説明

駆動信号設定方法

【課題】デバイスの品質の低下を抑制できる駆動信号設定方法を提供する。
【解決手段】駆動信号設定方法は、所定回数のスキャン動作で形成される所定数の中間パターンのうち、第1方向に関して両端の吐出口から吐出される液滴が含まれる所定中間パターンを形成するときの駆動信号の供給による吐出量に基づいて、複数の吐出口を複数のグループに分類する第1ステップと、各グループのそれぞれにおける吐出量の統計値に基づいて、各グループのそれぞれに対応する駆動信号の適性条件を算出する第2ステップと、吐出口毎に、各グループのそれぞれに対応する適性条件の中から一つを選択して、駆動信号の条件を設定する第3ステップとを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、液滴吐出ヘッドにおける駆動信号設定方法に関する。
【背景技術】
【0002】
デバイスの製造方法の一つとして液滴吐出法が知られている。液滴吐出法は、例えば特許文献1に開示されているように、液滴吐出ヘッドの複数の吐出口毎に設けられた駆動素子に駆動信号を供給して、その吐出口からデバイスを形成するためのインクの滴(液滴)を吐出して基板上に供給する。
【特許文献1】特開平9−174883号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
液滴吐出法において、複数の吐出口のそれぞれから吐出される液滴の量(吐出量)が不均一であると、例えば液滴で基板上に形成される膜の厚みが不均一になる可能性がある。その結果、製造されるデバイスの品質が低下する可能性がある。
【0004】
本発明は、デバイスの品質の低下を抑制できる駆動信号設定方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明の第1態様に従えば、第1方向に配置された複数の吐出口を有する液滴吐出ヘッドを用いて基板上にデバイスパターンを形成する際に、前記吐出口毎に設けられた駆動素子に供給する駆動信号の条件を設定する駆動信号設定方法であって、前記デバイスパターンの形成は、前記液滴吐出ヘッドと前記基板とを前記第1方向と交差する第2方向に相対移動しつつ前記複数の吐出口のうち所定の吐出口から液滴を吐出して前記基板上に中間パターンを形成するスキャン動作と、前記スキャン動作後、前記吐出口からの液滴の吐出を停止した状態で、前記液滴吐出ヘッドと前記基板とを前記第1方向とほぼ同方向に相対移動するステップ動作とを所定回数実行することを含み、前記所定回数のスキャン動作で形成される所定数の中間パターンのうち、前記第1方向に関して両端の吐出口から吐出される液滴が含まれる所定中間パターンを形成するときの駆動信号の供給による吐出量に基づいて、前記複数の吐出口を複数のグループに分類する第1ステップと、前記各グループのそれぞれにおける前記吐出量の統計値に基づいて、前記各グループのそれぞれに対応する駆動信号の適性条件を算出する第2ステップと、前記吐出口毎に、前記各グループのそれぞれに対応する適性条件の中から一つを選択して、前記駆動信号の条件を設定する第3ステップと、を含む駆動信号設定方法が提供される。
【0006】
本発明の第1の態様によれば、1回のスキャン動作で形成される中間パターンを所定数組み合わせてデバイスパターンを形成する際、それら所定数の中間パターンのうち、第1方向に関して両端の吐出口から吐出される液滴が含まれる所定中間パターンを代表パターンとし、その代表パターンを形成するときの吐出量の分布をグループ単位で捉えて段階的な適正条件を決定(算出)し、さらに吐出口毎に適切な適正条件を選択することができるので、吐出口及び駆動素子を含む液滴吐出ヘッドの特性に応じた適切な駆動信号を設定することができる。そのため、複数の吐出口の吐出量が不均一になることを抑制できる。したがって、製造されるデバイスの品質の低下を抑制できる。
【0007】
前記所定中間パターンが形成されるスキャン動作の直前のスキャン動作においても、前記両端の吐出口から液滴が吐出されることとすることにより、複数の吐出口の吐出量が不均一になることを抑制するために、より一層、適切な駆動信号を設定できる。
【0008】
前記第3ステップは、前記各グループのそれぞれに対応する適正条件のうち、前記吐出口の前記吐出量に最も近い前記統計値に係るグループに対応するものを選択して設定することができる。これにより、より一層、適切な駆動信号を設定できる。
【0009】
前記各グループのそれぞれは、ほぼ同数の吐出口で構成されることとしてもよい。これにより、駆動信号の条件設定をほぼ同数の吐出口で構成されるグループ単位に準じて行うことができるので、特定の条件に対応する吐出口(駆動素子)の著しい集中を防ぐことができる。
【0010】
前記各グループのそれぞれに係る吐出量の統計値は、当該グループ内の吐出口による前記吐出量の平均値を含む。
