時に携帯電話用アプリケーションをロックする処理を説明する。
【0033】
本発明の勤務情報管理システムは、携帯電話を紛失してしまった場合に、遠隔操作により携帯電話用アプリケーションをロックすることができる。図11は、携帯電話の紛失時における携帯電話用アプリケーションをロックする処理を示した図である。社員が携帯電話を紛失してしまったときは、その旨をサーバ30の管理者に報告し、当該サーバ管理者は、携帯電話10にロック信号を送信するために管理サーバ30を操作する。これにより、管理サーバ30のロック信号送信機能303が、インターネット40および移動体通信網50を介して携帯電話10にロック信号を送信する(C1)。携帯電話10のロック信号受信機能1081がロック信号を受信すると(C2)、携帯電話用アプリケーションロック機能1082が、携帯電話用アプリケーションをロックして、勤務情報入力画面を起動できないようにし(C3)、勤務情報の入力、参照、および保存ができないようにする。さらに、携帯電話用アプリケーションロック機能1082は、既に起動している勤務情報入力画面に対する操作を無効にし、あるいは既に起動している勤務情報入力画面をシャットダウンさせてもよい。次に、勤務管理サーバ30に勤務情報を送信する機能1083が、インターネット40および移動体通信網50を介して、ICチップの記憶装置11に保存されている社員IDおよび勤務情報を勤務管理サーバ30に送信する(C4)。管理サーバ30がこれらの情報を受信すると(C5)、勤務情報受信登録機能301が、受信した社員IDに基づいて、勤務情報テーブル31bを参照し、受信した勤務情報を該当するレコードに保存する(C6)。次に、社員IDおよび勤務情報を消去する機能1084が、ICチップの記憶装置11の社員情報保存領域111および勤務情報保存領域112aに保存されている社員IDと勤務情報を消去する(C7)。代替的に、ICチップの記憶装置11の社員IDおよび勤務情報だけでなく、携帯電話用アプリケーションプログラムも同時に消去してもよい。
【0034】
さらに、社員は、新たに割り当てられた携帯電話に携帯電話用アプリケーションと、ステップC6で管理サーバ30の勤務情報テーブル31bに保存された自分の勤務情報とをダウンロードすることができる。この処理は、以下に示す処理を除いて、前述した携帯電話用アプリケーションダウンロード処理と同様である。
【0035】
社員が、新たに割り当てられた携帯電話から、事前に指定されたサーバ30のURLにアクセスすると、サーバ30のアプリケーション提供機能302は、当該URLから社員IDを取得すると共に、新たな携帯電話から送信される個体識別番号を取得可能なHTTPヘッダから当該携帯電話の個体識別番号を取得する。アプリケーション提供機能302は、社員IDを基に、認証データベース32を参照し、該当するレコードに当該取得した個体識別番号を登録する。ここで、認証データベース32に既に別の個体識別番号が登録されている場合、アプリケーション提供機能302は、社員IDを基に、勤務情報データベース32を参照し、該当する勤務情報を取得し、当該勤務情報と携帯電話用アプリケーションとを新たな携帯電話に送出する。これにより、紛失前の携帯電話の情報を新たな携帯電話に設定することができる。
【実施例2】
【0036】
本発明の第2実施例は、企業に勤務する社員が、外出先で勤務情報を登録することができる勤務情報管理システムである。図12は、本実施例に係る勤務情報管理システムの全体構成を示す概略図である。本実施例の構成は、前述した第1実施例とほぼ同じ構成であるが、以下の点が異なる。本実施例に係る携帯電話10’は、携帯電話の位置情報を取得可能なGPS機能113’を備えている。また、本実施例の携帯電話用アプリケーションは、現在位置を取得する機能110’を備えている。さらに、本実施例の携帯電話10’のICチップの記憶装置11’の勤務情報保存領域112a’には、社員ID、出社あるいは退社した年月日、出社時刻、業務開始時刻、退社時刻、および業務終了時刻に加え、出社位置および退社位置が保存される。図13は、勤務情報管理サーバ30’の勤務情報データベース31’の勤務情報テーブル31b’を示す図である。この勤務情報テーブル31b’には、出社あるいは退社した年月日、出社時刻、業務開始時刻、退社時刻、および業務終了時刻に加え、出社位置および退社位置が保存される。
【0037】
次に、図14を参照して本実施例の外出先で勤務情報を登録する処理について説明する。本実施例のその他の処理、例えば、携帯電話用アプリケーションのダウンロード処理、出社および退社時の勤務情報の登録処理、および携帯電話の紛失時における携帯電話用アプリケーションのロック処理は、第1実施例と同じである。
【0038】
社員者は、携帯電話10’を操作してアプリケーション起動機能101’を呼び出し、情報端末用アプリケーションを起動する(D1)。次に、このアプリケーション起動機能101’がメニュー画面表示機能109’を呼び出し、当該メニュー画面表示機能109’が、図15に示すメニュー画面を表示する(D2)。メニュー画面表示機能109’は、利用者がメニュー画面のいずれのボタンを押下したかを確認する(D3)。メニュー画面の「勤務開始時刻入力」ボタン1091’あるいは「勤務終了時刻入力」ボタン1092’が押下されると、勤務情報入力画面表示機能103’が呼び出される(D4)。次に、勤務情報入力画面表示機能103’は、現在位置情報取得機能110’を呼び出し、当該現在位置情報取得機能110’は、携帯電話10’に内蔵されているGPS機能113’から現在位置情報を取得する(D5)。また、勤務情報入力画面表示機能103’は、携帯電話10’のOSあるいは他のアプリケーションが保持している現在時刻情報を取得する(D6)。代替的に、移動体通信網およびインターネットを介して、勤務情報管理サーバ30’から現在時刻情報を取得してもよい。次に、勤務情報入力画面表示機能103’は、取得した現在位置情報および現在時刻情報を反映した勤務情報入力画面を表示する(D7)。図16は、この勤務情報入力画面を示す図である。勤務情報入力画面の「勤務開始時刻入力」ボタン1091’を押下して勤務情報入力画面を表示する場合は、取得した現在位置情報および現在時刻情報が、勤務情報入力画面上の出社時刻および出社位置に表示され、「勤務終了時刻入力」ボタン1092’を押下して当該画面を表示する場合は、取得した現在位置情報および現在時刻情報が退社時刻および退社位置に表示される。勤務情報入力画面には、第1実施例と同様に、業務開始時刻あるいは業務終了時刻が入力されていない勤務情報のみが日付毎に表示される。
【0039】
ここで、端末用アプリケーションは、社員により業務開始時刻あるいは業務終了時刻が入力されて「確定」ボタン1032’が押下されるのを待つ。勤務情報入力画面に業務開始時刻あるいは業務終了時刻が入力され、「確定」ボタン1032’が押下されると、勤務情報保存機能105’が、勤務情報(出社あるいは退社した年月日、出社時刻あるいは退社時刻、出社位置あるいは退社位置、および入力された業務開始時刻あるいは業務終了時刻)をICチップの記憶装置11’の勤務情報保存領域112a’に保存する(D8)。このとき、メニュー画面の「勤務開始時刻入力」ボタン1091’が押下され、かつ勤務情報入力画面の「確定」ボタン1032’が押下された場合は、出社した年月日、出社時間、業務開始時刻、および出社位置が勤務情報保存領域112a’に保存される。一方、メニュー画面の「勤務終了時刻入力」ボタン1092’が押下され、かつ勤務情報入力画面の「確定」ボタン1032’が押下された場合、通常、既に存在している退社した年月日に該当する勤務情報保存領域112a’のレコードに、退社時間、業務終了時刻、および退社位置が保存される。
【0040】
本実施例は、出社に関する勤務情報(出社時刻、出社位置、および業務開始時刻)と退社に関する勤務情報(退社時刻、退社位置、および業務終了時刻)を同一画面上に表示するように構成されているが、代替的に、これらの出社に関する勤務情報と退社に関する勤務情報を別の画面に表示するようにしてもよい。また、勤務情報入力画面の所定の表示部分をマスクしてもよい。即ち、「勤務開始時刻入力」ボタンを押下して勤務情報入力画面を表示する場合は、退社に関する情報をマスクし、「勤務終了時刻入力」ボタンを押下して勤務情報入力画面を表示する場合は、出社に関する情報をマスクしてもよい。これにより、利用者が、勤務情報入力画面上の誤った位置に勤務開始時刻あるいは勤務終了時刻を入力するのを防止できる。
【実施例3】
【0041】
