説明

駅社員用列車運行情報提供システム

【課題】ダイヤ乱れ時に、列車の詳細な在線位置情報や変更情報を、駅社員用端末によって容易に取得できるシステムを構築する。
【解決手段】駅社員用端末の画面上に路線・駅・軌道回路に対応する在線表示窓と、情報提供サーバから取得した列車情報を表示する列車表示窓とを描出する。運転整理時、情報提供サーバが抽出した変更情報に基づき、駅社員用端末は変更箇所の文字色・背景色等を変更する。在線表示窓の色は、情報提供サーバに備えられるわたり速度算出手段で算出したわたり速度を基準値と比較して決定される。さらに情報提供サーバに備えられる在線時間算出手段で計測した列車の軌道回路内の在線時間により在線表示窓の色を変化させる。従来のTIDより格段に詳細な列車在線位置情報・列車走行情報を提供でき、ダイヤ乱れ発生時に列車到着時間の予測精度が高くなる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、列車運行情報を駅社員用端末により提供するシステムに関し、特にダイヤ乱れ時に、列車の詳細な在線位置情報や変更情報を的確に把握することが可能な手段の提供を目的とする。
【背景技術】
【0002】
列車の運行管理は、通常、計画ダイヤに基づいて行われる。計画ダイヤを反映させるためには、所定のスケジュールに従って信号機・ポイントの切換や踏切遮断機及び警報機の作動を指令し、列車進路を構成することが必要である。これらの指令は、指令所に設置したCTC(列車集中制御装置)により、駅その他の要所に配置した連動装置を通じ、実現される。また古くは、指令員又はオペレータが手動で操作していたCTCは、PRC(自動進路制御装置)により自動制御され、人為的な指令誤りを排除している。なお一般に、CTC及びPRCは線区ごとに設置される指令所に配備され、当該線区内の列車運行管理を司っている。
【0003】
ところで、列車運行状況を確認する手段として、TID(列車運行情報表示装置)がある。TIDは、PRCに保有されている列車運行情報に基づいて、列車の在線位置及び列車情報をCRT等の画面に表示する装置であって、従来、図6に示すような画面表示形態が採用されている。すなわち画面上に、路線と、路線上の制御駅を示す駅表示窓と、制御駅間に在線する列車情報を表示するための列車表示窓とを描出し、駅表示窓及び列車表示窓内には、該当箇所に列車が在線する場合はその列車番号が表示され、列車不在の場合は空白が表示される。なお、従来のTIDでは、制御駅(PRCの制御対象とされる駅)のみ表示し、非制御駅については表示が省略されている。これは、非制御駅を表示すると画面が煩雑になり、即時的に表示内容を把握する上で障害となるおそれがあるため、運行管理上、画面構成をできるだけ簡素にする必要があるからである。
【0004】
TIDは指令駅以外の駅にも配備され、駅社員が列車運行情報を確認するのに活用されている。但し、当該駅社員用TIDの画面表示態様は、指令駅に配備されるTIDの表示態様を継承しているため、図6の表示画面と実質的に同じである。
【0005】
上述したように、従来のTIDは、列車運行管理上、必要とされる情報しか表示せず、例えば、制御駅間における列車の詳細な在線位置や、非制御駅における列車の発着状況、列車の運転速度などを知ることができなかった。このため、ダイヤ乱れ時に列車到着が遅れた場合、従来のTIDからは列車の運行状況、すなわち列車がどの位置に在るのか、どの程度の遅れ時間が発生しているのか、列車は停止しているのか走行しているのかなどの情報が分からない。それ故、駅社員は、旅客への案内のため、関係駅や指令所に問い合わせを行う等の情報収集を行わねばならなかった。しかるにダイヤ乱れ時は、駅社員が旅客との応対に忙殺されることが多く、その結果、上記情報収集作業を実行するのがきわめて困難になり、乗客への適切な案内・情報伝達ができない場合がしばしばあった。
【0006】
そこで、駅間における列車の運行速度を把握するための手段が、特許文献1で提案されている。同特許文献1には、軌道回路内に存在する列車の在線時間を測定し、基準値と比較することにより、列車の停止、遅延又は速進を検知することが記載されている。
【特許文献1】特開2001−287650公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
前記特許文献1に記載される技術によれば、列車の運行速度を段階的に把握できるが、TIDとの連関が考慮されていない。つまり、PRCが設置されている指令所では、軌道回路の落下・こう上から列車位置の特定が可能かもしれないが、この情報をTIDに反映させるものではないから、依然、指令所以外の駅では、列車位置や列車速度等の運行情報を正確に知ることができないという問題を有している。
【0008】