【0011】
前記各グループのそれぞれに係る吐出量の統計値は、当該グループ内の吐出口による前記吐出量の中央値を含む。
【0012】
前記駆動信号の条件は、前記駆動信号の電圧成分を含む。
【0013】
前記デバイスパターンの形成は、前記基板上に隔壁によって規定される凹部に前記吐出口から吐出される液滴を供給することを含む。これにより、凹部に均一な膜を形成できる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明する。以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。水平面内の所定方向をX軸方向、水平面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに直交する方向(すなわち鉛直方向)をZ軸方向とする。
【0015】
図1は、本実施形態に係る液滴吐出装置200の一例を示す斜視図、図2は、ヘッドユニット10における液滴吐出ヘッド(ヘッド)11,12の一例を示す平面図である。
【0016】
図1及び図2において、液滴吐出装置200は、Y軸方向に長い一対のガイドレール201と、ガイドレール201の内部に設けられたエアスライダ及びリニアモータ(不図示)によってY軸方向(主走査方向)に移動する主走査移動台203とを備えている。また、液滴吐出装置200は、ガイドレール201の上方(+Z側)に配置され、X軸方向に長い一対のガイドレール202と、ガイドレール202の内部に設けられたエアスライダ及びリニアモータ(不図示)によってX軸方向(副走査方向)に移動する副走査移動台204とを備えている。
【0017】
主走査移動台203上には、基板Pを保持可能なステージ205が設けられている。ステージ205は、基板Pを吸着保持する。ステージ205は、回転機構207によって、X軸、Y軸、及びθZ方向に関する基板Pの位置を調整可能である。
【0018】
副走査移動台204は、回転機構208を介してキャリッジ209を支持する。キャリッジ209は、副走査移動台204の−Z側に配置されている。キャリッジ209は、ヘッド11,12(図2参照)を含むヘッドユニット10と、ヘッド11,12にインクを供給するためのインク供給機構(不図示)と、ヘッド11,12の駆動を制御するための制御回路基板30とを備えている。
【0019】
図2に示すように、ヘッド11,12は、インクの滴(液滴)を吐出する吐出口nを複数有する。本実施形態に係るヘッドユニット10は、表示パネルのカラーフィルタを形成可能である。ヘッド11,12は、赤(R)、緑(G)、青(B)の各色の液滴を吐出するヘッド11R,11G,11B,12R,12G,12Bを含む。また、ヘッド11とヘッド12とは互いに副走査方向に位置をずらして配置されている。
【0020】
ヘッド11,12における複数(本実施形態では54個)の吐出口nは、所定のピッチ(例えば180dpi)でX軸方向にライン状に配置されている。複数の吐出口nは、吐出口アレイ21A,21Bを構成する。吐出口アレイ21A,21Bの吐出口nは、互いに千鳥配列をなす関係にある。
【0021】
ヘッド11,12内には、各吐出口nにそれぞれ連通する液室(キャビティ)が形成されている。各キャビティには、その可動壁を駆動して容積を可変するための駆動素子16が配置されている。本実施形態において、駆動素子16は、圧電素子である。圧電素子16に電気信号(駆動信号)を供給してキャビティ内の液圧を制御することにより、吐出口nから液滴を吐出させることができる。
【0022】
次に、液滴吐出装置200の動作の一例について、図3及び図4を参照して説明する。図3は、吐出口nと基板Pとの関係を示す平面図、図4は、ヘッド11,12と基板Pとの関係を示す平面図である。以下の説明においては、基板P上に隔壁(バンク)51によって規定される凹部(区画領域)50に吐出口nから吐出される液滴を供給して、カラーフィルタを形成する場合を例にして説明する。本実施形態においては、ヘッド11,12を用いて基板P上にカラーフィルタを形成する際、ヘッド11,12を基板Pに対してY軸方向に移動しつつ、複数の吐出口nのうち予め定められた所定の吐出口nから液滴を吐出して基板P上に中間パターンを形成するスキャン動作と、スキャン動作後、吐出口nからの液滴の吐出を停止した状態で、ヘッド11,12をX軸方向に移動するステップ動作とが所定回数実行される。
【0023】
まず、スキャン動作について説明する。ヘッド11,12を基板Pに対してY軸方向(主走査方向)に移動すると、吐出口nは、図3に示すように、基板Pに対して連続した所定ピッチ(例えば360dpi)のスキャン軌跡を描く。
【0024】
