説明

非磁性管内面研磨装置

【課題】非磁性管の内面の汚れがひどい場合でも好適に用いることができ、長時間に亘って研磨作業を継続する場合でも研磨作業の効率が低下しない上、非磁性管の種類に応じて磁界の強度を容易に調整することが可能な非磁性管内面研磨装置を提供する。
【解決手段】研磨装置1は、横長な長方形状の支持台2の上面に、非磁性管Pを固定するための固定手段3、非磁性管Pの外部から外周方向に回転する磁界を発生させる回転磁界発生手段4等が設けられている。また、回転磁界発生手段4の後方には、研磨によって生ずる研磨屑を除去するために非磁性管P内を吸引する吸引手段8が設けられており、回転磁界発生手段4の側方には、回転磁界発生手段4を冷却するための冷却手段9が設けられている。一方、固定された非磁性管Pの内部には、長尺な円柱状の磁性体からなる研磨手段10,10・・が収容されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、非磁性管の内面を研磨するための研磨装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
非磁性管(すなわち、ステンレス、アルミニウム、黄銅等の非磁性体からなる円筒管)の内面に付着した残留物、汚れ等を落とすための研磨方法としては、磁性体からなる研磨手段(研磨工具)を非磁性管内に収容し、当該非磁性管に外部から磁場を印加することにより収容された磁性体を回転させ、回転した磁性体との衝突によって非磁性管の内面の付着物を掻き落とす方法が知られている。そして、そのように外部から磁場を印可して非磁性管の内面を研磨するための研磨装置として、特許文献1の如く、マグネットを非磁性管の外周方向に回転させることによって回転磁界を発生させる回転磁界発生手段と、非磁性管を回転させる回転駆動手段とを有するものが知られている。このような研磨装置によれば、溶剤等を用いることなく容易に非磁性管の内面を研磨することができる。
【0003】
【特許文献1】特開平5−337813号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、上記従来の研磨装置は、研磨作業にかかる時間に応じて研磨屑が堆積して研磨作業の効率が低下するため、非磁性管の内面の汚れがひどい場合には、研磨作業を途中で中断して非磁性管の内部の研磨屑を除去しなければならない、という不具合があった。また、回転磁界発生手段がマグネットにより回転磁界を発生させるものであるため、磁束密度の高い磁界を非磁性管の内部に発生させることができないので、汚れ度合いの大きな非磁性管を十分に研磨することができない、という不具合もあった。また、発生させる磁界の強さを調整することができないため、剛性の小さな非磁性管に使用した場合には、高い磁束密度に起因して高研磨手段が非磁性管の内面を傷付けてしまうこともあった。
【0005】
本発明の目的は、上記従来の研磨装置の問題点を解消し、非磁性管の内面の汚れがひどい場合でも好適に用いることができ、長時間に亘って研磨作業を継続する場合でも、研磨作業の効率が低下しない上、非磁性管の種類に応じて磁界の強度を容易に調整することが可能で実用的な非磁性管内面研磨装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の内、請求項1に記載された発明は、非磁性管の外部から外周方向に回転する磁界を発生させる回転磁界発生手段と、磁性を有する研磨手段とを備えており、非磁性管内に配置された研磨手段を、前記回転磁界発生手段により非磁性管内で内面に沿って周方向に回転させることによって、非磁性管の内面を研磨する研磨装置であって、研磨によって生ずる研磨屑を除去するために非磁性管内を吸引する吸引手段が設けられていることを特徴とするものである。
【0007】
請求項2に記載された発明は、請求項1に記載された発明において、前記回転磁界発生手段が、電磁誘導により磁界を生じさせるコイルに三相電源を接続し、前記コイルに冷却手段を設けたものであることを特徴とするものである。
【0008】