またダイヤ乱れ時には、ダイヤ回復のため、運転整理や列車変更等の変更情報がPRCに入力されるが、その変更情報の内容、例えば、行き先変更・列車種別の変更・両数変更・番線の変更・運休列車等の情報は、従来のTIDでは表示されない。このため、旅客案内を行う際には、指令や関係駅に問い合わせて確認する必要があり、所要の情報を入手するまでに手間がかかる。また従来、運転整理等が行われる場合、変更情報が、指令から関係駅へファクシミリ装置や電話・放送により口頭で伝達されるが、情報の即時性・正確性の面で問題があり、情報の保存性も確立されていなかった。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記従来の問題点を解決するために創案した本発明に係る駅社員用列車運行情報提供システム(以下、単に「情報提供システム」と言う)の特徴とするところは、請求項1に記載するとおり、路線及び路線上に存在する列車を画面表示する表示手段を備える駅社員用端末装置と、列車運行管理装置から列車運行情報を取得する情報蓄積手段と、列車運行情報に基づいて隣接する軌道回路の境界を列車が通過する速度を演算するわたり速度算出手段と、列車運行情報に基づいて列車が軌道回路に存在する在線時間を演算する在線時間算出手段とを有し、前記駅社員用端末は、表示手段の画面上に描出される路線上に駅及び駅間の軌道回路に対応する在線表示窓を描出させると共に、少なくとも駅に相当する在線表示窓に対応させて列車情報を表示するための列車表示窓を描出させるように設定され、列車が在線している駅又は軌道回路に対応する在線表示窓を、前記わたり速度算出手段が算出したわたり速度に基づいて所定の態様に表示させたのち、前記在線時間算出手段が算出した軌道回路在線時間が所定値を超えると上記在線表示窓の表示態様を変更するように設定されていることである。
【0010】
前記情報提供システムにおける駅社員用端末には、デスクトップ型又はノート型のパソコン(PC)、PDA(携帯情報端末)・携帯電話等の移動通信端末のほか、専用に開発した端末装置も使用できる。表示手段には、CRT、液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ、プラズマディスプレイ等が考えられ、画面表示するものであれば、その種類は特に限定されない。駅社員用端末の表示手段に画面表示される路線図は、通常、模式的に簡略化するが、実際の連絡経路を反映させるように表示される。表示手段の画面上に描出される在線表示窓及び列車表示窓は、その形態について特に制限はない。但し在線表示窓については、それが制御駅、非制御駅又は駅間の軌道回路のいずれであるかが一瞥して分かるように、対応関係に応じて、形状、大きさ、色調等の表示形態を異ならせることが望ましい。他方、列車表示窓については、その中に列車情報を読取可能に表示できる程度の面積を有するものとすることが望ましい。
【0011】
列車運行管理装置は、PRC又はCTCのほか、複数のPRC・CTCを統合して構築した上位システムの場合があり、計画ダイヤ及び実績ダイヤ等のダイヤ情報、運行する列車の車種や両数などの列車情報、ダイヤ乱れの復旧その他の事情により急遽実施される運転整理・列車変更・運休列車等の変更情報などを保有する。つまり、これらの情報が、情報蓄積手段が取得対象とする列車運行情報となる。
【0012】
わたり速度算出手段が、前記列車運行情報に基づき、わたり速度を算出する手法としては、列車の先頭車両が軌道回路に進入してから、その列車の全体が当該軌道回路内に入るまでのわたり時間Yと、列車の全長Lとから、当該列車が軌道回路の境界を通過する速度(わたり速度)Vを算出する方法が挙げられる。軌道回路への列車進入時刻X1及び列車全体が軌道回路内に移行した時刻X2は、PRC等の列車運行管理装置から与えられるから、これらの時刻の差(X2−X1)から、わたり時間Yは容易に求められる。一方、列車全長Lは、PRCに入力されている列車種別と列車両数情報とに基づき自動的に算出される。よってV=L/Y=L/(X2−X1)という簡単な演算を行って、わたり速度Vを算出することが可能である。
【0013】
在線時間算出手段とは、列車運行情報に基づき在線時間を算出するものであるが、具体的には、軌道回路への列車進入時から列車が当該軌道回路を踏んでいる時間Tを計測するタイマーで構成することができる。
【0014】
列車が在線している駅又は軌道回路に対応する在線表示窓を、わたり速度に基づき、所定の態様で表示させる手法としては、例えば色調による表示が考えられる。すなわち、在線表示窓に対応する駅の構内又は軌道回路内に列車全体が入ったときに、当該在線表示窓の色調を変化させるが、その色調を、前記わたり速度算出手段で算出したわたり速度に基づき決定する。具体的には、わたり速度が所定の基準速度を超えているときは高速として青色表示、基準速度以下の時は低速として黄色表示、さらに所定の下限速度以下のときは停止として赤色表示を行えば、列車の運行状況を視覚的に把握することができる。なお、わたり速度に基づく列車速度の分類は、上記の三段階に限定されず、四段階以上に細分することも可能である。また色調の違いによる表示のほか、色の濃淡による表示や、輝度の違いによる表示を採用することも考えられる。さらに、文字又は記号による表示を併用することも妨げない。