基板P上には、隔壁(バンク)51によって規定される凹部50が予め形成されている。凹部50の底部(底面)は、各画素領域に対応する区画領域を規定する。以下の説明において、凹部50の底面を適宜、区画領域50、と称する。バンク51は、感光性樹脂等を用いて予め形成されている。この場合、スキャン軌跡に関して、区画領域50に掛かり得る吐出口n(区画領域50と対向可能な吐出口n)と、掛かり得ない吐出口n(区画領域50と対向しない吐出口n)とが存在する。区画領域50への液滴の供給は、区画領域50に掛かり得る吐出口n(区画領域50と対向する吐出口n)からの液滴の供給によって行われる。
【0025】
図3の各吐出口nに付されているA1〜A5、B1〜B5、C49〜C54、D49〜D54は、それぞれ、ヘッド11の吐出口アレイ21A、ヘッド11の吐出口アレイ21B、ヘッド12の吐出口アレイ21A、ヘッド12の吐出口アレイ21Bの吐出口番号を示している。吐出口番号は、各吐出口アレイ21A,21BのX軸方向における吐出口nの配列順を示した通し番号である。
【0026】
図3において、吐出口番号D53,C54,D54,A1,B1の吐出口nは、当該スキャン中のそれぞれの適切な期間において、同一の区画領域50に対して液滴を吐出することができる。また、吐出口番号C50,C53,A2,A5の吐出口nは、スキャン軌跡がバンク51に掛かっているため、当該スキャン中の全期間において液滴の吐出を行わない。このような吐出口n毎の吐出及び非吐出の制御は、各吐出口nに対応する圧電素子16への駆動信号の供給のスイッチングによって行われる。
【0027】
このように、本実施形態においては、1回のスキャン動作において、吐出アレイ21A,21Bを構成する複数の吐出口nの全てが液滴を吐出するのでなく、区画領域50と対向し、その区画領域50に液滴を供給し得る所定の吐出口nが液滴を吐出する。
【0028】
次に、ステップ動作について説明する。図4に示すように、本実施形態において、X軸方向に関する基板Pのサイズは、ヘッド11,12のサイズより小さい。ここで、X軸方向に関する基板Pのサイズは、X軸方向に配置されている複数の区画領域50のうち、最も+X側の区画領域50の+X側の端部と、最も−X側の区画領域50の−X側の端部との距離を含む。また、ヘッド11のサイズは、ヘッド11の吐出口アレイ21A,21Bの複数の吐出口nのうち、最も+X側の吐出口nと、最も−X側n吐出口nとの距離を含む。
【0029】
図4を用いる説明においては、説明を簡単にするため、1つのヘッド11と基板Pとを用いる動作の一例について説明するが、他のヘッド11及びヘッド12と基板Pとを用いる動作も同様である。
【0030】
図4に示すように、本実施形態においては、スキャン動作とステップ動作とを7回行って、基板P上の区画領域50に、ヘッド11の複数の吐出口nのうち、所定の吐出口nから吐出された液滴を供給する。
【0031】
本実施形態においては、1回のスキャン動作においてヘッド11から吐出された液滴によって基板P上に形成されるパターンを、中間パターン、と称する。したがって、本実施形態においては、カラーフィルタ(デバイスパターン)は、7つの中間パターンを組み合わせたものである。
【0032】
図4に示すように、第1回目のスキャン動作において、基板Pとヘッド11の一部とが対向し、基板Pとヘッド11の別の一部とが対向しない状態で、基板P上に液滴が供給され、基板P上に第1中間パターンが形成される。第1回目のスキャン動作において、ヘッド11の複数の吐出口nのうち、基板Pと対向しない吐出口nは、液滴を吐出しない。また、基板Pと対向する吐出口nのうち、区画領域50と対向しない吐出口nは、液滴を吐出しない。第1回目のスキャン動作と同様、第2回目のスキャン動作において、基板Pとヘッド11の一部とが対向しない状態で、基板P上に液滴が供給され、基板P上に第2中間パターンが形成される。
【0033】
第3回目のスキャン動作において、基板Pとヘッド11の全部とが対向した状態で、基板P上に液滴が供給され、基板P上に第3中間パターンが形成される。第3回目のスキャン動作において、ヘッド11の複数の吐出口nのうち、区画領域50と対向する吐出口nが液滴を吐出し、区画領域50と対向しない吐出口nは、液滴を吐出しない。第3回目のスキャン動作と同様、第4、第5回目のスキャン動作において、基板Pとヘッド11の全部とが対向した状態で、基板P上に液滴が供給され、基板P上に第4,第5中間パターンが形成される。第4、第5回目のスキャン動作においても、ヘッド11の複数の吐出口nのうち、区画領域50と対向する吐出口nが液滴を吐出し、区画領域50と対向しない吐出口nは、液滴を吐出しない。
【0034】