本発明の第3実施例は、企業に勤務する上司である社員が、当該上司が管理する部下である社員の勤務情報を承認することができる情報端末を利用した勤務情報管理システムである。図17は、本実施例に係る勤務情報管理システムの全体構成を示す概略図である。本実施例の構成は、前述した第1実施例とほぼ同じ構成であるが、以下の点が異なる。携帯電話10’’は、上司に割り当てられた携帯電話である。この携帯電話10’’のICチップの記憶装置11’’は、上司の社員IDを保存する社員情報保存領域111’’と、上司の勤務情報を保存する勤務情報保存領域112a’’と、当該上司が管理する部下の勤務情報を保存する部下用勤務情報保存領域112b’’とを備えている。この部下用勤務情報112b’’には、部下の社員ID、出社あるいは退社した年月日、出社時刻、業務開始時刻、出社位置、退社時刻、業務終了時刻、退社位置、および勤務情報を承認したか否かを示す承認情報が保存される。この承認情報は、「済」、「未」、および「不可」で構成されている。また、本実施例の携帯電話10’’は、勤務情報承認画面を表示する勤務情報承認画面表示機能114’’を備えている。さらに、本実施例の情報端末20’’は、勤務情報管理サーバ30’’から、承認されていない部下の勤務情報を取得する勤務情報取得機能205’’を備えている。さらに、本実施例の勤務情報管理サーバ30’’は、社員構成データベース33’’を備えており、この社員構成データベース33’’は、上司の社員IDが登録されている上司社員ID格納領域33a’’と、この上司が管理する部下の社員IDが登録されている社員ID格納領域33b’’とで構成されている。図18は、勤務情報管理サーバ30’’の勤務情報データベース31’’の勤務情報テーブル31b’’を示す図である。この勤務情報テーブル31b’’は、社員ID毎に用意されており、出社あるいは退社した年月日、出社時刻、業務開始時刻、出社位置、退社時刻、業務終了時刻、および退社位置に加え、承認情報が保存される。
【0042】
次に、図19を参照して、未承認の部下の勤務情報を当該管理サーバから取得する処理について説明する。
【0043】
上司が、出社あるいは退社時に携帯電話10’’を情報端末20’’にかざすと、携帯電話10’’のICチップに内蔵された認証機能(図示せず)および情報端末20’’の認証機能201’’により、携帯電話10’’と情報端末20’’の認証処理が行われる(E1)。この認証結果が正当である場合、携帯電話10’’のアプリケーション起動機能101’’が呼び出されて、携帯電話用アプリケーションが起動する(E2)。次に、サーバ未送信勤務情報送信機能107’’が、記憶装置11’’の社員情報保存領域111’’に保存されている上司用社員IDを情報端末20’’に送信する(E3)。情報端末20’’のサーバ未送信勤務情報受信機能203’’が、当該上司用社員IDを受信し(E4)、サーバ未送信勤務情報送信機能204’’が、当該上司用社員IDを管理サーバ30’’に送信する(E5)。管理サーバ30’’の勤務情報送受信および登録機能301’’が当該上司用社員IDを受信し、この上司用社員IDをキーとして、社員構成データベース33’’からこの上司が管理する部下の社員IDを検索する(E6)。次に、勤務情報送受信および登録機能301’’は、検索した部下の社員IDと「未承認」となっている承認情報とをキーとして、勤務情報データベース31’’から未承認の勤務情報を取得する(E7)。次いで、勤務情報送受信および登録機能301’’は、当該未承認の勤務情報を情報端末20’’に送信する(E8)。情報端末20’’の勤務情報取得機能205’’が、当該未承認勤務情報を取得すると(E9)、現在時刻および勤務情報送信機能202’’が、当該未承認勤務情報を携帯電話10’’に送信する(E10)。次に、携帯電話10’’の現在時刻および勤務情報受信機能102’’が、当該未承認の勤務情報を受信する(E11)。勤務情報保存機能105’’が、受信した未承認の勤務情報を記憶装置11’’の部下用勤務情報保存領域112b’’に保存する(E12)。
【0044】
次に、図20を参照して、上司が、携帯電話10’’を利用して部下の勤務情報を承認するときの処理について説明する。初めに上司は、携帯電話10’’を操作してアプリケーション起動機能101’’を呼び出し、携帯電話用アプリケーションを起動する(F1)。次に、このアプリケーション起動機能101’’がメニュー画面表示機能109’’を呼び出し、このメニュー画面表示機能109’が、メニュー画面を表示する(F2)。図21は、このメニュー画面を示す図である。このメニュー画面の「勤務情報承認」ボタン1093’’が押下されると、勤務情報承認画面表示機能114’’が、記憶装置11’’の部下用勤務情報保存領域112b’’に保存されている勤務情報を読み出し、勤務情報承認画面を表示する(F3)。図22は、この勤務情報承認画面を示す図である。この画面には、サーバに送信されていない部下の勤務情報が表示される。上司は、この画面上で部下の勤務情報の承認情報を変更することができる。
【0045】
ここで、上司により勤務情報承認画面のボタンが押下されると、勤務情報承認画面表示機能114’’は、いずれのボタンが押下されたかを確認する(F4)。「確認」ボタン1141’’が押下された場合、勤務情報保存機能105’’が、変更された承認情報を記憶装置11’’の部下用勤務情報保存領域112b’’に更新する(F5)。「一括承認」ボタン1142’’が押下された場合、勤務情報承認画面表示機能114’’は、画面に表示されている総ての勤務情報の承認情報を「済」に変更する(F6)。「メニュー」ボタン1143’’が押下された場合、勤務情報承認画面表示機能114’’は、メニュー画面表示機能109’’を呼び出し、当該メニュー画面表示機能109’’が、再びメニュー画面を表示する(F7)。
【0046】
本実施例では、利用者が、勤務情報承認画面上で部下の勤務情報の承認情報のみを変更できるように構成されているが、代替的に、その他の勤務情報(出社あるいは退社した年月日、出社時刻、業務開始時刻、出社位置、退社時刻、業務終了時刻、または退社位置)を変更できるようにしてもよい。
【0047】
本実施例における携帯電話に保存されている部下の勤務情報を管理サーバ30’’に送信する処理は、第1実施例の携帯電話に保存されている勤務情報を管理サーバに送信する処理と同じである。また、部下の勤務情報を管理サーバ30’’に送信するときに、管理サーバ30’’から部下の未承認の勤務情報を取得してもよい。
【0048】
本発明の好適な実施例を示し説明したが、本発明の目的または特徴から逸脱しない範囲で様々な変更を加えることができる。特に、上述した実施例では、携帯電話用アプリケーションを携帯電話の記憶装置に保存することを前提に説明しているが、当該アプリケーションをICチップのEEPROM等に保存して、当該アプリケーションを動作させてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、企業や各種団体、学校等における勤務管理あるいは出欠席管理に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】図1は、本発明の第1実施例に係る非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯電話を利用した勤務情報管理システムの全体構成を示す概略図である。
【図2】図2は、第1実施例に係る勤務情報管理システムの機能を示したブロック図である。
【図3】図3は、第1実施例のセキュリティ対策機能を示したブロック図である。
【図4】図4は、第1実施例の勤務管理サーバの勤務情報テーブルを示す図である。
【図5】図5は、第1実施例の携帯電話用アプリケーションのダウンロード処理を示した図である。
【図6】図6は、第1実施例の認証データベースを示した図である。
【図7】図7は、第1実施例の出社および退社時の勤務情報を登録する処理を示した図である。
【図8】図8は、第1実施例の勤務情報入力画面を示す図である。
【図9】図9は、第1実施例の未送信勤務情報画面を示す図である。
【図10】図10は、第1実施例の携帯電話用アプリケーションのメニュー画面を示す図である。
【図11】図11は、第1実施例の携帯電話紛失時における携帯電話用アプリケーションをロックする処理を示した図
【図12】図12は、本発明の第2実施例に係る勤務情報管理システムの全体構成を示す概略図である。
【図13】図13は、第2実施例の勤務情報データベース31’の勤務情報テーブル31b’を示す図である。
【図14】図14は、第2実施例による外出先で勤務情報を登録する処理を示した図である。
【図15】図15は、第2実施例の携帯電話用アプリケーションのメニュー画面を示す図である。
【図16】図16は、第2実施例の携帯電話用アプリケーションの勤務情報入力画面を示す図である。
【図17】図17は、本発明に係る第3実施例の勤務情報管理システムの全体構成を示す概略図である。
【図18】図18は、第3実施例の勤務情報データベース31’’の勤務情報テーブル31b’’を示す図である。
【図19】図19は、第3実施例による未承認の部下の勤務情報を取得する処理を示した図である。
【図20】図20は、上司である利用者が情報端末を利用して部下の勤務情報を承認するときの処理を示した図である。
【図21】図21は、第3実施例の携帯電話用アプリケーションのメニュー画面を示す図である。
【図22】図22は、第3実施例の携帯電話用アプリケーションの勤務情報承認画面を示す図である。
【符号の説明】
【0051】
10 非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯電話
20 非接触型ICリーダ/ライタを備える情報端末
30 勤務情報管理サーバ
40 インターネット
50 移動体通信網
60 イントラネット用サーバ