【0015】
前記在線時間算出手段が算出した軌道回路在線時間が所定値を超えると、在線表示窓の表示態様を変更する方式としては、例えば上述の例に従えば、ある軌道回路内に高速で列車が進入した場合、当該軌道回路に対応する在線表示窓は青色表示されるが、在線時間Tが所定時間T1を超えると、速度レベルを一段階下げる。すなわち青色表示(高速)を、黄色表示(低速)に変更する。しかる後、在線時間Tが所定時間T2(>T1)を超えたならば、在線表示窓に表示される速度レベルをもう一段階下げ、黄色表示(低速)を赤色表示(停止)に変更する。さらに赤色表示後、在線時間Tが所定時間T3(>T2)を超えたときは、長時間停車として例えば赤色点滅表示を行ってもよい。なお、在線時間に基づく在線表示窓の表示態様の変更は、上記の色調変化のほか、速度レベルの低下に伴い点滅速度を変化させる態様や、文字又は記号を付加する態様も考えられる。
【0016】
請求項2に記載する前記情報提供システムは、駅社員用端末が、前記情報蓄積手段が取得した列車運行情報に基づいて、表示手段の画面上に描出される列車表示窓に列車情報を表示すると共に、前記情報蓄積手段が列車運行情報から抽出した変更情報に基づいて、上記列車情報中の変更箇所を特定できるように列車情報の表示態様を変更するか、又は、変更内容を付加した列車情報を表示するように設定されているところを特徴とする。
【0017】
臨時又は緊急の運転整理や列車変更等の必要が生じた場合、指令員はPRC等の列車運行管理装置に変更指令を入力する。情報蓄積手段は、列車運行管理装置から取り込んだ列車運行情報を、過去の情報と比較して変更箇所を抽出することにより、変更情報を得ることができる。前記情報提供システムにおいて、変更情報に基づき、列車表示窓に表示される列車情報中の変更箇所を特定できるように表示態様を変更する手法としては、列車表示窓の背景色を変更する方法、列車情報を表示している文字の色を変更する方法(例えば赤文字表示)、列車表示窓を点滅させる方法などが考えられる。また変更内容を付加する手法としては、正常運転時は表示されない列車情報(例えば遅れ時間等)を付加表示する方法が考えられる。
【0018】
ところで前記駅社員用端末は、請求項3に記載するように、表示手段の画面上に描出した列車表示窓のうち列車情報が表示されている任意の列車表示窓を選択することにより、任意の駅における列車の行き先・発車時刻・遅れ時間等の詳細駅情報を表示するように設定することができる。あるいは請求項4に記載するように、表示手段の画面上に描出した在線表示窓のうち列車の在線が表示されている任意の在線表示窓を選択することにより、対応する駅又は軌道回路に在線している列車の行き先・停車駅・停車駅における発着時刻・遅れ時間等の詳細列車情報を表示するように設定することができる。
【0019】
なお前記駅社員用端末の表示手段の画面上に表示される前記詳細駅情報又は詳細列車情報には、請求項5に記載するように、列車運行情報から抽出した変更情報の内容を含ませるようにしてもよい。
【0020】
本発明に係る情報提供システムは、請求項6に記載する如く、複数の列車運行管理装置の列車運行情報を統合して構築したデータベースを保有するサーバ等から成る情報統合手段を設け、前記情報蓄積手段が、上記情報統合手段から列車運行情報を取得するように構成することができる。かかる情報提供システムは、列車が複数の線区に跨って運行されるが、各線区ごとに配置されるPRC等の運行管理装置が、セキュリティ保持等の理由により、原則として直接には相互の情報連係を持たない場合に必要とされる。なお上記情報統合手段については、本出願人が先に特願2003−136831として出願済みである。
【0021】
さらに請求項7に記載する如く、前記情報蓄積手段、わたり速度算出手段及び在線時間算出手段を備える情報提供サーバを設けた場合、当該情報提供サーバと前記情報統合手段とを接続する通信回線及び前記駅社員用端末と前記情報提供サーバとを接続する通信回線に、通信制御するためのセキュリティ手段を設け、前記駅社員用端末は、前記情報提供サーバとの通信は可能であるが、前記情報統合手段との通信は出来ないように構成することが望ましい。ここでセキュリティ手段は、ファイアーウォールが代表的であり、その他、端末使用者を制限する認証機構や、専用の通信プロトコルの採用などを併用してもよい。
【0022】
前記駅社員用端末は、デスクトップ型PC等の据え置き型でもよいが、請求項8に記載するように、移動通信端末とすることが可能である。移動通信端末は、PDAや携帯電話が採用できる。
【発明の効果】
【0023】