また、図4に示すように、第6、第7回目のスキャン動作において、基板Pとヘッド11の一部とが対向し、基板Pとヘッド11の別の一部とが対向しない状態で、基板P上に液滴が供給され、基板P上に第6,第7中間パターンが形成される。第6,第7スキャン動作において、ヘッド11の複数の吐出口nのうち、基板Pと対向しない吐出口nは、液滴を吐出しない。また、基板Pと対向する吐出口nのうち、区画領域50と対向しない吐出口nは、液滴を吐出しない。
【0035】
図5(A)に示すように、本実施形態においては、第3回目のスキャン動作で中間パターンを形成する際、ヘッド11のX軸方向に関して両端の吐出口n(本実施形態においては吐出口番号A1,B54の吐出口n)は、区画領域50と対向せず、液滴を吐出しない。すなわち、第3回目のスキャン動作で形成される中間パターンは、X軸方向に関して両端の吐出口nから吐出される液滴を含まない。
【0036】
図5(B)に示すように、本実施形態においては、第4回目のスキャン動作で中間パターンを形成する際、ヘッド11のX軸方向に関して両端の吐出口n(本実施形態においては吐出口番号A1,B54の吐出口n)は、区画領域50と対向して、液滴を吐出する。すなわち、第4回目のスキャン動作で形成される中間パターンは、X軸方向に関して両端の吐出口nから吐出される液滴を含む。
【0037】
図5(C)に示すように、本実施形態においては、第5回目のスキャン動作で中間パターンを形成する際、ヘッド11のX軸方向に関して一端の吐出口n(本実施形態においては吐出口番号A1の吐出口n)は、区画領域50と対向せず、液滴を吐出しない。一方、ヘッド11のX軸方向に関して他端の吐出口n(本実施形態においては吐出口番号B54の吐出口n)は、区画領域50と対向して、液滴を吐出する。すなわち、第5回目のスキャン動作で形成される中間パターンは、X軸方向に関して一端の吐出口nから吐出される液滴を含まない。
【0038】
本実施形態においては、7回のスキャン動作で形成される第1〜第7中間パターンのうち、X軸方向に関して両端の吐出口nから吐出される液滴が含まれる中間パターンを、代表パターン、と称する。したがって、本実施形態においては、第4回目のスキャン動作で形成される中間パターン(第4中間パターン)が、代表パターンとなる。
【0039】
次に、図6、図7を参照して、本実施形態に係る液滴吐出装置200の電気的な構成及び動作の一例について説明する。図6は、ヘッド駆動に係る液滴吐出装置200の電気的構成を示す図、図7は、駆動信号および制御信号のタイミングチャートである。
【0040】
図6に示すように、ヘッド11(12)は、吐出口アレイ21A(21B)の吐出口n(図2参照)毎に設けられた圧電素子16と、各圧電素子16への駆動信号(COM)の供給及び非供給の切り替えを行うためのスイッチング回路17と、各圧電素子16への供給に係る駆動信号の供給ライン(以下、COMライン(COM1〜COM4)とする)を選択するための駆動信号選択回路18とを備えている。ヘッド11(12)は、制御回路基板30と電気的に接続されている。
【0041】
制御回路基板30は、それぞれ独立した駆動信号(COM)を生成するD/Aコンバータ(DAC)31A〜31Dと、D/Aコンバータ31A〜31Dが生成する駆動信号(COM)のスルーレートデータ(以下、波形データ(WD1〜WD4)とする)の格納メモリを内部に有する波形データ選択回路32と、外部から受信される吐出制御データを格納するためのデータメモリ33とを備えている。制御回路基板30における各COMライン(COM1〜COM4)には、D/Aコンバータ31A〜31Dで生成された駆動信号がそれぞれ出力される。
【0042】
吐出口アレイ21A(21B)において、圧電素子16の一方の電極16cは、D/Aコンバータ31A〜31Dのグランドライン(GND)に接続されている。また、圧電素子16の他方の電極(以下、セグメント電極16sとする)は、スイッチング回路17、駆動信号選択回路18を介して、COMライン(COM1〜COM4)に接続されている。また、スイッチング回路17、駆動信号選択回路18、波形データ選択回路32には、クロック信号(CLK)や各吐出タイミングに対応したラッチ信号(LAT)が入力される。
【0043】
データメモリ33には、ヘッド11(12)の走査位置に応じて周期的に設定される吐出タイミング毎に、所定のデータが格納される。所定のデータは、各圧電素子16への駆動信号(COM)の供給及び非供給(ON/OFF)の切り替えを規定する吐出データ(SIA)、各圧電素子16に対応したCOMライン(COM1〜COM4)を規定する駆動信号選択データ(SIB)、及びD/Aコンバータ31A〜31Dに入力される波形データ(WD1〜WD4)の種別を規定する波形番号データ(WN)を含む。本実施形態においては、吐出データ(SIA)は、1吐出口当たり1ビット(0,1)で構成される。駆動信号選択データ(SIB)は、1吐出口当たり2ビット(0,1,2,3)で構成される。波形番号データ(WN)は、1D/Aコンバータ当たり7ビット(0〜127)で構成される。なお、これらのデータ構造については適宜変更が可能である。