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯端末を用いた勤務情報管理システムに関し、特に、非接触型ICによる近距離無線通信手段を備えた携帯端末を利用して、企業の社員等の勤務情報を管理する方法およびシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、企業における社員の出社時刻および退社時刻等の勤務情報の管理は、これらの勤務情報をタイムカードに印字したり、あるいは社内のイントラネットに接続されたPC等の情報端末の画面上でこれらの勤務情報を入力することにより行われている。また、このようにして入力された勤務情報の承認は、承認者である上司が、イントラネットに接続されたPC等の情報端末を利用してこれらの勤務情報を承認することにより行われている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、これらの管理方法は、外出先で勤務情報の登録を行うことができないという課題があった。この課題を解決するために、携帯端末を利用した勤務情報管理システムが提案されている(特許文献1乃至3)。しかしながら、これらの文献に開示されている勤務情報管理システムでは、携帯端末に入力した勤務情報を、移動体通信網を介して管理用サーバに送信するため、管理サーバに勤務情報を送信する度にパケット通信による料金が発生してしまい、運用コストがかかるという問題がある。
【0004】
これに対し、特許文献3に開示されている勤務情報管理システムは、非接触型ICを搭載した携帯電話に保存されている勤務情報をICカードリーダを介して管理サーバに送信するため、前述したような勤務情報の送信によるパケット料金が発生しない。しかしながら、このシステムは、外出先で出社時刻あるいは退社時刻等の勤務情報を登録できないという問題がある。さらに、このシステムは、携帯端末を紛失してしまったときに、当該携帯端末に保存されている勤務情報を回収できないという問題がある。
【特許文献1】特開2007−26086号公報
【特許文献2】特開2005−173766号公報
【特許文献3】特開2006−40072号公報
【0005】
これらの問題を解決すべく、本発明は、勤務情報の送受信によるパケット料金を発生させず、外出先でも勤務情報の登録ができる携帯端末を利用した勤務情報管理方法およびシステムを提供することを目的とする。また、本発明は、勤務情報が保存された携帯端末を紛失してしまったときに、当該勤務情報を回収することができる勤務情報管理方法およびシステムを提供することを目的とする。さらに、本発明は、勤務情報の承認者が、イントラネット等の社内ネットワークに接続され固定されたPC等の情報端末を利用せずに、任意の場所で勤務情報を承認できる勤務情報管理方法およびシステムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯端末と、非接触型ICリーダ/ライタを備える情報端末と、通信ネットワークを介して当該情報端末に接続されたサーバ装置とを利用した勤務情報管理方法において、
前記携帯端末が、記憶装置に保存されている勤務情報を近距離無線通信により前記情報端末に送信するステップと、
前記情報端末が、前記勤務情報を受信して、当該受信した勤務情報を前記通信ネットワークを介して前記サーバ装置に送信するステップと、
前記サーバ装置が、前記情報端末から前記通信ネットワークを介して前記勤務情報を受信するステップとを備えることを特徴とする。
【0007】
また本発明は、前記携帯端末が、当該携帯端末の位置情報を取得可能なGPS機能を備え、前記携帯端末が、前記位置情報を取得し、当該位置情報を勤務情報として前記記憶装置に保存するステップを備えることを特徴とする。
【0008】
さらに本発明は、前記サーバ装置が、移動体通信網を介して前記携帯端末にロック信号を送信するステップと、前記携帯端末が、前記ロック信号を受信して、前記ロック信号を受信した場合に勤務情報の入力、参照、および保存ができないようにするステップとを備えることを特徴とする。
【0009】
さらに本発明は、前記携帯端末が、前記ロック信号を受信した場合に、前記携帯端末の記憶装置に保存されている勤務情報を移動体通信網を介して前記サーバ装置に送信するステップを備えることを特徴とする。
【0010】
さらに本発明は、前記携帯端末が、前記ロック信号を受信した場合に、前記携帯端末の記憶装置に保存されている勤務情報を削除するステップを備えることを特徴とする。
【0011】
さらに本発明は、前記サーバ装置が、前記ロック信号を受信した携帯端末から勤務情報を取得し、当該勤務情報を前記携帯端末とは別の携帯端末に送出するステップを備えることを特徴とする。
【0012】
さらに本発明は、前記サーバ装置が、勤務情報の承認を行う管理者のIDおよび当該管理者が管理する被管理者のIDが登録された第1のデータベースと、前記ID毎に勤務情報が登録された第2のデータベースと、前記被管理者の勤務情報を前記情報端末に送信する手段とを備え、前記情報端末が、当該勤務情報を受信する手段と、当該勤務情報を前記携帯端末に送信する手段とを備え、前記携帯端末が、当該勤務情報を受信する手段を備え、
前記携帯端末が、当該携帯端末に保存されている前記管理者IDを、前記情報端末を介して前記サーバ装置に送信するステップと、
当該サーバ装置が、前記管理者IDに基づいて前記第1のデータベースから被管理者IDを検索して、当該被管理者IDに関連する勤務情報を前記第2のデータベースから取得し、当該勤務情報を前記情報端末を介して前記携帯端末に送信するステップとを備え、前記携帯端末が受信した勤務情報を前記管理者に提示して承認を受けられるようにしたことを特徴とする。
【発明の効果】
【0013】
本発明は、非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯端末と、非接触型ICリーダ/ライタを備える情報端末と、通信ネットワークを介して当該情報端末に接続されたサーバ装置とを利用するため、パケット料金を発生させずに勤務情報の送受信を行うことができる。また、本発明は、携帯端末が、当該携帯端末の位置情報を取得可能なGPS機能を備え、前記携帯端末が前記位置情報を取得し、当該位置情報を勤務情報として保存し、利用者に勤務情報を提示するため、外出先でも勤務情報の登録ができる。
【0014】
さらに本発明は、携帯端末が、当該携帯端末に保存されている勤務情報を移動体通信網を介してサーバ装置に送信する手段を備えているため、携帯端末を紛失してしまったときに、この携帯端末に保存されている勤務情報を回収することができる。
【0015】
さらに本発明は、携帯端末が、部下の勤務情報をサーバ装置から取得して提示する手段を備えているため、勤務情報の承認者である上司が、イントラネット等の社内ネットワークに接続され固定されたPC等の情報端末を利用せずに、任意の場所で勤務情報を承認することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
以下、本発明を実施するための最良の形態について、添付の図面を参照しながら詳細に説明する。
【実施例1】
【0017】
本発明の第1実施例は、非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯電話を利用した企業に勤務する社員の勤務情報管理システムに関するものである。図1は、本実施例に係る非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯端末、例えば、携帯電話、PHS、またはPDA等を利用した勤務情報管理システムの全体構成を示す概略図である。本実施例に係る情報管理システムは、非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯電話10と、会社の玄関口等に設置され、携帯電話10と近距離無線通信を行う非接触型ICリーダ/ライタを備える情報端末20と、勤務情報管理サーバ30と、イントラネット用サーバ60と、各社員に割り当てられた社員用PC70とを備えている。情報端末20、勤務情報管理サーバ30、およびイントラネット用サーバ60は、イントラネット等の社内用通信ネットワーク80に接続されている。勤務情報管理サーバ30はまた、インターネット40に接続されており、当該インターネット40は、移動体通信網50に接続されている。
【0018】