請求項1に係る情報提供システムによれば、駅社員用端末の表示手段に、列車の在線位置を軌道回路単位で画面表示し、しかも当該列車の走行状態を合わせて表示する。これらの運行情報は、実際の列車運行状況をほとんど遅延無く反映したものとなっている。従って駅社員は、指令所や関係駅に問い合わせることなく、駅社員用端末における表示手段の画面表示を目視するだけで、従来よりも詳細で正確な列車運行情報を入手できるから、旅客に対する案内にきわめて有効に活用できる。特にダイヤ乱れが生じたときに、制御駅・非制御駅に関係なく、到着予定の列車の在線位置及び動き、つまり当該列車の駅までの距離、列車が停止しているか走行しているのか、また走行が低速であるのか高速であるのか等を正確に知ることができるので、列車の発着予定を予想することが容易になり、旅客に対し非常に信頼性の高い列車情報を提供することが可能になる。さらに駅社員が、指令所や関係駅に問い合わせる必要がなくなるから、情報収集の労力が著しく削減される。
【0024】
なおわたり速度の検知には、速度センサーなどを用いることも考えられるが、速度センサーを新たに設置し且つ各速度センサーをPRCか情報提供サーバに接続するために要するコストは、非常に多大になると考えられる。これに対し本発明は、わたり速度及び在線時間を軌道回路を用いて算出するから、既存の設備を有効に活用して、有用な列車運行情報を取得することができる。従って、本発明に係る情報提供システムの導入に際し、必要となる設備コストを低く抑えることが可能である。
【0025】
請求項2に係る情報提供システムによれば、運転整理等があった場合に、駅社員用端末の表示手段に表示される列車情報を見るだけで、列車運行に関する変更情報を入手することが可能である。それ故、指令所にあっては、従来のファクシミリ装置や電話・放送による関係駅への変更内容の伝達作業を不要にでき、駅社員にあっては、指令所や関係駅への問い合わせによる情報収集を不要にできるので、指令員・駅社員の双方において労力の多大な軽減化を図れる。しかも、即時性・正確性の高い情報伝達手法であり、情報の保存性も担保される。
【0026】
請求項3乃至5に係る情報提供システムによれば、より詳細な列車運行情報の提供が可能である。すなわち請求項3の情報提供システムは、任意の駅断面における列車発着予定を表示し、請求項4の情報提供システムは、任意に選択した列車に関する運行情報を表示し、さらに請求項5の情報提供システムは、変更情報を併せて表示する。いずれも駅社員にとって非常に有用な情報を、駅社員用端末で入手することが可能なので、旅客に対し信頼性が高く且つきめ細かい案内をすることが可能となり、旅客サービスの向上を図れる。
【0027】
請求項6に記載するように、複数の列車運行管理装置の列車運行情報を統合するデータベースを保有する情報統合手段から、情報蓄積手段が列車運行情報を取得するように構成すれば、複数線区に跨って運行する列車の情報を容易に得ることが出来る。一般にPRCは、管轄対象とする線区内の列車運行情報だけを保有し、またセキュリティ保持のため、異なる線区のPRCとは通信手段を持たないのが原則である。このため従来、ある線区内から他の線区の列車運行情報を入手するのがきわめて困難であるという問題があった。また従来のTIDは、PRCが管轄する線区以外の路線については、列車運行状況を表示するものではなかった。さらにPRCによって列車運行情報のデータベース構造が異なる場合があり、このこともPRCどうしの直接的な情報連係を阻害する一因となっている。そこで複数のPRC等列車運行管理装置のデータベースを統合した統合データベースを保有する情報統合手段を設け、この情報統合手段に情報蓄積手段を接続すれば、情報統合手段に連結されている全てのPRCの列車運行情報を容易に入手することができるから、全線区の列車運行情報を、線区を意識せず線区を超えて統一的に、駅社員用端末に画面表示させることが可能である。
【0028】
請求項7の情報提供システムは、情報蓄積手段・わたり速度算出手段・在線時間算出手段を備える情報提供サーバと情報統合手段とを接続する通信回線、及び、駅社員用端末と情報提供サーバとを接続する通信回線に、通信制御するためのセキュリティ手段を設け、駅社員用端末は情報提供サーバとの通信は可能であるが、情報統合手段との通信は出来ないように構成したので、情報統合手段のセキュリティが担保され、システムの安全性を確保することができる。
【0029】
請求項8に記載の如く、前記駅社員用端末をPDAや携帯電話等の移動通信端末とすれば、駅社員が、駅指令室や事務室で確認することなく、従来、ダイヤ乱れ時にはほとんど情報源の無かったホーム上で列車運行情報を入手できるから、旅客案内の迅速性が向上する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0030】