【0044】
次に、上述の電気的構成を用いる各吐出タイミングに係る駆動制御の一例について説明する。図7に示すタイミングt1〜t2の期間において、吐出データ(SIA)、駆動信号選択データ(SIB)、及び波形番号データ(WN)のそれぞれが、シリアル信号化されて、スイッチング回路17、駆動信号選択回路18、及び波形データ選択回路32に送信される。そして、タイミングt2において各データがラッチされることで、吐出(ON)に係る各圧電素子16のセグメント電極16sが、駆動信号選択データ(SIB)で指定された各COMライン(COM1〜COM4)に接続される。例えば、駆動信号選択データ(SIB)が0,1,2,3である場合、対応する圧電素子16のセグメント電極16sは、それぞれCOM1,COM2,COM3,COM4に接続される。また、D/Aコンバータ31A〜31Dの生成に係る駆動信号の波形データ(WD1〜WD4)が設定される。
【0045】
タイミングt3〜t4、t4〜t5、t5〜t6の各期間においては、タイミングt2で設定された波形データに従って、それぞれ電位上昇、電位保持、電位降下の一連のステップで駆動信号(COM)が生成される。そして、COM1〜COM4とそれぞれ接続された状態にある圧電素子16に、生成された駆動信号が供給され、吐出口に連通するキャビティの容積(圧力)制御が行われる。
【0046】
ここで、タイミングt3〜t4における電位上昇成分はキャビティを膨張させ、インクを吐出口内方に引き込む役割を果たしている。また、タイミングt5〜t6における電位降下成分は、キャビティを収縮させ、インクの液滴を吐出口の外に押し出して吐出させる役割を果たしている。
【0047】
駆動信号(COM)における電位上昇、電位保持、電位降下に係る時間成分、及び電圧成分は、その供給によって吐出される液滴の吐出量に密接に依存している。圧電方式のヘッドでは、電圧成分の変化に対して吐出量が良好な線形性を示すため、タイミングt3〜t6における電圧差を駆動電圧Vhとして規定し、これを吐出量制御の条件として利用することができる。すなわち、駆動電圧Vhは、本発明における「駆動信号の条件」に対応するものである。なお、生成する駆動信号(COM)は、本実施形態で示すような単純な台形波に限られるものではなく、公知の様々な形状のものを適宜採用することも可能である。また、異なる駆動方式(例えばサーマル方式)を採用する場合などにおいて、駆動信号のパルス幅(時間成分)を吐出量制御の条件として利用することも可能である。
【0048】
本実施形態では、駆動電圧Vhを段階的に違えた複数種の波形データを用意し、D/Aコンバータ31A〜31Dにそれぞれ独立した波形データ(WD1〜WD4)を入力することにより、各COMライン(COM1〜COM4)にそれぞれ異なる駆動電圧Vhの駆動信号(COM)を出力することが可能である。用意できる波形データの種類は、波形番号データ(WN)の情報量(7ビット)に相当する128種類であり、例えばこれを0.1V刻みの駆動電圧Vhに対応させている。
【0049】
本実施形態の液滴吐出装置200は、各圧電素子16(吐出口)とCOMライン(COM1〜COM4)との対応関係を規定する駆動信号選択データ(SIB)と、各COMライン(COM1〜COM4)と駆動信号の種類(駆動電圧Vh)との対応関係を規定する波形番号データ(WN)とを適切に設定することにより、適切な吐出量で液滴を吐出することが可能である。逆の言い方をすれば、駆動信号選択データ(SIB)と波形番号データ(WN)との関係で定まる各吐出口の駆動信号の設定を適切に行うことが、吐出量を管理するための重要事項であると言える。なお、本実施形態の液滴吐出装置200では、吐出タイミングごとに駆動信号選択データ(SIB)と波形番号データ(WN)を更新可能な構成となっているため、吐出データ(SIA)の変化に対応させて駆動信号を精細に設定することも可能である。
【0050】
次に、図6、図8、図9、図10を参照して、各吐出口の駆動信号の適正条件(駆動電圧Vh)を設定するための方法について説明する。図8は、駆動信号の設定を行うための装置構成を示すブロック図、図9は、駆動信号設定のための処理フローを示すフローチャート、図10は、吐出口毎の吐出量の分布とグループ分類を示す図である。
【0051】