図2は、本実施例に係る勤務情報管理システムの機能を示したブロック図である。本図に示すように、携帯電話10にインストールされる携帯電話用アプリケーションが、アプリケーションを起動する機能(以下、「アプリケーション起動機能」と記す)101と、近距離無線通信により情報端末20から現在の時刻を受信する機能102と、勤務情報入力画面を表示する機能103と、勤務情報管理サーバ30に送信していない勤務情報(以下、「サーバ未送信勤務情報」と記す)を表示する未送信勤務情報画面を表示する機能(以下、「未送信勤務情報画面表示機能」と記す)104と、携帯電話10のICチップの記憶装置11に勤務情報を保存する機能(以下、「勤務情報保存機能」と記す)105と、サーバ未送信勤務情報が存在するか確認する機能(以下、「サーバ未送信勤務情報確認機能」と記す)106と、取得したサーバ未送信勤務情報を近距離無線通信により情報端末20に送信する機能(以下、「サーバ未送信勤務情報送信機能」と記す)107と、セキュリティ対策機能108と、携帯電話用アプリケーションのメニュー画面を表示する機能(以下、「メニュー画面表示機能」と記す)109とを備えている。ICチップの記憶装置11は、社員情報保存領域111と、勤務情報保存領域112aとを備えている。ICチップの記憶装置11は、EEPROMあるいはフラッシュメモリ等の記憶装置である。この社員情報保存領域111には、社員IDが保存され、勤務情報保存領域112aには、勤務情報管理サーバ30に送信されていない社員ID、出社あるいは退社した年月日、出社時刻、勤務開始時刻、退社時刻、あるいは勤務終了時刻等の勤務情報が保存される。社員IDは、以降に説明する携帯電話用アプリケーションダウンロード処理により、社員が保有する携帯電話に保存される。出社あるいは退社した年月日、出社時刻、および退社時刻は、以降に詳細に説明するように、社員が会社の玄関口等に設置されている情報端末20に携帯電話10をかざすと、自動的に携帯電話10に入力される情報である。勤務開始時刻および勤務終了時刻は、社員が実際に業務を開始するときに、携帯電話用アプリケーションにより手動で入力する情報である。
【0019】
図3は、携帯電話を紛失した場合に、携帯電話用アプリケーションをロックし、携帯電話に保存されている勤務情報を取得するセキュリティ対策機能108を示したブロック図である。セキュリティ対策機能108は、勤務情報管理サーバ30からインターネット40および移動体通信網50を経由して携帯電話10に送信されるロック信号を受信する機能1081と、携帯電話用アプリケーションをロックして起動できないようにする機能1082と、ICチップの記憶装置11に保存されている社員IDおよび勤務情報を、移動体通信網50およびインターネット40を介して勤務管理サーバ30に送信する機能1083と、ICチップの記憶装置11に保存されている社員IDおよび勤務情報を消去する機能1084とを備えている。
【0020】
ここで再び図2を参照すると、情報端末20は、携帯電話10との相互認証を行う認証機能機能201と、近距離無線通信により現在の時刻を携帯電話10に送信する機能(以下、「現在時刻送信機能」と記す)202と、近距離無線通信により携帯電話10から勤務情報を受信する機能(以下、「サーバ未送信勤務情報受信機能」と記す)203と、この受信した勤務情報を勤務情報管理サーバ30に送信する機能(以下、「サーバ未送信勤務情報送信機能」と記す)204とを備えている。現在の時刻に関する情報は、情報端末20のOSあるいは他のプログラム(図示せず)が保持している。代替的に、情報管理サーバ30が現在の時刻情報を保持し、情報端末20が、この時刻情報を勤務情報管理サーバ30から受信するようにしてもよい。
【0021】
勤務情報管理サーバ30は、情報端末20から勤務情報を受信して勤務情報データベース31に登録する機能(以下、「勤務情報受信登録機能」と記す)301と、インターネット40および移動体通信網50を介して携帯電話10に携帯電話用アプリケーションを提供する機能(以下、「アプリケーション提供機能」と記す)302と、同様にインターネット40および移動体通信網50を介して情報端末10にロック信号を送信する機能303とを備えている。勤務情報受信登録機能301はまた、勤務情報管理サーバ30から携帯電話10にロック信号が送信された場合に、携帯電話10の記憶装置11に保存されている社員IDおよび勤務情報を受信する機能を備えている。勤務情報管理サーバ30はまた、勤務情報データベース31と、認証データベース32とを備えている。勤務情報データベース31は、社員ID格納領域31aと勤務情報テーブル31bとを有する。図6は、認証データベース32を示している。この認証データベース32は、社員ID格納領域32aと携帯電話10を識別する個体識別番号格納領域32bとを備えるデータベーステーブルであり、当該テーブルには、社員IDおよび個体識別番号が登録される。図4は、勤務管理サーバ30の勤務情報テーブル31bを示す図である。この勤務情報テーブル31bには、年月日、出社時刻、業務開始時刻、退社時刻、および業務終了時刻が登録される。
【0022】
次に、図5乃至11を参照して本実施例の処理、特に、携帯電話用アプリケーションのダウンロード処理、出社および退社時の勤務情報の登録処理、および携帯電話の紛失時における携帯電話用アプリケーションのロック処理について説明する。
【0023】
図5は、携帯電話用アプリケーションのダウンロード処理を示した図である。初めに、社員が、社員用PC70の画面上に表示されたイントラネット用サーバ60が提供するユーザ登録ページ61に社員IDを入力する(A1)。社員IDが入力されると、イントラネット用サーバ60は、当該社員ID情報を含むユーザ登録要求を勤務情報管理サーバ30に送信する(A2)。勤務情報管理サーバ30が当該ユーザ登録要求を受信すると、勤務情報管理サーバ30のアプリケーション提供機能302が、図6に示す認証データベース32の社員ID格納領域32aに社員IDを登録する(A3)。社員ID格納領域32aに社員IDが登録されると、アプリケーション提供機能302は、社員IDを含む一意のURLを作成し、当該URLをイントラネット用サーバ60に送信すると(A4)、当該URLが社員用PC70の画面上に表示される。
【0024】
次に、社員は、自己が管理する携帯電話10からサーバ30の当該URLにアクセスする(A5)。このURLに携帯電話10からのアクセスがあると、サーバ30のアプリケーション提供機能302は、当該URLから社員IDを取得すると共に、携帯電話10から送信される個体識別番号を取得可能なHTTPヘッダから当該携帯電話10の個体識別番号を取得する。アプリケーション提供機能302は、取得した社員IDを基に、認証データベース32を検索し、該当するレコードに個体識別番号を登録する(A6)。個体識別番号が登録されると、アプリケーション提供機能302は、携帯電話用アプリケーションを携帯電話10に送出する(A7)。
【0025】
本実施例では、勤務情報管理システムのユーザを登録する機能を勤務情報管理サーバ30とは別のサーバであるイントラネット用サーバ60に設けているが、代替的に、勤務情報管理サーバ30内にユーザを登録する機能を設けてもよい。また、本実施例では、アプリケーション提供機能302が、社員IDを含むURLをイントラネット用サーバ60に送信して、ユーザ登録ページ61に当該URLを表示しているが、代替的に、当該URLが記載された電子メールを携帯電話10に送信してもよい。
【0026】
図7は、出社および退社時の勤務情報を登録する処理を示した図である。携帯電話10を情報端末20にかざすと、携帯電話10のICチップに内蔵された認証機能(図示せず)および情報端末20の認証機能201により、携帯電話10と情報端末20の認証処理が行われる(B1)。この認証結果が正当である場合、携帯電話10のアプリケーション起動機能101が呼び出され、携帯電話用アプリケーションが起動すると共に(B2)、情報端末20の現在時刻送信機能202が、携帯電話10に現在時刻情報を送信する(B3)。携帯電話10の現在時刻受信機能102は、現在時刻情報を受信し、当該時刻情報を情報端末10のRAM等の記憶装置(図示せず)に一時的に保存する(B4)。また、現在時刻受信機能102は、受信した現在時刻情報が出社時刻かあるいは退社時刻かを判断する(B5)。これは、1)ICチップの記憶装置11に保存されている直近の時刻情報が出社時刻かあるいは退社時刻であるか、2)取得した現在時刻情報が、当該現在時刻情報を受信した日において何回目に取得された時刻情報であるか、または3)取得した現在時刻情報がいずれの所定の時間帯(例えば、出社時刻であれば6:00〜13:00、退社時刻であれば13:00〜翌朝6:00)に属するかを判断することにより行われる。この判断の結果は、携帯電話10のRAM等の記憶装置に一時的に保存される。本実施例では、管理サーバ30に送信された勤務情報が、サーバに送信されていない勤務情報と共に、所定の期間を設けずにICチップの記憶装置11に保存されるが、代替的に、勤務情報を管理サーバ30に送信した後に、サーバに送信済の勤務情報を記憶装置11から削除してもよい。この場合でも、ステップB5で使用される直近の勤務情報をICチップの記憶装置11に保持しておくことが好適である。また、本実施例では、利用者の勤務情報がICチップの記憶装置11に保存されるが、代替的または追加的に携帯電話の他の記憶装置に保存してもよい。
【0027】