本発明に係る情報提供システムについて、実施形態を示す図面に基づいて説明する。本実施形態では、複数線区の列車運行情報を、駅社員用端末に画面表示することを目的としている。そのため、図1に示すように、各線区ごとに配置された複数のPRC等列車運行管理装置のそれぞれが保有する列車運行情報を統合して構築したデータベースを、インフォーム装置と呼ばれる情報統合手段に格納する。すなわちインフォーム装置は、これに接続した全てのPRCの列車運行情報を、統合データベースとして一括保有するサーバである。そして、このインフォーム装置に、情報蓄積手段・わたり速度算出手段・在線時間算出手段を備える情報提供サーバが接続され、さらに当該情報提供サーバに、駅ごとに配置される駅社員用端末が接続される。駅社員用端末にはデスクトップ型又はノート型パソコン(PC)等の汎用装置が使用できる。あるいは、外部通信回線を利用することにより、特定の駅社員が携行する移動通信端末(PDAや携帯電話等)を駅社員用端末とし、これを情報提供サーバに接続することもできる。このように本例は、インフォーム装置が保有する統合された列車運行情報データベースを、情報提供システムの情報源とするものである。なお、車両運用支援サーバと称する入力手段をインフォーム装置に接続し、この車両運用支援サーバから、インフォーム装置を通じて、急遽の運転整理などを実行するための変更情報を、各PRCへ一括入力することを可能にしてもよい。また、PRCが各線区の指令所に配置されるのに対し、インフォーム装置、情報提供サーバ及び車両運用支援サーバは、線区全体の列車運行を統括的に管理する総合指令所に設置することが望ましい。
【0031】
列車運行管理上、PRCのセキュリティは高度に保持する必要がある。それ故、PRCと駅社員用端末とは直接通信することが決してできない構成を採用することが望ましい。本例では、PRCはインフォーム装置とのみ通信可能とし、且つ、両者間にファイアーウォール等のセキュリティ装置を配置した。またインフォーム装置と、情報提供サーバ及び車両運用支援サーバと、駅社員用端末との間にセキュリティ装置を配置し、インフォーム装置は、情報提供サーバ及び車両運用支援サーバとは通信可能であるが、駅社員用端末との通信はできないように設定した。従って駅社員用端末は、情報提供サーバとのみ通信が可能であり、インフォーム装置に対する要求は、情報提供サーバを通じて間接的にしか行うことができない。各装置間を接続する通信回線は、物理的又は仮想的な専用回線とすると共に、好ましくは通信を暗号化し、さらに可能ならば専用の通信プロトコルを用いて、インターネット等の外部ネットワークとの接続を禁止且つ不可能にすることが望ましい。また必要に応じ、駅社員用端末が情報提供サーバに接続する際に、パスワード等の入力や指紋等の一致を要求する認証機構を採用することも可能である。
【0032】
かかる構成により、PRCの保有する列車運行情報は、インフォーム装置を通じて、情報提供サーバの情報蓄積手段に格納され、駅社員用端末は、情報提供サーバの情報蓄積手段からのみ列車運行情報の取得が可能となるので、非常に高レベルのセキュリティが担保される。なお、外部通信回線を利用して、移動通信端末を駅社員用端末に用いる場合は、さらにファイアーウォール等のセキュリティ装置を付加することが望ましい。
【0033】
ところで、前記インフォーム装置は、複数の線区に跨って列車を運行する場合に必要なものである。もし仮に、営業路線が単一の線区からなる場合や、複数の線区に分割されていても線区を跨いで運行する列車がない場合は、ある線区内の駅社員は当該線区に配置されるPRCの列車運行情報のみ取得すれば足り、各PRCの列車運行情報を統合する必要性もないから、前記の如き統合データベースを格納するインフォーム装置は不要である。
【0034】
図2は、駅社員用端末に備えられるCRTやLCD等の表示手段における列車運行状況表示画面の一形態を示すものであり、図3(A)は、上記列車運行状況表示画面の一部を拡大した図面である。例示する表示画面では、上り・下りそれぞれの路線が一定幅の線によって模式的に描出され、各路線上に、小さい正方形、大きい正方形、又は、正方形と長方形とを一体に組み合わせた図形が配置されている。路線図は、わたり線や引き込み線などを含め、実際の連絡経路をできるだけ忠実に反映するよう描出されている。路線上の大小の正方形は、列車の有無を表示する在線表示窓であり、正方形と長方形とを一体に組み合わせた図形は制御駅に対応し、大きい正方形は非制御駅に対応し、小さい正方形は軌道回路の一つに対応している。なお。在線表示窓の形態を、正方形以外(例えば円形、菱形など)にすることも妨げない。
【0035】