請求項3に記載された発明は、請求項1、または請求項2に記載された発明において、前記回転磁界発生手段が、前記非磁性管内で磁束密度50mT以上250mT以下の磁界を生じさせるものであるとともに、前記研磨手段が、長さが5mm以上30mm以下で直径0.5mm以上3.0mm以下の円柱状の磁性体であることを特徴とするものである。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載された非磁性管内面研磨装置は、研磨屑を除去するための吸引手段が設けられているため、研磨屑が研磨手段の回転を阻害しないので、非磁性管の内面の汚れがひどい場合でも、長時間に亘って研磨の効率を低下させることなく容易に研磨作業を継続することができる。
【0010】
請求項2に記載された非磁性管内面研磨装置は、回転磁界発生手段が、電磁誘導により磁界を生じさせるコイルに三相電源を接続したものであるため、非磁性管の内面の汚れがひどい場合でも好適に用いることができる上、非磁性管の種類に応じて発生させる磁界の強度を容易に調整することができる。また、コイルに冷却手段が設けられているため、長期間に亘って使用し続けた場合でも、コイルの発熱に起因して回転磁界発生手段内で絶縁破壊が発生して回転磁界を発生し続けることができなくなる、という不具合が生じない。
【0011】
請求項3に記載された非磁性管内面研磨装置は、回転磁界発生手段が非磁性管の内部において適度な強さで研磨手段を引き寄せるため、非磁性管の内面を非常に効率的に研磨することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0012】
以下、本発明に係る非磁性管内面研磨装置(以下、単に研磨装置という)の一実施形態について、図面に基いて詳細に説明する。
【0013】
[非磁性管内面研磨装置の構成]
図1は、本発明に係る研磨装置の概略を示したものであり、研磨装置1は、横長な長方形状の支持台2を有しており、当該支持台2の上面に、非磁性管Pを所定の高さで支持台2と平行に保持するための固定手段3、非磁性管Pの外部から外周方向に回転する磁界を発生させる回転磁界発生手段4、非磁性管Pの長手方向に沿って回転磁界発生手段4を移動させるための移動手段5等が設けられている。また、回転磁界発生手段4の後方には、研磨によって生ずる研磨屑を除去するために非磁性管P内を吸引する吸引手段8が設けられており、回転磁界発生手段4の側方には、回転磁界発生手段4を冷却するための冷却手段9が設けられている。一方、支持台2に固定された非磁性管Pの内部には、非磁性管Pの内面に沿って周方向に回転することにより非磁性管Pの内面に付着した残留物、汚れ等を掻き取るための研磨手段10,10・・が収容されている(図5参照)。
【0014】
図2、図3は、回転磁界発生手段4の設置部分の鉛直断面図(支持体の長手方向に沿って切断した鉛直断面図)であり、回転磁界発生手段4は、コア11とコイル12とからなる磁界発生体13を、当接板14a,14bを平行に立設させた支持体15によって固着させたものである。図4は、コア11を示したものであり、コア11は扁平な四角柱状に形成されており、非磁性管Pを挿通させるための円形の挿通孔16が中央に穿設されている。さらに、当該挿通孔16の周囲には、長尺な扇状を有する36個のスロット17,17・・が、挿通孔16を中心として放射状に設けられている。そして、所定の径(直径=約0.45mm)の導線が、2本束ねられて、各スロット17,17・・間に、相を重ねるように巻き付けられることによって、コイル12が形成された状態になっている(図2、図3参照)。かかる磁界発生体13は、支持体15の当接板14a,14bにコア11を挟み込んだ状態で固定されている。そして、当該支持体15が、移動手段5のガイドレール18,18にスライド可能に係合された状態になっている。また、当該磁界発生体13は、図5の如く、可変電圧・可変周波数電源部を構成する三相インバータ、開閉器、および三相電圧調整器を介して、三相3線式の電源と接続された状態になっている。なお、三相インバータ、開閉器、および三相電圧調整器は、三相電源31として機能するものである。
【0015】