次に、携帯電話10のサーバ未送信勤務情報確認機能106が、管理サーバ30に送信されていない且つ送信可能な勤務情報がICチップの記憶装置11にあるか否かを判断する(B6)。これは、サーバ未送信勤務情報確認機能106が、例えば、記憶装置11に保存されている勤務情報が管理サーバに送信されたことを示すフラグに基づいて、管理サーバ30に送信されていない勤務情報を判断し、この勤務情報のうち業務開始時刻および業務終了時刻が入力されている勤務情報を、管理サーバ30に送信可能な勤務情報として判断することにより行われる。サーバに送信されていない且つ送信可能な勤務情報が記憶装置11にある場合(ステップB6「YES」)、サーバ未送信勤務情報送信機能107が、この勤務情報(社員ID、出社あるいは退社した年月日、出社時刻、業務開始時刻、退社時刻、および業務終了時刻)を情報端末20に送信する(B7)。サーバ未送信勤務情報送信機能107はまた、送信された勤務情報に関連する記憶装置11の勤務情報保存領域112aに、当該勤務情報がサーバに送信されたことを示すフラグ(図示せず)を付加する。次に、情報端末20のサーバ未送信勤務情報受信機能203がサーバ未送信勤務情報を受信する(B8)と、サーバ未送信勤務情報送信機能204が、当該サーバ未送信勤務情報を管理サーバ30に送信する(B9)。管理サーバ30の勤務情報受信登録機能301は、サーバ未送信勤務情報を受信し(B10)、当該勤務情報に含まれている社員IDに基づいて、勤務情報データベース31内の勤務情報テーブル31bを参照し、該当するレコードに当該勤務情報(出社あるいは退社した年月日、出社時刻、業務開始時刻、退社時刻、または業務終了時刻)を保存する(B11)。
【0028】
ステップB6において、サーバ未送信勤務情報がICチップの記憶装置11内に存在しないと判断された場合(ステップB6「NO」)、あるいはステップB7でサーバ未送信勤務情報を送信した後、勤務情報入力画面表示機能103が、前記フラグを利用してICチップの記憶装置11からサーバ未送信勤務情報を読み出し、勤務情報入力画面を表示する(B12)。図8は、この勤務情報入力画面を示す図である。勤務情報入力画面には、業務開始時刻あるいは業務終了時刻が入力されていない勤務情報が日付毎に表示される。ここで、端末用アプリケーションは、利用者が業務開始時刻あるいは業務終了時刻を入力して「確定」ボタンを押下するのを待つ。
【0029】
通常、社員は、勤務情報入力画面の業務開始時刻あるいは業務終了時刻の未入力部分(ハッチ部分)に業務開始時刻あるいは業務終了時刻を手動で入力する。利用者が「確定」ボタンを押下すると、勤務情報保存機能105が、勤務情報(出社あるいは退社した年月日、出社時刻あるいは退社時刻、および入力された業務開始時刻あるいは業務終了時刻)をICチップの記憶装置11の勤務情報保存領域112aに保存する(B13)。これらの情報がICチップの記憶装置11に保存されると、勤務情報入力画面表示機能103は勤務情報入力画面を更新し、勤務情報入力画面には、業務開始時刻あるいは業務終了時刻が入力された勤務情報が表示されなくなる。
【0030】
また、社員は、勤務情報入力画面の「未送信勤務情報を確認」ボタン1031を押下することにより、サーバ未送信勤務情報の確認をすることができる。「未送信勤務情報を確認」ボタン1031が押下されると、未送信勤務情報画面表示機能104が、前記フラグを利用してICチップの記憶装置11から未送信勤務情報を読み出し、未送信勤務情報画面を表示する。図9は、この未送信勤務情報画面を示す図である。未送信勤務情報画面には、サーバに送信されていない総ての勤務情報が表示される。
【0031】
さらに、社員は、携帯電話10を情報端末20にかざすとき以外にも、勤務情報を確認したり、業務開始時刻あるいは業務終了時刻を入力することができる。社員が携帯電話10を操作して携帯電話用アプリケーションを起動させると、アプリケーション起動機能101が、メニュー画面表示機能109を呼び出す。メニュー画面表示機能109は、メニュー画面を表示する。図10は、このメニュー画面を示す図である。メニュー画面の「勤務情報入力」ボタン1091が押下されると、メニュー画面表示機能109が、勤務情報入力画面表示機能103を呼び出し、当該勤務情報入力画面表示機能103が、図8に示す勤務情報入力画面を表示する。また、メニュー画面の「未送信勤務情報を確認」ボタン1092が押下されると、メニュー画面表示機能109が、未送信勤務情報画面表示機能104を呼び出し、当該勤務情報入力画面表示機能103が、図9に示す未送信勤務情報画面を表示する。このようにして利用者は、いつでも勤務情報の確認や業務開始時刻あるいは業務終了時刻の入力を行うことができる。
【0032】
次に、図3および図11を参照して、携帯電話の紛失時に携帯電話用アプリケーションをロックする処理を説明する。
【0033】
本発明の勤務情報管理システムは、携帯電話を紛失してしまった場合に、遠隔操作により携帯電話用アプリケーションをロックすることができる。図11は、携帯電話の紛失時における携帯電話用アプリケーションをロックする処理を示した図である。社員が携帯電話を紛失してしまったときは、その旨をサーバ30の管理者に報告し、当該サーバ管理者は、携帯電話10にロック信号を送信するために管理サーバ30を操作する。これにより、管理サーバ30のロック信号送信機能303が、インターネット40および移動体通信網50を介して携帯電話10にロック信号を送信する(C1)。携帯電話10のロック信号受信機能1081がロック信号を受信すると(C2)、携帯電話用アプリケーションロック機能1082が、携帯電話用アプリケーションをロックして、勤務情報入力画面を起動できないようにし(C3)、勤務情報の入力、参照、および保存ができないようにする。さらに、携帯電話用アプリケーションロック機能1082は、既に起動している勤務情報入力画面に対する操作を無効にし、あるいは既に起動している勤務情報入力画面をシャットダウンさせてもよい。次に、勤務管理サーバ30に勤務情報を送信する機能1083が、インターネット40および移動体通信網50を介して、ICチップの記憶装置11に保存されている社員IDおよび勤務情報を勤務管理サーバ30に送信する(C4)。管理サーバ30がこれらの情報を受信すると(C5)、勤務情報受信登録機能301が、受信した社員IDに基づいて、勤務情報テーブル31bを参照し、受信した勤務情報を該当するレコードに保存する(C6)。次に、社員IDおよび勤務情報を消去する機能1084が、ICチップの記憶装置11の社員情報保存領域111および勤務情報保存領域112aに保存されている社員IDと勤務情報を消去する(C7)。代替的に、ICチップの記憶装置11の社員IDおよび勤務情報だけでなく、携帯電話用アプリケーションプログラムも同時に消去してもよい。
【0034】
さらに、社員は、新たに割り当てられた携帯電話に携帯電話用アプリケーションと、ステップC6で管理サーバ30の勤務情報テーブル31bに保存された自分の勤務情報とをダウンロードすることができる。この処理は、以下に示す処理を除いて、前述した携帯電話用アプリケーションダウンロード処理と同様である。
【0035】
社員が、新たに割り当てられた携帯電話から、事前に指定されたサーバ30のURLにアクセスすると、サーバ30のアプリケーション提供機能302は、当該URLから社員IDを取得すると共に、新たな携帯電話から送信される個体識別番号を取得可能なHTTPヘッダから当該携帯電話の個体識別番号を取得する。アプリケーション提供機能302は、社員IDを基に、認証データベース32を参照し、該当するレコードに当該取得した個体識別番号を登録する。ここで、認証データベース32に既に別の個体識別番号が登録されている場合、アプリケーション提供機能302は、社員IDを基に、勤務情報データベース32を参照し、該当する勤務情報を取得し、当該勤務情報と携帯電話用アプリケーションとを新たな携帯電話に送出する。これにより、紛失前の携帯電話の情報を新たな携帯電話に設定することができる。
【実施例2】
【0036】
本発明の第2実施例は、企業に勤務する社員が、外出先で勤務情報を登録することができる勤務情報管理システムである。図12は、本実施例に係る勤務情報管理システムの全体構成を示す概略図である。本実施例の構成は、前述した第1実施例とほぼ同じ構成であるが、以下の点が異なる。本実施例に係る携帯電話10’は、携帯電話の位置情報を取得可能なGPS機能113’を備えている。また、本実施例の携帯電話用アプリケーションは、現在位置を取得する機能110’を備えている。さらに、本実施例の携帯電話10’のICチップの記憶装置11’の勤務情報保存領域112a’には、社員ID、出社あるいは退社した年月日、出社時刻、業務開始時刻、退社時刻、および業務終了時刻に加え、出社位置および退社位置が保存される。図13は、勤務情報管理サーバ30’の勤務情報データベース31’の勤務情報テーブル31b’を示す図である。この勤務情報テーブル31b’には、出社あるいは退社した年月日、出社時刻、業務開始時刻、退社時刻、および業務終了時刻に加え、出社位置および退社位置が保存される。
【0037】
次に、図14を参照して本実施例の外出先で勤務情報を登録する処理について説明する。本実施例のその他の処理、例えば、携帯電話用アプリケーションのダウンロード処理、出社および退社時の勤務情報の登録処理、および携帯電話の紛失時における携帯電話用アプリケーションのロック処理は、第1実施例と同じである。
【0038】