制御駅に対応する位置の路線上に描出した長方形は、その中に列車情報を通常は文字又は記号で表示するための列車表示窓である。さらに路線に沿って、制御駅間の適当位置、及び、制御駅間に非制御駅が存在するときはそれらに対応する位置に、列車表示窓が複数描出されている。制御駅に対応する列車表示窓には、当該制御駅の構内に列車が在線する時のみ列車情報が表示される。制御駅間の列車表示窓には、制御駅間に列車が在線するときに列車情報を表示する。制御駅間の列車表示窓は列車の先頭形状を模しており、鋭角部分の向きによって、列車の走行方向が視覚的に分かるようになっている。複数の列車表示窓を描いたのは、当該列車表示窓の描出範囲内に複数の列車が在線する場合、それらの列車情報を同時に表示するためである。積み重ねて描出した列車表示窓では、路線に近い方に先行する列車の情報を表示するよう設定したが、逆順にすることも妨げない。なお、制御駅に対応する列車表示窓の傍に描出した長方形は、次に到着又は通過する予定の列車の情報を表示する列車予告窓である。さらに本例では、この列車予告窓のそばに、線路の種別(上り・下り、内・外など)を表示した。
【0036】
路線上の駅と対応する位置において、路線と路線の間に、プラットホームを模した図形(直方体)を配置した。このホーム図形は、実際の線路とプラットホームとの位置関係を反映するように描出させている。さらに、ホーム図形の上下に番線を表示して、列車の到着番線を視覚的に把握できるようにした。画面の上下には、路線上の駅に対応させて駅名を表示してある。
【0037】
前記列車表示窓内に表示される列車情報は、図3(B)に示すように、列車番号・行き先・両数・列車種別・遅延時間などである。本例では、列車種別を文字ではなく、列車番号部分の背景色で表した。例えば、普通は緑、快速はオレンジ、特急は紫とする。遅延時間は、列車に遅れが発生している場合に、その遅れ時間を分単位で表示するものであり、正常運行時には表示されない。また、遅れ時間は、他の情報とは異なる文字色(例えば赤色)で表示して、視覚的に注意を促すようにすることが望ましい。これらの列車情報は、従来のTIDでは、列車番号を除き、表示されないものであるから、本例の情報提供システムを用いることにより、駅社員は、従来より遥かに詳細な列車情報を入手することが可能となる。
【0038】
前記列車情報は、駅社員用端末が、情報提供サーバに蓄積されている列車運行情報から取得するものである。運転整理などがあった場合、指令員がPRC又はインフォーム装置に、行き先変更・両数変更・列車種別変更・番線変更・列車運休等の変更指令を入力するが、その変更内容は、インフォーム装置を通じ、情報提供サーバにも格納される。情報提供サーバは、過去の列車情報と比較して変更箇所を抽出し、これを変更情報として駅社員用端末へ配信する。駅社員用端末では、情報の変更があった場合、変更箇所が分かるように、列車表示窓内における列車情報の表示態様を変更する。具体的には、変更箇所の文字を赤色としたり、背景色を点滅させたりする等の態様が考えられる。このようにして変更情報を表示することにより、駅社員用端末の使用者は、列車情報に関し、変更の有無及びその内容を視覚的に把握することができる。よって、駅社員は、指令所や関係駅に問い合わせることなく、駅社員用端末だけを用いて正確で迅速な旅客案内を行うことが可能となるから、サービス品質の向上がもたらされる。
【0039】
前記在線表示窓は、列車の在線位置を軌道回路単位で表示するためのものである。すなわち、駅構内又は駅間の軌道回路内に列車が存在しないとき、対応する在線表示窓を白色とし、列車が駅構内又は軌道回路に進入すると、対応する在線表示窓の色を変化させる。但し本例では、在線表示窓の色変化を、当該列車のわたり速度に応じて異ならせるように設定した。わたり速度は、情報提供サーバに機能の一つとして備えられるわたり速度算出手段により、次のようにして与えられる。図4に示すように、列車が隣接する軌道回路1〜3を走行する場合を考える。列車の先頭車両が軌道回路1から隣接する軌道回路2に進入した時刻X1、当該列車の全体が軌道回路2内へ移行した時刻X2は、PRCからインフォーム装置を通じ情報提供サーバに格納される。また、上記列車の種別及び両数に関する情報も、インフォーム装置のデータベースから、情報提供サーバは取得している。情報提供サーバのわたり速度算出手段は、列車種別と両数から求めた列車全長Lと、列車が隣接する軌道回路1,2の境界を通過するわたり時間Y=X2−X1とを用いて、わたり速度V=L/Yを算出する。駅社員用端末では、上記のようにして求められたわたり速度と基準値(例えば時速40km)とを比較し、基準値より高速であれば列車が進入した駅又は軌道回路に対応する在線表示窓の色を青色に変化させ、基準値以下の場合は在線表示窓を黄色に変化させる。さらに、わたり速度が所定の下限速度(例えば時速5km)以下の場合には、停止と見なして在線表示窓を赤色に変化させる。(なお上記速度の値は、限定的なものではなく、状況に応じ適宜設定を変更できる。)
【0040】