また、図3の如く、磁界発生体13の前側には、合成樹脂によって扁平な円柱状に形成された前カバー19が設置されており、所定の間隔を隔ててコイル12の前側を覆った状態になっている。当該前カバー19の前面の中央には、非磁性管Pを挿通させるための挿通孔20が設けられており、当該挿通孔20には、扁平な円柱状のガイドパイプ21が設置されている。さらに、前カバー19の側方には、前カバー19内へ冷却風を送り込むための送風口22が穿設されている。一方、磁界発生体13の後側には、合成樹脂によって扁平な直方体状に形成された後カバー23が設置されており、所定の間隔を隔ててコイル12の後側を覆った状態になっている。当該後カバー23の後面の中央には、円形の排風口24が穿設されている
【0016】
また、図1の如く、吸引手段8は、所定形状に折り曲げられた長尺な円筒状の吸引ダクト25と集塵機26とによって構成されている。吸引ダクト25の先端は、支持台2に固着された固定部材7によって、磁界発生体13の後側に固定されており、同様に固定部材7に固定される非磁性管Pの基端と容易に接続することができるようになっている。また、集塵機26には、吸引ダクト25を介して吸引を行うための駆動装置(図示せず)と、吸引した研磨屑を収容するための屑収容部(図示せず)とが内蔵されている。
【0017】
さらに、冷却手段9は、所定形状に折り曲げられた断面矩形の筒状の送風ダクト27と送風機28とによって構成されている。なお、図1においては記載が省略されているが、送風ダクト27の中間部分は、柔軟性を有する材料によって形成されており、自在に屈曲させることができるようになっている。また、送風ダクト27の先端は、一部が前カバー19の送風口22と連通しており、一部が回転磁界発生手段4の当接板14a,14bの側面に当接した状態になっている(図3参照)。
【0018】
また、固定手段は、非磁性管Pを支持台と平行に配置させるための所定の高さを有する台座6および固定部材7と、台座6の内端縁際のクランプ部30によって係止された非磁性管Pの先端を固定するための電動アクチュエータ32とによって構成されている。
【0019】
一方、移動手段5は、支持台2の長手方向と平行になるように配置された左右一対のガイドレール18,18と、回転磁界発生手段4の支持体15を当該ガイドレール18,18に沿って移動させるための駆動装置29(たとえば、ボールネジ機構を利用した駆動装置)とを有している。そして、当該駆動装置29が、固定手段3の台座6の下側の空洞部内に配置された状態になっている。
【0020】
そして、上記の如く構成された研磨装置1においては、非磁性管P(たとえば、ステンレスによって形成された円筒管)を、回転磁界発生手段4のコイル12の挿通孔16に挿通させた状態で、当該非磁性管Pの先端および基端を、それぞれ、台座6のクランプ部30と固定部材7とで係止することによって、当該非磁性管Pが所定の高さで水平に保持された状態になっている。また、そのように水平に保持された非磁性管Pの内部(コア11およびコイル12の内側に相当する部分)において、図6の如く、研磨手段10,10・・が収容された状態になっている。
【0021】
研磨手段10,10・・は、弁バネ用のシリコンクロム鋼によって形成された円柱状のオイルテンパー線であり、直径が約1.2mmであり、約20mmの長さを有している。当該研磨手段10,10・・は、回転磁界発生手段4により生じた磁界において、磁性を帯びた磁性体として機能する。
【0022】
かかる研磨装置1は、回転磁界発生手段4に電源を投入すると、コイル12に60Hzの三相電流が印可され、管挿通孔P内において誘導電流による磁界が発生する。当該磁界は、1/60秒毎に管挿通孔Pの軸心を中心として鉛直断面内を一回りするように方向が変化し、その磁界の方向の変化に伴って磁束の位置が変化する。そのように磁束が所定の周期で変位すると、その磁束の変位に伴って、磁性を帯びた研磨手段10,10・・が、非磁性管Pの内部で変位する(すなわち、磁束の変位に追従するように高速で回転する)。そして、そのように高速回転する研磨手段10,10・・が、非磁性管P内の付着物と衝突し、当該付着物を掻き落とすことによって、非磁性管Pの内面を研磨する。