社員者は、携帯電話10’を操作してアプリケーション起動機能101’を呼び出し、情報端末用アプリケーションを起動する(D1)。次に、このアプリケーション起動機能101’がメニュー画面表示機能109’を呼び出し、当該メニュー画面表示機能109’が、図15に示すメニュー画面を表示する(D2)。メニュー画面表示機能109’は、利用者がメニュー画面のいずれのボタンを押下したかを確認する(D3)。メニュー画面の「勤務開始時刻入力」ボタン1091’あるいは「勤務終了時刻入力」ボタン1092’が押下されると、勤務情報入力画面表示機能103’が呼び出される(D4)。次に、勤務情報入力画面表示機能103’は、現在位置情報取得機能110’を呼び出し、当該現在位置情報取得機能110’は、携帯電話10’に内蔵されているGPS機能113’から現在位置情報を取得する(D5)。また、勤務情報入力画面表示機能103’は、携帯電話10’のOSあるいは他のアプリケーションが保持している現在時刻情報を取得する(D6)。代替的に、移動体通信網およびインターネットを介して、勤務情報管理サーバ30’から現在時刻情報を取得してもよい。次に、勤務情報入力画面表示機能103’は、取得した現在位置情報および現在時刻情報を反映した勤務情報入力画面を表示する(D7)。図16は、この勤務情報入力画面を示す図である。勤務情報入力画面の「勤務開始時刻入力」ボタン1091’を押下して勤務情報入力画面を表示する場合は、取得した現在位置情報および現在時刻情報が、勤務情報入力画面上の出社時刻および出社位置に表示され、「勤務終了時刻入力」ボタン1092’を押下して当該画面を表示する場合は、取得した現在位置情報および現在時刻情報が退社時刻および退社位置に表示される。勤務情報入力画面には、第1実施例と同様に、業務開始時刻あるいは業務終了時刻が入力されていない勤務情報のみが日付毎に表示される。
【0039】
ここで、端末用アプリケーションは、社員により業務開始時刻あるいは業務終了時刻が入力されて「確定」ボタン1032’が押下されるのを待つ。勤務情報入力画面に業務開始時刻あるいは業務終了時刻が入力され、「確定」ボタン1032’が押下されると、勤務情報保存機能105’が、勤務情報(出社あるいは退社した年月日、出社時刻あるいは退社時刻、出社位置あるいは退社位置、および入力された業務開始時刻あるいは業務終了時刻)をICチップの記憶装置11’の勤務情報保存領域112a’に保存する(D8)。このとき、メニュー画面の「勤務開始時刻入力」ボタン1091’が押下され、かつ勤務情報入力画面の「確定」ボタン1032’が押下された場合は、出社した年月日、出社時間、業務開始時刻、および出社位置が勤務情報保存領域112a’に保存される。一方、メニュー画面の「勤務終了時刻入力」ボタン1092’が押下され、かつ勤務情報入力画面の「確定」ボタン1032’が押下された場合、通常、既に存在している退社した年月日に該当する勤務情報保存領域112a’のレコードに、退社時間、業務終了時刻、および退社位置が保存される。
【0040】
本実施例は、出社に関する勤務情報(出社時刻、出社位置、および業務開始時刻)と退社に関する勤務情報(退社時刻、退社位置、および業務終了時刻)を同一画面上に表示するように構成されているが、代替的に、これらの出社に関する勤務情報と退社に関する勤務情報を別の画面に表示するようにしてもよい。また、勤務情報入力画面の所定の表示部分をマスクしてもよい。即ち、「勤務開始時刻入力」ボタンを押下して勤務情報入力画面を表示する場合は、退社に関する情報をマスクし、「勤務終了時刻入力」ボタンを押下して勤務情報入力画面を表示する場合は、出社に関する情報をマスクしてもよい。これにより、利用者が、勤務情報入力画面上の誤った位置に勤務開始時刻あるいは勤務終了時刻を入力するのを防止できる。
【実施例3】
【0041】
本発明の第3実施例は、企業に勤務する上司である社員が、当該上司が管理する部下である社員の勤務情報を承認することができる情報端末を利用した勤務情報管理システムである。図17は、本実施例に係る勤務情報管理システムの全体構成を示す概略図である。本実施例の構成は、前述した第1実施例とほぼ同じ構成であるが、以下の点が異なる。携帯電話10’’は、上司に割り当てられた携帯電話である。この携帯電話10’’のICチップの記憶装置11’’は、上司の社員IDを保存する社員情報保存領域111’’と、上司の勤務情報を保存する勤務情報保存領域112a’’と、当該上司が管理する部下の勤務情報を保存する部下用勤務情報保存領域112b’’とを備えている。この部下用勤務情報112b’’には、部下の社員ID、出社あるいは退社した年月日、出社時刻、業務開始時刻、出社位置、退社時刻、業務終了時刻、退社位置、および勤務情報を承認したか否かを示す承認情報が保存される。この承認情報は、「済」、「未」、および「不可」で構成されている。また、本実施例の携帯電話10’’は、勤務情報承認画面を表示する勤務情報承認画面表示機能114’’を備えている。さらに、本実施例の情報端末20’’は、勤務情報管理サーバ30’’から、承認されていない部下の勤務情報を取得する勤務情報取得機能205’’を備えている。さらに、本実施例の勤務情報管理サーバ30’’は、社員構成データベース33’’を備えており、この社員構成データベース33’’は、上司の社員IDが登録されている上司社員ID格納領域33a’’と、この上司が管理する部下の社員IDが登録されている社員ID格納領域33b’’とで構成されている。図18は、勤務情報管理サーバ30’’の勤務情報データベース31’’の勤務情報テーブル31b’’を示す図である。この勤務情報テーブル31b’’は、社員ID毎に用意されており、出社あるいは退社した年月日、出社時刻、業務開始時刻、出社位置、退社時刻、業務終了時刻、および退社位置に加え、承認情報が保存される。
【0042】
次に、図19を参照して、未承認の部下の勤務情報を当該管理サーバから取得する処理について説明する。
【0043】
上司が、出社あるいは退社時に携帯電話10’’を情報端末20’’にかざすと、携帯電話10’’のICチップに内蔵された認証機能(図示せず)および情報端末20’’の認証機能201’’により、携帯電話10’’と情報端末20’’の認証処理が行われる(E1)。この認証結果が正当である場合、携帯電話10’’のアプリケーション起動機能101’’が呼び出されて、携帯電話用アプリケーションが起動する(E2)。次に、サーバ未送信勤務情報送信機能107’’が、記憶装置11’’の社員情報保存領域111’’に保存されている上司用社員IDを情報端末20’’に送信する(E3)。情報端末20’’のサーバ未送信勤務情報受信機能203’’が、当該上司用社員IDを受信し(E4)、サーバ未送信勤務情報送信機能204’’が、当該上司用社員IDを管理サーバ30’’に送信する(E5)。管理サーバ30’’の勤務情報送受信および登録機能301’’が当該上司用社員IDを受信し、この上司用社員IDをキーとして、社員構成データベース33’’からこの上司が管理する部下の社員IDを検索する(E6)。次に、勤務情報送受信および登録機能301’’は、検索した部下の社員IDと「未承認」となっている承認情報とをキーとして、勤務情報データベース31’’から未承認の勤務情報を取得する(E7)。次いで、勤務情報送受信および登録機能301’’は、当該未承認の勤務情報を情報端末20’’に送信する(E8)。情報端末20’’の勤務情報取得機能205’’が、当該未承認勤務情報を取得すると(E9)、現在時刻および勤務情報送信機能202’’が、当該未承認勤務情報を携帯電話10’’に送信する(E10)。次に、携帯電話10’’の現在時刻および勤務情報受信機能102’’が、当該未承認の勤務情報を受信する(E11)。勤務情報保存機能105’’が、受信した未承認の勤務情報を記憶装置11’’の部下用勤務情報保存領域112b’’に保存する(E12)。
【0044】
次に、図20を参照して、上司が、携帯電話10’’を利用して部下の勤務情報を承認するときの処理について説明する。初めに上司は、携帯電話10’’を操作してアプリケーション起動機能101’’を呼び出し、携帯電話用アプリケーションを起動する(F1)。次に、このアプリケーション起動機能101’’がメニュー画面表示機能109’’を呼び出し、このメニュー画面表示機能109’が、メニュー画面を表示する(F2)。図21は、このメニュー画面を示す図である。このメニュー画面の「勤務情報承認」ボタン1093’’が押下されると、勤務情報承認画面表示機能114’’が、記憶装置11’’の部下用勤務情報保存領域112b’’に保存されている勤務情報を読み出し、勤務情報承認画面を表示する(F3)。図22は、この勤務情報承認画面を示す図である。この画面には、サーバに送信されていない部下の勤務情報が表示される。上司は、この画面上で部下の勤務情報の承認情報を変更することができる。
【0045】
ここで、上司により勤務情報承認画面のボタンが押下されると、勤務情報承認画面表示機能114’’は、いずれのボタンが押下されたかを確認する(F4)。「確認」ボタン1141’’が押下された場合、勤務情報保存機能105’’が、変更された承認情報を記憶装置11’’の部下用勤務情報保存領域112b’’に更新する(F5)。「一括承認」ボタン1142’’が押下された場合、勤務情報承認画面表示機能114’’は、画面に表示されている総ての勤務情報の承認情報を「済」に変更する(F6)。「メニュー」ボタン1143’’が押下された場合、勤務情報承認画面表示機能114’’は、メニュー画面表示機能109’’を呼び出し、当該メニュー画面表示機能109’’が、再びメニュー画面を表示する(F7)。
【0046】
本実施例では、利用者が、勤務情報承認画面上で部下の勤務情報の承認情報のみを変更できるように構成されているが、代替的に、その他の勤務情報(出社あるいは退社した年月日、出社時刻、業務開始時刻、出社位置、退社時刻、業務終了時刻、または退社位置)を変更できるようにしてもよい。