図8において、駆動信号の設定を行うための設定装置300は、ヘッド11(12)にインクを供給するための供給装置301と、ヘッド11を駆動するための制御回路基板302とを備えている。また、設定装置300は、ヘッド11から吐出された液滴を受けてこれを収容するための受容容器303と、受容容器303の重量を計量するための重量計量装置304とを備えている。また、設定装置300は、ヘッド11から吐出された液滴を受ける受容基板305と、受容基板305を基板面方向に移動させるための基板移動装置306と、受容基板305上に配置された液滴の体積を測定するための体積測定装置307とを備えている。また、設定装置300は、制御回路基板302を介してヘッド11の駆動を制御し、基板移動装置306の駆動を制御し、重量計量装置304および体積測定装置307の計量動作を制御し、計量結果を基に演算を行うためのパーソナルコンピュータ(PC)308を備えている。
【0052】
制御回路基板302は、制御回路基板30(図6参照)と同じ構成を有する。また、受容容器303は、インクに侵食されない材質のものであれば何でも良いが、開口部にスポンジ等の多孔質部材を配置するなどして、インクの揮発を抑える構成となっていることが好ましい。また、重量計量装置304には、一般的な電子天秤を用いることができる。また、体積測定装置307には、白色干渉法を用いた三次元形状測定装置などを用いることができる。
【0053】
このように、設定装置300は、重量計量装置304と体積測定装置307の二種類の計測装置を用い、吐出量を重量または体積として測定することができる。重量計量装置304は、吐出口アレイ全体における平均的な吐出量を高速且つ高精度に測定するのに適しており、また体積測定装置307は、吐出口個々の吐出量を測定するのに適している。
【0054】
ヘッド11を設定装置300に取り付けた状態において、上述の代表パターンを形成するときに使用される吐出口アレイ内の吐出口nにおける吐出量平均を測定する(ステップS1)。本実施形態においては、代表パターンを形成するときに使用される各吐出口nより、液滴吐出動作を所定回数(例えば10万回)実行し、その総重量を重量計量装置304で計量し、計量結果を除算して測定する。この測定は、2条件の駆動電圧Vh(例えば、20Vと30V)の下でそれぞれ行う。
【0055】
次に、測定した2条件における駆動電圧Vhと吐出量平均との関係を線形補完して、基準吐出量(仕様に応じた設計値)の吐出量平均を得るための基準駆動電圧Vsを算出する(ステップS2)。また、駆動電圧Vhに対する吐出量平均の変化率を、吐出量を駆動電圧Vhによって補正する際の相関係数αとして算出する(ステップS3)。
【0056】
次に、代表パターンを形成するときに使用される吐出口の圧電素子に駆動電圧Vh=Vsの駆動信号を供給して、受容基板305に対し液滴の吐出を行い、その吐出量を測定する(ステップS4)。受容基板305の表面には撥液処理がされているため、各吐出口から吐出された液滴は、それぞれ基板上において独立した半球状の液滴を形成する。そして、この液滴の三次元形状を体積測定装置307で測定し、パーソナルコンピュータ308で測定データを解析することで、吐出量が得られる。など、各吐出口の1回あたりの吐出量は極めて小さいため、液滴の体積測定(吐出量測定)の精度を上げるべく、各吐出口の吐出は、基板上の同一箇所に重ねて複数回(例えば3回)行う。
【0057】
ステップS4で測定された各吐出口の吐出量を吐出口アレイの並び方向での空間分布として示すと図10のようになる(吐出量は、基準吐出量q0に対する相対比で表す)。図示のように、本実施形態に係るヘッドの場合、吐出口アレイの両端の吐出口n(吐出口番号A1、B54)で吐出量が相対的に多く、吐出口アレイの中央付近で吐出量が相対的に少ない傾向がある。
【0058】
次に、ステップS4での測定に基づいて、各吐出口のグループ設定を行う(ステップS5)。すなわち、ステップS5は、本発明の第1ステップを構成する。本実施形態では、測定した吐出量の序列(吐出量の多い方を上位、吐出量の少ない方を下位とする)に従い、最下位から順に第1の数の吐出口をグループA、グループAのさらに上位の第2の数の吐出口をグループB、グループBのさらに上位の第3の数の吐出口をグループC、グループCのさらに上位の第4の数の吐出口をグループDとしてそれぞれ分類する。本実施形態において、第1の数、第2の数、第3の数、及び第4の数は、ほぼ同数である。
【0059】
次に、グループA〜Dに対応する適正な駆動電圧Vh(以下、適正駆動電圧VhA,VhB,VhC,VhDとする)を算出する(ステップS6)。「適正」の条件は自由に規定することが可能であるが、本実施形態では、グループA〜Dに係る吐出量の統計値をそれぞれ基準吐出量q0に一致させるための適正駆動電圧VhA〜VhDを、ステップS4における吐出量の測定値、相関係数α、基準駆動電圧Vsを基に算出する。すなわち、ステップS6は、本発明の第2ステップを構成する。
【0060】