【0023】
なお、回転磁界発生手段4により発生する磁界は、磁束の変位する方向がN極となり、その反対側の方向がS極となるため、高速回転する各研磨手段10,10・・は、軸の両端をN極およびS極の方向へ向けた状態を保とうとする。しかしながら、付着物と衝突によって研磨手段10の向きが変わると、そのように向きの変わった研磨手段10と軸の両端をN極およびS極の方向へ向けた研磨手段10とは、帯びた磁性によって互いに反発し合うので、それらの研磨手段10,10は、ランダムに自転しながら、非磁性管Pの内面に沿って高速回転することとなる。そのような研磨手段10,10・・の回転挙動によって、非磁性管Pの内面を均一に研磨することが可能となる。
【0024】
また、上記の如く、研磨手段10,10・・が研磨を実行する際には、吸引手段8によって、非磁性管Pの内部を吸引することにより、掻き落とされた研磨屑を瞬時に回収する。それゆえ、掻き落とされた研磨屑によって研磨手段10,10・・が動きにくくなる等の障害が生じない。なお、吸引手段8の吸引力は所定の範囲内に調整されるため、研磨手段10,10・・が吸引されてしまう、という事態は生じない。
【0025】
加えて、上記の如く、回転磁界発生手段4が作動する際には、回転磁界発生手段4が高温になるが、回転磁界発生手段4の側方に設けられた冷却手段9の送風機28が、回転磁界発生手段4のコア11およびコイル12を効率的に冷却するため、不必要な箇所で絶縁破壊が生じない。
【0026】
さらに、コア11の内部に位置した非磁性管Pの内面を研磨した後には、回転磁界発生手段4を載置した支持体15を、移動手段5によってガイドレール18,18に沿って移動させることにより、研磨作業部位を変更する。かかる回転磁界発生手段4の移動によって、非磁性管Pを全長に亘って研磨することができる。
【0027】
[研磨実験1]
上記の如く構成された研磨装置1を用いて、ステンレス(SUS304)によって形成された非磁性管P(直径=約60.5mmで厚さ=約2.8mmの円筒管)の内面の研磨を行った。なお、上記研磨においては、非磁性管Pの内面に、アクリル塗料を刷毛塗りして乾燥させ(肉厚=約1.0mm)、当該塗膜を付着物の代替とした。また、非磁性管Pの内部には、上記した研磨手段10,10・・を200本収容した。そして、回転磁界発生手段4に200V,60Hzの三相電源を印可することにより、非磁性管Pの内面(表面)の磁束密度が約85mTとなるように調整し、吸引手段8を作動させながら(吸引速度=4.0m/s)、非磁性管Pの内部で研磨手段10,10・・を回転させて、約3分間に亘って、非磁性管Pの内面の研磨を行い、研磨後の非磁性管Pの内面の状態を調べた(なお、上記研磨においては、移動手段5は作動させなかった)。図7は、研磨後の非磁性管Pの内面を示す写真であり、研磨後の非磁性管Pの内面は、塗膜が綺麗に掻き落とされており、金属光沢を放っていることが分かる。
【0028】
[研磨実験2]
上記した非磁性管Pと同じ非磁性管Pを用い、アクリル塗料を塗装しなかった以外は同様な条件で非磁性管Pの内面の研磨を行い、研磨中において吸引手段8によって吸引回収した研磨屑(すなわち、ステンレス粉)の重量を測定した。さらに、吸引手段8による研磨効率の変化を確認するために、吸引手段8を作動させることなく同様の研磨を行い、非磁性管Pの内面に堆積した研磨屑の重量を測定した。それらの研磨屑の重量の測定結果を表1に示す。表1より、吸引手段8を作動させた場合の研磨屑の重量が、吸引手段8を作動させなかった場合の研磨屑の重量よりも大きく、吸引手段8を作動させた方が効率良く研磨できることが分かる。
【0029】
【表1】

【0030】
[研磨装置の効果]
研磨装置1は、上記の如く、研磨屑を除去するために非磁性管P内を吸引する吸引手段8が設けられているため、非磁性管Pの内面の汚れがひどい場合でも、研磨屑が研磨手段の回転を阻害しないので、長時間に亘って研磨の効率を低下させることなく容易に研磨作業を継続することができる。
【0031】