さらに本例では、列車が軌道回路に存在する時間の長さを算出し、この在線時間によって、在線表示窓の色を変更し、表示される速度レベルを段階的に下げるよう設定した。情報提供サーバに機能の一つとして備えられる在線時間算出手段は、図4に示すように、列車が軌道回路1から軌道回路2へ進入した時刻X1を始点として、列車全体が軌道回路2を抜け出るまで、タイマーによる時間計測を開始する。計測される時間Tは、列車の少なくとも一部が軌道回路2を踏んでいる時間(在線時間)である。駅社員用端末は、この在線時間Tの長さを監視し、所定時間T1(例えば60秒)を超えないときは、在線表示窓の色調を変更しない。例えば在線表示窓が青色表示されている場合は、青色を維持する。しかるに在線表示窓の色が当初青色であったとしても、在線時間Tが上記所定時間T1以上になったときは、列車は低速であると判断して、在線表示窓の色表示を一段階下の速度レベルである黄色に変更する。次いで在線時間Tが所定時間T2(例えば400秒)を超えたならば、列車は実質的に停止していると判断して、在線表示窓の色を停止を表す赤色に変更する。さらに在線時間Tが所定時間T3(例えば10分)を超えたときは、長時間停車と判断し、注意を喚起するため、在線表示窓を例えば赤色点滅表示に変更する。(なお上記時間T1,T2,T3の値は、決して限定的なものではなく、状況に応じ適宜変更することが可能である。)
【0041】
本発明の情報提供システムは、在線表示窓を軌道回路を単位として設けたものであるから、従来のTIDが制御駅のみを表示していたのに比べると、格段に詳細な列車在線位置情報を提供できる。また、在線表示窓の表示態様を前記の如く設定した結果、列車の在線位置のみならず、当該列車が停止しているのか走行しているのか、また走行しているならば低速であるか高速であるかを、色調に基づき直ちに知ることが可能である。依って、ダイヤ乱れが発生したときに、列車到着時間の予測精度が高くなる。
【0042】
なお、図2の列車運行状況表示画面において、列車情報が表示されている列車表示窓又は列車の在線を表示している在線表示窓を選択(PC・PDAの場合はクリック又はペンタッチ)することにより、該当する列車に関する詳細情報を別画面に表示させるよう設定することも可能である。
【0043】
ところで、本例の情報提供システムの駅社員用端末は、次のような機能を併せ持たせることができる。すなわち、図5(A)に示す如く、任意の駅を発着又は通過する列車を一覧表示する機能、及び、同図(B)に示す如く、任意の列車に関するダイヤ情報を表示する機能である。これらの列車情報は、情報提供サーバが蓄積する列車運行情報に含まれる情報である。
【0044】
図5(A)に示す列車一覧画面の表示は、例えば、駅社員用端末の画面内に配置した列車一覧ボタンを選択することで、実行させることが考えられる。また、列車一覧画面中の「駅名」選択ボックスで駅名を選択することにより、任意の駅における列車一覧情報を呼び出すことが可能である。列車一覧画面には、任意の駅における上り又は下り方向の列車の列車情報が表示される。ここに表示される列車情報は、列車番号のほか、愛称・両数・行き先・到着番線・出発時刻又は通過時刻等である。また必要に応じて、列車の在線位置や、列車が運休になっている場合の運休区間を併せて表示させることも可能である。なお列車一覧画面に表示する列車情報のうち、変更が有った場合は、変更前の表示に変更後の情報を括弧()で囲んで書き加えたり、変更部分を赤字等で表示したりすることが考えられる。この変更情報は、情報提供サーバが、インフォーム装置の列車運行情報データベースから抽出して、駅社員用端末へ配信するものである。
【0045】
図5(B)に示す列車詳細画面は、例えば、駅社員用端末の画面内に配置した列車詳細ボタンを選択することにより、あるいは図2の列車運行状況表示画面において列車情報が表示されている列車表示窓を選択することにより、あるいは任意の列車番号を指定することにより、さらには上記列車詳細画面や列車表示窓で任意の列車を選択したのち詳細ボタンを選択することにより、画面表示させることが考えられる。表示する列車情報は、選択した列車が発着又は通過する駅名の一覧、各駅における計画発着時刻及び予定発着時刻、当該列車の停車場、臨時停車場、上記駅名一覧から選択した駅における足元位置、分割・併合情報、格上げ情報等である。表示される列車情報に変更が有った場合は、変更情報を括弧書き又は赤字等で付加することが望ましい。
【0046】
本例の駅社員用端末は、情報提供サーバから各種の列車運行情報を取得し得るから、前述した以外に、下記のような表示機能を持たせることが考えられる。すなわち、画面に表示させる線区を切り替える線区切替機能、路線の表示範囲を拡縮する表示倍率変更機能、変更列車を一覧表示する機能、運休列車を一覧表示する機能、振替輸送情報の表示機能、事故情報その他の情報の表示機能などである。これらの情報は、従来のTIDからは決して得られないものであるのに対し、本発明の情報提供システムは、指令所や関係駅へ問い合わることなく、駅社員用端末のみで情報収集が可能である。よって、駅社員の保有する情報量が従来より大幅に増大し、旅客サービスの向上に反映される。
【図面の簡単な説明】
【0047】
【図1】本発明の一実施形態に関するものであって、列車運行情報提供システムの概略構成を示す図面である。