【0047】
本実施例における携帯電話に保存されている部下の勤務情報を管理サーバ30’’に送信する処理は、第1実施例の携帯電話に保存されている勤務情報を管理サーバに送信する処理と同じである。また、部下の勤務情報を管理サーバ30’’に送信するときに、管理サーバ30’’から部下の未承認の勤務情報を取得してもよい。
【0048】
本発明の好適な実施例を示し説明したが、本発明の目的または特徴から逸脱しない範囲で様々な変更を加えることができる。特に、上述した実施例では、携帯電話用アプリケーションを携帯電話の記憶装置に保存することを前提に説明しているが、当該アプリケーションをICチップのEEPROM等に保存して、当該アプリケーションを動作させてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0049】
本発明は、企業や各種団体、学校等における勤務管理あるいは出欠席管理に好適に用いることができる。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】図1は、本発明の第1実施例に係る非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯電話を利用した勤務情報管理システムの全体構成を示す概略図である。
【図2】図2は、第1実施例に係る勤務情報管理システムの機能を示したブロック図である。
【図3】図3は、第1実施例のセキュリティ対策機能を示したブロック図である。
【図4】図4は、第1実施例の勤務管理サーバの勤務情報テーブルを示す図である。
【図5】図5は、第1実施例の携帯電話用アプリケーションのダウンロード処理を示した図である。
【図6】図6は、第1実施例の認証データベースを示した図である。
【図7】図7は、第1実施例の出社および退社時の勤務情報を登録する処理を示した図である。
【図8】図8は、第1実施例の勤務情報入力画面を示す図である。
【図9】図9は、第1実施例の未送信勤務情報画面を示す図である。
【図10】図10は、第1実施例の携帯電話用アプリケーションのメニュー画面を示す図である。
【図11】図11は、第1実施例の携帯電話紛失時における携帯電話用アプリケーションをロックする処理を示した図
【図12】図12は、本発明の第2実施例に係る勤務情報管理システムの全体構成を示す概略図である。
【図13】図13は、第2実施例の勤務情報データベース31’の勤務情報テーブル31b’を示す図である。
【図14】図14は、第2実施例による外出先で勤務情報を登録する処理を示した図である。
【図15】図15は、第2実施例の携帯電話用アプリケーションのメニュー画面を示す図である。
【図16】図16は、第2実施例の携帯電話用アプリケーションの勤務情報入力画面を示す図である。
【図17】図17は、本発明に係る第3実施例の勤務情報管理システムの全体構成を示す概略図である。
【図18】図18は、第3実施例の勤務情報データベース31’’の勤務情報テーブル31b’’を示す図である。
【図19】図19は、第3実施例による未承認の部下の勤務情報を取得する処理を示した図である。
【図20】図20は、上司である利用者が情報端末を利用して部下の勤務情報を承認するときの処理を示した図である。
【図21】図21は、第3実施例の携帯電話用アプリケーションのメニュー画面を示す図である。
【図22】図22は、第3実施例の携帯電話用アプリケーションの勤務情報承認画面を示す図である。
【符号の説明】
【0051】
10 非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯電話
20 非接触型ICリーダ/ライタを備える情報端末
30 勤務情報管理サーバ
40 インターネット
50 移動体通信網
60 イントラネット用サーバ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯端末と、非接触型ICリーダ/ライタを備える情報端末と、通信ネットワークを介して当該情報端末に接続されたサーバ装置とを利用した勤務情報管理方法において、
前記携帯端末が、記憶装置に保存されている勤務情報を近距離無線通信により前記情報端末に送信するステップと、
前記情報端末が、前記勤務情報を受信して、当該受信した勤務情報を前記通信ネットワークを介して前記サーバ装置に送信するステップと、
前記サーバ装置が、前記情報端末から前記通信ネットワークを介して前記勤務情報を受信するステップとを備えることを特徴とする勤務情報管理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の勤務情報管理方法において、前記携帯端末が当該携帯端末の位置情報を取得可能なGPS機能を備えるとともに、前記方法が、
前記携帯端末が、前記位置情報を取得して前記勤務情報に関連づけて前記記憶装置に保存するステップを備えることを特徴とする勤務情報管理方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の勤務情報管理方法において、
前記サーバ装置が、移動体通信網を介して前記携帯端末にロック信号を送信するステップと、
前記携帯端末が、前記ロック信号を受信して、勤務情報の入力、参照、および保存ができないようにするステップとを備えることを特徴とする勤務情報管理方法。
【請求項4】
請求項3に記載の勤務情報管理方法において、前記携帯端末が、前記ロック信号を受信した場合に前記携帯端末の記憶装置に保存されている勤務情報を移動体通信網を介して前記サーバ装置に送信するステップを備えることを特徴とする勤務情報管理方法。
【請求項5】
請求項3または4に記載の勤務情報管理方法において、前記携帯端末が、前記ロック信号を受信した場合に前記携帯端末の記憶装置に保存されている勤務情報を削除するステップを備えることを特徴とする勤務情報管理方法。
【請求項6】
請求項4に記載の勤務情報管理方法において、前記サーバ装置が、前記ロック信号を受信した携帯端末から前記勤務情報を取得し、当該勤務情報を前記携帯端末とは別の携帯端末に送出するステップを備えることを特徴とする勤務情報管理方法。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の勤務情報管理方法において、前記サーバ装置が、勤務情報の承認を行う管理者のIDおよび当該管理者が管理する被管理者のIDが登録された第1のデータベースと、前記ID毎に勤務情報が登録された第2のデータベースと、前記被管理者の勤務情報を前記情報端末に送信する手段とを備え、前記情報端末が、前記勤務情報を受信する手段と、当該勤務情報を前記携帯端末に送信する手段とを備え、前記携帯端末が、当該勤務情報を受信する手段を備え、前記方法が、
前記携帯端末が、当該携帯端末に保存されている前記管理者IDを、前記情報端末を介して前記サーバ装置に送信するステップと、
当該サーバ装置が、前記第1のデータベースを参照して前記管理者IDに関連する被管理者IDを検索して、当該被管理者IDの勤務情報を前記第2のデータベースから取得し、当該勤務情報を前記情報端末を介して前記携帯端末に送信するステップとを備え、前記携帯端末が受信した勤務情報を前記管理者に提示して承認を受けられるようにしたことを特徴とする勤務情報管理方法。
【請求項8】
非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯端末と、非接触型ICリーダ/ライタを備える情報端末と、通信ネットワークを介して当該情報端末に接続されたサーバ装置とを備える勤務情報管理システムにおいて、
前記携帯端末が、勤務情報が保存される記憶装置と、当該記憶装置に保存されている勤務情報を近距離無線通信により前記情報端末に送信する手段とを備え、
前記情報端末が、前記勤務情報を受信する手段と、当該受信した勤務情報を前記通信ネットワークを介して前記サーバ装置に送信する手段とを備え、
前記サーバ装置が、前記情報端末から前記通信ネットワークを介して前記勤務情報を受信する手段を備えることを特徴とする勤務情報管理システム。
【請求項9】
請求項8に記載の勤務情報管理システムにおいて、前記携帯端末が、当該携帯端末の位置情報を取得可能なGPS機能と、前記位置情報を勤務情報として前記記憶装置に保存する手段とを備えることを特徴とする勤務情報管理システム。
【請求項10】
請求項8または9に記載の勤務情報管理システムにおいて、
前記サーバ装置が、移動体通信網を介して前記携帯端末にロック信号を送信する手段を備え、
前記携帯端末が、前記ロック信号を受信する手段と、前記ロック信号を受信した場合に勤務情報の入力、参照、および保存ができないようにする手段とを備えることを特徴とする勤務情報管理システム。
【請求項11】
請求項10に記載の勤務情報管理システムにおいて、
前記携帯端末がさらに、前記ロック信号を受信した場合に、前記携帯端末の記憶装置に保存されている勤務情報を移動体通信網を介して前記サーバ装置に送信する手段を備えることを特徴とする勤務情報管理システム。
【請求項12】
請求項10または11に記載の勤務情報管理システムにおいて、
前記携帯端末がさらに、前記ロック信号を受信した場合に、前記携帯端末の記憶装置に保存されている勤務情報を削除する手段を備えることを特徴とする勤務情報管理システム。