ここで、グループA〜Dに係る吐出量の統計値とは、各グループに含まれる複数の吐出口の吐出量の統計から得られる数値のことを指しており、本実施形態では、各グループに含まれる吐出口の吐出量の平均値としている。これにより、グループA〜Dの吐出口からそれぞれ平均的に滴量(基準吐出量q0)の液滴を吐出させるための、段階的な適正駆動電圧VhA〜VhDが得られる。なお、各グループに含まれる吐出口の吐出量の中央値をグループに係る吐出量の統計値として、ステップS6を行うようにしてもよい。
【0061】
本実施形態における適正駆動電圧VhA,VhB,VhC,VhDは、基準駆動電圧Vsに対する相対比として規定されるようになっており、それぞれ101.8%、100.7%、99.4%、97.9%である。このように適正駆動電圧を相対比で規定することにより、例えば、インクの粘度が変化して吐出量が一様に変化するような事態が起こった場合に、吐出アレイのうち代表パターンを形成する際に使用される吐出口の吐出量平均を測定して基準駆動電圧Vsを再設定すれば済むという利点がある。
【0062】
次に、各吐出口に対応させる駆動電圧Vhとして、適正駆動電圧VhA,VhB,VhC,VhDの一を吐出口毎に選択して設定する(ステップS7)。すなわち、ステップS7は、本発明の第3ステップを構成している。なお、適正駆動電圧VhA,VhB,VhC,VhDは、駆動制御において、それぞれ4つのCOMライン(COM1〜COM4(図6参照))に対応させることができる。
【0063】
各吐出口に対応させる駆動電圧Vhを設定する場合、グループ毎に当該グループに対応する適正駆動電圧をまとめて設定する方法も考えられる。しかしながら、グループBやグループDのように、吐出量の分布の範囲(レンジ)が比較的広いグループには、統計値から大きく離れた吐出量の吐出口が含まれており、このような吐出口について当該グループの統計値を基礎とした適正駆動電圧を設定することは、必ずしも好ましい方法とは言えない。
【0064】
そこで本実施形態では、吐出口毎に、各グループに対応する4つの適正駆動電圧うち、当該吐出口の吐出量に最も近い統計値に係るグループに対応するものを選択して設定するようにしている。これにより、吐出口の特性に応じた駆動信号を、より高精度に設定することができる。
【0065】
なお、グループの分類の方法、特に、各グループを構成する吐出口の数は、必ずしも上述の態様に限定されるものではない。しかしながら、駆動電圧Vhはグループ単位に準じて設定されるものであるため、各グループを構成する吐出口の数をほぼ均等にすることで、各適正駆動電圧、すなわち各COMラインに対応する吐出口の数の不均衡を生じにくくすることができる。COMラインにおける吐出口の対応数は、駆動信号の歪み等に影響しているので、なるべくCOMライン間の不均衡が生じないことが好ましく、上述の実施形態は、この点に鑑みてなされたものである。
【0066】
なお、本実施形態においては、第3,第4,第5回目のスキャン動作において、基板Pとヘッド11の全部とが対向し、そのうち、第4回目のスキャン動作において、両端の吐出口nと区画領域50とが対向し、その第4回目のスキャン動作で形成される中間パターンを代表パターンとすることとしたが、例えば、第k〜第(k+10)回目のスキャン動作において、基板Pとヘッド11の全部とが対向し、そのうち、例えば第(k+1)回目、第(k+4)回目、第(k+5)回目、第(k+9)回目のスキャン動作において、両端の吐出口nと区画領域50とが対向する場合も考えられる。その場合、第(k+1)回目のスキャン動作で形成される中間パターン、第(k+4)回目のスキャン動作で形成される中間パターン、第(k+5)回目のスキャン動作で形成される中間パターン、第(k+9)回目のスキャン動作で形成される中間パターンのいずれを代表パターンとして採用してもよい。なお、連続する2回以上のスキャン動作で両端の吐出口nが使用されるときの中間パターンを代表パターンとして採用してもよい。この場合、第(k+5)回目のスキャン動作で形成される中間パターンが代表パターンとなる。すなわち、代表パターンが形成される第(k+5)回目のスキャン動作の直前の第(k+4)回目のスキャン動作においても、両端の吐出口nから液滴が吐出され、その直前の第(k+4)回目のスキャン動作によって両端の吐出口nから液滴を吐出した吐出口アレイを用いて第(k+5)回目のスキャン動作において形成される中間パターンを代表パターンとすることで、より一層、駆動信号の設定を良好にすることができる。
【0067】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されない。例えば、本発明に係る液滴吐出ヘッドを利用した液滴の供給の別の例として、例えば、プラズマディスプレイ装置における蛍光膜の形成、有機ELディスプレイにおける素子膜の形成、あるいは、電気回路における導電配線や抵抗素子の形成などが挙げられる。
【0068】
また、実施形態の各構成はこれらを適宜組み合わせたり、省略したり、図示しない他の構成と組み合わせたりすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0069】