【図2】本発明の一実施形態に関するものであって、列車運行状況表示画面の一例を示す図面である。
【図3】本発明の一実施形態に関するものであって、図(A)は図2に示す列車運行状況表示画面の一部を拡大して示す図面、図(B)は列車表示窓を拡大して示す図面である。
【図4】本発明の一実施形態に関するものであって、わたり速度及び在線時間の算出方法と、在線表示窓の表示態様を変更する要領とを説明するための図面である。
【図5】本発明の一実施形態に関するものであって、図(A)は駅社員用端末に表示させる列車一覧画面の一例を示す図面、図(B)は駅社員用端末に表示させる列車詳細画面の一例を示す図面である。
【図6】従来のTIDにおける列車運行状況表示画面の一例を示す図面である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
路線及び路線上に存在する列車を画面表示する表示手段を備える駅社員用端末装置と、列車運行管理装置から列車運行情報を取得する情報蓄積手段と、列車運行情報に基づいて隣接する軌道回路の境界を列車が通過する速度を演算するわたり速度算出手段と、列車運行情報に基づいて列車が軌道回路に存在する在線時間を演算する在線時間算出手段とを有し、前記駅社員用端末は、表示手段の画面上に描出される路線上に駅及び駅間の軌道回路に対応する在線表示窓を描出させると共に、少なくとも駅に相当する在線表示窓に対応させて列車情報を表示するための列車表示窓を描出させるように設定され、列車が在線している駅又は軌道回路に対応する在線表示窓を、前記わたり速度算出手段が算出したわたり速度に基づいて所定の態様に表示させたのち、前記在線時間算出手段が算出した軌道回路在線時間が所定値を超えると上記在線表示窓の表示態様を変更するように設定されていることを特徴とする駅社員用列車運行情報提供システム。
【請求項2】
前記駅社員用端末は、前記情報蓄積手段が取得した列車運行情報に基づいて、表示手段の画面上に描出される列車表示窓に列車情報を表示すると共に、前記情報蓄積手段が列車運行情報から抽出した変更情報に基づいて、上記列車情報中の変更箇所を特定できるように列車情報の表示態様を変更するか、又は、変更内容を付加した列車情報を表示するように設定されている請求項1に記載する駅社員用列車運行情報提供システム。
【請求項3】
前記駅社員用端末は、表示手段の画面上に描出した列車表示窓のうち列車情報が表示されている任意の列車表示窓を選択することにより、任意の駅における列車の行き先・発車時刻・遅れ時間等の詳細駅情報を表示するように設定されている請求項1又は2に記載する駅社員用列車運行情報提供システム。
【請求項4】
前記駅社員用端末は、表示手段の画面上に描出した在線表示窓のうち列車の在線が表示されている任意の在線表示窓を選択することにより、対応する駅又は軌道回路に在線している列車の行き先・停車駅・停車駅における発着時刻・遅れ時間等の詳細列車情報を表示するように設定されている請求項1乃至3のいずれかに記載する駅社員用列車運行情報提供システム。
【請求項5】
前記駅社員用端末の表示手段の画面上に表示される前記詳細駅情報又は詳細列車情報には、列車運行情報から抽出した変更情報の内容が含まれる請求項3又は4に記載する駅社員用列車運行情報提供システム。
【請求項6】
複数の列車運行管理装置の列車運行情報を統合するデータベースを保有する情報統合手段が設けられ、前記情報蓄積手段は、前記情報統合手段から列車運行情報を取得するように構成されている請求項1乃至4のいずれかに記載する駅社員用列車運行情報提供システム。
【請求項7】
前記情報蓄積手段、わたり速度算出手段及び在線時間算出手段を備える情報提供サーバを設け、当該情報提供サーバと前記情報統合手段とを接続する通信回線及び前記駅社員用端末と前記情報提供サーバとを接続する通信回線に、通信制御するためのセキュリティ手段を設け、前記駅社員用端末は、前記情報提供サーバとの通信は可能であるが、前記情報統合手段との通信は出来ないように構成されている請求項6に記載する駅社員用列車運行情報提供システム。
【請求項8】
前記駅社員用端末が移動通信端末である請求項1乃至7のいずれかに記載する駅社員用列車運行情報提供システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2007−112321(P2007−112321A)
【公開日】平成19年5月10日(2007.5.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−306758(P2005−306758)
【出願日】平成17年10月21日(2005.10.21)
【出願人】(000196587)西日本旅客鉄道株式会社 (202)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】