【請求項13】
請求項11に記載の勤務情報管理システムにおいて、前記サーバ装置がさらに、前記移動体通信網を介して前記勤務情報を提供する手段を備え、当該手段が、前記ロック信号を受信した携帯端末から取得した勤務情報を、当該携帯端末とは別の携帯端末に送出することを特徴とする勤務情報管理システム。
【請求項14】
請求項8乃至13のいずれか1項に記載の勤務情報管理システムにおいて、
前記サーバ装置が、勤務情報の承認を行う管理者のIDおよび当該管理者が管理する被管理者のIDが登録された第1のデータベースと、前記ID毎に勤務情報が登録された第2のデータベースと、前記被管理者の勤務情報を前記情報端末に送信する手段とを備え、
前記情報端末が、前記勤務情報を受信する手段と、当該勤務情報を前記携帯端末に送信する手段とを備え、
前記携帯端末が、当該勤務情報を受信する手段を備え、
前記携帯端末が、前記情報端末と通信した場合に、前記携帯端末に保存されている前記管理者IDを、前記情報端末を介して前記サーバ装置に送信し、当該サーバ装置が、前記管理者IDに基づいて前記第1のデータベースから被管理者IDを検索し、当該被管理者IDに関連する勤務情報を前記第2のデータベースから取得し、当該勤務情報を前記情報端末を介して前記携帯端末に送信し、前記携帯端末が受信した勤務情報を前記管理者に提示して承認を受けられるようにしたことを特徴とする勤務情報管理システム。
【請求項1】
非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯端末と、非接触型ICリーダ/ライタを備える情報端末と、通信ネットワークを介して当該情報端末に接続されたサーバ装置とを利用した勤務情報管理方法において、
前記携帯端末が、記憶装置に保存されている勤務情報を近距離無線通信により前記情報端末に送信するステップと、
前記情報端末が、前記勤務情報を受信して、当該受信した勤務情報を前記通信ネットワークを介して前記サーバ装置に送信するステップと、
前記サーバ装置が、前記情報端末から前記通信ネットワークを介して前記勤務情報を受信するステップとを備えることを特徴とする勤務情報管理方法。
【請求項2】
請求項1に記載の勤務情報管理方法において、前記携帯端末が当該携帯端末の位置情報を取得可能なGPS機能を備えるとともに、前記方法が、
前記携帯端末が、前記位置情報を取得して前記勤務情報に関連づけて前記記憶装置に保存するステップを備えることを特徴とする勤務情報管理方法。
【請求項3】
請求項1または2に記載の勤務情報管理方法において、
前記サーバ装置が、移動体通信網を介して前記携帯端末にロック信号を送信するステップと、
前記携帯端末が、前記ロック信号を受信して、勤務情報の入力、参照、および保存ができないようにするステップとを備えることを特徴とする勤務情報管理方法。
【請求項4】
請求項3に記載の勤務情報管理方法において、前記携帯端末が、前記ロック信号を受信した場合に前記携帯端末の記憶装置に保存されている勤務情報を移動体通信網を介して前記サーバ装置に送信するステップを備えることを特徴とする勤務情報管理方法。
【請求項5】
請求項3または4に記載の勤務情報管理方法において、前記携帯端末が、前記ロック信号を受信した場合に前記携帯端末の記憶装置に保存されている勤務情報を削除するステップを備えることを特徴とする勤務情報管理方法。
【請求項6】
請求項4に記載の勤務情報管理方法において、前記サーバ装置が、前記ロック信号を受信した携帯端末から前記勤務情報を取得し、当該勤務情報を前記携帯端末とは別の携帯端末に送出するステップを備えることを特徴とする勤務情報管理方法。
【請求項7】
請求項1乃至6のいずれか1項に記載の勤務情報管理方法において、前記サーバ装置が、勤務情報の承認を行う管理者のIDおよび当該管理者が管理する被管理者のIDが登録された第1のデータベースと、前記ID毎に勤務情報が登録された第2のデータベースと、前記被管理者の勤務情報を前記情報端末に送信する手段とを備え、前記情報端末が、前記勤務情報を受信する手段と、当該勤務情報を前記携帯端末に送信する手段とを備え、前記携帯端末が、当該勤務情報を受信する手段を備え、前記方法が、
前記携帯端末が、当該携帯端末に保存されている前記管理者IDを、前記情報端末を介して前記サーバ装置に送信するステップと、
当該サーバ装置が、前記第1のデータベースを参照して前記管理者IDに関連する被管理者IDを検索して、当該被管理者IDの勤務情報を前記第2のデータベースから取得し、当該勤務情報を前記情報端末を介して前記携帯端末に送信するステップとを備え、前記携帯端末が受信した勤務情報を前記管理者に提示して承認を受けられるようにしたことを特徴とする勤務情報管理方法。
【請求項8】
非接触型ICによる近距離無線通信手段を備える携帯端末と、非接触型ICリーダ/ライタを備える情報端末と、通信ネットワークを介して当該情報端末に接続されたサーバ装置とを備える勤務情報管理システムにおいて、
前記携帯端末が、勤務情報が保存される記憶装置と、当該記憶装置に保存されている勤務情報を近距離無線通信により前記情報端末に送信する手段とを備え、
前記情報端末が、前記勤務情報を受信する手段と、当該受信した勤務情報を前記通信ネットワークを介して前記サーバ装置に送信する手段とを備え、
前記サーバ装置が、前記情報端末から前記通信ネットワークを介して前記勤務情報を受信する手段を備えることを特徴とする勤務情報管理システム。
【請求項9】
請求項8に記載の勤務情報管理システムにおいて、前記携帯端末が、当該携帯端末の位置情報を取得可能なGPS機能と、前記位置情報を勤務情報として前記記憶装置に保存する手段とを備えることを特徴とする勤務情報管理システム。
【請求項10】
請求項8または9に記載の勤務情報管理システムにおいて、
前記サーバ装置が、移動体通信網を介して前記携帯端末にロック信号を送信する手段を備え、
前記携帯端末が、前記ロック信号を受信する手段と、前記ロック信号を受信した場合に勤務情報の入力、参照、および保存ができないようにする手段とを備えることを特徴とする勤務情報管理システム。
【請求項11】
請求項10に記載の勤務情報管理システムにおいて、
前記携帯端末がさらに、前記ロック信号を受信した場合に、前記携帯端末の記憶装置に保存されている勤務情報を移動体通信網を介して前記サーバ装置に送信する手段を備えることを特徴とする勤務情報管理システム。
【請求項12】
請求項10または11に記載の勤務情報管理システムにおいて、
前記携帯端末がさらに、前記ロック信号を受信した場合に、前記携帯端末の記憶装置に保存されている勤務情報を削除する手段を備えることを特徴とする勤務情報管理システム。
【請求項13】
請求項11に記載の勤務情報管理システムにおいて、前記サーバ装置がさらに、前記移動体通信網を介して前記勤務情報を提供する手段を備え、当該手段が、前記ロック信号を受信した携帯端末から取得した勤務情報を、当該携帯端末とは別の携帯端末に送出することを特徴とする勤務情報管理システム。
【請求項14】
請求項8乃至13のいずれか1項に記載の勤務情報管理システムにおいて、
前記サーバ装置が、勤務情報の承認を行う管理者のIDおよび当該管理者が管理する被管理者のIDが登録された第1のデータベースと、前記ID毎に勤務情報が登録された第2のデータベースと、前記被管理者の勤務情報を前記情報端末に送信する手段とを備え、
前記情報端末が、前記勤務情報を受信する手段と、当該勤務情報を前記携帯端末に送信する手段とを備え、
前記携帯端末が、当該勤務情報を受信する手段を備え、
前記携帯端末が、前記情報端末と通信した場合に、前記携帯端末に保存されている前記管理者IDを、前記情報端末を介して前記サーバ装置に送信し、当該サーバ装置が、前記管理者IDに基づいて前記第1のデータベースから被管理者IDを検索し、当該被管理者IDに関連する勤務情報を前記第2のデータベースから取得し、当該勤務情報を前記情報端末を介して前記携帯端末に送信し、前記携帯端末が受信した勤務情報を前記管理者に提示して承認を受けられるようにしたことを特徴とする勤務情報管理システム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図2】
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【図21】
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【公開番号】特開2009−217679(P2009−217679A)
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−62359(P2008−62359)
【出願日】平成20年3月12日(2008.3.12)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成21年9月24日(2009.9.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年3月12日(2008.3.12)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】
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