【図1】本実施形態に係る液滴吐出装置の一例を示す斜視図である。
【図2】本実施形態に係るヘッドユニットにおける液滴吐出ヘッドの一例を示す平面図である。
【図3】本実施形態に係る吐出口と基板との関係を示す平面図である。
【図4】本実施形態に係るヘッドと基板との関係を示す平面図である。
【図5】本実施形態に係る吐出口の動作の一例を説明するための模式図である。
【図6】本実施形態に係るヘッド駆動に係る液滴吐出装置の電気的構成を示す図である。
【図7】本実施形態に係る駆動信号および制御信号のタイミングチャートである。
【図8】本実施形態に係る駆動信号の設定を行うための装置構成を示すブロック図である。
【図9】本実施形態に係る駆動信号設定の手順を示すフローチャートである。
【図10】本実施形態に係る吐出口毎の吐出量の分布とグループ分類を示す図である。
【符号の説明】
【0070】
11,12…液滴吐出ヘッド、16…圧電素子、17…スイッチング回路、18…駆動信号選択回路、21A,21B…吐出口アレイ、30…制御回路基板、31A〜31D…D/Aコンバータ、32…波形データ選択回路、300…設定装置、301…供給装置、302…制御回路基板、303…受容容器、304…重量計量装置、305…受容基板、306…基板移動装置、307…体積測定装置、308…パーソナルコンピュータ、n…吐出口、COM1〜COM4…COMライン(駆動信号の供給ライン)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に配置された複数の吐出口を有する液滴吐出ヘッドを用いて基板上にデバイスパターンを形成する際に、前記吐出口毎に設けられた駆動素子に供給する駆動信号の条件を設定する駆動信号設定方法であって、
前記デバイスパターンの形成は、前記液滴吐出ヘッドと前記基板とを前記第1方向と交差する第2方向に相対移動しつつ前記複数の吐出口のうち所定の吐出口から液滴を吐出して前記基板上に中間パターンを形成するスキャン動作と、
前記スキャン動作後、前記吐出口からの液滴の吐出を停止した状態で、前記液滴吐出ヘッドと前記基板とを前記第1方向とほぼ同方向に相対移動するステップ動作とを所定回数実行することを含み、
前記所定回数のスキャン動作で形成される所定数の中間パターンのうち、前記第1方向に関して両端の吐出口から吐出される液滴が含まれる所定中間パターンを形成するときの駆動信号の供給による吐出量に基づいて、前記複数の吐出口を複数のグループに分類する第1ステップと、
前記各グループのそれぞれにおける前記吐出量の統計値に基づいて、前記各グループのそれぞれに対応する駆動信号の適性条件を算出する第2ステップと、
前記吐出口毎に、前記各グループのそれぞれに対応する適性条件の中から一つを選択して、前記駆動信号の条件を設定する第3ステップと、を含む駆動信号設定方法。
【請求項2】
前記所定中間パターンが形成されるスキャン動作の直前のスキャン動作においても、前記両端の吐出口から液滴が吐出される請求項1記載の駆動信号設定方法。
【請求項3】
前記第3ステップは、前記各グループのそれぞれに対応する適正条件のうち、前記吐出口の前記吐出量に最も近い前記統計値に係るグループに対応するものを選択して設定する請求項1又は2記載の駆動信号設定方法。
【請求項4】
前記各グループのそれぞれは、ほぼ同数の吐出口で構成される請求項1〜3のいずれか一項記載の駆動信号設定方法。
【請求項5】
前記各グループのそれぞれに係る吐出量の統計値は、当該グループ内の吐出口による前記吐出量の平均値を含む請求項1〜4のいずれか一項記載の駆動信号設定方法。
【請求項6】
前記各グループのそれぞれに係る吐出量の統計値は、当該グループ内の吐出口による前記吐出量の中央値を含む請求項請求項1〜4のいずれか一項記載の駆動信号設定方法。
【請求項7】
前記駆動信号の条件は、前記駆動信号の電圧成分を含む請求項1〜6のいずれか一項記載の駆動信号設定方法。
【請求項8】
前記デバイスパターンの形成は、前記基板上に隔壁によって規定される凹部に前記吐出口から吐出される液滴を供給することを含む請求項1〜7のいずれか一項記載の駆動信号設定方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公開番号】特開2009−291748(P2009−291748A)
【公開日】平成21年12月17日(2009.12.17)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−149872(P2008−149872)
【出願日】平成20年6月6日(2008.6.6)
【出願人】(000002369)セイコーエプソン株式会社 (51,324)
【Fターム(参考)】