また、研磨装置1は、回転磁界発生手段4が、電磁誘導により磁界を生じさせるコイル12に三相電源31を接続したものであるため、非磁性管Pの内面の汚れがひどい場合でも好適に用いることができる上、非磁性管Pの種類に応じて発生させる磁界の強度を容易に調整することができる。さらに、コイル12に冷却手段9が設けられているため、長期間に亘って使用し続けた場合でも、コイル12の発熱に起因して回転磁界発生手段4内で絶縁破壊が発生して回転磁界を発生し続けることができなくなる、という事態が生じない。
【0032】
さらに、研磨装置1は、回転磁界発生手段4が非磁性管P内で所定の磁束密度の磁界を発生するように調整されているとともに、当該回転磁界発生手段4によって引きつけられる研磨手段10,10・・が所定の大きさおよび形状に調整されているので、回転磁界発生手段4が非磁性管Pの内部において適度な強さで研磨手段10,10・・を引き寄せるため、非磁性管Pの内面を非常に効率的に研磨することができる。
【0033】
なお、本発明の研磨装置の構成は、上記実施形態の態様に何ら限定されるものではなく、回転磁界発生手段、研磨手段、移動手段、吸引手段、冷却手段等の形状、構造等の構成を、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することができる。たとえば、冷却手段は、上記実施形態の如く、空気を送風するものに限定されず、空気以外の冷却媒体を用いたもの等に変更することも可能である。また、研磨手段は、上記実施形態の如き円柱状のものに限定されず、先端を尖らせたピン状のもの等に変更することも可能である。さらに、研磨手段として円柱状の磁性体を用いる場合であっても、その大きさ、重量等は、上記実施形態の態様に何ら限定されず、非磁性管内に生じる磁界の磁束密度に応じて適宜変更することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】研磨装置の概略を示す説明図である。
【図2】回転磁界発生手段の鉛直断面(支持台の長手方向に沿った鉛直断面)を示す説明図である。
【図3】回転磁界発生手段の鉛直断面(支持台の長手方向に沿った鉛直断面)を示す説明図(斜視説明図)である。
【図4】コアの正面を示す説明図である。
【図5】三相電源を示す説明図である。
【図6】回転磁界発生手段の内側で非磁性管内に研磨手段が配置されている状態を示す説明図である。
【図7】研磨装置により研磨した後の非磁性管の内面を示す写真である。
【符号の説明】
【0035】
1・・研磨装置(非磁性管内面研磨装置)
4・・回転磁界発生手段
8・・吸引手段
9・・冷却手段
10・・研磨手段
12・・コイル
31・・三相電源

【特許請求の範囲】
【請求項1】
非磁性管の外部から外周方向に回転する磁界を発生させる回転磁界発生手段と、磁性を有する研磨手段とを備えており、非磁性管内に配置された研磨手段を、前記回転磁界発生手段により非磁性管内で内面に沿って周方向に回転させることによって、非磁性管の内面を研磨する研磨装置であって、
研磨によって生ずる研磨屑を除去するために非磁性管内を吸引する吸引手段が設けられていることを特徴とする非磁性管内面研磨装置。
【請求項2】
前記回転磁界発生手段が、電磁誘導により磁界を生じさせるコイルに三相電源を接続し、前記コイルに冷却手段を設けたものであることを特徴とする請求項1に記載の非磁性管内面研磨装置。
【請求項3】
前記回転磁界発生手段が、前記非磁性管内で磁束密度50mT以上250mT以下の磁界を生じさせるものであるとともに、
前記研磨手段が、長さが5mm以上30mm以下で直径0.5mm以上3.0mm以下の円柱状の磁性体であることを特徴とする請求項1、または請求項2に記載の非磁性管内面研磨装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−12572(P2010−12572A)
【公開日】平成22年1月21日(2010.1.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−176228(P2008−176228)
【出願日】平成20年7月4日(2008.7.4)
【出願人】(391019658)株式会社中部プラントサービス (28)
【Fターム(参考)】